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ゼレンスキー氏「全占領地の解放を」 欧米諸国の温度差にくぎ

ウクライナのゼレンスキー大統領は 7 日、ロシア軍の侵攻に対して「私たちは全ての占領地域の解放を達成しなければならない」と改めて強調し、欧米に対して更なる武器支援や対露制裁の継続を求めた。 英紙フィナンシャル・タイムズのオンラインイベントに出演して語った。 徹底抗戦を支持する国内世論を背景に、ロシアに融和的な姿勢を見せるフランスなどをけん制する発言とみられる。

ゼレンスキー氏は「領土をやすやすと譲るには、既にあまりに多くの人々が犠牲となっている」と述べ、戦場での足踏み状態は「選択肢ではない」と強調した。 ウクライナ側によると、露軍は領土の 20% を占領しているとされる。 侵攻が長期化する中、ウクライナを支援する欧米諸国の間では温度差が表れている。 軍事支援を強化する米英両国に対し、フランスなどは慎重姿勢も見せる。 独仏首脳はプーチン露大統領との電話協議を断続的に続け、停戦仲介の可能性を模索している模様だ。

こうした中、マクロン仏大統領は地元紙の最近のインタビューで「停戦時に外交を通じて出口を構築できるよう、ロシアに屈辱を与えるべきではない」とプーチン政権への一定の配慮をにおわせる発言をした。 これに関し、ゼレンスキー氏はオンラインイベントで「私たちは誰にも屈辱を与えない。 同じやり方で応じるだけだ。」と語り、「ウクライナを除外した話し合いも合意もあり得ない」とくぎを刺した。 (カイロ・真野森作、mainichi = 6-8-22)


ウクライナ海軍「ロシア艦隊黒海沿岸から後退」

【ロンドン = 佐竹実】 ウクライナ海軍は 6 日、ロシアの黒海艦隊をウクライナ沿岸から 100 キロメートル以上後退させたと発表した。 ロシアによる海上封鎖で小麦の輸出が滞っており、ウクライナは第三国の艦船による護衛で黒海から輸出することについて英国やトルコと協議を始めた。 ロシア側は7日、激しい戦闘が続く東部ルガンスク州で支配地域をさらに広げたと発表した。

ウクライナ海軍によると、「敵海軍に対する我々の活発な攻撃」によって艦隊は黒海沿岸から 100 キロメートル以上後退した。 約 30 隻の軍艦と潜水艦が、民間船による輸送を妨げていたという。 ウクライナのゼレンスキー大統領は 7 日、英フィナンシャル・タイムズ (FT) のオンラインイベントでロシア軍の封鎖により小麦や食用油などの輸出が滞っていると説明した。 その上で、「ロシアが一定量の小麦を盗み、それを国外へ運んでいる」と指摘した。 前日には今秋までに最大 7,500 万トンの穀物が国内に滞留する恐れがあるとの見方を示していた。

ロシア側は、2014 年に一方的に併合した南部クリミア半島に地対空ミサイル S300 を 2 基配備したほか、黒海北西部に巡航ミサイル「カリブル」を搭載できる軍艦を展開しているという。 インタファクス通信によると、ロシアのショイグ国防相は 7 日、ルガンスク州の 97% を制圧したと表明した。 ショイグ氏は「セベロドネツクの住宅地は完全に解放された。 その近郊の人口密集地を占拠するための努力を続けている」と述べた。

英 BBC によると、ゼレンスキー氏はセベロドネツクと近隣のリシチャンスクについて「死んだ町」になっていると話し、苦境にあるとの認識をにじませた。 一方、英国防省は 6 日、多連装ロケットシステム「M270」をウクライナに供与すると発表した。 射程が約 80 キロメートルで、標的をピンポイントで攻撃できる。 射程 70 キロメートルの「ハイマース」と呼ばれる高機動ロケット砲システムを送る米国と連携した。

ウォレス英国防相は今回の供与について「ウクライナの友人は、プーチンの軍が無差別に都市を破壊してきた長距離砲から身を守ることができる。 ロシアの戦術が変われば支援も変わる。 国際社会が支援を続ければウクライナは勝利できると信じている。」とコメントした。 (nikkei = 6-7-22)


ウクライナ軍、東部要衝で再び劣勢 ロシア軍が「焦土作戦」

ウクライナ東部ルガンスク州のセルヒー・ハイダイ知事は 6 日、同州の要衝セベロドネツクでウクライナ軍が再び劣勢に立たされていることを明らかにした。 同国軍は同市の一部地域をロシア軍から奪還していたが、一進一退の攻防が続いている。

ハイダイ氏はテレビ局オディン・プリュス・オディン (1 + 1) に対し、反撃に転じたウクライナ軍が市の半分を奪還したものの、現地では激戦が続いており、「状況はわれわれにとって悪化した」と説明。 ロシア軍は、撤退時に街を破壊する焦土作戦に出ており、「守るべきものは何も残っていない」と語った。 同時に、セベロドネツクと隣接するリシチャンスクへの砲撃も激化。 5 日にリシチャンスクなどを視察していたウォロディミル・ゼレンスキー大統領は 6 日、首都キーウで記者団に対し、同国軍はセベロドネツクで「持ちこたえている」ものの、ロシア側は「数と力で勝っている」と説明。 両市はいずれも「死んだ都市となった」と述べた。 (AFP/時事 = 6-7-22)


