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中国景況感、1 月は小幅改善 中国国家統計局

【北京 = 高橋哲史】 中国の国家統計局が 31 日発表した 1 月の製造業購買担当者景気指数 (PMI) は前月より 0.1 ポイント高い 49.5 だった。 2018 年 8 月以来、5 カ月ぶりに小幅改善したが、好不況の目安である 50 は 2 カ月連続で割り込んだ。 米国との貿易戦争を背景に、輸出企業の不振が続いている。 PMI は製造業 3 千社のアンケート調査から算出し、生産や新規受注が 50 を上回れば拡大、下回れば縮小を示す。 18 年 12 月は 2 年 5 カ月ぶりに 50 を下回った。

19 年 1 月は貿易戦争で低下が続いていた輸出に限った新規受注の指数が、前月より 0.3 ポイント高い 46.9 となった。 ただ、8 カ月連続で節目の 50 を割り込んでおり、回復にはほど遠い。 一方、輸入の新規受注は 1.2 ポイント改善し、47.1 となった。 国内の需要が大幅に増える 2 月の春節(旧正月)を控え、輸入の注文が増えたとみられる。 国務院発展研究センターの張立群研究員は PMI をまとめた中国物流購買連合会に「市場の先行きに対する企業の自信は不足しており、生産活動は依然として振るわない」とのコメントを寄せた。 (nikkei = 1-31-19)


財新の中国製造業 PMI、12 月は 19 カ月ぶりの 50 割れ 予想下回る

[北京] 財新/マークイットが 2 日発表した 12 月の中国製造業購買担当者景気指数 (PMI) は 49.7 と、1 年 7 カ月ぶりに節目の 50 を下回った。 国内外からの受注が引き続き低迷した。 中国国家統計局が 12 月 31 日に発表した製造業 PMI も、国内外の軟調な需要が重しとなって約 2 年半ぶりに節目の 50 を割り込んでおり、これらの統計は中国経済の一段の失速を裏付ける格好となった。 (Reuters = 1-2-19)


中国 : 製造業 PMI の低下続く - 12 月は 16 年以来の低水準

中国経済は製造業の活動が縮小する中で新年を迎える。 貿易紛争の長期化の恐れで製造業者の心理が冷え込んでいる。 国家統計局が 31 日に発表した 12 月の製造業購買担当者指数 (PMI) は 49.4 と、2016 年初め以来の低水準を記録し、50 を割り込んだ。 PMI は 50 を上回ると活動の拡大を表し、50 を下回ると縮小を示す。

製造業 PMI を構成する指数のうち将来の需要動向を示唆する新規輸出受注も 46.6 と、11 月の 47 から低下した。 同時に発表された 12 月の非製造業 PMI は 53.8。 前月の 53.4 を上回ったことは良いニュースで、最近の刺激策が若干の効果をもたらし始めた可能性を示唆している。 マッコーリー・セキュリティーズのエコノミスト、胡偉俊氏(香港在勤)は「減速は来年にかけて続くだろう。 弱い PMI は経済支援のための政府のさらなら刺激策につながる公算がある。」と指摘した。 (Bloomberg = 12-31-18)


中国、製造業 PMI が低下、16 年 7 月以来の低水準 - 貿易摩擦響く

→ 11 月の製造業 PMI は 50.0、予想下回る
→ 非製造業 PMI は 53.4 - 10 月は 53.9 だった

中国の製造業活動を測る政府の指数は 11 月も低下した。 国内経済の減速を巡る懸念や貿易摩擦に関する先行き不透明感が浮き彫りとなった。 国家統計局と中国物流購買連合会が 30 日発表した 11 月の製造業購買担当者指数 (PMI) は 50.0 と、予想を下回り、2016 年 7 月以来の低水準。 同指数は 50 が活動の拡大と縮小の境目を示す。 項目別指数の新規輸出受注は 47.0 と前月からやや上昇したものの、6 カ月連続で活動縮小を示した。

サービス業と建設業をカバーする非製造業 PMI は 11 月に 53.4。 10 月は 53.9 だった。 調査会社トリビアム・チャイナの共同創業者、アンドルー・ポーク氏(北京在勤)は「景気支援策が奏功しておらず、民間セクターが引き続き苦戦している」と指摘。 「それに加え、国内政策の見通しが不透明で、貿易摩擦の影響はまだそれほど表れていない。 このため製造業者にとって楽観的になる理由はあまりない。」と述べた。 (Natalie Lung、Miao Han、Bloomberg = 11-30-18)


財新 10 月中国製造業 PMI は 50.1 に小幅上昇、輸出受注の低迷続く

[北京] 財新/マークイットが 1 日発表した 10 月の中国製造業購買担当者景気指数 (PMI) は 50.1 と、9 月の 50.0 から小幅な上昇にとどまった。 米中貿易戦争が激化する中、輸出受注指数の 50 割れが続き、経済への圧力が一段と高まっていることが示された。 PMI は 50 が業況改善・悪化の節目。 ロイターがまとめたエコノミストの予想は 49.9 だった。

中国国家統計局が前日発表した 10 月の製造業 PMI は 50.2 に低下し、2016 年 7 月以来の低水準を記録した。 経済成長のけん引役である製造業セクターの脆弱性が示されており、当局が大幅な景気減速を回避するため追加措置を講じることへの期待が高まりそうだ。 財新のデータでは生産を示す指数が 2 カ月連続で低下し、50 をわずかに上回る水準となった。 国内外での需要鈍化が背景。 これを受けて製造業の企業信頼感は 11 カ月ぶりの低水準に落ち込んだ。

