... - 82 - 83 - 84 - 85 - 86 - 87 - 88 - 89 - 90 - 91 - 92 - ...
ウクライナ国民が NATO の派兵求める請願書 ロシア「非常に危険な」紛争を警告 ウクライナ大統領府の請願サイトに、欧米の支援国によるウクライナへの軍隊派遣を求める国民からの請願書が掲載された。 請願書は公式のものではなく、北大西洋条約機構 (NATO) も派兵の計画はないと表明しているが、ロシア政府は 8 日、すぐさま反発し、NATO の介入は「非常に危険」な紛争になりかねないと警告した。 請願書はウクライナの一般市民が 7 日に投稿した。 ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領に対して、「ウクライナの領土の一体性を取り戻す」のを支援するため、欧州連合 (EU)、英国、北アイルランド、米国に軍隊の派遣を要請するよう求めている。 ゼレンスキーに請願書を検討してもらうには 2 万 5,000 人分の署名が必要だが、日本時間 9 日未明時点では二千数百人となっている。 請願書の期限は今年 8 月 7 日。 ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は 8 日の記者会見でさっそく反応し、ロシアによる対ウクライナ戦争に NATO 軍が直接介入すれば「非常に危険な」結果を招きかねないと警告した。 請願書は「言語道断の挑発」だと非難し、引き続き注視する考えも示した。 ロシア国営のタス通信が伝えた。 ウクライナ政府は 2015 年に請願サイトを開設した。 2022 年 2 月にロシアの全面侵攻を受け始めてからは、請願書はウクライナ軍人の死後叙勲を求めるものが大半を占めるようになっている。 2 万 5,000 人分の署名が集まっても、ゼレンスキーが対応するとは限らない。 必要数の署名を集めた請願書 2,000 件近くが「検討中」となっており、それには 2019 年に投稿されたものも含まれる。 仮にゼレンスキーが NATO に軍隊の派遣を要請したとしても、NATO 側は必ずしも応じる必要はない。 マクロンの「派兵におわせ」にも反発 欧州や NATO の首脳は決まってウクライナへの軍隊の派遣を否定してきたが、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は先週公開された英誌エコノミストのインタビューで、ロシア軍がウクライナの前線を突破したりウクライナ側から要請があったりすれば、ウクライナへの派兵を検討する意向を示した。 これに対してロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は 8 日、「フランス(の部隊)が紛争地帯に現れれば、(ロシア軍の)目標になることは避けられない」と警告した。 ロシア国営 RIAノーボスチ通信が報じた。 マクロンは 2 月にも、NATO は「ロシアがこの戦争に勝てないようにする」ために、ウクライナに派兵する選択肢を排除していないと述べていた。 派兵に関して NATO で合意はないとも説明した。 ドイツや米国といった NATO の主要加盟国や NATO のイエンス・ストルテンベルグ事務総長はすぐにマクロンの発言を打ち消し、NATO に派兵の「計画はない」と言明した。 (Ty Roush、Forbes = 5-9-24) なかなか交代できないウクライナの熟練兵、自分たちが休暇をとれば「経験の浅い兵が大勢死ぬ」 春を迎えたウクライナでは、新緑が豊かに生い茂る。 その緑陰に紛れて、砲兵部隊が待機している。 部隊は、製造から 50 年という年季の入ったランチャーからロケット弾を発射する。 しかしそれは、彼らの任務のごく一部にすぎない。 砲兵隊はもっぱら、丘の中腹に新しい塹壕を掘ることに時間をかけている。 武器の数でも兵士の数でも侵略者ロシアに劣るウクライナ部隊は、東部ドネツク州で、ロシア軍から 5 キロ離れた場所にいる。そのロシア軍は、じりじりと迫ってきている。 アメリカから届く弾薬が、ウクライナ部隊の助けになるだろうと期待されている。 ただし、兵士増員の課題に対するウクライナ政府の取り組みには、異論も批判もある。 ウクライナでは 4 月、兵士動員に関する改正法が成立した。 法案に当初盛り込まれていた、動員兵は 3 年後に動員を解除されるという条項が、軍の要請を受けて削除されたため、動員が無期限になっていると批判を浴びた。 そして今、長引く戦いに疲弊する兵士たちは、軍は徴兵のやり方を「再考」する必要があると BBC に話した。 ウクライナ政府は補充要員を見つけるために徴兵年齢も引き下げている。 これは単なる数遊びではない。 第 21 独立機械化旅団の無線オペレーターを務めるオレクサンドルさんを含め、何万人もの熟練兵は、まともな休みも取らずに、この 2 年間の大半を戦い続けてきた。 