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コロナ新規感染者 19 人 うち入国者 18 人 中国

【北京】 中国政府は 4 日、新型コロナウイルス感染者の累計が同日午前 0 時(日本時間同 1 時)時点で前日比 19 人増の 8 万 1,639 人になったと発表した。 無症状感染者は 64 人が新たに確認され、死者は 4 人増え 3,326 人になった。 新たな死者は全員が湖北省武漢市で確認された。 新規感染者は武漢市で 1 人、ほかは海外からの入国者だった。 治療中の患者は 1,562 人で、そのうち重症は 331 人。 隔離中の無症状感染者は 1,030 人となった。 一方、感染者のうち 7 万 6,751 人が退院した。 (jiji = 4-4-20)


中国 「清明節」の墓参り 人の数を厳しく制限 感染拡大に警戒

中国では 4 日、多くの人が先祖の墓参りを行う「清明節」を迎えます。 当局は、新型コロナウイルスの感染が再び急速に拡大することを警戒し、墓地を訪れる人の数を厳しく制限しています。 このうち、中国の上海市にある墓地には例年、「清明節」になると多くの人が墓参りに訪れますが、ことしは墓地に入る人を制限するため、ネットでの予約制になり、3 日は名前を事前に登録した人が供え物などを持って訪れました。 墓地の入り口では、防護服姿の担当者が一人一人の健康状態をチェックするなど、ものものしい雰囲気で、訪れた人はマスクをつけたまま先祖の墓を掃除したり花を供えたりしたあと、静かに手を合わせていました。

「清明節」にあわせてこの墓地に墓参りに来る人は、去年の 3 割程度のおよそ 16 万人にまで減る見込みだということです。 毎年墓参りに訪れるという上海市の男性は、「ことしは訪れる人が少ないです。 私たちも子どもたちと一緒に墓参りすることができませんでした。 来年は家族全員で来られるよう願っています。」と話していました。 一方、墓参りができない人のためには、墓の掃除や、供え物を代行するサービスがあり、当局はこうしたサービスの利用を呼びかけるなどして、感染が再び急速に拡大しないよう警戒しています。 (NHK = 4-4-20)


中国の武漢封鎖、70 万人の感染防いだ可能性 論文が指摘

【ワシントン】 新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の世界的大流行の中心地となった中国・武漢を封鎖した中国当局の決断は、ウイルスの拡散を遅らせ、70 万人以上の新規感染を防いだ可能性があるとする論文が 3 月 31 日、米科学誌サイエンスに発表された。 中国、米国、英国の共同研究チームは、感染者数の発表や公衆衛生に関する情報、携帯電話の位置情報の履歴を使ってウイルスの拡散について調査を実施。 流行の最初の 50 日間に中国当局が実施した大規模な移動制限により、国内の他の都市が独自の規制を策定、施行するための貴重な時間が生まれたと指摘している。

論文の共同執筆者で英オックスフォード大学研究員のクリストファー・ダイ氏は報道発表で、「中国の制限措置は、感染の連鎖をうまく断ち切り、感染力のある人と影響を受けやすい人の間の接触を妨げることで、功を奏したとみられる」と述べている。 中国政府が 2 か月以上前に武漢の封鎖に踏み切った際には劇的な措置として受け止められたが、今や外出制限の対象は世界人口の半数近くへと拡大しており、封鎖措置は急速に常態化しつつある。

英インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究チームは 30 日に発表した論文で、厳格な外出制限措置により欧州 11 か国で合わせて最大 5 万 9,000 人の命が救われた可能性があると指摘。 調査対象とした国々の大半で、外出制限によりウイルスの拡散ペースが大幅に抑制された可能性が高いと結論している。

武漢での規制が徐々に解除され、人々の生活が少しずつ正常に戻りつつある中、中国をはじめ世界各国にとっての問いは、移動制限が解除されたらどうなるのかということだ。 サイエンス誌の論文の共同執筆者、北京師範大学の田懐玉副教授(疫学)は、「居住者や国外からの感染者により再び感染が拡大する可能性を、われわれは強く認識している」と述べている。 (AFP/時事通信 = 4-3-20)


中国の無症状感染者、現在 1,367 人 累計は公表せず

中国国家衛生健康委員会は 1 日、新型コロナウイルスに感染しながら症状のない「無症状者」が 1 日現在、中国本土で 1,367 人いると発表した。 中国政府は無症状者の状況を公表してこなかったが、無症状者を介した感染拡大の懸念が広がり 1 日から公表を始めた。 香港紙は、2 月末の段階で統計に現れない無症状者が 4 万 3 千人以上いたと報じたが、同委員会はこれまでの累計は明らかにしなかった。 (上海 = 宮嶋加菜子、asahi = 4-1-20)

