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ほんやくコンニャク実現する? 交通機関で実験広がる しゃべった言葉をその場でほかの言語に翻訳し、音声で流す最新技術の実験が、交通機関で広がっている。 訪日外国人の増える東京五輪に向け、官民一体で精度向上に取り組んでいる。 旅行の会話程度なら不自由のないレベルになるらしい。 ドラえもんの秘密道具「ほんやくコンニャク」は実現するのか。 「大きい荷物をお持ちのお客様は、エレベーターをご利用ください。」 羽田空港国際線ターミナル駅改札。 駅員がメガホンに向かってしゃべると、上部の画面に英語、中国語、韓国語に翻訳された文章が表示された。 ボタンを押すと、順番に音声で流れる。 「If you have a suitcase, …」 京浜急行電鉄が 10 月上旬に実施した実証実験。 メガホンはパナソニックが開発した音声自動翻訳機「メガホンヤク」だ。 翻訳にかかる時間は 1 秒程度。 同社の担当者は、「旅行会話は英語テスト TOEIC で 600 点程度の実力。 翻訳にかかる時間を短縮しつつ、2020 年には 700 点まで精度を上げたい。」と話す。 他の交通機関でも外国人観光客らへの対応のため、翻訳機の導入が相次ぐ。 東京メトロは昨年 8 月からほぼ全駅の改札や駅事務所に音声自動翻訳アプリの入ったタブレット端末を配備した。 約 30 言語に対応し、設定した言語に 1 - 2 秒で翻訳し、音声で流れる。 京急電鉄は今年 2 月、京成電鉄も 3 月からほぼ全駅に配備した。 いずれも国立研究開発法人情報通信研究機構 (NICT) の音声自動翻訳技術が基礎になっている。 総務省は東京五輪で外国人観光客が増えるとみて、19 年度までの 5 年間を研究開発期間とし、これまで毎年 10 億円以上の予算を投入。 NICT や交通機関、メーカーなどの 152 機関でつくる協議会のメンバーらが、精度向上や実用化に向けて実証実験を繰り返している。 音声自動翻訳の基本的な仕組みはこうだ。 日本語を英語に変える場合、まず、日本語を一文ごとに音声認識して文字に直す。 次に、日英の文章の対訳を大量に集めた「辞書」を参照し、単語を一つ一つ英単語に変換し、英語の語順として最も正しい確率の高い文章に並び替える。 精度は辞書のデータ量などが大きく左右する。 最後に、文章を音声に合成する。 辞書の充実している分野では、すでに翻訳家が訳したものと遜色がなくなっているという。 総務省研究推進室の担当者は「旅行、医療、防災、生活分野では、英語など 10 言語で、東京五輪がある 20 年までに日常会話で問題ないレベルにするのが目標」と話す。 NICT 先進的翻訳技術研究室の隅田英一郎室長は「辞書の対訳は現在 2,500 万程度で、全然足りない。 日本では年間約 5 億の翻訳文章が生まれている。 これを収集して辞書をつくれば、仕事などで外国語の必要な人以外は、機械で十分な世の中になる。」と話す。 (石山英明、asahi = 11-17-16) 今年の訪日客 2,000 万人突破 初の大台、10 カ月で達成 旅行形態多様化 観光庁は 31 日、2016 年に日本を訪れた外国人旅行者数が 30 日時点の推計で 2 千万人を突破したと発表した。 年間 2 千万人を上回るのは初めてで、過去最多だった昨年の年間 1,974 万人を約 10 カ月間で超えた。 ただ 1 - 9 月の前年比伸び率は 24% で、昨年 1 年間の 47% に比べ鈍化。 政府は観光戦略で、20 年に年間 4 千万人という目標を掲げており、宿泊施設の整備促進など、受け入れ環境の改善を加速させる。 石井啓一国土交通相は「目標に向け、地方の観光資源の磨き上げやインフラ整備などの施策を、今後も強力に推進していく」とのコメントを出した。 菅義偉官房長官は記者会見で「ビザ(査証)発給緩和、消費税免税制度の拡充など大胆な政策を矢継ぎ早に行ってきた成果が表れた」と述べた。 16 年は、熊本地震の影響で韓国からの旅行者が一時的に落ち込むなどマイナス要因もあったが、アジア各国との格安航空会社 (LCC) などの路線充実や、クルーズ船の寄港増が押し上げに大きく寄与。 花見シーズンの 3 月に単月で初の 200 万人を超え、7 月は単月過去最多の 229 万 7 千人を記録するなど、好調に推移した。 訪日プロモーションやビザの発給要件緩和により、東南アジアからの旅行者の伸びが目立った。 ただ円高進行や中国経済減速の影響で、伸び率に昨年のような勢いはない。 さらに中国や香港の旅行者が高額品を大量に購入する「爆買い」現象が沈静化。 7 - 9 月の訪日客の総消費額は 4 年 9 カ月ぶりに前年同期を割った。 今後は、滞在期間を延ばしてもらうなど消費喚起の取り組みも課題となる。 また観光庁は 31 日、8 月の外国人の延べ宿泊者数が前年同月比 3.6% 減の 582 万人で、3 年 7 カ月ぶりに前年同月を下回ったと発表した。 船内で宿泊するクルーズ船利用者の急増など旅行形態の多様化が一因とみられる。 (スポニチ = 10-31-16) 訪日外国人の消費、約 5 年ぶり前年割れ 爆買いが失速 観光庁が 19 日発表した 7 - 9 月の訪日外国人の消費総額は 9,717 億円で、前年同期より 2.9% 減った。 四半期ベースでの前年割れは 2011 年 10 - 12 月以来約 5 年ぶり。 消費総額の半分近くを占める中国人の消費が、5% 超減った。円高に加え、今春から中国政府が高額品の関税を上げたのも響いたとみられる。 1 人あたりの消費額は 15 万 5,133 円で前年同期比 17.1% 減った。 4 - 6 月(9.9% 減)より落ち込み幅が拡大した。 宿泊代や飲食代は増えたが、「爆買い」に象徴される買い物代が 2 割近く減った。 ブランド品の売れ行きは鈍っているが化粧品や医薬品は伸びている。 観光庁の田村明比古長官は「日本でしか買えないものをそろえるのが重要だ」と述べた。 同時に公表した 9 月の訪日客数は 191 万人で、前年同月より 19.0% 増えた。 1 - 9 月の合計は 1,797 万人で、10 月中にも年間目標の 2 千万人に達しそうな勢いだ。 (asahi = 10-19-16) 「爆買い」に陰り 旅行収支、43 カ月ぶりに黒字額縮小 財務省が 11 日発表した 8 月の国際収支(速報)によると、貿易や投資による日本と海外のお金の出入りを示す「経常収支」は、2 兆 8 億円の黒字となった。 黒字幅は、前年同月より 3,759 億円拡大した。 第 2 次安倍政権発足以来拡大してきた旅行収支の黒字額は、43 カ月ぶりに縮小した。 輸出額は 5 兆 3,019 億円(前年同月比 9.6% 減)で、輸入額の 5 兆 587 億円(同 18.3% 減)を上回った。 前年同月比で原油価格が下落したため、石油や天然ガスなどの輸入額が減ったことが影響した。 海外からの旅行者に絡むもうけを示す「旅行収支」は 543 億円で、前年同月(752 億円)よりも黒字幅が縮小した。 収支の悪化は 2013 年 1 月以来、43 カ月ぶりだ。 訪日外国人旅行者数は、204 万 9,200 人で 8 月として過去最高だったものの、1 人あたりの消費額は減っている。 訪日外国人の「爆買い」に陰りが出てきた。(奈良部健、asahi = 10-11-16) 「どないしましたん?」 外国人助ける動画、大阪で制作 外国人が電車の切符売り場で立ち往生し、後ろは行列に。 そんな時、「どないしましたん?」と声をかけようと呼びかける動画を大阪観光局がつくった。 英語で「Can I help you?」だ。 大阪を訪れる外国人観光客の急増でトラブルも目立つため、観光局のホームページで動画を公開している。 池乃めだかさんやすっちーさんら吉本新喜劇の芸人が出演。 文句を言わず、外国人を助ける手本を演じる。 大阪人の「おせっかいの心」が、功を奏するか。 (asahi = 9-25-16) 8 月訪日外国人12.8% 増の 204.9 万人、クルーズ船増加 = 政府観光局 [東京] 政府観光局 (JNTO) が 21 日に発表した 8 月の訪日外国人客数(推計値)は、前年同月比 12.8% 増の 204 万 9,000 人だった。 8 月として過去最高を記録した。 同局によると、8 月は夏休みシーズンの後半を迎えるなか、クルーズ船の寄港増加や航空路線の新規就航・増便に加え、訪日旅行プロモーションがプラス効果として働いたという。 観光庁の田村明比古長官は記者会見で、訪日客数は全体として堅調に推移しているとの見方を示したうえで、熊本地震からの復興支援プログラムを確実に実行することに加え、「最近の台風で被害を受けた地域もあり、正確な情報発信、適時適切なプロモーションをやっていきたい」と述べた。 方面別では、中国が前年同月比 14.5% 増の 67 万 7,000 人と、過去最高となった 7 月に次ぐ客数を記録。 イタリアとスペインは、単月として過去最高を記録した。 田村長官は「アジアのいくつかの国では景気減速の影響がみられる」と指摘した。 円高の影響については「ゼロではない。 長く続けば影響が出てくる。」と述べた。 (Reuters = 9-21-16) 安倍首相、NY で「観光立国日本」 PR 伊調選手らも リオで五輪 4 連覇した伊調馨選手らとともに、「観光立国日本」を PR - -。 安倍晋三首相は 19 日、訪問先の米ニューヨークで日本政府主催の「訪日観光セミナー」に出席し、東京五輪のある 2020 年までに訪日客数を 4 千万人に増やしたいと強調した。 セミナーでスピーチした首相は、4 年後の訪日客数を昨年の約 2 倍の 4 千万人に伸ばしたいと表明。 米国からは 1 年間で 1 割ほど増えて 100 万人を超えたと紹介し、「今年はさらに 2 割伸ばそう」と目標を掲げた。 国民栄誉賞の受賞も決めた伊調選手は、青森県八戸市出身。 首相の後に登壇し、地元の「八戸三社大祭」や「せんべい汁」を紹介した。 伊調選手はリオ五輪決勝で逆転勝ちした自身の例も挙げ、「最後まで諦めず、粘り続けるのが日本人の良さ」と話した。 