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米大統領夫人、ウクライナを電撃訪問

ジョー・バイデン米大統領の妻ジル氏は 8 日、ウクライナを電撃訪問した。 同氏の報道官が発表した。 先に訪問していた隣国スロバキアから国境を渡ったジル氏は、子どもを含む民間人の避難所として使われている学校を訪れ、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領の妻オレナ・ゼレンスカ氏と面会。 記者団に対し、「母の日に訪れたかった。 ウクライナの人々に対し、この戦争を終わらせなければいけないこと、この戦争がむごたらしいものであること、そして米国民はウクライナ国民と共にあるということを示すことが重要だと思った。」と語った。

ジル氏に同行する米高官によると、ゼレンスカ氏が公の場に姿を見せたのは、ロシアが 2 月 24 日にウクライナ侵攻を開始して以来初めて。 (AFP/時事 = 5-8-22)


オデッサ沖で露艦艇 3 隻を撃破 ウクライナ軍発表

ウクライナ軍は、南部オデッサ沖の黒海海域で 7 日、ロシア海軍の哨戒艇 2 隻と上陸艇 1 隻をトルコ製の高性能攻撃ドローン(無人機)バイラクタル TB2 で撃破したと発表した。 別の哨戒艇 1 隻にも損傷を与えたという。 ウクライナメディアが 8 日伝えた。 (sankei = 5-8-22)


マリウポリ製鉄所から女性・子どもら避難完了 ロシア軍、本格攻撃か

ウクライナのベレシュチュク副首相は 7 日、ロシア軍が包囲するウクライナ南東部マリウポリの製鉄所「アゾフスターリ」に隠れていた全ての女性、子ども、お年寄りの避難が成功したことを SNS で明らかにした。 国連などが支援してきた市民の避難は一定の成果を見たことになるが、マリウポリの完全制圧に向け、ロシア軍が今後攻撃を本格化させる懸念も残っている。

「(ゼレンスキー)大統領の命令が履行された。 この部分に関しては、マリウポリでの人道作戦が完了した。」 ベレシュチュク副首相は 7 日夜、SNS のテレグラムにそう書き込んだ。 投稿文の冒頭には「仕事の完了」を意味するチェックマークの絵文字をつけ、避難活動で一定の結果が出た充実感をうかがわせた。 ロシアのプーチン大統領は国連のグテーレス事務総長と 4 月 26 日に会談し、製鉄所から市民が避難する際、国連や赤十字国際委員会 (ICRC) を関与させることに原則として同意していた。

国連は 5 月 3 日、製鉄所から 101 人を避難させることに成功したと発表。 6 日には 50 人が退避し、7 日もウクライナ東部の親ロシア派組織「ドネツク人民共和国」が 50 人の避難を発表していた。 最終的に避難した市民の合計人数はまだはっきりしていないが、国連と赤十字の関与により、多数の命が救われたことは間違いないとみられる。

ただ、製鉄所内にはウクライナの内務省軍部隊「アゾフ連隊」と多数の負傷兵が残っているとされ、ロシア軍が攻撃を緩める気配はない。 ウクライナのニュースサイト「ウクライナ・プラウダ」によると、市民の避難が行われていた 6 日も、ロシア軍の攻撃によってウクライナ兵 3 人が死亡。 1 人はミサイルで、残る 2 人は無人機が投下した爆弾によって命を落としたという。

ロシアは第 2 次世界大戦の対独戦勝記念日を 9 日に控え、国民に一定の戦果を見せる必要に迫られている。 ロシア軍はマリウポリの大半を制圧したが、製鉄所だけがまだ攻略できていない。 非戦闘員の避難が一区切りついたと判断したロシア軍が今後、製鉄所への攻撃を本格化させれば、さらに多くの人命が失われることが懸念される。 また、製鉄所以外のマリウポリ市街地にもウクライナ側支配地域への避難を希望する市民は多数いるとみられ、こうした人々への対応も引き続き課題となりそうだ。

侵攻前に約 40 万人の人口を擁したマリウポリは、親ロシア派が支配するウクライナ東部と、ロシアが併合したクリミア半島の間にある要衝としてロシア軍が重視していた。 2 月 24 日の侵攻開始から数日後には市街地を包囲し、徐々に支配地域を拡大。4 月下旬以降は製鉄所がウクライナ側に残された拠点となった。 所内にはアゾフ連隊と共に多数の市民が隠れており、プーチン氏が「ハエも通らないように」と徹底包囲を命じる中で、女性や子ども、お年寄りの健康状態が懸念されていた。 (asahi = 5-8-22)


ウクライナ高官、「ロシア艦炎上」確認されず = 過去にも誤認、破壊は揚陸艇

ウクライナのメディアなどによると、アレストビッチ大統領府顧問は 6 日、南部オデッサ州沖でロシア海軍の黒海艦隊に所属するフリゲート艦が攻撃され、炎上したとの報道について「検証された情報はない」と述べ、確認を避けた。 ロシア反体制派とのオンライン対談で発言した。 アレストビッチ氏は、過去 3 - 4 週間で情報戦の性質が「劇的に変化した」と指摘。 「非常にたくさんの戦果の情報がばらまかれるが、その後も確認されず、誰もが落とし穴に陥っている」との見解を示した。

