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原子炉建屋近くに砲弾、IAEA が調査団派遣へ … ウクライナ軍は特殊作戦で徹底抗戦か

【キーウ = 梁田真樹子】 国際原子力機関 (IAEA) のラファエル・グロッシ事務局長は 28 日の声明で、露軍が占拠するウクライナ南部ザポリージャ原子力発電所に対する過去数日間の砲撃で、原子炉建屋から約 100 メートル離れた二つの建物などに着弾したとウクライナ側から報告を受けたと明らかにした。 声明では「すべての安全システムは稼働しており、放射線レベルの上昇もない」と強調した。 グロッシ氏は IAEA の調査団を「数日中に」現地に派遣するため、すべての関係者と協議を続けていると説明した。

一方、米 CNN は 27 日、ロシアに侵略されているウクライナが、米国の特殊作戦軍が取りまとめた対処方針を用いてロシアに徹底抗戦し、成果を上げているとの米欧の当局者の分析を伝えた。 戦闘だけでなく、特殊部隊による工作活動や住民の抵抗運動も組み合わせる手法が特徴的だとしている。 CNN によると、米特殊作戦軍は、2008 年のロシアによるジョージア(旧称・グルジア)侵攻を受け、欧州の小国がロシアに侵略された場合の対処方針を 13 年に完成させた。 米特殊作戦軍は、ロシアの侵略前にウクライナで訓練を支援したこともあったという。

対処方針の作成に携わった米軍の退役大佐は、ロシアが 14 年に併合した南部クリミアで今月に入って相次いでいる露軍拠点への攻撃を代表例として挙げた。 タス通信によると、クリミア南部セバストポリの「市長」は 28 日、露軍の防空システムが作動し、無人機(ドローン)を撃墜したと発表した。 ウクライナ側の無人機とみられる。 クリミアへの一連の攻撃では、軍特殊部隊や露軍に抵抗する住民による破壊工作の可能性が取りざたされている。 (yomiuri = 8-29-22)


ロシア爆撃機、ベラルーシからミサイル攻撃か

ベラルーシの独立系軍事情報監視団「ベラルーシ・ガユン」は 28 日、ロシア空軍機が同日ベラルーシ領の上空からウクライナに向けて少なくとも 5 発のミサイルを発射したとの情報を SNS で明らかにした。

同監視団の情報によると、ミサイルを発射したのは極超音速ミサイルを搭載可能な Tu22M 機を含む 5 機で、28 日午後 7 時 14 分ごろ、ロシア領空からウクライナ国境に近いベラルーシ南東部ホメリ州上空に入り、移動しながら南西方向に向けて順次ミサイルを発射した。 同 44 分から 53 分の間に 5 機ともロシア領空に戻ったという。 ウクライナでは同日、ホメリから約 320 キロ南西に離れたリウネ州サルニの軍事施設が 4 発のミサイル攻撃を受けたことを地元州知事が明らかにした。 (asahi = 8-29-22)


ゼレンスキー大統領、東部ドンバス奪還に意欲

ウクライナのゼレンスキー大統領は 28 日、ビデオ演説を SNS で公表した。 多くの部分をロシア側に占領されている東部ドンバス地方について、奪還への決意を語った。 ゼレンスキー氏は「ドンバスはロシア軍の攻撃によってほとんど破壊され、荒廃させられた」と批判。 「ウクライナは必ず戻ってくる。 ドンバスの人々の尊厳を取り戻す。 ドンバスのすべての都市、ロシアに占領されているすべての地域、さらにはクリミア半島にウクライナの旗を立てる。」と述べた。 (asahi = 8-29-22)


「戦争の狂気止めたい」 ロシア元兵士、暴露の手記

ロシアのウクライナ侵攻に従軍した元空挺部隊兵士が 29 日までに、ソーシャルメディア上で戦争に反対する手記を発表した。 開戦理由を知らされず戦場に駆り出された部隊の食料が乏しく、略奪を繰り返した内情を暴露。 ロシア当局に処罰される恐れがあるのに発表を決意したのは「この狂気を止めなければならないと良心が言っている」からだと訴えた。 元兵士は、ロシアが 2014 年に強制編入したウクライナ南部クリミア半島を拠点とする第 56 親衛空挺強襲旅団に所属したパベル・フィラティエフさん (34)。(ロンドン、東京、kyodo = 8-29-22)


ロシア軍の最大の軍事基地の一つを破壊と報道

ウクライナメディアのウクライナ・プラウダは 28 日、ロシア軍が占拠する南部メリトポリで、「ウクライナ軍の攻撃により、ロシア軍の最大の軍事基地の一つを破壊した」と報じた。 ウクライナ側の地元当局者の情報だとしている。 また、メリトポリ郊外の村で、ロシア側がロシアへの編入を問う「住民投票」の準備をしていた建物の一つも破壊されたという。 (asahi = 8-28-22)


ザポリージャ原発にまた砲撃 露側はウクライナの砲撃と主張

攻撃が相次いでいるウクライナ南東部のザポリージャ原子力発電所に対し、27 日も砲撃があったとウクライナ国営の原子力企業が発表しました。 ロシア側は、砲撃はウクライナが行ったと主張しています。 ウクライナ国営の原子力企業・エネルゴアトムは 27 日、ザポリージャ原発がロシア軍から繰り返し砲撃を受けたと発表しました。

これに対し、ロシア国防省は、ウクライナ軍があわせて 17 発の砲撃を行い、このうち 4 発が核燃料貯蔵施設の屋根に命中したと主張しています。 その上で、「原発の放射線状況は正常のままだ」としています。 ザポリージャ原発をめぐっては、砲撃が相次ぐなどしていて、IAEA(= 国際原子力機関)のグロッシ事務局長が自ら調査団を率いて、近く原発を訪問する考えを示しています。 (日テレ = 8-28-22)


北朝鮮がウクライナでロシア支援へ?
10 万人規模の義勇軍派遣を伝えるロシアメディア

北朝鮮側の提案?

