ハワイアン航空、成田に緊急着陸 機体の不具合

7 日午後 11 時 50 分ごろ、新千歳発ホノルル行きハワイアン航空機 442 便が、機体の不具合のため、成田空港に緊急着陸した。 乗客乗員にけがは無かった。 ハワイアン航空機は今月 18 日未明にも、羽田発ホノルル行き 458 便(エアバス A330 型)が、油圧系統の圧力低下を示す警告が出たため羽田に引き返して緊急着陸。 着陸時にタイヤがパンクしたため、機体が立ち往生して滑走路 1 本が 9 時間閉鎖されるトラブルがあった。 (asahi = 7-28-16)


ハワイアン機が羽田に緊急着陸 滑走路 1 本、9 時間閉鎖

18 日午前 1 時半ごろ、太平洋上を飛行中の羽田発ホノルル行きハワイアン航空 458 便(エアバス A330 型機)が、油圧システムの異常で引き返し、羽田空港に緊急着陸した。 乗客乗員 293 人にけがはなかった。 機体が立ち往生し滑走路 1 本が閉鎖されていたが、約 9 時間後の午前 10 時 45 分に再開した。

国土交通省によると、同機は 18 日午前 0 時すぎに離陸し、同 0 時 50 分ごろに油圧低下を感知。 機体は着陸時に主翼下の全 8 本のタイヤがパンクしたほか、油漏れもあって滑走路上で動けなくなり、4 本ある滑走路のうち 1 本が閉鎖された。 この影響で、日本航空は午前 9 時現在、国内線 14 便の欠航を決め、約 1,990 人に影響が出るとしている。 全日空の国内線にも遅れが出ている。 (asahi = 7-18-16)


伊丹発 JAL 機引き返し相次ぐ ジェイエアが運航

27 日夕から 28 日朝にかけ、日本航空グループのジェイエアが運航する大阪(伊丹)空港発の日本航空機が、離陸後に計器類の不具合表示で引き返すトラブルが相次いだ。 27 日午後 6 時 15 分ごろ、大分行き 2367 便で外気温を測るセンサーの不具合を示す表示が出た。 28 日午前 7 時 35 分ごろには松山行き 2301 便にエンジン発電系統の不具合を示す表示、同 7 時 50 分ごろには福岡行き 2051 便の速度計に表示誤差が出た。 ジェイエアは「ご迷惑をかけておわびする。 運航安定化に取り組みたい。」としている。 (asahi = 6-28-16)


緊急着陸直後にエンジン出火、乗客ら無事 チャンギ空港

27 日未明、シンガポールを離陸し、イタリア・ミラノに向かっていたシンガポール航空 SQ368 便(ボーイング 777-300ER 機、乗客 222 人、乗員 19 人)が上空で右エンジンが故障し、約 4 時間 40 分後にシンガポールに引き返して着陸直後に出火した。 消防車が出動して鎮火にあたり、241 人全員は避難して無事だった。 同機は午前 2 時 5 分にチャンギ空港を出発。シンガポール航空などによると、離陸から約 2 時間後にエンジンから油漏れの警報が鳴ったため、機長の判断でシンガポールに引き返すことにした。 午前 6 時 50 分ごろにチャンギ空港に緊急着陸したという。 同航空が油が漏れた原因を調べている。(都留悦史、asahi = 6-27-16)


韓国 LCC 機が関西空港へ緊急着陸 滑走路閉鎖も乗客乗員 171 人は無事

13 日午前 9 時半ごろ、ソウル・仁川発関西行きの韓国の格安航空会社 (LCC)、ジンエアー 211 便ボーイング 737 から、泉州南広域消防本部(大阪府泉佐野市)に油圧システムの不具合を伝える連絡があった。 同機は同 50 分ごろに関西空港に緊急着陸した。 乗客乗員 171 人にけがはなかった。 国土交通省関西空港事務所によると、トラブルは岡山空港の北東約 35 キロ上空で発生。 関西空港は同機の緊急着陸後、2 本ある滑走路のうち 1 本を約 10 分間、安全確認のため閉鎖した。 同機は自走でき、駐機場に移動後、乗客を降ろした。 (sankei = 6-13-16)


客室内の気圧が異常低下、乗客 1 人けが 全日空機

羽田発高知行き全日空 561 便(乗客・乗員 170 人、ボーイング 737-800 型機)が 27 日、神奈川県沖の高度約 5 千メートルを飛行中に客室内の気圧が異常低下し、乗客 1 人が左耳の鼓膜に穴が開くけがを負ったことが分かった。 国土交通省が 31 日公表した。 27 日午前 8 時 40 分ごろ発生し、同機は約 30 分後に羽田に引き返した。 気圧を調整する二つの空調機器が両方とも故障した。 国の運輸安全委員会は重大インシデントに認定し、航空事故調査官 3 人を派遣した。 (asahi = 5-31-16)


406 便が欠航、7 万人以上に影響 大韓機の出火事故

27 日午後 0 時 40 分ごろ、東京・羽田空港の C 滑走路で、離陸のため滑走中だったソウル・金浦(キンポ)行き大韓航空 2708 便(ボーイング 777-300 型機、乗客乗員計 319 人)の左エンジンから出火した。 同機は非常停止し、乗客らは滑り台(シューター)で緊急脱出した。 19 人が打撲などのけがをし、12 人が救急搬送されたが、重傷者はいなかった。

