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HSBC 中国製造業 PMI、2 月速報値は 7 カぶり低水準

[北京] マークイット/HSBC が発表した 2 月の中国製造業購買担当者景気指数 (PMI) 速報値は 48.3 で 1 月の改定値 49.5 から低下し、7 カ月ぶり低水準となった。 雇用指数が 5 年ぶりの低水準に落ち込んだことが背景にある。 50 が景況の改善・悪化の節目。 今回のデータは、昨年末以降の緩やかな減速が続いていることを示している。 製造業 PMI の 1 月速報値が弱い内容となったことが、新興国売りを加速させた一因とみられていた。

2 月の雇用指数は 46.9 で、2009 年 2 月以来の低水準。 低下は 4 カ月連続となっている。 PMI の雇用指数は中国の労働市場の健全性を測る数少ない指標の 1 つ。 雇用関連の分野は、社会の安定を維持するために失業率を低めに抑えたい中国政府にとって優先課題だ。 新規受注のサブ指数は 7 カ月ぶりに 50 を割り込んだ。 新規輸出受注は 1 月からは上昇したが、引き続き 50 を下回った。

HSBC の中国担当チーフエコノミスト、屈宏斌氏は「ディスインフレ圧力の強まりは、実質的な製造業の伸びが鈍化する可能性を示している」と指摘。 「中国政府がこれからの 1 年で成長ペースを維持するよう政策を微調整すべきで、それが可能だと信じている」とコメントした。 1 月 31 日から 2 月初旬までの春節(旧暦の正月)の連休が、製造業の生産に影響したとみられる。 また輸出主導から内需主導型経済への移行を目指す政府の施策も、押し下げ要因となっている。 (Reuters = 2-20-14)


中国の製造業景況感、半年ぶり低水準 1 月 50.5

【上海 = 土居倫之】 中国国家統計局と中国物流購入連合会が 1 日発表した 1 月の製造業購買担当者景気指数 (PMI) は前月比 0.5 ポイント低下の 50.5 だった。 昨年 7 月以来半年ぶりの低い水準。 景気判断の節目となる 50 は 16 カ月連続で上回ったものの、低調な内外需を背景に企業が先行きに慎重な見方を強めている様子が鮮明になった。

調査では新規受注や新規輸出受注が低下している。 中国政府のインフラ投資の一服や新興国の景気減速により、企業心理が悪化傾向にあるもようだ。 PMI は全国の製造業 3 千社へのアンケート調査をもとに算出。 受注や生産などについて 50 を上回れば拡大、下回れば縮小を示す。

民間調査である英 HSBC の 1 月の中国製造業 PMI 確報値は 49.5 と半年ぶりに 50 を下回った。 HSBC 調査は対象に中小企業や輸出企業が多いのに対して、国家統計局などが発表する PMI は国有企業など大企業が多い。 (nikkei = 2-1-14)


中国製造業、半年ぶり景況悪化 国内需要に息切れ

英金融大手 HSBC が 23 日発表した中国の製造業購買担当者指数 (PMI) の 1 月速報値は、前月確定値より 0.9 ポイント低い 49.6 となり、6 カ月ぶりに景気判断の分かれ目となる「50」を下回った。 政府の経済対策などで昨年後半に増えていた中国国内の需要に息切れが見えている。

PMI は 50 を下回ると景気の後退を示唆し、今回は昨年 7 月の 47.7 以来。 内訳を見ると、これまで好調だった国内の新規受注についての指数が減速に転じたほか、雇用についての指数も悪化を示している。 (北京 = 斎藤徳彦、asahi = 1-23-14)


12 月の中国製造業 PMI は 51.0 に低下 = 国家統計局

[北京] 中国国家統計局が 1 日発表した 12 月の中国製造業購買担当者景気指数 (PMI) は 51.0 となり、前月の 51.4 から低下した。 輸出受注や生産が鈍化したためで、中国経済が底堅さを維持しながらも 2013 年終盤に幾分勢いを失ったことを示した。 PMI は 50 を上回ると景況の改善を示し、下回ると景況の悪化を示す。 12 月 PMI は、エコノミストの予想 51.2 を下回った。

