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重症者 331 人、「第 1 波」超え最多に 3 週間でほぼ倍

新型コロナウイルス感染症の全国の重症者数が 22 日時点で 331 人となり、緊急事態宣言が出ていた「第 1 波」ピークの 328 人(4 月 30 日)を超え、過去最多となった。 11 月 1 日時点で 163 人だったのが、3 週間でほぼ倍になった。

厚生労働省が 23 日に発表したデータによると、22 日時点の入院者数は 1 万 8,019 人で、そのうちの重症者は前日より 8 人増えて 331 人となった。 11 月に入って重症者は増え続け、16 日には 272 人と「第 2 波」ピークの 259 人(8 月 23 日)を超えた。 11 月の死者数も 21 日時点で 208 人となり、10 月の 195 人をすでに超えている。 無症状や軽症者の若者が多かった第 2 波と比べ、現在の「第 3 波」は、重症者や高齢の感染者が増えている。 重症患者の受け入れには限りがあり、このまま増え続けると救急医療の受け入れや手術の抑制など他の医療への影響が懸念される。 (asahi = 11-23-20)


コロナによる国内死者、2,001 人に 増加ペースが加速

新型コロナウイルスによる日本の死者が 22 日、都道府県や国が発表する集計(クルーズ船を含む)で 2 千人を超えた。 国内で初めて死者が確認されたのは 2 月 13 日、1 千人に達したのは 7 月 20 日で、感染者数の拡大に伴い死者の増加ペースが速まっていることになる。 11 月に入り、1 日の死者数の発表が計 10 人以上となる日が目立っていた。 22 日に発表された死者数は、北海道で 3 人、東京都、埼玉県、神奈川県、愛知県で各 1 人。 クルーズ船ダイヤモンド・プリンセスを含め、同日午後 9 時時点で合計 2,001 人となった。

都道府県別では、東京都 479 人、大阪府 277 人、神奈川県 185 人、北海道 149 人、埼玉県 132 人の順に多く、愛知県と福岡県も 100 人を超えている。 これまでに 42 都道府県で死者が確認された。 年代別では、70 代以上の高齢者が大半を占める。 厚生労働省が今月 18 日時点でまとめた死者 1,857 人を見ると、80 代以上が 59%、70代が 26% で計 85% に上った。 一方、陽性者のうち死亡した人の割合(致死率)は、1 千人に迫った 7 月 15 日時点より抑えられている。 80 代以上は 14.8% でマイナス 13.5 ポイント、70 代は 6.2% でマイナス 8.0 ポイント。 全体の致死率も 1.5% で、2.9 ポイント低下した。

22 日に新たに確認された感染者数は、午後 9 時時点で計 2,168 人。 2 千人を超えたのは 5 日連続で、日曜日としてはこれまでで最も多かった。 都道府県別では、大阪府が 490 人で、4 日連続で過去最多を記録。 東京都は 391 人、北海道は 245 人だった。 朝日新聞の集計では、人口 10 万人あたりの全国の新規感染者数は 21 日までの 1 週間で 10.79 人と、前週の 7.59 人から増加しており、感染拡大は全国的な傾向となっている。 急増している地域もあり、静岡県は 8.73 人で前週の 2.6 倍、茨城県は 9.06 人で同 1.8 倍だった。 全国の数値を上回っているのは 7 都道府県。 北海道 (31.10 人)、大阪府 (22.75 人)、東京都 (20.26 人)、沖縄県 (18.79 人)の順に多かった。

新型コロナウイルスの国内の感染者数は、1 日の合計が初めて 2 千人を超えた 18 日から 5 日連続で 2 千人超となった。 重症者も増えており、自治体は対応を迫られている。 新規感染者が 490 人で 4 日連続の過去最多となった大阪府。 重症者は 21 日時点で 91 人で、重症病床(206 床)の使用率は 44.2% となった。 府は、使用率が 5 割に達した段階で、大阪市内の飲食店に営業時間の短縮を要請するなどの対策強化を検討している。 東京都は 391 人が新たに確認され、22 日までの 1 週間平均は 422.4 人で過去最多となった。 「人工呼吸器か体外式膜型人工肺 (ECMO) を使用」とする都基準の重症者数は前日と変わらず 40 人だった。

愛媛県は過去最多となる 23 人の感染を確認。 従業員計2人の感染が判明し、関係する感染者が計 10 人となった松山市内のスナックがクラスター(感染者集団)と認定された。 北海道旭川市の旭川厚生病院でもクラスターが発生し、28 人の感染が確認された。 47 人の感染が確認された茨城県は 22 日、国の飲食店支援事業「Go To イート」について、プレミアム付き食事券の新規発行を一時停止すると発表した。 会見した大井川和彦知事は「感染の増加スピードを考えると、外食する際の注意喚起の意味も含めて、いったんアクセルを踏むのを止める」と停止の理由を述べた。 (asahi = 11-22-20)


