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韓国、懸命の感染抑え込み PCR 検査が急速に普及

アジアで新型コロナウイルスの感染者数が中国本土に次ぐ韓国で、感染の有無を調べる PCR 検査が急速に普及している。 政府は 2015 年に中東呼吸器症候群 (MERS) が流行した際の教訓を生かし、企業に協力を求めたほか、感染者情報の公開にも努めている。 4 月の総選挙を見据え、感染抑え込みに懸命だ。 ソウル市内の病院の屋外に設けられたテント内に、電話ボックスに似た 4 つのブースが並んでいた。 20 日、20 代の女性がウイルスを外に出さないよう気圧の下げられた内部に入った。

「せきや発熱などの症状はないのに、どうして検査をしたいのですか?」 透明な樹脂板ごしにインターホンで医師が尋ねた。 女性は 2 月下旬に集団感染が起きた南東部・大邱に本部を置く宗教団体の略称を挙げた。 信者とみられ、感染を懸念したようだ。 内部には、樹脂板の穴から二重にされた手袋が突き出している。 ここに自分でも手袋をした看護師が腕を入れ、女性の鼻と口にめん棒を入れて検体を採った。

金相一・病院長によると、ブースでの検査は問診から検体採取まで平均 7 分ほどで、結果は約 6 時間後に検査を受けた人の携帯電話に送られる。 ブースは消毒と換気をすれば約 10 分後に次の検査に使える。 韓国では大邱での集団感染が発生後、政府が検査の拡大を推進。 車に乗ったまま検査を受けられるドライブスルー方式や、ブース(ウォークスルー)方式が相次いで登場した。 国内での PCR 検査数は日本の8倍超の約 30 万件に達する。

大量の検査が可能になった背景には検査キットの充実がある。 政府は 1 月、中国での感染拡大をみて、未承認の医療機器でも一時的に流通させられる特別な制度を使い、民間企業に検査キットなどの開発を要請した。 制度はかつての中東呼吸器症候群 (MERS) 流行の教訓からつくられた。 医療機器会社「ソルジェント」は検査キットの開発を決めたうちの 1 社だ。 政府の要請時点では、国内で感染者が出ておらず、需要を疑問視する社員らを兪在亨代表が押し切った。 その後、生産規模を拡大し、現在は月 120 万人分の検査キットをつくる。 世界に感染が広がり、取引先は 25 カ国に及び、日本企業ともやりとりを始めている。

4 月に総選挙、危機対応を最優先に

政府のまとめでは、国内の感染者は 21 日時点で 8,799 人。 新たな感染者数は 2 月 29 日に 909 人を記録した後、二ケタ台と三ケタ台を行き来している。 韓国では 4 月 15 日に総選挙が予定され、今回の危機対応は、政権与党の勝敗を左右する。 政府はこれまでに交通系の電子カードやクレジットカード、監視カメラの映像などを使い、感染者の行動経路を匿名で公開。 市民がルートを追跡できるようにした。 MERS 流行の際に、情報公開の不足を問われた経験からだ。 また、学校の始業式の延期や市民の外出自粛も求めている。

経済政策を担う韓国政府高官は「今回は、防疫と経済の複合危機といえる。 いまは『防疫なくして経済なし』だ」と語り、感染の抑え込みを最優先に据える。

「大きな危機、突然一つにまとまった」

新型コロナウイルスに感染しているかどうかを判定する PCR 検査に注目が集まっている。 検査件数が日本の 8 倍超ある韓国では、どのような態勢が取られているのか。 検査キットの供給に力を入れている製造企業「ソルジェント」の兪在亨代表 (52) がインタビューに応じた。

- - 検査キットの開発は、いつ始めたのですか?

「中国の取引相手から 1 月初旬、新型コロナウイルスの遺伝子の塩基配列の情報が送られてきて『検査キットを開発してほしい』と頼まれた。 会社の会議では、中国の一部地域の病気で市場が小さいと、多くが反対した。 私は中国だけへの輸出でもビジネスになると判断し、1 月 17 日に開発を決めた。 韓国には感染者は 1 人もいなかったころだ。」

- - その後、感染は世界に広がった。 検査キットの注文は増えていますか?

「もともと他の検査キットを年 30 万人分つくっていたが、新型コロナウイルス用の生産能力は拡大に拡大を続け、今は月 120 万人分。 4 月には 3 倍にする。 25 以上の国から計 400 万人分の注文がある。 最初は中国とベトナム。次にフィリピンなど東南アジアの国々から注文が来て、中東、欧州、米国に移った。 日本の製薬大手とも商談を始めた。」

- - 日本からも?

「日本企業とやりとりしたうえでの私の推測だが、日本は東京五輪が延期されるなどすれば、一気に検査量が増えると考えているのではないか。 米国も最初はアジアの感染症だと考えていたようだが、今は感染が広がり、検査が増えている。」

- - 韓国では企業の反応が速かったようですが、政府の方はどうでしたか?