国の運輸安全委員会は、深刻な事故につながりかねない重大インシデントに認定し、航空事故調査官 4 人を現地に派遣した。 谷口岳史・統括航空事故調査官によると、左エンジン内が焼け、滑走路にタイヤのブレーキ痕が約 700 メートル残っていた。 左エンジン内の部品が外側のカバーを突き破って滑走路上に散乱し、ブレーキ痕の始まった辺りに多く固まっていた。

国土交通省や大韓航空によると、同機は離陸走行を始めた直後、管制塔から「左エンジンに炎が見える」と連絡が入り離陸をやめた。 コックピット内の計器でも異常を確認した。 この日午前のソウルからのフライトや、その後の点検で異常はなかった。 機体は 1999 年に導入し、出火したエンジンは 1 年 6 カ月前に交換していた。 警察庁によると不審物は見つからず、テロなど事件性を示すものは確認されていない。 羽田空港では、C 滑走路が約 6 時間閉鎖され、ほかの 3 本の滑走路も 2 時間ほど運用を見合わせた。 日本航空や全日空によると、国内線計 406 便が欠航し、7 万人以上に影響が出た。 (asahi = 5-27-16)


ジェイエア 5 機に不具合、22 便を欠航 引き返し続発

日本航空グループのジェイエア(大阪府池田市)は 12 日、所有するエンブラエル 170 型機 5 機の冷却システム部品に不具合が見つかり、大阪(伊丹)空港と仙台や長崎を結ぶ便や羽田 - 山形便など計 22 便を欠航すると発表した。 影響人員は約 1,200 人。 欠便は増える可能性があるという。

同型機をめぐっては、11 日午前に伊丹発函館便が、奈良市上空で機体異常を示す計器表示が出たため、引き返すトラブルがあった。 エンジンから出た高温の圧縮空気と熱変換器をつなぐ金属製の接続部品が破損しており、部品を交換した。 同じ機体は 11 日午後に伊丹発山形便として飛び立ったが、同様の異常表示で再び引き返した。 同じ部品が破損していたという。 この破損を受け、ジェイエアは 11 日夜から同じ部品を使う同型機 10 機を調査。 12 日午前 8 時 20 分時点で、計 5 機に不具合が見つかった。 欠便などの影響は 14 日まで続きそうだという。 (asahi = 5-12-16)


ドローン、英旅客機に衝突か 操縦士が証言

スイスから英国へ向かっていた英ブリティッシュ・エアウェイズ (BA) の旅客機に 17 日、小型無人飛行機(ドローン)と思われる物体が衝突した。 当局者が明らかにした。 ロンドン警視庁によると、同機はスイスのジュネーブからロンドンのヒースロー空港へ向かっていた。 途中、ドローンの衝突と思われる物音が聞こえたと操縦士が証言しているという。

同機はヒースロー空港に無事着陸。 BA の広報によれば、搭乗していた乗客 132 人と乗員 5 人にけがなどはなかった。 当局によると、ドローンは機体の前部に衝突したとみられる。 持ち主は不明で、これまでのところ逮捕者は出ていない。 旅客機の機体は点検の結果、異常がないことが確認された。

ドローンが旅客機に衝突するのは異例だが、特に米国などではドローンが絡むニアミスが頻発し、有人機側が回避行動を強いられる事態も発生している。 2013 年 - 15 年に起きたドローンと有人機のニアミス事故 921 件について調べた調査では、約 150 メートル以内に接近した事例が 3 分の 1 を超えていた。 ニアミスのほとんどは、航空機の交通量が多くドローンの使用が禁止されている場所で起きていた。 ドローンが旅客機などに接近すればエンジンに吸い込まれたり操縦室に突っ込んだりして重大な事故につながる恐れもある。 (CNN = 4-18-16)


アイベックス便、福岡空港に緊急着陸 計器に異常な表示

17 日午前 10 時 8 分ごろ、福岡発小松行きのアイベックス 84 便(乗員乗客計 40 人)が、客室内の気圧低下を示す計器の表示が出たとして福岡空港に緊急着陸した。 アイベックスによると、けが人はない。同社などが原因を調べている。 同便は 17 日午前 9 時ごろ、小松空港に着陸しようとしたが、強風のため断念し、福岡空港に戻ることにした。 ところが、その途中で操縦室の計器に異常な表示が出たため、機長は優先的に着陸できるよう、国土交通省福岡管制部に緊急着陸を要請した。 ただ、着陸直前に計器の表示は通常の状態に戻ったという。 (asahi = 4-17-16)


中国旅客機、管制官の指示に従わず「着陸する」 羽田

国土交通省は 11 日、中国国際航空 181 便(エアバス A330 型)が東京・羽田空港で 9 日、管制官の着陸やり直しの指示に従わなかったとして、同社に経緯を確認する文書を送った。 国交省によると、9 日午後、許可を得て着陸態勢に入った同便に管制官が着陸のやり直しを指示したが、パイロットから「着陸する」と報告があり、同便は滑走路に降りた。