崖っぷちロシア軍、将官 11 人が続々戦死 ウクライナ軍、東部要衝の奪還が見えたか
「敗者の遠吠え」欧米に責任押し付けるプーチン氏

ついに反転攻勢か。 ロシア軍による完全制圧が近いとされた東部の要衝セベロドネツク市で、ウクライナ軍が猛烈に押し戻した。 その後、露軍は砲撃で再反撃するなど激戦が続く。 露軍は将官に「11 人目の犠牲」が出るなど混乱が続くうえ、西側諸国の武器供与も本格化している。 ウラジーミル・プーチン大統領は強気の態度を続けるが、残された道は少ない。

東部ルガンスク州のガイダイ知事は 5 日、セベロドネツク市をめぐり、ウクライナ軍が「市の半分を制御下に置いた」と通信アプリに投稿した。 一時は露軍が市の 8 割を支配下に置き、ガイダイ氏は軍撤退の可能性に言及していたが、戦局に変化があったことがうかがえる。 ガイダイ氏は現地メディアのインタビューでも露軍撃退は「可能だ」と自信をみせた。

米シンクタンク、戦争研究所 (ISW) も同日、「都市の大部分を奪還し、露軍を都市の南部郊外から追い出した」と分析している。 ただ 6 日には、露軍の砲撃により戦況は再びやや悪化したとみられる。 ロシアは米欧からの兵器供給ルートの遮断を狙って空爆しており、激しい攻防が続く。 ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は 6 日、セベロドネツクに隣接するリシチャンスクと東部ドネツク州バフムトなど前線を電撃訪問し、兵士を激励した。 フェイスブックでは、「われわれは自信を持っている。 自信と誇り。 出会った皆さんを誇りに思う。」と決意を新たにした。

露軍の将官の戦死も相次いでいる。 第 29 諸兵科連合軍参謀長のロマン・クトゥゾフ少将が死亡したと露国営テレビの記者が通信アプリ「テレグラム」で公表し、ロイター通信などが伝えた。 東部戦線で飛行中にミサイル「スティンガー」で撃墜されたという。 英大衆紙デーリー・メール(電子版)はウクライナ侵攻で戦死した 11 人目の露軍将官と報じた。 ロイターによると、ロシアは軍人の死亡を国家機密としており、3 月 25 日以来、公式の死傷者数を発表していない。

東部制圧目前とみられた露軍に何が起きたのか。 元陸上自衛隊東部方面総監の渡部悦和氏はこう解説する。 「東部に兵員や火力を集中し有利にみえたが、もはや限界に達している。 ウクライナ軍の頑強な抵抗が成功の一因だろう。 ロシア軍の兵士も希望者がおらず、総兵力も増えていない。 英国防省は先月、軍の 3 割を喪失したと分析したが、軍事の常識では 3 割負傷兵が出れば部隊は動けない。 士気も最低で、兵站活動も改善されていないとみられ、軍隊として体裁をなしていない状態だ。」

西側によるウクライナ支援では、米国は先月末に高機動ロケット砲システム「ハイマース」の供与を表明した。米政権高官によると、ハイマースは最大約80キロ離れた標的を正確・精密に攻撃できるという。 ドイツも多連装ロケットシステム「MARS II」や防空システム「IRIS-T」、2 日には英国も多連装ロケットシステム「M270」などの供与による軍事支援を表明した。

渡部氏は「これまで東部でウクライナ軍が不利だった背景には、ロシア軍の砲兵がウクライナ軍の射程外から砲撃するため榴弾砲が届かなかったこともある。 だが、ハイマースは長射程での反撃を可能にするもので、非常に有益だ。」とみる。 プーチン氏は 5 日放映の国営テレビのインタビューで、長距離砲撃が可能な武器を供与すれば、「これまで標的としていなかった対象を攻撃する」と牽制した。 さらに、ハイマースなど欧米の武器供与について「私の見解では目的は 1 つ。 できるだけ長く軍事衝突を長引かせることだ。」として、欧米が意図的に戦闘を長引かせていると主張した。

前出の渡部氏は「ロシアは第 1 段階の首都キーウ占領も、第 2 段階の東部ドンバスの完全掌握も失敗した。 次は現在の占拠地を保持し続ける第 3 段階に移らざるをえないが、これも失敗すると思う。 プーチン氏は米欧に責任を押し付ける一方的な主張しかできず、"敗者の遠吠え" に聞こえる。」と語った。 (夕刊フジ = 6-7-22)


アゾフスターリの兵士、捕虜 2,500 人超か ゼレンスキー氏が明かす

ウクライナのゼレンスキー大統領は 6 日、南東部マリウポリの製鉄所「アゾフスターリ」でロシア軍と戦った後、捕虜になって、ロシア側支配地域に移送されたウクライナ兵が 2,500 人以上いる可能性を明らかにした。 ウクライナ国防省がロシア側と捕虜交換の交渉を続けており、「生きて家に帰すことが目標」と語った。 一方、ロシア軍は同製鉄所で見つかった数十人分の遺体を引き渡した。 AP 通信が報じた。 製鉄所で死亡したウクライナ兵の可能性があり、身元特定のため首都キーウ(キエフ)に運び、DNA 鑑定を行うという。 (asahi = 6-7-22)