大阪府、新たに 415 人がコロナ感染 初の 400 人超

大阪府は 21 日、府内で新たに 415 人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表した。 1 日あたりの感染者が 400 人を超えるのは初めて。 20 日の 370 人を上回り、過去最多を更新した。 府内の感染者は延べ 1 万 7,225 人となった。 大阪府によれば、感染していた 70 - 80 代の男女 5 人が亡くなった。 うち 2 人については、生前に検体を採取し、死後に陽性が判明したという。 府内の死者は計 277 人となった。

入院患者のうち重症者は過去最多の 87 人で、重症病床(206 床)の使用率は 42.2%。 重症病床が 155 床となった 4 月 24 日以降で、使用率が 4 割を超えるのは初めて。 陰性確認を除く検査件数は 3,710 件で、陽性率は 11.2% だった。 陽性率が 10% を超えるのは 6 日ぶり。 過去 7 日間の平均陽性率は 8.9% で、ほぼ横ばいが続く。 21 日の新規感染者 415 人のうち、6 割にあたる251人の感染経路が分かっていない。415人のうち3人は大阪府岸和田市内の市立岸和田市民病院の患者と職員で、同病院の感染者は計6人となった。また、これまで感染経路不明などとされた9人について、大阪市内の高齢者施設の利用者と職員だったことも判明した。 府はクラスター(感染者集団)が発生したとみて調べている。 (asahi = 11-21-20)


東京都の新型コロナ、過去最多の 539 人感染確認 3 日連続で 500 人超

東京都は、21 日午後 3 時時点の速報値で、都内で新たに 539 人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。 1 日としては、19 日の 534 人を上回ってこれまでで最も多くなります。 都によりますと、感染が確認されたのは 10 歳未満から 90 代までの男女合わせて 539 人です。

年代別では、▽ 10 歳未満が 11 人、▽ 10 代が 26 人、▽ 20 代が 139 人、▽ 30 代が 110 人、▽ 40 代が 105 人、▽ 50 代が 68 人、▽ 60 代が 36 人、▽ 70 代が 32 人、▽ 80 代が 11 人、▽ 90 代が 1 人です。 これで都内で感染が確認されたのは合わせて 3 万 7,317 人になりました。 一方、都の基準で集計した 21 日時点の重症の患者は、20 日より 3 人増えて 40 人でした。 (NHK = 11-21-20)


国内の新規感染者、最多 2,425 人 3 日連続で 2 千人超

新型コロナウイルスの国内の感染者は 20 日午後 9 時時点で 2,425 人が新たに確認され、3 日連続で過去最多を更新した。 2 千人を超えたのも 3 日連続となる。 大阪、北海道、山口、岩手、大分の 5 道府県で過去最多となった。 死者は新たに 14 人が確認された。 北海道では 304 人の感染が確認され、初めて 300 人を超えた。 このうち 191 人が札幌市内で、病院などでクラスター(感染者集団)が起きた。 鈴木直道知事は「3 連休の外出は慎重にも慎重を重ね、感染リスクを回避できるか検討してほしい。 今が正念場だ。」と述べた。

東京都内では 522 人の感染が確認され、2 日連続で 500 人を超えた。 豊洲市場(江東区)で新たに 30 人の感染が確認され、同市場関係者の感染は 8 月 15 日に確認されて以降、計 114 人になった。 大阪府は 370 人の感染が確認され、2 日連続で過去最多を更新した。 岩手県は 15 人で、7 月 29 日に初確認されて以降最多となった。 山口県内では 23 人が確認され、特に岩国市内で感染が広がっている。

日本経済新聞社(本社・東京)は 20 日、静岡市にある同社静岡支局の記者が、新型コロナウイルスに感染したと発表した。 発熱などの症状があり、19 日に PCR 検査を受けたところ、20 日になって陽性が判明したという。 同社によると、感染した記者は、現在、自宅待機中で、これまでに取材先などで濃厚接触者は確認されていないという。 同支局には記者ら複数の職員がおり、今後、検査を受けるという。 (asahi = 11-20-20)


国内の新たな感染者、2,387 人に 2 日続けて最多更新

2 日連続で過去最多を更新した新型コロナウイルスの国内感染者は東京、大阪、愛知の 3 大都市圏などで感染の広がりが目立った。 この 3 都府県に北海道などを加えた 8 都道府県で過去最多となった。 19 日午後 9 時現在の感染者数は 2,387 人。 死者は北海道の 7 人など計 21 人が確認された。 東京都の 19 日の感染者は 534 人で、2 日連続で過去最多を更新。 年代別にみると、20 代の 130 人が最多で、30 代が 110 人、40 代が 96 人、50 代が 80 人だった。 65 歳以上の高齢者は 69 人だった。

大阪府では 338 人の感染が新たに確認され、1 日あたりの感染者数が初めて 300 人を超えた。 北海道では 267 人が確認された。 このうち札幌市が 197 人。 クラスター(感染者集団)は 21 日連続で発生。 札幌出入国在留管理局では、20 - 50 代の職員計 13 人が感染した。 市民らと濃厚接触した者はいないという。 道内の累計感染者数はのべ 6,380 人となった。