◇ ◇ ◇

中国 李首相「無症状の感染者数も公表を」

中国の国営メディアによりますと、李克強首相は 30 日、共産党指導部直属の新型コロナウイルス対策の会議で「対策の漏れを防ぐため、無症状の感染者の追跡と隔離を徹底し、濃厚接触者にも調査範囲を拡大する必要がある」と指摘し、無症状の感染者への警戒と対策を強化する方針を示しました。 また「無症状の感染者を見つけ次第、情報を公表し、報告漏れを断固防がなければならない」と述べ、無症状の感染者数も公表する考えを示しました。

中国政府はこれまで、無症状の感染者は隔離の対象にはするものの、周囲に感染させる可能性が比較的低いとして感染者数の統計には加えていませんでした。 しかし、無症状の感染者も、濃厚接触者に感染させる確率は症状がある感染者と大差が無いという専門家の分析もあり、実態の把握を進めなければ対策の漏れにつながるとの懸念が出ています。 (NHK = 3-31-20)


中国、外国人の入国を禁止へ ビザ保有者も

中国は 26 日、全ての外国人の渡航者の入国を 28 日から一時的に禁止すると発表した。 ビザ(査証)や居留許可を持っている人も含まれる。 中国外務省は、「(新型コロナウイルスによる感染症) COVID-19 が世界中で急速に広がっている」ことを受け、「外国人の入国を停止する」と発表した。 対象はビザや居留許可を持っている人。 外交官や、C ビザ(航空関係者などに発行される)保有者は除外される。 「緊急の人道上の必要性」がある人や、特定の業種の労働者は免除を申請できるとしている。

また、外国の航空会社による中国への運航を週 1 便に制限するとともに、中国の航空会社による外国への運航も週 1 便に制限する。搭乗率は 75% を超えてはならないとの規制も設ける。 急激な対策に思えるが、すでに多くの外国航空会社は中国へのフライトを停止しており、中国の多数の都市が渡航者を規制している。 例えば北京市は、市外から戻った全員を対象に先月、14 日間の隔離を命じている。

中国の現状

新型ウイルスは中国で発生したが、現在の感染者はアメリカより少なく、死者はイタリアやスペインを下回る。 中国国家衛生健康委員会 (NHC) は 27 日、中国の感染者数は 8 万 1,340 人、死者は 3,292 人と発表した。 感染者のうち 565 人は「輸入(中国に入国した外国人か、帰国した中国人)」に分類されている。 中国で確認される新たな感染者は現在、ほぼ全員が海外からの渡航者となっている。 27 日にはここ 3 日間で初めて、国内で感染した患者が出たと発表された。

26 日には中国全土で 55 人の新たな感染者が確認されたが、うち 54 人は海外からの渡航者だったという。 流行が始まった武漢市がある湖北省では 26 日、新たな感染者や感染の疑いがある人は見つからなかった。 (BBC = 3-27-20)


「統計をみんな疑ってる」封鎖解除、武漢市民に募る不安

新型コロナウイルスによる肺炎が最初に発生した中国・武漢市の封鎖が 4 月 8 日、解除される。 人口 1,100 万人の大都市を封鎖するという前例のない感染防止策の実施から 2 カ月。 市民からは期待と不安の声が上がった。 世界でウイルスの蔓延が続く中、封鎖解除を決めた背景には、政府の思惑も透けて見える。 24 日、中国の SNS 上には武漢の封鎖解除を示す「開城」の言葉があふれた。 武漢市内の大学教授の男性 (65) は「開城は希望の表れだ」と、朝日新聞の電話取材に声を弾ませた。

大学生の周祥寧さん (21) も「ニュースで解除を知り、やったと思った。 大歓迎だ。」と喜ぶ。 2 月に感染し、自宅隔離を強いられた。 自分は快復したが、知り合いが 2 人亡くなった。 それでもここ数日、市内の新規感染者ゼロの発表が続き、「封じ込めは成功した」と感じてきたという。

一方、不安を口にする住民もいる。 武漢市内で母親と暮らす会社員の女性 (33) は、「この 2 カ月、目に見えない鎖につながれているような毎日だった。 苦しみが報われたと思う一方、外に出るのはまだ怖い。」と言う。 住んでいる団地では今月 21 日から買い物のため外出することが認められるようになったが、住民の多くは家にこもったままという。

「統計ではゼロでも、隠れた感染者はまだまだいるのではと、みんな疑っている。 解除されても不要不急の外出はしない。」 公務員の 20 代女性も「どこに行っても隔離や差別の対象になりそうで、武漢市の外に出ようとは思わない。」と話す。 武漢大学教員の馮川さん (30) は「喜び半分、不安半分」と言う。 2 月に予定していた自身の結婚式はいつ行えるか、めどが立たない。 「また何かのきっかけで感染が広がる恐れがあると思うと、すぐにわいわい集まるわけにはいかない」と話す。