財新智庫莫尼塔(CEBM グループ)のマクロ経済分析部門ディレクター、鐘正生氏は「中国経済には明確な改善が見られていない」と指摘。 「製造業セクターの拡大ペースは依然として弱い。 安定した需要にもかかわらず、生産鈍化と企業信頼感の低下が続いた。 生産コストへの圧力が緩和されていない。」と語った。 新規輸出受注を示すサブ指数は 48.8 と 9 月の 47.6 から上昇したが、米国との貿易戦争が激化する中、7 カ月連続で 50 を下回った。

米中は 9 月 24 日に互いに追加関税を発動しており、10 月は 1 カ月を通じてこの影響が及んだ最初の月となった。 トランプ大統領はさらなる関税を中国に課すと警告している。 新規受注全般を示すサブ指数は 50.4 で 9 月の 50.1 から小幅に上昇した。 今回のデータでは、鉄鋼など原材料のコスト上昇を背景に投入価格に引き続き強い上昇圧力がかかっていることも示された。 雇用削減のペースは 9 月から鈍化した。 (Reuters = 11-1-18)


中国景況感 2 年 3 カ月ぶり低水準 10 月、貿易戦争が影響

【北京 = 原田逸策】 中国国家統計局が 31 日発表した 2018 年 10 月の製造業購買担当者景気指数 (PMI) は前月より 0.6 ポイント低い 50.2 だった。 好不調の節目となる 50 は 27 カ月連続で上回ったものの、16 年 7 月以来 2 年 3 カ月ぶりの低水準。 米国との貿易戦争が企業の景況感にも響き始めているとみられる。 米中摩擦が激化し、中国経済は曲がり角を迎えた。 PMI は製造業 3 千社のアンケート調査から算出し、生産や新規受注が 50 を上回れば拡大、下回れば縮小を示す。

生産は前月比 1.0 ポイント低い 52.0。 節目の 50 は上回ったが、春節(旧正月)休暇で統計がふれやすい 1 - 3 月を除くと 15 年 11 月以来の低水準だ。 新規受注も同 1.2 ポイント低い 50.8 に沈んだ。

背景にあるのは米国との貿易戦争。 米国は 7 - 9 月に計 2,500 億ドル(約 28 兆円)分の中国製品に追加関税をかけた。 輸出に限った新規受注は前月比 1.1 ポイント低い 46.9 と大幅に悪化し、今年6月から5カ月連続で50を下回った。輸入も同0.9ポイント低い47.6と4カ月連続の50割れ。輸出減少が新規受注の落ち込みにつながり、生産を下押ししている可能性がある。 雇用に波及する兆しもある。 従業員の指標は前月比 0.2 ポイント低い 48.1 だった。 政府が旗を振る債務削減のあおりを受け、民間企業の倒産が相次いでいることも背景にありそうだ。 (nikkei = 10-31-18)


中国景況感 2 年ぶり低水準 PMI 50.8、貿易戦争が影 9 月

【北京 = 原田逸策】 中国国家統計局が 30 日発表した 2018 年 9 月の製造業購買担当者景気指数 (PMI) は前月より 0.5 ポイント低い 50.8 だった。 好不調の節目となる 50 は 26 カ月連続で上回ったものの、春節(旧正月)休暇の影響で統計がふれやすい 1 - 3 月を除くと 16 年 9 月以来 2 年ぶりの低水準。 米国との貿易戦争の影響で輸出入関連の指標悪化が目立った。 PMI は製造業 3,000 社のアンケート調査から算出し、生産や新規受注が 50 を上回れば拡大、下回れば縮小を示す。

生産は前月比 0.3 ポイント低い 53.0。 50 は上回ったが、実質的に 2 年ぶり低水準だった。 新規受注は同 0.2 ポイント低い 52.0 で同じく実質 2 年ぶりの低水準にとどまった。 背景にあるのは米国との貿易戦争。 米国は 7 - 9 月に計 2,500 億ドル(約 28 兆円)分の中国製品に 25% の追加関税をかけた。 輸出に限った新規受注は前月比 1.4 ポイント低い 48.0 と大幅に悪化、輸入も同 0.6 ポイント低い 48.5 に下がった。 輸出減が新規受注の落ち込みにつながり、生産を下押しする構図がうかがえる。

気がかりなのは雇用に波及する兆しがあること。 従業員の指標は前月比 1.1 ポイント低い 48.3 だった。 輸出低迷で民間企業の倒産が相次いでいることが背景にありそうだ。 (nikkei = 9-30-18)


中国製造業の集積地、8 月の PMI が 50 割れ - 景気の底堅さ巡り疑念

→ 広東省の製造業 PMI が 49.3 - 16 年の早い時期以来の分岐点割れ
→ 輸出企業が貿易戦争の影響を既に受けていることを示唆 - 万千氏

中国南部・広東省の 8 月の製造業活動を測る指数が分岐点の 50 を割り込んだ。 対米貿易摩擦の長期化に備える中、中国経済の底堅さを巡り疑念が広がっている。 広東省の経済・情報委員会が発表した 8 月の製造業購買担当者指数 (PMI) は 49.3 に低下、2016 年の早い時期以来初めて 50 を割り込んだ。