神奈川県では 205 人の感染が確認され、過去最多だった 18 日の 226 人に続き、2 日連続で 200 人を超えた。 相模原市の 80 代男性の死亡が確認された。 男性は一時クラスターが発生した国立病院機構相模原病院に入院中だった。 このほか、兵庫県で 132 人、千葉県で 106 人、愛知県で 219 人の感染が確認され、いずれも過去最多に。 和歌山県では新たに 15 人の感染が確認され、これまで最多だった 8 月 1 日の 13 人を上回った。 宮城県では県医師会長らが「医療危機的状況宣言」を発表した。 (asahi = 11-19-20)


東京都の新規感 493 人 新型コロナ、過去最多

東京都は 18 日、新型コロナウイルスの感染者が新たに 493 人確認されたと発表した。 8 月 1 日の 472 人を超え、1 日当たりの新規感染者数としては過去最多。 都内の感染者は累計 3 万 5,722 人となった。 重症者は 3 人減って 39 人。 年代別では 20 代の 123 人が最多で、30 代の 92 人、40 代の 89 人が続いた。 重症化リスクが高い 65 歳以上の感染者は77人に上った。 都では 7 月末から 8 月上旬にかけて、新規感染が 400 人を超える日が相次いだ。 その後は減少傾向となったものの、引き続き250人以上の感染が確認されるなど感染者数は高止まりしていた。 11 月上旬からは再び増え、11 日以降、4 日連続で 300 人以上の感染者を確認した。

都は 19 日、専門家や都幹部らによる「モニタリング会議」を開き、感染状況の警戒レベルを 4 段階で最も深刻な「感染が拡大している」との評価に引き上げる方針。 病床数や検査体制については、逼迫した状況ではないとして医療提供体制の警戒レベルを 2 番目に深刻な「体制強化が必要」に据え置くとみられる。 都内の事業者を対象にした営業時間の短縮要請も検討している。 (nikkei = 11-18-20)


神奈川 新型コロナ 最多の 226 人感染確認 初の 200 人超え

神奈川県内では 18 日、1 日当たりの感染者数としてはこれまでで最も多い合わせて 226 人が新たに新型コロナウイルスに感染したことが確認されたと発表されました。 県内の感染者数は、今月 12 日と 14 日に発表された 147 人が最多でしたが、18 日は、それを 79 人上回り、初めて 200 人を超えました。 NHK のまとめでは、県内で発表された感染者はこれで 1 万 574 人となり、このうち 183 人が死亡しています。 (NHK = 11-18-20)


グーグル、コロナ感染予測を日本でも公表 今後 28 日間

米グーグルは 16 日夕(日本時間 17 日午前)、日本での今後 28 日間の新型コロナウイルスの感染予測の公表を始めた。 米国で 8 月に公表を始めたもので、2 カ国目として日本でも提供する。 数理モデルと人工知能 (AI) を使い、今後の感染の広がりを予測するもので、医療機関や国・自治体などに役立ててもらうのが狙いだ。

グーグルが同日に公表した「新型コロナウイルスの感染予測」によると、11 月 15 日 - 12 月 12 日の 28 日間で、日本では死亡者が 512 人、陽性者が 5 万 3,321 人と予想されるという。 厚生労働省などによると、日本国内の直近 28 日間(10 月 20 日から 11 月 16 日)の死亡者は 229 人、陽性者は 2 万 6,094 人。 グーグルは今後、感染拡大のペースが上がると予測している形だ。 予測サイト は毎日更新され、誰でも無料で見ることができる。 都道府県ごとに数字がわかる仕組みで、死者数は北海道、大阪府、東京都の順に多くなると現時点では予測されている。

グーグルは 8 月から米国でこの予測値を公表。 日本についても「厚生労働省による陽性者数や死亡者数などの公開データ」、「グーグルが今年 4 月から世界で公表しているスマートフォンの位置情報を使った人々の移動状況の分析データ」、「国勢調査」などを使い、AI を用いた予測モデルを試し、精度を上げてきた。 これまでの分析で、日本国内でも予測モデルの精度が高いことが確認されたため、世界で 2 カ国目として公開することにしたという。 グーグルは、医療機関や行政機関などの今後の態勢づくりなどに役立ててもらいたい考えだ。 (サンフランシスコ = 尾形聡彦、asahi = 11^17-20)


新たに 1,440 人が感染、6 日連続 1 千人超 大阪が最多

新型コロナウイルスの国内感染者は 15 日午後 10 時時点で、新たに 1,440 人が確認された。 大阪と東京、北海道ではいずれも 200 人を上回り、1 日あたりの全国の感染者は 6 日連続で 1 千人を超えた。亡くなった人は 7 人増えた。 最多は大阪府で、6 日連続で 200 人を超える 266 人が確認された。 北海道は 209 人で、4 日連続で 200 人を超えた。 東京都は 255 人、神奈川県は 114 人、愛知県は 102 人と都市部での感染者数が高止まりしている。 重症者数は大阪府が前日から 4 人増の 66 人、東京都は都の基準で前日から 3 人減の 38 人。

