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ウクライナ、黒海でまたロシア軍艦を撃沈と発表 ウクライナの国防当局者によると、同国軍は 14 日、黒海でロシア軍艦を撃沈した。 同当局者が匿名で CNN に語った。 ウクライナ国防省情報総局 (GUR) が共同作戦の一環として、ロシアの揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」を攻撃した。 攻撃にはジェットスキーで駆動する水上ドローン(無人艇)「MAGURA」が使われ、軍艦は修復不可能な損傷を受けて黒海に沈んだという。 CNN は独自に真偽を確認できていない。 ウクライナはこれまでも黒海でロシア軍艦を攻撃してきた。 2022 年 4 月にはロシア黒海艦隊の旗艦「モスクワ」、今月はミサイル艇「イワノベツ」を撃沈したと発表している。 (CNN = 2-14-24) クリミアにウクライナ軍が発射したストームシャドウ? ロシア対空システムS-400上空をあっさり通過か <ロシアの対空システムはウクライナの巡航ミサイルの攻撃を「阻止する役には立たなかった」> ロシアが実効支配するクリミア半島に、ウクライナ軍が発射した欧州製の長距離巡行ミサイルが迫る場面とされる映像が新たに公開された。 1 月下旬、ロシアの航空基地が攻撃された際の映像とされている。 オープンソース情報機関のソーシャルメディアアカウントに投稿された短い映像には、ロシアが平原に設置した対空システム S-400 らしきものが見える。続いて映る一瞬の映像は、クリミア半島西部に向かって飛翔するウクライナのミサイルと説明されている。 ウクライナ空軍のミコラ・オレシチュク司令官は 1 月 31 日、ウクライナ軍が西部の港湾都市セバストポリに近いロシアのベルベク飛行場を攻撃したと語った。 本誌は今回の映像について独立した立場から検証できておらず、ロシアとウクライナの双方に電子メールでコメントを求めている。 兵器に詳しい軍事専門家のデービッド・ハンブリングは、クリミア半島攻撃をとらえた映像の可能性は「確かにある」としながらも、確認するのは不可能だと本誌に語った。 ただし同氏によると、ロシアの対空システムは、クリミアに設置された高度な対空システムだったにもかかわらず、ウクライナのストームシャドウ巡航ミサイルの攻撃を「阻止する役には立たなかった。」 ロシア国防省はこの攻撃の後、地対空システムを使って黒海およびクリミアの上空でウクライナのミサイル 20 発を撃墜したと発表。 セバストポリ北部で「ウクライナのミサイルの断片が軍の部隊の領内に落下した」と説明した。 ロシア国防省は、クリミア半島のロシアの航空機に損傷はなかったと述べている。 ロシアがセバストポリの知事に据えたミハイル・ラズボジャエフは、ロシア軍が「セバストポリに対する大規模攻撃を阻止した」とテレグラムに書き込み、負傷者はなかったが、建物少なくとも 12 棟が破片によって損傷したと伝えた。 位置情報を特定した映像は 2 月 7 日に公開された。 米シンクタンクの戦争研究所 (ISW) によると、映像にはセバストポリ近郊で「飛行場から大きな煙が立ち上る」様子が映っている。 その後ウクライナ空軍のユリイ・イフナト報道官は、ウクライナ軍がベルベク基地でロシアのジェット機 3 機を損傷させたとコメントした。 テレグラムの有力な親ロシア派匿名アカウントは 2 月 7 日、政府関係者の話として、ロシアがベルベク飛行場で「航空機 3 機」を失ったと伝え、ウクライナが発射したミサイル 24 発のうち、5 発は迎撃できなかったと言い添えた。 ウクライナ南部軍司令部のナタリア・フメニウク報道官は、ウクライナ軍のミサイル 5 発がクリミアの目標に命中したと語った。 クリミア半島はウクライナの南部にあり、ウクライナが奪還すると宣言している。 だがロシアが 2014 年に一方的に併合して以来、ロシア軍の実行支配下にある。 ウクライナ軍は欧米が供与した地対空巡行ミサイルのストーム・シャドウやSCALP を何度も使用して、ロシアの橋などのインフラや、セバストポリに拠点がある黒海艦隊などクリミア半島の標的を攻撃してきた。 2023 年 9 月半ばには、ロシア軍の潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌ」と揚陸艦にウクライナ軍が損傷を与えた。 今回の戦争でロシアの潜水艦が損傷したのはこの時が初めてだったと思われる。 (NewsWeek = 2-14-24) ロシア軍がアウジーイウカの主要補給路を遮断 ウクライナ側は予備到着も難局に ロシア軍は 13 日から 14 日にかけての夜、ウクライナ東部アウジーイウカ市内を走る主要な舗装路を突き切ったと報告されている。 