「1 月 27 日、検査キットをつくる数社に『韓国も準備が必要で、緊急使用承認制度を適用するので開発を』と要請があった。 この制度は、感染症の拡大が予想されて医療機器が大量に必要となる場合、一時的に政府の承認プロセスを短縮して医療機関に販売できるようにするもの。 現時点で私たちを含む 5 社が申請した。」

- - 国外からは、韓国では検査が多い一方、「疑陽性」など判断の誤りもあるとの指摘があります。

「私たちは検査キットに使う試薬の原材料を自社でつくっており、品質管理でも大量生産でも有利だ。 試薬は正確さが第一とされ、なかでも感度と特異度がある。 感度とは、感染初期の段階でもウイルスを見つけだすことができるか。 特異度とは、本当のウイルスだけを選び出すこと。 大量生産の場合は特にこうした品質の維持が重要だ。」

- - 韓国の政府や企業の対応は、まず速さを重視するイメージがあります。

「科学的な説明とはいえないが、韓国の人たちの特徴は『早く早く』だ。 それに 1997 年の通貨危機のように、国に大きな危機が起きると、突然一つにまとまることがある。」

- - 相次ぐ注文に、職員たちはどのように対応しているのですか?

「1 月下旬から休みを取っていない。 私も昨日は午前 2 時にカナダの人と、午前 3 時には米国の人と電話で商談した。 1 日 20 時間働き、先ほども点滴を受けてきた。 最初はビジネスのために生産を始めた。 ただ、韓国で感染者が増えると、危機を乗り越えるため早く供給しようという気持ちになり、今は世界の危機に役立ちたいと 50 人の社員たちは考えている。」

- - 欧州では特に死者が急増しています。

「早い段階で検査をして感染者を特定し、隔離して治療できる医療体制が整っていない国々に、死者が多いと感じる。 私たちの検査キットは、それを入れる装置が必要で、ふだんは結核や肝炎などの検査にも使う。 韓国には多くの病院にこの装置があり、検査の技術も熟練している。 健康保険制度が充実し、検査キットなどをつくる産業力もある。 政府の対応力だけでなく、こうした国家的な力が問われているのではないか。」 (ソウル = 神谷毅、asahi = 3-22-20)

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首都ソウルでも 90 人集団感染 コールセンターで拡大

韓国では南部だけでなく、首都ソウルでも集団感染が発生しました。 韓国の保健当局は 11 日、ソウル市内のコールセンターで新型コロナウイルスの集団感染が発生し、従業員や家族ら 90 人の感染が確認されたと発表しました。 ソウルでこれだけ大量の集団感染が起きたのは今回が初めてです。 同じビルに勤める 550 人以上がウイルス検査を受けていて、当局は感染者がさらに増える可能性があるとしています。 韓国では南部の大邱(テグ)を中心に感染が拡大していましたが、今後は首都圏での感染拡大が懸念されています。 (テレ朝 3-11-20)

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新型コロナ感染、韓国 3,526 人に 増加 9 割は大邱周辺

韓国保健福祉省は 1 日、韓国国内での新型コロナウイルスの感染者が 3,526人になったと発表した。 前日午後より 376 人増えた。 増加した感染者の 9 割超は、韓国政府が感染症の「特別管理地域」に指定した大邱とその周辺で確認された。 一方で、ソウルや釜山でも 80 人を超えている。 (ソウル = 神谷毅、asahi = 3-1-20)

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韓国の感染者、169 人増の 1,146 人 … 在韓米兵に初の感染

【ソウル = 豊浦潤一】 韓国政府は 26 日午前、韓国内で確認された新型コロナウイルスの感染者が前日から 169 人増えて 1,146 人(26 日午前 9 時現在)に達したと発表した。 死者数は 11 人のまま。 感染者はさらに増える恐れがある。 新たに増えた 169 人を地域別にみると、宗教団体の集団感染が広がっている大邱(テグ)市が 134 人、隣接する慶尚北道(キョンサンプクト)が 19 人などと一部地域に集中している。 一方、在韓米軍は 26 日、韓国東部・慶尚北道の米軍基地に所属する男性兵士 (23) が新型コロナウイルスに感染したと発表した。 在韓米軍の兵士に感染者が出るのは初めて。

中国政府の国家衛生健康委員会は 26 日、新型コロナウイルスについて、中国本土の感染者が 26 日午前 0 時(日本時間午前 1 時)の時点で前日より 406 人増えて、7 万 8,046 人になったと発表した。 死者は 52 人増え、2,715 人になった。 新たな死者はいずれも、感染が深刻な湖北省の住民だった。 湖北省以外の地域では、新たな感染者は 5 人にとどまった。 (yomiuri = 2-26-20)

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韓国は 4 日連続で 3 桁の感染を確認! 1 歳 4 カ月と 4 歳の幼児も感染していた!

