11 - 10 - 9 - 8 - 7 - 6 - 5 - 4 - 3 - 2 - 1
世界初公開のトヨタ新型 MPV 「アバンザ」は 18 年目で超絶進化!? トヨタのインドネシア法人は 2021 年 11 月 10 日に MPV (日本でいうミニバン)の「アバンザ」をフルモデルチェンジして発表しました。 インドネシア市場ではどのような存在として認識されているのでしょうか。 ![]() アバンザとして初の FF レイアウトを採用 トヨタのインドネシア法人(PT トヨタ・アストラ・モーター)は新型「アバンザ」を世界初公開しました。 東南アジアを中心に販売される MPV (日本でいうミニバン)が全面刷新となりましたが、インドネシアではどのような位置づけの 7 人乗りモデルといえるのでしょうか。 トヨタのインドネシア法人によると、初代アバンザは 2003 年に登場。 初年度に 4 万 3,000 台以上を販売し、インドネシアで人気のある MPV のひとつになったとトヨタのインドネシア法人は振り返ります。 そして、今回のフルモデルチェンジで 3 代目となった新型アバンザは、モデルとして初の FF レイアウトを採用。 また新しいサスペンションを組み合わせたほか、全長ならびにホイールベースの拡大とあわせて、優れた操縦性と快適な乗り心地を実現したといいます。 外観は、シャープな形状の LED ヘッドライトを採用したほか、クローム加飾を採用して優れた品質を予感させるデザインです。 なお、上級モデルの「ヴェロズ」も同時に全面刷新したほか、ダイハツ版のモデルもラインナップされます。 トヨタのアジア地域運営責任者 (ROO) である松田進氏は、新型アバンザについて次のようにコメントします。 「インドネシアで開発されたグローバルモデルとして、アバンザはトヨタグローバルと PT トヨタ・アストラ・モーターにとって重要なブランドになりました。 アバンザは、インドネシアのモビリティのニーズを満たすだけでなく、世界中の多くの国で、より優れたクルマを提供するというトヨタの強いコミットメントと努力を反映しています。 (くるまのニュース = 11-17-21)
トヨタ初の量産 EV、航続距離 500 キロ テスラを猛追 ![]() トヨタ自動車は 29 日、初の量産電気自動車 (EV) である「bZ4X」の仕様を発表した。 航続距離(1 回の充電で走行可能な距離)は最長約 500 キロメートルで、先行する米テスラの「モデル 3」や日産自動車の「アリア」に迫る。 世界の EV メーカーの中では先頭集団に入り、テスラをはじめとする先行組を猛追する構えだ。 bZ4X は多目的スポーツ車 (SUV) で価格は未定。 2022 年半ばから世界販売を始める。 車台は EV 専用の設計として SUBARU (スバル)と共同開発した。 スバルの四輪駆動や衝突安全、トヨタの電動化や「つながるクルマ」のノウハウを反映させた。 サイズは同じくトヨタの SUV 「ハリアー」に近い。 電池容量は 71.4 キロワット時で、航続距離は 460 - 500 キロメートル前後になる。 トヨタの開発担当者は「いたずらに航続距離を延ばすのではなく、長年の電動車のノウハウを生かした部分でトヨタらしさを出す」と語り、電池寿命や安全性の高い制御システムで特色を出した。 電池は世界トップレベルの耐久性をうたう。 経年劣化で少なくなっていく容量を 10 年後でも 90% 維持することを目標に開発した。 電池の電圧や温度を多重監視するシステムを採用し、発熱の兆候を検知して予防できるようにした。 出力が最大 150 キロワットの「急速充電器」に対応し、30 分でフル充電の 80% 分の電気をためることが可能だ。 外装に太陽光パネルも設置できるようにし、1 年間で 1,800 キロメートル走行する電力を生み出すことができる。 アウトドアや災害時に家電や住宅に給電することも可能にした。 タイヤとハンドルを機械的につながず電気信号でタイヤ角を変える「ステア・バイ・ワイヤ」や、モーターやインバーターを組み合わせた電動車向け駆動装置「イーアクスル」もトヨタで初めて採用した。 トヨタは 30 年に世界でハイブリッド車 (HV) を含めた電動車で 800 万台の販売を目指している。 そのうち EV と水素を使う燃料電池車 (FCV) で 200 万台を占める見込みだ。 30 年までの計画として、EV にも搭載する電池に全世界で 1 兆 5 千億円をつぎ込む方針も発表している。 米国に工場を設け、最先端の全固体電池の研究開発も急ぐ考えだ。 