武漢の封鎖解除は、ウイルスとの闘いに「出口」が見えてきたことを印象づける意味を持つ。 中国政府としては、武漢の規制解除により、企業の本格的な操業再開を促し、経済の回復を急ぎたいとの思いが強い。 世界各地で感染が深刻さを増す中、政権が「決戦の地」と位置づける武漢市の正常化を実現させることで、習近平(シーチンピン)国家主席の指導力を内外にアピールする狙いもあると見られる。 (今村優莉、上海 = 宮嶋加菜子、asahi = 3-26-20)


武漢で「大規模抗議発生の恐れ」 不満封殺へ提言、党中央に報告書

【北京】 2 カ月以上にわたって封鎖措置が続く中国湖北省武漢市で、長期の行動制限を強いられた市民の不満が封鎖解除後に噴出し「大規模な抗議活動が起きる恐れがある」と警告する報告書を、共産党・政府に近い研究機関がまとめたことが 25 日分かった。 矛先を習近平指導部に向かわせないため、世論を誘導するよう党に提言。

関係者によると、報告書は党中央の担当部門に提出された。 中国当局は 4 月 8 日、武漢市の事実上の封鎖を解除する。 発生情報の隠蔽など当局に対する市民の不信感が広がっており、封鎖解除に伴い責任追及を求める世論が強まることに習指導部が神経をとがらせているとみられる。 (kyodo = 3-25-20)


武漢封鎖 4 月 8 日解除へ 「震源地」沈静化にめど - 湖北省他都市は今月 25 日から

【北京】 中国湖北省政府は 24 日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、1 月 23 日から実施していた同省武漢市の封鎖措置を 4 月 8 日に解除すると発表した。 武漢市以外の都市は 3 月 25 日に封鎖解除を実施。 武漢市は最初に感染が広がったが、封鎖から 2 カ月を経て沈静化に一定のめどが付いたと判断したもようだ。

武漢市では感染防止のため、鉄道や航空便が停止され、高速道路も封鎖されるなど厳しい移動規制が行われてきた。 湖北省政府によると、25 日午前 0 時(日本時間同 1 時)から武漢市を除く湖北省で道路の封鎖を解き、省が健康だと判断した人は通行を認め、4 月 8 日午前 0 時からは武漢市でも同様の措置を取る。 国営中央テレビは、湖北省にある 3 空港が 3 月 25 日に運用を再開すると伝えた。

省政府は「感染による損失を最小限にとどめ、全省の経済社会の発展ができるだけ早期に正常な軌道に戻るように努力する」と強調した。 学校の再開時期は「感染状況に基づき科学的な評価を経て決定する」としている。 (jiji = 3-24-20)


武漢で今月 17 日以来の新たな感染者 中国全体では 8 万 1,171 人に

新型コロナウイルスについて中国の保健当局は 23 日、新たに 78 人の感染が確認され、中国での感染者は合わせて 8 万 1,171 人になったと発表しました。 中国で最も多くの感染者が出ている湖北省武漢では今月 17 日以来、6 日ぶりに新たな感染者が 1 人確認されました。 また、新たな感染者のうち 74 人は海外から中国に入国した人だということです。 一方、新型コロナウイルスに感染して死亡した人は湖北省で 7 人増えて中国での死者は合わせて 3,227 人となりました。 (NHK = 3-24-20)


武漢の惨状が綴られた日記 その作家に対政府不信感

中国・武漢の悲惨な現実がつづられた新型コロナウイルスに関する日記が世界中から注目されています。

国は真実を隠蔽しているのではないか。

方方日記(2 月 27 日付) : 「私のウェイボーがブロックされた。」

武漢に住む作家・方方さん (64) は自分がネットに上げる身辺雑記が度々、削除されることからそんな疑念を強めていました。

方方日記(3 月 12 日付) : 「私への攻撃が苛烈さを増している。 ささいな日記に多くの人が悪意ある罵声を浴びせるのはなぜか。」

武漢が封鎖されて今月 23 日で 2 カ月。 公式発表では 18 日以降、5 日連続で新規感染者はゼロとされているものの、真実はどうなのか。 武漢市内の団地に貼り出された通知文には「19 日の夜に新たな感染者が出た」と書かれています。

一方、中国政府は今月に入って収束ムードを演出。

方方日記(3 月 7 日付) : 「武漢のリーダーたちは市民に党や国家に感謝するよう求めるが、実に奇妙な考え方だ。 政府は人民の政府であって、人民のために奉仕する存在だ。」

方方日記(2 月 2 日付) : 「一番つらかったのは霊柩車を大声で泣きながら追い掛ける女性の姿だった。 母親が亡くなったのに見送ることもできない。 遺骨がどこに行くかも彼女には分からない。」

多くの死が当局の隠蔽体質によってもたらされたと方方さんはみています。

武漢で早い段階から鳴らしていた医師の警鐘をデマと決め付けたのも、一転して死亡した彼を英雄視したキャンペーンを開始したのも当局の都合。 政府は真実を発表しているのか、統計の数字は現実を反映しているのか。 これは中国に限った懸念ではないはずです。