ウクライナ軍の迫撃砲やドローン(無人機)をものともせず、ロシア軍の第 2、第 41 両諸兵科連合軍の部隊は市北郊の以前の陣地から南へ数百 m 前進し、アウジーイウカ守備隊のおそらく 3 本ある補給線の 1 つであるこの産業道路を遮断した。 ウクライナ側にとって問題なのは、損なわれていない残り 2 本の補給線は、砲弾の穴だらけで、ぬかるみ、南北両側からロシア軍の火力にさらされる未舗装路だということだ。 つまり、これらのルートはまだ生きていると言っても、ロシア側の攻撃に対してきわめて脆弱なのだ。 4 カ月にわたるアウジーイウカ攻防戦が最終局面を迎えているとみられるなか、これは決定的な要因になる可能性がある。 ロシアの占領下にあるドネツク市から北西へわずか 8km ほどのアウジーイウカは現在、ロシアがウクライナで拡大して 2 年近くたつ戦争の焦点になっている。 アウジーイウカ守備隊の中心を担ってきた第 110 独立機械化旅団は疲弊し、新しい人員や弾薬の不足に苦しんできた。 弾薬不足は、ロシアに同調しているように見える極右の米共和党議員らが昨秋以来、米国によるウクライナへの援助を阻んでいることが主な原因だ。 守備隊の補給不足にはさらに拍車がかかる可能性が高い。 こうした事態を予期し、多くのアナリストは数週間前から、ウクライナ軍の指揮官は守備隊を撤退させ、市の西郊もしくは市外のより有利な防衛線に移すべきだと警告してきた。 ウクライナ軍は戦い方を変えつつある兆しがあり、これは軍指導部の大幅な入れ替えと軌を一にする。 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は先週、カリスマ的な人気を誇る軍トップのバレリー・ザルジニー総司令官を解任し、あまり人気のないオレクサンドル・シルシキー陸軍司令官を後任に据えた。 ザルジニーは、自軍の損耗を最小限に抑えるために機動防御を支持していたと言われ、一方のシルスキーは、比較的固定した陣形で頑強に戦い、大きな損耗もいとわない姿勢とされる。 ゼレンスキーはシルシキーを総司令官に昇格させることで、たとえ大きな犠牲を出してでも、アウジーイウカで戦い続ける意思を示した可能性がある。 そう考えると、ウクライナ軍東部コマンド(統合司令部)がここ数日で、隷下の精鋭旅団である 2000 人規模の第 3 独立強襲旅団をアウジーイウカに投入したのは、驚くべきことではなかった。 アウジーイウカの北 80km ほどにあるクラマトルスクの訓練地を出発した第 3 旅団はアウジーイウカに到着し、第 110 旅団の生き残りと入れ替わった。 第 3 旅団は東部で予備として温存されていた唯一の機械化旅団だった可能性がある。 ただ、この旅団を、ますます孤立化しているアウジーイウカで不利な戦いをさせるのは、控えめに言っても危険だ。 ウクライナ国防省は 12 日「すべては計画どおり進んでいる」と主張したが、その計画が賢明かどうかは定かでない。 オランダ製の装甲兵員輸送車、米国製の M2 ブラッドレー歩兵戦闘車やマックスプロ装甲トラックなどを配備され、今のところは迫撃砲弾や攻撃用ドローンの在庫もそこそこある第 3 旅団は、これまで第 110 旅団がいた掩蓋陣地や塹壕にそのまま入ろうとはしないかもしれない。 そこに陣取れば、はるかに大規模なロシア軍部隊が引き続き、大きな損害を出しながら南北両面から市内に侵入してくるなか、切り離された場所にみずから進んで身を置くも同然だからだ。 第 3 旅団は市の北西隅にあるコークス工場の敷地内で壕に入り、南北方向の防御線を立て直すことから市の防御に着手するかもしれない。 これは市の東側を放棄することを意味するが、安全な補給線を回復できる可能性もある。 不確定要素があるとすれば、アウジーイウカから南へ 1.6km ほど離れた場所にある「ゼニト」と呼ばれるウクライナ側の地下要塞だろう。 ロシア側が市の北部で遮断したとされる産業道路は南東へ伸びてゼニトにつながっている。 ウクライナ側がゼニトへの補給を行うには、危険な未舗装ルートを使うしかなくなった可能性がある。 ウクライナ側はアウジーイウカの東側をロシア側に明け渡すことにした場合、ウクライナ東部で屈指の要塞であるゼニトもそうするだろうか。 ほどなく明らかになるだろう。 (David Axe、Forbes = 2-14-24) ロシア、ウクライナで 3,000 両超の戦車喪失 = 国際戦略研究所 [ロンドン] 英シンクタンク国際戦略研究所 (IISS) が 13 日に公表した世界の軍事情勢を分析した報告書「ミリタリー・バランス」の 2024 年版によると、ロシアがウクライナで喪失した戦車は 3,000 両以上に達した。 これは 2022 年のウクライナ侵攻開始前に現有兵力として保有していた主力戦車の総数に相当するという。 過去 1 年間では推定 1,120 両の戦車を喪失。 ただ、ここ 1 年間でおよそ 1,000 - 1,500 両の戦車を前線に投入したとみられ、戦車補充に関してはほぼ「ブレークイーブン」にあるとした。 