同省は国内最大の地域経済規模を誇り、オーストラリア経済と肩を並べる。 中国有数の製造業の集積地となっており、輸出の約 3 分の 1 を占める。 テンセント・ホールディングス(騰訊)や華為技術(ファーウェイ)など大企業の一部も本社を構えている。 (Xiaoqing Pi、Bloomberg = 9-4-18)


中国製造業景況感、8 月小幅改善 貿易関連指数は悪化

【北京 = 原田逸策】 中国国家統計局が 31 日発表した 2018 年 8 月の製造業購買担当者景気指数 (PMI) は 51.3 と小幅に改善した。 前月より 0.1 ポイント上昇した。 景況感の節目となる 50 を 25 カ月連続で上回った。 ただ、貿易関連の指数は悪化しており、米中貿易戦争の影響を隠せなくなっている。 PMI は製造業 3 千社のアンケート調査から算出し、生産や新規受注が 50 を上回れば拡大、下回れば縮小を示す。

PMI が前月より改善するのは 18 年 5 月から 3 カ月ぶり。 生産の指標が上向いたのが大きい。 景気対策で各地でインフラ工事が再開し、鉄やセメントなどの生産が拡大した可能性がある。 ただ、輸出に限った新規受注は前月比 0.4 ポイント低い 49.4、輸入は同 0.5 ポイント低い 49.1 といずれも悪化した。 輸出は 3 カ月連続、輸入も 2 カ月連続で節目の 50 を下回った。 国務院発展研究センターの張立群研究員は「輸出入関連の指数が悪化したのは注意が必要。 貿易戦争の影響が徐々に表れている。」と指摘した。 (nikkei = 8-31-18)


財新の 7 月中国サービス部門 PMI、4 カ月ぶり低水準 新規事業鈍る

[北京] 財新/マークイットが発表した 7 月の中国サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) は 52.8 と、前月の 53.9 から低下し、4 カ月ぶりの低水準となった。 新規事業が 2015 年 12 月以来の低い伸びとなったことが響いた。 景況拡大と悪化の分かれ目となる 50 は上回った。 中国国家統計局が 7 月 31 日に発表した 7 月の非製造業 PMI も前月から低下しており、これにほぼ一致した。 中国政府は、重工業や固定資産投資による経済成長への寄与が低下するなか、サービス部門の強化を狙っている。 同部門は既に、中国経済の半分以上を担っている。

ただ、CEBM グループのマクロ経済分析ディレクター、Zhengsheng Zhong 氏は、7 月の新規事業の弱い伸びは「サービスへの需要が低下した明確な兆候」だと分析。 新規事業を示す指数は 51.4 と、6 月の 52.7 から低下した。 今後の事業見通しを示す指数は過去 2 番目の低水準となった。 調査参加者は企業のリストラ策や米中貿易戦争の影響を巡る懸念を理由に挙げた。

需要の伸びが鈍化するなか、販売価格の伸びも鈍ったが、投入価格の引き上げ幅は若干縮小しただけだった。 財新によると、製造業とサービス部門を合わせた 7 月の総合 PMI Iは 52.3 と、前月の 53.0 から低下。 総合 PMI によると、企業による人員削減のペースは 3 月以来の高水準に達した。 CEBM の Zhong 氏は、今後の事業見通しを示す指数は 2015 年 11 月以来の低水準となったが、中国政府が景気支援の方針を打ち出していることはプラス材料だと指摘した。 (Reuters = 8-3-18)


中国、6 月の製造業 PMI は低下、予想下回る - 貿易摩擦が輸出直撃

中国の製造業活動を測る政府の指数は 6 月、市場が予想していた以上に低下した。 米中の貿易摩擦激化が響いた。 国家統計局が 30 日発表した 6 月の製造業購買担当者指数 (PMI) は 51.5。 前月は51.9だった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査では 51.6 が見込まれていた。 6 月の非製造業 PMI は 55 と、前月の 54.9 から上昇。 活動縮小・拡大の分かれ目は 50。

製造業 PMI の項目別指数では、輸出向け新規受注が 49.8 と、前月の 51.2 から低下し、外需が弱含んでいることが示唆された。 新規受注と受注残の指数も低下した。 国家統計局と PMI 調査を実施している中国物流購買連合会は、データと共に発表した資料で「米中の貿易摩擦激化に伴い、輸出が減速し始めている。 企業は、数カ月前からこうした複雑な国際貿易状況を予期して、輸出を前倒ししていた。」と指摘した。 (Bloomberg = 6-30-18)


中国、4 月の製造業 PMI、堅調さ維持 - 非製造業は 2 カ月連続上昇

中国の 4 月の製造業活動を測る政府の指数は堅調さを維持した。 非製造業の指数は 2 カ月連続で上昇し、景気拡大の流れが変わらないことを示唆した。 国家統計局が 30 日発表した 4 月の製造業購買担当者指数 (PMI) は 51.4。 ブルームバーグの調査では 51.3 が見込まれていた。 3 月は 51.5 だった。 サービス業と建設業をカバーする非製造業 PMI は 4 月に 54.8 と、市場予想を上回った。 指数は 50 を上回ると活動の拡大を示す。