すでに多くのエコノミストが、7 - 9 月に持ち直した中国経済が 10 - 12 月に減速すると予想していた。 民生証券のエコノミスト、LiHeng 氏は「内需、外需とも予想より低調だった。 国内では、流動性のひっ迫が工場の生産や受注を圧迫した。」と指摘し「中国経済は幾分、下向きの圧力を受けているが、減速の程度は軽微にとどまっている。 来年のトレンドを注視する必要がある。 われわれは、第 4・四半期の国内総生産 (GDP) 伸び率を 7.7%、2014 年第 1・四半期も同程度と予想している。」と述べた。

12 月 PMI の構成項目をみると、新規輸出受注が 49.8 に低下。 7 月以来初めて 50 を下回り、外需の弱さを示した。 生産も 54.5 から 53.9 に低下した。 雇用は 49.6 から 48.7 に低下し、一段と低迷した。 PMI の算出に協力している政府系シンクタンク、国務院発展研究センターのエコノミスト、ZhangLiqun 氏は、12 月 PMI の低下は若干の成長減速を示すと指摘。 鉱工業生産の伸びが今後鈍化するとみられ、輸出の伸びも減速する可能性があるとの見方を示した。 (Reuters = 1-2-14)


中国の 12 月製造業 PMI 速報値は 50.5、3 カ月ぶり低水準 = HSBC

[北京] マークイット/HSBC が 16 日発表した 12 月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI、季節調整済み)速報値は 50.5 で、3 カ月ぶり低水準となった。 新規受注が上向いたが、生産減少がそれ以上に影響した。 前月の 50.8 (改定値)から低下したものの、景況改善と悪化の節目となる 50 は 5 カ月連続で上回り、景況の改善が示された。

年末休暇が近いため、HSBC の 12 月 PMI 速報値の対象期間は 12 月 5 - 12 日と短い。 PMI 改定値は来年 1 月 2 日に発表予定。 PMI の内訳をみると、新規受注と輸出受注のサブ指数が上昇した一方、雇用と購買品在庫のサブ指数は低下した。

HSBC の中国担当チーフエコノミスト、屈宏斌氏は「12 月の製造業 PMI 速報値は 11 月の改定値からやや低下した。 それでも第 3・四半期の PMI 平均値は上回っており、7 月に始まった製造業の回復トレンドが依然続いていることを示唆している。 結果として、われわれは中国の第 4・四半期国内総生産 (GDP) 伸び率は引き続き前年同期比 7.8% 前後となると予想する。」と述べた。

多くのエコノミストは、第 4・四半期の中国経済について、信用の伸びの鈍化と在庫補充需要の減退により、第 3・四半期から成長が減速する可能性が高いとみていた。 すでに発表された中国の 11 月の鉱工業生産と 1 - 11 月の固定資産投資はともに前月から伸びが鈍化した一方、11 月の小売売上高は今年最高の伸びを記録し、今年の経済成長率が政府目標の 7.5% を達成する見通しであることを示している。 (Reuters = 12-16-13)


11 月の中国景況指数、横ばい 上昇傾向が一服

【北京】 中国国家統計局と中国物流購買連合会が 1 日発表した 11 月の景況感を示す製造業の購買担当者指数 (PMI) は 51.4 と、10 月から横ばいだった。 指数は 10 月まで 4 カ月連続で前月を上回っていたが、上昇傾向に一服感が出てきた。 前月より低下するとの市場予想に反して横ばいだったのは、輸出の受注が堅調だったことなどが要因とみられる。 生産指数は 54.5 と上昇が続き、製造業の生産活動が活溌だったことを示した。 輸出の受注を示す指数は 50.6 と前月を 0.2 ポイント上回り、外需の回復が続いた。 (kyodo = 12-1-13)


中国の 10 月サービス部門 PMI、52.6 に上昇 = HSBC

[北京] マークイット/HSBC が 5 日発表した 10 月の中国サービス部門購買部担当者景気指数(PMI、季節調整済み)は 52.6 で、前月の 52.4 から上昇した。 景気の拡大・縮小の節目となる 50 を大きく上回り、景況の改善を示した。 中国共産党中央委員会第 3 回全体会議(三中全会)の開催を前に、中国経済の安定化があらためて示された。