韓国の中央防疫対策本部は新型コロナウイルス感染現況を 1 日に 2 度、午前 10 時と午後 5 時に発表しているが、本日午前 10 時の発表によると、昨日よりもさらに 161 人増えて、韓国の感染者は合計で 763 人となった。 新たに感染した 161 人のうち、129 人までが集団感染が発生している新興宗教団体「新天地イエス教会」の信者で、129 人のうち 115 人が同大邱教会の信者である。 また、死者も 1 人増え、7 人となった。 これまた集団感染が発生している大邱に隣接した清道テナム病院の患者(62 歳の男性)である。 同病院での死者はこれで 5 人目である。

今日午前の段階で 161 人の感染が確認されたことで韓国は早くも 4 日連続で 3 桁の感染者を出すことになった。 ちなみに、韓国は 1 月 16 日に最初の感染者が確認された初期の頃は 1 日 1 桁台で、18 日までは 31 人に留まっていた。 しかし、19 日に 20 人、20 日に 53 人と二桁に跳ね上がるや、21 日からは 100 人 229 人(22 日)、169 人(23 日)と一気に三桁台に突入してしまった。

また、昨日までの 602 人の感染者の中に 1 歳 2 か月の幼児が含まれていたことがわかった。 京畿道の金浦市在住の夫婦の子供で、夫婦ともコロナウイルスの感染者である。 また、大邱でも 4 歳の幼児が感染していたことが判明した。 一昨日までは感染者の最年少は 18 日に感染が確認された大邱市在住の 11 歳の女の子だとみられていた。 1 歳 2 か月の幼児(女子)の父親は 33 歳で、母親は 32 歳。 今月 15 日に幼児を連れて大邱市の東区にあるホテルで行われた親戚の結婚式に出席。 式が終わった後、同ホテルの 8 階のビュッフェで食事を取ったが、この日、同ビュッフェで大邱市教会の集団感染源とみられている 61 歳の女性も友人と会食していたことがわかっている。

夫婦は 18 日に大邱から金浦に戻ったが、妻に発熱と咳の症状が出たことから病院で検査を受けたところ、21 日に感染が確認された。 夫は無症状だったが、濃厚接触者であったことから検査を受けた結果やはり感染していたことがわかった。 この時点では幼児はウイルス検査では陰性と出ていたことから夫婦は幼児を大邱の妻の実家に預け、揃って病院に入院し、治療を受けていた。

しかし、幼児にも発熱の症状が見られたことから再度、ウイルス検査を受けたところ、陽性と判定された。 幼児は現在、ソウル大の病院に移送され、治療を受けている。 4 歳の幼児は感染が確認された 20 代の教師が通っている大邱市東区の園児であることがわかっている。 この幼児も大邱の病院で治療を受けているが、命に別状はない。 韓国では幼児の感染は極めて異例とみられている。 (辺真一、Yahoo! = 2-24-20)

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韓国、新興宗教団体で感染拡大 警報レベルは最高段階に

新型コロナウイルスによる肺炎について、韓国保健福祉省は 23 日、国内の感染者が新たに 169 人増えて、計 602 人になったと発表した。 死者は計 5 人になった。 南東部の大邱で起きた新興宗教団体の集団感染が拡大している。 同省によると、新たな感染者 169 人のうち多くは宗教団体の関係者という。 同省などは教会側から名簿の提供を受け、約 9,300 人を対象に電話で症状を聞き取り調査している。 これまでのところ約 1,200 人が症状を訴えたという。

韓国政府は同日に対策会議を開き、政府の危機警報段階を「警戒」から最高段階の「深刻」に格上げすることを決めた。 文在寅(ムンジェイン)大統領は「政府と自治体の支援体系を一層強化して対応する」と強調。 「集団行事は室内だけでなく、屋外でも自粛をお願いしたい」と国民に呼びかけた。

一方、中国の国家衛生健康委員会は 23 日、中国本土の死者は前日の統計から 97 人増加し、計 2,442 人になったと発表した。 感染者は 648 人増えて累計 7 万 6,936 人に達した。 全国 31 の省や直轄市、自治区のうち北京を含む 21 カ所で新たな感染者がゼロだった。 湖北省以外で感染拡大が減速する一方、湖北省は依然として厳しい状態が続いており、新たな死者のうち広東省の 1 人を除く 96 人が湖北省で確認された。 (ソウル = 鈴木拓也、北京 = 高田正幸、asahi = 2-23-20)


アフリカで感染が急拡大 36 カ国 900 人、医療は脆弱

アフリカ諸国で新型コロナウイルスの感染が急拡大し、入国禁止や非常事態宣言に踏み切る国が相次いでいる。 中国や欧米に比べると感染者数は少ないものの、医療体制が脆弱な国や地域が多いことから、世界保健機関 (WHO) が支援に乗り出している。 WHO アフリカ地域事務所のモエティ所長は 19 日、「アフリカ全体で感染国が急速に増えているのを深く懸念している。 封じ込めや地域住民への感染防止のために支援していく。」と記者会見で訴えた。