管制官は、先に着陸した国交省の検査機が滑走路に残っている可能性があるとして、着陸やり直しを指示したという。 ただ、交信中に先行機が滑走路を出たため、最終的には同便が滑走路に降りる前に着陸を了解した。 同省は「パイロットが指示を聞き取れなかった可能性がある」として同社を指導する方針だ。 (asahi = 4-11-16)


大阪発福島行き飛行機、センサー不具合で引き返す

大阪空港事務所は 9 日、同空港を午前 11 時に離陸した福島行き「IBX75 便(ボンバルディア GL-600-2B19)」が約 20 分後の午前 11 時 20 分ごろ、エンジン排気口温度の検知センサーの不具合を示す表示が出たために引き返した、と発表した。 乗客 32 人は別の機に乗り換えたという。 (asahi = 4-9-16)


大阪・八尾空港で小型機墜落 乗員 4 人死亡

26 日午後 4 時 25 分ごろ、大阪府八尾市の八尾空港で「小型機が滑走路に墜落した」と八尾市消防本部に 119 番通報があった。 同消防によると、小型機は炎上し、乗員 4 人の死亡が確認されたという。 小型機は神戸空港を離陸し、八尾空港に着陸しようとして墜落したとみられるという。 (asahi = 3-26-16)


鹿児島空港で小型機が前脚損傷 立ち往生で 60 便欠航

21 日午後 1 時 20 分ごろ、鹿児島空港(鹿児島県霧島市)の滑走路で、着陸した小型機(シーラス SR22)が前脚を損傷し、前のめりの状態で動けなくなった。 国土交通省鹿児島空港事務所によると、乗っていた 5 人にけがはないという。 国交省は、深刻な事故につながりかねない「重大インシデント」と判断。 運輸安全委員会は 22 日に航空事故調査官を派遣する。

空港事務所によると、個人所有のプロペラ機で、最大定員は 5 人。長崎空港を午後 0 時 45 分ごろ離陸して 30 分あまり飛行。 鹿児島空港に着陸した際、滑走路上で立ち往生した。 前脚が折れ、プロペラも壊れた。 滑走路は直後から約 4 時間半閉鎖され、同空港発着の約 60 便が欠航。 3 連休の最終日とあって、空港カウンターは予約をキャンセルしたり取り直したりする人たちでごった返した。 航空各社の職員は、運航の見通しや新幹線への乗り換えなどの説明に追われた。

息子夫婦と鹿児島県指宿市から奈良県宇陀(うだ)市に帰る予定だった訪問看護職の女性 (72) は、大阪・伊丹行きの便の欠航を受け「22 日は仕事の予定が入っている。 新幹線もいっぱいと言うし。」と困惑していた。 (asahi = 3-21-16)


新千歳空港の JAL 機から煙 乗客ら緊急脱出、3 人けが

23 日午後 3 時 10 分ごろ、北海道千歳市の新千歳空港で、札幌発福岡行きの日本航空 3512 便(ボーイング 737 型、乗員乗客計 165 人)の右エンジンから煙が出た。 乗客らはシューター(滑り台)で緊急避難し、3 人がけがを負った。 国の運輸安全委員会は、深刻な事故につながりかねない重大インシデントに認定し、航空事故調査官 4 人を派遣すると発表した。

道警によると、同機は誘導路を移動中だった。 降雪で右エンジンが停止し、再起動したところ爆発音がして火と煙が出たという。 日本航空によると、煙は機内にも入り込んだ。 出張で乗り合わせた千葉市の会社員、長谷川宏さん (55) は「機内にうっすらと煙が立ちこめた。 おかしいなと思ったら機体が止まり、脱出することになった。 離陸前で本当に良かった。」と話した。 千歳市消防本部によると、脱出の際に 60 - 70 歳代の女性 3 人が打撲などのけがをし、20 代の男性 1 人が体調不良を訴えた。 (asahi = 2-23-16)


エア・ドゥ機、高度守らず飛行 この影響で 4 便欠航

航空会社エア・ドゥ(札幌市)の羽田発新千歳行き旅客機が 2 日、管制官から指示された高度を一時超過して飛行したことが、国土交通省への取材でわかった。 エア・ドゥはこの便の操縦士 2 人を、後続のフライトから外した。 代わりの操縦士や機体が手配できず、2、3 の両日で羽田 - 新千歳の計 4 便が欠航し、約 920 人に影響した。

国交省などによると、2 日、羽田発新千歳行き 19 便(ボーイング 767 型、乗客・乗員計 155 人)が羽田空港を離陸後、管制官から 5 千フィート(約 1,500 メートル)まで上昇するよう指示されたのに、一時上回る高度で飛行した。約 100 メートルほど高く飛んだとみられ、同社が詳細を調べている。 同社によると、同便は雪の影響で出発が 2 時間以上遅れ、午後 1 時前に離陸。 副操縦士の操縦で上昇中に、計器の高度表示を確認したところ、指示された高度を超えたことがわかったという。 (asahi = 1-3-16)


国交省、アイベックスに事業改善命令 整備ミスや記録改ざん、虚偽報告相次ぐ

国土交通省航空局 (JCAB) と東京航空局は 10 月 30 日、アイベックスエアラインズ (IBX) に対して事業改善命令を通達した。 整備ミスや整備記録の改ざん、局への虚偽報告が発覚したため。JCAB とアイベックスによると、この問題による事故は起きていないという。 12 月 4 日までの報告を求めている。