10 月は新規事業の伸びが 7 カ月ぶり高水準となり、向こう 12 カ月の景気見通しが前月から改善した。 雇用状況も 2 カ月連続で上向いた。 HSBC の中国担当チーフエコノミスト、屈宏斌氏は 10 月の数字について「サービス部門は第 4・四半期に入るにあたり、小幅ながらも広範囲で改善した」と指摘。 「このことは今後数カ月にわたり中国の成長の勢いを後押しするだろう」と述べた。

大和証券のエコノミスト、頼志文(ケビン・ライ)氏は「サービスセクターの発展は優先課題となっている」と指摘。 「しかし、進展は遅く、中国経済は依然として投資の役割が非常に大きい」と述べた。 中国国家統計局が 3 日発表した 10 月の非製造業 PMI は 56.3 と、9 月の 55.4 から上昇、上昇ペースは過去 13 カ月で最大となった。 HSBC 発表の PMI と景況改善という全体的な流れでは一致したが、PMI を構成する新規受注指数は 2 つの調査で逆の動きを示した。

10 月の新規受注指数は HSBC の調査では 3 月以来の高水準を記録したが、統計局の調査では前月から低下した。 サービス部門は 2012 年に中国経済の約 45% を占めたほか、最も多くの雇用を抱えている。 (Reuters = 11-5-13)


中国 : 10月の非製造業 PMI、2 カ月連続で上昇 - 今年最高

中国のサービス業活動を測る 10 月の指数が 2 カ月連続で上昇し、今年の最高水準となった。 中国共産党が 9 日から開催する第 18 期中央委員会第 3 回総会(3 中総会)を控え、景気回復 が続いていることがあらためて示された。 中国国家統計局と中国物流購買連合会が 3 日発表した 10 月の非製造業購買担当者指数 (PMI) は 56.3 と、9 月の 55.4 から上昇した。 同指数は 50 を上回れば、非製造業活動が拡大していることを表す。

バンク・オブ・アメリカ (BOA) の大中華圏経済担当責任者、陸挺氏(香港在勤)は 10 - 12 月(第 4 四半期)について、「成長の勢いは依然として比較的しっかりしたものになるだろう」と指摘。 その上で、この日の PMI 統計で示された新規受注の減少と輸出受注の弱さに触れ、「非製造業 PMI が一段と改善する余地は限られており、まだ過度に強気になることは避けるべきだ」と述べた。

シティグループの中国担当シニアエコノミスト、丁爽氏(香港在勤)は、「製造業 PMI と同様、非製造業 PMI が表す活動は需要に先行しているようだ。 需要が追い付かなければ、この活動拡大ペースは持続不可能になるだろう」と分析。 同氏は 10 月の非製造業 PMI 統計で、新規受注指数が 1.8 ポイント低下したことなどを指摘した。

中国国営の新華社通信によれば、習近平国家主席は 2 日、「持続可能で健全な経済成長」の達成に自信があると表明。 中国は工業化や都市化、技術、農業近代化の新たな形を通じ経済構造の再調整を進めていると語ったと報じた。 (Bloomberg = 11-3-13)


10 月の中国製造業 PMI は 51.4、予想上回る = 国家統計局

[北京] 中国国家統計局が 1 日発表した 10 月の製造業購買担当者景気指数 (PMI) は 51.4 となり、9 月の 51.1 から上昇した。 ロイターがまとめた市場予想の 51.2 を上回った。 10 月の PMI は 1 年 6 カ月ぶりの高水準。 政府が一連の経済改革の準備を進めるなか、中国経済の安定が増していることがあらためて浮き彫りとなった。

景気の回復傾向が強まっていることから、11 月 9 - 12 日の共産党中央委員会第三回全体会議(三中全会)では改革の推進が議論されるとみられている。 1 - 9 月の中国の経済成長率は前年比 7.7%。 今年の目標である 7.5% 成長を達成できる見通しとなっている。 ロイターのエコノミスト調査によると、第 4・四半期の経済成長率予想は 7.5%。 第 3・四半期は 7.8% だった。 (Reuters = 11-1-13)


中国 9 月サービス部門 PMI 指数は 52.4 に低下、新規受注が低迷

[北京] マークイット/HSBC が発表した 9 月の中国サービス部門購買部担当者景気指数(PMI、季節調整済み)は 52.4 で、前月の 52.8 から低下した。 新規受注が低迷した。 同指数は 50 が景気の拡大・縮小の節目を示す。 依然として 50 を上回っているものの、景気回復は緩慢なものにとどまる可能性を示唆している。