JP モルガン・チェースの中国担当チーフエコノミスト、朱海斌氏(香港在勤)は指標発表後にブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「数字はかなり堅調だ」と指摘。 リスクは残っているものの、「今回のニュースは成長の勢いが依然良いことを示唆している」と述べた。 (Bloomberg = 4-30-18)


財新の中国製造業 PMI、1 月は 51.5 生産拡大が加速

[北京] 財新/マークイットが発表した 1 月の中国製造業購買担当者景気指数 (PMI) は 51.5 で、4 カ月ぶり高水準だった 12 月から横ばいとなった。 新規事業が好調で生産が拡大した。 アナリストは 51.3 への小幅低下を予想していた。 1 月は生産が 1 年 1 カ月ぶりの高い伸びとなったほか、雇用減少が約 3 年ぶりのペースに鈍化し、生産を取り巻く環境が改善していることを浮き彫りにした。

投入コストの上昇は 5 カ月ぶり低水準となり、今年中国でより広範囲のインフレ圧力が高まるとの懸念が和らいだ。 新規受注と新規輸出受注の伸びは鈍化した。 国家統計局が 31 日に発表した 1 月の製造業 PMI は市場予想を下回り、8 カ月ぶりの低水準を記録したが、財新の統計は中国経済が年明けも一定の力強さを保っていることを示唆した。 アナリストは国家統計局と財新の統計の相違について、主に調査対象や算出方法の違いで生じた誤差によるものだとみている。 また財新の調査は、より輸出志向とされる中小企業に焦点を当てる傾向がある。

中国は 2017 年の国内総生産 (GDP) 成長率が 6.9% と予想を上回り、7 年ぶりに加速したことから、今年はやや減速すると予想されている。 財新の統計では新規受注や新規輸出受注の伸びがやや鈍化し、若干の需要軟化を示唆した。 CEBM グループのマクロ経済分析部長 Zhengsheng Zhong 氏は「製造業は良い 1 年のスタートを切った。 今後は需要サイドの安定を注視する必要がある。」と指摘した。 (Reuters = 2-1-18)


財新の中国製造業 PMI、12 月は 51.5 に上昇 4 カ月ぶり高水準

[北京] 財新/マークイットが発表した 12 月の中国製造業購買担当者景気指数 (PMI) は 51.5 で、前月の 50.8 から上昇し、4 カ月ぶりの高水準となった。 ロイター調査では 50.6 への低下が予想されていた。 新規受注の急増に対応すべく、製造業が生産を拡大した。 中国経済が 2017 年の最終月に予想外に底堅かったことを示す内容だが、12 月 31 日に国家統計局が発表した製造業 PM Iは前月から若干低下した。

財新発表の製造業 PMI では、需要の回復を背景に、生産が 3 カ月ぶりの高い伸びを示した。 また、国内外合わせた新規受注は 8 月以来の高ペースで増加、サブ指数は 53.0 で前月の 51.8 から上昇した。 一方、向こう 1 年間に関する企業の自信を示す指数は弱い水準にとどまった。 回答企業は需要低調の見通しや政策の変化などを指摘した。

CEBM グループのアナリストは「製造業を巡る環境は 12 月に上向いた。 2017 年の経済成長が予想よりも好調だったとの見方を裏づけるものだ。 しかし、金融政策の引き締めや、地方政府の資金調達への監視強化による成長への下方圧力を過小評価すべきではない」と述べた。 (Reuters = 1-2-18)


中国製造業 PMI、11 月は 51.8 に上昇 予想上回る

[北京] 中国国家統計局が 30 日発表した 11 月の製造業購買担当者景気指数 (PMI) は 51.8 と、前月の 51.6 から上昇し、市場予想を上回った。 大気汚染対策の強化や不動産市場の減速を背景に、ロイター調査のアナリストは 51.4 への低下を見込んでいた。 中国の 1 - 9 月の国内総生産 (GDP) は、政府のインフラ支出や底堅い不動産市場、予想外に強い輸出が製造業を押し上げたため、予想を上回る約 6.9% の成長率を記録。

ただ、10 月の経済指標は、投資や鉱工業生産、輸出で軒並み伸びが鈍化するなど、予想を下回る結果となり、景気鈍化への懸念が浮上していた。 今回の統計は、中国経済に対する懸念を和らげる要因になるとみられている。 製造業 PMI は、景況改善・悪化の節目となる 50 を 16 カ月連続で上回っている。 一部のエコノミストは、第 4・四半期の GDP 伸び率が 6.6% に鈍化すると予想。 来年はさらに 6.4% まで減速するとの見方も出ている。

ただ、国家統計局が先に発表した 10 月の工業部門企業利益は前年同月比 25.1% 増。 商品価格の上昇が、石炭産業など上流部門の追い風となっている。 PMI の内訳では、投入価格指数が 59.8 と、前月の 63.4 から低下。 産出価格指数も低下した。 商品価格上昇の恩恵が下流部門まで波及していないとの懸念が浮上している。 生産指数は 54.3 で、前月の 53.4 から上昇。 新規受注指数、新規輸出受注指数、輸入指数も上昇した。

コメルツ銀行のアジア新興市場担当シニアエコノミスト、Zhou Hao 氏は「景気循環的な減速を予想している人が多いが、我々は、今の勢いが少なくとも来年まで続くのではないかとみている」と指摘。 一方、キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、ジュリアン・エバンス・プリチャード氏は「製造業の今の勢いが維持されるか疑問だ。 大気汚染対策、与信の抑制、財政支援の縮小、不動産市場の冷え込みなど、製造業への逆風は強まっている。」と述べた。

