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ロシアがウクライナ東部に数万人派遣か 15 日以降の攻撃に向けた準備とルハンスク州知事

ウクライナ東部ルハンスク州のセルヒィ・ハイダイ知事は 7 日、ロシアが 15 日以降に計画しているとされる攻撃の一環として、数万人のロシア人をウクライナ東部に派遣していると指摘した。 ロシア軍が 3 方向からの前進を計画していると予測しているハイダイ知事は、「我々の側に向かって、さらに多くの予備軍が配備されていることを確認している」と述べた。 ウクライナはロシアの新たな大攻勢が迫っていると、繰り返し警告している。

しかし、ロシアが大きな成功を収めることに懐疑的な見方が広まっている。 英国防省の報告によると、ロシアの狙いはほぼ間違いなく、ウクライナ東部ドネツク州で占領できていない地域を手に入れることだという。 ただ、「ロシアが今後数週間のうちに、戦局に実質的な影響を与えるのに必要な戦力を増強できる可能性は依然として低い」としている。

ドネツク州の戦況は

ロシアのセルゲイ・ショイグ国防相は、ここ数週間でウクライナの 7 つの町が「解放」され、ドネツク州のバフムートとヴフレダルで作戦が「成功裏に」進行していると述べた。 開戦前は人口約 7 万人だったバフムートをめぐっては、6 カ月前からロシアの雇い兵が占領を試みてきた。 雇い兵は現在、ロシア正規軍に加わっている。 ウクライナ軍のデニス・ヤロスラウスキー司令官によると、バフムートに残っている民間人はわずか 2,000 人。

ロシア軍は街の東部と北部の一部を占領し、前進を続けている。 ロシアの民間雇い兵組織「ワグネル・グループ」の創設者エフゲニー・プリゴジン氏は 5 日、ウクライナ軍は市内のどこからも撤退しておらず、あらゆる通りや住宅、階段の吹き抜けで激しい戦闘が繰り広げられていると述べた。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は 6 日夜、バフムートを包囲しようとするロシアの試みに、ウクライナ軍は細心の注意を払っていると述べた。 「我々は彼らに対抗している。」 ゼレンスキー氏は、国境や前線地域には、現在のロシア軍の脅威に対して「自身の能力を発揮できる」軍務経験のある指導者が投入されていると発表した。 ウクライナ軍は 7 日、バフムート上空でロシア軍の戦闘機を撃墜したと発表した。 これが事実かどうかは独自に検証できていない。

昨年 11 月に南部の主要都市ヘルソンから撤退して以降、ロシア軍にはほとんど進展がみられていない。 先月、激しい戦闘の末にバフムートの北に位置する町ソレダルを制圧した。 東部のウクライナの前線を突破するため、ロシアはこれまでに軍務経験がある予備役約 30 万人を動員してきた。 バフムートを制圧すれば、ロシア軍はより大きな都市のクラマトルスクや スラヴャンスクに向けて前進することが可能になる。 ルハンスク州のハイダイ知事は、ロシアが 2 カ月間にわたる訓練を終えた予備役を新たな攻勢に向けて前線に移すのには 10 日ほど必要だと指摘。 ロシア軍がルハンスク州ではビロホリウカ、クレミンナ、スヴァトヴェの 3 つの町を標的にしていることを示唆した。

ゼレンスキー大統領は、予想されるロシアの攻勢を撃退するためにウクライナに早急に重火器を送るよう西側諸国に訴えた。 アメリカは 3 日、ウクライナの攻撃範囲を倍増させる長距離ロケット弾を供与すると発表した。 ロシアのショイグ国防相は、西側諸国による重火器の供与は北大西洋条約機構 (NATO) 加盟国を紛争に引きずり込み、「予測できないレベルのエスカレートにつながる可能性がある」と警告した。 (BBC = 2-8-23)


ロシア攻勢、ハリコフとザポロジエも標的に = ウクライナ当局者

[キーウ] ウクライナの国家安全保障・国防会議のダニロフ書記は 7 日、全面侵攻開始から 1 年を控え予想されるロシア軍の攻勢について、北東部のハリコフ州と南部のザポロジエ州も標的に含まれる可能性があるとの見方を示した。 ダニロフ氏は首都キーウ(キエフ)でロイターのインタビューに応じ、「ハリコフ、もしくはザポロジエ方面に攻勢がかけられる」と予想。 「どの程度成功するかは、われわれ次第だ」と述べた。

ゼレンスキー大統領を含むウクライナ政府高官はこれまで、ロシアが向こう数週間のうちに大規模な攻勢をかけると予想。 ダニロフ氏もロシアは引き続きルガンスクとドネツク全域を制圧しようとしているとの見方を示している。 ダニロフ氏は、ロシアは全面侵攻開始から 1 年となる今月 24 日前後に明白な戦果を上げようとすると予想。 「ロシアは国民に成果を示す必要があり、この日までに何か大きなことを成し遂げたいという願望がある」と述べた。 (Reuters = 2-8-23)


ゼレンスキー氏がビデオ演説「ドイツに感謝」

ウクライナのゼレンスキー大統領は 7 日夜のビデオ演説で、ドイツのピストリウス国防相と会談したことを明らかにし、主力戦車の「レオパルト 2」と合わせて、旧式戦車「レオパルト 1」の供与を決めたドイツに感謝を伝えた。 ドイツ、オランダ、デンマークの国防省は 7 日、ウクライナに少なくとも 100 両のレオパルト 1 を供与すると合同声明で発表した。