東部拠点セベロドネツク、ウクライナが大半奪還か

ロシア軍が攻勢を強めるウクライナ東部ルハンスク州の拠点都市セベロドネツクをめぐり、米シンクタンク「戦争研究所 (ISW)」は 5 日、「ウクライナ軍が反撃し、都市の大部分を奪還した」との分析を発表した。 ロシア軍は市の郊外に追いやられたという。

戦争研究所によると、ウクライナ軍は 5 日、セベロドネツクを含むウクライナ各地で局所的な反撃に成功した。 セベロドネツクの南側にあるポパスナ周辺でロシア軍の将官 1 人を殺害した可能性が高いほか、北東部ハルキウの周辺でも局所的な反撃に出ているという。 東部ドネツク州では、ロシア軍が攻略を狙う拠点都市スラビャンスクへの戦力集結を図っているものの、思うように進んでいない模様だ。 現時点ではロシア軍にとって、セベロドネツク攻略の方が優先順位が高いためだという。 (asahi = 6-6-22)


セベロドネツクの 20% 奪還 = ロ軍に大きな損害 - ウクライナ東部

【ロンドン】 ウクライナ東部ルガンスク州のガイダイ知事は 3 日、同州の拠点の街セベロドネツクをめぐるロシア軍との攻防で、街の 20% をロシア軍から奪還したと明らかにした。 ウクライナの国営通信などが伝えた。 ロシア軍に大きな損害が出ているという。 知事は 1 日、ロシア軍が街の 70% を制圧したと認めていた。 しかし、国営テレビに対し 3 日、ロシア軍の占領地について「割合は 70% で苦しいと以前、説明したのだが、今は 20% ほど、それを押し返している」と現在の見解を語った。

セベロドネツクの陥落はロシア軍によるルガンスク州全域の制圧につながる。 英国防省は 3 日、同州が 2 週間以内にロシア軍の支配下に入ると厳しい見方を示した。 ガイダイ氏はこの見通しを否定した。 隣接するドネツク州の親ロシア派武装勢力がセベロドネツクでの戦闘に加わるのを拒んでいるという。 ロシア側に兵力の不足が生じていることを示唆した。 (jiji = 6-6-22)


キーウに 1 カ月ぶりのミサイル攻撃 ロシア側「欧州提供の戦車破壊」

ロシア国防省は 5 日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊を空中発射の遠距離ミサイルで攻撃したと発表した。 キーウへのミサイルでの攻撃は約 1 カ月ぶりとみられる。 市街戦の攻防が続き、大半をロシア軍が占拠したとされる東部セベロドネツクでは、ウクライナ軍がロシア軍の一部を押し戻している模様だ。

キーウのクリチコ市長は 5 日朝、SNS で市東部の 2 地域で複数の爆発があり、1人がけがを負ったことを明らかにした。 大統領府などがある市中心部からみてドニプロ川の対岸となる。 ロシア国防省は同日、欧州諸国から提供され、列車の車両工場に置かれていた戦車や装甲車両を破壊したと発表。 キーウへのミサイル攻撃は、グテーレス国連事務総長が訪問中だった 4 月 28 日以来とみられる。

ウクライナの国有会社「ウクライナ鉄道」は車両工場に戦車はなかったとしている。 ウクライナ空軍はミサイルが、キーウから 1,400 キロ以上離れた中央アジアのカスピ海上空を飛ぶロシア軍の戦略爆撃機「TU95」から発射されたとの見方を示した。 巡航ミサイル 1 発を迎撃したという。 一方、ウクライナの原子力企業「エネルゴアトム」は 5 日、南部ミコライウ州の南ウクライナ原発の上空を「巡航ミサイル『カリブル』に似たミサイルが超低高度で通過した。 稼働中の原発にミサイルの小さな破片が当たったとしても、原子力災害をもたらす。 核テロリズムだ。」と非難した。

ロシア軍が兵力を集中させる東部ルハンスク州のセベロドネツク市では、5 日も激しい市街戦が続いた。 同州のハイダイ知事は同日、SNS に「ロシア軍は一時、街の 70% を支配したが、2 日間でウクライナ軍が半々にまで戻した」と投稿。 その一方で、市内に残っていた住民の一部が、ロシア側に「強制的に連れて行かれた」とした。 同市はルハンスク州でウクライナ側の最後の拠点となっているとされる。 ロシア軍が押し返されているとみられる状況について、英国防省は 5 日、ロシア軍に現地動員された親ロシア派予備兵の装備の不備や訓練不足を指摘した。

ウクライナ国防省の発表によると、レズニコフ国防相は 4 日の演説で「ロシアは引き続きウクライナ全土を占領しようとしている」と指摘。 その上で「現状では、いつこの戦争が終わるのか予測をするのは不可能だが、私個人の楽観的な見方では、今年中にそれは可能だ」と語った。 (喜田尚、坂本進、asahi = 6-5-22)