JCAB によると、アイベックスを所管する東京航空局が 10 月に立入検査を実施した際、機体の整備が適切に行われていないことを同社が把握しながらも、必要な措置をとらずに運航を優先していたことが明らかになったという。 また、整備記録の改ざんや立入検査を担当する東京航空局に対して、虚偽報告を行い、整備ミスに対しても再発防止策を講じていなかった。

問題となっ整備ミスやた虚偽報告は 4 件で、5 機で発覚。 1 件目は 2013 年 1 月、ボンバルディア CRJ-100 0型機(登録番号 JA02RJ、15 年 9 月退役済み)の前脚タイヤを伊丹空港で交換時に、左右両方のタイヤ交換が必要にもかかわらず、誤って片方のみ交換。 しかし、整備記録上は両方のタイヤ交換が必要ないように修正した。 整備ミスに気づいた後も、2013 年 1 月 24 日から 2015 年 10 月 22 日までの約 2 年 8 カ月間、タイヤ交換せずに運航を続けた。 アイベックスによると、タイヤを同時に交換しない場合、バランスを維持するためにコントロールしにくくなるという。

2 件目は 2013 年 10 月、乗降用ドアのヒンジ点検の期限超過が、3 機のボンバルディア CRJ700 型機(JA05RJ、JA06RJ、JA07RJ)で判明。 整備の責任者である整備部長 (66) が整備士に対して、点検を口頭で指示する一方、整備記録を期限内に実施済みと改ざんするよう指示を出していた。 ヒンジ点検を怠ると、腐食などでドアが開いている時にトラブルが起きる可能性がある。

その後記録は改変されたものの、ヒンジ点検を実施せずに運航を継続。 運航を続けた期間は、JA05RJ が 2013 年 5 月 1 日から 2013 年 11 月 16 日まで、JA06RJ が 2013 年 5 月 17 日から 2014 年 4 月 22 日まで、JA07RJ が 2013 年 12 月 15 日から 2015 年 6 月 3 日まで。 3 件目は 2014 年 8 月 25 日、仙台空港でボンバルディア CRJ200 型機 (JA04RJ) のエンジン・フェアリングにある点検パネルの欠損を整備士が発見したが、安全と判断。 計 6 便を運航した後、当日中に整備措置を実施した。

4 件目は 2015 年 1 月、ボンバルディア CRJ100 型機 (JA02RJ) の燃料供給停止用バルブを交換時に、ボンバルディア社の非推奨品で互換性のない部品を誤って装着。 その後、同社から交換を指示されたものの直ちに交換せず、2015 年 1 月 27 日から 6 月 10 日まで、正規部品を入手するまで運航を続けた。 また、4 件以外にも当局への報告を怠ったものが 12 件あった。

アイベックスによると、4 件については整備部長と整備士 3 人が関与したとしている。 整備部長は全日本空輸 (ANA/NH) 出身で、アイベックスの安全監査室へ 2010 年 4 月 1 日から出向し、ANA を定年退職後の 2012 年 4 月 1 日に同社へ入社した。 アイベックスでは、整備部長を自宅待機として、3 人の整備士は資格停止処分にした。 今後ヒアリングなどを実施していく方針。 国交省航空局幹部は行政処分に至った理由として、「整備ミスの内容の重大性以前に、会社全体で改ざんや虚偽報告を行っていた点を重く見た」という。

アイベックスの服部浩行社長は、「安全を前提に乗っている乗客の信頼を裏切り、誠に申し訳ない。 再発防止策を確実に講じたい。」と謝罪した。 アイベックスは 1999 年 1 月 29 日設立で、2000 年 8 月 7 日に仙台 - 関西間を 1 日 3 往復で運航開始。 現在は仙台空港と伊丹空港を拠点に、地方路線 15 路線を 1 日 56 往復運航している。 機材は CRJ200 (50 席)が 2 機、CRJ700 (70 席)が 7 機の計 9 機。 同社の筆頭株主は日本デジタル研究所で、ANA とはコードシェア(共同運航)を行っているが、資本関係はない。 (Tadayuki YOSHIKAWA、AviationWire = 10-30-15)


前方に小型機、日航機が着陸やり直し 鹿児島空港

10 日午後 4 時 50 分ごろ、鹿児島空港(鹿児島県霧島市)に着陸しようとしていた羽田発の日本航空 651 便(ボーイング 767 型)が、自らの進路に近づいてくる左前方の小型機に気付いて、着陸をやり直すトラブルがあった。 国の運輸安全委員会は 11 日、深刻な事故につながりかねない「重大インシデント」に認定し、航空事故調査官 3 人を同空港に派遣し、調査すると発表した。

国土交通省や日航によると、日航機は管制官から滑走路への進入許可を受けて高度を下げていたが、左前方を飛行していた新日本航空(同市)のプロペラ機(ブリテン・ノーマン式)が、着陸に向けて旋回し、自らの進路に近づいてくるのが見えたため、機長の判断で上昇に転じた。 日航機は当時、滑走路端から 5.4 キロ手前、高度約 300 メートル付近を飛行しており、空中衝突防止装置の警報が鳴ったという。 プロペラ機も着陸をやり直し、午後 5 時ごろ着陸。 10 分後に日航機が着陸した。 日航機には乗員 10 人、乗客 240 人が乗っていたがけがはなかった。 プロペラ機には 2 人が乗っていたという。