方方日記(2 月 24 日付) : 「1 つの国が文明国家であるかどうかの尺度は、高層ビルや車の多さや(中略)世界各地で豪遊する旅行客の数ではない。」 (テレ朝 = 3-23-20)


"武漢感染者ゼロ" 中国、症状なければ数えず

新型コロナウイルスの感染が集中する中国の武漢市では、5 日連続で新たな感染者はゼロと発表されたが、発表を疑問視する声が挙がっており、当局が説明に追われている。 武漢市では今月 18 日以降、新たな感染者はゼロと発表されているが、今月 20 日、市内の一つの地区が住民に対し感染者が発生したと通知した。 感染者とされた男性は検査で陽性だったという。 これを受けて武漢市当局は声明を出し、男性に症状はなく政府の基準に沿えば感染者には含まれないと説明した。

中国政府は、検査で陽性が出ても症状がなければ隔離による観察対象にはするものの、感染者には計上しない手法をとってきた。 ただ、ネット上では「政府のメンツを優先して実情を見ないようにしているのでは」と疑問視する声も出ている。 また、香港メディアは 22 日、中国政府の内部文書から感染者 4 万 3,000 人以上が「無症状」を理由に統計から除外されていたことが明らかになったと報じた。 (日テレ = 3-23-20)

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新型コロナ : 中国「新規感染者数ゼロ」の怪

<中国の新型コロナウイルスの新規感染者がついにゼロになった。 しかし、習近平政権の発表を鵜呑みにしていいのか。>

3 月 19 日、中国国家衛生健康委員会は中国国内の新型肺炎新規感染者の最新データを発表した。 それによると、武漢市・湖北省を含めて 18 日に中国国内で発生した新規感染例はゼロであった。 この日に新たに確認された 34 の新規感染例は全部、中国本土外で感染して入国したケースであるという。 事実であれば、中国国内における新型コロナウイルスの拡散はすでに治まったことになる。 問題は国家衛生健康委員会の発表を額面通りに信じて良いかどうかである。

実は、同じ国家衛生健康委員会が今まで日ごとに発表してきた新規感染者の数字を追跡していくと、不審な点があることに気付く。 例えば 2 月 11 日から 14 日までの新規感染者数の推移はまさに謎に満ちている。 11 日に確認された全国の新規感染者数は 2,015 人であったが、12 日にいきなり 1 万 5,152 人に急増した。 前日の約 7 倍だ。 しかし 13 日になるとまた急減して 5,090 人と前日の 3 分の 1 に減った。 そして 14 日には 2,641 人とさらに半減した。 わずか 4 日間のこのような激しい数字の動きは不自然だ。

2 月 12 日の新規感染者数が 11 日の 7 倍になったのは、実は数字の操作とは別の意味での人為的操作の結果である。 新型肺炎拡散の中心地である湖北省と武漢の両方で、共産党書記の交代に伴って新型肺炎に対する検査方法が変わり、両地での新規感染者数が急増したのだ。 11 日、武漢市を含めた湖北省全体の新規感染者数は 1,638 人であったが、12 日にはそれが一気に 1 万 4,840 人に膨らんだ。 その結果として当然、全国の新規感染者数は急増した。

問題は 2 月 13 日と 14 日の 2 日間の新規感染者数の変動である。 湖北省の場合、13 日の新規感染者数は 4,823 人だが、それは 12 日の約 3 分の 1 だ。 12 日に新しい検査方法を導入したから新規感染者数が急増したのは理解できるが、13 日の数字が 12 日の 3 分の 1 にまで激減した理由は全く分からない。 そして 14 日、この数字はまた前日から半減した。 つまり 12 日から 14 日までのわずか 3 日間、同じ検査方法によりながら、湖北省内の毎日の新規感染者数は 6 分の 1 以下になった。 このような「理由なき激減」は、果たしてありうるのだろうか。

繰り返された「新規感染者数激減」

実は 2 月中旬から 3 月初旬までの間、全国でこのような「理由なき激減」は数回起きた。 2 月 18 日、全国で確認された新規感染者数は 1,749 人であったが、19 日にそれが 4 分の 1 の 394 人に急減した。 2 月 29 日の全国の新規感染者数は 573 人だったが、3 月 1 日にはそれが 202 人に半減。 2 日にはさらに 125 人になった。 こうしてみると、2 月 13 日以来、国家衛生健康委員会の発表した新規感染者数は 10 日か 1 週間ほどの一定の期間をおいて、不自然な激減を繰り返していることが分かる。 その結果、2 月 12 日に 1 万 5,000 人以上あった新規感染者数が3月初めにはすでに 100 人台に落ち、そして 3 月 18 日の国内の新規感染者数は 0 人となった。