トヨタは「TOYOTA bZ」シリーズとして位置づける EV を、25 年までに7車種発売する方針だ。 今回はその第1弾にあたる。 日本と中国で生産するが、既存車両の製造ラインを活用し専用の拠点は設けないという。 巨額投資に踏み切るライバルにくらべ徐行運転が続く。 トヨタの EV に対する本気度を世界は注視している。 (nikkei = 10-29-21) トヨタの 10 月減産、国内全ての完成車工場が対象 トヨタ自動車は 17 日、10 月に予定する大幅減産について、国内で完成車工場全 14 カ所を対象に行うことを明らかにした。 高級車レクサスなどをつくるトヨタ車体吉原工場(愛知県豊田市)の第 1 ラインが最長となる 11 日間操業を停止する。 ほかに、トヨタ自動車東日本岩手工場(岩手県金ケ崎町)の第 1 ラインは 9 日間、トヨタ自動車九州宮田工場(福岡県宮若市)の第 1 ラインは 7 日間操業を停止する。 トヨタは今月、新型コロナの影響で 10 月の世界生産台数を従来の計画より 33 万台(国内 15 万台、海外 18 万台)減らすと発表していた。 2022 年 3 月期の世界生産の見通しも、930 万台から 900 万台に引き下げた。 (近藤郷平、asahi = 9-17-21) ◇ ◇ ◇ トヨタ 33 万台の大幅減産 10 月世界生産、東南アジアの感染拡大で トヨタ自動車は 10 日、10 月の世界生産を、従来の計画より約 33 万台減らすと発表した。 部品メーカーが集まる東南アジアで新型コロナウイルスの感染拡大が続き、部品不足が続いているため。 今年度の世界生産の計画も 930 万台から 900 万台ほどに引き下げた。 10 月の世界生産は約 88 万台を計画しており、約 4 割にあたる大幅減産となる。 減産 33 万台は、国内分が 15 万台、海外分は 18 万台。 9 月の世界生産も 8 月時点で 36 万台減らすとしていたが、追加で 7 万台減産する。 従来の計画より 5 割弱の生産水準となる。 営業利益で 2 兆 5 千億円を見込む 2022 年 3 月期の業績見通しは据え置く。 計画より円安が進み、輸出車の採算がよくなっていることや、主力の米国市場で販売が好調なためだという。 (asahi = 9-10-21) ◇ ◇ ◇ トヨタ、世界で 36 万台減産へ 東南アジアの感染拡大で トヨタ自動車は 19 日、9 月の世界生産を約 36 万台減らす大規模な減産に踏み切ると発表した。 部品メーカーが集まる東南アジアで新型コロナの感染が拡大し、部品不足が広がっているため。 国内の完成車工場は 8 月下旬以降、順次生産ラインを止める。 一方、世界生産の年度見通しは維持した。 減産 36 万台のうち、国内分は 14 万台、海外分は22 万台。 最大市場の北米と中国はそれぞれ 8 万台減らす。9 月の世界生産計画は当初約 90 万台だったが、約 4 割減る。 世界的な感染拡大で 4 割以上減産した昨年 6 月以来の規模となる。 国内では、レクサスやセンチュリーなど高級車をつくる元町工場(愛知県豊田市)の二つの生産ラインを 9 月いっぱい止める。 主力車種カローラをつくる高岡工場(同)で 13 日間、人気車種ヤリスをつくるトヨタ自動車東日本岩手工場(岩手県金ケ崎町)で最大 10 日間など、完成車工場全 14 カ所で生産ラインを止める。 東南アジアで工場の一時閉鎖続出 部品メーカーが集まる東南アジアでは、デルタ株によるコロナ感染が急拡大。 各国政府は 6 月以降、国民の行動制限を強化し、従業員が出勤できずに工場を一時閉鎖する中小メーカーが続出している。 部品供給網の寸断が広がる。 このうちベトナムは、最大都市ホーチミンで新規感染者が 1 日数千人出るなど影響が深刻だ。 政府は企業に対し、従業員を工場で寝泊まりさせる「工場隔離」を指示。 対応できない企業が相次ぎ、工場閉鎖や従業員を大幅削減する状況が 1 カ月以上続く。 日本企業の関係者は「稼働する工場も従業員は疲労困憊。 多くが事業継続の限界に達している。」と話す。 トヨタの熊倉和生・調達本部長は「複数の部品で必要数の供給が難しくなり、急激で規模の大きい減産となった」と説明。 ただ「今回の減産は当初のリスクに入れ込んでいる(熊倉氏)」として、22 年 3 月期の世界生産台数(トヨタ車とレクサス車) 930 万台の見通しは維持した。 業績見通しも変えなかった。 東南アジアのコロナ拡大の影響は大手各社に広がっている。 ホンダは 6 月以降、マレーシアの完成車工場を停止。 ベトナムやタイの工場も一時停止した。 日産自動車は米国内の工場を停止している。 (千葉卓朗、ハノイ = 宋光祐、asahi = 8-19-21) トヨタ、カローラクロス発売 売れ筋 SUV を「全方位」で強化 トヨタ自動車は 14 日、新型車「カローラクロス」を発売した。 主力車種のカローラシリーズでは初の SUV (スポーツ用多目的車)となる。 競合車より車内や荷室が広いのが売りで、ファミリー層を狙っている。 トヨタは近年、大きさや価格帯を少しずつずらした売れ筋の SUV を相次いで投入しており、これで国内 9 車種目となる。 「全方位」ともいえる戦略に販売店の期待も大きい。 ![]() カローラクロスは全長 4,490 ミリ、全幅 1,825 ミリ、全高 1,620 ミリ。 小型 SUV 「C-HR」と中型 SUV 「RAV4」の間のサイズだ。 後部座席に広い空間を確保し、チャイルドシートの装着時に子どもを乗せたり降ろしたりしやすくした。 荷室の容量は 487 リットルで、同じぐらいの大きさの SUV では最大級となる。 ガソリン車とハイブリッド車 (HV) がある。 HV の燃費はガソリン 1 リットルあたり 26,2 キロ(国際的な測定方法の WLTC モード)。 希望小売価格(税込み)はガソリン車が 199 万 9 千円 - 264 万円、HV が 259 万円 - 319 万 9 千円。 開発担当の上田泰史・チーフエンジニアはオンラインでの取材で「どの席に乗っても、明るく、広くて、荷物を積める空間があるのが強みだ。 良品廉価で、お客さまの期待の少し先を行く車だ。」とアピールした。 トヨタのほかの SUV と顧客を奪い合う懸念もあるが、「カローラサイズの SUV が足りていなかった。 (競合は)ゼロとは言い切れないが、しっかり訴求し、売り分けることができる。」と強調した。 SUV は、個性的なデザインに加え、運転席の位置が高くて見晴らしがよいことから、人気が続いている。 日本自動車販売協会連合会によると、2020 年の SUV の国内販売は、前年より 2 割超多い約 63 万台だった。 10 年前の 3 倍以上の規模に成長した。 メーカーにとっても、セダンやハッチバックなどに比べて利幅が大きく、しのぎを削る主力市場となっている。 トヨタは近年、中型 SUV 「RAV4(2019 年 4 月発売)」、小型 SUV 「ライズ(同年 11 月発売)」、小型 SUV 「ヤリスクロス(20 年 8 月発売)」など、次々とラインアップを増やしてきた。 堅調な国内販売を支える原動力になっている。 主力車種カローラの派生車として SUV が加わることで、販売店側の期待もふくらんでいる。 東海地方の販売店幹部は「ほかの SUV とは微妙にサイズが違い、幅広い客層からの購入が見込めそうだ。 知名度がある『カローラ』の名にひかれて買う人もいると思う。」 別の販売店幹部は「SUV がよく売れているなか、『全方位』でラインアップが増えていて、大変ありがたい」と話す。 ただ、足元では新型コロナウイルスの感染が広がる東南アジアから部品が調達しづらくなり、工場では大幅な減産を余儀なくされている。 カローラクロスは愛知県内の工場で生産するが、スムーズに顧客に届けられるか不透明な面も残る。 上田チーフエンジニアは「(コロナの)影響を避けられないのは事実だが、1 日でも早く、少ない影響でお客さまに届けられるよう頑張っていく」と話した。 カローラは 1966 年に日本で投入して以降、世界 150 カ国・地域で 5 千万台以上を販売してきた。 セダンやワゴン型が普及するが、世界的な人気が続く SUV にも車種を広げる必要があると判断した。 昨年 7 月、カローラの知名度が高いタイでまず発売し、その後も台湾や南米にも広げてきた。 日本に続き、年内には米国でも売り出す。 (近藤郷平、三浦惇平、asahi = 9-14-21) トヨタ、車載電池関連に 1 兆 5 千億円投資 自前調達でコスト半減狙う トヨタ自動車は 7 日、2030 年までに電気自動車 (EV) やハイブリッド車 (HV) といった電動車につかう車載電池の増産や研究開発に、1 兆 5 千億円を投じると発表した。 EV で 1 台あたりの生産コストのうち 3 割を占めるという電池のコストを、半分にすることもめざすという。 トヨタは今春、30 年に世界販売 1 千万台のうち電動車を 800 万台にする目標を掲げた。 車の大量生産に応じた電池の安定的な調達が課題だった。 巨額投資によって、なるべく外部に頼らない自前調達にこだわる。 世界的な「脱炭素」の動きで電動車の需要は急増しそうだ。 これに対応できる体制をめざす。 トヨタには、パナソニックと共同で出資する車載電池の生産子会社がある。 