国交省によると、プロペラ機は管制官の許可を得て空港周辺に近づき、着陸態勢を整えたり、順番を待ったりするための「場周経路」と呼ばれる飛行経路を飛んでいた。 プロペラ機の男性機長 (62) は取材に対し、「管制塔の指示に従ったまでで、もう 1 人の乗務員も含め、JAL 機と接近している認識はなかった。 管制塔から着陸許可を得ていた。」としている。

元日航機長で航空評論家の小林宏之さんは「管制官とプロペラ機の間でどのようなやりとりがあったのかが焦点だ。 ジェット機はプロペラ機より速度が速いため、日航機側はみるみるうちに距離が縮んでしまい、脅威に感じたはずだ。」と話した。 (中田絢子、林国広、asahi = 10-11-15)


伊丹離陸時に異音、金属片発見 … 滑走路一時閉鎖

2 日午前 11 時 40 分頃、大阪(伊丹)空港の B 滑走路で、新千歳行きの全日空 773 便(エアバス A320-200 型機、乗員乗客 155 人)が離陸のため滑走中、機長がエンジンの異音に気付き、離陸を取りやめた。 滑走路上で約 500 メートルにわたり最大 10 センチの金属片が複数見つかり、2 本ある滑走路のうち B 滑走路を約 2 時間 20 分閉鎖した。 この影響で計 9 便が欠航した。 国土交通省大阪空港事務所によると、右翼のエンジン内にあるタービンブレード(羽根)が破損していたといい、全日空で原因を調べている。 (yomiuri = 10-2-15)


広島空港、19 日全面再開 アシアナ機事故から 5 カ月

国土交通省は 9 日、4 月のアシアナ機着陸失敗事故で破損した広島空港(広島県三原市)の無線設備の復旧が完了し、事故前と同じ運用を、19 日朝から再開すると発表した。 総工費は約 1 億 5 千万円で、事故原因がアシアナ航空の過失と確定すれば請求する方針。 広島空港事務所によると、空港西側からは計器着陸装置 (ILS) を使って精度の高い「カテゴリー 3 (CAT3)」による着陸が 5 カ月ぶりに可能となる。 今年 5 月の仮復旧後、気象条件による欠航は 8 月末までに 59 便あったが、CAT3 があれば 14 4便が着陸できたという。

再開はもともと年内を予定していたが、地元の強い要望を受けて工期を短縮。 漆島重人所長は「欠航への不安がなくなり、安心を提供できることは喜ばしい」と話した。 事故は 4 月 14 日夜、ソウル発のエアバス A320 が東側から着陸する際、通常より低い高度で進入。 滑走路手前の高さ約 6.4 メートルの無線設備に接触して滑走路を大きく外れて止まり、乗客乗員 81 人のうち 25 人が負傷した。 運輸安全委員会が事故原因を調査中で、広島県警は業務上過失致傷容疑で捜査している。 (sankei = 9-9-15)

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着陸直前にやり直し試みか 広島空港のアシアナ機事故

広島空港でアシアナ航空機が着陸に失敗した事故で、パイロットが滑走路手前で着陸をやり直そうとした可能性があることが 5 日、運輸安全委員会関係者への取材で分かった。 実際には上昇する前に無線設備にエンジンなどが接触して推力を失い、バランスを崩したまま着地したとみられる。 運輸安全委員会は、合同で調査している機体製造国フランスや、アシアナ航空がある韓国の事故調査機関とともに、フライトレコーダー(飛行記録装置)を解析するなどして当時の状況を調べている。 事故は 4 月 14 日午後 8 時 5 分ごろに発生。 (西日本新聞 = 5-5-15)

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事故機まだ … 広島空港 3 日ぶり再開 離着陸条件を厳しく

25 人が負傷した韓国・アシアナ航空機の事故で滑走路が閉鎖されていた広島空港は 17 日、3 日ぶりに再開した。 大破したまま草地に残された事故機の横を全日空や日本航空の航空機が次々に離着陸した。 当面は通常より離着陸の条件を厳しくし、悪天候時は運用をやめる。 国土交通省は 16 日夕までに、滑走路上に散乱した機体や計器着陸装置 (ILS) の設備の破片などを撤去。 傷ついた滑走路の一部を補修した。 事故機は移動させなくても離着陸が可能と判断した。 担当者は「地元と乗客のため、暫定的にでも早く再開させた」と話す。

滑走路の近くに機体が残っているため、当面は視界が 5 千メートル以上確保できるなどを離着陸できる条件とする。 事故前は ILS の電波で精密な誘導を受けられる西側から進入する場合は視界が 50 メートル以上、精密誘導を受けられない東側からの場合でも 1,600 メートル以上あれば着陸可能だった。 滑走路の東側の進入灯は 65 個のうち 17 個が壊れたため、誤認しないよう消灯する。