中国政府が主張する「新規感染者数ゼロ」の信ぴょう性を探っていくうえで、次の 2 人の中国国内の専門家の発言が大いに参考になる。

その 1 人は北京大学教授で経済学者の姚洋氏。 北京大学国家発展研究院院長を務める学界の大物である。

姚教授は 3 月 13 日、経済誌『中国企業家』が開設したネット番組で、新型肺炎が拡散する中での企業の生産活動再開について講演した。 その中で彼は「新規感染者数ゼロ」について次のように述べた。 「中央は考え方を変えるべきだ。 『新増(新たに増える)ゼロ』を要求するのを止めたが良い。 『新増感染者数ゼロ』を持続させていくのはかなり困難だからである。」

経済学者の姚教授は一体どうして、「新規感染者数ゼロを求めることをやめてほしい」と中央政府に訴えたのか。 その理由は彼の関心事である企業の生産活動再開と関係がある。 つまり、中央政府が各地の「新規感染者ゼロ」を求めていくと、各地方政府が新規感染者を出すことを恐れて人の集まる工場の再稼働などを制限するから企業の生産活動の再開はなかなか進まない、と言いたいのだ。

姚教授は別のところでも同じ考えを示した。 3 月 16 日、新浪財経などのニュースサイトが姚教授の最新寄稿「疫病との戦いから見る現代化の治理体系(統治システム)」を掲載したが、その中で彼は「わが国の治理体系に問題がある」とした上で、「生産再開」と「新規感染者数ゼロ」との関連性について次のように述べた。 「中央政府は秩序正しい生産活動再開を繰り返し強調する。 しかし末端にとって生産再開はなかなか難しい。 なぜかというと、上からは『新規感染者は 1 人も出すな』との指令があるから、下の幹部たちは思い切って生産再開を進めることができない。 1 人でも新規感染者を出してしまったら、直ちに処分を受けるからだ。」

専門家の言葉が裏付ける実態

次にもう 1 人の専門家の発言を見てみよう。

生物学者で、深センにある中山大学公共衛生学部の学部長を務める舒躍龍氏は中国インフルエンザセンターの主任も兼任しており、感染症分野では中国トップクラスの専門家である。 この舒氏は 3 月 15 日、上海の新民晩報で新型肺炎のコントロールについて語ったが、その中で彼は姚教授と同様に「新規感染者ゼロ」の話に言及し、「中国は(新型肺炎の)防止・制御戦略をできるだけ早く明確にしなければならないが、新規感染者数ゼロを引き続き目標にすべきではない」と指摘した。

その上で彼は、政府に対して 6 つの提言を行なったが、3 つ目の提言として舒氏は「病例が発生した単位(機関や団体)に対して、あるいは発生地の政府に対しその責任を追及するようなことはしない。 むしろ、病例の発生を報告しないものの責任を追及すべきである。」と述べた。 以上は、新型肺炎の「新規感染者数ゼロ」に言及した 2 人の専門家の発言であるが、専門分野がまったく異なるこの 2 人がほぼ同じことを述べているところは実に興味深い。

まずは注目すべきなのは、2 人とも政府に対して「新規感染者数をゼロにすることを目標とすべきではない」と訴えている。 言い方に多少の違いがあるが、両者の訴えはまったく同じ。 要するに政府に対し「新規感染者数ゼロを目標にするようなことはやめた方が良い」と進言したのである。 そして最も重要なポイントは、国内で一定の地位と立場のあるこの 2 人の専門家が公の発言で政府に対してそう進言しているのであれば、それはすなわち中国政府が実際に「新規感染者ゼロ」を目標にしている、ということだ。

誰か 1 人の専門家が政府の「戦略目標」を誤読して勝手な解釈を行うことはありえる。 しかし姚氏と舒氏という高レベルの公職にある中国トップクラスの専門家が 2 人そろって同じ指摘をしているのであれば、彼らの指摘は決して誤読や勝手な解釈ではなく、むしろ政府の考えを正しくとらえたものである可能性が高い。 しかも、この 2 人の発言は今でも検閲で削除されていないし、政府関係からは彼らの発言が間違いであるとの訂正も反発もない。

やはり彼らのいう通り中央政府、すなわち習近平政権は早い段階から、中国における新型肺炎の新規感染者数をゼロにすることを「戦略目標」として立てているのであろう。 そして 3 月 18 日には目標の通り、武漢を含めて全国の新規感染者数が見事にゼロになったわけである。 政府が「新規感染者数をゼロにする」という目標を立てると、2 月 12 日に 1 万 5,000 人余りいた新規感染者数が 3 月 18 日にはゼロになる - - 人口 14 億人の大国で、あまりにも出来すぎた話ではないか。 実際、2 月末あたりから、武漢・湖北省以外の中国の各省・自治区の大半においては、報告された新規感染者数がとっくにゼロになっていた。