秋田県は 15 日、感染者 2 人のうち 70 代の男性は中部地方からのツアー客だったと明らかにした。 新幹線と貸し切りバスで県内へ移動し、県北部の宿泊施設に 14 日に到着した後に 38 度台の発熱があり、救急外来を受診して 15 日に陽性が判明したという。 県はこのツアーが国の観光支援策「Go To トラベル」を利用したものかは「確認していない」と説明した。 79 人の感染が確認された兵庫県では、県議 (51) = 自民 = の感染が判明した。 8 日に飲食を伴う 10 人以上の私的会合を開き、参加者の一部で陽性者が出た。 14 日朝から症状が出て、検査を受けていた。 愛媛県ではサッカー J2 の愛媛 FC に所属する選手 1 人の陽性が判明。 松山市で 15 日に予定された愛媛 FC とヴァンフォーレ甲府戦が県側からの強い要請で、中止された。 (asahi = 11-15-20)


北海道、新型コロナ 3 人死亡 209 人感染確認 道内延べ 5,494 人に

札幌市は新型コロナウイルスに感染が確認された、市内に住む 80 代の男性が 15 日死亡したと発表しました。 また道も、80 代の男性が今月 13 日に、年代非公表の男性が 14 日、死亡したと発表しました。 また、函館市は新たに市内に住む男女 5 人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表しました。 15 日はこれまでに札幌市が 148 人、北海道が 44 人、旭川市が 11 人、小樽市が 1 人の感染を発表していて道内の 1 日の感染確認はこれまでに合わせて 209 人となりました。 北海道内で感染の確認が 200 人を超えたのは 4 日連続です。 また、これで道内の感染者は延べ 5,494 人となりました。 (NHK = 11-15-20)


跳ね上がった東京の無症状患者 一因に自費検査の広がり

東京都内で確認された新型コロナウイルスの感染者のうち無症状の人が急増している。 13 日までの 3 日間で計 303 人に上り、都内全体の感染者の 3 割近くを占めた。 その背景には、何があるのか。 「無症状の方が 100 人を超え、過去最高です。」 317 人と 2 カ月半ぶりに都内の感染者が 300 人を上回った 11 日、小池百合子知事はそう強調した。 都の担当者も「急に跳ね上がった」と印象を語る。 新型コロナは、感染しても症状が出ない人が少なくない。 ただ、1 日あたりの感染者が 1 週間平均で 330 人程度だった夏の「第 2 波」の 8 月上旬でも、無症状者は 50 人程度だった。 それが今月 10 日に 63 人となり、11 日は 104 人、12 日は 101 人、13 日は 98 人と急増した。

無症状者の増加の一因とみられるのが「自費検査」の広がりだ。 新型コロナの検査は、症状がある人や感染がわかった人の濃厚接触者には、自己負担のない「行政検査」が行われている。 春の「第 1 波」では、感染が疑われるこれらの人を検査する体制も整っていなかった。 だが、今は検査の体制が拡充され、検査を実施する民間の医療機関も増加。 「仕事で地方に行くから」、「帰省前に感染していないか調べたい」、「高齢者施設に行くから」などの理由で、保険適用がなくても自費で検査を受ける人が相次いでいる。

把握できない「陰性」

こうした自費検査は、日本野球機構や J リーグが選手らに導入したことでも認知度が上がり、普及を後押ししたとみられる。 ネット上で「対象者 無症状の方」、「唾液 PCR 検査(2 万 2 千円)」などとうたう都内の医療機関は多い。 ある都幹部は「北海道で感染が拡大して都内でも危機感が募り、ここ最近、自ら受ける人がさらに増えたのではないか」と推測する。 自費検査でも、医師が陽性と判断すれば、保健所に感染者として届けが出される。 都内の医療機関であれば、保健所から都に報告され、「都の感染者数」に加えられることになる。

ただ、自費検査で陰性となった場合、その人数を行政機関に報告する仕組みはない。 都が公表する「陽性率」は、行政検査のみを対象とし、検査を受けた人数と陽性になった人数の報告を受けて算出している。 自費検査を受けた人数はわからず、自費検査を含めた都全体の検査の陽性率は把握できないのが現状だ。 自費検査は料金や医師の診断の有無などのサービスにばらつきがあるとも指摘され、厚生労働省も 10 月末、実態把握に乗り出す方針を明らかにしている。 (荻原千明、asahi = 11-14-20)


新規感染 1,686 人、前日に続き最多更新 新型コロナ

新型コロナウイルスの国内感染者は 13 日午後 6 時半までに新たに 1,686 人が確認され、12 日に続いて過去最多を更新した。 都道府県別では、大阪府(264 人)と長野県(23 人)で過去最多となり、東京都(374 人)、愛知県(148 人)なども多かった。 (asahi = 11-13-20)


西村担当相「大きな流行来つつある」 感染者最多更新

新型コロナウイルスの国内感染者は新たに 1,650 人(12 日午後 9 時時点)が確認され、1 日あたりの感染者数の過去最多を更新した。 感染すると重症化のリスクが高いとされる高齢者の割合が増える兆しも出ている。 西村康稔経済再生相は、この日開かれた政府のコロナ対策の分科会後の会見で「大きな流行が来つつあることは間違いない」と強い危機感を示した。 これまで全国の 1 日あたりの感染者数が最も多かったのは、8 月 7 日の 1,607 人(修正値)。 都道府県別では、北海道(236 人)、神奈川(147 人)、茨城(26 人)、兵庫(81 人)の 4 道県で過去最多となった。