中国国家統計局が 3 日に発表した 9 月の中国非製造業 PMI は 55.4 となり、8 月の 53.9 から上昇したほか、3 月以来の高水準になったのとは対照的な内容となった。 マークイット/HSBC の調査対象をみると、比較的小規模な民営企業の割合が高く、比較的大規模な国有企業に偏重している当局の調査と異なる結果が出たことは景気の回復度合いが二極化している可能性を示している。

9 月のマークイット/HSBC サービス部門 PMI を見ると、回答企業は顧客の需要が低迷していると指摘。 ビジネスの先行き見通しが弱含んだ。 サービス部門は、世界経済減速の影響を製造部門に比べてこれまでのところうまく乗り切っており、特に中国政府が内需拡大を目指す中、中国経済における重要性が増している。 2012 年には中国国内総生産 (GDP) の約 45% を占め、最も多くの雇用を抱える部門となっている。 (Reuters = 10-8-13)


中国非製造業 PMI、9 月は 55.4 に上昇 6 カ月ぶり高水準

[北京] 中国国家統計局が 3 日に発表した 9 月の中国非製造業購買担当者景気指数 (PMI) は、55.4 となり、8 月の 53.9 から上昇した。 3 月以来の高水準で、中国の景気が緩やかに回復してきたとの見方を裏付けた。 PMI は 50 を上回ると景況の改善を示し、下回ると景況の悪化を示す。

中国の非製造業 PMI 発表で、市場では地合いが好転。 香港のハンセン指数が 0.8% 上昇したほか、MSCI アジア株指数(日本を除く)は 0.7% 上昇した。 発表によると、国内外からの新規受注を示すサブ指数は 8 月の 50.9 から 9 月は 53.4 に上昇した。 1 日発表された 9 月製造業 PMI は 51.1 となり、8 月の 51.0 から小幅上昇していた。 アナリストの間では、第 3・四半期に中国の景気がやや上向くものの、その後の見通しは不透明という見方が優勢。

中国国際金融 (CICC) のエコノミスト、Peng Wensheng 氏はリサーチノートの中で、中国の国内総生産 (GDP) 成長率が第 2・四半期の 7.5% から第 3・四半期に 7.8% へと加速するとの見方を示した。 「安定した経済成長率と適切なインフレ率が維持されれば、経済政策に大幅な変更はなく、金融政策では引き続き中立的なスタンスが取られる可能性が高い」と指摘している。 (Reuters = 10-3-13)


9 月の中国製造業 PMI、6 カ月ぶり高水準 = HSBC

[北京] HSBC が 23 日発表した 9 月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI、季節調整済み)速報値は 51.2 と 8 月の 50.1 から上昇し、3 月以来 6 カ月ぶりの高水準を記録した。 国内外の需要が改善した。 PMI は 50 を上回ると景況の改善、下回ると景況の悪化を示す。

9 月は PMI を構成する 11 のサブ指数のうち 10 の指数が上昇した。 新規輸出受注指数は 50.8 と 8 月の 47.2 から大きく上昇、10 カ月ぶりの高水準となった。 同指数が 50 を上回るのは半年ぶり。 PMI データは今月発表された他の指標と同様に中国経済が底を打った可能性を示す内容となった。

HSBC のエコノミスト、屈宏斌氏は、製造業の改善によって中国当局は構造改革を実施し、内需を促進する余地が得られ、輸出と投資への依存を低減できるだろうとの見方を示した。 同氏は「(政策の)微調整の効果がさらに浸透し、内需が押し上げられる見通しであることから、より持続的な回復を見込んでいる」とし、「これによって改革を推進するのにより望ましい状況が生じ、中長期的な成長見通しの改善につながる」と指摘した。 (Reuters = 9-23-13)


中国、景況感指数が上昇 2 カ月連続

【北京】 中国国家統計局と中国物流購買連合会が 1 日発表した 8 月の景況感を示す製造業の購買担当者指数 (PMI) は 51.0 と、2 カ月連続で前月より上昇した。 工業生産や輸出など中国の経済指標はこのところ改善傾向が出ており、市場では中国経済減速への懸念が和らいでいる。 政府が鉄道建設の加速や中小企業減税などで景気支援策を取る方針を示したことや、企業の在庫調整が進んだことが要因とみられる。 指数が 50 を上回ると製造業の受注や生産などの拡大傾向を示し、下回ると縮小傾向を意味する。 (kyodo = 9-1-31)