「私たちが家に戻れば、経験の浅い兵士たちでもロシア軍との戦線を維持できるかもしれないが、その多くは死んでしまう」と、オレクサンドルさんは言う。 オレクサンドルさんは、ほかの 4 人の兵士と寝泊まりする塹壕の中で、受話器を軽くたたく。 塹壕の中の空気はよどんでいて、兵士たちがいかに長時間ここで暮らしているかがわかる。 壕の外に広がる森林の光景から、ここは平穏な場所なのかと錯覚しそうになる。 その錯覚は定期的に、ひゅうっと頭上を飛んでいく砲弾の音に破られるのだが。 昨年の今ごろは、春が来て土が固まれば、待望の反転攻勢が始まるという期待感があった。 ウクライナでは冬に地面が凍結するが、春になると乾いて固まる。 つまり、人員や装備を動かしやすくなるのだ。 しかし今年の春は様子が違う。 地面が固くなった分、地面を掘って防衛拠点を作る部隊の作業が、難しくなっただけだ。 「うちの兵士はそれはもう長いこと戦い続けてきたおかげで、(この任務の)プロになった」と、司令官は誇らしげに言う。 司令官のコールサインは「シチュ」。 迷彩ネットの下にある移動式ロケットランチャーを指さす。 「一台一台、女性のようなものだと、兵士たちは分かっている」と司令官は言う。 「それぞれに個性がある。 独自の癖や特徴がある。」 安全な場所に隠されている 1970 年代のトラックは、ウクライナ軍の現状を象徴する。 なにかと旧式だが、GPS 誘導システムなど新しい技術も備えている … とはいえ、ロケット弾という不可欠な要素が欠けている。 対するロシア軍は、現代の戦争技術の粋を集めたとは言えないながらも、ウクライナ東部前線の複数カ所で前進している。 ウクライナが新しい塹壕を 30 キロ後退して掘っているのはそのためだ。 侵略軍はこれまでの経験から戦術面で学習し、制空権を握っている。 ロシア政府は武器の製造量も大幅に増やし、ウクライナを上回るスピードで兵士を動員している。 それでもウクライナ政府は「必要な限り戦い続ける」と繰り返すし、森の塹壕にいる兵士たちの思いも一緒だ。 私たちが取材する兵士たちは、完全に自由に話すわけにはいかないと思っていたかもしれない。 しかし、ウクライナ東部クラマトルスクの中央広場で会った衛生兵のイリアさんは、比較的周りを気にせずに話してくれた。 イリアさんは、入隊するとはどういうことか、軍は正直に説明してこなかったと言う。 徴兵担当者が、入隊後最初の 6 カ月間は「超ハード」だが、その後はより専門性の高い特定の役割に応じた訓練が受けられると説明すれば、もっと効果的に人員を確保できるはずだと、イリアさんは主張する。 「歩兵は軍の中で最もハードな仕事だ」 イリアさんはくたびれているものの、戦闘中に恐怖で硬直した徴集兵と塹壕で隣り合わせになるのは、うれしくない事態だとも言う。 戦場の現実について透明性が欠けていることが、志願者が増えない一因だとも考えている。 「この戦争が10年続いたらどうする。」 私たちは、兵士動員法案の議決に棄権したインナ・ソヴスン国会議員に話を聞いた。 キーウで、議員のいつものジョギングコースを一緒に回りながら。 ソヴスン氏のパートナーは最前線で、衛生兵として働いている。 「彼が今どこにいるのか、毎晩のように心配している」と、同議員は言う。 「何百万人ものウクライナ人と同じように。」 ソヴスン議員は兵士のローテーションにもっと注力すべきだと考えている。 ウクライナには、現在戦線にいる兵士約 50 万人と交代できるだけの、徴兵年齢に達した男性が十分いるからだと。 「(新兵とは)交代させられない、高度な訓練を受けた兵士もいるが、塹壕にいる兵士はどうだろう」と、ソヴスン氏は問いかける。 「訓練には時間がかかるが、この戦争が 10 年続くなら、どうするのか。」 「私たちは、開戦初日から従事してきた人たちに頼るふりはできない。」 ウクライナ軍の採用はこれまでのところ、過去の汚職疑惑や志願者の減少がネックになっている。 閣僚たちは現在、二つの重要目標を追求している。 徴兵制度への信頼を回復すること。 そして、男性に対する従軍圧力を高めることだ。 現在の戦況はウクライナに不利だ。 それだけに、政府は二つの目標をなかなか実現できずにいる。 (ジェイムズ・ウォーターハウス、BBC = 5-8-24)
ロシアがウクライナのエネ施設を集中攻撃 被害 6 州に広がる ウクライナ中部から西部にかけての広い範囲で 8 日未明、エネルギー関連施設が、ロシア軍のミサイル、ドローン(無人機)による集中攻撃を受けた。 ウクライナ空軍は飛来した計 76 のミサイル、ドローンのうち 59 発・機を撃墜したと SNS で発表したが、発電所、送電施設などに被害が広がった。 首都キーウ近郊では、撃墜されたミサイルの破片が住宅地に落下して火災が広がり、住民 2 人が負傷した。 エネルギー施設を狙ったロシア軍の大規模攻撃は、3 月 22 日から断続的に続いている。 ウクライナの民間最大の電力会社 DTEK は、8 日の攻撃で 3 カ所の火力発電所が甚大な被害を受けたとした。 同社の施設が被害を受けるのは過去 1 カ月半で 5 度目という。 