「ウクライナ軍は不可能を成し遂げた」 ゼレンスキー大統領 ロシアのウクライナ侵攻 100 日

ロシアのウクライナ侵攻開始から 100 日がたった 3 日、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ロシア軍に対して持ちこたえているウクライナ軍は「不可能を成し遂げた」とたたえた。 他方、ウクライナに大量の穀物が滞留し、世界的な食品価格の高騰を引き起こしている問題について、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ロシアがそうさせているわけではなく、西側の制裁解除を条件に、ベラルーシを経由して輸出するのが最善の解決策だと述べた。

ゼレンスキー大統領は政権幹部と共に首都キーウで大統領府の外に立ち、「世界で 2 番目に強い軍隊」を 100 日間も食い止めたウクライナ軍は「不可能と思われていたことを実現した」と述べる動画を、インスタグラムに投稿した。 ゼレンスキー氏たちのこの姿は、侵攻開始直後の 2 月 25 日夜、同じ場所で政権幹部と共に立ち、国民に連帯と抵抗を呼びけた動画に呼応している。

2 月末の動画と同様、ゼレンスキー氏は自分の周りにいるダヴィド・アラハミア与党代表、アンドリー・イェルマーク大統領府長官、デニス・シュミハリ首相、ミハイロ・ポドリャク大統領顧問を、ひとりひとり「ここにいる」と紹介した後、「大統領もここにいる。 みんなここにいる。」と述べた。 さらに「ウクライナの軍隊もここにいる(中略)、この国の国民もここにいる。 私たちはすでに 100 日間、この国を守った。 勝利は私たちのものになる。 ウクライナに栄光を。」と、国民に語りかけた。

ゼレンスキー大統領はこの後、通信アプリ「テレグラム」に投稿し、ロシアが「戦略的目標を何ひとつ達成できていない」と批判。 ロシアはその代りに「自分の無力を、民間インフラや市民に仕向けようとしている」と書いた。 さらに、「(ウクライナは)領土の一部を解放し、占領者に真っ向から反発し続けている」として、大統領は「みなさんのおかげで、ウクライナは生き延びて、100 日目にも国を守り続けている。 私たちは勝ちます。」と書いた。

ウクライナのシュミハリ首相も侵攻開始 100 日についてコメントを発表。 「ウクライナは 100 日間、欧州の家族の中で、自由な民主国家として生きていくという目標に向けて、自信をもって前進してきた。 一方のロシアは明らかに、鉄のカーテンの後ろでの暮らしと、発展した世界からの孤立へ向けて進んでいる。」と述べた。 これに対してロシアのドミトリー・ペスコフ大統領報道官は、ロシア軍が「一定の成果を達成」しており、「ウクライナの親ナチス軍勢」から一部地域を「解放した」と反論した。

ウクライナの健闘をたたえる欧州

侵攻開始から 100 日がたったのを機に、欧州からもウクライナの健闘をたたえるコメントが相次いだ。 欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は、「100 日前にロシアはウクライナへの不当な戦争を開始した。 ウクライナの人たちの勇気を、私たちは尊敬し、称賛する。 欧州連合 (EU) はウクライナを支え続ける。」と述べた。

ポーランドのアンジェイ・ドゥダ大統領は、「ウクライナを英雄的に守り続ける戦いが 100 日目を迎えた、(中略)ロシアの犯罪的な侵略に対抗する、ウクライナの人たちを支えられることを、私たちは誇りに思う」と述べた。

イギリスのメリンダ・シモンズ駐キーウ大使は、「ロシアが違法にウクライナを侵略し、何千人もの罪のない民間人を殺害してから 100 日、(中略)これはウクライナの人たちにとって長く厳しい戦いになる。 イギリスは皆さんを支え続けます。」とコメントした。

国連でウクライナ危機管理の調整官を務めるアミン・アワド氏は、開戦 100 日を受けて、「この戦争に勝者などいないし、今後も同様だ。 むしろ私たちはこの 100 日間、失われたものを見続けてきた。 命や家、仕事、希望などだ。」と調整官は述べ、「必要なのは平和だ。 この戦争は直ちに終わらなくてはならない。」と強調した。 アワド調整官は、ウクライナで少なくとも 1,570 万人が、喫緊の人道支援と保護を必要としていると指摘した。

国連によると、ウクライナでは人口の約 3 割にあたる 1,400 万人近くが避難を余儀なくされ、500 万人近い子供が教育を受けられなくなっている。 民間人の死傷者については、国連が厳密に確認しただけでも、4,183 人が死亡し、5,014 人が負傷した。 世界保健機関 (WHO) によると、ウクライナ国内の医療機関への攻撃は 269 回に上り、少なくとも 76 人が死亡した。 世界食糧計画 (WFP) によると、戦争による穀物の輸出封鎖と食品価格高騰のため、世界中で 17 億人が飢餓に直面する危険が高まっている。 「急性の飢餓」に直面する人数は 4,700 万人増えるおそれ。

穀物の輸出封鎖を否定 = プーチン氏

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ウクライナに滞留する大量の穀類の出荷をロシア軍が黒海で阻止しているという事実はないと主張した。 さらに、最善の解決策は、西側の制裁解除を条件に、ベラルーシを経由して輸出することだと述べた。 国営テレビのインタビューに対してプーチン氏は、「ウクライナの穀物輸出の問題を解決したいなら、頼むから、一番簡単な方法はベラルーシ経由だ。 誰も止めてなどいない。 しかしそれには、ベラルーシへの制裁を解除しなくてはならない。」と述べた。