感染者数の増加に伴い、患者が使うベッド(病床)の使用率も高くなっている。 厚生労働省によると北海道の使用率は 10 月中旬時点では 7%。 だが朝日新聞の集計ではこの 1 カ月間で 54% にまで急増した。 重症患者の病床も 10% 以上が埋まっている。 大阪府も使用率が 1 カ月で倍増し、30% を超えた。 PCR などの検査の陽性率は北海道は 10% を超え、1 カ月前の 3 倍。 愛知県も 10% に迫る。 一般的に陽性率の上昇は、感染者の増加に検査数が追いついていない可能性があるとされ、感染者を十分に把握しきれていない可能性がある。

「第 2 波」では感染者の多くは若い世代だった。 だが、高齢者の割合が増えている。 東京都では、8 月 10 日までの 1 週間の新たな感染者に占める 65 歳以上の割合は 7.3% (172 人)だったが、今月 9 日までの 1 週間は 13.5% (197 人)。 重症者数は 12 日時点で 39 人で、1 カ月前の 25 人から 5 割超増えている。 大阪府の 60 歳以上の割合は 7 月 26 - 8 月 8 日の感染ピーク時には 2,526 人中の 13% だったが、11 月 1 - 10 日は 1,367 人の 26% を占めた。 北海道でも 60 歳以上のの割合(1 週間平均)は 10 月 30 日時点では 10% だったが、11 月 6 日時点では 15% になった。

分科会後に取材に応じた平井伸治・鳥取県知事は、現在の感染状況を「第 3 波」と政府が認めたうえで、国民に警戒を呼びかけるよう強く求めたことを明らかにした。 「『第 3 波』だと認めることが最大のリスクコミュニケーションではないか」と提案したという。 西村氏は会見で「第 3 波」という言葉は使わなかったが、「大きな波になりつつある」などと述べた。 「現状では緊急事態宣言を出すような状況ではない」としたが、今後も感染の拡大が続き、病床や医療体制が逼迫するような状況になった場合には「より強い措置をとらなければならなくなる」と話した。

尾身茂会長は現在の状況を感染拡大を抑える「最後のチャンス」と指摘した。 「Go To キャンペーン」についても言及。 あくまで感染拡大の要因の一部との認識を示したうえで、分科会が示した感染状況を評価する指標で「ステージ  3」にあたると判断された場合には「経済活動についての方策の提言をするつもりだ。 Go To キャンペーンは当然停止」などと話した。 (asahi = 11-12-20)


東京で新たに 393 人の感染確認 「急速な感染拡大が始まっている」

東京都で 12 日、新たに 393 人の新型コロナウイルスへの感染が確認された。 2 日連続で 300 人を超えた。 年代別にみると、20 代と 30 代が合わせて 183 人と全体のおよそ半数を占めている。 重症者の数は 11 日から 11 人増えて 39 人だった。 12 日に開かれた東京都のモニタリング会議では、最近 1 週間の傾向として、「急速な感染拡大が始まっている」などの意見が出された。 (FNN = 11-12-20)


コロナ第 2 波、2 系統のウイルスから再拡大 感染研分析

7 月から 9 月にかけての新型コロナウイルス感染症の「第 2 波」は、3 月以降に欧州などから流入した後、緊急事態宣言を経ても感染が断ち切れなかった 2 系統のウイルスから再拡大したものだと考えられることが、国立感染症研究所(感染研)の分析で分かった。 厚生労働省に新型コロナウイルス対策を助言する専門家組織に 11 日、報告した。 11 月までに感染者の検体から得られたウイルスのゲノム(全遺伝情報)を分析した。 それによると、欧州などから流入したウイルスは一時、全国へ広がったが、保健所による疫学調査などさまざまな対策で、新規感染者が少なくなった 6 月ごろまでに、ほとんどの感染の連鎖は絶たれた。 しかし 2 系統のウイルスは封じ込められず、その後の感染の再拡大が起きたと推測されるという。

黒田誠・感染研病原体ゲノム解析研究センター長によると、3 月以降の感染拡大では、100 以上の系統数に広がったとみられるという。 この 2 系統は、検査などが難しい集団で感染が続いていたとみられ、「再拡大の芽を摘むために、各自治体で対策を考える必要がある」と話した。 空港検疫で得られた約 130 例のウイルスのゲノムの分析結果も報告。 現状では、新たに海外から流入するウイルスは国内の感染拡大の主流にはなっていないという。 ただ検疫では、ウイルス量が少ない無症状の感染者らは検査をすり抜ける可能性はあり、黒田さんは「入国許可は、相手国の感染状況などを見た上で慎重な判断が求められる」と指摘した。 (野口憲太、asahi = 11-12-20)