アフリカの 54 カ国のうち感染者が確認された国は、20 日までに 36 カ国に達し、1 週間前に比べて 20 カ国以上増えた。 感染者数は全体で約 900 人に上っており、欧米諸国などから入国した人の感染が多くを占めていることが特徴だ。 アフリカ東部エチオピア出身のテドロス・アダノム WHO 事務局長は 18 日、「おそらく、発見されていないケースや未報告のケースがあるだろう」との予測を示し、さらなる感染拡大に備えるよう求めた。

WHO が危機感を強める背景には、脆弱な医療体制がある。 新型コロナウイルスの検査ができる機関は当初、南アフリカとセネガルの 2 カ国にしかなく、感染拡大を受けて急きょ約 40 カ国まで増やされた。 アフリカでは都市部のスラムなど人口密集地区が多いほか、手を洗うための水道やせっけんが自宅にない住民も多い。 検査に来た医者と偽って、住居に侵入しようとする事例もある。 アフリカの各国政府は、感染者数が少ない段階から入国制限や航空便の運航停止などの対応策を打ち出してきた。 感染国からの入国を制限する国は約 30 カ国に上り、入国できても 2 週間の自主待機を求める国が多い。

多くの観光客が訪れるエジプトは 19 - 31 日、国内すべての空港を閉鎖。 ケニアも感染者が確認された全ての国からの入国を停止した。 さらに、ケニア政府はアフリカ版の疾病対策センター (CDC) にあたる施設の建設方針を決定。 21 階建てとなる施設の建設費用 83 億シリング(約 83 億円)は、中国が支援を申し出ているという。 新型コロナウイルスで 1 人の犠牲者が出たスーダンは 16 日、非常事態を宣言し、国境を封鎖した。

サハラ砂漠以南のアフリカ諸国で最多となる 202 人の感染者が確認された南アフリカも 15 日、非常事態を宣言。 学校は 18 日から休校になり、100 人以上が集まるイベント開催も禁止された。 海外渡航歴が無い人の感染も確認されており、駐在する日本企業の中にはテレワークに移行したり、駐在員の家族を一時帰国させたりする動きも出始めている。 (ヨハネスブルク = 石原孝、asahi = 3-20-20)


「収入ゼロ …」強まる懸念 コロナ、東南アジアで急拡大

新型コロナウイルスの感染が、東南アジアや南アジアで急拡大している。中国や韓国、欧州での大流行が波及する恐れが強まっており、アジア各国は外国との往来を厳しく制限し始めた。多くの日本企業が進出する地域で、経済への影響が特に懸念されている。 「事態は急速に動いている。」 世界保健機関 (WHO) 東南アジア地域事務所は 17 日の声明で、東南アジアやインドで緊急の感染防止策が必要だと警告。 複数の国で、イタリアなどのような大規模感染が起きる兆候があると指摘した。

同地域での感染者数は、中国で急増した 1 月から 2 月にかけては諸外国と比べて目立っていなかった。 だが 3 月に急増。 WHO によると、東南アジア諸国連合 (ASEAN) とインドの計 11 カ国で、17 日時点で 1,574 人。 14 日から 17 日の 3 日間で倍増したこともあり、各国は厳しい入国制限を取り始めた。 感染急増の背景には、当初は検査態勢が整っていなかったことや、感染者が少なかったことで当局が強い対策を取ることにつながらなかったことなどがあると指摘されている。

15 日から 16 日にかけて感染者が倍増して 553 人になったマレーシアは、16 日に政府が 18 - 31 日の間の外国人入国禁止を発表。 それまでは中国からの渡航者を受け入れていた。 18 日時点での感染者数は 790 人に達した。

インドネシアも、16 日から 17 日にかけて感染者が約 1.5 倍の 172 人に増えた結果、政府が 17 日、日本人などに認めてきたビザ免除や空港での到着ビザ発給を 20 日から 1 カ月間やめると発表。 ただし、事前にビザを申請して取得すれば入国できる。 感染者が 19 人だった 10 日の時点で、WHO から「国家非常事態宣言も視野に準備を」とせかされ、国内には対応の甘さを批判する声もある。

旅行会社「収入、ゼロに近い」

新型コロナウイルスの感染拡大は、東南アジアの主力産業の一つである観光にも打撃を与えている。 観光業が国内総生産 (GDP) の約 2 割を占めるタイでは、2 月の外国人訪問者数が 242 万人と前年より約 4 割減った。 中国人でにぎわうはずだった春節(旧正月)が空振りに終わり、欧米人にも人気の 4 月のソンクラーン(タイ正月)の連休は延期された。 バンコクの旅行業者は「日本からのツアー申し込みも例年の半分程度しかない」と嘆く。

インドネシアで人気の観光地バリ島では、観光客が例年より 2 割ほど減っている。 「感染者ゼロ」だった 1 月まではむしろ増えていたが、中国便の停止で暗転。 3 月初めに国内初の感染が判明すると、さらに客足が遠のいた。 バリ州の観光局長によれば 2 月は前年比で 5 万人減り、3 月も 10 万人は減るとみる。 地元報道によると、中国人客で成り立っていた飲食店などでは、従業員の雇い止めが起きている。