どう考えても、政府の立てた目標をきれいに「達成」するための人為的操作があった可能性が大だが、この「操作」の実態について、実は前述の 2 人の専門家の発言にヒントがある。 北京大の姚教授の発言はこうである。 「上からは『新規感染者は 1 人も出すな』との指令があるから、幹部たちは思い切って生産再開を進めることができない。 1 人でも新規感染者を出してしまったら、直ちに処分を受けるからだ。」

その一方、中山大学の舒氏は政府に対して次のように提言している。 「病例が発生した単位(機関や団体)に対して、あるいは発生地の政府に対しその責任を追及するようなことはしない。 むしろ、病例の発生を報告しないものの責任を追及すべきである。」 この 2 人の発言を突き合わせると、中国の各地方や各機関・団体 で実際何か起きているか見当がつく。

新規感染者数の隠蔽が?

まず、上部組織は下部組織に対して「新規感染者は 1 人も出すな」と指令を出した。 そして、実際に新規感染者を出した下の単位や地方政府の責任を追及して処分を行う。 そうなると、中国各地の地方政府や末端の単位の責任者たちは上からの追究と処分を恐れて、何としても指令された通りの「新規感染者数ゼロ」を達成しなければならない。 その際、中国の幹部たちの一貫したやり方としては、実際に新規感染者が出ているかどうかは関係なく、数字上「新規感染者ゼロ」にして、上に対して「ゼロ」と報告すれば良い。

そして上部組織もそれが嘘だと分かっていながら、さらに上部組織へ報告していく。 その結果、2 月末あたりから、湖北省を除いた 31 の省・自治区・直轄市のほとんどで、「新規感染者数ゼロ」が連日のように報告されることになった - -。

中国における「新規感染者数ゼロ」のからくりだが、実際の新規感染者数がどうなっているのかはまったく分からない。 しかし、2 月中旬から数回も繰り返された「新規感染者数激減」の不自然さからしても、中央政府の定めた「ゼロ」目標の通りに各地の新規感染者数がゼロになっていく不思議さからしても、そして前述の 2 人の専門家の発言からしても、中国の各地では 2 月中旬から現在に至るまで、毎日の新型肺炎の新規感染者数に対する隠蔽などの人為的操作が行われている可能性は否定できない。 中国政府の発表した「新規感染者数ゼロ」を疑わなければならない理由は十分にある。 (石平、NewsWeek = 3-19-20)

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新型コロナ、武漢で新規感染者ゼロに

【大連 = 渡辺伸】 中国政府は 19 日、新型コロナウイルスによる肺炎を巡り、湖北省武漢市で 18 日に新たな感染者が確認されなかったと発表した。 1 月 23 日に同市が事実上封鎖されて以降、1 日あたりの新規感染者数が 0 人になったのは初めて。 湖北省全体でも新たな感染者は 0 人だった。

中国本土の感染者は 19 日午前 0 時時点(日本時間同 1 時)で前日から 34 人増え、累計 8 万 928 人となった。 いずれも中国本土以外から北京市と上海市、広東省などを訪れた人たちだった。 死者数は湖北省で 8 人増え、中国本土全体で 3,245 人となった。 中国国内での新たな感染者数が減るなかで、当局は海外からウイルスが逆流しないよう神経をとがらせている。 北京市や上海市など中国の各都市では、日本や韓国などから入国した人に 14 日間の隔離措置を求めている。 (nikkei = 3-19-20)


中国、北京への国際便直接乗り入れ禁止 周辺都市で検疫

中国政府は 22 日、北京を目的地とするすべての国際旅客便をいったん周辺都市の空港に着陸させ、乗客に検疫を実施すると発表した。 中国は航空便で入国する人の感染確認が急増しているとしており、「首都防衛」や、感染者の隔離や治療といった負担を地方に分散させる狙いがあるとみられる。 発表によると、23 日午前 0 時以降の北京到着便をいったん上海や瀋陽、西安など 12 都市の空港に着陸させる。 入国手続きや健康状態の検査などを経て、「問題がない」とされた乗客だけが、もとの便に再搭乗して北京に入ることができるようにする。 症状が確認されるなどした場合は、中継都市で隔離などの措置がとられるとみられる。

中国政府は、中国本土への入国者の感染が前日から 45 人増え、累計で 314 人になったとしている。 広州市ではトルコから帰国した女性 (34) から市内の男性 (54) への感染が確認されたとした。 入国者から市内の別の人へ感染した例は初めてという。 中国移民管理局によると、航空便で北京を含む中国本土に入国する人は最近、1 日当たり 2 万人ほどで、そのうち 9 割を中国人が占める。 欧州などで感染拡大が深刻化するなか、帰国を望む中国人が多いとみられる。