ウクライナには現在、国際市場に出荷できない穀類約 2,000 万トンが滞留している。 さらに、今年の収穫開始が目前に迫っている。 ウクライナが穀物を出荷できずにいる影響で、世界中で食品価格が急騰しており、世界的な飢えの悪化が懸念されている。

ウクライナのドミトロ・クレバ外相はこの問題について、「ウクライナはオデーサ港からの輸出再開のため、必要な条件を整備する用意がある。 問題は、再開する輸送路をロシア軍がオデーサ攻撃に悪用しないかどうかだ。 ロシアからの保証は今のところなにもない。 国連やパートナーと共に、解決を模索している」とツイートした。 フランスのエマニュエル・マクロン大統領は 3 日、フランスのメディアに対して、自分はプーチン氏に、ウクライナ侵攻という「歴史的で根本的な間違いを犯した」せいで、今ではロシアが「孤立」してしまっていると伝えたと明らかにした。

「国民と自分自身と歴史にとって、歴史的で根本的な間違いをしたと、本人に伝えた」と、マクロン氏は述べた。 近くキーウへ向かう可能性について質問されると、マクロン氏は否定した。 マクロン氏は開戦後も他の西側首脳に比べると頻繁にプーチン氏と会談している。 最近では 5 月 28 日にドイツのオラフ・ショルツ首相と共に、電話で 80 分にわたりプーチン氏と語り合い、ウクライナの大統領と「真剣な直接対話」をするよう強く促した。 さらに、世界的な食料価格高騰の中、ウクライナに滞留する大量の穀物などを出荷できるよう、南部の主要港オデーサの封鎖解除を求めた。

ウクライナ東部ルハンスク州のセルヒィ・ハイダイ州知事は 3 日、東部の主要都市セヴェロドネツク周辺で、ウクライナ軍はロシア軍の攻勢を押し戻しており、いったん制圧された地域の約 2 割を奪還したと話した。 知事が国営テレビに話したこの内容を、BBC は独自には検証できてない。 さらにハイダイ氏はインタファクス・ウクライナ通信に対して、「ロシア軍がセヴェロドネツクを完全制圧したとしきりに言われているが、完全に制圧したわけではない」と述べた。

ハイダイ知事によると、ロシア軍は多くの兵士や装備を失っており、ウクライナ東部の主要都市セヴェロドネツク制圧に「特定の部隊を再派遣しようとしている」ものの、自称「ドネツク人民共和国」の兵士たちが、自称「ルガンスク人民共和国」のために戦うことを拒否しているという。 知事のこの主張を、BBC は独自に確認できていない。 一方、BBC が取材した複数のロシアの人権活動家や弁護士によると、一部のロシア兵はウクライナの前線での経験を理由に、再派兵を拒否しているという。

息子はウクライナに派兵されるはずではなかった … ロシアの母親の闘い

BBC が取材したセルゲイさん(仮名)はこれまでに 5 週間、ウクライナでの戦闘を経験した。 前線へ戻されるのを避けるため、弁護士に相談しながら、今ではロシアに帰国している。 同様に、法的な保護を求めるロシア兵はほかにも大勢いるという。 「(ウクライナに戻って)殺し、殺されたくない」とセルゲイさんは BBC に話し、ウクライナでの経験がトラウマになっていると述べた。

「自分たちは世界最強のロシア軍だと思っていた」と苦々しく言うセルゲイさんは、実際の現場では暗視スコープなどの最も基本的な装備すらない状態で、行動を強いられていたと明らかにする。 「自分たちはまるで目の見えない子猫だった。  この国の軍隊にショックを受けている。 兵士にきちんと装備を与えるのに、それほど金はかからないはずなのに。 どうしてそうしないのか。」

チョルノービリ原発で破壊と略奪

ウクライナ政府によると、ロシア軍はチョルノービリ原発(ロシア語でチェルノブイリ)の施設内で、1,000 台以上のコンピューターを破壊し、複数のトラックや放射線の線量計などを盗んでいったという。 ただし、原発のウィタリ・メドヴェド広報部長によると、原子炉など発電施設そのものへの損傷はなく、「放射能に関しては、すべてが無事だ」という。 ただし、立ち入り禁止区域にはいくつかのホットスポットがあり、原発関係者は、ロシア兵が塹壕を掘ったり、数千台の軍用車両が汚染土壌の上を走ったりしたからだとしている。

長距離砲はロシア国内に使わない約束 = 米大使

アメリカのウクライナ大使として着任したばかりのブリジット・ブリンク氏は BBC 番組「ニューズアワー」に対して、アメリカは「ウクライナの自衛とロシアの侵略阻止を支援する」ことに集中していると述べた。 ブリンク大使は、アメリカがウクライナに長距離ロケット砲の提供を約束したのは、「状況の変化を(米政府が)認めた」ことのあらわれで、ウクライナ軍が必要としているものだからだと話した。

その上で大使は、ウクライナ軍は長距離砲を「ロシア領内にあるロシアの標的に対して」使用しないと、米政府はゼレンスキー大統領から「保証された」のだと明らかにした。 ブリンク氏はさらに、アメリカのヘンリー・キッシンジャー元国務長官が、ロシアとの和平実現にはウクライナが領土割譲に応じなくてはならないと発言したことについて質問され、「言い切るのは難しい」と答えた。