オデッサの地元メディアは 6 日、フリゲート艦「アドミラル・マカロフ」にウクライナ軍の対艦ミサイル「ネプチューン」が命中したと報道。 「黒海の現場上空を敵の航空機が旋回し、クリミア半島から救難艦が向かった」と伝えていた。 ウクライナ軍参謀本部は同日の戦況報告で、ロシア海軍が艦艇 1 隻を失ったと発表しつつ、詳しく説明していなかった。

ウクライナ軍は 4 月中旬、黒海艦隊の旗艦のミサイル巡洋艦「モスクワ」をネプチューンで攻撃し、炎上・沈没させた。 国内が大きな戦果に沸いた経緯がある。 一方、4 月上旬に別のフリゲート艦「アドミラル・エッセン」が打撃を被ったという情報があったが、同艦がその後も作戦に当たる映像はロシアで放送された。 今回の炎上報道は、ロシア大統領府だけでなく、米国防総省や米シンクタンクの戦争研究所なども確認できないとしている。 ウクライナ軍は 7 日、問題のフリゲート艦には触れず「(攻撃ドローン)バイラクタル TB2 で揚陸艇を破壊した」とだけ発表した。 (jiji = 5-7-22)

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ロシア軍艦にミサイル命中か

ウクライナ南部オデーサのニュースサイト「ドゥムスカヤ」は 6 日、オデーサの南西約 140 キロにある黒海のズミイヌイ島付近で、ロシア軍のフリゲート艦「アドミラル・マカロフ (?)」が火災を起こしていると報じた。 ドゥムスカヤは、ウクライナの対艦ミサイル「ネプチューン」が命中したとの見方を示した。 ドゥムスカヤによると、フリゲート艦では爆発に続いて火災が起こったという。 一帯をロシア軍の航空機が旋回しており、ロシアが一方的に併合しているウクライナ南部クリミア半島から救助船が出動した模様だという。

フリゲート艦が攻撃を受けたとのウクライナ側の報道について、ロシア大統領府のペスコフ報道官は記者団に「我々にはそのような情報はない」と述べた。 (asahi = 5-6-22)


ウクライナが 5 集落奪還 迫るロシアの記念日、ゼレンスキー氏は警戒

ロシア軍が侵攻を続けるウクライナでは 5 日から 6 日にかけて、北東部や南部でウクライナ軍がロシア軍を押し戻す動きが活発化した。 多数の市民が取り残されている南東部マリウポリの製鉄所「アゾフスターリ」では 6 日、50 人の民間人が退避に成功した。 一方、9 日のロシアの「対独戦勝記念日」に向け、ウクライナでは警戒感が高まっている。

ウクライナ軍参謀本部によると、北東部ハルキウ州で 6 日、ロシア軍が侵攻した 5 つの集落をウクライナ軍が奪還した。 5 日には、州内のハルキウやイジュームの都市部で戦闘があり、ウクライナ軍がロシア軍を押し戻したという。 米戦争研究所は 6 日、ハルキウでの反撃について「これまでとは違い、広範囲のエリアを取り戻すことに成功した。 ウクライナ側が攻勢に出ている。」と分析した。

「子どものため …」ゼレンスキー大統領が呼びかけ

また、南部ミコライウ州とヘルソン州の州境でも 5 日、複数の集落をウクライナ軍が奪還した。 米ニューヨーク・タイムズは、ウクライナ側が攻勢を強めている背景について、「外国から洗練された長距離砲が提供されたため」と分析している。 一方、ロシア軍に包囲され、多数の市民が劣悪な環境に取り残されている南東部マリウポリの製鉄所「アゾフスターリ」では 6 日、子ども 11 人を含む 50 人の民間人が退避に成功した。 ウクライナのベレシュチュク副首相とロシア国防省が発表した。 ベレシュチュク氏は SNS に、「ロシア軍の絶え間ない攻撃により、退避には極めて時間がかかっている」と投稿した。 7 日も製鉄所から民間人の退避を試みるという。

ウクライナのゼレンスキー大統領は 6 日夜、SNS に投稿した動画で、「特にこの数日は、空襲警報が出たら無視しないでほしい。 これはあなたや、あなたの子どものためである」と国民に対して呼びかけた。 9 日にあるロシアの第 2 次世界大戦の「対独戦勝記念日」を念頭においた注意喚起とみられる。 南部の港湾都市オデーサは、ロシア軍からの攻撃の可能性が高まっているとして、8 日から 10 日にかけて外出を禁じると 6 日発表した。首都キーウ(キエフ)は、外出禁止の措置には踏み切らないものの、市内のパトロール活動を強化するとクリチコ市長がフェイスブックに投稿した。 (リビウ = 坂本進、asahi = 5-7-22)