もっとも、前線に投入された戦車のうち新造されたものはせいぜい 200 両で、大半が旧式戦車を改修したものだという。 それでもロシアが保有している戦闘に利用可能な戦車はウクライナの約 2 倍。 ロシアには旧式で性能が劣る退役戦車の在庫が十分あり、今後約 3 年間はこれらを現役戦車に改修して補充が可能とした。 ロシア国防省はコメントを控えた。 ウクライナに関しては、ロシアによる侵攻以降、大きな損害を被っているが、西側諸国の軍事支援により、品質を向上させながら在庫を維持することができているという。 IISS は、ロシア・ウクライナ両軍の損失と塹壕戦の特徴を考慮すると、現在の膠着状態が続く可能性が高いと指摘。 「両陣営とも非常に多くの死傷者を出さずに大規模な攻撃を行うことはできず、それは当面続く可能性が高い」とした。 (Mark Trevelyan、Greg Torode、Reuters = 2-14-24) ウクライナ軍新総司令官、初の前線視察 状況は「極めて困難」 ウクライナ軍のオレクサンドル・シルスキー新総司令官は 14 日、東部の前線を視察した後、現地の状況は「極めて困難」だと警告した。 米国の軍事支援の遅れがウクライナ軍の戦線維持に影を落としている。 約 1,000 キロに及ぶ前線は、過去 1 年以上ほとんど動いていない。 ウクライナ軍は昨年の反転攻勢失敗後、守勢に回っており、軍指導部はロシアが動員力で優位にあると認めている。 先週解任されたワレリー・ザルジニー氏に代わって就任したシルスキー氏は、総司令官として初めて前線を視察。 ロシア軍が占領を試み、攻勢を強化している東部ドネツク州アウディーイウカ周辺を、ルステム・ウメロフ国防相と共に訪れたシルスキー氏は、「作戦環境は非常に複雑でストレスが大きい。 ロシアの占領軍は継続的に戦力を増強しており、兵員数でも優位に立っている。」と述べた。 また SNS には「わが国の領土の奥深くまで敵が進軍するのを阻止するため、可能な限りのことをしている」と投稿。 前線の部隊は「極めて困難な状況」で活動していると報告した。 ロシアの軍事ブロガーや地元当局者は最近、ウクライナ軍は弾薬を節約しているようだと指摘している。 ウクライナ軍は大量の兵器や装備を米国を主とする西側の支援に頼っているが、米国では 600 億ドル(約 9 兆円)のウクライナに対する最新の支援が、議会内の対立で保留状態にある。 (Daria Andriievska、AFP = 2-14-24) 米、プーチン氏のウクライナ停戦案を拒否 = 情報筋 [モスクワ/ロンドン] ロシアのプーチン大統領が、現在の占領ラインに沿ってウクライナでの戦闘を凍結する停戦案を提示したものの、米国がこれを拒否した。 ロシアの情報筋 3 人がロイターに対し明らかにした。 報筋によると、プーチン大統領は昨年、公の場および、中東地域のパートナー国を含む仲介役を通じ、米国に対しウクライナでの停戦を検討する用意があるというシグナルを送った。 仲介者らは 2023 年末にトルコで会合を開催し、プーチン大統領のシグナルは米政府に伝えられた。 その後、米ホワイトハウスのサリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が次のステップについて、ロシアのウシャコフ大統領補佐官と対話する運びとなっていた。 ところが 1 月に入り、サリバン氏はウシャコフ氏に対し、米国は他の分野について対話する用意があるものの、ウクライナ抜きで停戦について協議しないと伝えてきたという。 情報筋の 1 人は「米国側との接触は徒労に終わった」とし、別の関係筋も、ウクライナの参加なしに停戦の可能性について協議しないとする米国側の主張により両国の接触は失敗に終わったと述べた。 米国はウクライナに圧力をかけることを望んでいなかったという見方も示した。 (Reuters = 2-14-24) ロシア軍のスターリンク端末「アラブから」、ウクライナが公表 [キーウ] ウクライナ軍の主要通信手段である米スペース X の衛星通信サービス「スターリンク」の端末がロシア軍に渡っているとみられる問題で、ウクライナ国防省情報総局は 13 日、ロシア側が端末をアラブ諸国で購入していると明らかにした。 傍受したロシア兵 2 人の会話で分かったという。 情報総局高官によると、ロシア兵は 1 台当たり約 20 万ルーブル(約 2,200 ドル)で調達することを話し合っていた。 スターリンクは 2022 年 2 月のロシアの侵攻開始後からウクライナ側に提供されているが、当局者によると、ロシア側も徐々に頼りにするようになっている。 情報総局は、ロシア軍がウクライナ国内の占領地でスターリンクを使っていると発表していた。 ただ、スペース X はロシア側への端末売却を否定。 ロシア政府も使用を認めていない。 (Reuters = 2-14-24) ◇ ◇ ◇ ロシア軍、占領地でマスク氏のスターリンク使用 ウクライナ発表 ロシアの侵攻を受けるウクライナの国防省情報総局は 11 日、イーロン・マスク氏が率いる米スペース X 社の衛星通信サービス「スターリンク」をロシア軍がウクライナの占領地域で組織的に使っていると発表した。 ロイター通信が報じた。 報道によると、ウクライナ東部でのスターリンク端末(受信機)の設置を巡るロシア軍兵士の会話を同局が傍受したとして、その音声記録を通信アプリ「テレグラム」に投稿した。 同局は、スターリンク端末の入手経路については言及しなかったという。 スターリンクはこれに先立つ 8 日、X (ツイッター)に「ロシア政府やロシア軍といかなる商取引も行っていない」と投稿していた。 スターリンクは大規模な地上設備を必要としない。 マスク氏はロシアによる侵攻直後にウクライナを支援するため、同国内でのサービスを開始した。 一方で、ウクライナ南部クリミア半島で使用したいとするウクライナ側の要請をマスク氏が拒否したことなども報じられていた。 (ベルリン・念佛明奈、mainichi = 2-12-24) ◇ ◇ ◇ ロシア軍、スターリンクの使用を拡大 ウクライナ情報総局が確認 ウクライナ国防省情報総局は11日、イーロン・マスク氏が創業した米スペースX社の衛星通信サービス「スターリンク」をロシア軍が使っていることを確認したと、SNS「テレグラム」の投稿で明らかにした。ロシア軍による使用が広がっているという。 同局は証拠として、東部ドネツク州に配備されているロシア軍の無線の会話を傍受したところ、インターネットを使うために、スターリンクの端末が設置されていることを確認したという。 2022 年 2 月の侵攻開始直後、ウクライナ国内で大規模な通信障害が発生し、スターリンクが提供された。 しかし創業者のマスク氏は、ウクライナによるロシア軍への奇襲攻撃を妨害するために、スターリンクの衛星通信網を切断するようエンジニアに命じたり、クリミア半島で使いたいとするウクライナの要請を拒否したりしていた。 (牛尾梓、asahi = 2-11-24) 停戦条件「ロシア完全撤退」 ウクライナ意識調査で 92% 【ベルリン = 南毅郎】 ミュンヘン安全保障会議が 12 日公表したウクライナ国民の意識調査で、容認できる停戦の条件として「ロシア軍の完全撤退」と答えた割合が全体の 92% に達した。 占領下にあるクリミア半島の奪還を前提としており、欧米諸国でくすぶる早期停戦論との温度差が浮き彫りになった。 ミュンヘン安保会議は例年 2 月にドイツ南部のミュンヘンで開き、世界各国の首脳や外相・国防相ら閣僚が外交・安全保障問題を話し合う。 今年は 16 日から 3 日間にわたり開催するのを前に、2023 年 10 - 11 月に実施した意識調査を公表した。 容認できる停戦の条件として最も高かったのは「ロシアがクリミア半島を含めて全軍撤退」で全体の 92% に達した。 「クリミア半島を除く全軍撤退」ではわずか 12% にとどまり、領土を奪還するまで停戦を認めない考えが圧倒的多数を占めた。 逆に容認できない停戦の条件では「ロシアが占領地に駐留する」が 94%、ロシアが侵攻を始めた「22 年 2 月 24 日時点まで撤退」は 78% だった。 ロシアとの戦いが 2 年近くに及び、反転攻勢は停滞するものの「ウクライナ国民の 80% は自国の勝利を信じている」と分析した。 このほか「ウクライナは北大西洋条約機構 (NATO) に加盟すべきだ」との回答が 79%、「欧州連合 (EU) のメンバーになるべきだ」も 84% と大多数になった。 「EU は加盟の基準を下げてでもウクライナの申請手続きを急ぐべきだ」との回答も 75% あった。 16 日から開催するミュンヘン安保会議にはウクライナのゼレンスキー大統領を招待済みで、出席に向けて調整を進めている。 米国からはハリス副大統領やブリンケン国務長官が参加する。 ロシアの政府関係者は招待されていない。 イスラエルのヘルツォグ大統領とパレスチナ自治政府のシュタイエ首相も出席する。 主要 7 カ国 (G7) 外相会合も予定する。 ウクライナ侵攻に加え、緊迫化する中東情勢や米大統領選挙の行方を巡る議論も注目される。 (nikkei = 2-13-24) インフラ防護に日本支援 ロシア攻撃、土のうで守る 【キーウ】 ウクライナの重要インフラをロシアの攻撃から防護するため、日本が支援する資材の供与式が10日、首都キーウ(キエフ)近郊で行われた。「ソイルアーマー」と呼ばれる日本製の土のうで、日本では土砂崩れなどの災害現場で活用されてきた。ミサイルや無人機が近くに落下した場合、被害を減らす緩衝材としての役割を果たす。 1 - 2 メートル四方の金属製の箱に土を入れて使用する。 国際協力機構 (JICA) がウクライナ政府を通じ1800個を現地のガス会社に引き渡した。 