未明の早い時間帯からウクライナ全土に空襲警報が発令され、ウクライナのハルシチェンコ・エネルギー相によると、首都に近いキーウ州、中部ポルタワ州、中南部ザポリージャ州、中部ビンニツァ州など 6 州に被害が広がった。 (asahi = 5-8-24) ウクライナ 6 州の電力施設に攻撃 ロシア軍、ミサイル 50 発以上 【キーウ】 ウクライナのハルシチェンコ・エネルギー相は 8 日、同国西部リビウ州、南部ザポロジエ州を含む 6 州で 7 日夜から 8 日にかけて、電力施設に対するロシア軍の攻撃があったと明らかにした。 ゼレンスキー大統領によると、ミサイル 50 発以上、無人機 20 機以上が使われた。 一部で火災が起きたもようだ。 攻撃されたのは、他に中部のポルタワ、ビンニツァ、キロボフラード、西部のイワノフランコフスクの各州。 ロシア通信が現地軍事筋の情報として伝えたところによると、ロシア軍は 8 日未明、NATO 側が供与する F16 戦闘機などの受け入れを準備していたリビウ州の空港や軍事工場、鉄道施設などを空爆した。 (kyodo = 5-8-24) ゼレンスキー大統領らの暗殺計画、ウクライナの警護要員大佐 2 人逮捕 ゼレンスキー大統領らの暗殺計画に関与したとして、ウクライナ保安局 (SBU) は 7 日、ウクライナ国家警護部隊に所属する大佐 2 人を反逆やテロ準備の疑いで逮捕したと発表した。 2 人はロシアの連邦保安局 (FSB) に協力していたという。 発表によると、暗殺計画はゼレンスキー氏のほか、SBU のマリュク長官や国防省のブダノウ情報総局長が対象だった。 FSB はゼレンスキー氏の警護につく軍人の中から、ゼレンスキー氏を人質に取って殺害できる実行犯を見つけようとしていた。 具体的には、ウクライナ側の工作員が警護対象者の情報を渡し、それを受けてロシア側がミサイルやドローン(無人機)で攻撃、さらには暗殺した痕跡も消すというものだったという。 キーウには実際にドローンや対人地雷などが持ち込まれており、逮捕された容疑者はこの運搬に関与していた。 また、容疑者が機密情報を漏らした際の FSB の「上司」とのやりとりも SBU によって記録され、家宅捜索では事件を裏付ける証拠が見つかったという。 SBU によると、この暗殺計画を監督したのは、ウクライナにおける情報工作活動を担う FSB 第 5 局第 9 課。 同課の職員らは 22 年 2 月にロシアによる全面侵攻が始まる前から、今回逮捕された大佐と秘密裏に連絡を取り、資金も提供していたという。 (キーウ・藤原学思、asahi = 5-7-24) ロシア西部攻撃で 7 人死亡 ウクライナ無人機、40 人負傷 ウクライナ国境に位置するロシア西部ベルゴロド州で 6 日、走行中の通勤バス 2 台と乗用車がウクライナ軍の無人機攻撃を受け、農場の従業員ら 7 人が死亡し、子どもを含む約 40 人が負傷した。グラトコフ州知事などが明らかにした。 一方、ウクライナ東部ハリコフ州の検察当局は 5 日、州都ハリコフ中心部に同日ロシア軍の攻撃があり、市民 15 人が負傷したと明らかにした。 飛行機のような翼を持つため射程が延びる「滑空爆弾」が使われたとみられ、約 20 棟の集合住宅が損害を受けた 。州内の別の集落でも砲撃があり、88 歳の女性 1 人が死亡、2 人がけがを負った。 (kyodo = 5-7-24) ウクライナ・ハリコフに「翼持つ滑空爆弾」攻撃か 長射程、15 人負傷 【キーウ】 ウクライナ東部ハリコフ州の検察当局は 5 日、州都中心部に同日ロシア軍の攻撃があり、市民 15 人が負傷したと明らかにした。 飛行機のような翼を持つため射程が伸びる「滑空爆弾」が使われたとみられ、約 20 棟の集合住宅が損害を受けた。 州内の別の集落でも砲撃があり、88 歳の女性 1 人が死亡、2 人がけがを負った。 ロシア国防省は 5 日、ウクライナ東部ドネツク州の集落、オチェレチネを制圧したと発表した。 ロシアは対ドイツ戦勝記念日を 9 日に控え、主に東部で攻勢を強めている。 ドネツク州内の火力発電所も 5 日、ロシア軍のロケット弾攻撃を受けた。 敷地内の数カ所に着弾したとみられるが、損害規模は不明。 (kyodo = 5-6-24) 要衝陥落「時間の問題」 兵器不足、交渉も視野 ウクライナ 【キーウ】 ウクライナ国防省情報総局のスキビツキー副局長は 4 日までに英誌エコノミストの取材に応じ、東部ドネツク州の要衝チャソフヤールがロシア軍に制圧されるのは「時間の問題」だと語った。 ウクライナ軍は砲弾や兵器が不足しており「全ては備蓄と供給次第だ」と強調した。 ロシア軍を国境まで押し戻せたとしても戦争は終わらず、交渉を通じた終結しか道はないとの見方も示した。 両軍は交渉の可能性を視野に、自国が「最も有利な立場」となるために攻防を続けていると述べた。 ドネツク州のロシア側実効支配地域「ドネツク人民共和国」の軍関係者は 4 日、タス通信に対し、チャソフヤールをロシア側が事実上包囲したと語った。 