感染再拡大「第 3 波と考えていい」 医師会会長が危機感

新型コロナウイルスの感染が再び拡大傾向にあることについて、日本医師会の中川俊男会長は 11 日の記者会見で「第 3 波と考えてもいいのではないか」との見解を示した。 北海道は連日 100 人以上、東京都でも 11 日に 317 人と 8 月以来となる 300 人以上の感染が確認されており、「非常に切迫した状態。 3 密を避けるなど、原点に返って国民が一致団結して防いでほしい。」と危機感を示した。 北海道出身の中川会長は「北海道は人口を考えると大変憂慮すべき状況だ」と強調。 政府が北海道について観光支援策「Go To トラベル」の対象から除外する考えはない、としていることについて「今後、急拡大の兆候がみられたら柔軟に見直しを考えてほしい」と求めた。 (山本恭介、asahi = 11-11-20)


東京都で新たに 317 人の感染を確認 1 日での 300 人超えは 2 カ月半ぶり

東京都によると、11 日に都が確認した新型コロナウイルスの感染者は 317 人だった。重症者は前の日から 5 人増えて 38 人となった。 1 日で 300 人を上回るのは 8 月 20 日の 339 人以来およそ 2 か月半ぶりとなる。 感染が確認されたのは 10 歳未満から 80 代の男女 317 人。 年代別にみると 30 代が最も多い 68 人、次いで 20 代が 61 人、40 代が 58 人、50 代が 43 人だった。 20 代と 30 代が全体の 4 割を占めた。 一方で、重症化リスクが高い 65 歳以上の高齢者は合わせて 40 人。 重症の患者は前の日から 5 人増えて 38 人となった。 これで都の感染者は 3 万 3,378 人。 (ANN = 11-11-20)


北海道、きょう新たに 197 人感染 7 日連続で 100 人を超える

北海道では 11 日、新たに新型コロナウイルスの感染者が、あわせて 197 人になることがわかった。 内訳は札幌市で 138 人、道で 47 人、函館市 1 人、小樽市 5 人、旭川市 6 人。 1 日の感染者数 197 人は過去 2 番目で、過去最多だった 11 月 9 日の 200 人に次ぐ数。 北海道では、7 日連続で新型コロナウイルスの感染者が 100 人を超えている。 (FNN = 11-11-20)


東京の感染者 293 人 火曜日では 8 月 4 日以来の高水準

東京都は 10 日、新型コロナウイルスの感染者を新たに 293 人確認したと発表した。 火曜日としては 8 月 4 日(309 人)以来の高水準となる。 また「人工呼吸器か体外式膜型人工肺 (ECMO) を使用」とする都基準の重症者数は、前日より 2 人減って33人だった。 感染者 293 人を年代別に見ると、20 代 70 人、30 代 60 人、40 代 53 人、50 代 45 人と続いた。 65 歳以上の高齢者は 46 人だった。 都の担当者は 9 日、「(感染者の)数だけを見ると上昇傾向にきている」と話していた。 (asahi = 11-10-20)


「急速な感染拡大に至る可能性」 政府分科会が緊急提言

北海道などで新型コロナウイルスの感染者が急増していることを受け、政府の分科会が 9 日、週後半の予定を前倒しして持ち回り形式で開かれ、政府に対策の強化を求める緊急提言をまとめた。 会見した尾身茂会長は全国的に感染が拡大しているとした上で「北海道や大阪、奈良、愛知、岐阜などで増加傾向が明らかになった。 このままいくと急激な感染拡大に至る可能性が十分ある。」とした。 提言では、@ 今より踏み込んだクラスター(感染者集団)対応、A 感染リスクについて、若年層や飲み会参加者にも伝わる情報発信、B 店舗や職場などでの感染防止策の確実な実践、C 国際的な人の往来の再開に伴う取り組みの強化、D クラスターの由来を明確にするだけでなく、感染対策を検証するためにも有効なウイルスの遺伝子解析の推進が必要だとした。

こうした「5 つのアクション」に加えて、▽ 年末年始の休暇の分散、▽ 小規模分散型旅行の推進、▽ 保健所機能や医療提供体制の強化も、これまで以上に進めていくことが必須だという。 分科会はクラスターの数が増え、多様化していると分析。 言葉の違いや受診行動の違いから感染が把握されにくい一部の外国人コミュニティーや、無症状の人が多い大学生ら「早期検知しにくい」クラスターが出てきた。 また、接待を伴う飲食店など、感染者が不特定多数に接触し、濃厚接触者の把握が難しい「閉じにくい」クラスターも広がっているという。

これまでは検査で感染が確認されてから濃厚接触者への対応が始まっていたが、分科会は感染確認前にクラスター発生の予兆をとらえることが求められていると強調。 早期検知しにくいクラスターを探知するために、医療機関と協力することや SNS 上のデータ分析などを提言している。 8 月初旬から減少傾向だった感染者数は 10 月以降は微増傾向が続いている。 特に北海道では 9 日、感染者が 200 人を数え過去最多となった。 東京、大阪、名古屋の 3 大都市圏でも多数の感染者が確認されている。 (姫野直行、asahi = 11-9-20)