現在は日本や中国に工場があり、世界で増産に向けた体制を整える。 また、電動車の普及にとって、電池の高い生産コストが課題となっている。 トヨタは量産効果や電池の材料の開発などで、この生産コストを今より大幅に減らす。 20年代後半には半減させることをめざす。 トヨタの電動車の販売は 20 年度が約 215 万台だった。 大半は、エンジンとモーターを併用する HV が占めた。 30 年には、走行中に二酸化炭素 (CO2) をまったく出さない EV や燃料電池車 (FCV) が約 200 万台。HV や、充電が可能なプラグインハイブリッド車 (PHV) は約 600 万台とする目標だ。 HV をなお電動車の主力と位置づけている。 (asahi = 9-7-21) 水素エンジンの燃料を地熱発電所で製造して "地産地消" … 脱炭素の新たな選択肢 凄まじいエンジン音を上げて走り抜ける 1 台のレーシングカー。 マフラーから吹き上がるのは白い煙のような湯気。 そして、山の奥深くに建つ施設の煙突からも勢いよく湯気が出ており、実はこの真っ白な湯気に脱炭素社会への熱い思いがある。 水素を燃焼させて走る水素エンジン車 先日、大分県日田市のサーキット「オートポリス」で行われた自動車レースに参戦したのは、トヨタが開発し 2021 年 4 月に発表した、ガソリンなどの化石燃料の代わりに水素を燃焼させて走る水素エンジン車。 レースに参戦するのは 2 度目だが、今回の注目はその燃料の作り方。 燃料となる水素の一部を作ったのが、同じ大分県の九重町にある地熱発電を利用した水素製造プラント。 水素エンジン車についてトヨタ自動車の豊田章男社長は …、
トヨタは 2021 年 5 月に世界で初めて水素エンジン車でレースに参戦し、この時使った水素は福島県浪江町にある施設で太陽光発電を利用して作られたものだった。 水素の地産地消を目指す 今回は大手ゼネコンの大林組が手掛ける地熱発電施設で水素を製造。 しかも同じ県の中で「作って」、「使う」。 目指すは水素の"地産地消"。 実は日本の地熱エネルギーの資源量は、アメリカ、インドネシアに続いて世界 3 位と恵まれているが、地熱の発電設備の容量は 10 位と豊富な資源を生かし切れていない。 地熱で作った電気を水素に変換して運ぶため、送電設備なしでエネルギーの運搬・販売ができるのもメリットの 1 つだという。 今後について、今回のレースにドライバーとしても参戦したトヨタ自動車の豊田章男社長は …、
電気を保存するのは難しい
トヨタ、4 - 6 月純利益 5.7 倍で過去最高 世界販売が好調 トヨタ自動車が 4 日発表した 2021 年 4 - 6 月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比 5.7 倍の 8,978 億円だった。 新型コロナウイルスが広がる前の 19 年 4 - 6 月期の 6,829 億円を超え、4 - 6 月期としては最高となった。 コロナの影響が続く中で新車の需要が回復。 北米や中国、日本といった世界の主要市場で販売が増えた。 車業界の半導体不足の影響も限定的にとどめた。 売上高は前年同期比 73% 増の 7 兆 9,355 億円、営業利益も 72 倍の 9,974 億円と事前の市場予想平均(QUICK コンセンサス)の 7,327 億円を上回った。 15 年 4 - 6 月期の最高益(7,560 億円)を更新し、すべての四半期ベースで比較しても最高になった。 トヨタの純利益は 21 年 3 月期に 1 社で上場する製造業の 1 割以上を占めた。 業績の動向が日本経済に与える影響は大きい。 グループ総販売台数(日野自動車、ダイハツ工業含む)は 275 万台と 49% 増えた。 うち「トヨタ」、「レクサス」ブランドの販売台数も 49% 増えた。 北米や中国では「RAV4」といった多目的スポーツ車 (SUV) の需要が広がっている。 国内でも SUV のほか、小型車「ヤリス」、ミニバン「アルファード」の売れ行きが良い。 自動車業界では半導体不足による減産が続いているが、トヨタは系列サプライヤーを含めた幅広い供給網を駆使して、同業他社に比べると限定的にとどめてきた。 鋼板や希少金属といった原材料価格の高騰も、販売台数の伸びや生産原価を抑えて吸収した。 22 年 3 月期通期の業績予想は据え置いた。 売上高は前期比 10% 増の 30 兆円、純利益は 2% 増の 2 兆 3 千億円と過去最高だった18 年 3 月期(2 兆 4,939 億円、当時は米国会計基準)以来の高水準を見込んでいる。 