11 月の鉄鋼業 PMI は 53.1 と、前月の 52.3 から上昇。 同国北部の製鉄所や工場は、冬季の大気汚染対策強化で、減産を迫られているが、その他の地域の製鉄所や工場が市場シェアを拡大するため、増産に踏み切っている兆候がある。 29 日の中国の鉄筋先物は約 3% 上昇し、9 月中旬以来の高値をつけた。 大気汚染対策強化で在庫が数年来の水準に減少していることが背景だ。

非製造業 PMI

国家統計局が同時に発表した 11 月の非製造業 PMI は 54.8 で、10 月の 54.3 から上昇した。 サービスセクターの堅調な伸びが続いていることが示された。 内訳では、建設セクターが 61.4 で、前月の 58.5 から上昇。 中国指導部は、投資と輸出に大きく依存する経済モデルのバランス再調整に向け、サービスと消費の伸びに期待をかけている。 中国のサービス部門は国内経済の半分以上を占め、賃金上昇で消費者の購買力が高まっている。 (Reuters = 11-30-17)


中国の 9 月サービス部門 PMI は 50.6、21 カ月ぶり低水準 = 財新

[北京] 財新/マークイットが発表した 9 月の中国サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) は 50.6 で、1 年 9 カ月ぶりの低水準となった。 新規事業の伸びが減速した。 8 月は 3 カ月ぶりの高水準となる 52.7 だった。 PMI は 50 を上回れば景況拡大を、下回れば悪化を示す。 新規事業指数は 52.0。 節目となる 50 を上回っているものの、前月よりも低下した。 製造業とサービス業を合わせた 9 月の総合 PMI は 51.4 と、前月の 52.4 から低下。 6 月以来の低水準となった。

CEBM グループのマクロ経済分析ディレクター、Zhengsheng Zhong 氏は発表データに添付されたノートの中で「第 3・四半期の中国経済は総じてよく持ちこたえた」と指摘。 「しかし、9 月の製造部門とサービス部門はともに伸びが減速しており、第 4・四半期は経済成長に対する下押し圧力が再び現れる可能性がある」との見方を示した。 キャピタル・エコノミクスの中国担当エコノミスト、ジュリアン・エバンス・プリチャード氏は、今回のサービス部門 PMI が転換点を示しているのかどうかを判断するのは時期尚早だと指摘した。 国慶節に伴う大型連休(1 - 8 日)期間中の小売り・飲食業の 1 日当たり平均売上高は前年に比べ 10.3% 増だった。 伸びは昨年よりも減速したものの、小幅な縮小にとどまった。 (Reuters = 10-9-17)


中国の製造業 PMI 指数、5 年ぶり高水準 - 力強い成長映す

中国の 9 月の製造業活動を測る政府の指数は 5 年ぶりの高水準に上昇した。 金融業界浄化の取り組みや環境対策が経済成長をまだ弱めていないことを示唆した。

  • 9 月の製造業購買担当者指数 (PMI) は 52.4 で、ブルームバーグが調査したエコノミスト予想は 51.6(8 月は 51.7)
  • 非製造業の PMI は 55.4 で、前月は 53.4
  • 民間指標である財新の製造業 PMI は 51.6 から 51.0 に低下
  • 両指数とも 50 を超える数値は状況改善を示唆

中国経済は 1 - 3 月(第 1 四半期)と 4 - 6 月(第 2 四半期)にいずれも予想を上回る 6.9% 成長となった後、落ち着きを見せている。 鉄鋼などの業界の余剰生産能力を縮小し環境汚染事業を閉鎖する政府の取り組みによる影響は下期に入って表れ始めており、10 月 18 日から始まる共産党大会での経済政策の議論にも反映される可能性がある。 中国民生銀行の温彬研究員(北京在勤)は「今回の結果は 7 月と 8 月に経済活動の落ち着きが見られたにもかかわらず、中国の成長エンジンが依然として力強いことを示した」と指摘。 「PMI の数値は経済の再構築が好影響を及ぼしていることを示しているだろう」と付け加えた。 (Bloomberg = 9-30-17)


中国 8 月 PMI、製造は予想外に上昇 サービスは低下

中国国家統計局が 31 日発表した 8 月の製造業購買担当者景気指数 (PMI) は 51.7 と、前月の 51.4 から予想外に上昇した。 金利上昇や住宅市場の減速にもかかわらず、中国経済の健全な拡大が続いていることが示された。 景気拡大・悪化の境目となる 50 も大幅に上回った。 ロイター調査のアナリストは、51.3 に若干低下すると予想していた。

中国の今年上半期の成長率は、建設ブームや輸出の回復、強い小売部門を背景に予想を上回る 6.9% となった。 建設ブームはセメントから鉄まで広範に需要と価格を押し上げ、工業部門の大手企業の利益は数年来の高水準を達成。 積み上がった債務の支払いに資金が回っている。 ただ専門家は、借り入れコストの上昇が今後数四半期わたり経済活動を圧迫し、結果的に景気減速が始まるとみている。