このうち、ドイツ国防省は同日、輸出を管理する経済・気候保護省から最大 178 両のレオパルト 1 の輸出許可が出たことを明らかにした。 実際にウクライナに引き渡される数は改修作業の状況によるという。 ゼレンスキー氏はピストリウス氏との会談について、「私たちの兵士が強力な戦車を持つためにあらゆることに取り組んでいる」としたうえで、「ドイツとすべてのパートナーに感謝する」と述べた。 (asahi = 2-8-23)


東部バフムート周辺、ウクライナ軍「反撃している」 ゼレンスキー氏

ウクライナのゼレンスキー大統領は 6 日夜のビデオ演説で、激戦が続く東部ドネツク州バフムート周辺の状況について、ウクライナ軍が「反撃している」と述べた。 ロシア軍はバフムート周辺の集落の攻め落として包囲しようとしている。 ゼレンスキー氏はこの日、定例の最高司令官会議を開催。 会議ではロシア軍と相対するバフムートなど前線での弾薬の供給問題などを話し合ったという。 また、トルコ南部とシリア北部一帯で大規模な地震が起きたことに対し、ゼレンスキー氏は「心からの哀悼の意を表する」としたうえで、救助活動への支援をトルコに申し出たという。 (asahi = 2-7-23)


ロシア軍が東部・南部を中心にミサイル攻撃と空爆 ウクライナ軍参謀本部

ウクライナ軍参謀本部は 6 日夕の戦況報告で、ロシア軍が 5 回のミサイル攻撃と 12 回の空爆を行ったなどと発表した。 東部ドネツク州バフムート周辺や南部ヘルソン州、ザポリージャ州などを中心に攻撃が続いており、参謀本部は「ウクライナ全土でロシアが空爆とミサイル攻撃を行う脅威は依然として高い」としている。 一方、ウクライナ空軍は同日、ロシア軍の拠点に計 11 回の空爆を実施。 ミサイル部隊と砲兵部隊がロシア兵の集中する 2 2カ所を攻撃したとしている。 (asahi = 2-7-23)


ロシア軍は「象徴的なことをする」との報告多数 … ゼレンスキー氏、2 月攻勢を警戒

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は 5 日の国民向けのビデオ演説で「侵略者が 2 月に象徴的なことをしたいと考えているとの報告が多い」と述べ、ロシア軍が侵略 1 年に合わせて大規模攻撃をしかけてくることへの警戒を改めて呼びかけた。 ゼレンスキー氏は「露軍が昨年の敗北の報復を狙い、前線地帯で圧力を増している」と指摘し、ウクライナ軍の攻勢を受けて東部で撤退したロシア軍が失地回復を狙っているとの見方を示した。 東部ドネツク州で続く激しい攻防戦に触れ、「どんな圧力を受けても我々は耐えねばならない」と訴えた。

ウクライナ国営通信などによると、オレクシー・レズニコフ国防相も 5 日の記者会見で、露軍が今月、東部ハルキウ州で攻撃を強化する可能性を指摘し、備えを進めているとの立場を強調した。 レズニコフ氏は、自国軍部隊によるドイツ製戦車「レオパルト」の訓練が 6 日に国外で開始されると明らかにした。 米国が供与を発表した射程 150 キロ・メートルのロケット弾などを巡っては「西側諸国の兵器を露領の攻撃には使わない。 占領されたウクライナ領にいる露軍部隊だけを攻撃する」と強調し、戦闘機の供与も引き続き求めていく考えを示した。 (yomiuri = 2-7-23)


ロシアがクリミア半島に新たな基地建設か 専門家「衛星画像で判明」

公開情報を解析する「OSINT (オシント)」の専門家で、アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所のブレイディ・アフリック氏は、ウクライナ南部クリミア半島にロシア軍の新たな基地が建設されたと、ツイッターに投稿した。 ウクライナの国営通信「ウクルインフォルム」が 6 日、伝えた。 アフリック氏は、クリミア半島北部の昨年 10 月 18 日と今年 1 月 21 日の衛星画像を比較し、「ロシア軍は 2022 年末ごろに基地をつくり、ヘリポートと要塞化した外壁ができたことがわかる」としている。 (asahi = 2-6-23)


ザポリージャ原発の市、暖房も温水も使えず

ザポリージャ原発があるウクライナ中南部エネルホダルのドミトロ・オルロフ市長は、地元のテレビで「ロシア軍が原発のいずれの発電ユニットも動かせないようにしているため、市内は暖房や温水が使えず、依然として危機的な状況だ」と述べた。 ウクライナのメディア「キーウ・インディペンデント」が 6 日、伝えた。 オルロフ市長によると、市内には約 1 万 5 千人が残っているという。 ロシア軍は昨年 3 月から、ザポリージャ原発を占領している。 今年 1 月には作業員約 3 千人にロシアのパスポートの取得が強要されたと、ウクライナ軍参謀本部が報告している。 (asahi = 2-6-23)