ただ、QUICK コンセンサスによる営業利益は会社側の予想(14% 増の 2 兆 5 千億円)を大きく上回り、16 年 3 月期の最高益(2 兆 8,539 億円)を超える 2 兆 9,191 億円まで上がっている。 (nikkei = 8-4-21) トヨタ世界販売、半期ベースで過去最高 500 万台超 トヨタ自動車が 29 日発表した 2021 年上半期(1 - 6 月)の世界販売台数は、前年同期比 32.7% 増の 500 万 4,625 台で、半期ベースで過去最高となった。 500 万台を超えたのも初めてだ。 昨年は新型コロナウイルス感染拡大で買い控えが起きたが、その反動による需要が大きい。 中国市場などでハイブリッド車 (HV) の販売増が下支えした。 市場別では、米国、中国、欧州といった主要市場がここ数年で最高水準の販売を記録。 新型コロナの感染拡大で新車販売が大きく落ち込んだ前年同期に比べ、3 - 4 割ほど増えた。 最大市場の米国は、同 44.5% 増の 129 万 1,879 台。 感染防止の観点から自家用車での移動への関心が高まっていることに加え、ワクチン接種率が高まったことで、購入自粛から反動需要が高まった。 スポーツ用多目的車 (SUV) 「ハイランダー」や、セダン「カムリ」といった人気車種が好調だという。 中国は同 28.9% 増の 97 万 662 台。 上半期として過去最高だった。 中国政府は昨年、2035 年までに新車販売の半分以上を、電気自動車 (EV) などの新エネルギー車 (NEV) にして、残りを HV にするロードマップを発表。 HV を得意とするトヨタに追い風となっている。 中国の新車販売に占める HV の割合は、前年同期に比べ 6 ポイント高い 22% を占めた。 日本市場は同 14.8% 増の 81 万 5,863 台。 小型車「ヤリス」が上半期で 11 万 9,112 台売れ国内新車販売でトップを獲得するなど、昨年発売した新型車の好調が続く。 トヨタの世界販売は今年 4 月まで 8 カ月連続で、各月ごとの最高を更新。 6 月も前年同月比 19.6% 増の 84 万 4,750 台で、過去最高だった。 ただ足元では、世界各地でコロナ感染が再拡大しており、国内外で工場の稼働停止が相次ぐ。 今後の販売への影響について「状況を注視する(トヨタ広報)」としている。 (三浦惇平、asahi = 7-29-21) トヨタ、14 年ぶり新型ランクル 70 周年の進化は? ![]() トヨタ自動車は 10 日、スポーツ用多目的車 (SUV) 「ランドクルーザー」の 14 年ぶりの新型車をオンラインで世界初公開した。 今年はランクル誕生 70 周年。 世界中のあらゆる道を走破し、「行って生きて帰ってくる」というランクルの原点を進化させたという。 6 代目となる新型は、車両の骨格にあたるフレームを新たに設計し、軽量化と低重心化を実現。車両の重さは従来より約 200 キロ軽くなった。サスペンションの性能も改善。 タイヤを浮きにくくすることで、悪路での走行性が向上した。 路面状況を判定し、走行モードを自動選択する機能も搭載した。 今夏以降、世界各地で順次発売する。 価格や燃費は現時点では未定。 ランクルは、1951 年に「トヨタジープ BJ 型」として発売され、54 年に「陸の巡洋艦」を意味する現在の名前になった。 シリーズには、ランドクルーザーのほか、都市型の「ランドクルーザープラド」、高級ブランド・レクサスの「LX」、「GX」がある。 中東や欧州を中心に約 170 の国・地域で年間 30 万台以上を販売。 2019 年にシリーズ累計の世界販売台数が 1 千万台を超えた。 (千葉卓朗、asahi = 6-10-21) トヨタ株価、時価総額 30 兆円超す 上場来高値を更新 31 日の東京株式市場で、トヨタ自動車の株価が一時、9,227 円をつけて上場来高値を更新し、時価総額は 30 兆円を超えた。 (yomiuri = 5-31-21) トヨタ世界販売、4 月として過去最高 8 カ月連続で更新 トヨタ自動車が 28 日発表した 4 月の世界販売台数は、前年同月の約 2 倍となる 85 万 9,448 台だった。 前年に新型コロナウイルスの感染拡大で世界販売がほぼ半減した反動が大きいが、2019 年 4 月に比べても約 1 割増えた。 4 月として過去最高で、8 カ月連続で各月での過去最高を更新した。 最大市場の米国は前年同月の約 2.8 倍となる 23 万 9,311 台。 前年は 5 割を超える落ち込みだった。 スポーツ用多目的車 (SUV) 「RAV4」など、ハイブリッド車の好調が続いた。 