チャソフヤールに入る複数の主要道路がロシア側の射程内に入っており、ウクライナ側は兵員や兵器を補充できないと説明した。 ウクライナ軍にとって、高台に位置するチャソフヤールは東部前線での重要拠点。 スキビツキー氏は、ロシア軍が東部ハリコフ州や北東部スムイ州周辺でも攻撃準備を進め、兵力拡大を図っていると指摘した。 (kyodo = 5-5-24) ウクライナ軍、ドネツク地方で決定的な戦闘で 42 両のロシア製装甲車を破壊 ウクライナの軍事力は、ドネツク地方でのロシアの重要な進軍を撃退し、42 両のタンクおよび装甲車を破壊することに成功しました。 この報告は、ヘットマン・イワン・ヴィホフスキーに敬意を表して名付けられた第 58 機動歩兵旅団から FaceBook に投稿されました。 この戦闘は、ロシアの攻勢に対するウクライナの激しい抵抗を浮き彫りにしています。 防衛作戦は、第 58 旅団がヘットマン・ボフダン・フメリニツキーにちなんだ別の大統領旅団、第 762 州特殊輸送サービス警備旅団など他の部隊と協力して、ロシアの進軍に共同で対抗しました。 ロシアの攻勢は依然として積極的で、チャソヴェ・ヤールやアヴディイフカ近くの地域へと動きを見せています。 現在「グレーゾーン」と呼ばれる場所にあるロビトネは特に危機的な状況にあります。 弾薬不足にもかかわらず、ウクライナ軍は強固な抵抗を示し、敵に重大な損失を与えています。 この最近の出来事は、2022 年 2 月 24 日の紛争開始以来、ロシアが直面している困難を再確認しており、ウクライナの情報源によると、約 3,000 両のタンクと 5,200 両の装甲車が破壊されています。 (Redacao、Carro e Motos = 5-4-24) ウクライナ軍、ATACMS でロシア兵 100 人超を殲滅 過去最悪級の人的損失に ウクライナ東部ルハンシク州のクバニ村は、ロシアがウクライナで拡大して 2 年 3 カ月目に入った戦争の前線から 100km ほど離れている。 ウクライナ軍のほとんどの対人兵器の射程から十分外に位置するため、占領しているロシア軍にとってかなり安全な場所だった。 5 月 1 日かその前日、クバニ付近の野外に大勢のロシア兵らが堂々と集まっていたのも、そうした安心感からだったのだろう。 もしかすると数百人いたかもしれない兵士らは、訓練のために集合していたようだ。 だが、ロシア軍にとって問題になるものがあった。 米国からウクライナに供与された ATACMS 戦術弾道ミサイルである。 精密誘導されるこのミサイルはモデルによっては射程が 300km に達し、内蔵している擲弾サイズの子弾を数百個から 1,000 個近くばらまく。 ロシア兵らが白昼、クバニ付近の原っぱを公然とうろつく様子は、ウクライナ軍のドローン(無人機)によってかなり高い上空から監視されていた。 そこに、重量 2t の ATACMS が 4 発、猛スピードで飛来した。 1 発は起爆しなかったが、3 発は上空で炸裂し、致死的な子弾が飛散した。 3 発はそれぞれ直径 340m の円状のエリア(約 10ha)を、ほとんど逃げ場所のないキルゾーンに変えた。 うち 1 発は、無防備なロシア兵ら 116 人前後の真上で炸裂した。 米ワシントン D.C. にあるシンクタンク、戦争研究所 (ISW) によれば、雨のように注いだ子弾によってその全員が死亡したもようだ。 ATACMS を用いた今回の攻撃は、一度の攻撃としてはこの戦争で過去最多の死傷者を出したもののひとつになった可能性がある。 それはまた、ロシア軍の指揮官たちによる備えのずさんさもあらわにした。 彼らは、このような攻撃が最近可能になっていたこと、さらには実施される可能性も高いことがわかっていたはずだ。 米国から ATACMS を取得し、それによってロシア軍の脆弱な後方地域をたたくことは、ここ数カ月、ウクライナ側の軍事上の最優先事項のひとつだったからだ。 (David Axe、Forbes = 5-4-24) ウクライナが過去最大級のドローン一斉攻撃 「天敵」滑空爆弾のキットを多数破壊 ロシア空軍は、FAB 汎用航空爆弾に UMPK 衛星誘導キットを装着した誘導滑空爆弾(ウクライナ側呼称「KAB」)を、毎月 3,000 発もウクライナ軍部隊に向けて投下している。 4 月 27 日、ウクライナ側がロシア南部クラスノダール地方の航空基地方面に長距離ドローン(無人機)を数十機飛ばし、多数の UMPK が保管されていた倉庫を爆破したのはそのためだ。 ウクライナ南部の前線からおよそ 200km 離れたクショフスカヤ空軍基地への襲撃直後の動画や衛星画像には、焼け焦げた施設や UMPK の残骸の山が見える。 衛星画像からは、スホーイ Su-34 戦闘爆撃機少なくとも 1 機が破壊された形跡もうかがえるようだ。 Su-34 はこのキットを付けた滑空爆弾の主な発射母機になっている機体だ。 もちろん、ウクライナ側がこの戦争の火力バランスを変えていくには、航空基地 1 カ所の衛星誘導キットの倉庫 11カ所に対する 1 回の攻撃ではまったく不十分だろう。 