女子卓球団体銅メダルの石川佳純選手も参加。 山口県出身の石川選手は、3 年ほど前に「萩焼」を自分で作ったエピソードを披露し、「日本は地方にもおいしい食べ物や温泉など素晴らしところがたくさんある。 日本のいいところを伝えたい。」と語った。(ニューヨーク = 小林豪、asahi = 9-20-16) 国内線着陸料 1 - 5 割減 国交省、訪日客を地方へ 国土交通省は航空会社が負担する国内線の着陸料を下げる。 羽田、福岡、新千歳の各空港と地方、地方間を結ぶ路線を対象とし、いまより 1 - 5 割下げる案が有力だ。 航空会社の負担を減らし、急増する訪日客向けの運賃を割り引くよう促す。 国内線の利用率を高めて訪日客が地方に向かう流れをつくる。 年内に割引率などを詰め、来春から実施する。 着陸料は機体の重さや騒音に応じて決まり、国が管理する空港にボーイング 767 (旅客 175 人)が着陸する場合、約 20 万円が必要だ。 航空会社が年 800 億円ほど負担しており、滑走路の維持管理などに充てられる。 いまも地方路線の着陸料を最大 5 分の 1 まで軽減する時限措置がある。 国交省はそれを最大 6 分の 1 まで広げたうえで期間を延ばす。 燃料 1 キロリットルあたり 2 万 6,000 円の航空機燃料税を 1 万 8,000 円に下げる措置も 3 年延ばす方向で財務省と協議する。 訪日客は年 2,000 万人を上回るペースで推移しているが、国内線の乗客に占める訪日客の割合は数 % にとどまる。 全日本空輸と日本航空は訪日客向けに国内線の運賃を 1 区間 1 万 800 円に下げるサービスを実施中。 着陸料を下げて航空会社の負担を減らし、こうした運賃割引や地方路線の維持を後押しする。 国内線を使って東京、京都、大阪など「ゴールデンルート」に集中しがちな訪日客を地方に分散する効果を狙う。 国交省は地方空港の国際線着陸料を下げる措置も拡充する。 格安航空会社 (LCC) を中心に海外から地方への乗り入れを増やして、年 100 万人ほどの地方入国者を 2020 年に 300 万人に増やす。 一方で羽田に到着する国際線の着陸料は 1 割ほどの引き上げを検討する。 空港拡張に伴う財務負担が重くなり、羽田単体で収支改善が必要と判断した。 近く国際線の着陸料変更に必要となる国際航空運送協会 (IATA) との協議に入る。 (nikkei = 8-30-16) 変わるラブホ、外国人に照準 鏡撤去、ベッドはツインに ラブホテルを外国人観光客向けホテルにリニューアル。こんな業態転換が増えつつある。 ラブホ業界は新たな顧客開拓を狙い、政府はホテル不足解決の打開策ともくろむ。 うまくいくのか? さいたま市郊外の埼玉スタジアム近く。畑や民家が点在するエリアに 6 月、「ホテルウィル浦和」が改装オープンした。 全 57 室、宿泊人数は最大約 100 人。 4 階建ての屋上にはピンクと緑の派手なネオン。 改装前の「ラブホ感」を色濃く残すたたずまいを見てやってくるカップルが今も後を絶たないが、改装後のターゲットは訪日中国人観光客だ。 運営会社グランクールの吉田健社長 (48) によると、ラブホ時代の月商のピークは 10 年前の 1,600 万円。 年々落ち込み、最近では 600 万円と採算ラインぎりぎり。 経営立て直しのため、業態転換に踏み切った。 吉田社長は「商慣行や文化が違い不安はあったが、中国人観光客に活路を見いだした」と話す。 改装費約 1 億 5 千万円は都内の信用組合から借りた。 ベッドをダブルからツインに換え、ピンクの壁紙を白色に統一。 大きな鏡は撤去し、テレビや冷蔵庫、空気清浄機を新調した。 旅館業法が義務づける食堂やフロントを作り、風俗営業法上のラブホ営業許可は返上。 広々とした風呂や洗面台はそのまま活用した。 運営会社が中国系の旅行会社と月 1,350 万円で貸し切り契約を締結。連日 3 - 4 台の大型観光バスが乗り付け、満室が続いている。 ■ 利用減るラブホ業界、外国人に照準 カラオケボックス、ネットカフェのカップルシートなど男女が 2 人きりになれる低価格サービスの登場や、若者の「草食化」や車離れなどで、利用客が減るラブホ業界。 急増する訪日外国人観光客(インバウンド)は「新たな鉱脈」だ。 政府は 2020 年に年間 4 千万人を目指すが、課題は客室不足。 ラブホの業界団体はそこに目をつけた。 全国約 500 店が加盟する日本中小ホテル旅館協同組合(大阪市)は、平日の空室率を平均 60% と試算し「ラブホは年間 2,800 万人の宿泊客を新たに受け入れられ、民泊なしでもホテル不足は解消できる」と提言する。 ただネックは改装資金の調達。 金融機関の多くは「風俗案件」としてラブホへの融資を避けるためだ。 そこで組合は公的融資を求めて、組合顧問を務める国会議員らを通じ政府への「ロビー活動」を展開。 2 月には首相官邸で菅義偉官房長官と面会した。 組合の金沢孝晃理事長が「ラブホテルはひまです。 活用して下さい。」と要望すると、菅長官は「国益に沿う事業。 全面的に支援する。」と応じたという。 