東京都で第 3 波の兆候? 冬の感染リスク、現実にじわり

東京都内で、新型コロナウイルスの感染者が再び増え始めた。 北海道などで感染が急増する中、都関係者は警戒感を強めていたが、8 日までの 1 週間平均の感染者は 1 日あたり 201.7 人に上昇。 8 月 29 日(206.9 人)以来、71 日ぶりの 200 人超えとなった。 冬場に感染リスクが高まる可能性が指摘されており、「第 3 波」の到来も懸念されている。 「数が増えつつある印象。 他の自治体でも増えている状況なので、より警戒すべき事態だと思っている。」 8 月 20 日以来で最多となる 294 人の感染者が確認された 7 日、都の担当者はそう危機感を示した。

これまで都内の感染者数は高止まりしつつも、「小康状態」にあった。 春先からの「第 1 波」は 5 月下旬に収まったが、7 月 7 日に再び 1 週間平均の感染者が 100 人を突破。 8 月 5 日には 346.3 人に達したが、9 月以降は 100 人台で推移していた。 ところが、11 月に入り感染者が増加。 8 日までの 1 週間の感染者は 1,412 人に上り、2 週間前と比べて 33% 増えた。 北海道や東北などでの感染拡大を受け、都庁内でも感染拡大の懸念が出ていたが、不安が現実になった形だ。

冬場に向けた感染リスクの高まりも懸念される。 国立国際医療研究センターの大曲貴夫・国際感染症センター長は、「冬の生活は感染対策上、不利になることが多い」と述べ、窓を閉め切りがちにせず換気を意識するよう強調。 寒くなると風通しが悪く、暖かい空間で飲食する傾向が強まるため、「3 密」になりやすく感染リスクを押し上げかねないと注意を呼びかけた。 冬場は空気が乾燥することで、飛沫感染のリスクも高まりかねないという。

さらに最近、目立つのが家庭内での感染だ。 今月 2 日までの 1 週間をみると、感染経路が判明している人のうち 41.5% を占める。 職場 (16.6%)、病院などの施設 (16.0%)、会食 (7.0%)、接待を伴う飲食店従業員ら (2.1%) と比べて突出。 家庭内ではマスクの着用が徹底されず、一緒に食事を取ることが多い上、感染が判明する前に家族にうつしてしまうリスクがある。 家庭内で高齢者に感染が広がれば、より重症化リスクの高い患者が増えかねない。 小池百合子知事は、6 日の定例会見で「外出先での基本的な感染防止対策がまず重要であるということを申し上げてきたが、それを家庭の方に持ち込まないということが重要」と呼びかけた。 (荻原千明、asahi = 11-8-20)


北海道でコロナ感染 187 人 札幌だけで 141 人

北海道で 7 日、新型コロナウイルスの新たな感染者が 187 人確認された。 3 日連続の 100 人超となる。 このうち最大都市の札幌では 141 人が確認され、道内全体、札幌市の 1 日あたりの新規感染者数はともに過去最多を更新した。 道は 7 日午後に対策本部会議を開き、独自に定めた 5 段階の「警戒ステージ」を現在の「2」から「3」へ引き上げた。 また、道内最大の繁華街の札幌・ススキノ地区では接待を伴う飲食店や居酒屋などに午後 10 時から翌午前 5 時の営業自粛を求めた。 期間は 27 日までの 3 週間。鈴木直道知事と札幌市の秋元克広市長は記者会見で、ステージ引き上げや営業自粛要請について説明したほか、道民や滞在者に協力と理解を求めた。

北海道では寒さが増した 10 月下旬以降、新型コロナの感染が再び拡大している。 10 月 23 日に新規感染が 51 人確認され、約半年ぶりに過去最多を更新。 28 日には警戒ステージを「2」へ引き上げた。 その後も感染拡大は止まらず、今月 5 日には 119 人の感染が確認されて過去最多となり、6 日には 115 人の感染が判明。 連日の 100 人超となっていた。 道は 7 日に警戒ステージを「3」へ引き上げるが、「4」への引き上げの目安となる七つの指標のうち、複数の重要な指標で目安を超えるとの見方もあり、より厳しい対策が検討される可能性がある。 (松尾一郎、芳垣文子、asahi = 11-7-20)

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道内 119 人感染 札幌で 93 人

新型コロナウイルスの感染確認は道内で 5 日、合わせて 119 人になり、初めて 100 人を超えました。 札幌市での感染確認は 93 人にのぼり、札幌を中心に感染の拡大に歯止めがかかりません。

このうち札幌市では市内に住む 82 人と居住地非公表の 11 人の合わせて 93 人の感染が確認されました。 札幌市での一日の感染確認としては今月 2 日の 83 人を上回り、これまでで最も多くなりました。 このほか道内では、▼ 函館市の 4 人、▼ 旭川市の 3 人、▼ 千歳市の 3 人、▼ 苫小牧市の 2 人、▼ 小樽市の 1 人、▼ 恵庭市の 1 人、▼ 稚内市の 1 人、▼ 空知地方の 1 人、▼ 石狩地方の 3 人、▼ 胆振地方の 4 人、▼ 十勝地方の 2 人、▼ 釧路地方の1 人の合わせて 26 人の感染が確認されました。