それでも、ロシアの滑空爆弾作戦を支えるインフラの破壊をウクライナが少なくとも試みてはいることは、注目に値する。 「ウクライナがロシアの戦術航空作戦、とりわけ滑空爆弾の使用を妨害できるかは、前線全体の防衛で鍵を握る」と英国防省は指摘する。 FAB/UMPK 誘導滑空爆弾は昨年半ば以来、ロシア空軍の主要な航空弾薬になっている。 この爆弾は投下されると翼が展開し、射程は 40km ある。 そのため、ロシア軍機はウクライナ側の防空兵器の射程外からの攻撃、いわゆるスタンドオフ攻撃ができる。 UMPK は大まかに言えば米国製の JDAM、フランス製の AASM と似たもので、ウクライナ空軍もこれらの装置で精密誘導可能にした爆弾を自軍機に搭載している。 UMPK の衛星測位システムで誘導される FAB には数百 kg の爆薬が詰め込まれており、地上に着弾すると深さ 10m 以上の穴ができるほど強力だ。 ウクライナ軍の第 3 独立強襲旅団に所属する軍人イェホル・スハルは、「KAB が 1 発着弾するだけで、すべての建物や構造物がただの穴になる」と説明している。 ウクライナの調査分析グループ、ディープステートの表現を借りれば、FAB/UMPK 誘導滑空爆弾はロシアの「ミラクル兵器」であり、現時点でウクライナ側に「対抗する手段はほとんどない。」 もしひとつあるとすれば、今回やったように、Su-34 に 4 発が搭載される前にこの爆弾や UMPK キットの保管場所を爆撃することかもしれない。 ウクライナがクショフスカヤへの襲撃でどのドローンを使ったのかは不明だ。 選択肢はいろいろあるだろう。 機首のカメラを弾頭に換装した旧ソ連製の無人偵察機型かもしれないし、爆薬を満載した市販ドローン型かもしれない。 あるいは、腹の下などに爆弾を積んだ軽飛行機型かもしれない。 いずれにせよ、投入したドローンは大量だった。 この日の襲撃はウクライナによるドローンを用いた攻撃としては、ロシアがウクライナで拡大して 2 年 2 カ月あまりたつ戦争で過去最大級だった。 ドローンの群れはクショフスカヤ空軍基地と周辺の製油所 2 カ所を一斉に攻撃したとされる。 英国防省は、ロシア側はドローンを合計 66 機撃墜したと主張しており、これは「攻撃の規模を物語っている」と解説している。 ロシア側はすべてのドローンを撃墜したわけではなかった。 少なくとも 1 機は、今回の攻撃の最大の目標だったとみられるもの、つまり UMPK の倉庫に命中した。 ウクライナのドローン操縦士は、数十個にのぼったかもしれない UMPK を破壊することで、前線の味方部隊をロシア軍の滑空爆弾作戦から 1 日かそこらは解放できたかもしれない。 ウクライナ側がその作戦を長期にわたって相当程度抑え込むためには、ロシアの航空基地に対するドローンによる襲撃を重ねていく必要があるだろう。 とはいえ、FAB/UMPK 誘導滑空爆弾インフラをウクライナが長距離ドローンで繰り返し攻撃する目標に含めるかどうかはわからない。 ウクライナの長距離ドローンはすでに、ロシアの製油所や兵器工場を攻撃目標に据えている。 もうひとつ大きな疑問として残っているのは、ウクライナの長距離ドローン生産能力はどれくらいあるのかだ。 ウクライナのハイテク戦争産業を監督するミハイロ・フェドロウ副首相は先ごろロイター通信のインタビューで、国内に長距離ドローンの生産企業は 10 社あると明かし、2024 年の長距離ドローン生産数は合計で数千機にのぼるとの見通しを示している。 そのとおりなら、クショフスカヤ方面に行った規模の襲撃を毎週実施できるかもしれない。 ドローンの生産数はさらに増える可能性もある。 フェドロウは「資金供給をさらに潤沢にできるよう戦っていく」と意気込みを語っている。 (David Axe、Fores = 5-3-24) ロシア、22 年 7 月以降で最大となる領土奪取 ウクライナの火砲不足につけ込む ロシア軍が昨年 12 月以降、ウクライナの防御の妨げとなっている火砲不足を利用して、アウジーイウカ付近の東部戦線で開戦当初以来となる進撃をみせていることが分かった。 ロシア軍の前進を受け、ウクライナ軍 の幹部からは、東部の兵たん線や補給拠点に脅威が及ぶ可能性を警戒する声が出ている。 5 月下旬にはロシアの攻勢も予想される。 東部ドネツク州に展開するウクライナ軍や、占領下にある港湾都市マリウポリ付近に向かう奪還した領土にとって脅威となる可能性もある。 ロシアは東部前線各地でウクライナの防御が薄い地域にリソースを大量投入しており、アウジーイウカ西郊の重要拠点であるポクロフスク、バフムート近郊にある戦略高地のチャシブヤール、南西にあるクラホウェの 3 拠点に向けて進軍している。 ウクライナは 2 月 17 日、10 年あまり戦闘が続いていた町アウジーイウカからの撤退を発表。 ロシアは同町奪取に当たり兵員数百人を犠牲にしたとみられている。 ただ、ロシア軍の進軍はそこで止まらなかった。 