前線に近い東部や南部のガス貯蔵施設などの周辺に設置されるという。 (kyodo = 2-11-24) 米海軍の「悪夢」を現実にしたウクライナ無人艇群の軍艦撃沈 ウクライナ国防省の情報総局が先週、クリミア西部で水上ドローン(無人艇)によってロシア海軍のコルベット「イワノベツ」を撃沈したとする動画を公開した。 ウクライナによるこの戦果は、米海軍の対ドローン(無人機)防衛のリスクや、ドローンによる攻撃の可能性を高めるものでもある。 ウクライナはロシア黒海艦隊の艦艇を次々に破壊し、ウクライナ南部の港に寄せ付けないことにある程度成功している。その結果、ウクライナ南部からアフリカやその他の地域に向けて出港できる穀物輸送船が増え、収入源となる穀物輸出を回復させている。 ウクライナ側がロシアの艦艇を水上ドローンのような非対称的な手段でさらに撃沈したり、深刻な損傷を与えたりすれば、ロシアは水上艦を危険にさらすのをますます嫌がるようになるかもしれない。 AP通信によると、ロシア当局は今回の攻撃について確認もコメントもしていない。 英国の海上警備会社アンブリーは、通常 300kg の爆薬を積む水上ドローン最大6隻が攻撃に使われたと分析している(編集注 : 情報総局のキリロ・ブダノウ局長はのちに、攻撃には「マグラ V5」と呼ぶ水上ドローンを複数用い、6隻がイワノベツに直撃したとメディアに語っている)。 情報総局は声明で、イワノベツは「移動が不可能になるほどの損傷を受けた」とし、それによってロシアはおよそ 6,000 万 - 7,000 万ドル(約 89 億 - 100 億円)の損害を被ったと主張している。 その主張が正しさはさておき、6隻あるいはそれ以上の水上ドローン群によって、それよりも桁外れに高価な艦艇が撃沈あるいは無力化されることは、現実に起こり得る。 米海軍もこの問題を認識していることは、各艦艇に中距離防御システムや近接防御システムを搭載していることや、大量の水上ドローンの取得を計画していることから明らかだ。 目立たぬながら、米海軍は 2021 年にドローン問題への対処策として、米ノースロップ・グラマン製の対ドローン電子戦システム「DRAKE」をすべての水上艦に導入している。 フリゲートから航空母艦まで、米国の軍艦はこのほか、レーダー誘導方式のファランクス近接防御火器システム (CiWS) を以前から装備している。 ファランクスは、自動で毎分最大4,500 発射し、有効射程約 3.7km とされる 20mm 機関砲などから成る。 CNN によると、米海軍のミサイル駆逐艦「グレーブリー」は先月末、イエメンの反政府勢力フーシ派が紅海に向けて発射したミサイルを、自艦まで「1マイル(1 海里 = 約 1.85km)以内に迫ったところで」ファランクスによって撃墜している。 米海軍はドローンや水上ドローンの脅威に対処するために、レーザーや高出力マイクロ波 (HPM) を目標に直接照射する「指向性エネルギー兵器」の実験プロジェクトも加速している。 米海軍の艦艇は 20 年以上前からペルシャ湾や紅海で無人艇や有人の小型ボートの脅威にさらされてきたが、比較的安価なドローン技術を受けて対応を急ぐ必要に迫られている。 米海軍は数年前から使い捨て水上ドローンの取得も望んできた。 「PRIME」と呼ばれる最新の取り組みでは、自律型の海上阻止艇として活動する水上ドローンを月に10 隻以上生産することが計画されている。 米国防総省の国防イノベーション・ユニット (DIU) との共同プロジェクトである PRIME は、紅海やペルシャ湾で第 5 艦隊(司令部バーレーン)の状況把握能力を高めるのが目的と考えられる。 シンクタンクの米海軍協会 (USNI) が運営するニュースサイト「USNI ニューズ」の記事によれば、PRIME にはまた別の動機もあるという。 「中国による台湾侵攻を抑止するうえで鍵となり得る攻撃ドローン」を多数製造することだ。 海軍アナリストのブライアン・クラークは USNI ニューズに、PRIMEは「キネティック(動的)で殺傷力のある新しい USV (水上ドローン)を実戦配備しようとする取り組み」だと述べ、これらの水上ドローンは台湾海峡を含む西太平洋での使用が想定されているとの見方を示している。 この見方が正しいのかどうかは判断しかねるものの、ウクライナ情報総局の動画が告げているメッセージと合致するのは確かだ。 小型で費用対効果の高い水上ドローンを戦術に見合った数を投入すれば、主要な海軍アセットを寄せ付けないようにしたり、必要なら破壊したりできるということだ。 (Eric Tegler、Forbes = 2-10-24) ウクライナ軍トップのザルジニー総司令官を解任 ゼレンスキー大統領が発表 ウクライナのゼレンスキー大統領は 8 日、軍トップのザルジニー総司令官の解任を発表した。 後任にはシルスキー陸軍司令官を充てる。 