11 年の民政移管の後、観光業の GDP 比が 2.6% (11 年)から 6.8% (18 年)にまで上昇したミャンマー。 国内の感染者はまだ確認されていないが、ホテル観光省によると、今年の観光客は前年比の半分ほどに落ち込むとみられているという。 観光客の 4 分の 1 を占める中国人観光客が 50 - 80% 減るとみられるのが大きい。 ヤンゴンで旅行会社を営むティントゥンさん (30) は「今月に入って収入は去年の 1 割程度に減った。 中国を中心に 4 月の予約はキャンセルが相次ぎ、収入はゼロに近くなってしまうのではないか」と力ない声で話した。

世界旅行ツーリズム協議会 (WTTC) によると東南アジア地域では 2018 年、観光業が GDP の 12.6% を占め、世界平均の 10.4% を上回る。 影響は計り知れない。

操業停止に追い込まれる例も

在留邦人や日系企業への影響も大きい。 約 9 千人の在留邦人がいるインドでは政府の厳しい入国制限が始まり、出張などで出国すると再入国できなくなる恐れがある。 日系企業は不急の出張や帰国を控えるよう社員に指示している。 約 1,900 社の日系企業が進出するインドネシア。 空港での到着ビザで日本から出張者が来る企業が多いが、20 日から到着ビザが停止に。 機械メーカーの担当者は「プロジェクトが遅れる」と懸念する。

自動車メーカーなど日系企業が集まる西ジャワ州カラワンでは 17 日、海外からの渡航者について最大 14 日間の自主隔離とする決定を地元自治体がした。 地区で働く日本人駐在員は「政府の方針が毎日のように変わり、その都度、緊急会議を開いている」と嘆いた。

日系企業のサプライチェーンにも影響が出始めた。 カンボジアの日系企業関係者によると、縫製業の中小企業の一部は中国やベトナムから輸入する原材料を確保できず、操業停止に追い込まれているという。 カンボジアからベトナム南部のホーチミン市の港を通じて製品を輸出している企業も多く、ベトナムが 18 日に外国人の入国を事実上禁止したことで、工場閉鎖などさらに影響が出る恐れも高まっている。

タイに進出している日系企業のうち約 1,800 社が登録するバンコク日本人商工会議所によると、タイの製造業でも中国からの部品の到着が遅れ、製造が滞るケースが出ている。 同会議所の担当者は「東南アジア各地で工場の操業や原料調達が難しくなるのでは」と懸念する。 (ジュネーブ、シンガポール、バンコク、ジャカルタ、ヤンゴン、ニューデリー、ハノイ、asahi = 3-19-20)

〈おもなアジア諸国の外国人に対する入国制限〉

  • インド : 4 月 15 日まで入国ビザを無効化(就労ビザなどを除く)
  • インドネシア : 20 日から 1 カ月間、ビザ免除措置と空港での到着ビザ発給を停止
  • シンガポール : 中国やイタリアなど感染の特に多い 7 カ国からは入国禁止。 その他日本などからの渡航者は入国後 2 週間の外出禁止。
  • タイ : 中国やイタリアなど感染が広がった国・地域からの渡航をビザ発給停止などによって制限
  • ベトナム : 18 日から 30 日間、ビザ発給を停止
  • マレーシア : 18 日から 31 日まで、入国禁止。 国民の出国も禁止。

EU、欧州全体を「封鎖」へ 域外からの渡航、30 日間禁止 - 伊の死者 2,000 人超

【ブリュッセル】 欧州連合 (EU) のフォンデアライエン欧州委員長は 16 日、新型コロナウイルスの感染拡大を抑制するため、EU への第三国からの渡航を 30 日間、原則禁止する方針を表明した。 域内の感染者数が急増する中、欧州全体を事実上「封鎖」する異例の厳しい措置に踏み込み、早期収束を図る。 先進 7 カ国 (G7) 首脳が同日開いたテレビ会議で各国に説明した。 17 日に予定する EU の臨時テレビ首脳会議での承認を経て導入する。

AFP 通信によると、欧州で事態が最も深刻なイタリアは感染者が 2 万 7,000 人以上、死者は 2,158 人。 世界では約 17 万 5,000 人が感染し、死者は 7,007 人に達した。 フォンデアライエン氏は記者会見で「ウイルスを EU 内でこれ以上広めないよう不必要な渡航はすぐに減らさなければならない」と強調した。 期間中は、EU 市民や長期在留者、外交官、医療従事者らを除き、渡航が禁じられる。 必要に応じて期間延長も検討する。 EU 加盟国のほか、欧州各国間での出入国審査を撤廃した「シェンゲン協定」締約国であるスイスやノルウェーなども域内として扱う。 1 月に EU から離脱した英国市民は従来通り渡航できる。 (jiji = 3-17-20)