「2 月 24 日の時点なら、ウクライナ政府は倒れてロシアが間もなくウクライナを占領し、多くの欧州諸国の国境まで迫ると、多くの人が言ったと思う。 しかし、そうはならなかった」と大使は続けた。 「今後いずれは交渉が行われる。 ゼレンスキー大統領自身がそう話している。 いずれそのとき交渉するのは、ウクライナとロシアでなくてはならない。」 (BBC = 6-4-22)


「今後 3 カ月でロシアに勝利」 米国の支援で、ウクライナ大使

ウクライナのセルギー・コルスンスキー駐日大使は 4 日、東京都内で講演し、米国による軍事支援に期待を表明、「米軍から武器が届けば、3、4 カ月で戦争は終わる」として、ウクライナ東部で攻勢を強めるロシア軍に打ち勝つことが可能だとの見通しを示した。 米政府高官は 5 月 31 日、高機動ロケット砲システム「ハイマース」を供与すると発表していた。 コルスンスキー氏は、ロシア軍は食料不足の上、当初は最先端の戦車を使っていたものの、現在は老朽化した旧式を使うなどしており、数カ月にわたって戦闘能力を維持するのは困難だと推測。 ウクライナから「撤退せざるを得ないだろう」と指摘した。 (kyodo = 6-4-22)


ウクライナ軍、要衝セベロドネツクで反撃 … 知事「ロシア軍を 2 割押し戻した」

【キーウ(キエフ) = 渡辺晋】 ウクライナ東部ルハンスク州のセルヒ・ハイダイ知事は 3 日夜、SNS で、ロシア軍が制圧を目指している要衝都市セベロドネツクについて、ウクライナ軍が市内の一部で露軍を押し戻していると指摘した。 露軍も住宅街などで砲撃を加え、一進一退の攻防が続いている模様だ。 ハイダイ氏は投稿で、「ウクライナ軍が 2 割押し戻し、露軍が支配しているのは市の約半分だ」と説明し、「兵士と装備で露軍に大きな損害を与えた」とも強調した。

ルハンスク州では 3 日、プーチン露大統領の側近のモスクワ市長が親露派武装集団の支配地域の中心都市ルハンスクを訪問した。 SNS で「露大統領の指示」と強調し、人道支援や学校など施設の修繕を急ぐ方針を示した。 9 割以上を露軍が制圧したとされる同州でロシアの影響力を誇示する狙いとみられる。 露軍はドネツク州の各地でも攻勢を強めているが、ウクライナ軍参謀本部は 3 日、ウクライナ軍が撃退したと説明した。

停戦協議に参加するウクライナ当局者は 3 日、地元メディアに対し、「我々の立場が強まれば新たな交渉を始めることができる」と述べ、そのための十分な武器供与を米欧に求めた。 一方、プーチン氏は露国営テレビが 3 日に放映したインタビューで、世界的な食糧危機について「ロシアに責任転嫁しようとしている」と主張した。 露軍がウクライナ南部の黒海沿岸で港を封鎖し穀物輸出が停滞していることに関しては、「ウクライナが機雷を設置している」との立場を改めて示した。 さらに、露軍が制圧を宣言したアゾフ海に面する南東部マリウポリなどの港から穀物を輸出することもできると一方的に提案した。 (yomiuri = 6-4-22)


ウクライナが応じられる唯一の「妥協案」 戦闘長期化でジレンマも

ロシアのウクライナ侵攻が 100 日を迎えた。 ロシア軍は首都キーウ(キエフ)近郊から撤退した後、戦力を東部、南部の支配地拡大に傾注。 戦闘の長期化は避けられない情勢だ。 ウクライナのゼレンスキー政権は犠牲者の増大を防ぐためロシアとの妥協が必要だとする声に強く反発する。 ウクライナのゼレンスキー大統領は、5 月 25 日深夜のビデオ演説で怒りをにじませた。 「『偉大な地政学者』たちは普通の人々を見ようとしない。 譲歩を求めるその領土には何百万人もが暮らしているのだ。」

その 6 日前、米ニューヨーク・タイムズはロシアのウクライナ侵攻の長期化に懸念を表明。 「戦い、死に、家を失うのはウクライナ人。 その指導者は領土で痛みの伴う決断をしなければならない」との論説を掲載した。 領土の一体性を保つことはウクライナの譲れない一線だ。 23 日には、99 歳の誕生日を目前にした元米国務長官ヘンリー・キッシンジャー氏がオンライン出演したスイスでの世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で「ウクライナはロシアと欧州の前線ではなく、架け橋になるのが理想」と述べた。 領土の譲歩を促したとされるこの発言にも、ゼレンスキー氏は「今は 1938 年じゃない。 2022 年だ。」と強く反発した。

1938 年、英仏イタリアがミュンヘン会議でナチスドイツに隣国チェコスロバキア(当時)の領土の一部併合を認めた。 対独融和策はその後ヒトラーの周辺国に対する領土要求をエスカレートさせ、翌年のポーランド侵攻と第 2 次世界大戦勃発に結びついたとされる。 南独出身のキッシンジャー氏の一家はミュンヘン会議の年ドイツを逃れ米国に移住した。 ゼレンスキー氏は「当時 15 歳だったキッシンジャー氏がナチスを受け入れるべきだったと語るのを誰も聞いたことがない」と述べ、ロシアに対する融和策は受け入れられないとの考えを強調した。