このため霧の出やすい広島空港では「何割飛べるかは天気次第。(国交省)」 1 カ月後をめどに、視界が 550 メートル以上あれば着陸できる仮設の ILS を設ける。 完全復旧には 7 - 8 カ月かかる見込みだ。 事故機の撤去も見通しが立っていない。 夜間は機体をスポットライトで照らしてパイロットから見えるようにする。 アシアナ航空は日本航空に撤去作業を委託しているが、機体を移動させるには滑走路をまたぐ必要があり、夜間に作業が終わらなければ、一時的に滑走路を閉鎖する可能性もあるという。

太田昭宏国土交通相は 17 日の閣議後会見で、アシアナ航空に原因究明と再発防止を指示し、韓国の航空当局に適切な監督を要請したと明らかにした。 広島空港の再開については「利用者には不便を掛けるが、全面復旧に向けて全力を挙げたい」と話した。 事故機を製造したエアバスの本社があるフランスの航空事故調査局の調査官 1 人と同社関係者 3 人が 17 日午前、日本の運輸安全委員会の航空事故調査官や韓国国土交通省の事故調査官らと合同で現場の調査を始めた。 事故機の機体などを調査するという。(工藤隆治、高島曜介、asahi = 4-17-15)

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精密誘導なく、高度低下か = 事故調査本格化 - アシアナ機逸脱・広島空港

アシアナ航空 162 便が広島空港(広島県三原市)に着陸する際、滑走路からそれて停止した事故で、運輸安全委員会は 15 日、航空事故調査官を現地に派遣し、事故原因の調査を本格化させた。 精密に誘導できる計器着陸装置 (ILS) が使えず、高度が下がり過ぎて滑走路手前の誘導用無線アンテナに接触した可能性もある。 広島県警は業務上過失致傷容疑で現場検証を始めた。 今後、機長らから事情を聴く方針。

滑走路は閉鎖が続いており、日本航空が 18 便、全日空が 22 便の欠航を決めた。 少なくとも 5,000 人に影響する見込み。 国土交通省などによると、広島空港には国内最高水準の ILS があり、西側から進入するときは正しい高度や方位が表示される。 一方、同機が進入した東側は方位だけが指示され、高度はパイロットが高度計で判断する必要がある。

着陸方向は風向きで決まることが多いが、広島空港事務所の担当者は、東側から進入した理由を「把握していない」と話した。 同機は滑走路中央付近で南側にそれ、進行方向の逆を向いて停止。 機体後部が破損して左翼が折れ、左エンジンと水平尾翼などが壊れた。 滑走路の東端から約 320 メートルの緑地帯にある地上約 6.4 メートルの無線アンテナが壊れており、着陸前に接触したとみられる。

アシアナ航空は 15 日、「事故により乗客と国民に心配をかけたことをおわびする」と謝罪のコメントを発表。 事故に対応するため、社員 37 人と韓国国土交通省の調査チーム 8 人を乗せた特別機を派遣した。 韓国人機長は総飛行時間 8,233 時間のベテランで、副機長は 1,583 時間だった。 (jiji = 4-15-15)


全日空機、エンジン排気温度上昇か … 緊急着陸

26 日午前 7 時 20 分頃、大阪(伊丹)空港を離陸し、兵庫県尼崎市の上空を飛行していた大阪発羽田行き全日空 986 便(ボーイング 777-200 型、乗客乗員 257 人)の左エンジンの出力が低下し、排気温度の異常を示す計器表示が出た。 同機は左エンジンを止め、大阪空港に引き返して約 25 分後に緊急着陸した。 けが人はなかった。 全日空大阪空港支店によると、エンジンの排気温度が上がった可能性があり、同社が原因を調べている。 (yomiuri = 8-26-15)


墜落機、滑走路端付近で飛ぶ 離陸前すでに出力不足?

東京都調布市の民家に小型機が墜落し、3 人が死亡した事故で、小型機は通常より長く滑走してから離陸したとみられることが分かった。 警視庁や国の運輸安全委員会は、滑走の時点で機体に何らかのトラブルが生じていた疑いもあるとみて調べている。 調布飛行場の滑走路の長さは 800 メートル。 国土交通省関係者らによると、滑走を始めた小型機は滑走路の半分を過ぎ、滑走路の端から約 100 メートル内側にある白い塗装部分まで離陸しなかった。 事故機を撮影した映像で確認できた。

小型機は滑走路の半分ほどの 400 - 500 メートルで離陸する性能があり、関係者は「異常な滑走だった可能性があり、機長が途中で離陸を中断する判断もあり得た状況ではないか」と指摘する。 また、小型機の飛行計画書には、5 時間飛行できる量の燃料を積んでいたと記載されていたことも分かった。 目的地の大島までの所要時間は片道 1 時間。 搭乗者5人の重さを合わせると、離陸可能な限界重量の約 1,950 キロに近い状態だった可能性もある。 事故当時、飛行場付近の気温は 34 度だった。 気温が高いと空気密度が低く揚力が小さくなるとともに、酸素不足でエンジン出力が下がることがある。

事故機の映像を見た元日航機長で航空評論家の小林宏之さんは「通常は滑走路の半分、長くても 3 分の 2 程度で飛ばないといけない。 明らかに滑走距離が長すぎ、離陸前に既に出力が不足していたのでは」と話す。 また、「離陸前には重量や気温を確かめ、必要な滑走距離を計算し、重すぎれば燃料や搭乗者を減らすのが一般的だ。 今回は離陸に必要な条件を満たしていなかった可能性もある。」との見方を示した。 (asahi = 7-29-15)


