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H3 ロケット 8 号機打ち上げ、17 日に再設定 日本版 GPS を搭載

宇宙航空研究開発機構 (JAXA) は 13 日、機器の一部で不具合が見つかり延期していた基幹ロケット「H3」 8 号機の打ち上げを、17 日に実施すると発表した。 鹿児島県の種子島宇宙センターから午前 11 時ごろに打ち上げる。 当初は 7 日に打ち上げを予定していたが、最終的な機能試験の際、人工衛星の投入軌道にロケットを誘導するための信号を出す機器が異常値を示したため、延期していた。 原因を特定し、処置を終えたという。

H3 は JAXA と三菱重工業が開発した大型ロケット。 8 号機には「日本版 GPS (全地球測位システム)」と呼ばれる準天頂衛星「みちびき 5 号機」を載せる。 (枝松佑樹、asahi -13^13-25)

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H3 ロケット 9 号機、2 月 1 日打ち上げ 「日本版 GPS」本格運用へ

宇宙航空研究開発機構 (JAXA) は 1 日、H3 ロケット 9 号機を、来年 2 月 1 日に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げると発表した。 「日本版 GPS (全地球測位システム)」と呼ばれる準天頂衛星「みちびき 7 号機」を搭載し、午後 4 時半から午後 6 時の間に打ち上げる。 予備期間は 3 月 31 日まで。 H3 は、大型ロケット H2A の後継として JAXA と三菱重工業が開発した。 初号機の打ち上げは失敗したが、2 号機以降は成功している。 今月 7 日にも、8 号機に「みちびき 5 号機」を載せて打ち上げる予定。

内閣府や JAXA は 1 日、みちびき 7 号機を報道機関に公開した。 みちびきは、スマホやカーナビの位置情報を測るための国産の衛星システムで、信号が途切れないよう日本の上空に長くとどまるような準天頂軌道を持つ。 みちびきは 6 号機を先に打ち上げ、すでに 5 機体制。 5 号機と 7 号機の打ち上げに成功すれば 7 機体制となり、米国の GPS など他国に頼らなくても、日本の衛星網だけで位置情報を得られるようになる。 7 機による本格運用は来年夏になる予定。

JAXA によると、7 機体制になってからスマホの位置情報の精度を高める実証を進め、現在の約 10 メートルの誤差が 29 年ごろには約 1.6 メートルに縮まる予定だという。 (枝松佑樹、asahi = 12-1-25)

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H3 ロケット 8 号機の打ち上げ、12 月 7 日に みちびき 5 号機搭載

宇宙航空研究開発機構 (JAXA) は 8 日、H3 ロケット 8 号機を 12 月 7 日に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げると発表した。 日本版「GPS」と言われる準天頂衛星「みちびき 5 号機」を搭載する。 午前 11 時半から午後 0 時半の間に打ち上げる。 予備期間は来年 1 月 31 日まで。 H3 は、H2A の後継として開発された液体燃料を使う大型ロケット。 初号機の打ち上げは失敗したが、2 - 5 号機は成功している。 10 月 21 日には、国際宇宙ステーション (ISS) に物資を運ぶ新型の補給船「HTV-X」を搭載した 7 号機を打ち上げる予定。 (小川詩織、asahi = 10-8-25)


H3 ロケット「最強型」打ち上げ成功 競争激しい世界市場にどう挑む

日本の基幹ロケット「H3」 7 号機が鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。 国際宇宙ステーション (ISS) へ物資を運ぶ新型無人補給船「HTV-X」を搭載。 H3 の打ち上げは 5 回連続成功となった。 26 日午前、打ち上げから約 14 分後に HTV-X を分離した。 HTV-X は日本時間 30 日午前0 時 50 分ごろにも ISS に到着し、物資を届ける計画だ。 H3 は、拡大する商業打ち上げ市場を見据え、低コスト化や運用面の改善を図り、次世代の主力ロケットとして重責を担う。 日本はこのロケットで世界市場にどう挑もうとしているのか。