『ニューヨーク・ポスト』紙はロシアメディアの報道として、北朝鮮が 10 万人規模の義勇軍をウクライナに派遣し、ロシア軍を支援する用意があるという記事を引用。 (Zeleb.es/The Daily Digest = 8-28-22)


ロシア補給路の橋を攻撃 南部でウクライナ軍、使用不能に

【キーウ】 ウクライナ軍は 26 日、ロシアが制圧を宣言した南部ヘルソン州で、ドニエプル川の支流に架かる橋を攻撃し、橋の使用を不能にしたと発表した。 長さ約 100 メートルの橋は州都ヘルソンの北東約 15キロに位置し、ロシア軍が補給路として利用していた。 ウクライナ軍はロシア軍の補給路を断ち、ヘルソンに駐留するロシア軍を孤立させる狙いとみられる。 ウクライナ軍はこれまでもドニエプル川に架かる複数の橋を攻撃してきた。 ゼレンスキー大統領は 26 日公開したビデオ演説で「占領者の戦闘と後方支援の能力を低下させるのに全力を尽くしている」と述べた。 (kyodo = 8-27-22)


5 人死亡、砲撃は「ロシア占領地から」 ザポリージャ州知事

ウクライナ南部ザポリージャ州のカミヤンカ(旧名ビルマク)で 26 日、砲撃によって 4 階建てアパートの一部が崩壊し、5 人が死亡したと、スタルフ州知事が SNS で伝えた。 砲撃はロシア占領地からだと、州知事は非難。 犠牲者には、8 歳と 2 歳の子と、その母 (29) が含まれるという。 (asahi = 8-27-22)


原発の発電ユニット、まだ電力網から切り離された状態

ウクライナの国営原子力企業エネルゴアトムは 26 日、ロシアが占領している中南部のザポリージャ原発の発電ユニットが同日午前 9 時現在(現地時間)、依然として電力網から切り離された状態にあると SNS に投稿した。 原子炉の安全稼働に必要な動力源は、すでに修復された給電系統から送電線を通じて確保されていると伝えた。 2 基の発電ユニットと電力網を接続する作業が進行中という。 (asahi = 7-26-22)

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ウクライナの原発、電力網から一時切断 IAEA 「数日内に調査団」

ロシア軍が占領を続け、砲撃が相次ぐウクライナ中南部のザポリージャ原発をめぐり、ウクライナの国営原子力企業エネルゴアトムは25日、原発の発電ユニット 2 基が一時的に電力網から切断されたと SNS に投稿した。 ウクライナのゼレンスキー大統領は 25 日夜のビデオ演説で、「原発に電力を供給するためにディーゼル発電機を迅速に作動させた。 作動しなかったら、我々は放射能事故に直面せざるを得なかった。」と語った。

エネルゴアトムは原因について、隣接する火力発電所の施設で起きた火災の影響で電力系統が遮断されたことを挙げているが、火災がなぜ起きたかには触れていない。 ウクライナ側からの報告を受けた国際原子力機関 (IAEA) のグロッシ事務局長は「数日以内に調査団を率いて現地を訪れ、安全確保に貢献する決意だ」と強調した。

IAEA によると、発電ユニットから電力網への接続は少なくとも 2 回失われた。 その後は緊急保護システムが作動し、現在は安全を確保できる状態に戻ったという。 グロッシ事務局長は「ほぼ毎日ザポリージャ原発やその周辺で新たな事故が起きている。 これ以上時間を失うわけにはいかない。」と述べた。 欧州最大の出力を持つザポリージャ原発周辺では 8 月に入ってから砲撃が相次いでいる。 ロシアとウクライナは互いに相手側の攻撃によるものだと非難。 重大事故への懸念が高まるなか、IAEA は調査団派遣を目指しているが、調整は難航している。 (佐藤達弥、玉川透、asahi = 8-26-22)


ロシアの攻撃ペース落としている発言「虚報だ」 英国防省

ウクライナでのロシアの軍事作戦をめぐり、ロシアのショイグ国防相が民間人の犠牲を減らすため、ロシア軍が意図的に攻撃のペースを落としていると発言したことについて、英 BBC は 26 日、「故意的な虚報だ」とする英国防省の見解を報じた。 英 BBC が伝えた英国防省の分析は、ロシア軍の攻撃の失速は稚拙な作戦指揮とウクライナ側の頑強な抵抗によるものだとし、「ショイグ国防相のもと、ウクライナでのロシア軍の軍事作戦は、再三にわたって計画通り遂行されていない」としている。 作戦の失敗で 6 人の将軍を指揮から外したとも報じた。