プーチン氏の盟友 思わず本音? 「正直、こんなに長くなるとは …」

多くの市民が取り残されているマリウポリの製鉄所について、アメリカのシンクタンクは、ロシア軍が数日のうちに制圧する可能性が高いとの見方を示した。

こうした中、ロシア国内では、3 日後に迫る戦勝記念日に向けて準備が進められている。 今も多くの市民が取り残されている、ウクライナ南東部マリウポリの製鉄所。 爆発音が響き、至るところで黒煙が上がっている。 ロシア軍による激しい攻撃で、避難は思うように進んでいない。 マリウポリからは、国連の支援などで、これまでにおよそ 500 人が避難。 グテーレス国連事務総長は、3 度目の救出作戦が進行中と明かし、「この地獄絵図から救出するために、全力を尽くさなければならない」と述べた。

ロシアの攻勢に抵抗を続けるウクライナ。 ゼレンスキー大統領は、「全ての寄付が勝利のために重要です。 守るために、救うために、再建のために寄付を。」と述べた。 ロシア戦への勝利と国の復興を目指して、クラウドファンディングを始めると発表し、新たに寄付を募った。

一方、ロシア国内では、9 日に控える対ドイツ戦勝記念日に向けた準備が進められている。 モスクワ市内を歩くと、大きな星マークに「英雄都市モスクワ」と書かれたオブジェが。 「勝利!」と書かれた無数の赤い旗もなびいている。 この記念日に、軍事侵攻の成果を国民に向けてアピールするために、さらに攻勢を強めるとの見方も出ている。

ロシアが侵攻してから、2 カ月余り。 戦闘が長期化する中、プーチン大統領の盟友であるベラルーシのルカシェンコ大統領からは、ある本音が。 「正直言えば、私はこの軍事作戦がこんなに長くなるとは思っていなかった。(ベラルーシのルカシェンコ大統領)」 自身の想定よりも長期化していると、AP 通信のインタビューに対し明かした。 さらに、戦争長期化の責任はアメリカ側にあると主張した。 (FNN = 5-6-22)


「ロシア兵、脱走の頻度が増している」ウクライナ国防省が SNS 投稿

ウクライナ国防省情報総局は 6 日、ウクライナで戦うロシア兵の脱走の頻度が増していると SNS に投稿した。 投稿によると、ロシアが制圧を進めるウクライナ南部ヘルソン州では、ロシア兵 15 人が脱走し、ロシア軍当局が捜索しているという。 15 人はウクライナ軍との戦闘に参加することを望まず、部隊が配置されている場所を離れたとしている。 (asahi = 5-6-22)


ロシア、388 万人が国外流出 反プーチン・生活苦 … わずか 3 カ月で

ウクライナに侵攻中のロシアで、国民が国外に出る動きが急増している。 独立系メディアが 6 日、連邦保安局 (FSB) の統計として、今年 1 - 3 月に約 388 万人が国外に出たと伝えた。 渡航先は旧ソ連の構成国が多く、前年同期の 5 倍近くにふくれた国もある。 今後も人材の流出が続けば、ロシア社会に大きな打撃となる可能性もある。

国外に拠点を構えるロシア系独立メディア「ノーバヤ・ガゼータ・ヨーロッパ」が報じた。 観光や出張なども含まれているとみられるが、これまでも「プーチン政権に賛同できない」、「制裁で国外とのビジネスができない」、「生活が苦しくなる」といった理由で、若者を中心に国外に脱出する動きが伝えられていた。 まとまった数字が明らかになったのは初めてとみられる。 渡航先別で見ると、旧ソ連のグルジア(ジョージア)は 3 万 8,281 人と前年同期比で 4.5 倍。 新型コロナウイルス対策による渡航制限があったカザフスタンは 20 万 4,947 人と同 1.6 倍に増えた。 (asahi = 5-6-22)


ロシア、ウクライナ東部の侵攻作戦ペースを加速 ウクライナ報道官

ウクライナのニュースサイト「ウクライナ・プラウダ」によると、ウクライナ国防省報道官は 4 日の記者会見で、「ロシア軍はウクライナ東部における侵攻作戦のペースを加速させ、(東部)ドネツク、ルハンスク両州の州境に到達し、(ドネツク州西側の)ザポリージャと(更に西側の)クリビーリフ方面に攻撃を仕掛けようとしている」と語った。 (asahi = 5-5-22)

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ロシア軍、新たに 2 都市の攻略を狙うと英国防省が分析

英国防省は 4 日、ロシア軍がウクライナ東部トンバス地方での侵攻を進めるため、ドネツク州との境にあるハルキウ州イジューム付近に 22 の大隊戦術群 (BTG) を配置しているとする分析を公表した。 分析によると、ロシアはウクライナの防衛ラインを破るのに苦戦しているものの、イジュームを突破し、ドネツク州クラマトルスクとルハンスク州セベロドネツクの攻略を狙っている可能性が高いという。 英国防省は「これらの都市を攻略すれば、ドンバス北東部のロシア軍の支配が強固になり、この地域のウクライナ軍を切り崩す足場となる」と指摘した。 (asahi = 5-4-22)