「ゴールデン・プリンセス」号下船拒否 乗客感染疑い NZ

【ウェリントン】 ニュージーランド (NZ) 中部クライストチャーチ近郊の港に着いたクルーズ船「ゴールデン・プリンセス」で、新型コロナウイルス感染の疑いが浮上し、乗客乗員 3,700 人が 15 日、下船を禁じられた。 同船は集団感染が起きた「ダイヤモンド・プリンセス」、米カリフォルニア州に入港した「グランド・プリンセス」と同じ運営会社が運航している。

NZ 保健当局者によると、ゴールデン・プリンセスでは乗客 2,600 人のうち 3 人が医師の指示で隔離され、うち 1 人には感染が疑われる症状もあった。 ウイルス検査の結果は 16 日に分かり、当局者は「結果が出るまでは誰も下船させられない」と説明した。 NZ 政府は 14 日、入国者の自主隔離とクルーズ船の入港禁止を発表した。 しかし、この発表以前に、同船は NZ 海域に入っていた。 (AFP/時事通信 = 3-15-20)


クルーズ船「グランド・プリンセス」、米国人乗客の下船完了

船内で新型コロナウイルスの感染が確認され、米カリフォルニア州オークランドに入港中のクルーズ船「グランド・プリンセス」で 13 日、乗客の下船がほぼ完了した。 船内には外国人の乗客数人がとどまっている。 グランド・プリンセスでは乗客乗員のうち 21 人から新型ウイルスの陽性反応が確認され、9 日にオークランドに入港した。 カリフォルニア州知事室は 13 日、「米国人の乗客全員がグランド・プリンセスから下船した」と発表した。 下船したのは 2,446 人で、カナダと英国の乗員数人も含まれる。

ギャビン・ニューソム知事は、船内にとどまっている乗客らの帰国に関して出身国との調整が行われているため、クルーズ船は少なくとも 15 日まではオークランドに停泊するとの見通しを示した。 ニューソム氏はまた、下船後の検査で新型ウイルスの陽性反応が確認された乗客がいることを発表したが、人数は明らかにされていない。 入院の必要がない米国人の乗客らは、カリフォルニア州、テキサス州、ジョージア州にある 4 か所の軍事基地に輸送され、14 日間の隔離措置が取られる。 乗客からは、基地への輸送時にバスや飛行機にすし詰めにされ、クルーズ船での厳格な隔離措置が無駄になったとの不満が聞かれた。

一方、ドナルド・トランプ米大統領は 13 日、新型ウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が宣言され、複数の船舶で感染者も出ていることから、大手クルーズ船運航会社を対象に、米国からの出港を 30 日間停止すると発表した。 出港停止の対象となるのは、カーニバル・コーポレーション、ロイヤル・カリビアン・インターナショナル、ノルウェージャンクルーズライン、MSC クルーズ。 これらの会社はすでにクルーズ船の運休を決めており、カーニバルが所有するクルーズ会社、プリンセス・クルーズは 12 日、運航を 2 か月間中止すると発表していた。 (AFP/時事通信 = 3-14-20)

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グランド・プリンセス下船客 1 億円超える賠償訴訟

新型コロナウイルスに集団感染したクルーズ船「グランド・プリンセス」から下船したアメリカ在住の乗客がクルーズ船の運航会社に 1 億円余りの損害賠償を求めていることが分かりました。

地元メディアによりますと、10 日夜に下船したフロリダ州在住の 75 歳の男性が 100 万ドル = 1 億円余りの損害賠償を求めました。 最初の感染者と同じ時期に船内にいた 62 人について検査を怠っていたことなど、運航会社の対応が不十分だったと主張しています。 この男性は下船した後に軍事施設に隔離されているため、親族が裁判所に申し立てたということです。 グランド・プリンセスでは 11 日も乗客の下船が続く見通しです。 (テレ朝 = 3-11-20)

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米沖で待機のクルーズ船、オークランドに 9 日入港へ

新型コロナウイルスの感染拡大により、米カリフォルニア州サンフランシスコ沖で待機中のクルーズ船「グランド・プリンセス」が、同州オークランドに入港することが分かった。 運航会社が 7 日、明らかにした。 このクルーズ船をめぐっては、検査を受けた 45 人中、乗員 19 人と米国人乗客 2 人の計 21 人が新型コロナウイルスに感染していた。

運航会社プリンセス・クルーズは、9 日から「治療や入院が緊急に」必要な乗客の下船を開始すると発表。 ただ、米疾病対策センターからの指示により、当初 8 日に予定していた入港を遅らせるという。 また同社は「カリフォルニア州民の乗客は、検査および隔離のため州内にある連邦政府運営の施設へ向かう一方、それ以外の乗客は連邦政府によって他州の施設に移送される」とし、乗員については船内で隔離および治療が行われると説明した。 地元紙サンノゼ・マーキュリー・ニュースがラリー・リードオークランド市議会議員の話として伝えたところによると、同州のギャビン・ニューソム知事が同船の入港を許可したという。 (AFP = 3-8-20)