厚生労働省は 4 月、日本政策金融公庫に対し「ラブホテル改装に特段の配慮」を求める通知を出した。 これまでに 16 件の相談があり、今後融資を検討するという。 (峯俊一平、千葉卓朗、asahi = 8-22-16) 訪日外国人、7 月 2 割増の 229 万人 単月で最高 日本政府観光局 (JNTO) が 17 日発表した 7 月の訪日外国人客数(推計値)は、前年同月比 19.7% 増の 229 万 7,000 人だった。 今年 4 月の 208 万 2,000 人を大きく上回り、単月として過去最高となった。 夏休みシーズンを迎えるなか、クルーズ船の寄港数の大幅な増加などを受けて、中国からの観光客が増えた。 国・地域別では中国が 26.8% 増の 73 万 1,400 人となり、単月として初めて 70 万人を超えた。 次いで韓国が 30% 増の 44 万 7,000 人となった。 韓国からの旅行者については熊本地震の影響も懸念されたが、航空便の新規就航やセール価格での旅行商品の販売などにより好調だった。 台湾は 9.8% 増の 39 万 7,000 人だった。 (nikkei = 8-17-16) 関西空港に手軽な宿泊施設 ターミナル向かいに来春開業 関西エアポートは 9 日、関西空港第 1 ターミナルの向かいにある複合施設「エアロプラザ」に来年 3 月、簡易宿泊施設がオープンすると発表した。 24 4時間発着がある関空では、深夜や早朝に手軽に使える宿泊施設を増やすことが課題だった。 東京や大阪、京都などで簡易宿泊施設を展開するファーストキャビン(東京)が運営する。 ホテル日航が貸し会議室などに使う区画に客室 153 室のほか、大浴場などをつくる。 (asahi = 8-10-16) 爆買い一服、家電を敬遠 1 人あたり消費額 1 割減 日本を訪れる外国人客の「爆買い」に変調の兆しが出ている。 4 - 6 月の 1 人あたりの消費額は 15 万 9,930 円で、前年同期より 9.9% 減った。 円高と中国政府の関税引き上げで、訪日客の 3 割近くを占める中国人が、値段の高い家電などを敬遠し始めている。 観光庁が 20 日に発表した。 1 人あたり消費額は、1 - 3 月(前年同期比 5.4% 減)に続き 2 四半期連続で前年割れだった。 前年からの落ちこみは、尖閣諸島問題で日中関係が冷えこんだ 2012 年 10 - 12 月(5.6% 減)を上回る水準だ。 政府は 20 年までに「1 人あたり 20 万円」に増やす目標を掲げるが、先行きは不透明だ。 なかでも中国からの訪日客はこの期間、1 人あたりの消費額を 2 割以上減らした。 円が元に対し前年より 15% 超高い水準だったのに加え、中国政府は 4 月から、海外で買った商品に課す関税を上げた。 30% から 60% になった高級腕時計や、20% から 30% になった家電の売れゆきが鈍く、「転売目的で大量に買う例がなくなった(東京の百貨店)」との声もある。 ただ、4 - 6 月の訪日客の消費額合計は 7.2% 増の 9,533 億円で、四半期では過去 2 番目の高水準だ。 一方、訪日客数そのものは伸びており、1 - 6 月の合計は 28.2% 増の 1,171 万人。 初の年間 2 千万人超えはほぼ確実だ。 田村明比古長官は「為替の影響を注視したい」と述べ、円高の進展で消費の伸びが鈍ることに懸念を示した。 (奥田貫、asahi = 7-21-16) インターネット接続環境と一緒に手渡し 訪日外国人旅行者向けガイドブック創刊
株式会社ビジョン 低価格で高品質な訪日外国人旅行者向け Wi-Fi ルーターレンタルサービス「NINJA WiFi (http://ninjawifi.com/)」を提供する株式会社ビジョン(本社 : 東京都新宿区 代表取締役社長 : 佐野健一、以下ビジョン)は、「NINJA WiFi」をご利用の訪日外国人旅行者向けに、「ショッピング」、「フード」、「アクティビティ」、「カルチャー」をテーマとしたガイドブック(フリーペーパー)「NINJA WiFi Travel Guide “SHINOBI”」を発刊し、9 月上旬より配布を開始します。 「NINJA WiFi Travel Guide “SHINOBI”」は、現在お配りしている "おもてなしクーポン" を改定・拡充させたものです。 今後 4 種類の言語で年 4 回発行され、日本での買い物や観光などさまざまな体験機会をご紹介していきます。 読者(訪日外国人旅行者)にとってのメリット 日本での買い物や観光など様々な体験機会を期待し訪日される方にとり、次のようなメリットがあります。 掲載企業・観光施設にとってのメリット 掲載希望の日本の企業、店舗、地方観光地・施設関係者を募っています。 ビジョンは、今後も旅を愉しんでいただけ、日本の良さや地方の魅力を感じていただけるよう、そして各地の観光資源が活性化していけるよう、さらなる利便性の向上に取り組んでまいります。 (PR Times = 7-14-16) 外国人の訪日中のつぶやき、発信場所で観光名所 1 位は「浅草寺」