ロイター通信によると、ショイグ氏はウズベキスタンで 24 日に開かれた上海協力機構 (SCO) の国防相会議で「民間人の犠牲を減らすためにあらゆることを行っている。 当然、攻撃のペースは鈍るが、これは意図的なものだ。」と述べたという。 (asahi = 8-26-22)


ゼレンスキー氏、米の地対空ミサイル供与に謝意 … バイデン氏は追加軍事支援を説明

【ワシントン = 田島大志、キーウ = 笹子美奈子】 米国のバイデン大統領とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は 25 日、電話会談した。 24 日のウクライナの独立記念日とロシアによる侵略開始から半年に合わせたもので、バイデン氏は今後も継続的な軍事的援助を提供する考えを改めて示した。 ホワイトハウスによると、バイデン氏は侵略に対抗し続けているウクライナの姿勢を称賛した。 その上で、長期戦に備えて 24 日に発表した約 30 億ドル(約 4,100 億円)の追加軍事支援を含む最新支援状況を説明した。

ウクライナ大統領府によると、ゼレンスキー氏は米国からの地対空ミサイルシステム「NASAMS」の供与について謝意を示した。 ウクライナ各地では 24 日以降、ロシアによるミサイル攻撃が多発しており、NASAMS が「ミサイルテロから我々の街を守ってくれる」と述べた。 軍事支援のほか、住宅などの復旧に向けた支援についても協力を確認した。 両首脳は、ロシア軍が占拠を続けるウクライナ南部のザポリージャ原子力発電所について、管理権を完全にウクライナに戻し、国際原子力機関 (IAEA) の調査を受け入れるようロシアに求める考えでも一致した。 (yomiuri = 8-26-22)


黒海でロシア海軍の軍事活動が活発化

ウクライナ軍参謀本部は 26 日、同日午前 6 時現在の戦況を SNS に投稿した。 ロシア海軍は黒海とアゾフ海で軍事活動を活発化させており、黒海北西部では偵察活動をし、民間船舶の航行を阻止することに注力しているとした。 陸上では、ロシア軍は東部ドネツク州で攻勢を続けている模様で、参謀本部は民間人や民間施設の被害が相次いでいる同州のバフムートで「(砲撃による)火災の被害」が出たことを認めたが、ウクライナ軍が持ちこたえたという。 (asahi = 8-26-22)


ロシア側が支配地域で「濾過施設」運営 支配強める目的か 米報告書

米国務省が 5 月に設立した「紛争監視団」は 25 日、ロシアや親ロシア派勢力が、ウクライナ東部ドネツク州などで人々を尋問したり、拘束したりする施設を少なくとも 21 カ所で運営しているとする報告書を発表した。 監視団はこうした施設を、ロシア側が円滑に支配を進めるための「濾過施設」と表現。 「超法規的な隔離拘禁は国際人道法の複数の要素に違反し、潜在的に重大な人権問題を提起している」と指摘している。

紛争監視団では、米イエール大や地理情報システムを扱う企業の研究者らが、衛星画像やソーシャルメディアなどの公開情報から、ロシアの戦争犯罪や残虐行為の証拠を分析・保存し、公開している。 報告書によると、ロシアや親ロシア派勢力は、実効支配するウクライナ東部などで、学校や警察署、刑務所だった施設などを使い、地元の人たちを尋問するなどしている。 無期限に拘束されるケースもあるという。 こうした施設は過密で衛生状態が悪く、電気ショックや暴行が行われたとの報告もある。

報告書の公表を受け、米国務省は声明で「ロシアに対し、濾過作戦や強制的な国外退去を直ちに停止し、ウクライナのロシア支配地域やロシア国内にある特定施設などへのアクセスを、外部の独立した監視員に提供するよう再度要求する」とした。 (ワシントン = 下司佳代子、asahi = 8-26-22)


駅攻撃でウクライナ兵 200 人超殺害 ロシア発表

ウクライナ中部ドニプロペトロウシク州で行われた鉄道駅攻撃について、ロシア国防省は 25 日、200 人以上のウクライナ兵を殺害したと発表した。 一方でウクライナ当局は、攻撃で子どもを含む 25 人が死亡したとしている。 ロシア国防省は「ドニプロペトロウシク州チャプリネの駅で、軍用列車へのイスカンデルミサイルによる直接攻撃の結果、ウクライナ軍予備兵 200 人以上と軍備 10 点が破壊された」と説明。 列車は、ロシアが完全制圧を目指す東部ドンバス地方の戦闘地域に向かっていたとした。

攻撃はウクライナ独立記念日の 24 日に起きた。 国営ウクライナ鉄道の 25 日の発表によると、死者は 22 人から 25 人に増加。死者のうち 2 人が子どもで、さらに 31 人が負傷したとされる。 欧州連合 (EU) の外相に当たるジョセップ・ボレル外交安全保障上級代表はツイッターへの投稿で、民間人に対する「凶悪な」攻撃だと非難。 「ロシアのロケットテロ」に対する責任追及の意向を表明した。 AFPBB = 8-26-22)