大学への着弾受け、大統領の妻「無分別なテロ行為」

ウクライナのゼレンスキー大統領の妻・オレナ氏は 5 日、ロシア軍の攻撃について「無分別なテロ行為や絶対悪として世界に認知されなければならない」とツイッターに投稿した。 ロシア軍は 5 日、北東部ハルキウ市の中心部を複数回にわたってミサイルで攻撃。 イホール・テレホウ市長は地元テレビの取材に「2 発のミサイルのうち 1 発目が大学に当たり、警備員が負傷した。 2 発目は 4 階建ての住宅に命中した。」としている。 こうした攻撃についてオレナ氏は「軍事的な論理はなく、都市を廃虚に変え、殺害したいというロシアの欲望だけだ」と非難した。 (asahi = 2-6-23)


東部バフムート「ますます孤立」 英国防省が分析

英国防省は 5 日朝に発表した戦況分析で、東部ドネツク州バフムートがロシア軍の前進に伴い、孤立してきているとの見方を明らかにした。 分析によると、ロシア軍は先週、バフムートを包囲する試みで「小さな前進」を続けた。 このロシア軍の前進に伴い、バフムートにつながる主要道 2 本がロシア軍の直接の砲撃を受ける恐れが出てきたという。 また、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の関連部隊が、バフムートと周辺の町を結ぶ道の一つを占拠した可能性もあるという。 英国防省は、ウクライナ軍が使える複数の補給路が残されているが、「バフムートはますます孤立している」と指摘した。 (asahi = 2-5-23)


長距離兵器、戦局の鍵に = 米、ウクライナに供与

【ワシントン】米政府は 3 日、ウクライナに対する長距離ロケット弾の供与を発表した。 昨年 2 月のロシアによるウクライナ侵攻開始以降で初となる。 ウクライナのゼレンスキー大統領は米国の支援に感謝しつつ、引き続き長射程ミサイルの供与を欧米諸国に呼び掛けた。 ウクライナ、ロシア両軍の戦闘がこう着する中、欧米諸国は 1 月に主力戦車の供与を表明したばかり。 それに続く長距離兵器も戦局を左右する鍵となる可能性がある。

米政府が供与するのは地上発射型ロケット弾「GLSDB」。 射程は約 150 キロに及ぶ。ウクライナ軍の支配地域からロシアの実効支配下にある東部ドンバス地方、南部クリミア半島などに届く可能性がある。 ウクライナはこれまで、射程約 300 キロの米軍の地対地ミサイル「ATACMS」の供与を求めていた。 ただ、米国などはロシアを過度に刺激することを懸念し、長射程ミサイルの提供に慎重だった経緯がある。 GLSDB は ATACMS ほどの射程はないが、従来供与してきた兵器の約 80 キロよりは長く、ロシア軍の後方拠点をたたくことが可能となりそうだ。

ゼレンスキー氏は 3 日、欧州連合 (EU) のミシェル大統領、フォンデアライエン欧州委員長と首都キーウ(キエフ)で会談した。 その後の記者会見でも「長距離兵器は戦争の行方を変える」と強調。 さらに「長距離兵器の提供が早まれば、われわれは(東部ドネツク州の激戦地)バフムトで持ちこたえるだけでなく、2014 年から占領されているドンバスの解放を開始するだろう」と述べた。 バフムトは目下最大の激戦地となっている。 ロシア軍が攻勢を強める中、ゼレンスキー氏は徹底抗戦を誓っている。 (jiji = 2-5-23)

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米政府、射程の長いロケット弾をウクライナに提供か

米紙ウォールストリート・ジャーナルは 1 日、米国のバイデン政権が、従来の兵器より射程の長いロケット弾をウクライナに提供する見通しだと報じた。 早ければ 3 日にも提供を表明するという。 ロケット弾は「GLSDB」と呼ばれる、ロケットに取り付けられる精密誘導弾。 米国がすでに提供している高機動ロケット砲システム「HIMARS (ハイマース)」などから発射できる。 ハイマースの従来の射程は約 80 キロに制限されてきたが、GLSDB の射程は約 150 キロと長く、前線からさらに遠い軍事目標への攻撃が可能になる。

ウクライナは長い間、長距離ミサイルの提供を欧米各国に求めてきた。 ゼレンスキー大統領は、特に射程が 300 キロある地対地ミサイル「ATACMS (エイタクムス)」の提供を強く求めてきたが、バイデン政権はロシア領に届く長距離兵器の提供には慎重で、これまでのところ応じていない。 (asahi = 2-2-23)


ゼレンスキー大統領 "前線は困難な状況" 徹底抗戦の姿勢強調

ウクライナ東部でロシア軍とウクライナ軍の激しい攻防が続く中、ゼレンスキー大統領は、前線が困難な状況になっているという認識を示したうえで、徹底抗戦を続ける姿勢を強調しました。 ウクライナ国防省は 4 日、SNS で、ロシア軍が東部ドネツク州やハルキウ州などに戦力を集中的に投入し、攻勢に出ていると発表しました。

ウクライナのゼレンスキー大統領は 4 日、新たに公開した動画で、ドネツク州のウクライナ側の拠点の一つのバフムトなどについて「占領者は今、われわれの防御を突破するためにより多くの部隊を投入していて、前線の状況はますます困難になっている。 兵士たちの立ち直る力が重要だ。」と述べ、徹底抗戦を続ける姿勢を強調しました。 そのうえで、イギリスが供与を決めている主力戦車「チャレンジャー 2」をウクライナ兵が扱うための訓練がすでにイギリスで始まっていることに触れ、「戦場では大きな意味を持つことになるだろう」と述べ、戦車の投入が戦況の流れを変えることに期待を示しました。