CNN の地図やウクライナの監視団体「ディープステートマップ」の分析によると、その後 10 週間、ロシア軍はアウジーイウカの西方の複数の村を徐々に奪取した。 ウクライナ軍のシルスキー司令官が一連の村の陥落をようやく認めたのは 4 月 28 日のこと。 CNN の分析によると、この結果、ロシア軍はわずか 2 カ月の間に 2022 年 7 月以降で最大かつ最速の進撃を遂げたことになった。 (CNN = 5-2-24) 疲弊したウクライナ軍第 47 旅団が死闘、ロシア軍の進撃抑える 米は補充急送 1 週間あまり前、ウクライナ東部アウジーウカの北西数 km に位置するオチェレティネ村付近でウクライナ側の防御が崩れたとき、ウクライナ軍は危機に見舞われた際の慣例になっている対応をとった。 ウクライナの調査分析グループ、コンフリクト・インテリジェンス・チーム (CIT) の言葉を借りれば、ウクライナ軍の「緊急対応旅団」である第 47 独立機械化旅団を投入したのだ。 志願兵だけで構成される第 47 旅団は北大西洋条約機構 (NATO) の教官の訓練を受け、米国製の M1 エイブラムス戦車や M2 ブラッドレー歩兵戦闘車、M109 自走榴弾砲を配備されている部隊だ。 第 47 旅団は先週、ロシア軍の第 30 独立自動車化狙撃旅団がオチェレティネを制圧し、ウクライナの支配地域にナイフにように突き刺さる長さ 8km ほどの突出部を獲得するのは阻めなかった。 それでも、求められたことはしっかりやった。 緊急事態に対処し、この突出部が南へ大きく広がるのを食い止めたのだ。 とはいえ、2,000 人規模の第 47 旅団もこれまでに非常に大きな犠牲を払っており、休息や補充、再編を切実に必要としている。 実のところ、第 47 旅団は 4 月 20 日前後、休息のため戦線から離脱して後方に移動していた矢先に、元の陣地にロシア軍の第 30 旅団から攻撃を仕掛けられたのだった。 オチェレチネを含む作戦区域の旅団を統括するドネツク戦術集団は、第 47 旅団に引き返して戦闘に復帰するよう命じた。 第 47 旅団のミコラ・メリニク中隊長は「仕事に戻りました」と報告している。 旅団はいつものように、機動力の高い M2 を走らせ、ロシア側の陣地に 25mm 機関砲を撃たせているようだ。 だが、メリニクは旅団が疲れ切っていることも強調し、部隊は「回復に専念するつもりでした」と吐露している。 第 47 旅団は昨年 6 月、南部反攻作戦を主導したが、ロシア側の稠密な地雷原にぶつかり、甚大な損害を被った。 メリニクは片足を失った。 4 カ月後、第 47 旅団は 150km かそこら東へ移動し、弾薬が枯渇してロシア軍に攻囲されつつあったアウジーウカの守備隊を増援した。 今年 2 月、おびただしい血が流れた 5 カ月にわたる激戦の末、アウジーウカが陥落した際には、守備隊の撤退を掩護した。 その後、第 47 旅団は西へ移動し、オチェレティネの南方面を増強した。 休息は先延ばしに、もしかすると無期限に先延ばしになり、旅団は現在もオチェレティネ付近で防御線を保っている。 「あと 1 カ月で、1 年間交代がないことになります」とメリニクは書いている。 第 47 旅団の戦闘大隊の兵士たちに関して特筆すべきは、たんに 1 年足らずの間に 3 つも大きな戦役で戦ってきただけでなく、旅団指導部の異常と言っていいレベルの混乱、不始末に耐えながらそうしてきたことだ。 ウクライナ国防省は、戦闘部隊を不必要に危険にさらす無謀な指揮判断をしたとして、第 47 旅団の指揮官(旅団長)を昨年 9 月以降 3 人更迭している。 ウクライナ軍の部隊の動静を追っている調査分析サイト「Militaryland.net」は、第 47 旅団について「続投させるに値する指揮官を見つけるのに苦労している」と指摘している。 (david Axe、Forbes = 5-2-24) ウクライナ、製油所を無人機攻撃 モスクワ南東州で火災発生 【キーウ】 ウクライナ軍は1日、モスクワ南東リャザニ州とロシア南部ボロネジ州の製油所を無人機で攻撃した。 地元メディアに明らかにした。 リャザニ州では敷地で大きな火災が発生した。 ウクライナはロシアの石油関連施設を標的にしており、範囲を拡大する方針を示している。 ロシア国防省は 1 日、未明までに両州と西部のベルゴロド州とクルスク州でウクライナの無人機計 6 機を迎撃したと発表した。 ウクライナ東部ハリコフ州の集落に 1 日、ロシア軍の砲撃があり、78 歳の女性が死亡した。 (kyodo = 5-2-24) ウクライナ軍、長距離ミサイル ATACMS でクリミア大橋の攻撃を計画? レーダー撹乱用の米製デコイも使用