露軍が東部にミサイル攻撃、25 人死亡 ウクライナ独立記念日に

ウクライナのソ連からの独立記念日である 24 日、東部ドニエプロペトロフスク州チャプリネの鉄道駅などをロシア軍がミサイルで攻撃した。 ウクライナのティモシェンコ大統領府副長官は 25 日、これらの攻撃で 6 歳と 11 歳の子供 2 人を含む計 25 人が死亡したと通信アプリ「テレグラム」で明らかにした。 政府高官によると、露軍は東部の他の地域や南部も相次いで砲撃したという。 ゼレンスキー大統領は 24 日のテレビ演説で「我々はロシアに全ての責任を取らせ、領土から必ず追い出す」と強く非難し、報復を示唆した。

24 日はロシアがウクライナへの侵攻を開始して半年となる節目でもある。 ティモシェンコ氏によると、露軍はチャプリネを 2 回にわたって砲撃。 1 回目の砲撃で民家が破壊され、11 歳の少年が死亡した。 露軍はさらに駅舎も砲撃し、客車の乗客 5 人や近くの車に乗っていて火災に巻き込まれた 6 歳の子供らも死亡したという。

ロイター通信によると、ウクライナのアレストビッチ大統領府長官顧問は、露軍が他にも東部ハリコフ、ドニプロ、ニコポリ、南部ミコライウを砲撃したと指摘。 ポドリャク大統領府長官顧問はツイッターに「独立記念日の大規模爆撃だ。 露軍の野蛮な性質がまた一つ明らかになった。」と投稿した。 一方、露国防省は 25 日、チャプリネの駅で「軍の列車をミサイルで攻撃した」と発表した。 また、ウクライナメディアによると、上海協力機構の国防相会合に出席しているショイグ露国防相は 24 日、「民間人の犠牲を最小限にするため、露軍は意図的に攻撃のペースを緩めている」と主張した。 (金寿英、mainichi = 8-25-22)

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ウクライナ独立記念日に露軍が駅砲撃、22 人死亡 … ゼレンスキー氏「準備された攻撃だ」

【キーウ = 笹子美奈子】 ウクライナの東部ドニプロペトロウシク州で 24 日、ロシア軍が鉄道駅などを砲撃し、計 22 人が死亡した。ウォロディミル・ゼレンスキー大統領が 24 日の国連安全保障理事会でのオンライン演説などで明らかにした。 24 日はウクライナの旧ソ連からの独立記念日で、露軍の侵略開始から半年の節目でもあり、攻撃激化が懸念されていた。 ゼレンスキー氏は、「ロシアが安保理会合に向けて準備した攻撃だ」との見方も示した。 大統領府副長官によると、同州への攻撃は複数回あり、民家が破壊されて 11 歳の少年が死亡したほか、負傷者も約 20 人いるという。

ニュースサイト「ウクライナ・プラウダ」によると、西部フメリニツキー州にも 24 日午後、ミサイル攻撃があった。 ベラルーシから出撃した露軍の爆撃機が発射した可能性があるという。 ウクライナ軍参謀本部によると、露軍は 24 日、東部ハルキウ州なども激しく砲撃し、全域制圧を目指す東部ドネツク州のバフムトには空爆も行ったという。 一方、タス通信によると、南部ザポリージャ州の露軍占領地域で 24 日、親露派幹部が乗った車が爆発し、幹部が死亡した。 露軍への抵抗運動の一環だった可能性がある。 (yomiuri = 8-25-22)


ウクライナ軍がハイマースで海からクリミア大橋を狙う!?

<ウクライナの独立記念日を記念するかのように、最も大胆なクリミア奪還作戦が行われれようとしていた。 - ロシア本土とクリミアを結ぶ橋に照準を定めたハイマースの動画が大拡散>

ウクライナ軍は、黒海に浮かぶピンクのゴムボートに高機動ロケット砲システム「ハイマース (HIMARS)」を据え、要衝クリミア大橋を狙う動画が、プラットフォームを超えて大拡散している。 ウクライナ軍は、ロシアのクリミア支配の象徴であるクリミア大橋を、ハイマースを海に浮かべてまで破壊しようというのだろうか。 そんなことが可能だったのか。 ケルチ海峡大橋とも呼ばれるこの橋は、8 年前にクリミアを併合したロシアのウラジーミル・プーチン大統領がロシア本土とクリミア半島を直接結ぶだめに作らせたもの。 ウクライナにとっては忌むべき橋だ。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の顧問を務めるミハイロ・ポドリャクは 8 月 17 日、「この橋は違法に建設された醜悪な物体であり、この橋の建設をウクライナは許可していない」とツイートしている。 「橋は、(クリミア)半島の生態系を損なっているため、解体しなければならない。」 ただし、ハイマースが海上からクリミア大橋に狙いを定めているこの動画は、フェイクだった。 この動画の作者は「cds_899」を名乗るウクライナ人の TikTok ユーザーであることが判明している。 「ウクライナに栄光を」というハッシュタグを付け、110 万回再生されたこの動画は、3D モデリングソフト「ブレンダー」で作ったものだという。

その出来栄えに対しては、波の揺れるスピードが遅過ぎると指摘するコメントもあったが、多くは騙された。 作者自身も、これほど拡散するとは思っていなかったと驚いている。 ウクライナ人クリエイターがロシアに報復するために作った作品が、上手すぎた例の一つだ。 (ニック・モードワネック、NewsWeek = 8-25-22)