8 月の建設のサブ指数は 7 月の 62.5 から 58.0 に低下した。 依然堅調ではあるものの、低下は政府のインフラ整備による強力な後押しが後退し始めたことを示唆している可能性がある。 ただ、今秋の党大会を前に政府は安定維持に注力しており、急速な景気減速を予想する声はない。 製造のサブ指数は 7 月の 53.5 から 54.1 に、新規受注は 52.8 から 53.1 に上昇した。 一方、輸出受注は 50.9 から 1 月以来の低水準となる 50.4 に低下した。 投入価格は 57.9 から 65.3 に上昇、生産も上昇が加速した。 同日発表された 8 月のサービス部門 PMI は前月の 54.5 から 53.4 に低下した。 (Reuters = 8-31-17)


中国サービス部門 PMI、7 月は 51.5 に小幅低下 = 財新

[北京] 財新/マークイットが発表した 7 月の中国サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) は 51.5 となり、前月の 51.6 から小幅低下した。 新規受注の伸びが鈍化した。 統計局が 31 日に発表した 7 月の非製造業 PMI も前月から低下していた。 7 月のサービス部門 PMI は、小幅な低下にとどまったものの、2016 年 5 月以来の低水準を記録した 4 月の水準と一致した。 新規受注は引き続き拡大したが、ペースは鈍化した。 企業の採用は続き、雇用状況は若干改善した。

製造業とサービス業を合わせた 7 月の総合 PMI 指数は 51.9 となり、前月の 51.1 から上昇し、4 カ月ぶり高水準となった。 CEBM グループのマクロ経済分析ディレクター、Zhengsheng Zhong 氏は「7 月の中国経済の状況は予想よりも堅調だった。 製造業の回復が続いていることが主な理由だ」と説明。 「ただ、今後 1 年の見通しに関する企業の信頼感を示す指数は、製造業とサービス業で共に低下しており、経済への下押し圧力は今後も続く可能性が高い」との見方を示した。 (Reuters = 8-3-17)


中国統計局の 7 月製造業 PMI は小幅低下、輸出受注が減速

[北京] 中国国家統計局が 31 日に発表した 7 月の製造業購買担当者景気指数 (PMI) は 51.4 と、前月の 51.7 から小幅に低下し、予想の 51.6 もやや下回った。 景気拡大・悪化の境目となる 50 は上回った。 建設部門の指数は 62.5 で、前月の 61.4 から上昇。 統計局は、政府によるインフラ支出拡大で同部門は底堅さが続いていると指摘した。

一方、新規受注指数は前月の 53.1 から 52.8 に低下、輸出受注指数も 52.0 から 50.9 に低下した。 キャピタル・エコノミクスの中国担当エコノミスト、ジュリアン・エバンズプリチャード氏は「輸出受注指数の低下が新規受注指数の低下より大幅だった」と指摘し、「こうした内訳を見ると、外需の弱さが(製造業 PMI 低下の)一因となった可能性がある」との見方を示した。

輸入指数は 51.1 と、前月の 51.2 からわずかな低下にとどまり、内需が安定していることを示唆した。 統計局が同日発表した 7 月の非製造業 PMI は 54.5 と、こちらも 6 月の 54.9 から低下した。 中国では昨年、賃金の上昇を背景に、消費者の購買、旅行、外食の機会が増え、サービス部門が経済全体の半分以上を占めた。 (Reuters = 7-31-17)

 

財新の中国製造業 PMI、6 月は 50 上回る - 予想以上の改善

中国の 6 月の製造業活動を測る民間指標は市場予想を上回った。 力強いスタートを切った年初の勢いを中国経済が一部維持していることをあらためて裏付けた。 財新伝媒とマークイット・エコノミクスが 3 日発表した 6 月の中国製造業購買担当者指数 (PMI) は 50.4 と 5 月の 49.6 から上昇した。 市場予想は 49.8。 前月は昨年 6 月以来の 50 割れとなっていた。 PMI は 50 を上回ると活動の拡大を表し、50 を下回ると縮小を示す。

UBS グループの中国担当シニアエコノミスト、郭浩庄氏(香港在勤)はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「中国の経済活動は流動性引き締めや監督強化による影響を実際にはまだ受けていない」と指摘した。 (Bloomberg = 7-3-17)


中国統計局の 6 月製造業 PMI は 3 カ月ぶり高水準、生産・受注強い

[北京] 中国国家統計局が 30 日発表した 6 月の製造業購買担当者景気指数 (PMI) は 51.7 と、前月の 51.2 およびロイターがまとめたアナリスト予想の 51.0 をともに上回り、3 月以来 3 カ月ぶりの高水準となった。 力強い生産と新規受注に支援された。 PMI は景気拡大・悪化の境目となる 50 を 11 カ月連続で上回った。

データは中国経済が大幅に減速しているのではなく、緩やかなペースで安定しつつあるとの見方を支持する内容となり、中国が今年の成長率目標 6.5% の達成に向けた軌道上にあることが示された。 生産指数が 54.4 と 5 月から 1% ポイントの大幅上昇となった。 新規受注指数も前月の 52.3 から 53.1 に上昇。 輸出受注は 52.0 と、1.3% ポイント上昇し、外需が上向いていることを示した。