ロシア、マリウポリ製鉄所での停戦発表 民間人避難へ

ロシア軍が包囲するウクライナ南東部のマリウポリの製鉄所で再び激しい戦闘が行われています。 こうした中、ロシア側は突然、民間人退避のため "一時停戦" すると発表しました。 こちらはウクライナ東部の親ロシア派「ドネツク人民共和国」が 4 日に公開したマリウポリの製鉄所への攻撃とされる映像です。 戦車が製鉄所の敷地を走行しているように見えます。

「敵が製鉄所の敷地内に侵入して 2 日が経つ。 激しく血みどろの戦いをしている。(アゾフ連隊司令官)」 ウクライナ大統領府の顧問は、製鉄所に突入したロシア軍をウクライナ側が押し戻したものの、依然、厳しい状態が続いていると発表。 「344 人がマリウポリと郊外から救出された。(ウクライナ・ゼレンスキー大統領)」 ゼレンスキー大統領は 4 日、マリウポリなどから新たな避難が行われたと発表。 さらに数百人とも言われる製鉄所に取り残された市民の退避が進むよう交渉を続けるとしています。

こうした中、ロシア国防省が突然、声明を発表。 製鉄所からの退避のため、5 月 5 日から 3 日間、日本時間の午後 2 時から翌日午前 0 時まで人道回廊を開くとしています。 この期間中、一時的に停戦するとも発表しましたが、民間人の退避が進むのか不透明な情勢です。 一方、プーチン大統領が 9 日の「対ドイツ戦勝記念日」に合わせ、ウクライナ侵攻をめぐり「戦争宣言」を出す可能性について、ロシアのペスコフ大統領報道官は否定しました。 (TBS = 5-5-22) * 実際は、停戦されていない模様。


自殺? ロシアで実業家の死亡が相次ぐ ウクライナ侵攻の後で 3 件

ロシアの経済紙 RBC (4 日付)によると、国内で数十店を展開する人気レストランチェーンの共同創業者の男性が自宅で死亡しているのが見つかった。 頭に銃創があり、近くに本人名義の銃があった。 ロシアでは 2 月のウクライナ侵攻以降、実業家の自殺が疑われる例が相次いでおり、この男性で 3 件目だ。 RBC などによると、この男性は数十店を展開する「カラバエフ兄弟料理店」の共同創業者、ウラジーミル・リャキシェフ氏。 1 日、モスクワの高層住宅の 16 階にある自宅のバルコニーで死亡しているのを妻が発見した。 妻によると、リャキシェフ氏は最近、酒量が増えていたという。

資産 550 億円の富豪や国営企業の副頭取も

ロシアではウクライナ侵攻が始まって以降、実業家の自殺が疑われる事例が相次いでいる。 4 月 18 日には、国営企業ガスプロム傘下の「ガスプロムバンク」の副頭取だった男性が自宅で妻、娘と共に死亡しているのが見つかったとタス通信が報道。 タス通信によると、治安当局者は男性が 2 人を殺し、その後自殺したと説明している。

3 日後の 21 日には、ガス大手ノバテクの元幹部がスペイン北東部の村の住宅で妻、娘と共に死亡しているのが発見されたとタス通信が報じた。 タス通信によると、元幹部は 4 億ユーロ(約 550 億円)の資産を持ち、普段はフランスで生活していた。 地元の警察は、元幹部が妻と娘を殺害した後、自殺したとの見方を示しているという。 (asahi =5-5-22)

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ロシア富豪とその家族の死が相次ぐ

ロシアの富豪とその家族の死が相次いでいます。 ロシアメディアによりますと、19 日、天然ガス大手のノバテク社の元副会長、セルゲイ・プロトセーニャ氏がスペインのリゾート地で妻と娘とともに遺体で発見されました。 地元警察はプロトセーニャ氏が家族を殺害した後、自殺した可能性があると話しているということです。 また、18 日にはロシア有数の銀行の一つガスプロムバンクの元副社長、ウラジスラフ・アバエフ氏がモスクワ市内の自宅で妻と娘とともに死亡しました。 モスクワの捜査当局は一家心中の可能性があると発表しています。 (テレ朝 = 4-21-22)


ウクライナ大統領、南部クリミア半島「取り戻す」

【パリ = 白石透冴】 ウクライナのゼレンスキー大統領は 3 日、侵攻するロシアに勝ち、2014 年に武力併合された南部クリミア半島を取り戻すと語った。 ロシアは東部・南部で占領地を広げようとしているが、領土問題では妥協しない考えを示した。 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル (WSJ) のイベントにオンラインで登壇して述べた。 ロシアの侵攻からの勝利をどう定義するかと問われ「領土保全が我々の第一の任務だ。 クリミアを取り戻したいと考えているし、それは可能だ。」と答えた。