![]() RJC リサーチは、訪日外国人の SNS 解析ツール「インバウンドサイト」を提供するナイトレイのデータをもとに、2 社共同のインバウンドレポートを発行した。 今回は 2016 年 1 - 3 月の 3 か月間が対象。 訪日外国人が日本滞在中にツイッターや微博(ウェイボー : ツイッター風中国最大の SNS)に投稿した約 25 万件を解析した。 これによると、投稿の発信地点となった「観光名所」の 1 位は「浅草寺」。 人気の「雷門」の撮影画像のほか、着物女性やおみくじなどの写真も多く、「日本の正月体験を楽しむ様子がうかがえる」という。 「明治神宮」も 8 位と上位に入っており、同様の傾向があるとする。 2 位は「大阪城」。 梅や桜など花の写真も多く、5 位の「上野公園」や 10 位の「皇居」、13 位の「新宿御苑」、14 位の「奈良公園」なども上位に挙がった。 SNS の投稿量としては正月 3 日間と桜の季節の 3 月下旬に、初詣と花見スポットの投稿が急増。 特に「大阪城」、「上野公園」、「新宿御苑」は、桜の開花宣言がされた 3 月下旬以降からの上昇が著しく、梅や桜が日本的な風景として情報発信意欲を刺激していると推察している。 なお、対象データについては中国の割合が多く、国籍別で見るとすべての場所で中国が最大比率となる。 特に 9 割以上を示した場所は「琉球王国遺跡(9 位)」、「お台場海浜公園(12 位)」、「東京大学(16 位)」、「神田明神(20 位)」だった。 (トラベルボイス = 5-13-16) 鉄道や航空各社、ぐるなびら 21 社が力を結集 本格「訪日外国人ガイド」が完成 ![]() ぐるなび、東京急行電鉄、東京地下鉄は 4 月 13 日、21 の参画企業と共同で進めていた訪日外国人向けガイドサービス「LIVE JAPAN PERFECT GUIDE TOKYO」の提供を開始したと発表した。 LIVE JAPAN PERFECT GUIDE TOKYO は、東京の "今" が分かる「施設ガイドサービス」。 訪日外国人の困りごとやニーズに応える「便利機能サービス」を用意。 東京の楽しみ方や日本の文化などを伝える「情報コンテンツ」も含めた 3 サービスを提供する。 施設ガイドサービスでは、訪日外国人の主な目的である「観光する」、「食べる」、「買う」、「泊まる」の 4 ジャンルの情報を提供。 「LIVE 情報」では、「遊園地 15:00 から忍者ショー開催」、「寿司屋 空席あり」といった、LIVE JAPAN で紹介されている施設や店舗が発信するリアルタイム情報を受け取ることができる。 また、各施設の特徴や場所を調べることができ、SNS への共有にも対応する。 リアルタイム情報は、LIVE JAPAN が提供する「ライブ情報多言語変換システム」を利用することで、日本語から英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語に変換できる。 イベント情報や空席・空室情報、クーポン情報などを配信できる。 同システムは、ぐるなびの外国語版メニュー多言語変換システムのノウハウを活用している。 便利機能サービスでは、ATM や観光案内所、Wi-Fi スポットなどの 19 カテゴリの場所を探せる「便利マップ」。 経路検索、空港バス情報、フライト情報がチェックできる「交通案内」や、110 番や119 番、大使館などの情報を集めた「緊急時ページ」を利用できる。 情報コンテンツでは、東京の楽しみ方や季節のトレンドなど旬を伝える「特集コンテンツ」。 神社のお参りの仕方といった日本の文化を紹介する「文化紹介コンテンツ」。 電車の乗り方、レストランでの支払いの方法など「ハウツーコンテンツ」の 3 つを軸に情報を掲載する。 対応言語は 8 言語。 日本語、英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語、マレーシア語、インドネシア語、タイ語に対応する。 また、施設ガイドサービスや便利機能サービスについては、日本語、英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語の 5 言語をサポートする。 参画企業は、エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドプラットフォーム、小田急電鉄、ぐるなび、京王電鉄、京成電鉄、京浜急行電鉄、相模鉄道、西武鉄道、全日本空輸、東京急行電鉄、東京空港交通、東京国際空港ターミナル、東京地下鉄、東京都交通局、東武鉄道、成田国際空港、日本航空、バニラ・エア、東日本旅客鉄道、ヤマト運輸、PeachAviation (50 音順)の 21 社局。 参画企業の主な役割として、サービスの連携だけでなく、各社局が運営する施設や乗り物での LIVE JAPAN PERFECT GUIDE TOKYO の告知、案内の実行ほか、沿線にある施設・店舗などの情報収集と発信。 運行情報や時刻表を始めとした情報コンテンツの提供を行う。 