泣かず、ひるまず、逃げ出さなかった ゼレンスキー氏、侵攻半年の声

ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシア軍の侵攻開始から半年を迎えた 24 日のビデオ演説で、東部ドンバス地方も南部クリミア半島もウクライナの領土であると改めて訴え、「どんな(に困難な)道のりでも取り戻す。 我々の土地を解放せよ。 これが我々のシンプルで明確な条件だ。」とロシアに撤退を求めた。 ゼレンスキー氏は、

「(侵攻が始まった) 2 月 24 日午前 4 時に新しい国家が出現した。 生まれたのではなく生まれ変わったのだ。 (その国家は)泣かず、わめかず、ひるまず、逃げ出さなかった。」

と 6 カ月間を振り返った。 その上で、

「戦争の終わりとは何か? 以前の私たちは『平和』と答えたが、今の私たちは『勝利』と言う。」

と述べ、勝利への意欲を強調した。

この日は、1991 年に当時のウクライナ議会がソ連からの独立を宣言した独立記念日でもある。 政府はロシア軍が大規模な攻撃を仕掛ける恐れがあるとして注意を呼びかけてきた。 各地で警戒が強まる中、ロシア軍の攻撃は南部や東部で相次いだ。 南部ザポリージャには 24 日未明、ロシア軍の攻撃が 2 度あり、集合住宅 6 棟などが損傷したが、死者は確認されていないという。 当局者が明らかにした。 (金成隆一 = キーウ、藤方聡、asahi = 8-24-22)


ベラルーシ大統領「ウクライナ人が普通の生活取り戻すことを願う」

ロシアと関係の深いベラルーシのルカシェンコ大統領は 24 日、ウクライナ国民に向けて、同日のウクライナ独立記念日を祝福するメッセージを出した。 声明の中で、ルカシェンコ氏は「両国の国民の間で長い年月をかけて築き上げられた誠実な善隣関係の基盤が今日の矛盾で崩壊することはなく、我が国は全てのレベルで、友好でお互いを尊重する関係を引き続き発展させる」とした。 大統領は最後に「ウクライナの人々が平和な空、普通の生活を取り戻すことを願っている」と結んだ。 (asahi = 8-24-22)


親ロ派勢力の当局者、爆破事故で死亡 ロシア国営通信

ロシア国営タス通信は 24 日、ウクライナ中南部ザポリージャ州内の親ロ派勢力の当局者が意図的な爆破事故で死亡したと報じた。 同通信などによると、車の座席の下に爆破装置が仕掛けられていたという。 重傷を負った当局者は病院に搬送されたが、直後に死亡が確認されたという。 ロシアが任命したザポリージャ州や南部ヘルソン州の親ロ派幹部は 9 月にもロシアへの編入を問う住民投票に持ち込む考えだが、ウクライナ軍は南部での反転攻勢を強めている。 (asahi = 8-24-22)


ドネツク州拠点都市周辺に攻撃、ウクライナ軍持ちこたえる

ウクライナ軍参謀本部は 24 日、同日朝の戦況を SNS に投稿した。 ロシア軍は東部ドンバス地方のドネツク州内の都市、居住地区に対する攻撃を続け、同州内でウクライナ軍の支配下に残った拠点都市バフムート周辺の集落に積極的な攻勢を仕掛けたが、ウクライナ軍が持ちこたえた。 同州知事も 24 日、前日のロシア軍の攻撃でバフムートの民間人 1 人が死亡し、2 人が負傷したと SNS に投稿した。 2 万人以上の市民が犠牲となったとされる南東部の港湾都市マリウポリの事例に触れ、「現時点では正確な犠牲者数を特定することはできない。 ウクライナであった全ての戦争犯罪の責任をロシア国民は負っている。」と書き込んだ。 (asahi = 8-24-22)


ウクライナ軍が攻勢、ドネツク親露派事務所に米供与のロケット砲か

【キーウ = 笹子美奈子】 タス通信によると、親露派武装集団が実効支配するウクライナ東部ドネツクで 23 日、武装集団トップの事務所がある地域に砲撃が相次ぎ、4 人が死亡、10 人が負傷した。 親露派は、ウクライナ軍が米国から供与された高機動ロケット砲システム (HIMARS) を使ったと主張した。 タス通信によると、ロシアのメドベージェフ前大統領は、プーチン大統領の外交政策に影響を与えたとされる思想家の娘が爆殺された事件について「関与した者が相応の罰を受けると確信している」と弔電で訴えた。 露情報機関は、ウクライナ工作員の犯行と断定しており、露軍が攻撃強化の口実にするとの見方が出ている。 (yomiuri = 8-24-22)


ウクライナ侵攻半年 双方の軍死者 2 万数千人超 停戦なお見えず

ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始し、24 日で半年となった。 両国が多数の兵員と兵器を投入した戦争は、激しい攻防を経て膠着の度合いが強まっている。 ウクライナ軍や欧米当局の推計で、両国の軍関係者の死者は少なくとも計 2 万数千人を超えるとみられるが、譲歩を拒む双方に停戦を探る動きはない。 民間人の犠牲者も増え、露軍が占拠したウクライナ南部の原発周辺で交戦に発展。 国際社会を巻き込んだ熾烈な戦争は、さらに長期化する懸念が強まっている。