ロシアは占領地の強引な「ロシア化」を進める。 南部ヘルソン州で新たな州知事と市長を一方的に任命したほか、通貨のロシア・ルーブルへの切り替えを進めている。 ウクライナ政府は強く反発しており、停戦交渉は進んでいない。 フランスのマクロン大統領とロシアのプーチン大統領は 3 日、電話協議した。マクロン氏は南東部マリウポリの状況への懸念を伝えるなどしたが、停戦に向けた具体的な進展はなかったもようだ。 仏大統領府によると、2022 年 1 月以来、両者の電話協議は 17 回目。 マクロン氏はロシアとの交渉窓口としての地位を固めようと積極的にプーチン氏と接触している。

英 BBC によると、ウクライナ西部リビウの変電所に 3 日、ロシア軍によるとみられる砲撃があった。 他に中部・西部にある鉄道の駅計 6 カ所にも着弾したという。 ロシア軍は戦力を東部に集中させる一方、ウクライナのインフラ施設についてはほぼ全土を攻撃の対象にしている。 (nikkei = 5-4-22)


ロシアがマリウポリの製鉄所へ突入開始と現地報道

ウクライナのメディア「ウクライナ・プラウダ」は 4 日、ロシア軍が南東部マリウポリの製鉄所「アゾフスターリ」への突入を始めたと報じた。 製鉄所内で抗戦を続けるウクライナの部隊「アゾフ連隊」との間で激しい戦闘になっているという。 国営通信ウクルインフォルムは同日、マリウポリ市長の話として、アゾフ連隊との連絡が途絶えていると伝えた。 製鉄所はロシア軍が 2 カ月近くにわたり包囲し、建物の地下に民間人や兵士ら千人程度が取り残されているとみられている。 2 日までに 101 人の民間人が救出されたが、ロシア軍が攻撃を再開していた。 (asahi = 5-4-22)


ロシア、岸田首相ら日本人 63 人を入国禁止に

ロシア外務省は 4 日、岸田文雄首相ら日本人 63 人のロシアへの入国禁止を発表した。 同省が発表したリストには、松野博一官房長官や林芳正外相ら閣僚のほか、メディア各社の幹部や、大学教授らが含まれている。 (asahi = 5-4-22)


「ロシアがウクライナ東部併合を画策」米大使が指摘 住民投票計画も

ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、米国のカーペンター欧州安保協力機構 (OSCE) 大使は 2日、ロシアがウクライナ東部の親ロシア派支配地域のロシアへの併合を画策しているとの見方を示した。 カーペンター氏は 2 日の米国務省での記者会見で、ロシアが 5 月中旬にも、ウクライナ東部のドネツク、ルハンスク両州の親ロシア派支配地域で、ロシアへの併合を問う住民投票を計画しているとの「信頼性が高い」情報があると明らかにした。 ロシアが実際に計画を実行できるかについては言及しなかった。

偽の住民投票「まさにロシアのやり方」

この動きについて、カーペンター氏は「民主的な正統性があるようにみせかけるために、偽の住民投票をしようとしている。 まさにロシアのやり方だ。」と非難した。 ロシアは 2014 年にウクライナ南部クリミア半島を併合した際にも住民投票を実施した。

ロシアは2月下旬、ドネツク州とルハンスク州で親ロシア派勢力が名乗る「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立を一方的に承認した。 その後、ウクライナに侵攻し、4 月からは両州で本格的な攻撃を始めている。 さらにカーペンター氏は、ロシアが占領下に置くウクライナ南部ヘルソン州でも同じように併合に向けた画策が進んでいると指摘した。 ロシア国営ノーボスチ通信は、ヘルソン州で 5 月からロシア通貨ルーブルが使われると報じていた。

カーペンター氏は、ロシアがウクライナの住民を「収容所」で留置し、ウクライナ当局との関わりなどを尋問しているとも指摘してきた。 南東部マリウポリの市長側からは、マリウポリ近郊に四つの収容所があるとの情報を得ているという。 カーペンター氏はウクライナ南部や東部にも同様の収容所があるとみており、「人々が強制的にウクライナからロシアに移動させられていれば、国際人道法違反や、戦争犯罪になりうる」と指摘した。 またロシアの侵攻当初の計画として、ウクライナの政権を倒して新たな政権を作るだけでなく、新たな憲法を作る計画があったとみていることも明らかにした。 (ワシントン = 清宮涼、asahi = 5-3-22)


ロシア軍、東部ハルキウで 40 キロ後退 … 米高官「無気力という言葉がぴったりだ」

【ワシントン = 田島大志】 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、自国に侵攻しているロシア軍が 2 日、南部オデーサ(オデッサ)にミサイル攻撃を行い、14 歳の少年が死亡したと明らかにした。 露軍は米欧による武器供与の妨害に腐心しているとみられ、4 月 30 日にもオデーサの空港を標的とした。 露国防省も、オデーサの軍用空港の物流施設を精密ミサイルで攻撃し、トルコ製の軍用無人機(ドローン)「TB2」や米欧の武器が保管されている格納庫を「破壊した」と発表した。