中国では武漢など湖北省で最初に感染が拡大した。 政府はこのところ、国内での新たな感染が沈静化したとして、ウイルスの「逆流入」を強く警戒。 多くの都市で入国時点でウイルス検査をしたり、14 日間の隔離措置をとったりしている。 特に北京では厳戒態勢を敷き、原則として全入国者を当局が用意するホテルで隔離するほか、感染者急増の可能性に備え、02 - 03 年に流行した重症急性呼吸器症候群 (SARS) の時に建設した臨時病院「小湯山病院」を改装し、入国者用の治療施設として使い始めている。

中国各地で「外国から戻ったことを隠していた」などとして、刑事罰に問おうとする動きも出ている。 北京市の公安局は、タイ旅行から戻った後に感染が判明した女性 (31) が「自治会に帰国を報告せず、自宅隔離もしなかった」として、調べを進めていると発表。 浙江省の公安局も、2 月末にイタリアで発症したまま帰国し、後に感染がわかった 6 人が「入国時に健康状況を正しく申告しなかった」として調査している。 (北京 = 平井良和、asahi = 3-22-20)


閉鎖後の武漢市場で "43 日間暮らした" 家族を発見

中国の習近平国家主席が新型コロナウイルスの発生以来、初めて湖北省の武漢に入りました。 集合住宅の視察はすべてのベランダに警備関係者が張り付く厳戒態勢のなかで行われました。

思いもよらないことが起きる場所なのでしょうか。 新型コロナウイルスの発生地とされる武漢の海鮮市場。 今年に入り、それぞれの店のシャッターは下ろされ、市場全体が閉鎖。 バリケードが築かれ、立ち入りもできない状態だったはずですが …。 子どもの手を引く家族の姿。 先週、ここで暮らしていた一家が発見されました。 家族構成は夫婦と子ども、そして高齢者 1 人。 検査後の 1 月 21 日から 43 日間、この市場内で暮らしていたといいます。 4 人とも感染は確認されず、ホテルで隔離措置を受けていると報じられています。

その武漢に 10 日、習主席が入りました。 しかし、主席が視察するエリアの集合住宅は、すべてのベランダに警備関係者が張り付き、目を光らせていたというのです。 というのも先週、やはり武漢で下に向かってベランダから住民が口々に「うそうそ〜」、「全部、嘘だよ!」、「嘘つきは許せない!」と叫んでいます。 下にいるのは武漢で対策にあたる孫春蘭副首相。 彼女に対して外出が許されない住民が食糧の配給などに対する不満を訴えました。 こんなことにならないようにという用心でしょうか。 警備関係者はそれぞれの部屋に 1 時間ほど居座っていたといいます。

主席の武漢視察。 事態の好転を印象付ける狙いでしょうか。 確かに武漢では、先月半ばから下旬までのピークを境に新たな感染者は減る傾向で、今月 9 日は 17 人でした。 一方、中国の専門家チームが発表した論文のなかで、「中国政府があと 5 日早く武漢を封鎖すれば感染者数は 3 分の 1 に抑えられていた」と分析していることも分かりました。 武漢では、去年 12 月から原因不明の肺炎が相次いでいましたが、中国政府が本格的な対応を始めたのは 1 月 20 日。 封鎖は 3 日後の 1 月 23 日でした。 専門家チームは、「世界的な感染拡大は少なくとも 6 月まで続くだろう」とみています。 (テレ朝 = 3-10-20)


習近平主席、初の武漢入り 国内の反発に配慮

【北京 = 羽田野主】 中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は 10 日、国内で新型コロナウイルスの感染が広がって以来、初めて湖北省武漢市に入った。 最高指導部ではナンバー 2 の李克強(リー・クォーチャン)首相が 1 月下旬に武漢入りしており、習氏がいつ武漢に入るかが焦点だった。 自ら陣頭指揮をする姿勢をみせて求心力の維持を狙う思惑がありそうだ。

中国国営の新華社が伝えた。 習氏がこの時期に武漢市に入ったのは国内の反発に配慮した面が大きいとみられる。 中国政府の発表によると、新型コロナに感染した患者の増加ペースは鈍っているものの、町の封鎖を強いられている武漢市民の間では不満が高まっているとの声が多い。 これまで中国で災害などの危機が起きたときには共産党のトップが早い段階で現地入りしている。 2008 年 5 月の四川大地震では当時の温家宝首相が発生当日に現地入りし、胡錦濤(フー・ジンタオ)国家主席も 4 日後に四川省に入った。 新型コロナを巡っては李首相が 1 月 27 日に武漢に入った。 (nikkei = 3-10-20)


中国で新型肺炎隔離施設が倒壊 福建省泉州市、6 階建てホテル

【香港、北京】 中国福建省泉州市で 7 日夜、6 階建てのホテルが突然、大きな音とともに倒壊した。 現場は廃虚のようになっており、約 70 人ががれきの下に取り残された。 新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者を隔離する場所となっていた。 中国メディアが報じた。 死傷者数や倒壊の原因などは不明。 報道によると、消防や警察が現場に駆け付け、救出作業を行っている。 既に 38 人が救出された。 ホテルは 2018 年 6 月に開業し、計 80 部屋だったという。 インターネット上に投稿された映像には家族の救出を訴える悲痛な声が残されていた。 目撃者は「ホテルが突然倒れた」と証言した。 (kyodo = 3-7-20)