ウクライナ軍参謀本部の 23 日の発表では、同国軍は露軍の 1,900 両以上の戦車、230 機以上の戦闘機などを撃破。 ザルジニー総司令官によると、自軍の戦死者数は約 9 千人という。 一方、露国防省は 22 日、ウクライナ軍の戦車や歩兵戦闘車 4,300 両以上、260 機以上の戦闘機を破壊したと主張している。 ロシア側の発表の根拠は明確ではなく、露軍の死者数について米中央情報局 (CIA) のバーンズ長官が 7 月中旬、「1 万 5 千人近く」との推計を示した。 欧米当局は、露軍がウクライナ側を上回る死者を出しているとみている。

ただ、ロシアのプーチン大統領、ウクライナのゼレンスキー大統領とも、歩み寄る意向をみせていない。 ゼレンスキー氏は今月 18 日、「露軍が完全撤退しない限り、停戦交渉には応じない」と表明。 6 日も「戦争は交渉で終わるが、そこに至るまでの道は長く多くの血が流れる」と述べた。 ロシア側も、自国で産出する天然ガスなどの燃料について、欧州向けの供給を絞るなどし、燃料の需要期を迎える冬場に向け欧州を揺さぶる。 ウクライナを支援する欧米の結束に、ほころびが生じることを狙い、長期戦を辞さない姿勢だ。 (sankei = 8-23-22)


ロシア軍の補給路「アントノフ大橋」、高機動ロケット砲の攻撃受け爆発

【キーウ = 笹子美奈子】 ウクライナのドミトロ・クレバ外相は 22 日、オンライン形式で 23 日に開かれる外交枠組み「クリミア・プラットフォーム」に、約 60 か国・機関が参加すると発表した。 大統領や首相など首脳級も約 40 人が参加するといい、クレバ氏は「クリミア問題で全世界がウクライナ側の味方だと示している」と訴えた。

クリミア・プラットフォームは、ロシアが 2014 年に併合した南部クリミアの脱占領を目指し、ウクライナが昨年創設した。 昨年は欧州を中心とした 46 か国・機関の代表が参加したが、今年はアフリカなどからの参加表明もあり、「正真正銘グローバルな」会議になるという。 クレバ氏は「ロシアの侵略は、クリミアの占領を終わらせるという問題がいかに緊急であるかを示している。 クリミアを取り戻すことは、黒海全域、欧州、そして世界の安全を保証することになる。」と述べた。

一方、戦況をめぐっては、ウクライナ軍が南部で攻勢を強めている。 ロシア軍が制圧する南部ヘルソンの当局者などによると、露軍の補給路となっている「アントノフ大橋」が 22 日、高機動ロケット砲システム (HIMARS) による攻撃を受けて爆発、15 人が負傷した。 露海軍黒海艦隊の司令部があるセバストポリ近郊で 22 日夜、露軍の防空システムが無人機(ドローン)を撃墜したと、ロシアが一方的に任命した「市長」が明らかにした。 セバストポリ当局は、ウクライナ側による新たな攻撃に備え、避難用シェルターの状況を確認したことも公表した。

ウクライナのソ連からの独立記念日にあたる 24 日を控え、ウクライナ政府が警戒するなか、露軍の攻撃も相次いでいる。 南部ザポリージャ近郊ニコポリでは、露軍のミサイルが 40 発以上撃ち込まれ、高層住宅や民家、バス停、市場が破壊され、民間人 4 人が負傷した。 南部ミコライウでも、ミサイルにより住宅などが壊された。 (yomiuri = 8-23-22)


抑留者がウクライナで建設した「日本道路」、ロシア軍侵略で「路面は穴だらけ」に

ロシアの侵略開始から半年となるウクライナの東部に、第 2 次大戦後、ソ連に抑留されて現地に送られた日本人が建設に携わったとされる道がある。 抑留者たちが「日本道路」と呼んだその道は、侵略下で激しい攻防の場となったハルキウ州とドネツク州とを結ぶ幹線道路として今も残る。 沿道の町で抑留生活を送った男性は当時に思いをはせながら、戦争の早期終結を願っている。

「帰国」のはずが

「ウクライナのニュースを見聞きする度に心が痛い。」 日本陸軍の軍曹だった伊藤康彦さん(97、福岡市中央区)は、悲痛な表情で語る。 1945 年の終戦を朝鮮半島・平壌で迎えた。 当地でソ連軍に武装解除され、森林伐採などに従事。 46 年夏、「ダモイ(帰国)」と言われ、露極東ウラジオストクに連れていかれたが、そこにあったのは船ではなく、鉄道の貨車。 身長 1 メートル 57 の伊藤さんは「小さいから、あっち」と身体検査の列からはじかれ、約 40 人と貨車に押し込まれた。後から聞いたが、体格のよい仲間はシベリアへと送られた。

約 1 か月後、伊藤さんがたどり着いたのは、当時、ソ連だったウクライナのアルテミフスク(現在のドネツク州バフムト)。 冬は氷点下 25 度を下回る極寒の地で、戦禍で崩れた家の片付けやレンガ製造、石灰の運搬作業などに駆り出された。 重労働だったが、食事は雑穀のパンに塩味の汁のみという毎日。 それでも伊藤さんは「シベリアに行ったら死んでいただろう。 それに比べれば天国だった。」と思う。