H3 は、これまで日本の打ち上げを支えてきた「H2A」ロケットの後継機だ。 H2A は最後の打ち上げとなった今年 6 月の 50 号機まで、日本の宇宙開発を 20 年以上支えてきた。 このバトンを受け継ぐ H3 の開発に、宇宙航空研究開発機構 (JAXA) と三菱重工業が 2014 年から取り組んできた。 23 年の初号機打ち上げは失敗したものの、それ以降は成功を重ね、信頼性を着実に上げている。

世界で戦えるロケットになるために

H3 がめざすのは世界で戦えるロケット。 世界のロケットの打ち上げ市場は、米スペースXをはじめとする民間企業が台頭し、低コストで高頻度な打ち上げを実現。 その競争は激しさを増している。 H3 はこうした国際競争の中で、商業市場で戦える競争力を確保するとともに、日本として他国に依存しない宇宙輸送の自立性を維持する役割も担う。 そして、打ち上げ需要が多様化する中で、H3 は積み荷の重さや届ける軌道などに応じて柔軟に対応できるよう、大きく 3 種類の機体のタイプを用意する。 主エンジンの数と、発射時の加速を補強する補助ブースターの数が異なる。

ニーズに合わせた形態用意

今回の 7 号機は、主エンジン 2 基と補助ブースター 4 基の「24 形態」と呼ばれるタイプ。 今回打ち上げた国際宇宙ステーション (ISS) への新型無人補給船「HTV-X」のような重い積み荷や大型衛星に対応できる。 これまでの日本の基幹ロケットの中で最大の打ち上げ能力を持つ、いわば「最強型」だ。 さらに、重い積み荷を打ち上げるだけでなく、より遠くの軌道に衛星や探査機を届けるミッションにも対応できる。 26 年度に予定している火星衛星探査計画「MMX」の探査機もこの形態で打ち上げる予定だ。

さらに、商業打ち上げ需要の獲得も狙う。 多数の小型衛星を同時に打ち上げて、一体運用して高速・大容量の通信を可能にする「衛星コンステレーション」のビジネスが各国で加速する。 日本も宇宙の安全保障の維持のため、衛星コンステレーションの整備を進める。 こうした需要が将来さらに高まることを想定し、多数の衛星をまとめた打ち上げも可能としている。

H3 ロケットが描く戦略

一方、主エンジン 3 基で補助ブースターを装着しない「30 形態」は、簡素なつくりでコストを抑えた「低コスト型」。 1 回の打ち上げ費用を抑えられ、H2A の半額にあたる約 50 億円をめざす。 24 形態と比べると打ち上げ能力は劣り、地球に比較的近い軌道への打ち上げに向いている。 この軌道は地球を観測する衛星運用に適しており、主に国の地球観測衛星や情報収集衛星の打ち上げを想定する。 さらに、衛星小型化の技術が進み、超小型衛星の打ち上げ需要も高まっていることから、商業利用も期待されるという。

6 号機はこの形態での打ち上げを予定するが、燃焼試験データの調査が続いているため、7 号機を先に打ち上げることになった。 このほか、主エンジンと補助ブースターともに 2 基の「22 形態」もある。 初号機から 5 号機で打ち上げた形態で、打ち上げ能力はほかの二つの形態の中間にあたる「標準型」だ。 中型衛星を 30 形態よりも遠くの軌道に打ち上げ可能だ。

世界のライバルたちは

こうした戦略で世界に挑もうとする H3 だが、各国は民間ベースで大型衛星やより多くの衛星を一度に運べる大型ロケットの開発を急ぐ。 スペース X のファルコン 9 ロケットは 1 機 5 千万ドル(約 75 億円超)とされ、昨年世界での打ち上げ数 253 回のうち、133 回と半分以上を占める。 米ユナイテッド・ローンチ・アライアンスの新型ロケット「バルカン」や、欧アリアンスペースの新型ロケット「アリアン 6」も打ち上げを成功させ、スペース X 頼みの市場への参入を狙う。