前年に最初の緊急事態宣言が出て約 2 割減だった日本は、前年同月比 27.1% 増の 12 万 4,017 台に伸びた。 「ハリアー」や「ヤリス」が売れた。 昨年 4 月には、すでにコロナによる販売減少から回復に入っていた中国も、12.2% 増の 16 万 347 台だった。 高級ブランドのレクサス車などが好調だった。 (三浦惇平、asahi = 5-28-21) トヨタの水素エンジン車、24 時間耐久レース完走 … 豊田章男社長もドライバーで参加 ![]() 富士スピードウェイ(静岡県小山町)で開かれた 24 時間耐久レースに、トヨタ自動車が開発中の水素エンジン車が初めて出場し、23 日に完走を果たした。 レース仕様に改造した「カローラスポーツ」の後部に水素タンク 4 本を積み、24 時間で 358 周(1,634 キロ)を走った。 豊田章男社長も、交代で運転するドライバーの一員として参加した。 終了後、「未来のカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量の実質ゼロ)社会に向け、選択肢を広げるための第一歩を示すことができた」と振り返った。 水素を燃料とする水素エンジンは、構造はガソリンエンジンとほぼ同じだが、二酸化炭素をほとんど排出しない。 (yomiuri = 5-23-21) トヨタ純利益 2.2 兆円 コロナ禍でも米中で急回復 トヨタ自動車が 12 日発表した、3 月までの 1 年間の決算となる 2021 年 3 月期決算(国際会計基準)は、売上高が前年比 8.9% 減の 27 兆 2,145 億円、最終的なもうけを示す純利益は 10.3% 増の 2 兆 2,452 億円だった。 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で急減した世界販売が、昨秋以降は米中市場で急回復。 生産コストを下げて収益力を高め、業績回復が鮮明となった。 本業のもうけを示す営業利益は 8.4% 減の 2 兆 1,977 億円。 グループの世界販売台数(ダイハツ工業、日野自動車を含む)は 5.1% 減の 991 万台。 昨年 4 月の世界販売台数は前年の約半減となる過去最大の落ち込みで、米国と欧州の生産台数はほぼゼロだった。 5 月時点の 21 年 3 月期の営業利益予想は 8 割減の 5 千億円と見込んだ。 しかし昨秋からは一転して急回復。 米国や中国では人気が高いスポーツ用多目的車 (SUV) の車種を増やし、販売を押し上げた。 20 年のグループの世界販売台数は、独フォルクスワーゲンを上回り、5 年ぶりに首位を奪還した。 22 年 3 月期(今年度)は、売上高が 30 兆円(前年比 10.2% 増)、営業利益は 2 兆 5 千億円(13.8% 増)、純利益は 2 兆 3 千億円(2.4% 増)と予想する。 会計基準が違うため単純比較はできないが、いずれもコロナ前の 20 年 3 月期(米国会計基準)を超える水準だ。 グループの世界販売台数の見通しは 1,055 万台に増やす。 (asahi = 5-12-21) トヨタ、2030 年に電動車 800 万台へ「脱炭素」加速 トヨタ自動車は 12 日、2030 年に電動車の世界販売台数を 800 万台程度とする新たな目標を発表した。 新車販売の約 8 割を電動車に置き換える。 世界で「脱炭素」の動きが加速する中、二酸化炭素 (CO2) の排出が少ない電動化への切り替えを急ぐ。 トヨタ、2025 年までに EV 15 車種に 新シリーズも 800 万台の内訳は、CO2 を全く出さない電気自動車 (EV) と燃料電池車 (FCV) が約 200 万台。 ガソリンエンジンとモーターを併用するハイブリッド車 (HV) とプラグインハイブリッド車 (PHV) が約 600 万台。 HV はトヨタが得意とする技術で、今後も電動車の主力と位置づける。 トヨタは 20 年度の電動車販売で初めて 200 万台を突破し、その大半が HV だ。 これまでは、25 年ごろに電動車の販売を 550 万台以上にする目標を立てていた。 欧米の自動車メーカー大手は「脱ガソリン」の動きが進んでいる。 日本勢でもホンダは先月、世界で売る自動車のすべてを 40 年までに EV か FCV にし、ガソリン車だけでなく、HV すら販売しない目標を打ち出した。 (asahi = 5-12-21) トヨタ、2025 年までに EV 15 車種に 新シリーズも ![]() トヨタ自動車は、19 日に開幕した自動車展示会「上海モーターショー」で、新たな電気自動車 (EV) 専用シリーズの試作車を公開した。 