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グランド・プリンセスでコロナ感染 トランプ大統領「船内に隔離」

新型コロナウイルスへの集団感染が疑われ、アメリカ・カリフォルニア州沖に停泊中のクルーズ船で、21 人から新型コロナウイルスの感染が確認された。 クルーズ船「グランド・プリンセス」には、日本人 4 人を含むおよそ 3,500 人の乗客乗員が乗っていて、このうち 21 人から陽性反応が出た。 21 人の国籍はわかっていない。 ホワイトハウスで会見したペンス副大統領は、早ければ 7 日にもクルーズ船を商用でない港に入港させ、全員の検査を行うとしている。

トランプ大統領「一定期間、乗客らを船内にとどまらせ、船を基地として使えと言いたい。 外に出せば、感染者数は増えるだろう。」 一方、トランプ大統領は「感染者数が跳ね上がるため、乗客らを船内に隔離すべきだ」と主張し、下船計画に強い懸念を示した。 対応はペンス副大統領に任せるとしながらも、政権内で意見の違いがあらわになった形です。 (FNN = 3-7-20)

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米サンフランシスコ沖のクルーズ船で新型コロナの集団感染 カリフォルニア州が「非常事態宣言」

アメリカでは最多の 53 人の感染者数が確認されているカリフォルニア州で、深刻な事態が発生している。 2,500 人乗船(半数がカリフォルニア州の住民)のクルーズ船「グランド・プリンセス」号で、新型コロナウイルスによる集団感染が起きた模様で、船はサンフランシスコ沖に停泊を余儀なくされている。 カルフォルニア州知事ギャビン・ニューサム氏は、米国時間 3 月 4 日、このクルーズ船で「11 人の乗客と 10 人の乗員が症状を見せている。 その数は非常に少なく見積もられている可能性がある。」と説明した。 その症状というのは、インフルエンザや風邪のような症状だという。

船に検査キットと飛ばす

現在、州衛生当局により乗船者全員の検査をする準備が進められている。 サンフランシスコからメキシコまで乗船し、引き続き、メキシコからハワイへも乗船した客は自室に留まるよう CDC (米疾病対策センター)から指示されているという。 船は、乗客の検査が終わるまで沖合に停泊させ、着岸させない模様だ。 では、どうやって、検査するのかというと、船に検査キットを飛ばし、検体を送り返してもらってラボで検査するというやり方が計画されている。

そのやり方について、FEMA (米連邦緊急事態管理庁)元上級高官のマーク・ヌーヴォー氏は、ABC ニュースで、「不便なやり方であることに疑問の余地はないが、乗客を守り、世界で 7 番目に大きいカリフォルニア経済へのウイルス拡散を防ぐ、強く大胆で正しい方法だ。」と、評価している。 「グランド・プリンセス」号は「ダイヤモンド・プリンセス」号も運航しているカーニバル社が運航しており、2 月 11 日にサンフランシスコから出航、メキシコへ向かった。 その後、2 月の終わりにメキシコからハワイへ向かい、ハワイ 4 島を訪ねた後、米国時間 3 月 5 日にサンフランシスコに帰港する予定になっていた。

カリフォルニア州初の死者も乗船

ところで、同じ 3 月 4 日は、ワシントン州以外では初めてカリフォルニア州で新型コロナウイルスによる死者が確認されて、アメリカで大きなニュースとなっていた。 実は、亡くなった 71 歳の男性(慢性疾患を持っていた)は、2 月 11 日から 21 日まで、このクルーズ船に乗船し、サンフランシスコからメキシコに向かった。そのため、州は、CDC と協力して、亡くなった男性と同じルートで乗船していた 2,500 人の乗客へのコンタクトを行っている。 カーニバル社も、2 月 11 日から 21 日の間にこのクルーズ船に乗船した客は、発熱や咳、呼吸困難などの症状が現れたら医師にコンタクトするよう訴えている。

また、サンフランシスコ郊外のソノマ郡でも、亡くなった男性と同じルートで乗船した乗客が新型コロナウイルスに感染、現在治療を受けているが、州知事によると「非常に難しい状態」だという。 クルーズ船での集団感染や州で初の死者が出たという事態を受け、ニューサム州知事は、ワシントン州、フロリダ州に続き「非常事態宣言」を出した。

空港検査官も感染

また、3 月 4 日、カリフォルニア州では新たに 6 人の感染が確認されたが、そのうち 1 人は、ロサンゼルス空港で、到着した乗客のヘルス・スクリーニング検査を行っている CDC の検査官だった。 検査官は感染防護用のギアを身につけていたという。 検査官が感染している乗客から感染したのか、市中感染したのかは不明だ。 「ダイヤモンド・プリンセス号」の乗船者に対する日本政府の危機管理対応は世界から大きな批判を受けたが、カリフォルニア州や CDC が、クルーズ船で起きている集団感染にどう対応するのか注目されるところだ。 (飯塚真紀子、Yahoo! = 3-5-20)