ロイター通信が報じた。 ザルジニー氏は軍内外で人気が高いが、ゼレンスキー氏との確執が伝えられていた。 ゼレンスキー氏は 8 日、X (旧ツイッター)に投稿し、ザルジニー氏と同日会談して「軍指導部の刷新」を協議したことを明らかにした。 ザルジニー氏には「チームに残るよう提案した」としている。 (sankei = 2-9-24) アウジーイウカ陥落は「時間の問題」 分析グループはバフムートの轍踏むなと警告 ロシアによる最初のウクライナ侵攻以来、ウクライナ軍は 10 0年にわたってアウジーイウカで持ちこたえてきた。 アウジーイウカは、現在はロシアの占領下にある州都ドネツク市から北西へ 8km ほどに位置し、ロシアによるウクライナ全面侵攻前には 3 万人あまりが暮らしていた都市だ。 だが、ウクライナ軍の守備隊は撤退すべき時が来たのかもしれない。 ウクライナの調査分析グループ、フロンテリジェンス・インサイトは最新のリポートで、アウジーイウカは「陥落するかどうかではなく、いつ陥落するかの問題」になりつつあると評価している。 廃墟と化しているアウジーイウカに民間人はごく少数しか残っておらず、その人たちやペットも救助隊が市外に避難させる作業を進めている。 だからといって、ウクライナ側はロシアによる 2022 年 2 月の全面侵攻後、23 カ月にわたりアウジーイウカを守備してきた第 110 独立機械化旅団を撤収させても、失うものがないということではない。 まず、ロシア側がアウジーイウカを攻め落とす、あるいはウクライナ側がアウジーイウカを守り抜くことには、プロパガンダ上の価値がある。 ロシア側がアウジーイウカを取れば、来月に予定される見せかけの選挙での再選を前に、ウラジーミル・プーチン大統領は戦果として誇れるに違いない。 それだけではない。 アウジーイウカには軍事上の価値もある。 この戦争に関するロシアの主要な目的の 1 つは、アウジーイウカやドネツク市があるウクライナ東部ドネツク州の全域を支配し、ウクライナ側による州の解放を恒久的に阻むことにある。 だからロシア軍はアウジーイウカのような州内の抵抗拠点を除去し、陣地や兵站を固めようとしているのだ。 ウクライナ側はアウジーイウカを保持することで、ドネツク州内を走る鉄道路線を脅かし、ロシア側にウクライナ東部各地への人員や装備の輸送で、効率の悪い別の手段の使用を強いることが可能だった。 だが、2000 人規模だった第 110 旅団の生き残った兵士がアウジーイウカを離れ、数 km 西にある強化された陣地に退却すれば、ウクライナ側がドネツク州を貫くロシア軍の補給線を脅かし続けるのは格段に難しくなる。 そしてこれは、ロシア側がウクライナ東部の占領を固めることにつながる。 それでも、時が訪れたのかもしれない。 第 110 旅団は 4 カ月にわたって、休むことなく勇敢に戦い続け、4 万人の兵士を投入したロシア軍に 1m 前進するごとに大量の血を流せてきた。 増援に駆けつけた第 47 独立機械化旅団と第 53 独立機械化旅団が支援し、ドローン(無人機)や地雷、大砲、さらに第 47 旅団の場合は M2 ブラッドレー歩兵戦闘車の傑出した働きで市の南北両翼を防衛してきた。 ロシア軍は昨年 10 月にアウジーイウカに対する直近の作戦を発動して以来、数万人にのぼる死者・重傷者を出し、数百両の戦闘車両を失ったとみられる。 ロシア側の損耗は一時、ウクライナ側の 7 倍ないし 10 倍に達した可能性がある。 だが、それはウクライナ軍の補給線がロシア側に脅かされていなかった頃の話だ。 ロシア側はその後、アウジーイウカの南北両翼でじわじわと前進し、1 月末には両翼から市内に直接侵入するようになった。 ロシア軍部隊は現在、市内につながる主要道路から数百 m の地点に入っている。 これは手持ちの兵器でウクライナ側の補給トラックを攻撃できる距離だ。 アウジーイウカ戦役は攻防の転換点を迎えている。 ただ、こうした事態はウクライナ側にとって初めての経験ではない。 昨年 5 月まで、ドネツク州バフムートのウクライナ軍守備隊は、アウジーイウカと似たような消耗戦を続けて、廃墟化したこの都市で何カ月も持ちこたえた。 ロシア側がおびただしい犠牲と引き換えに前進し、市の補給線が危機的な状況になるまでに、ウクライナ側は味方の 10 倍の戦死者を敵に出させた。 しかし、弾薬が不足してくるとバフムートの守備隊は優位性を失った。 フロンテリジェンス・インサイトは「ロシア軍がウクライナ側の両翼を制圧し、補給ルートを遮断すると、(ロシア側とウクライナ側の)損耗率はほぼ同じになった」と当時を振り返って警告している。 ウクライナ軍の指揮官たちは、バフムートからの撤退を遅らせすぎた結果、ロシア側よりかなり少なく抑えていた損耗を増やし、それによってウクライナ国民からの信用を失った。 フロンテリジェンス・インサイトによれば、指揮官たちがバフムート戦役の最終盤に兵士らの命を無駄に失わせたことは、今も国内に影を落としている。 