ガイドサービスにはインフラ企業の参画が必須 訪日外国人の増加に伴い、多言語での観光情報サービスも数多く存在するようなった一方で、訪日外国人にとってはサイト選びが困難になり、目的や用途によってサイトを使い分ける必要があった。 そこで、参画企業 21 社局の力を結集し、訪日外国人の目線で必要とされている情報やサービスを提供するワンストップのガイドサービスを作ったとしている。 提携に至った背景としてぐるなびの広報担当者に確認したところ、同社代表取締役会長の滝久雄氏が、もともと交流のあった東京急行、東京地下鉄(東京メトロ)のトップと意見交換したことがきっかけだという。 各社ともそれぞれ 2020 年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、アプリなど情報サービスを作るという構想を持っていたことが分かり、訪日外国人向けの情報サービスを構築しようと提供の合意に至った。 ただし、3 社だけではサービスの構築には十分でなく、インバウンドでは外せない鉄道会社、航空会社、公衆 Wi-Fi などインフラを提供する企業など、垣根を越えて集まればしっかりしたサービスが提供できると声がけして参画を募ったとしている。 今回のプロジェクトでは、ぐるなび、東京急行、東京地下鉄は事務局として参画企業を募っている。 2020 年を目標に提供するため、参画企業は今後も募集していく。 また、今回のプロジェクトの意義に賛同して頂ければ海外のサービスなどとの連携も視野に入れていくとしている。 (飯塚直、Cnet = 4-14-16) 訪日客、2020 年に 4 千万人に 政府、新たな観光戦略 政府は 30 日、訪日外国人旅行者を 2020 年に 4 千万人(15 年は 1,973 万人)に増やす新しい目標を決めた。 旅行者が国内で使うお金も 8 兆円(同 3 兆 4,771 億円)に増やす。 観光を成長戦略の柱のひとつと位置づけ、受け入れ態勢の整備を進める。 安倍晋三首相をトップに有識者らでつくる「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」で、数値目標や戦略をまとめた。 30 年に旅行者を 6 千万人に、国内で使うお金を 15 兆円に伸ばす目標も盛り込んだ。 円安で日本への旅行が割安な中、入国に必要なビザの要件緩和などを進めた結果、訪日旅行者が急増。 20 年に 2 千万人にする目標をほぼ達成したことから新しい目標を話し合っていた。 (野口陽、asahi = 3-30-16) アシモが訪日客らに「ハロー」 成田空港で出迎え 成田空港での訪日客のおもてなしにロボットが一役買っている。 日本の技術で楽しんでもらったり、便利さを感じてもらったりするのが目的だ。 28 日、ホンダの二足歩行ロボット「アシモ」が入国審査場で出迎えるイベントが始まった。 到着した人が通ると手を振って「ハロー」などと話しかける。 ジャンプやサッカーボールを蹴る特技を披露すると、見物客は拍手をしていた。 米ハワイから来たグナ・シーダサンドさん (47) は「音楽に乗ってダンスできるのには驚いた。 踊る喜びをうまく表現できている。」と話した。 4 月 3 日まで。 アシモは身長 130 センチの人型ロボット。 57 カ所に関節があり、なめらかに動ける。 最近は国際化で羽田空港の人気も高まっており、成田利用者に楽しみを提供し、また利用してもらいたい考えだ。 (asahi = 3-28-16) 関空の外国人客、初の大台突破 2 月、100 万人超 新関西国際空港会社が 22 日に発表した 2 月の運営概況で、関西空港の国際線外国人利用者数が前年同月比 1.5 倍の 103 万人だった。 1 カ月間で初めて 100 万人を超え、過去最多だった 2015 年 8 月(98 万人)を上回った。 中華圏の旧正月「春節(今年は 2 月 8 日)」の連休にあわせた訪日客が増えたためとみられる。 15 年 4 月 - 16 年 2 月の関空全体の利用者数は、計 2,187 万人。 このうち国際線の外国人利用者数が前年同期比 60% 増の 1,001 万人で、年度合計として過去最多だった 00 年度(2,058 万人)を 11 カ月間で上回った。 年明けから進んだ円高傾向の影響もあり、関空の国際線日本人利用者数は前年同月比 2% 増の 48 万人で、2 カ月連続の増加となった。 (asahi = 3-23-16) 九州への訪日客、過去最多 中国人急増で 1.7 倍 九州への 2015 年の訪日客が過去最高になった。 クルーズ船で訪れる中国人の急増が後押ししている。 これまではこうした団体客が主流だったが、最近は個人旅行の外国人も徐々に増えてきた。 旅行スタイルの変化に合わせて、新たなサービスも生まれている。 九州運輸局が 10 日発表した、2015 年に九州から入国した外国人は、前年の約 1.7 倍の約 283 万 2 千人で、4 年連続で過去最高となった。 主に中国からクルーズ船で訪れる外国人が約 4 倍に増え、全体の約 28% を占めた。 訪日客は 11 年の東日本大震災で一時減ったが、その後増加。 