復興に寄与

朝鮮半島にいた頃、独学でロシア語を習得した伊藤さんはソ連軍将校らに重宝された。 「この道は日本人捕虜が作ったんだ。」 アルテミフスクから北に約 40 キロ離れたスラビャンスクに向かう道中、将校にそう説明された。 伊藤さんは片付けに訪れた先の住民に歓迎され、「うちの養子にならないか」と誘われたこともあったという。 約 1 年の抑留を経て、伊藤さんは 47 年に帰国した。 「亡くなった仲間もいるし、生活は楽ではなかった」が、「僕らはウクライナの復興に役立った」という自負もある。 だから、ロシア軍の攻撃で荒廃した街の映像を見ると、怒りがこみ上げる。 「戦争だけは、いけない。 絶対にダメだ。」と訴える。

記憶つなぎたい

厚生労働省によると、戦後、ウクライナで抑留された日本人は約 5,000 人。 ウクライナの歴史家らが抑留経験者の証言を基に編んだ書籍「ウクライナに抑留された日本人(2013 年)」によれば、このうち約 4,000 人がハルキウ地区に収容された。 伊藤さんもその一人だ。 ハルキウ州出身の歴史家で、現在も州内の町で暮らすアンドリー・パラモノフさん (52) は「日本人抑留者の大きな仕事の一つが道路建設だった」と語る。

パラモノフさんは地元テレビ局の仕事に携わっていた 1995 年、終戦 50 年の企画で日本人抑留者の存在を知り、旧ソ連の軍事史料館などで資料を集めた。 抑留者たちがそう呼んだという「日本道路」は、ハルキウからドネツク州東部の都市デバリツェボをつなぐ全長約 250 キロの道で、抑留者はアルテミフスクやイジュームなど沿線の町に散らばり、それぞれの工区を担当した。 道は後に延伸され、首都キーウとロシア南部とを結ぶ高速道路の一部となり、沿線には抑留者が補修した建物が今も残されているという。

道路は侵略後、「広い範囲でロシア軍の攻撃を受け、路面は穴だらけ(パラモノフさん)」になった。 すぐに車が走れる状態ではなく、沿線の大部分がロシア軍の占領下にある。 パラモノフさんは「抑留者の死亡率は高く、埋葬地すら分からない人もいる。 この戦争がウクライナの勝利で終わったその後には、亡くなった抑留者たちの記憶をつないでいきたい」と話している。 (竹内駿平、yomiuri = 8-23-22)


ウクライナ兵の死者は 9 千人近く 軍総司令官が明らかに

ロシアの侵攻によるウクライナ兵の死者は 9 千人近いと、ウクライナ軍のザルジニー総司令官が 22 日明らかにした。 インタファクス・ウクライナ通信が同日報じた。 ザルジニー氏はこの日開かれたフォーラムで、「軍人や武器を手にした人ばかりでなく、何の罪もない小さな子どもも犠牲になっている。 その子がここで、この特別な時に生まれたという理由だけで」と述べ、ロシア軍の攻撃を批判した。 ウクライナ側の犠牲については、大統領府のポドリャク長官顧問が 6 月 9 日、兵士の死者は連日 100 - 200 人にのぼると、英 BBC に明らかにしていた。 (asahi = 8-22-22)


ウクライナ軍、南部で攻勢強める ロシア軍の対空システムなど空爆

ウクライナ軍の南部作戦管区は 22 日、ロシア軍が占領する南部地域で同軍の地対空ミサイルシステム「S400」や自走式榴弾砲などを空爆で破壊したと発表した。 ロシア軍支配地の一部を孤立させるため、ドニプロ川に架かる橋への攻撃も続け、24 日の侵攻半年を前に南部奪還に向けた攻勢を強めた。 ウクライナ軍はほかにも南部でロシア軍の多機能レーダーシステムや装甲車を破壊したとしている。 ほぼ全域をロシア軍に占拠された南部ヘルソン州でウクライナ軍は 7 月から、州都ヘルソンのあるドニプロ川の西岸地域への補給路を攻撃。 三つの橋のうちヘルソンから 50 キロ上流に架かる橋をあらためて攻撃し、通行不能にしたとしている。

ウクライナのニュースメディア「ウクライナ・プラウダ」によると、ロシア軍も砲撃で対抗した。 西岸のウクライナ側支配地に近い地域は緊張状態にある。 隣接するミコライウ州の州都では工業地帯にロシア軍の砲弾が撃ち込まれた。 また、ロシアが 2014 年に併合した南部クリミア半島では 21 日深夜、セバストポリ市北部のベルベク飛行場や西部の海岸近くで「防空システムが作動した」とロシア支配下の当局者が SNS に投稿した。 飛来した無人機をロシア軍が迎撃したと見られる。

クリミアでは今月 9 日と 16 日にロシア軍の軍事施設で大規模な爆発があったほか、各地で無人機による攻撃が相次ぐ。 21 日夜も半島西部の複数の場所で爆発音が響いたとの住民らの情報が SNS で拡散された。 ウクライナ東部、北部ではロシア軍の砲弾やミサイルによる都市攻撃が続いている。 ドネツク州のキリレンコ知事は 21 日に 2 人の住民がロシア軍の砲撃で死亡したと SNS に投稿した。 (喜田尚、asahi = 8-22-22)