札幌市の医療機関で新たなクラスター(= 感染者の集団)が発生したほか、新たな感染確認は札幌市を中心に道内の幅広い地域にわたっていて、感染の拡大に歯止めがかかりません。 年代別に見ますと、非公表の 25 人を除いて 20 代が 26 人と最も多くなっていて、次いで 40 代が 22 人、30 代が 18 人などとなっています。 道内の感染者は札幌市ののべ 2,456 人を含むのべ 3,566 人になりました。 このうち死亡した人は 112 人です。

医療負荷が蓄積する段階

加藤官房長官は 5 日午後の記者会見で、「観光の関係では現在『Go To トラベル』と直接関連したクラスターが発生しているとは聞いていないが、札幌市内を中心に接待を伴う飲食店などでさまざまなクラスターが散発し、新規の感染者数が増加傾向にあると承知している」と述べました。 その上で、「病床の使用率は現在およそ 12% で医療体制がひっ迫する状況にはないのではないかと思うが、医療体制の負荷が蓄積する段階だと認識している。 政府としては厚生労働省のクラスター対策班の専門家 2 人を派遣し、リスクの評価や感染拡大防止策の提案などを行っており、引き続き必要な支援を行っていきたい。」と述べました。 (NHK = 11-5-20)


東京で新たに 294 人感染 8 月 20 日以来最多に

東京都は 7 日、新型コロナウイルスの感染者を新たに 294 人確認したと発表した。 3 日連続で 200 人を超え、8 月 20 日(339 人)以来、最も多くなった。 「人工呼吸器か体外式膜型人工肺 (ECMO) を使用」とする都基準の重症者数は 1 人減って 36 人だった。 294 人を年代別にみると、20 代の 81 人が最も多く、30 代 55 人、40 代 48 人、50 代 33 人と続いた。 65 歳以上の高齢者は 39 人だった。 (asahi = 11-7-20)

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東京で新たに 269 人の感染確認 重症 3 人増え、38 人

東京都は 5 日、新型コロナウイルスの感染者を新たに 269 人確認したと発表した。 「人工呼吸器か体外式膜型人工肺 (ECMO) を使用」とする都基準の重症者数は 3 人増えて 38 人で、8 月 24 日(38 人)以来の水準となった。 269 人を年代別にみると、20 代の 77 人が最も多く、30 代 55 人、40 代 50 人、50 代 28 人と続いた。 65 歳以上の高齢者は 30 人だった。 (asahi = 11-5-20)


19 人クラスターの病院、発症後も勤務・会食の職員も

順天堂大静岡病院(静岡県伊豆の国市)で発生した新型コロナウイルスのクラスター(感染集団)を巡り、県は 6 日、病院に経緯などを確認するための聞き取り調査に入った。 病院では発症後や検査後に感染者が勤務を続けたことが明らかになっており、県はこれを問題視して、調査を決めた。 一方、病院側はこれまで、記者会見などで具体的な説明をしておらず、不安を募らせる患者らも多い。 この日は、午後から東部保健所や県の職員が病院を訪れ、感染対策部門の担当者から感染した職員の勤務状況や、発症後に勤務した経緯などを聞き取った。 そのうえで、今回の不適切な対応を改善するように求めたという。

病院は、10 月 29 日に医師ら 6 人の感染が判明したとホームページ (HP) で公表した。 その後、31 日、11 月 1 日、2 日と相次いで他の職員らの感染が分かった。 これまでに判明しているのは医師と研修医 9 人、看護師 8 人、事務員 1 人、患者 1 人の計 19 人に上る。 県はこのクラスター関連で、ほかにも 2 人を発表している。 県によると、症状が出た後や PCR 検査を受けた後も出勤した人が複数いたほか、発症後に同僚らと会食をしたケースがあったという。 病院の HP では、これらの行動が病院の新型コロナウイルス対応の規則に沿っているかの説明がなく、県は聞き取りで状況を確認したとみられる。

病院は 1967 年に開設した 577 病床を有する県東部の基幹となる医療機関。 昨年度の利用者は 1 日あたりの外来患者が約 1,700 人、入院患者が約 570 人に上る。 病院がこれまで HP で記載したのは感染者の人数、職種、診療を制限している科のみで、感染拡大の経緯や感染した医師らの行動歴といった説明は一切していない。 県の発表で大まかな行動歴など必要最低限の情報が示されたものの、担当科は明らかにされていない。 感染者が判明して以降、病院には報道機関や患者らからの問い合わせが相次いでいる。 県も記者会見を開くなどして説明するよう複数回求めた。 しかし、病院側は「これまで通り HP で情報更新する」、「会見をする必要はない」と回答している。

こうした中、6 日に病院を訪れた伊豆の国市の 50 歳代男性は、院内にほとんど人影のないフロアがあったことを指摘し、「発生元の診療科のように感じたが、それすら教えてくれなかった」と話した。 定期的に通院しているという市内の別の 50 歳代男性は、「病院に行っても大丈夫なのか確認の電話をしたが、ずっとつながらない。 せめて質問を受け付ける窓口を作ってほしい。」と不安を口にした。 (yomiuri = 11-7-20)

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