一方、露軍が全域制圧を目指す東部ドンバス(ドネツク、ルハンスク両州)の戦況に関し、米国防総省の高官は 2 日、記者団に、露軍はこの数日間で「最小限の進展しかなかった」と指摘した。 東部の主要都市ハルキウ(ハリコフ)周辺では、約 40 キロ東の地点への後退を余儀なくされたとの分析を明らかにした。 同高官は、指揮系統の乱れや兵士の士気低下を主な苦戦の要因として挙げ「無気力という言葉がぴったりだ」との見解を示した。 露軍はウクライナ軍の防御網を突破するため、各地で激しい砲撃を続けている。 ルハンスク州知事は 2 日、露軍が「無差別な破壊を一段と強化する」との見通しを示した。 (yomiuri = 5-3-22)


大統領の訪問を拒否されて … ドイツのショルツ首相「ウクライナには行かない」

【ベルリン = 中西賢司】 ドイツのショルツ首相は 2 日、公共放送 ZDF の番組で、ウクライナを訪問する予定は当面ないと述べた。 国家元首のフランクワルター・シュタインマイヤー大統領が同国から訪問を拒否されたことを「驚くべき出来事だ」とし、「それがネックになる」と述べた。 シュタインマイヤー氏は 4 月 12 日、首都キーウを訪れる計画が先方から「望まれなかった」と訴えていた。

ロシアに融和的とされる姿勢をウクライナ側が懸念したとみられるが、ショルツ氏は番組で「多くの軍事、財政支援を行っている国の『大統領は来るな』と言われてうまくいくはずがない」と話した。 ドイツでは重火器供与などの支援が後手に回っているとしてショルツ氏の「指導力」を問う声が強まっており、今回の発言が新たな火種になる可能性もある。 DPA 通信によると、駐独ウクライナ大使は「ふくれっ面をするのは政治家らしくない。 これは幼稚園ではなく、ナチス・ドイツ以来の残忍な戦争の話だ。」と反発している。 (yomiuri = 5-3-22)


ロシア軍が盗んだ大量の農業機械、遠隔ロックで使用不能に ウクライナ関係者証言

ロシア軍が占領したウクライナ南部のメリトポリで、農業機械を販売店から盗んでロシア南部チェチェン共和国に送ったと、現地の実業家が訴えている。 しかし盗まれた農業機械は全て遠隔操作でロックがかけられ、使用できない状態だった。 民家の略奪の横行に加え、ロシア軍が農業機械や穀物、建築資材を盗んでいるという報告は、ここ数週間で増えている。 しかしメリトポリの販売店から農業機械が持ち去られた事件は、ロシア軍の輸送手段まで使った略奪作戦の組織化が進んでいることを物語る。

メリトポリは 3 月上旬以来、ロシア軍の占領下にある。 販売店から持ち去られた農業機械は総額約 500 万ドル(約 6 億 5,000 万円)相当。 コンバインハーベスターだけでも 1 台 30 万ドルの価値がある。 CNN は、この事件に詳しいメリトポリの関係者に話を聞いた。 それによると、まずコンバインハーベスター 2 台とトラクター 1 台、種まき機 1 台が接収され、その後数週間の間に残る全てが撤去され、全部で農業機械 27 台が持ち去られた。 カメラがとらえた映像によると、使用されたトラックのうち 1 台は車体に「Z」の文字があり、軍用トラックのようだった。

ロシア軍の中でも対立するグループがあり、午前中にやって来るグループと、夕刻に来るグループがあったという。 農業機械は近くの村に運ばれたものも、1,100 キロ以上も離れたチェチェン共和国に運ばれたものもあった。 行き先をたどることができたのは、農業機械に装備されていた GPS (全地球測位システム)のおかげだった。 チェチェンに輸送されたコンバインハーベスターなどの機械は、遠隔操作が可能だった。 「侵略者は盗んだハーベスターをチェチェンまで運んでから、電源さえ入らないことに気づいた。 ハーベスターは遠隔操作でロックされていた。」と関係者は打ち明ける。

農業機械は現在、チェチェンの首都グロズヌイ付近に放置されているらしい。 ただ、「略奪犯がロシアで見つけたコンサルタントが防御をかわそうとしているようだ」と関係者は述べ、「スペア部品用にハーベスターを売っただけでも幾らかの金は稼げる」と話している。

メリトポリ地域の別の関係者によれば、ロシア軍は穀倉地帯の同地で貯蔵庫に保管されていた穀物も盗んでいるという。 ロシア軍は地元の農家に対して 50% 対 50% の利益分配を持ちかけているが、ロシアに占領された地域の農家は農産物を動かすことができない状態にある。 「エレベーターは 1 台も作動しない。 港はどこも機能していない。 占領された地域からどこへも穀物を運び出すことはできない。(地元関係者)」

つまり、ロシア軍は単純に穀物を奪っているだけだとこの関係者は主張、「彼らはこれを盗んでクリミア半島へ持って行くんだ」と訴えている。 メリトポリ市長は先週、穀物を積んでメリトポリを離れるトラックの車列とする動画を投稿。 「彼らがメリトポリ市のエレベーターから穀物を降ろした証拠がある」と CNN に語った。 (CNN = 5-3-22)