スポーツ用多目的車 (SUV) で、2022 年半ばまでに世界販売する。 EV の販売車種を 25 年までに 15 車種に拡大することも明らかにした。 トヨタは、世界で販売する EV 専用車種として「TOYOTA bZ」と名付けた新シリーズを立ち上げる。 この日公開した SUV は、車体の基本構造はスバルとの共同開発。 新シリーズの第 1 弾として 22 年半ばまでに発売し、中国と日本で生産する計画。 今後、計 7 車種の「bZ」シリーズを投入。トヨタ全体では、25 年までに EV を今の 6 車種から 15 車種に拡大するという。 トヨタは 25 年までにハイブリッド車 (HV) や EV を含む電動車の世界販売台数を 550 万台以上にし、このうち 100 万台以上を EV と燃料電池車 (FCV) にする目標を立てている。 すでに中国や欧州を中心に 6 車種の EV を発売し、年内には米国でも新型 2 車種を投入する計画だが、いずれも販売地域が限定された車種だった。 「bZ」シリーズは、トヨタが初めて手がける EV 専用の世界販売モデルとなる。 (千葉卓朗、asahi = 4-19-21) トヨタ、新型 GR86 を初公開 9 年ぶりモデルチェンジ ![]() トヨタ自動車は 5 日、スポーツカーの新型「GR86」を初公開した。 2012 年に発売した初代 86 を 9 年ぶりにフルモデルチェンジ。 エンジンの性能を高め、加速性と操作性がアップした。 日本での発売は今秋予定で、価格は未定。 初代に続き、トヨタとスバルが共同開発した。 エンジンは、「水平対向 4 気筒」を搭載。 排気量は 2.0 リットルから 2.4 リットルにアップし、時速 100 キロへの加速時間を 7.4 秒から 6.3 秒に短縮した。 車体も改良して低重心化を実現。 街乗りからモータースポーツまでどんな状況で運転しても「走る楽しさ」を感じる操作性に仕上げたという。 変速機は 6 速マニュアルと 6 速オートマチックがある。 スバルは「BRZ」の名で昨年 11 月に公開し、今秋に米国で発売する予定。 86 と BRZ は基本構造は同じだが、走りの「味」には違いをつけ、双方の個性を引き立たせたという。 初代 86 は、トヨタが 13 年ぶりのスポーツカーとして 12 年に発売。 世界で累計 20 万台以上を販売した。 トヨタはスポーツカーの「復権」を目指し、17 年に専門ブランド「GR」を設立。 19 年に「スープラ」、昨年に「GR ヤリス」を発売した。 2 代目となった新型の 86 にも「GR」の名を冠した。 トヨタは、ラリーや耐久レースといった世界各地のモータースポーツの大会に 86 や GR 車で参戦。 そこで得た経験やデータをクルマ作りに活用する試みを進めている。 (千葉卓朗、asahi = 4-5-21)トヨタ、「ミライ」の燃料電池を外販へ 水素普及ねらい トヨタ自動車は 26 日、燃料電池車 (FCV) の新型「ミライ」に搭載している発電装置「燃料電池 (FC) システム」を今春から外販すると発表した。 バスやトラック、鉄道などの乗り物のほか工場やオフィスの電力源としての活用を想定する。 自動車以外の分野にも広げることで、水素市場の拡大を促す狙いだ。 FC システムは、水素と酸素を化学反応させて発電する装置。 トヨタが 2014 年に世界で初めて市販化した FCV 初代ミライから搭載されている。 初代ミライは世界で計約 1 万 1 千台販売。 一方で、異業種からは、電力源として使うために FC システムだけの販売を求めるニーズが寄せられていた。 昨年発売した 2 代目ミライの FC システムは、乗用車以外への転用を想定して開発。 電力を電気機器に流すために必要な電圧を制御する部品などを全てセットにして使いやすさをアップ。 様々な用途に転用しやすくした。 形状は縦型(長さ 89 センチ、幅 63 センチ、高さ 69 センチ)と横型(長さ 127 センチ、幅 63 センチ、高さ 41 センチ)があり、定格出力は 60kw と 80w の 2 種類。 建機や農機といった分野で必要とされる小型タイプは、豊田自動織機が開発を進めており、2 年後の発売をめざしている。 (三浦惇平、asahi = 2-27-21) トヨタ、米国で EV 2 種投入へ 30 年まで 7 割電動車に トヨタ自動車は 10 日、米国で売る新車に占める電動車の割合を 2025 年に 40%、30 年には 70% 近くに高める方針を発表した。 年内にも電気自動車 (EV) 2 車種を米国市場に投入するという。 