一方、ロシアの前の大統領で安全保障会議のメドベージェフ副議長は、アメリカが射程の長いロケット弾の供与を発表したことについて、4 日、ロシアの記者の質問に文書で回答した中で「われわれは核抑止力の原則に従い、脅威の性質に応じてあらゆる種類の兵器を使う用意がある。 その対応は迅速で厳しいものになる」と主張し、再び核戦力をちらつかせて威嚇しました。 メドベージェフ氏は、これまでも強硬な発言を繰り返し、欧米によるウクライナへの軍事支援をけん制しています。 (NHK = 2-5-23)


クリミア攻撃なら報復 「ウクライナ炎上」警告 ロシア前大統領

ロシアのメドベージェフ前大統領は、米政府がウクライナに供与すると発表した長距離ロケット弾が、ロシア支配地域の南部クリミア半島に撃ち込まれれば「(ゼレンスキー政権が統治する)ウクライナ全域が炎上するだろう」と報復を警告した。

4 日に通信アプリで公表された親政権派ジャーナリストのインタビューで表明した。 欧米では自らの軍事支援の結果、ウクライナに有利な条件で停戦交渉にロシアを引き込めるという見方がある。 これについて、メドベージェフ氏は「正反対の結果になる。 行われるのは交渉ではなく、報復攻撃だけだ」と主張。 プーチン大統領が言及した通り「あらゆる対抗手段がある」と指摘し、脅威次第で核兵器を準備する考えを示した。 (jiji = 2-4-23)


ウクライナ軍推計、ロシア軍の損失は 13 万人超

ウクライナ軍参謀本部は 4 日朝の戦況報告で、ロシア軍が昨年 2 月 24 日に大規模侵攻を始めて以来、ウクライナで 13 万 590 人、3 日の 1 日だけでも 720 人を失ったと推定される、と発表した。 ロシアはまた、戦車 3,218 台、装甲車両 6,394 台、車両・燃料タンク 5,081 台、大砲システム 2,220 基、多連装ロケットシステム 460 基、防空システム 225 基、航空機 294 機、ヘリ 284 機、ドローン 1956 機、ボート 18 隻などを失ったとしている。

ウクライナで死傷したロシア軍兵士については、米ニューヨーク・タイムズ紙が 2 日、20 万人に近づいている、と米高官らの話として伝えた。 わずか 11 カ月で、20 年間続いたアフガニスタン戦争での米国人死傷者数の 8 倍になるという。 同紙によると、ロシアは東部ドネツク州バフムートをドンバス地方全体を掌握するためのカギと見ており、バフムートやソレダル周辺で死傷者が激増。 こうした最前線にロシア軍は訓練が不十分な新兵や元受刑者を送っており、米当局者によると、1 日に何百人も死傷者が出ているという。 (asahi = 2-4-23)


中距離防空システム「MAMBA」をウクライナへ、フランスとイタリアが合意

フランスとイタリアは 3 日、両国が開発した移動式の中距離防空システム「MAMBA」をウクライナに供与すると決めた。 フランスのルコルニュ国防相が同日、ツイッターで明らかにした。 ルコルニュ氏が投稿した仏国防省の声明によると、同氏はこの日、イタリアのクロセット国防相と電話で協議し、合意に達した。 この種の兵器が欧州から供与されるのは初めてだという。 ルコルニュ氏は「このシステムによって、ロシアの攻撃から市民と民間インフラを守ることができる」と述べた。 (asahi = 2-4-23)


ウクライナの民間インフラに着弾

ウクライナ軍参謀本部は3 日の戦況報告で、ロシア軍による 4 回のロケット弾攻撃があり、うち 2 回は東部ドネツク州クラマトルスク市の民間インフラに着弾し、5 回の空爆もあったと発表した。 また、南部ヘルソンとミコライウ地方にロケット弾システムから 70 回以上攻撃があり、民間人に死傷者が出たとし、「ウクライナ全土に対するロシアのさらなる空爆とミサイル攻撃の脅威は、依然として高い」と分析。

ロシア軍は大きな損失を出しながらも東部ドネツク州のリマン、バフムートなどの方面で攻撃を止めていないとした。 現地メディア「キーウ・インディペンデント」によると、ロシア軍による 2 - 3 日の攻撃はこのほか北東部ハルキウ州やスーミ州、中南部ミコライウ州など 9 州であり、6 人が死亡し 19 人がけがをした。 (asahi = 2-3-23)


ロシア、ルハンスク州で携帯サービスを遮断か

米シンクタンク「戦争研究所 (ISW)」は 2 日に発表した戦況分析で、ロシア当局がウクライナ東部ルハンスク州に軍を展開することを隠すため、占領下にあるルハンスク州でインターネットや携帯電話のサービスを遮断した可能性があるとの見方を示した。 占領下のルハンスク州で唯一の携帯電話サービスプロバイダーは 2 日、ロシア政府のデジタル通信を担当する部門からの命令で、11 日からルハンスク州でのモバイルインターネット通信を停止するとした。