「ロシアは第 2 次大戦の教訓忘れた」ゼレンスキー大統領が激しく非難

ウクライナのゼレンスキー大統領は 2 日夜のビデオ演説で、ロシアのラブロフ外相が「ヒトラーにはユダヤ人の血が入っている」と発言したことに触れ、「閣僚がこれほど反ユダヤ的な発言をするのは、ロシアが第 2 次世界大戦の教訓をすべて忘れたからだ」などと激しく非難した。

ロシアはウクライナ侵攻の理由として、ゼレンスキー政権による「ナチ化」を防ぐためなどと主張。 ゼレンスキー氏は自身がユダヤ系であることも挙げて反論してきた。 ラブロフ氏はイタリアのテレビ局とのインタビューで「ヒトラーはユダヤ系」と述べ、ユダヤ系のゼレンスキー氏の元でもナチズムは存在しうる、と持論を展開した。 この発言には、ウクライナ情勢をめぐってロシアに配慮してきたイスラエル政府も強く反発。 ベネット首相が非難声明を発表した。 (asahi = 5-3-22)

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「ヒトラーもユダヤ系」、ロシア外相のテレビ発言 イスラエルが非難

イスラエルのべネット首相は 2 日、ロシアのラブロフ外相がユダヤ人大虐殺(ホロコースト)をしたナチス・ドイツの独裁者ヒトラーについて、「ヒトラーもユダヤ系だった」と述べたとして、強く非難する声明を発表した。 イスラエル外務省は同日、この発言についてロシア大使を呼び出した。

イスラエルメディアによると、問題になっているのは 1 日に放送されたイタリアメディアによるテレビインタビューでの発言。 ロシアがウクライナへの軍事侵攻の理由にあげる「非ナチ化」についての質問への答えの中で、ゼレンスキー大統領がユダヤ系であることと、ウクライナにナチスが存在するかどうかは別の問題との持論を展開し、「ヒトラーもユダヤ系だった。 (その比較には)意味がないだろう。」と述べた。

ベネット氏は声明で「発言は事実ではない。 最も厳しい目で発言を見ている。」と批判し、「現代にホロコーストのような戦争や、比較できるような戦争は存在しない。」と指摘した。 ベネット氏はロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって以降も、ロシアを名指しで非難してこなかった。 だが今回は、ラピド外相が「許しがたく、とんでもなくひどい発言だ」とツイッターで書き込むなど、閣僚からラブロフ氏を非難する発言が相次いでいる。 (エルサレム = 高久潤、asahi = 5-3-2)


ロシア撤退の英 BP、3 兆 3,000 億円の損失計上 … ロスネフチ株の価値ゼロに

【ロンドン = 池田晋一】 英エネルギー大手 BP は 3 日発表した 2022 年 1 - 3 月期決算で、ロシア事業の撤退により、税引き前ベースで計 255 億ドル(約 3.3 兆円)の損失を計上した。 19.75% を保有するロシア石油大手ロスネフチ株の価値をゼロにしたほか、ロスネフチと手がける共同事業の損失もかさんだ。

この結果、1 - 3 月期の最終利益は 204 億ドル(約 2.7 兆円)の赤字となった。 ただ、ロスネフチ関連の損失は会計上の処理によるもので、現金の流出はなく、実質的な最終利益は 62 億ドル(約 8,000 億円)としている。 原油や天然ガスの価格が上昇しているためだ。 財務の健全性も維持されている。 バーナード・ルーニー最高経営責任者 (CEO) は声明で「1 - 3 月期は、ウクライナでの惨劇と変動の激しい市場に見舞われた」と述べた。 (yomiuri = 5-3-22)


ロシアに多数のサイバー攻撃 残虐行為に義憤か、米報道

【ワシントン】 2 日付の米紙ワシントン・ポストは、ロシアがウクライナ侵攻開始後に前例がないほど多数のサイバー攻撃を受け、対応に苦慮していると報じた。 専門家らの話としている。 攻撃増加の原因は不明だが、一部のハッカーはロシアの残虐行為を理由に挙げており、義憤も動機になった可能性がある。 各国のハッカーはロシアのサイバー攻撃に関する能力が他国より優れているとみていたが、多数の攻撃を許し「神話」が崩れつつあるとの見方も伝えた。 3 月にウェブ上で暴露されたパスワードや機密情報の数はロシアのものが世界全体の約 50% を占め、1 月と比べ 5 倍に増えたという。 (kyodo = 5-3-22)


ロシア軍ゲラシモフ参謀総長 "戦闘最前線" 視察か

ニューヨーク・タイムズは 1 日、ウクライナ政府高官らの話として、ロシア軍のゲラシモフ参謀総長が先週、ウクライナ東部のイジュームを訪れ、戦線の視察や作戦の指揮を行ったと報じました。 イジュームは、東部での攻勢を強めるロシア軍が拠点としている街です。 訪問の目的については「勢いが弱まっているロシア軍の攻勢を軌道修正するため」だとしています。 また、ウクライナ当局はゲラシモフ氏の動向を察知し攻撃したものの、すでにロシアに向けて現地を離れた後だったということです。 一方で、この攻撃で将校 1 人を含むおよそ 200 人のロシア軍兵士が死亡したとも伝えています。 (テレ朝 = 5-2-22)