「ロシア軍、数カ月は支配地を広げられない」 米シンクタンクが分析

米国のシンクタンク「戦争研究所(ISW、本部ワシントン)」は 21 日、ウクライナへの全面侵攻を始めて半年になるロシア軍について「今後数カ月は支配地を大幅に広げることができない」とする分析を示した。 ロシア軍は東部ドネツク州の制圧を狙うが、部分的に新たな支配地を獲得したあともすぐにウクライナ軍の立て直しを許す状況が続いているという。

ISW の分析では、東部のロシア軍は 7 月下旬にドネツク州東部のノボルハンスクを獲得し、同州の交通の要所バフムートや親ロシア派が拠点とするドネツク北郊のアウディイウカ周辺で一定の成果を上げた。 だが、その後の展開に向けた勢いが見られず、ウクライナ軍に時間を与える結果になっているという。 その原因として人員、装備の不足、兵士らの士気に問題があることをあげた。 また、ロシア軍は欧米の制裁の影響で軍用機の修理に問題を抱えているとも指摘した。 (asahi = 8-22-22)


クリミアで複数の爆発音、無人機攻撃か

ロシアが 2014 年に併合したウクライナ南部クリミア半島のセバストポリの当局者は 21 日深夜、同市北部のベルベク飛行場や西部の海岸近くで「防空システムが作動した」と SNS に投稿し、市民に平静を保つよう呼びかけた。 飛来した無人機をロシア軍が迎撃したと見られる。

セバストポリでは今月 9 日と 16 日にロシア軍の軍事施設で大規模な爆発があったほか、セバストポリ周辺では黒海艦隊の司令部やベルベク飛行場などに対する無人機攻撃が相次いでいる。 ウクライナのニュースメディア「ウクライナ・プラウダ」は、21 日夜も先住民クリミア・タタール人の古都バフチサライなどクリミア半島西部の複数の都市周辺で爆発音が響いた情報があると伝えた。 (asahi = 8-22-22)


ウクライナ大統領、独立記念日控え警戒呼びかけ クリミアで攻撃

[キーウ(キエフ)] ウクライナのゼレンスキー大統領は 20 日、今月 24 日の同国の独立記念日を控えて、国民に警戒を呼びかけた。 ロシア軍が「特に醜悪な」攻撃を仕掛ける可能性があると指摘している。 大統領は 20 日夜に公開した動画で「ロシアが今週、特に醜悪なことを仕掛ける可能性を全員が意識すべきだ」と発言。 独立記念日を控え、ロシアが不安を煽ることを許してはならないと述べた。

ウクライナ第 2 の都市ハリコフでは、24 日を終日外出禁止とする。 ハリコフはロシアによる砲撃が相次いでおり、午後 10 時から午前 6 時まで外出が禁止されている。 ハリコフ州のオレフ・シネグボフ知事が明らかにした。 ゼレンスキー大統領は 2014 年にロシアが併合した南部クリミアで最近、爆発が相次いでいることについて「(ロシアによる)クリミアの占領は一時的なもので、ウクライナがクリミアを取り戻すと文字通り感じることができるだろう」と発言した。

クリミア半島では 20 日午前、ロシアの黒海艦隊の司令部付近の建物が無人機で攻撃された。 無人機は司令部の上空で撃墜され、建物の屋根に墜落したという。 ロシア政府が指名した地元当局者が明らかにした。 (Reuters = 8-21-22)


ウクライナ、「新たな核テロ」と露非難

ロシアによるウクライナ侵攻で、ウクライナの国営原子力企業エネルゴアトムは 20 日、露軍が南部ミコライフ州ボズネセンスクにミサイル攻撃を行い、ミサイルの破片が同市から北に 30 キロの南ウクライナ原発周辺で見つかったと発表した。 露占領下にある南部ザポロジエ原発を巡る攻防が激化し、重大事故が起きる危険性を国際社会が懸念する中での攻撃。 同社はミサイルで原発が損傷する恐れもあったとし、「新たな核テロだ」とロシアを非難した。

ミコライフ州当局などによると、ボズネセンスクでは同日、露軍のミサイルが 5 階建ての集合住宅に着弾し、子供 3 人を含む 14 人が負傷した。 一方、露首都モスクワ郊外で 20 日夜、プーチン露政権に近い著名政治学者、アレクサンドル・ドゥーギン氏の娘、ダリヤさんの運転する車が爆発し、ダリヤさんが死亡した。 露メディアによると、露捜査当局は爆弾が車に仕掛けられていたとし、捜査を開始した。

車はドゥーギン氏の所有で、何者かが同氏を狙った可能性も指摘されている。 ウクライナ東部を実効支配する親露派武装勢力「ドネツク人民共和国(自称)」トップのプシリン氏は「ウクライナ側のテロだ」と主張したが、根拠は不明。 ウクライナ軍は 21 日までに、同国軍が奪還作戦を進める南部ヘルソン州西部の集落の一角を露軍に占拠されたと発表。 一方で、ウクライナ砲兵部隊が同州内の複数の露軍指揮所や弾薬庫を破壊したとした。 (sankei = 8-21-22)

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