「ウクライナ軍の一部将官の評判は地に落ち、無謀な正面攻撃をさせることで悪名高いロシア軍の将官と並べられるほどだ」という。 その結果、ウクライナが 3 年目、さらに 4 年目の戦争努力を続けるために、数十万人を動員する計画に支障が出かねなくなっている。 「国民の間では自発的に軍隊に参加しようとする熱意が薄らいできている」とフロンテリジェンス・インサイトは警鐘を鳴らす。 アウジーイウカに対するロシア側の挟撃がさらに進む前に守備隊を撤退させれば、ウクライナ軍の指揮官たちは何百人の命を救えるだろうし、自分たちへの信用も保てるだろう。 戦術的撤退は必ずしも、より大きな戦略的損失につながるものではない。 適切な武器とそれと同じくらい重要な十分な弾薬があれば、ウクライナ側はアウジーイウカから撤退して数 km 西の陣地を固めたあとも、ドネツク州を通るロシア側の補給線をなお攻撃できるはずだ。 「状況の悪化に歯止めが利かなくなるのを回避するためには、西側からの時宜を得た援助がきわめて重要だ」とフロンテリジェンス・インサイトは強調している。 より高性能な大砲やロケットランチャー、長距離飛行弾薬、それを発射する軍用機がもっとあれば、ウクライナ軍はアウジーイウカの廃墟をロシア軍に明け渡したあとでも、遠方からロシア軍の補給線を攻撃し、東部の状況を実際に改善していくことができる。 問題はいうまでもなく、米議会のロシア寄りの共和党議員らが 4 カ月にわたり、610 億ドル(約 9 兆 1,000 億円)規模の対ウクライナ支援予算の採決を拒んでいることだ。 これには多数の長距離火力兵器に充当される資金も含まれるはずだ。 共和党議員らはその頑なな姿勢によって第 110 旅団の死活的に重要な弾薬を枯渇させ、アウジーイウカの陥落を助長した。 彼らは同旅団の死亡した兵士たちを生き返らせることはできない。 だが、アウジーイウカの防衛者たちを裏切ったせめてもの罪滅ぼしに、遅ればせながらも支援を承認して、ウクライナ軍が今後の戦いのために形勢を立て直すのを手助けすることはできる。 (David Axe、Forbes = 2-9-24) キーウなど 6 地域にミサイルや無人機の攻撃、死傷者 50 人超 AP 通信などによると、ウクライナを侵略するロシア軍は 7 日朝、ウクライナの首都キーウを含む 6 地域にミサイルや無人機で攻撃を加え、少なくとも 5 人が死亡、約 50 人が負傷した。 キーウでは、18 階建ての高層アパートにミサイルの破片が直撃して火災が発生し、4 人が死亡した。 南部ミコライウでも 1 人の死亡が確認された。 英字ニュースサイト「キーウ・インディペンデント」は 7 日、地元警察当局の話として、この日東部ハルキウ州に向けて発射された 5 発のミサイルのうち、2 発が北朝鮮製だったと報じた。 専門家がミサイルの破片を分析したところ、北朝鮮の短距離弾道ミサイル「KN23」とみられるとの暫定的な結論に至ったという。 一方、国際原子力機関 (IAEA) のラファエル・グロッシ事務局長は 7 日、自身の X (旧ツイッター)で、露軍が占拠を続けるウクライナ南部のザポリージャ原子力発電所を視察したと明らかにした。 冷却システムの稼働状況などを確認したという。 (yomiuri = 2-8-24) ロシア中部で大爆発 = ミサイル工場で「実験」か ロシア中部ウドムルト共和国の中心都市イジェフスク郊外で 7 日夜、大爆発が起き、近隣住民が火柱が上る動画を SNS に投稿した。 タス通信は地元工場で「ロケットエンジンの実験が行われた」とする非常事態当局の話を伝えた。 (jiji = 2-8-24) アウジーイウカが陥落の瀬戸際に ウクライナ東部要衝、ロシア軍が突破口 2 月 4 日、ロシア軍部隊は曇り空の下をすばやく進撃し、ウクライナ東部アウジーイウカ市内に侵入した。 ロシア軍の 2 個野戦軍が、すでにロシアの支配下にあるドネツク市のすぐ北西に位置し、ウクライナ軍の要衝であるアウジーイウカの攻略に向けた攻撃を開始してから 4 カ月。兵力約 4 万、車両数千両を投入し、おびただしい血を流してきた作戦は、最終局面を迎えつつある可能性がある。 「市の状況は危機的になっている。」 ウクライナのジャーナリスト、アンドリー・ツァプリエンコはそう報告している。 作戦が実際に最終局面にあり、ロシアが勝利することになれば、その責任が主に誰にあるのかは明らかだ。 米議会のロシア寄りの共和党議員たちである。 彼らは昨秋以来、米国によるウクライナへの援助を妨害し、その結果、ウクライナ軍がロシア軍の火力に対抗するために必要としている弾薬を枯渇させた。 ウクライナの戦場記者ユーリー・ブトゥソウは 4 日「アウジーイウカは新たな予備と交代部隊を緊急に必要としている」と伝えている。 「弾薬も必要だ。 補給も極度に少なく、敵(ロシア側)が大きく優位な状態にある。」 