8 月の中国 HSBC 製造業 PMI、4 カ月ぶり高水準に

[北京] HSBC が 22 日発表した 8 月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI、季節調整済み)速報値は 50.1 と、4 カ月ぶり高水準を記録した。 新規受注が回復した。 PMI は 50 を上回ると景況の改善、下回ると景況の悪化を示す。 8 月の PMI 速報値は節目の 50 をかろうじて上回るにとどまったものの、11 カ月ぶり低水準だった前月の 47.7 (改定値)から上昇。 中国経済の安定の兆しを示唆する結果となった。

PMI を構成する新規受注指数は 7 月の 46.6 から 50.5 に上昇、4 カ月ぶり高水準となった。 ただ、世界経済をめぐる不透明感が根強く残り、新規輸出受注指数はやや低下した。 雇用指数は上昇したが、節目の 50 を引き続き下回った。

PMI 発表を受け、豪ドルは上昇、アジア株は下げ幅を縮小した。 ただ、投資家は引き続き、米連邦準備理事会 (FRB) が来月にも緩和策の縮小を開始する場合のアジアへの悪影響を警戒している。 銅価格は上昇、原油価格は下げから切り返した。 ノムラ(香港)の中国担当エコノミスト、Zhiwei Zhang 氏は 8 月の製造業 PMI について「中国経済が短期的に安定し、今年下半期の下方リスクが低下したことを確認する内容」と指摘した。

HSBC の中国経済担当チーフエコノミスト、屈宏斌(ホンビン・チュー)氏は、8 月の製造業 PMI 上昇について「海外景気は引き続き弱いものの、最近の(政策)微調整の初期効果と企業の在庫補充活動が主な要因」と指摘。 「われわれは政策効果が一段と浸透すると予想しており、それにより、今後数カ月で中国経済の成長に上向きのサプライズがもたらされる可能性がある」と述べた。

中国政府は、零細企業に対する課税撤廃や輸出業者の支援強化、都市インフラと鉄道への投資拡大など、一連の景気支援策を発表してきた。 中国の国内総生産 (GDP) 伸び率について、ロイター調査のエコノミスト予想は第 3・四半期が前年同期比 7.4%、通年では 7.5% となり、政府目標と一致している。

ノムラの Zhang 氏は、第 3・四半期の GDP 伸び率について、第 2・四半期の 7.5% から上向く可能性があり、自身が予想する 7.4% から上振れする可能性があると指摘。 「それでも、金利上昇が投資を圧迫するなか、下半期の成長率が 8% を超える可能性は低いとわれわれは考える。 われわれは 2014 年の成長率は 6.9% に鈍化するとの見方を維持する」と述べた。

中国の第 2・四半期の GDP 伸び率は 7.5% と、第 1・四半期の 7.7% から鈍化。 中国経済は過去 10 四半期のうち、9 四半期で減速している。 HSBC は 8 月の製造業 PMI 改定値を 9 月 2 日に発表する。 (Reuters = 8-22-13)


中国 : 7 月の製造業活動、予想外に拡大 - 景気対策が一部に寄与

中国の製造業活動を示す購買担当者指数 (PMII) は 7 月、政府発表の統計が市場予想に反して上昇。 一方で調査対象に中小企業が多く含まれる民間発表分は 11 カ月ぶりの低水準となり、景気減速 を食い止めるための当局の措置が大企業を支えている可能性が示唆された。

中国国家統計局 と中国物流購買連合会が 1 日発表した 7 月の製造業 PMI は 50.3 と、6 月の 50.1 から上昇した。 英 HSBC ホールディングスとマークイット・エコノミクスが発表した 7 月の製造業 PMI 改定値は 47.7 に低下した。 中国国務院新聞弁公室は統計発表後、政府は「合理的な範囲」を下回る水準への成長減速を容認しないとコメントした。