客室内の気圧低下は送風システム不具合 新潟に緊急着陸

客室内の気圧が低下したフジドリームエアラインズ (FDA) 機が新潟空港に緊急着陸したトラブルで、8 日、エンジンから機内に空気を送るシステムに不具合があったことが同社の調査でわかった。 国の運輸安全委員会は同日、深刻な事故につながりかねない「重大インシデント」に認定し、航空事故調査官 3 人を同空港に派遣した。 国土交通省と同社によると、同機は 7 日午後 3 時 25 分ごろ、秋田県にかほ市上空高度約 1 万メートルを飛行中、左右のエンジンから機内に空気を送る「抽気(ちゅうき)系統」二つに相次いで不具合が発生した。 (asahi = 7-8-15)

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客室内の気圧が低下、旅客機が緊急着陸 新潟空港

7 日午後 3 時 25 分ごろ、秋田県上空の高度約 1 万メートルを飛行中の新千歳発松本行きフジドリームエアラインズ機(乗員乗客 72 人、エンブラエル ERJ170)が、客室内の気圧が低下したとして緊急事態を宣言し、同 47 分ごろ、新潟空港に緊急着陸した。 国土交通省によると、客室内の気圧が高度約 4,200 メートルと同等まで低下したことを示す計器表示があったため、パイロットは客室内に酸素マスクを下ろし、マスクなしでも安全に呼吸できる高度 3 千メートル付近まで緊急降下した。 けが人はなかった。 同省は深刻な事故につながりかねない「重大インシデント」にあたる可能性があると見て調べている。 (asahi = 7-7-15)


管制官、複数態勢でも復唱気づかず 那覇空港トラブル

那覇空港(沖縄県)の自衛隊ヘリと民間機 2 機の離着陸トラブルで、管制官は複数の態勢だったが、離陸許可を誤認したヘリの復唱を覚知できなかったことが分かった。 一連のトラブルでは、事故を防ぐルールへの対応が問われている。 民間機と自衛隊が共用する空港の過密ぶりも影響したという。 管制官と航空機の交信は、管制官の指示を航空機が復唱して互いに内容を確認するルールがある。 国土交通省によると、管制官は 3 日午後 1 時 23 分ごろ、全日空機に「オールニッポン 1694」と呼びかけ、「クリアード フォー テイク オフ」と離陸許可を伝えた。 (中田絢子 吉田拓史、福井悠介、asahi = 6-8-15)

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JTA 機長、滑走路に ANA 機確認したのに着陸続行

沖縄県の那覇空港で航空自衛隊のヘリコプターと民間機 2 機がからんだトラブルで、日本トランスオーシャン航空 (JTA) 機のパイロットが、離陸滑走中の全日本空輸機を確認しながら「問題ない」と判断し、着陸したことがわかった。 航空法は他機がいる滑走路への着陸を認めておらず、国の運輸安全委員会は JTA 機の着陸状況を調べる。

国土交通省によると、トラブルは 3 日午後 1 時 23 分ごろ、航空自衛隊那覇基地の CH47 が管制官の許可なく離陸し、滑走路を横切ったため、離陸滑走中の全日空機が急ブレーキをかけた。 管制官は着陸態勢に入っていた JTA 機に着陸やり直しを指示したが、同機は全日空機の後方に着陸した。 JTA によると、同機のパイロットは全日空機が滑走路に入ったのを確認した後、管制官から着陸許可を得た。 その後、全日空機の滑走開始も見ており、「自機との間には十分な距離があった」と判断したという。 JTA 機が滑走路上で停止した際、全日空機との距離は 400 - 500 メートルだった。

JTA 機側は「管制官から着陸やり直しの指示があったのは、滑走路に接地し逆噴射操作をした後だった」とも説明している。 元全日空機長で航空評論家の樋口文男さんは「離陸滑走中の飛行機は何らかの不具合で停止する可能性がある。 一連のトラブルで最も危険だったのは JTA 機の着陸」と指摘する。 ある現役パイロットは「航空機のスピードで数百メートルはあっという間。 安全を担保できる状況ではなかった。」と話す。 運輸安全委の航空事故調査官は 5 日、全日空のパイロットに聞き取りをし、今後、民間機2機の飛行記録や音声記録の解析に入る。(中田絢子、asahi = 6-6-15)

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全日空機の離陸直前、自衛隊ヘリが横切る 那覇空港

沖縄・那覇空港で 3 日午後 1 時 24 分ごろ、全日空機が滑走路上にいたにもかかわらず、日本トランスオーシャン航空機が着陸するトラブルがあった。 全日空機は管制官から離陸の許可を得て離陸しようとしたが、目の前を自衛隊のヘリコプターが横切ったため離陸を中止していた。 国の運輸安全委員会は、深刻な事故につながりかねない「重大インシデント」に認定し、航空事故調査官 3 人を現地に派遣した。 (asahi = 6-3-15)