ISW は、ウクライナ市民はこれまで携帯電話を使ってロシア軍に関する情報を収集し、ウクライナ軍に標的に関する情報を送ってきたと指摘。 「ロシア軍は以前の失敗から学び、ウクライナ当局が警戒する大規模攻勢に先立ち、ルハンスク州にロシア軍が集まることへの安全性を確保するために対応しているのかもしれない。」と分析した。 今年 1 月には東部ドネツク州マキイウカで臨時兵舎が攻撃を受け、多数のロシア兵士が死亡。 ロシア国防省は兵士が規則に反して携帯電話を使い、ウクライナ軍に位置を特定されて砲撃を受けたことが原因だとした。 ISW はこの件を念頭に分析したものとみられる。 (asahi = 2-3-23)


ウクライナ東部、ロシアのミサイルが住宅直撃 3 人死亡、生き埋めも

ウクライナ東部ドネツク州のキリレンコ知事らによると、同州北部のクラマトルスクで 1 日夜、集合住宅がロシア軍のミサイル攻撃を受け、3 人が死亡し、少なくとも 8 人がけがをした。 ウクライナメディアは、住宅は崩壊し、がれきの下に住民が生き埋めになっていると伝えている。 ゼレンスキー大統領はがれきの撤去作業の映像を SNS に投稿。 「これが絶対的な悪と隣り合う我が国の日常の現実だ」と記した。 クラマトルスクは、部分的にロシア軍に占領されたドネツク州でウクライナ側の拠点都市。 南東約 30 キロの交通の要所バフムート周辺では、同州の完全制圧を狙うロシア軍が攻勢をかけ、激しい戦闘が続いている。 (キーウ = 喜田尚、asahi = 2-2-23)


空中散布式の地雷、ウクライナが使用か … 欧米からの戦車第 1 弾は 120 - 140 両

ウクライナ国営通信によると、ドミトロ・クレバ外相は 1 月 31 日、欧米各国から「第 1 弾」として供与される戦車が、120 - 140 両になるとの見通しを明らかにした。 クレバ氏は「『戦車連合』は現在 12 か国に上る」と述べた。 具体的な国名や戦車の種類の内訳については、「一部の国が国内手続き中で、正式決定がまだのため明らかにできない」などとして明らかにしなかった。

ウクライナへの戦車供与を巡っては、これまでに米国が主力戦車「M1 エイブラムス」 31 両、英国が主力戦車「チャレンジャー 2」 14 両、ドイツやポーランド、カナダなどが独製戦車「レオパルト 2」を供与する方針を表明している。 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ロシア軍から領土を奪還するため、「300 - 500 両の戦車が必要だ」と述べ、一層の支援を求めている。

一方、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ (HRW) は 1 月 31 日、ウクライナが、ロシア軍に東部ハルキウ州イジュームを占領されていた時期に、空中散布式の地雷を使用した可能性を指摘した。 HRW の発表によると、市民や被害者、医師ら 100 人以上に聞き取り調査した結果、イジューム周辺 9 地域で、「バタフライ地雷」と呼ばれる地雷の使用が確認され、11 人の市民が負傷した。 ウクライナ外務省は「適切に調査する」とコメントし、対人地雷禁止条約を順守する姿勢を強調した。 (yomiuri = 2-1-23)


ロシア軍がウクライナの 9 州を攻撃 1 人死亡、4 人負傷

ウクライナのメディア「キーウ・インディペンデント」は 31 日、過去 24 時間でロシア軍がウクライナ東部や南部を中心とする 9 州を攻撃し、1 人が死亡、4 人が負傷したと伝えた。 同メディアが各州の報告をまとめた。 攻撃を受けたのは東部ドネツク、ルハンスク、ハルキウや南部ヘルソン、ザポリージャ、ミコライウなどの各州。 ハルキウ州では 62 歳の男性が砲撃で死亡、83 歳の女性が負傷した。 ドネツク州では激戦地バフムートなどで民間人 3 人が負傷したという。 ヘルソン州でも激しい戦闘が続いている模様だ。 ロシア軍は多連装ロケット砲などで 54 回にわたって砲撃を加え、複数の住宅が損傷したという。 (asahi = 1-31-23)


ロシア軍、ブフレダルとパブリウカ周辺で攻撃を本格化か 英国防省

英国防省は 31 日公表したウクライナの戦況分析で、ロシア軍が東部ドネツク州ブフレダルと近隣のパブリウカ周辺で、攻撃を本格化させているとみられると指摘した。 ウクライナ軍のチェレワチイ報道官は 27 日、同州の要衝バフムートから南西に約 100 キロ離れた小都市ブフレダル周辺で、ロシア軍が過去 24 時間に 322 回砲撃したと発表。 英国防省はこうしたロシア軍の動きについて、「ドネツク州での新たな攻撃軸を展開し、激戦地のバフムートからウクライナ軍の兵力をそらす狙いがあるとみられる」と分析した。 英国防省は、ロシア軍がこの地域で局所的に進軍する可能性を認めつつ、作戦上重要な戦果を得るには兵力が足りない可能性が高いと指摘した。 (asahi = 1-31-23)