製造業活動が改善されれば、李克強首相が目指す今年の成長率 目標 7.5% の達成に寄与する。 政府は小規模企業への優遇税制や輸出業者の手数料引き下げなどで景気下支えを図っている。 共産党中央委員会政治局は今週、経済改革を推進しながら 7 - 12 月(下期)の成長安定を維持する方針を示した。

HSBC の中国担当チーフエコノミスト、屈宏斌氏は文書で、製造業指標など最近のデータは「一層の政策の微調整を中国政府に促した」と指摘。 「当局が講じている選別的措置は信頼感を高め、成長下押しリスクを低下させるはずだ」との見方を示した。

新規輸出受注

統計局と連合会が発表した 7 月の製造業 PMI は、ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想 では 49.2 - 50.1 が見込まれていた。 予想中央値は 49.8 だった。 連合会は 1 月に調査対象を従来の 820 社から 3,000 社に増やした。 HSBC の指数は 420 社余りの購買担当者の回答に基づくもので、中小の民間企業の比重がより高い。

ソシエテ・ジェネラルの中国担当エコノミスト、姚?氏(香港在勤)は「経済が間違いなく上向いていると言うのは時期尚早だ。 過去の水準と比較すると、数値はなお極めて弱い」と述べた。 統計局と連合会の 7 月の製造業 PMI で新規輸出受注 は 49 に上昇した。 政府は 6 月分の統計発表時にサブインデックスを説明なしに省いていたが、7 月の統計で一部復活させた。 (Bloomberg = 8-1-13)


HSBC の 7 月中国製造業 PMI は 47.7、11 カ月ぶり低水準

[北京] HSBC が 24 日発表した 7 月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI、季節調整済み)速報値は 47.7 となった。 新規受注と雇用が落ち込み、前月の 48.2 から低下して 11 カ月ぶりの低水準を記録した。 PMI は 50 を上回ると景況の改善を示し、下回ると景況の悪化を示すが、3 カ月連続で 50 を下回った。

HSBC の中国経済担当チーフエコノミスト、Hongbin Qu 氏は「7 月の PMI の低下は、新規受注が減少し在庫調整が急速に進む中、製造業が引き続き低迷していることを示している」と指摘。 「今後労働市場に一段の圧力が加わる」と述べた。 雇用指数は 6 月の 47.6 から 47.3 に低下し、2009 年 3 月以来の低水準となった。 50 割れは 4 カ月連続。 新規受注指数は 3 カ月連続で 50 を下回り、11 カ月ぶりの低水準。 生産指数は 2 カ月連続で 50 を割り込み、10 カ月ぶり低水準を記録した。

前出の Qu 氏は「中国政府はこのところ、安定的な雇用のために必要な最低水準の成長確保を強調しているが、PMI の数字は成長安定に向けて追加の微調整策が必要なことを示している」と語った。 TD セキュリティーズ(シンガポール)のアネット・ビーチャー調査部門代表は「ハードランディング懸念が再燃する可能性がある。 経済成長率は 7% に向けて引き続き鈍化するだろう」と述べた。

中国指導部は、輸出依存の経済から脱却し、内需を拡大させるための経済改革を推し進めるためには、過剰な刺激策を控え、低成長を容認する用意があると表明している。 新華社が 23 日報じたところによると、中国の習近平国家主席は、同国経済が直面している一連の課題に対応するため改革を推進しなければならないとの見解を示した。 中国人民銀行(中央銀行)は 19 日、金利自由化に向けた一歩となる、銀行の貸出金利の下限を撤廃する方針を発表した。 (Reuters = 7-24-13)


中国 HSBC サービス部門 PMI は若干上昇、新規受注伸び悩む

[北京] HSBC が発表した 6 月の中国サービス部門購買部担当者景気指数(PMI、季節調整済み)は 51.3 で、5 月の 51.2 から若干上昇した。 新規受注がここ 4 年余りで最低の伸びを示し、PMI は景気の拡大・縮小の節目となる 50 を上回ったものの、中国経済の失速をあらためて示す内容となった。