日航機、羽田に緊急着陸 右エンジン不具合で引き返す

8 日午後 4 時 50 分ごろ、羽田発札幌行き日本航空 521 便(ボーイング 777-200 型)が羽田空港に引き返し、緊急着陸した。 日航によると、乗客乗員計 239 人にけが人はなかった。 上空で右エンジンの不具合を示す計器表示が出たため、右エンジンを止めた上で着陸し、午後 5 時現在、自走でターミナルビルに向かっているという。 (asahi = 4-8-15)


徳島空港 誤った着陸許可 当時のやり取り調査

5 日、徳島県の徳島空港で滑走路上に車両があるのに海上自衛隊の管制官が誤って着陸許可を出し、旅客機が着陸をやり直したトラブルで、自衛隊によりますと、管制官は滑走路に車両が入ることを許可したおよそ 10 分後に旅客機に着陸を許可していました。 国の運輸安全委員会は管制官から話を聞いて、車両との間でどのようなやり取りがあったかなど詳しい経緯を調べています。

このトラブルは 5 日午前 11 時前、羽田発徳島行きの日本航空 455 便が徳島空港に着陸しようとしたところ、パイロットが滑走路上に車両があるのに気付き、着陸をやり直したものです。 乗客と乗員合わせて 67 人にけが人はいませんでした。 国の運輸安全委員会は事故につながりかねない「重大インシデント」だとして、6 日午後、事故調査官 2 人を徳島空港に派遣し、当時管制業務を行った海上自衛隊徳島教育航空群の自衛隊員から話を聞いています。

海上自衛隊などによりますと、管制官は午前 10 時 40 分に滑走路のライトの交換などのため車両が滑走路に入るのを許可し、およそ 10 分後の午前 10 時 53 分に旅客機の着陸を許可したということです。 また、平日は多くの場合、4 人の隊員が管制業務に当たっていますが、日曜日の 5 日は管制官 1 人しかいなかったということです。 海上自衛隊徳島教育航空群は「きのうは民間機の発着しかなく土日としては通常の態勢だった」としています。

徳島空港は戦後、海上自衛隊が部隊を配備して航空基地として使用していましたが、民間航空の需要が見込まれたことなどから昭和 37 年に自衛隊と民間の共用空港となりました。 その際、空港の管制業務は海上自衛隊がそのまま引き継ぐことになり、現在も海上自衛隊の隊員が管制官を務めているということです。 国の運輸安全委員会は、管制官が滑走路上にいた車両との間でどのようなやり取りをしていたかなど、詳しい経緯を調べています。

当時の経緯は

国土交通省などによりますと、羽田発徳島行きの日本航空 455 便は、5 日午前 10 時 53 分、徳島空港までおよそ 30 キロ、高度 600 メートルの上空で管制官から着陸許可を受けました。 その後、着陸のために高度を下げ、6 分後の午前 10 時 59 分、空港の滑走路に東側から進入して着陸しようとしたところ、滑走路上の向かって左端に車両があるのに副操縦士が気付き、機長に伝えました。

機長は急きょ再び着陸をやり直して機体を上昇させましたが、その際、いったん車輪が滑走路に着いたということです。 車両までの距離は、車両に気付いた地点からはおよそ 1,400 メートル、車輪が滑走路に着いた地点からはおよそ 800 メートルとみられるということです。

日本航空の元機長で航空評論家の小林宏之さんは、管制のミスによるトラブルについて「過去に霧の中の滑走路で航空機が衝突した事故はあるが、天候がよく航空機の少ない空港でこうした事例が起きたのは、記憶している中では初めてだ。 間一髪だったが、パイロットの冷静な判断と機転で大事を免れた。」と話しています。 そのうえで小林さんは、「運航と工事の時間帯は分けるべきで、緊急の工事が必要であれば安全を確保するために滑走路を閉鎖して作業をすべきだ。 今後は管制側と工事側の意思疎通や情報共有ができていたかが調査のポイントになる。」と指摘しています。 (NHK = 4-6-15)


航行中の操縦室「常時 2 人制の導入を」 欧州航空安全局

欧州航空安全局 (EASA、本部・独ケルン)は 27 日、航行中に操縦室を 2 人以上に保つよう欧州の航空各社に勧告した。 乗客乗員 150 人の独ジャーマンウィングス機の副操縦士 (27) が機長を閉め出して故意に墜落させた疑いが強まったため、当面の安全対策として導入を求めた。

「常時 2 人制」は、操縦士の 1 人がトイレなどに立つ場合に、ほかの乗務員らが入れ替わりに入室する仕組み。 テロ対策として操縦室への出入りが厳しく制限されたことが悪用されるのを防ぐ狙いだ。 EASA は事故の捜査状況を踏まえてさらなる対応も検討するという。 英イージージェットが 27 日朝から「常時 2 人制」を独自に採り入れ、ドイツ航空協会も同日、全加盟社が導入すると発表していた。 勧告を受けて、仏・オランダ系のエールフランス KLM も導入方針を発表した。

一方、各国の航空会社などでつくる国際航空運送協会 (IATA) のトニー・タイラー事務総長兼 CEO は 27 日、「空の旅が、最も安全な旅行の手段であると人々が再び安心できるようにしなければならない」とする声明を出した。 「毎日約 900 万人が旅客として搭乗している。 私たちは、彼らの信頼を受け、それを保つために全力を尽くす」と述べた。(仏南東部セーヌレザルプ = 青田秀樹、松尾一郎、asahi = 3-28-15)