ウクライナの政権幹部はしばしば、ロシア軍の侵攻を第2次大戦前夜の状況にたとえる。2014年にロシアが南部クリミア半島を併合した後、欧米は主要先進国(当時G8)の首脳会議からロシアを排除したが、経済制裁は一定の限度を超えず、東部ドンバス地方の親ロシア派との紛争で停戦を仲介したドイツはロシアと天然ガスパイプライン「ノルドストリーム 2」事業を進めた。 こうした「ロシア融和策」が今回の侵攻につながったとの思いがウクライナには強い。 クレバ外相はダボス会議で「戦争を止めるためにウクライナが譲歩すべきだとの考えは、すでに 14 年から 22 年の間に失敗している」と話した。

ロシアの侵攻直後、長年目指した北大西洋条約機構 (NATO) 加盟を断念する可能性まで示唆して停戦協議を提唱したのはウクライナの方だ。 だが、中立化で、3 月末にいったん合意へと前進したかに見えた停戦協議は、その後停滞。 ロシア軍は首都キーウ近郊から撤退して態勢を立て直し、東部で支配を拡大している。 現状で停戦すれば、侵攻で拡大したロシアの支配地が永久に固定化されかねない。 14 年の武力衝突でも、犠牲者の急増を背景に結ばれた 1 年後の停戦合意でロシアの領土占領が固定した。

ウクライナが領土について譲歩を否定する背景には、市民を攻撃の標的にするロシアへの国民の怒りもある。 5 月中旬のキーウ国際社会学研究所の世論調査では 82% が「たとえ戦争が長引いてもいかなる領土も放棄してはならない」と回答した。 クリミア半島と東部ドネツク州、ルハンスク州の一部は 2 月の侵攻前から事実上ロシアの支配下にあった。 侵攻後、ロシアは南部を中心に大きく支配地を広げた。

ゼレンスキー氏は 5 月、イタリアのテレビ番組によるインタビューで、「ロシアのために(戦争の)出口を探す必要はない」と述べ、外交的妥協を探るマクロン仏大統領を批判した。 一方、別のメディアには「軍事力ですべての領土を回復しようとすれば何十万という犠牲者が出る」と述べ、ロシア軍が侵攻以前の陣地まで引けば交渉に応じる考えを示した。 残されるクリミア、東部はその後の交渉で返還させるという。 領土を一切譲らず、まずは侵攻以前の状態に戻すのが、現状で国民の納得が得られる唯一の「妥協案」だ。

しかし、軍の態勢を立て直し東部で攻勢をかけるロシアが侵攻の「成果」を放棄して交渉に応じる状況にはない。 ウクライナ軍は今、ドネツク州の西部でロシア軍の進撃を食い止めるのに必死だ。 交渉か、徹底抗戦か、今後、袋小路に陥る可能性も残されている。 (喜田尚、asahi = 6-3-22)


「ロシア軍、重要な場所で守りの態勢」英国防省

ロシアがウクライナへの侵攻を開始してから 100 日の 3 日、英国防省は「ロシアは当初の戦略的な目的を何一つ達成していない」とする分析を SNS で発表した。 最近の東部ドンバス地方でのロシア軍の攻勢について「大きなコストをかけて戦術的成功を収めている」とする一方で、「他の前線、重要な場所で新たな動きを示せず、守りの態勢に移った」との見方を示した。 セベロドネツクでウクライナ軍との市街戦が続く東部ルハンスク州についてはロシア軍が 90% 以上を支配しているとし、「おそらく 2 週間以内に支配を完成させるだろう」と分析した。 (asahi = 6-3-22)


ロシアがウクライナの 2 割を支配 ゼレンスキー氏が現状認識示す

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は 2 日、同国領土の 2 割をロシア軍が支配しているとの見方を示した。 ロシアによる侵攻が始まってから、3 日で 100 日となる。 ゼレンスキー氏は、ルクセンブルクの国会議員らに向かい、ビデオ回線で演説。 その中で、領土の 2 割をロシア軍に占拠されていると述べた。 また、戦争の前線は全長 1,000 キロ以上に延びていると説明した。 そして、「戦闘可能なロシア軍のすべての編隊が、この侵略に関わっている」と述べた。

セヴェロドネツクの攻防

ロシア軍は、東部ドンバス地方のセヴェロドネツク市への攻勢を強めている。 イギリスの国防当局は、ロシアが同市の大部分を占拠しており、「大砲の集中砲火によって、着実に局地的に前進している」とみている。 セヴェロドネツク市があるルハンスク州のセルヒィ・ハイダイ知事は、ロシアが「あらゆる方向から」同市の防衛線を突破しようとしていると述べた。 ただ、ウクライナ軍は反撃に転じており、「いくつかの通りで敵を押し戻し、何人かを捕虜にしている」と話した。 ハイダイ氏はまた、同市では激しい市街戦となっており、避難が「極めて危険」になっていると述べた。