HSBC の中国担当チーフエコノミスト、屈宏斌(ホンビン・ク)氏は「製造業の減速につれて、サービス部門の成長の勢いが弱まっている可能性は高い」と指摘した。 中国国家統計局と HSBC が 1 日にそれぞれ発表した 6 月の製造業 PMI は、新規受注がさえず、ともに数カ月ぶりの低水準となった。 統計局が 3 日発表した 6 月の中国非製造業 PMI は 53.9 となり、5 月の 54.3 から低下した。 HSBC が発表した 6 月 PMI の新規受注のサブ指数は 50.5 に低下し、2008 年 11 月以来の最低水準となった。

雇用のサブ指数は 2 カ月連続で雇用の改善を示した。 ただ、屈氏は「新規受注の低い伸びを背景に、雇用の伸びも圧力にさらされている」と指摘する。 サービス部門は 2012 年の中国の国内総生産 (GDP) の 46% を占める。 (Reuters = 7-3-13)


中国製造業 PMI 速報値、6 月は 9 カ月ぶり低水準 人民銀の動きに注目

[北京] HSBC が 20 日発表した 6 月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI、季節調整済み)速報値は 48.3 となった。 前月の 49.2 から低下し、9 カ月ぶり低水準となった。 第 2・四半期に景気が一段と減速するリスクが高まり、中国人民銀行(中央銀行)が金融政策を緩和するよう求める声が強まっている。 PMI は 50 を上回ると景況の改善を示し、下回ると景況の悪化を示す。

ノムラ・インターナショナル(香港)のエコノミスト、Zhang Zhiwei 氏は、鉱工業生産や固定資産投資といった指標は弱いものの、最悪という訳ではないとしたうえで、労働市場の状況については依然厳しいと述べた。 「金融上のリスクを封じ込める政策上の目標を達成し、長期的に持続可能な成長を確保するために政府が短期的な痛みを我慢しようとしているのだと思う」とした。 ノムラは第 2・四半期の国内総生産 (GDP) 成長率が 7% を下回る確率は 30% とみている。

指標を受け、中国からの輸入が減少するとの懸念から豪ドルは 33 カ月ぶり安値を更新。 アジア株式市場の大半は 1% 超下げた。 米連邦準備理事会 (FRB) の議長が年内に資産買い入れの縮小に着手するとの見方を示した後の市場に、中国の指標が一層水を差す結果となった。

受注の減少

構成指数の新規受注指数は 47.1 と 10 カ月ぶり低水準となり、国内外で需要が減退していることが示された。 新規輸出受注はさらに低下した。 米景気回復がまだら模様になり、欧州経済が債務危機の影響で引き続き低迷するなか、中国経済に対する向かい風が依然あることが示された。 雇用指数もさらに低下した。雇用指数の低下は、政府が社会保障の改善に努め、雇用市場は全般的には安定しているものの、大都市での出稼ぎ労働者の需要が減退している状況を映し出した。

HSBC の中国経済担当チーフエコノミスト、Qu Hongbin 氏は、国内外の需要減退や在庫調整圧力の高まりにより製造業セクターは圧迫されている、と指摘。 「成長維持に向け政府は景気刺激策よりも経済改革を行う意向だ。 改革により長期的な成長見通しは引き上げられるものの、短期的な影響は限定的で、第 2・四半期の成長は若干弱くなると予想している」と語った。

アナリストの多くは、第 1・四半期に 7.7% を記録した中国の成長率が第 2・四半期には若干減速すると予想している。 また、4 月と 5 月に弱い経済指標が相次いで発表されたことから、2013 年の成長率を下方修正している。 バークレイズ・キャピタルは 2013 年の成長率を 7.9% から 7.4% に下方修正した。 HSBC は 2013 年成長率を 8.2% から 7.4% に、2014 年は 8.4% から 7.4% に、それぞれ引き下げた。

ハードランディングの可能性は低い

国泰君安証券(上海)のアナリスト、Wang Jin 氏は「現在導入されている措置が景気の安定を助けるという意味で依然効力を発揮しているため、経済成長率が 7% を下回る確率は極めて低い」と指摘した。 「インフラや不動産投資の数値は、経済全般の需要が急激には減少していないことを示しており、そうした状況下で、政策が改革に根差して設定されており、ハードランディングのリスクは増大しない」という。