スペインも非常事態宣言へ 欧州で感染急増、「戦いの始まり」

【パリ】 スペインのサンチェス首相は 13 日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、14 日にも 15 日間の非常事態を宣言すると発表した。 パイス紙が報じた。 サンチェス氏は「来週には感染者が 1 万人に達することも否定できない」と述べ、14 日に閣議を開くと明らかにした。 スペイン国内の感染者は 4,200 人以上で、死者は 121 人に上る。

パイスによれば、サンチェス氏は記者会見で「ウイルスとの戦いは第 1 段階にすぎない。 今後は厳しい数週間となるだろう。」と表明した。 非常事態宣言により移動制限などが実施される見通し。 マドリードの地元当局は 13 日、生活必需品を扱う店以外の全店舗を休業にすると決定。 バーやレストラン、スポーツ施設なども閉鎖した。 (jiji = 3-14-20)

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数百人宿泊のホテル封鎖 スペイン領、客が肺炎検査陽性

大西洋上のスペイン領のリゾート地、カナリア諸島のテネリフェ島で 25 日、数百人が宿泊するホテルが封鎖された。 イタリア人の男性客が新型肺炎の検査で陽性となったためで、AFP 通信などによると、男性は島内の病院で隔離され、宿泊客は感染拡大を防ぐため外出を禁じられている。 男性は感染が拡大しているイタリア北部ロンバルディア州から観光で訪れた医師という。 温暖な同島は避寒地として知られ、467 室あるリゾートホテルには 1 千人近くが滞在しているという。 ホテルのホームページには「3 月 15 日まで営業を取りやめる」と表示されている。

英国人男性の宿泊客は同通信に対し、部屋のドアの隙間から「衛生上の理由でホテルは封鎖された。 当局から新たな指示があるまで部屋にとどまるように。」と要請する紙が配られたと明かした。 別の宿泊客は同通信に「要請は守られておらず、宿泊客はホテル内のレストランで朝食をとっていた」と語っている。 (パリ = 疋田多揚、asahi = 2-26-20)


「感染症は米軍が武漢に持ち込んだかも」中国報道官が投稿

新型コロナウイルスを巡り、中国外務省の報道官が「この感染症は、アメリカ軍が武漢に持ち込んだものかもしれない」とツイッターに投稿し、中国政府の報道官の投稿にアメリカ側から反発の声があがることも予想されます。 中国外務省の趙立堅報道官は 12 日夜、ツイッターで感染が拡大している新型コロナウイルスについて「アメリカで初めての感染はいつ発生し、何人が感染したのだろうか? この感染症は、アメリカ軍が武漢に持ち込んだものかもしれない。 アメリカは透明性をもって、データを公開しなければならない。 説明が不足している。」などと書き込みました。

中国外務省の 13 日の記者会見で、このコメントの意図について問われた耿爽報道官は「ウイルスの発生源については、国際社会の中でも異なった見解がある。 科学的で専門的な意見を聞く必要がある。」と述べるにとどめ、趙報道官のツイートが中国政府としての公式見解がどうかの確認は避けました。 新型コロナウイルスを巡っては、アメリカのトランプ政権の高官が中国政府による隠蔽を指摘し「世界的な対応が遅れた」などと批判したのに対し、中国外務省が「中国に責任をなすりつけるべきではない」と反論するなど、非難の応酬が続いており、今回の中国政府の報道官の投稿に、アメリカ側から反発の声があがることも予想されます。

趙報道官は、これまでにも中国のウイグル族の人権問題に対する批判に、ツイッター上で強いことばを使って反論するなど、中国では一定の支持を集めています。 (NHK = 3-13-20)

〈編者注〉 中国に指摘されるまでもなく、今冬、米国でインフルエンザが大流行していたのは事実です。 はたして、インフルエンザヴィルスだけだったのか、他に新型のヴィルスは発見されなかったのか、素人でも疑問は残ります。 でも、中国は新型ビィルスの発見が去年だったことを公式には認めていませんし、従って最初に発見された患者の居住地すら発表されていないのです。 とても、反論できる立場ではありません。


エジプトで初の新型コロナ死者 60 歳のドイツ人男性

エジプト保健・人口省は 8 日、同国を訪れていたドイツ人男性 (60) が新型コロナウイルス感染で死亡したと発表した。 エジプトでは初の死者となる。 同省によると、男性は 6 日、南部ルクソールから紅海沿いのリゾート地ハルガダに移動。 高熱を出して病院で検査したところ 7 日に感染が確認され、8 日に死亡した。 エジプトには 1 週間前に入国したという。 エジプトでは、ルクソールに到着したナイル川のクルーズ船の乗員・乗客のうち 45 人の感染が確認されている。 同省は、この男性が同じ船に乗っていたかは明らかにしていない。 (カイロ = 北川学、asahi = 3-9-20)

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