バイデン政権誕生も追い風に米国では EV シフトが加速しているが、トヨタなど日本勢は「出遅れ」が指摘されていた。 電動車には EV のほか、エンジンを併用するハイブリッド車 (HV)、外部から充電できるプラグインハイブリッド車 (PHV)、水素を使う燃料電池車 (FCV) も含む。 米国市場で売られているトヨタ車の 17% 程度が電動車といい、この比率を高めていく。 トヨタは 25 年に世界で年 550 万台の電動車を売る計画を打ち出しており、その一環。 新たに米国に投入する EV はスポーツ用多目的車 (SUV) となる見込みだ。 米国では、カリフォルニア州が 35 年までに HV を含めたエンジン車の新車販売禁止を打ち出すなど「脱エンジン」の流れが加速。 大手ゼネラル・モーターズ (GM) は 35 年までにエンジン車を全廃する方針だ。 エンジンも合わせた HV や PHV を得意とする日本勢は戦略見直しを迫られているが、トヨタはこの日、「EV と PHV が環境にもたらす便益は同等」との研究結果も合わせて発表し、PHV の有用性をアピールした。 環境規制緩和を進めたトランプ前政権から一転し、バイデン政権は気候変動対策を重要視し、EV 普及をその柱と位置づけている。 厳しい環境規制を敷くカリフォルニア州とトランプ前政権との訴訟で、トヨタは GM などとともに前政権側を支持してきたが、政権交代を機に訴訟を離脱。 バイデン政権への協力を打ち出していた。 (ニューヨーク = 江渕崇、asahi = 2-11-21) トヨタ、営業利益 2 兆円に上方修正 米や中国で販売回復 トヨタ自動車は 10 日、今年度(2021 年 3 月期)の業績予想(国際会計基準)を上方修正し、本業のもうけを示す営業利益が前年比 16.6% 減の 2 兆円になりそうだと発表した。 従来予想を 7 千億円引き上げる。 新型コロナウイルスの影響で急減した世界販売が、主要市場の米国や中国で回復しており、昨年 11 月に続く上方修正となった。 営業利益が 2 兆円台となれば 4 年連続。 売上高は 11.3% 減の 26 兆 5 千億円、最終的なもうけを示す純利益は 6.7% 減の 1 兆 9 千億円を見込み、従来予想をそれぞれ 5 千億円、4,800 億円引き上げた。 グループの世界販売台数(ダイハツ工業、日野自動車を含む)の見通しは 942 万台から 973 万台に増やした。 同日発表した 20 年 4 - 12 月期決算は、売上高が前年同期比 15.0% 減の 19 兆 5,252 億円。 営業利益は 26.1% 減の 1 兆 5,079 億円、純利益が 14.1% 減の 1 兆 4,680 億円。 世界販売は昨年 9 月以降、前年超えの水準に回復。 20 年の世界販売台数でトヨタは 5 年ぶりに首位に立った。 スポーツ用多目的車 8sUV) などが売れている。 トヨタは同日、財務担当の近健太・執行役員らがオンラインで記者会見し、今後の生産や販売の見通しなどを説明する。 自動車業界は 20 年後半から需要が急速に回復し、大手メーカーの業績が回復傾向にあるが、世界的な半導体不足の影響が広がっている。 (asahi = 2-10-21) トヨタ、世界販売台数 5 年ぶり首位 モデルチェンジ奏功 トヨタ自動車が 5 年ぶりに世界販売台数で首位の座に返り咲いた。 28 日に発表した 2020 年の世界販売は前年比 11.3% 減の 952 万 8 千台(ダイハツ工業と日野自動車を含む)。 930 万 5 千台(前年比 15.2% 減)だった独フォルクスワーゲン (VW) グループを上回った。 20 年は、新型コロナウイルスの感染拡大で世界的に販売が低迷したが、トヨタ単体では 4 月に中国が、7 月に欧州が前年同月を超えるなど回復。 世界全体の販売台数で 9 月以降、前年同月を上回った。 いち早く回復した中国では 179 万 7 千台(同 10.9% 増)と、主要市場で唯一、年間販売も前年を超えた。 「RAV4」や「ワイルドランダー」など人気のスポーツ用多目的車 (SUV) を、19 年から 20 年にかけてフルモデルチェンジや新規投入し好調だった。 20 年の中国市場は全体で 2,531 万 1 千台(同 1.9% 減)だった。 一方の VW はすべての地域の市場で前年割れとなった。 売り上げ規模が最も大きい中国では、シェア 1 位はキープしたものの 384 万 9 千台(同 9.1% 減)だった。 中国市場での両グループの明暗が、昨年に 23 万 2 千台あった差の逆転に影響した。 (asahi = 1-28-21) |