H3 の打ち上げ業務は将来、三菱重工業に移管される。 移管時期は公表されていないが、商業打ち上げ市場への本格参入は移管後になる見込みだ。 H3 が打ち上げ実績を重ね、どう存在感を示せるかが重要となる。 7 号機打ち上げ後の会見で、JAXA の有田誠・プロジェクトマネージャは「今回の 24 形態がデビューしたことで(商業打ち上げ市場の)スタートラインには立てたと思う。 それを加速するという意味で 30 形態がきっと助けてくれるだろう」と話した。 (玉木祥子、asahi = 10-26-25)

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H3 ロケット 7 号機あす打ち上げ、機体を移動 ISS 新型補給船搭載

日本の基幹ロケット「H3」の 7 号機が 26 日午前 9 時ごろ、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられる。 H3 はこれまで 4 回連続で成功しており、先代の H2A から流れを引き継いで信頼性を高め、商業打ち上げの拡大を目指す。 機体は 25 日午後 6 時ごろ、組み立て棟から約 400 メートル離れた発射点へ約 30 分かけて移動した。 国際宇宙ステーション (ISS) へ物資を運ぶ新型無人補給船「HTV-X」を載せて打ち上げる。 H3 は宇宙航空研究開発機構 (JAXA) や三菱重工業が開発した大型ロケット。 初号機は打ち上げに失敗したが、2 - 5 号機は成功した。

H3 には大きく三つの形態がある。 7 号機は最大の打ち上げ能力を持つ形態で、この形態の打ち上げは今回が初めてとなる。 6 号機は補助ブースターがなく、低コストを目指す別の形態で、打ち上げ実績はない。 燃焼試験のデータを評価中のため、7 号機を先に打ち上げることになった。 打ち上げを前に、19 日の会見で JAXA の有田誠・H3 プロジェクトマネージャは「HTV-X は国際協力プロジェクトとして非常に重要なものであり、H3 にとっても『最強バージョン』の初めての打ち上げとなるので、ぜひ成功させたい」と話した。 (玉木祥子、asahi = 10-25-25)


気象衛星ひまわり 9 号に障害 台風の警報発表に「支障なし」 気象庁

気象庁は 12 日、同日午前 0 時半ごろから「気象衛星ひまわり」 9 号で、観測に利用される衛星画像を取得できない障害が発生したと発表した。 台風については、別の観測データを利用して対応し、警報や注意報の発表に支障はないという。 気象庁によると、ひまわり 9 号から送られる衛星画像は、台風の勢力や火山の影響などの観測に利用されている。 午前 10 時の時点で復旧の見通しは立っていないが、気象レーダーなどの観測データを利用して対応できているという。

この障害で、気象庁のホームページ上で一部の衛星画像を表示できなくなっているが、ひまわり 8 号による観測に切り替える作業を進め、対応していくという。 通信障害の原因は調査中という。 一方、台風 23 号は発達しながら日本の南の海上を北東に進み、13 日には暴風域を伴って伊豆諸島にかなり接近するおそれがある。 台風 22 号の被害で災害の危険度が高まりやすい地域があるとして、早めの防災活動を呼びかけている。 (高島曜介、asahi = 10-12-25)


H3 ロケット 8 号機の打ち上げ、12 月 7 日に みちびき 5 号機搭載

宇宙航空研究開発機構 (JAXA) は 8 日、H3 ロケット 8 号機を 12 月 7 日に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げると発表した。 日本版「GPS」と言われる準天頂衛星「みちびき 5 号機」を搭載する。 午前 11 時半から午後 0 時半の間に打ち上げる。 予備期間は来年 1 月 31 日まで。 H3 は、H2A の後継として開発された液体燃料を使う大型ロケット。 初号機の打ち上げは失敗したが、2 - 5 号機は成功している。 10 月 21 日には、国際宇宙ステーション (ISS) に物資を運ぶ新型の補給船「HTV-X」を搭載した 7 号機を打ち上げる予定。 (小川詩織、asahi = 10-8-25)

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