ただ PMI は主に大手企業の好調に支えられる格好で、中小規模企業 (SME) は苦戦。 政府のデレバレッジに向けた取り組みが SME に打撃を与えている可能性が示された。 統計局が同日発表した 6 月の非製造業 PMI は 54.9 で、5 月の 54.5 から上昇した。 製造業 PMI と同様に 3 月以来の高水準だった。 中国では昨年、賃金水準の上昇を背景に、消費者の購買、旅行、外食の機会が増加し、サービス部門が経済全体の半分以上を占めた。 政府は輸出や投資への依存脱却により経済成長モデルのリバランスを目指す中、サービス部門と消費の拡大を重視している。 (Reuters = 6-30-17)


財新の中国製造業 PMI、50 を下回る - 2016 年 6 月以来の活動縮小

中国の製造業活動を測る民間指標は 5 月に低下し、活動縮小を示した。 中国経済は今年に入って力強いスタートを切ったが、このところ足踏み状態となりつつある。 財新伝媒とマークイット・エコノミクスが 1 日発表した 5 月の中国製造業購買担当者指数 (PMI) は 49.6 と 4 月の 50.3 から低下し、2016 年 6 月以来の低水準となった。 同指数は 50 が製造業活動の拡大・縮小の境目。 5 月は生産の指数が 50.2 と、4 月の 51 から落ち込んだ。 (Bloomber = 6-1-17)


中国製造業 PMI、5 月は 51.2 で横ばい 鉄鋼業が回復

[北京] 中国国家統計局が 31 日発表した 5 月の製造業購買担当者景気指数 (PMI) は 51.2 と、前月比横ばいだった。 ロイターがまとめたアナリスト予想の 51.0 を上回った。 鉄鋼産業が大きく回復した。 中国当局が金融リスクの抑制に取り組む中、景気が減速するのではないかとの懸念を緩和する形となった。 50 が景気拡大・悪化の境目となる。 4 月の PMI は 6 カ月ぶりの低水準だった。 内訳は、新規受注指数が 52.3 で、前月から横ばい。 輸出受注指数は 0.1 ポイント上昇の 50.7。 外需の底堅さが浮き彫りとなった。

生産指数は 53.4。 前月の 53.8 から低下したが、依然 50 を上回っている。 中国物流購買連合会 (CFLP) がこの日発表した鉄鋼業購買担当者景気指数 (PMI) は、新規受注の伸びを背景に、1 年ぶり高水準となった。 建設産業の需要が依然堅調なことが明らかになった。 PMI 統計の内訳では、雇用指数が 49.4 と、前月の 49.2 から上昇。 原材料在庫指数は 48.5、前月は 48.3 だった。 投入価格指数は 49.5 に低下。 4 月も 51.8 に低下していた。 商品価格の低迷が影響した。 産出価格指数も 47.6 と、前月の 48.7 から低下した。

国家統計局がこの日発表した 5 月の非製造業 PMI は 54.5 と、4 月の 54.0 から上昇した。 中国では昨年、賃金水準が上昇し消費者の購買、旅行、外食機会が増加。 サービス部門は経済全体の半分以上を占めた。 政府は輸出や投資への依存脱却により経済成長モデルのリバランスを目指す中、サービス部門と消費の拡大を重視している。 (Reuters = 5-31-17)


財新の 4 月中国製造業 PMI は 50.3、7 カ月ぶり低水準

[北京] 財新/マークイットが 2 日発表した 4 月の中国製造業購買担当者景気指数 (PMI) は季節調整済みベースで 50.3 と 3 月の 51.2 から低下し、市場予想 (51.0) も下回った。 7 カ月ぶりの低水準。 内需と外需がともにさえなかった。 4 月 30 日に発表された国家統計局の PMI と同様の内容となり、中国経済は底堅いものの、年初の勢いが鈍化しつつあるとの見方が強まりそうだ。 PMI は景気拡大と縮小の分かれ目となる 50 は上回ったものの、わずかであり、2016 年 9 月以来の低水準。

CEBM グループのマクロ経済分析部門責任者 Zhengsheng Zhong 氏は「4 月の PMI ではすべての指標が弱まり、製造業への下向きの圧力が少しずつ出てきた」と述べた。 生産と新規受注の伸びは昨年 9 月以来の低水準だった。 鉄鉱石や鉄鋼、その他の原材料の価格が急落したことで生産者物価が大幅に鈍化した。 新規受注を示す指数は 52.7 から 50.9 に低下。 新規輸出受注指数も伸びの鈍化を示した。

Zhong 氏は「工業製品価格が下落し、積極的な在庫調整が終わる中、中国経済は短期的に下降トレンドに直面し始める可能性がある」と指摘した。 4 月は雇用の減少も 3 カ月ぶりの水準まで進んだ。 コスト削減への取り組みに加え、退職者によって空いたポストを補充しなかったことが背景。 財新の調査は国家統計局の調査と比べて中小製造業に大きな焦点を合わせる傾向があるが、どちらの調査でも中小企業の苦戦ぶりが示されている。

アナリストは緩やかな鈍化を予想

ANZ の中国担当エコノミスト、ベティ・ワン氏は、昨年後半に国際商品価格が上昇に転じた際、多くの企業が「過度に強気」な見方に傾いたと指摘。 その後トレンドが変化し、企業が慎重姿勢を強めているとの見方を示した。 ただ、目先ハードランディングのリスクが高まる兆しはなく、政府は、不動産や銀行間融資など一部の分野で規制を強化しているものの、全体で見ると、実体経済への与信を引き続き下支えしているという。