「嘘だ、全部嘘だ!」 共産党幹部の視察に合わせた "演出" に武漢の住民が怒り 窓から声あげる動画が拡散
中国の SNS で拡散され話題になり、中国政府も対応に追われている

新型コロナウイルスが猛威を振るう湖北省武漢市で、外出が制限された住民の暮らしぶりを共産党幹部が視察に訪れたところ、支援が行き届いているような "演出" に住民らが大声で「嘘だ」と訴えかける場面があった。 この動画はネットで拡散され、中央政府も本格的な調査を開始するよう求めた。

窓を開け口々に

環球時報など複数の中国メディアによると、視察が行われたのは 3 月 5 日。 孫春蘭(そん・しゅんらん)副首相ら現地入りしている共産党幹部が武漢市の集合住宅を訪れ、感染コントロールの実施状況や、住民の生活保障などについて確認したという。 この時に、マンションの住人たちは外に出ることを許されなかったが、窓を開けて、視察する孫副首相らへ向かって「嘘だ、全部嘘だ!」と大声で訴えた。

報道によると、マンションの管理側は、視察前に敷地を綺麗に掃除したうえ、ボランティアによって肉や野菜が住民に届けられているように装っていたという。 住民たちは「私たちは高い食料を買っているんだ」とも叫んでいた。

「形式主義だ」批判

この動画は、中国の SNS で拡散され話題になり、中国政府も対応に追われている。 政府は記者会見で、今回の出来事に対し、地元政府に対し本格的な調査を始めるよう求めたことを明らかにした。 丁向陽(てい・こうよう)国務院副秘書長も「形式主義と仕事が至らない部分があった」と指摘した。 視察した孫副首相も同様に「形式主義」を根絶するよう地元政府に伝えたという。

形式主義とは、実際の内容よりも見た目を整えることを重視する考えなどを指す。 中国では、主に地方政府や役人などを対象に、形式主義を批判するキャンペーンを展開している。 今回の騒動もその一環として、地方の形式主義に対し、中央指導部がリーダーシップを発揮したという構図にする狙いがあるとみられる。 北京紙・新京報も評論を掲載し「形式主義には断固としてノーを突きつけ、民衆の実際の困難を解決することに力を注ぐべきだ」と批判した。 (Huffpost = 3-7-20)


中国の経済活動が再開か 衛星データで大気汚染確認

【ニューヨーク = =野村優子】 新型コロナウイルスの影響で停滞していた中国の経済活動が、再開しつつあるようだ。 欧州企業などが公開する衛星データによると、中国上空の大気汚染が目立っている。 米航空宇宙局 (NASA) などが 2 月末、中国の衛星写真を公開し、工場操業停止などで大気汚染が改善されていることを指摘していた。

チェコ拠点の天気予報サービスのウィンディーは、欧州のコペルニクス大気監視サービスの衛星データをもとに世界の大気汚染予報を公開している。 3 日時点の中国の二酸化窒素 (NO2)は高濃度を示す「赤」で染まっており、経済活動が再開していたとの見方が出ている。 二酸化窒素は石油や石炭などの燃焼により発生する大気汚染物質で、光化学スモッグの一因とされる。 中国の大気汚染を巡っては NASA と欧州宇宙機関 (ESA) が 2 月末、1 月 1 - 20 日と 2 月 10 - 25 日の衛星写真を公開。 中国上空で二酸化窒素の濃度が大幅低下していたことを指摘していた。 (nikkei = 3-4-20)

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新型肺炎で CO2 排出量激減 中国、大気汚染も一部改善

中国で新型コロナウイルスによる肺炎の拡大に伴い経済活動が低迷し、二酸化炭素 (CO2) の排出量が激減したと分析する報告書を英国の情報サイトが 23 日までに掲載した。 化石燃料の使用が減ったことで大気汚染も一部改善が見られたとしている。 中国では新型肺炎の影響で工業生産や建設業の活動再開が遅れ、石油や石炭、鉄鋼などの需要が落ち込んでいる。

気候変動やエネルギー政策を扱う英国のサイト「カーボン・ブリーフ」に19 日に掲載された専門家の報告書によると、春節(旧正月)の連休(1 月 24 日 - 2 月 2 日)後の 2 週間の CO2 排出量は、昨年の春節明けに比べ約 1 億トン減った。 昨年同時期の世界の排出量の 6% に相当するという。 また春節連休後、中国全体で大気汚染の原因となる二酸化窒素の平均濃度が、昨年に比べ 36% 下がったとしている。 (kyodo = 2-23-20)

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