ロシア軍、数カ月以内に東部で攻勢か ISW が戦況分析

米シンクタンク戦争研究所 (ISW) は、30 日に発表したウクライナの戦況分析で、ロシア軍が今後数カ月以内に東部ドンバス地方で攻勢をかける可能性が高いと指摘した。 北大西洋条約機構 (NATO) のストルテンベルグ事務総長は同日、訪問先の韓国で、ロシアが国内生産の増加とイランや北朝鮮との連携を通じて、弾薬や武器の獲得を続けていると述べた。 ISW によると、ウクライナ軍関連組織の代表者も、ロシア軍がドンバス地方で兵力を増強させていると指摘した。 ISW は両者の発言について、「ロシア軍が近く攻勢に出る」とする ISW のかねての予測を裏付けるものだとしている。 (asahi = 1-31-23)


バイデン米大統領、F16 供与は「ノー」

バイデン米大統領は 30 日夕、ホワイトハウスで、報道陣からウクライナに戦闘機 F16 を供与するかどうかを問われ、「ノー」と答えた。 ウクライナ側は主力戦車に続いて戦闘機の支援を求めているが、交渉には時間がかかりそうだ。 バイデン氏の発言に先立ち、フランスのマクロン大統領はウクライナに戦闘機を提供する可能性について「原則的に何事も排除されない」と答えていた。 一方、マクロン氏は、戦闘の激化につながったり、ロシア本土への攻撃に使われたりすることがないようにしなければならないとして、実際の供与には慎重な姿勢を示している。 (asahi = 1-31-23)


「クリミア二度とウクライナ領にならず」、クロアチア大統領が EU 非難

[サラエボ] クロアチアのミラノビッチ大統領は 30 日、クロアチアがウクライナに軍事支援を提供することに反対姿勢を示し、2014 年にロシアが「併合」したクリミアについて、二度とウクライナの領土の一部にはならないと発言した。 ミラノビッチ大統領は東部ペトリニャの軍施設を訪問した際に記者団に対し、西側諸国によるウクライナへの軍事支援について「極めて不道徳だ」とし、ドイツがウクライナに戦車を供与することで、ロシアは中国に接近すると警告。 「クリミアが再びウクライナの一部になることはないのは明らかだ」と述べた。

クロアチアは欧州連合 (EU) 加盟国だが、ミラノビッチ大統領はこれまでも西側諸国のウクライナ政策を批判。 反 EU 姿勢でハンガリーのオルバン首相や、ボスニア・ヘルツェゴビナのセルビア人指導者ミロラド・ドディック氏らと足並みを揃えている。 (Reuters = 1-30-23)


ハルキウの集合住宅にロシア軍ミサイルが直撃、1 人死亡

ウクライナ北東部ハルキウ市の中心部で 29 日夜、集合住宅にロシア軍のミサイルが直撃し、ハルキウ州のシネフボウ知事によると、高齢の女性 1 人が死亡、少なくとも 3 人が負傷した。 ロイター通信が報じた。 建物の 4 階が破壊され、2、3 階部分も大きな被害を受けたという。 (asahi = 1-30-23)


高性能兵器、「必要になり次第すぐに供与を」 米研究所が供与の遅れ批判

米シンクタンク戦争研究所 (ISW) は 29 日に公表したウクライナの戦況分析で、欧米による高性能兵器供与の遅れが、ウクライナの反転攻勢を制約してきたと批判した。 ISW はロシア軍が東部ドンバス地方で大規模な攻勢をかけた昨年の初夏ごろまでに、長距離兵器や高度防空システム、戦車など欧米製の兵器システムの供与に踏み込むべきだったと指摘。 昨年 11 月にウクライナ軍が奪還した南部ヘルソン市方面での反攻の遅れや現在に至る戦況の膠着につながったとした。

ISW は欧米製兵器の実戦投入にはウクライナ兵の訓練などが必要で、時間がかかると指摘。 「西側の指導者らは状況が切迫してからではなく、必要になり次第すぐに供与に取りかかるべきだ」とした。 (asahi = 1-30-23)


「戦車連合」は 12 カ国 = ウクライナ大統領、軍事支援に謝意

【イスタンブール】 ウクライナのゼレンスキー大統領は 26 日夜のビデオ演説で「(ウクライナへの戦車供与を発表するなどした)戦車連合は 12 カ国になった」と述べ、国際社会の軍事支援拡大に謝意を示した。 ロシアのウクライナ侵攻を止める手段は「適切な武器しかない」とも訴えた。 この中で、ゼレンスキー氏は 26 日に戦車提供を発表したカナダに言及。 ロシアの地上部隊を撃退する強力な手段になり得る米欧の主力戦車の重要性を強調した。 (jiji = 1-30-23)


ウクライナへ戦闘機供与か = 戦車に続き、紛争激化懸念 - 欧米諸国

【ロンドン】 ロシアの侵攻を受けるウクライナへ欧米諸国が主力戦車の提供に踏み切ったことで、「次の段階」の支援として戦闘機供与が浮上している。 攻撃性の高い戦車供与で「タブー」が破られ、先進兵器の本格支援に道が開かれた形だが、戦闘力のさらなる増強は紛争激化につながると懸念も根強い。 米国とドイツは 25 日、それぞれの主力戦車「エイブラムス」と「レオパルト 2」をウクライナに送ると発表した。 レオパルト 2 を保有するポーランドやフィンランドなども追随。 英国も先に「チャレンジャー 2」の供与を表明し、各国の戦車は 3 月ごろから供給が開始される見込みだ。