15 年は円安や入国ビザの緩和、クルーズ船の大型化などでこれまでにない伸びだった。 (湯地正裕、柴田秀並、asahi = 3-12-16) 三越伊勢丹、空港型免税店を 27 日にオープン [東京] 三越伊勢丹ホールディングスは 18 日、三越銀座店で準備していた空港型市中免税店を、27 日にオープンすると発表した。 銀座には、3 月末にロッテが同様の免税店をオープンする予定となっており、訪日客の取り込み競争がし烈になりそうだ。 三越銀座店の 8 階、3,300 平方メートルの売り場で、化粧品やラグジュアリーブランド、時計などを中心に販売する。 街中にある免税店は、消費税が免除されるが、空港型市中免税店は、消費税に加え、関税、酒税、たばこ税も免税対象となる。 日本から出国する旅行者が購入でき、購入した商品は、成田空港や羽田空港で出国手続き後、引き渡しカウンターで受け取ることになる。 (Reuters = 1-18-16) 訪日外国人客、1,900 万人突破 国交相表明 19 日時点 石井啓一国土交通相は 22 日の閣議後の記者会見で、2015 年の訪日外国人客数が 12 月 19 日時点で 1,900 万人を突破したことを明らかにした。 同日時点で 1,901 万人と、昨年通年の 1,341 万人を大幅に上回って過去最高水準で推移している。 国交相は 15 年通年で「1,900 万人台後半に達するだろう」との見通しも示した。 訪日客の増加には円安基調や査証(ビザ)の発給要件緩和、消費税の免税制度拡充などが影響している。 一方、日本人の出国者数は 15 年 1 - 11 月で 1,487 万人と、同期間の訪日客数(1,796 万人)を大幅に下回って推移している。 国交相は「45 年ぶりに(訪日客数が上回る)逆転がほぼ確実だ」と述べた。 観光交流促進のため、日本人の出国者数拡大策も進める考えを示した。 (nikkei = 12-22-15) 羽田空港、利用客誘導の UD 化実験 NTT、パナソニックと 羽田空港国際線ターミナルを運営する東京国際空港ターミナル (TIAT) など 4 社は 12 月 3 日、同ターミナルで情報ユニバーサルデザイン (UD) の高度化に向けた共同実験を開始した。 音と光、画像、無線を使用して、訪日外国人や障がい者らを誘導する。 2016 年 3 月 31 日までの実施で、国内線ターミナルでも展開する。 参画するのは TIAT のほか、国内線ターミナルを運営する日本空港ビルデングと日本電信電話 (NTT)、パナソニックの計 4 社。 訪日客向けには、スマートフォンを看板や料理サンプルに向けると、案内や原材料名を外国語で表示する機能を提供。 視覚障がい者には、トイレやエスカレーターなどの場所を、聞き取りやすい周波数で明瞭化して伝える。 また搭乗口などの案内を、利用客が滞留しそうな場所にプロジェクションマッピングで表示。 動的な案内表示を使用することで、利用客の滞留を防ぐ。 NTT は画像やビッグデータ解析、音声処理技術を実験し、精度の向上を図る。 パナソニックは看板やデジタルサイネージなどに埋め込まれた発信器から情報を取得し、認知度の効果を検証する。 スマートフォンなどが発信する電波を受信し、位置情報を把握する「ビーコン」を使用し、スムーズに誘導できるかも実験する。 羽田空港は旅行者を適切に誘導するために、空港内の情報 UD 化に取り組んでいる。 一方で訪日客の急増により、多言語対応や混雑時のスムーズな誘導などが求められており、これまでの固定的な案内サインや対面案内だけでは対応が困難になっていたという。 今後、2020 年の東京五輪・パラリンピック開催に向けて、技術の実用化や開発、実証実験などに着手。 他空港への展開など、共同実験パートナ企業の参画を呼びかける。 (Yusuke Kohase、AviationWire = 12-4-15) 変わる爆買い「本命」狙いに 九州・沖縄 … 免税店が続々 中国人観光客が大挙して来日した中国の国慶節(建国記念日)の休日から約 1 カ月。 「爆買い」は健在だが、リピーターが増えるにつれ、「本当にほしいもの」を確実に買おうとする人が目立ってきた。 こうした客の動向を分析し、売る側も知恵を絞っている。 ■ リピーターは医薬・美容品に関心 「歓迎光臨免税店(免税店へようこそ)。」 長崎市の大浦天主堂に続く石畳の坂道。 洋風の通りに中国語の呼び声が響く。 カステラ屋と美術館の間に、中国の家電量販店チェーンの傘下にある免税販売大手ラオックスの「長崎グラバー通り店」がある。 1 階の売り場面積こそ 12 坪ほどと小ぶりだが、記者が訪れたときは中国から大型クルーズ船が寄港していたため、客が途切れない。 携帯電話をのぞき込みながら店員とやり取りし、お目当ての製品を探す。 上海市から家族で来た女性 (51) は 2 回目の訪日。 ステンレス製の水筒 5 本とスキンケア商品など 1 万円以上を使った。 「家電は初めて来たときに買ったので、今回は普段使う物を友達の分も合わせて買いました。」 ラオックスの小山修・九州営業本部長は「ほしい品をピンポイントで買いに来ている人が多い。 