アウジーイウカ守備隊は、ロシア軍と親ロシア派勢力がウクライナ東部に侵攻した 2014 年以来、10 年にわたって持ちこたえてきた。 ロシアがウクライナでの戦争を拡大した 2022 年 2 月以来、2 年近くはウクライナ軍の第 110 独立機械化旅団が市の防衛の主力を担ってきた。 アウジーイウカ占領がロシアの主要な目標の 1 つだということが明らかになったあと、ウクライナ軍東部司令部はこの方面の防衛の増強をしなかったわけではない。 増強はしていた。 アウジーイウカの北面には、近接する集落ステポベを防衛するため、米国製 M2 ブラッドレー歩兵戦闘車などを運用する精鋭の第 47 独立機械化旅団が配置された。 南面には第 53 独立機械化旅団が増援に到着した。 ただ、市の中心部を守るのは依然として第 110 旅団と国家警備隊や特殊部隊の一部だけとなっている。 2,000 人規模の第 110 旅団は休息のための交代を一度もせず、連日戦い続けてきた。 歩兵は塹壕に陣取り、攻めたり守ったりする。 ドローン(無人機)の操縦士は爆発物を積んだドローンなどを飛ばしときには廃墟に駆け込んでアンテナを設ける。 砲手はグレネードランチャー(擲弾発射器)や対戦車ミサイルを目標に向けて撃ち込む。 第 110旅団、あるいは増援の旅団もそうやって、この 4 カ月、攻撃してくるロシア軍の縦隊をつぶしてきた。 昨年 12 月までにロシア側は死者・重傷者を 1 万 3,000 人出し、装甲車両を数百両失った。 2 カ月後の現在、ロシア軍の兵力の損耗は 2 倍に膨らんでいる可能性がある。 だが、ロシアは新たな部隊を次から次に「肉挽き機」のような戦場に投入し続けた。 人員にも装備にも多大な犠牲を出しながら、ロシア軍はまずアウジーイウカの側面に、次に市内へとじわじわ前進してきた。 ウクライナ軍によるアウジーイウカの防衛では、常に小型ドローンが鍵を握ってきた。 やって来るロシア軍部隊を偵察ドローンが発見する。 爆発物を積んだ FPV (1 人称視点)ドローンがそれを攻撃する。 最後は M2 や戦車が出撃してとどめを刺す。 4 日、現地に雲が垂れ込め、ウクライナ側の多数のドローンが飛行停止を余儀なくされ、ほかのドローンなども視界が曇ると、ロシア軍部隊は前進を図った。 ツァプリエンコによれば、ロシア軍部隊は市の北端に隣接する採石場の脇を突っ切り「ウクライナ側の戦闘陣形を迂回して建物内に陣取った」という。 ブトゥソウは、不意を突かれた第 110 旅団の部隊が至急対応した様子を伝えている。 伝えられる証言によれば、年配の整備員を含めて全員が武器を手に取り、この陣地に向かうように命じられた。 彼らは出ていき「ほとんどが戦闘で死亡した」という。 ブトゥソウはドローンの映像で、ロシア軍の突撃グループが家屋を攻撃するところも見たという。 「私たちの兵士 2 人は最後まで戦った。 家屋は燃え上がり、誰も投降しなかった。」 ロシア軍部隊がアウジーイウカ北部に新たに築いた陣地に張り付くことができれば、ロシア側は西から市内に伸びる守備隊の補給線を脅かすことができる。 ツァプリエンコは、4 日時点で、ロシア軍部隊のいる場所は主要道路から数百メートルしか離れていないと指摘している。 ロシア兵が携行している武器でトラックを十分攻撃できる距離だ。 アウジーイウカは陥落するかもしれない。 9 カ月前のドネツク州バフムートに続いて、ロシアがウクライナで占領した新たな都市になるかもしれない。 そうなった場合、責任の大半はウクライナから弾薬を奪った共和党議員たちにある。 彼らは自分たちの頑なな態度によって、ウクライナの兵士らが味方の火力支援を得られず、冷たい塹壕の中で死ぬことになるのは知らなかったと弁解することはできない。 共和党がウクライナへの支援を妨害し出してから約 6 週間後の昨年 12 月時点で、アウジーイウカ方面のウクライナ軍部隊は弾薬庫が払底していることを訴えていたからだ。 同月 17 日、ロシア軍の縦隊は霧に紛れてアウジーイウカを南側から攻撃した。 ウクライナ軍のドローン操縦士たちはのちにこの部隊を発見したが、味方には攻撃する手段がなかった。 「私たちにはただたんに弾薬がない」と操縦士の 1 人はこぼしている。 この縦隊は結局、地雷を踏んで引き返した。 ウクライナ軍のドローン操縦士たちは、ロシア兵がウクライナ側の攻撃を受けず自陣に歩いて戻るのをみすみす許した。 「ロシア兵が罰を受けずに歩き去るのを見るのは虫酸が走る」と同じ操縦士は吐き捨てている。 これらのロシア兵たちは生き延び、その後再度、いや何度もアウジーイウカを攻撃できたのだろう。 そして、天候とウクライナ軍の火力の低下のおかげで、ついに市内への侵入を果たした。 (David Axe、Forbes = 2-8-24) |
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