戦車供与に慎重だった米欧が方針転換したことで、軍事支援は新たな局面を迎えた。 領土奪還を目指すウクライナは、戦車決定から時を置かずに一層の支援拡大を要請。 報道によると、ウクライナ国防相顧問は 25 日、「当初西側は重砲や高機動ロケット砲システム HIMARS (ハイマース)、戦車の供与を望まなかったが実現した」と述べた上で、「戦闘機が次の大きなハードル」と指摘。 戦車と並び戦況に影響する可能性の高い F16 戦闘機などが手に入れば「戦場での利点は巨大だ」と提供を改めて呼び掛けた。

戦闘機に関しては、米独とも現段階では供与計画を否定している。 しかし、英紙フィナンシャル・タイムズによれば、欧州防衛当局者の間で既に「初期段階」の協議が進められ、米ロッキード・マーティン社も F16 増産を準備中。 オランダの閣僚も議会審議で、保有する F16 の提供検討を表明するなど、「かつて不可能とみられた F16 のウクライナ上空飛行は今ならあり得る(英スカイニューズ)」状況になりつつある。

ただ、戦闘機の提供は戦争を泥沼化させるリスクをはらむ。 戦車供与発表から間もない 26 日、ロシアはウクライナ各地に空爆を仕掛けており、戦闘機が送られれば反発を一層強めるのは必至だ。 ロシアと西側の直接対立につながる恐れも否定できず、関係国は極めて慎重な判断を迫られる。 (jiji = 1-29-23)


ロシアの「ワグネル」戦闘員、4 千人以上が死亡か 米シンクタンク

米シンクタンク「戦争研究所 (ISW)」は 28 日の戦況分析で、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」が疲弊しているとの見方を示した。 ワグネルは、今月までのウクライナ東部ドネツク州ソレダルの制圧戦で、中心を担ったとされる。 ISW は、昨年 11 月下旬 -〜 12 月上旬にワグネルの戦闘員 4 千人以上が死亡、1 万人以上が負傷したとする米政府関係者の話にふれ、ソレダルの制圧後は特段成果をあげていないことからワグネルが「疲弊」しているとみる。 ソレダルの近くで攻防が続いている同州バフムート付近には、ロシア軍が投入されているとも分析した。 (asahi = 1-29-23)


「エイタクムスが必要」ゼレンスキー氏が訴え

ウクライナのゼレンスキー大統領は 28 日夜のビデオ演説で、長距離ミサイル「ATACMS (エイタクムス)」が必要だ、と訴えた。 同国のメディア「キーウ・インディペンデント」によると、現在ウクライナが使用している米国提供の高機動ロケット砲システム「HIMAR (ハイマース)」の射程は約 80 キロで、ロシア軍に占領されている地域の多くに届かない。 そのため、射程約 300 キロの「ATACMS」などが必要という。 ゼレンスキー氏は演説の中で、「ロシアのテロから身を守るため、ウクライナへの武器供与に『タブー』はあってはならない」とした上で、「ATACMS」などの提供を受けるため、「できる限りのことをする」と述べた。 (asahi = 1-29-23)


バフムート西の町に砲撃、2 人死亡

ウクライナのニュースメディア「ウクライナ・プラウダ」によると、ロシア軍は 27 日、ウクライナ東部バフムートの西 10 キロの位置にあるチャシフ・ヤルに対し集中的な砲撃を浴びせた。 午前 9 時から約 1 時間半にわたって続いた砲撃では住宅や行政庁舎などが破壊され、2 人が死亡し、少なくとも 5 人がけがをした。 夜には集合住宅や学校がロケット弾の攻撃を受け、火災が広がった。 チャシフ・ヤルは今月ロシア軍が制圧を宣言したドネツク州ソレダルとバフムートを挟んで反対の位置にあり、州西部への幹線道路に近い。 ロシア軍はバフムートに対する包囲を強める狙いとみられる。 (asahi = 1-28-23)


ウクライナ、"ロシア軍が極超音速ミサイル使用 大規模攻撃も"

ウクライナは、ロシア軍が今月 26 日に各地で行った攻撃で、極超音速ミサイルも使ったと明らかにするとともに、侵攻が始まって 1 年になる来月 24 日までに再び大規模な攻撃を仕掛けてくるとみて、警戒を強めています。 ウクライナで今月 26 日、首都キーウや南部オデーサなど各地でロシア軍によるミサイルや無人機の攻撃があり、ウクライナ政府などによりますと合わせて 11 人が死亡したほか、電力インフラにも被害が出たということです。

ロシア国防省は 27 日、「この攻撃で NATO = 北大西洋条約機構から供給されたものを含め、戦闘地域への兵器や弾薬の輸送を断ち切った」と主張し、ウクライナに対して主力戦車を供与すると相次いで表明する欧米側をけん制するねらいもあるとみられます。 26 日の攻撃をめぐって、ウクライナ空軍のイグナト報道官は 27 日、ロシア軍が極超音速ミサイル「キンジャール」も使ったと地元メディアに明らかにしました。