爆買いという言葉は最近の実態に合わない」と分析する。 初めて日本に来る中国人旅行者は家電製品や大きいモノを買う傾向があるが、リピーターは医薬品や理美容品など、手軽で日本製の質の良さを感じられる商品を選ぶことが多いという。 最近では買う商品を事前にインターネットなどで調べる人が増え、ネット上で「神薬」と評判の頭痛薬や目薬などが売れている。 「こちらも、ネットでどの商品が人気かを探って仕入れています」と小山さん。 ただ、高級品をポンと買う購買力は相変わらず。 東京の店舗では 1 千万円前後の南部鉄瓶もあり、愛好家に売れているという。 キャナルシティ博多(福岡)にある店舗には、近年人気の工芸品コーナーが設けられ、純金製で 872 万円の急須が入荷した。 (奥村智司) ■ 観光地の「ついで買い」期待 東京や京都、大阪などをめぐる「ゴールデンルート」の人気は健在だが、リピーターは九州などにも足を延ばしている。 ただ、クルーズ船の観光客は、あらかじめ組まれたツアーで観光スポットを一気にまわることが多い。 そこでラオックスは、観光スポットにも免税店を出店させている。 昨夏にオープンさせたグラバー通り店もそうした戦略の店の一つ。 日光東照宮や北海道・小樽の運河などでも新規オープンを続ける。 太宰府天満宮(福岡県太宰府市)周辺への出店も検討しているという。 いま、特に出店ラッシュになっているのが、那覇市の中心にある観光地「国際通り」周辺だ。 ダイコクドラッグ(大阪市)が 4 店を展開。 店では、客のかごが冷却シートや湿布、ビタミン剤などで次々と埋まっていく。 客単価は日本人が千円以下なのに対し、外国人(免税での購入)は 1 万円を超えるという。 ほかにも、ココカラファイン(横浜市)、マツモトキヨシ(千葉県)など合わせて 9 店舗がひしめく。 いずれの店でも売れ筋は目薬や湿布、風邪薬など。 日本 OTC 医薬品協会(東京)によると、人気があるのは中国で販売が認められていないものが多い。 「旅行のついでに買っていくようです」と担当者は言う。 (吉田拓史) ■ 中国語でネット発信・韓国ブロガーに PR 日本の情報をインターネットで外国に紹介する業者は引っ張りだこだ。 中国語で日本情報を発信している「アジアマーケティング(福岡市」)は、自社の中国語サイト「深度日本」や中国版ツイッター「微博」のアカウントで、日本の観光スポットや飲食店の情報を紹介している。 人気ラーメン店や高級ホテル、ファッションブランドが買える店など、同社が中国語での情報発信を請け負った企業だ。 多い時で月 5 万件のアクセスがあり、ここ 2 年で倍に増えた。 もともと、日本への留学情報を発信していたが、中国人観光客の活況で日本の飲食店やホテル、不動産などの業界から情報提供の依頼が急増し、サイトなどでの紹介を始めたという。 一方、中国より個人旅行客が多い韓国人観光客はさらに先を行く。 立ち寄る先は百貨店から個人経営の雑貨店、路地裏の居酒屋まで幅広い。 福岡市の企画会社「ホスピタブル」は、人気ブロガーへの PR に力を入れる。 日本に招いて食事や買い物を体験してもらい、発信に期待する。 5 千 - 数万単位のフォロワーがいるブロガーの影響力は絶大。 その結果、日本でもほとんど地元の人向けのすし店やうどん店に韓国人の行列ができる現象が相次いで起きているという。 同社の松清一平社長 (44) は「より自由な旅行がしたいというニーズの高まりを感じる」と言う。 (岡田玄、木村司、asahi = 11-13-15) 訪日外国人の消費、2 兆 5,967 億円 早くも昨年上回る 1 - 9 月に訪日外国人が日本で使ったお金は 2 兆 5,967 億円で、過去最高だった昨年 1 年間を早くも上回った。 年間の外国人旅行者数も過去最多を更新中だ。 消費額は年末までに前年の 1.5 倍の 3 兆円を超える勢いだ。 観光庁が 21 日の外国人消費動向調査で発表した。 「爆買い」で知られる中国からの旅行者が増え続けていることに加え、昨年 10 月に消費税の免税対象を消耗品に広げたことも要因。 もともと免税だった家電などの売り上げも伸びているという。 観光庁の田村明比古長官は 21 日の会見で「国内総生産に占める割合は 5%。 8 - 10% の国もあるので、もう少し増やしたい。」と話した。 旅行者数は 9 月中旬に昨年実績(1,341 万人)を上回り、1 - 9 月の旅行者数では 1,448 万人となった。 さらに 10 月 9 日には 1,500 万人を超えた。 年間で 1,900 万人を超え、政府が 2020 年の目標としている 2 千万人に迫りそうだ。 円安に加え、ビザ(査証)を出す要件を緩めたことも後押しした。 中国では景気減速がはっきりしてきたが、7 - 9 月の消費額を国・地域別でみると中国は最大で、全体の 46% を占めた。 旅行客の中心である中間層が増えているとされ、双日総合研究所の市川善和主任研究員は「為替も円安傾向が続き、しばらく中国からの旅行客が減ることはないだろう」とみる。 (野口陽、asahi = 10-21-15) |