もっとも、アナリストの間では、今後数四半期で景気が鈍化するとの見方が多い。 キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、ジュリアン・エバンズ・プリチャード氏によると、設備投資は名目ベースで伸びが加速しているが、投資の基調的な需要はこのところ鈍化しており、それが今回の PMI 統計にも表れているという。 (asahi = 5-2-17)


中国 : 4 月の製造業 PMI、約 5 年ぶり高水準から低下

中国の製造業と非製造業の活動を測る政府の指数は 4 月に低下し、過去 2 四半期の経済成長加速が持続するかの見通しに影を落とした。 国家統計局が 30 日発表した 4 月の製造業購買担当者指数 (PMI) は 51.2 と、約 5 年ぶりの高水準だった前月の 51.8 から低下。 ブルームバーグが集計したエコノミスト予想中央値では 51.7 が見込まれていた。 同 PMI は事前予想の下限を下回った。 4 月の非製造業 PMI も 54.0 に低下。 前月は 55.1 だった。 PMI は 50 を上回ると活動の拡大を表し、両指数は依然経済に勢いがあることを示している。

4 - 6 月期の最初の公式経済統計である PMI は 1 - 3 月の国内総生産 (GDP) が前年同期比 6.9% 増と予想外に加速した後で、今年の景気拡大ペースが減速する方向にある可能性を示唆。 PMI 統計は比較的力強いものの、4 月のデータは雇用、生産、新規受注、輸出向け新規受注と幅広く弱含んでいることを示した。

コメルツ銀行の周浩エコノミスト(シンガポール在勤)は「弱さが全体にわたっている」として、成長の勢いが鈍化していることを暗示するとメモで指摘。 「これは基本的な需要がほとんど改善されない一方で、中国当局によるレバレッジ解消の取り組みが奏功し始めている状況を反映している。 全体として、中国は金融引き締めと規制強化の方向にある」と述べた。 製造業 PMI を構成する指数のうち、生産、新規受注、新規輸出受注は前月から低下。 雇用も 49.2 と、前月の 50 を下回った。 (Bloomberg = 4-30-17)


中国統計局の 3 月 PMI、製造業は約 5 年ぶり高水準

[北京] 中国国家統計局が発表した 3 月の製造業購買担当者景気指数 (PMI) は 5 年ぶり高水準を記録した。 建設業界の活況を背景に、中国経済の勢いが続いていることが示された。 3 月の製造業 PMI は 51.8 と、前月の 51.6 から上昇。 市場予想 (51.6) を上回り、2012 年 4 月以来の高水準となった。 景気拡大・悪化の境目となる 50 も大幅に上回った。

構成指数の生産指数は 54.2 と、前月の 53.7 から上昇。 建設業界動向を示す指数も 60.5 と、前月の 60.1 から上昇した。 新規受注は 53.3 と、前月の 53 を上回った。 同日発表された 3 月の非製造業 PMI は 55.1 で、前月の 54.2 から上昇し、14 年 5 月以来の高水準となった。 キャピタル・エコノミクスは「PMI の数字は、中国経済が 3 月も好調を維持していることを示している。 ただ、この勢いが今後も続くかは疑問だ。」とし、「不動産市場の調整が続き、それが政策引き締めと相まって、今後数四半期、投資や産業活動を失速させる可能性がある」と指摘した。

投資銀行 NSBO の北京部門代表、ジョナス・ショート氏は、新規建設受注は 2016 年 8 月以来の低水準となっていると指摘し、建設ブームは既に失速し始めているかもしれないとの見方を示した。 鉄鋼業界などで積み上がっている在庫は最終ユーザーに消費されない可能性があると述べた。 中国の港湾施設に保管されている鉄鉱石在庫は、少なくとも 2004 年以来の高水準に達しているとの試算もあり、供給過剰懸念が高まっている。 (Reuters = 3-31-17)


中国サービス部門 PMI、1 月は 53.1 12 月からやや低下 = 財新

財新/マークイットが発表した 1 月の中国サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) は季節調整済みで 53.1 と、前月の 53.4 からやや低下した。 ただ景気の拡大・悪化の分かれ目となる 50 は上回った。 新規事業の伸びは 12 月からやや鈍化したものの、堅調さを維持。 事業見通しは 60.8 と 1 年半ぶりの高値に一致した。 一方、投入価格は約 4 年ぶりの大幅な上昇となった。 企業は生産価格を 2015 年 8 月以来の水準に引き上げたが、競争激化を背景に値上げ余地は乏しく、利益率低下につながるとみられている。

製造部門とサービス部門を合わせた 1 月の総合財新 PMI は 52.2 と、約 4 年ぶりの高水準だった 12 月の 53.5 から低下した。 エコノミストの多くは、不動産ブームの沈静化と経済刺激策の効果一巡により、今年の成長率鈍化を予想している。 CEBM グループのマクロ経済分析部門のディレクターは「経済回復は続いているが、成長率は鈍化した。その一方で、インフレ圧力は増大し続け、価格の更なる上昇につながった」と指摘。 「製造業各社の在庫積み上げの動きが停滞しており、昨年の第 4・四半期にみられた経済成長は維持できそうにない。 中国の経済成長は今年の第 1・四半期以降に減速するかもしれない」と述べた。 (Reuters = 2-6-17)