ロシア人の 82% 「ウクライナの出来事を懸念」 独立系世論調査

モスクワの独立系世論調査機関「レバダセンター」はウクライナ侵攻を巡る直近の世論調査を発表した。 「今のウクライナでの出来事についてどの程度懸念しているか」との問いに対し、「大いに」、「ある程度」を合わせた「懸念している」は 82% に上った。 年齢別に差が見られた。 55 歳以上の 90% が「心配している」と回答。 一方、18 歳から 24 歳までの若年層では、67% が「懸念している」だった。 「懸念している」と回答した人のうち、47% が「民間人やロシア軍兵士の死亡など」を挙げ、「軍事作戦への懸念など」は 26%、「将来への不透明感など」が 13% が続いた。

ウクライナでのロシアの軍事作戦への賛否では、「大いに」、「ある程度」を合わせた「支持する」が 74% で、「あまり支持しない」、「まったく支持しない」の 19% を大幅に上回った。 ロシアの軍事作戦が順調に推移しているかとの問いに対し、68% が「順調に推移」、17% が「そうは思わない」と回答した。 「そうは思わない」と答えた人のうち、48% が「先が見えない」などと回答し、31% が「民間人や子どもが犠牲になっている」などと答えた。 調査は 4 月 21 日から 27 日までロシア国内の 18 歳以上 1,616 人に対して実施された。 調査方法は面接。 (asahi = 5-2-22)


マリウポリ製鉄所の市民避難、ロシア側との合意示唆 アゾフ連隊幹部

ウクライナ南東部マリウポリで 4 月 30 日夜、ロシア軍に包囲された製鉄所「アゾフスターリ」の地下に数週間閉じ込められていた市民 20 人が救出され、避難を始めた。 製鉄所内で抗戦を続けるウクライナの部隊「アゾフ連隊」の副司令官が SNS への投稿で明らかにした。 ロシア国防省は 5 月 1 日の声明で「人道回廊の設置により、まず 25 人、さらに 21 人の市民が避難した」と発表した。 地下には兵士や市民約千人がいるとみられるが、さらに避難が続くかは明らかになっていない。

アゾフ連隊の副司令官は「がれきの中からケーブルを使って救出した女性や子どもを合意した場所に送り届けた」と述べ、避難をめぐりロシア側との間で何らかの合意があったことを示唆。 「合意通りに(ウクライナ中南部の)ザポリージャに行けることを願う」と語った。 ロシアは 4 月 21 日にマリウポリの掌握を宣言。 製鉄所についてプーチン大統領は「ハエも通らないように封鎖せよ」と命じ、その後も激しい爆撃を続けた。

一方、ウクライナ側は製鉄所の地下にある救護所が破壊されて大混乱する映像を公開。 マリウポリのボイチェンコ市長は、地下で約 600 人が負傷していると訴え、国連のグテーレス事務総長は救出活動への国連の関与を表明していた。 ロシア国防省が 4 月 30 日の避難の様子として SNS に投稿した映像には、国連の車両が映っている。

投稿の中でアゾフ連隊の副司令官は「避難が継続することを望む。 全ての市民を避難させることが可能だ。 負傷兵の救出も保証してほしい。」と述べた。 マリウポリ市当局は 5 月 1 日午後、市外に避難できる可能性があるとして、午後 4 時に市内のショッピングモールに集まるよう市民に呼びかけた。 (リビウ = 武石英史郎、asahi = 5-1-22)


ロシアの戦車「1,000 台以上を破壊」 ゼレンスキー氏

ウクライナのゼレンスキー大統領は 30 日、同国の軍がこれまでにロシアの戦車 1,000 台あまりと航空機 200 機近く、装甲戦闘車両 2,500 台近くを破壊したと述べた。 ゼレンスキー氏は一方で、ロシア軍にはさらなる攻撃を仕掛ける装備が残っていると指摘。「わが国の領土を攻撃するミサイルはまだある」としたうえで、ロシア軍は今回の侵攻でかなり弱っているため、9 日に予定される「対独戦勝記念日」のパレードに出せる車両などはさらに減ったはずだと主張した。

同氏はまた、ロシア軍がウクライナ侵攻開始後に失った兵力は 2 万 3,000 人を超えるとの見方を示した。 CNN はこの人数の真偽を確認できていない。 ロシアがこれまでに時々発表してきた死者の数は、実際よりはるかに少ないとみられている。 北大西洋条約機構 (NATO) の高官 2 人は最近、ウクライナで 7,000 - 1 万 5,000 人のロシア兵が戦士したとの推計を発表した。 米当局者らも 7,000 - 1 万 4,000 人が死亡したとみている。 (CNN = 5-1-22)

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