ウクライナ軍が先週、アメリカから供与を受けたばかりの長距離ミサイル ATACMS (最大射程 300 キロ)を使って、ロシアが 2014 年に一方的に併合したクリミア半島を攻撃。 これにより、ロシア本土とクリミア半島を結ぶクリミア大橋が一時的に通行停止となった。 クリミア大橋に関する交通情報を定期的に更新しているテレグラムのチャンネルが、4 月 30 日午前 1 時 25 分に「クリミア大橋は一時的に車両通行止めとなっている」との情報を投稿した。 その後、通行止めは解除された。 ロシア国防省は、6 発の ATACMS を迎撃したと発表した。 道路橋と鉄道橋が並行する全長約 19 キロメートルのクリミア大橋は、ロシア軍の重要な補給路として利用されており、ロシア軍がウクライナ南部で攻勢を維持する上できわめて重要な存在だ。 クリミア奪還を目指すウクライナ側は 2022 年 10 月と 2023 年 7 月にこのクリミア大橋を攻撃しており、今後も攻撃を行うと宣言している。 ロシア軍が占拠しているウクライナ南部ザポリッジャで活動する親ロシア団体「We Are Together With Russia (我々はロシアと共にある)」の代表で軍事ブロガーのウラジーミル・ロゴフはテレグラムに投稿を行い、ウクライナ軍が 4 月 29 日の夜間にクリミア半島に向けて ATACMS を発射したと述べた。 「ウクライナ軍が今夜、クリミア共和国に向けてミサイルを発射した」とロゴフは投稿し、さらにこう続けた。 「クリミア半島の上空で、ロシア軍の防空システムが作動した。 最新情報によれば、我々の防空システムは素晴らしい仕事をした。」 米国製のデコイでレーダー撹乱か ロゴフはさらに、ウクライナ軍は「平和なクリミア半島を攻撃するために、複数の ATACMS を発射した」と主張。 「この攻撃に先立ってクリミア半島に警報が出され、クリミア大橋が封鎖された」と述べ、「現在は橋の通行は再開されている」とつけ加えた。 ロシアとウクライナの戦争に関する最新情報を提供しているロシアのテレグラムチャンネル「SHOT」は、ロシア航空宇宙軍が運用する飛行場があるクリミア半島のシンフェロポリとジャンコイで爆発音がしたと報じた。 本誌はこの件についてロシアとウクライナの当局にメールでコメントを求めたが、これまでに返答はない。 ロシアの軍事ブロガーの間では、ウクライナ軍がクリミア大橋の攻撃を準備しているのではないか、との危惧が高まっている。 (NewsWeek = 5-2-24) 「500 万ドルの最新鋭レーダー」を爆破 劇的瞬間をとらえた映像をウクライナ国防省情報総局が公開
ウクライナ軍は、ロシア軍の高額な装備が攻撃を受けて破壊されたと伝え、爆発の瞬間とされる映像を公開した。 ウクライナ国防省情報総局 (GUR) は 4 月 27 日に公開した映像について、ウクライナ国防情報局 (DIU) と第 15 独立砲兵偵察旅団ブラックフォレストの部隊が、ロシアのレーダーシステム「48Y6 K-1 Podlyot」を標的とした場面と説明している。 アーミー・レコグニションによれば、Podlyot K-1 は新鋭の移動式レーダーシステムで、最大 200 の空中目標を同時に探知でき、探知距離は最大 290 キロに及ぶ。 価格は 500 万ドルといわれ、特に低高度の目標を探知するように設計された。 2009 年に開発され、15 年からロシア空軍に配備されている。 ドローンの映像はウクライナ軍が地上の物体を攻撃する様子をとらえている。 場所は非公開。 別の角度から撮影された映像は、攻撃されたレーダーシステムが爆発するところを映し出している。 「アンテナ給電設備と同設備に給電していたディーゼルステーションに損害を与えることに成功した」と、GUR は 47 秒の動画についてそう述べている。 ウクライナの情報機関によると、ロシアは同システムを使って座標を探知し、地対空ミサイル S300 と S400 に伝えていたという。 ウクライナ軍はこの投稿で、高額な装備に対する攻撃に成功したことを誇示。 「こうしたレーダーのコストは 7 億ルーブル以上、500 万ドル以上」と述べた。 映像が撮影された日時は不明。 本誌は独自に検証できていないこの映像についてロシア国防省に連絡を取っている。 ウクライナ国防省は昨年 11 月、ロシア南部ベルゴロド州シェベキノのクラスナヤ・ポリャーナ村に近い国境地帯の攻撃で、Podlyot 1 基が破壊されたと発表した。 同システムの破壊が確認されたのは 3 度目だった。 ウクライナ側の報道によると、22 年 7 月にはウクライナ南部ヘルソン州で、同じロシアのレーダーシステムが精密攻撃で破壊された。 ロシアの対空防衛をかいくぐるウクライナの攻撃が伝えられる中での出来事だった。 現地メディアはウクライナ軍関係者の話として、ウクライナ保安庁が 4 月 26 日夜にかけ、ロシア南部クラスノダール地方の石油精製所 2 カ所と軍の飛行場 1 カ所をドローンで攻撃したと伝えた。 映像に映っているのは、スラビャンスク石油施設が攻撃された瞬間とされている。 (ブレンダン・コール、NewsWeek = 5-1-24) ウクライナ、米国製長距離ミサイルでクリミア攻撃 ロシア迎撃 [モスクワ] ロシア当局は 30 日、ウクライナがクリミアに向けて発射した米国製の長距離ミサイル「ATACMS (エイタクムス)」を迎撃したと発表した。 