キーウや南部ザポリージャ州の重要インフラが標的だったとしたうえで、今のウクライナ軍には「キンジャール」を迎撃する能力がないという認識を示しました。 また、ウクライナの国家安全保障・国防会議のダニロフ書記は、メディアのインタビューで、ロシアが軍事侵攻を始めて 1 年になる来月 24 日までに東部ドンバス全域の掌握をねらって、再び大規模な攻撃を仕掛けてくるとみて警戒を強めています。 (NHK = 1-28-23)


欧米の戦車、ロシアを「はるかに凌駕」 問題は戦略 = 英軍事アナリスト

ドイツと米国政府がウクライナに主力戦車の供与を決めたことで、対ロシア戦における転換点になり得るとの見方が出ている。 英国王立防衛安全保障研究所 (RUSI) の欧州安全保障担当研究員エド・アーノルド氏は、ドイツの「レオパルト 2」や米「エイブラムス」は火力や防御力でロシアの戦車を圧倒していると指摘。 ただ、すぐに戦場へ投入するのか、訓練後に時間をかけて統合し夏に使用するのかなど戦略を決めるのが重要だという。

レオパルトでもエイブラムスでもチャレンジャーでも、火力と防御力の点でロシアの戦車を圧倒している。 光学兵器や安定性にも優れており、移動しながらの攻撃にも適する。 位置情報管理にも優れる。 戦車戦では、最初の 1 発が重要だ。 つまり、戦車供与は大きな違いを生むだろう。 ただ、量より質という要素があるのは確かだ。 ウクライナは戦車をどう使うかを決めなければならない。

入手したらすぐに戦場へ投入するのか、それとも大規模な陣形に統合して訓練と予行演習を行い、もう少し時間をかけて統合し、夏に使用するのか、などだ。 今年、欧州でこれらの主力戦車が大きな効果を発揮するのを目にすることになるだろう。 これらの戦車はすべて東欧での使用を想定して 80 年代前半、当時の状況に合わせて設計されたもので、イラクやアフガニスタンのような状況での使用は想定していない。

欧米製の戦車は防御力が高く、被弾しても生き残る可能性は高い。 一方、ロシア製戦車の問題は設計上の重大な欠陥で、戦車の中で弾薬庫の区画を分けていないことだ。 NLAW や、米軍のジャベリン対戦車ミサイルの攻撃がロシア戦車の砲塔上部に当たった映像が多く見られるが、当たっても通常なら戦車は破壊されないかもしれないが、ロシアの戦車だと搭載された弾薬に引火して爆発し、戦車全体が破壊してしまうことになる。 欧米の戦車にはそのような欠陥はなく、装甲もはるかに優れているため、ロシアの戦車を破壊してきたような攻撃にも耐えられる。 (Reuters = 1-27-23)


ウクライナ大統領府、職務怠慢の当局者は「即刻解任」と警告

ウクライナのイエルマーク大統領府長官は 26 日、戦時中に職務を怠った政府当局者は即刻解任すると警告した。 ゼレンスキー大統領は汚職疑惑や不祥事を理由に今週、多数の高官を解任しており、腐敗への締め付けを強めている。 イエルマーク氏は、当局者なら誰しも「戦時中に国や国民にどれだけの責任を負っているのかを理解すべきだ。 それを忘れた者はすぐさま処分される。」とツイッターに投稿した。 役職に関係なく実施するとした。

政治アナリストは、ゼレンスキー大統領が欧米の支援国や戦争で疲弊したウクライナ国民に対し、汚職の一掃に真剣であることをアピールする意図があると指摘する。 ゼレンスキー氏はこの日また、政府当局者や議員に対し、公務以外の目的で海外に渡航することを認めない方針を改めて表明した。 (Reuters = 1-27-23)


ウクライナ全土へミサイル攻撃か、キーウで 1 人死亡、2 人けが

ウクライナの首都キーウで 26 日午前(日本時間同日夕)、市南部の建物がミサイル攻撃を受け、1 人が死亡、2 人が負傷した。 クリチコ市長が明らかにした。 キーウ市内では複数の場所で爆発音が響いた。 中南部ザポリージャ市やオデーサ州内でも爆発音がしたとの情報がある。 ウクライナ空軍広報官は同日、ウクライナ国境から北に1600キロ以上離れたロシア・ムルマンスク州から出撃したロシア軍の戦略爆撃機「Tu95」 6 機がウクライナ全土に向けミサイルを発射したと述べた。 別のウクライナ軍広報官は、ロシア南部カスピ海周辺でもロシア軍の戦略爆撃機の活動が活発化しているとした。

ウクライナ軍は、55 発の巡航ミサイルが発射され、47 発が撃墜されたとしている。 ミサイル攻撃に先立つ 26 日未明、キーウを含む中部で 24 機のイラン製とみられる自爆型攻撃ドローン 24 機が撃墜された。 うち 15 機がキーウに飛来。 ドローンは南のアゾフ海周辺から発射されたとみられるという。 空襲警報はキーウとキーウ州で前日から繰り返し発令され、26 日午前全土に広がった。

中部ドニプロでは 14 日にミサイルが 9 階建て集合住宅を直撃して住民ら 45 人が死亡。 キーウでも 2 カ所でミサイル攻撃による爆発があった。 イエルマーク大統領府長官は 25 日夜、SNS に「敵は我々の防空システムに負荷をかけようとしている」と投稿し、ドローンやミサイルによる攻撃が続くとの見方を示していた。 (キーウ = 喜田尚、asahi = 1-26-23)

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