市民 1 万 5,000 人動けず

ゼレンスキー氏は 2 日夜のビデオ演説で、ドンバス地方の状況は大きく変わっていないが、ウクライナがセヴェロドネツクの戦闘で「いくらかの成功」を収めたと述べた。 同市には約 1 万 5,000 人の市民が取り残されている。 多くは、大規模施設が広がるアゾット化学工場に避難している。 ロシア軍は砲撃で同工場を標的にしたとされており、ゼレンスキー氏はこれについて 1 日、ロシアの「狂気」だと非難した。

ロシア、協力拒否のマリウポリ公務員を処刑か

ロシアに占拠されている南部マリウポリ市では、ロシアの支援を受けた新たな市当局への協力を拒否した公務員をロシア軍が処刑したとして、ヴァディム・ボイチェンコ市長がロシア軍を非難した。 ボイチェンコ氏によると、数十人の住民がオレニフカ刑務所に収容されているという。 また、住民らがロシア軍に拷問されているとの報告が届いているという。 BBC は、こうした内容が事実か確認できていない。 ボイチェンコ氏は、マリウポリの陥落前に市外に避難している。

ボイチェンコ氏の側近は先週、マリウポリ市に対するロシアの包囲と砲撃で、少なくとも 2 万 2,000 人が死亡したと米 CNN に話した。 一方、北東部ハルキウ州では、ロシアの砲撃で女性 1 人が死亡、男性 1 人が負傷した。 州当局が発表した。 また、西部リヴィウ州では、ミサイル攻撃で民間人 5 人が負傷したと、マクシム・コジツキー知事が明らかにした。 (BBC 6-3-22)


プーチン大統領、4 月にがんの治療か … 米情報機関「間違いなく病気だ」

【ワシントン = 蒔田一彦】 米誌ニューズウィーク(電子版)は 2 日、米情報当局の分析として、ロシアのプーチン大統領が 4 月、進行したがんの治療を受けたとみられると報じた。 情報当局が 5 月末にまとめた機密の報告書の内容について、複数の情報機関高官が明らかにしたという。

プーチン氏を巡っては、ウクライナ国防省の情報機関トップが「がんやその他の病気を患っている」との分析を明らかにしたほか、欧米メディアでは「重病説」が度々報じられている。 米国防情報局 (DIA) の高官はニューズウィークに対し、「プーチン氏は間違いなく病気だ。 死期が迫っているかどうかは臆測に過ぎない。」と語った。 高官らは「プーチン氏が孤立し、彼の状況や健康状態を正確に評価することが難しくなっている」との見方も示したという。 ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は 5 月 29 日に放映された仏テレビのインタビューで、プーチン氏の重病説を否定している。 (yomiuri = 6-3-22)


米に続き、ドイツもウクライナに重火器供与へ ロシアは反発

ドイツのショルツ首相は 1 日、ウクライナへの追加軍事支援として、最新の対空防衛システムなどを供与する方針を連邦議会で表明した。 ロイター通信が伝えた。 米政府が 5 月 31 日にロケット砲システムを供与する方針を示したことに続く動きで、ロシア側は反発を強めている。 ドイツが供与するのは対空防衛システム「IRIS-T」とレーダーシステムだ。 独メディアによると、ショルツ氏は「(これらの兵器で)ロシアによる空からの主要都市への攻撃を防げるようになる」と述べた。 供与される防衛システムの詳細は不明だが、報道によると、地対空の中距離ミサイルの可能性が高いとみられる。 ただ、実際の供与までには数カ月かかる見通しという。

ロシア軍は現在、東部ルガンスク州などで攻勢を強めている。 だが米欧諸国から重火器の供与が進んだ場合、ウクライナ軍が反転攻勢に出る可能性もある。 こうしたことから、ラブロフ露外相は 1 日、訪問先のサウジアラビアで、ウクライナへの武器支援国など第三国が紛争に巻き込まれる可能性について「もちろんある」と言及し、米欧をけん制した。 また、インタファクス通信によると、露国防省は 1 日、ロシア西部イワノボ州で戦略核兵器を扱う戦略ロケット軍の訓練を実施したと発表した。 将兵約 1,000 人が参加したとされ、核戦力を改めて誇示する狙いとみられる。 (カイロ・真野森作、mainichi = 6-2-22)


ウクライナ兵、毎日 60 - 100 人戦死 ゼレンスキー大統領

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は 1 日に公開された米メディア「ニュースマックス」のインタビューで、ウクライナ兵 60 - 100 人が毎日戦死し、500 人が負傷していると語った。 (AFP/時事 = 6-2-22)


ロシア軍・ドボルニコフ総司令官の更迭説浮上 … 2 週間姿が確認されず

ロシア軍のウクライナ侵攻作戦を統括するアレクサンドル・ドボルニコフ総司令官が更迭されたとの説が浮上している。 米紙ニューヨーク・タイムズは 5 月 31 日、ドボルニコフ氏の姿が過去 2 週間確認されておらず、任務を続けているかどうか、米当局者の間で臆測を呼んでいると報じた。 4 月上旬に任命されたばかりだが、陸軍と空軍の連携強化に失敗し続けているという。 露軍の動向を調査する露独立系団体「CIT」は、総司令官がゲンナジー・ジドコ軍政治総局長に交代したとの分析を明らかにした。 ジドコ氏はドボルニコフ氏と同様、シリアでの軍事作戦の指揮経験があるという。 (yomiuri = 6-2-22)

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