ATACMS 射程が最大 300 キロメートルの地対地ミサイル。 米国は先週、ウクライナに引き渡したと明らかにしていた。 ロシア国防省は 6 発の ATACMS を迎撃したと発表。 国防省は迎撃した場所は明らかにしていないが、ロシアが一方的に併合したクリミアの親ロシア派トップ、セルゲイ・アクショーノフ氏は、ATACMS はクリミア半島上空で撃墜されたとしている。 (Reuters = 5-1-24) ウクライナ、勝利まだ可能 NATO 事務総長 北大西洋条約機構 (NATO) のイエンス・ストルテンベルグ事務総長は 29 日、ウクライナの首都キーウを訪問し、同国がロシアに勝利することは「まだ可能」だとの認識を示した。 ストルテンベルグ氏はウォロディミル・ゼレンスキー大統領との共同記者会見で「ウクライナはここ数か月間は劣勢に立たされ、弾薬の使用も制限を余儀なくされた。 それでも、ウクライナが勝利を収めることはまだ可能だ。」と述べた。 同氏は、米国の追加軍事支援の決定が何か月も遅延したことで「戦場に深刻な影響があった」と認めた上で、NATO 加盟国はさらなる支援を検討しており、「近日中に新たな発表がある」との見通しを示した。 ロシア軍はここ数週間、米国からの武器・弾薬の追加供与分がウクライナの前線に到着する前に攻勢を強めている。 この日は黒海に面したオデーサで、ロシア軍のミサイル攻撃により少なくとも 4 人が死亡、27 人が重軽傷を負った。 (AFP/時事 = 4-30-24) ウクライナの 4 発電所が損壊 ロシア南部には無人機攻撃 ロシア軍は 27 日、ウクライナ東部ドニエプロペトロフスク州やハリコフ州、西部イワノフランコフスク州などを精密誘導兵器で空爆した。 ウクライナ側によると四つの発電所が深刻な損傷を受けた。 ロシア通信などが伝えた。 イワノフランコフスク州では国内最大級の火力発電所に被害があり、既に打撃を受けたウクライナの電力事情がさらに悪化する恐れがある。 一方、ウクライナ軍は 26 日夜から 27 日未明、ロシア南部クラスノダール地方と、隣接するクリミア半島に大規模な無人機攻撃を実施した。 ロシア国防省は計 68 機を撃墜したと発表したが、同地方のコンドラチェフ知事は製油所が損傷を受けたと明らかにした。 (kyodo = 4-28-24) アメリカ、ウクライナに最大規模の軍事支援を発表 9,460 億円相当 オースティン米国防長官は 26 日、ロシアの侵攻を受けるウクライナに対して、単体としては過去最大となる 60 億ドル(約 9,460 億円)相当の軍事支援を実施すると表明した。 24 日に成立した約 608 億ドルの緊急支援予算から賄われる。 今回供与されるのは、ミサイル防空システム「パトリオット」用のミサイルのほか、地対空ミサイルシステム「NASAMS」用のミサイル、高機動ロケット砲システム「ハイマース」用の弾薬など。 オースティン氏は記者会見で「ウクライナは耐えるだけでなく、他の選択肢も持てる」と強調した。 バイデン政権は予算成立直後にも、約 10 億ドル規模の追加支援を発表。 この時は大統領権限による米軍の在庫からの供与だったが、今回は防衛企業から新たに調達する。 このため、AP 通信によると、ミサイルなどがウクライナに届くまで数カ月から年単位の時間がかかる可能性があるという。 一方、オースティン氏は、ウクライナが強く求めているパトリオット本体の追加供与については、保有する欧州各国と協議中だと説明。 その上で、「ウクライナはパトリオットだけでなく、他の(防空)システムも必要だ。 パトリオットを特効薬のように考えることは戒めたい。」と述べた。 (ワシントン・松井聡、mainichi = 4-27-24) モスクワの飛行場でヘリ破壊 ウクライナ国防省情報総局 キーウでは病院から患者が緊急避難 ウクライナ国防省は、ロシア軍の支援に使われていたヘリコプターをモスクワの飛行場で破壊したと発表しました。 ウクライナの国防省情報総局は、「26 日の夜にモスクワにあるロシア国防省の飛行場で敵のヘリコプターが破壊された」として映像を公開しました。 ヘリコプターはウクライナ侵攻を続けるロシア軍の支援に使われていたとしています。 ウクライナ側は 17 日にも、ロシア中部サマラ州にある基地で武器や兵士の輸送に使われていたヘリコプターを破壊したとしていました。 一方、ウクライナの首都キーウ市の当局は 26 日、2 つの病院から患者を緊急避難させていると明らかにしました。 1 つは小児病院で、「病院にウクライナ兵が潜んでいるためにロシア軍が攻撃するとの予告がある」とする動画がインターネット上で拡散しているためだとしています。 当局は兵士がいるとの主張は「完全なウソ」だと非難しています。 (TBS = 4-27-24) |
... - 82 - 83 - 84 - 85 - 86 - 87 - 88 - 89 - 90 - 91 - 92 - ...