それでもなお、人民銀の政策措置を期待する声は高まっている。 クレディ・アグリコル CIB (香港)のアジア(日本除く)担当シニアエコノミスト/ストラテジストの Dariusz Kowalczyk 氏は「人民銀が間もなく金融緩和すると見込んでいる」と述べた。 「預金準備率 (RRR) の引き下げか、公開市場操作を通じた大規模な流動性供給が行われるだろう」としている。 オーストラリア・アンド・ニュージーランド銀行 (ANZ) は 19 日、インフレ率の急速な落ち着きと内需減退は、利下げの適切な時期にあることを示しているとのリポートを公表した。

5 月のインフレ率は 2.1% に鈍化し、3 カ月ぶり低水準を記録した。 ただ、18 日に発表された 5 月の新築住宅価格は 6.0% 上昇し、上昇率は 2011 年 1 月以降で最大となった。 当局者は景気支援と不動産バブル回避という政策ジレンマに直面している。 中国人民銀行(中央銀行)が発行する金融時報は 19 日解説記事で、資本流出に対する懸念により、近いうちに利下げを行う可能性は低いとした。 さらに短期金利が上昇しているため預金準備率を引き下げるべき、との指摘も受け流した。 (Reuters = 6-20-13)


HSBC 中国製造業 PMI、5 月は 49.2 に低下 景気減速懸念高まる

* HSBC の 5 月中国製造業 PMI は 49.2 に低下、2012 年 10 月以来の低水準
* 国家統計局の 5 月中国非製造業 PMI は 54.3 に低下、2012 年 9 月以来の低水準
* 第 2・四半期 GDP 伸び率は第 1・四半期から鈍化する可能性 = エコノミスト

[北京] HSBC が 3 日発表した 5 月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI、季節調整済み)改定値は 49.2 となり、4 月の 50.4 から低下。 2012 年 10 月以来の低水準となった。 速報値は 49.6 だった。 PMI は 50 を上回ると景況の改善、下回ると景況の悪化を示す。

同指数が 50 を下回るのは 7 カ月ぶり。 内需と外需がともに減退したことが要因で、中国経済の減速懸念をさらに強める内容となった。 ノムラ(香港)の中国担当チーフエコノミスト、Zhiwei Zhang 氏は、第 1・四半期の中国国内総生産 (GDP) 伸び率は鈍化し、金融市場にとってサプライズとなったが、このトレンドは続く可能性があると指摘。

「中国の成長率はおそらく引き続き低下する。 第 2・四半期の GDP 伸び率は第 1・四半期の 7.7% から 7.5% に鈍化すると予想する。」と述べた。 PMI 発表後、モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル (MSCI) のアジア太平洋株指数(日本を除く) は 0.2% 下落して約 7 週間ぶりの安値をつけた。 シドニー株式市場 も下落した。 香港株式市場 と上海株式市場 は伸び悩み、それぞれ 0.4% 高、0.1% 高。

HSBC の中国担当チーフエコノミスト、屈宏斌(ホンビン・ク)氏は「5 月の中国製造業 PMI の下方改定は、内需の悪化により製造業活動が 5 月末にかけて小幅に減速したことを示している」と指摘した。

中国国家統計局が 1 日発表した 5 月の製造業 PMI は 50.8 となり、4 月の 50.6 からやや上昇した。 中国国家統計局が 3 日発表した 5 月の中国非製造業 PMI は 54.3 となり、4 月の 54.5 からやや低下し、昨年 9 月以来の低水準をつけた。 国家統計局とともに PMI 算出にかかわる中国物流購買連合会 (CFLP) のバイスプレジデント、Cai Jin 氏は、統計局発表の PMI がともに節目の 50 を上回ったことについて、「2 つの数字は現在の中国の安定した経済成長に変わりがないことを示している」と指摘した。

統計局発表の PMI は大規模な国有企業が主な対象。 HSBC 発表の PMI は、より規模の小さい、民間の製造業を対象としている。 2 つの PMI の異なる結果は、中国経済の回復の 2 層構造を示している。 中国安信証券(北京)のエコノミスト、You Hongye 氏は「大規模製造業は国家主導の投資に支えられる一方、中小の製造業は変動する輸出市場によりさらされている」と指摘。 「われわれはまだ回復のいかなる兆しも確認できないが、急激に減速する可能性も低い」と述べた。

HSBC 発表の 5 月製造業 PMI 改定値の内訳では、新規受注サブ指数が 48.7 に低下し、昨年 9 月以来初めて節目の 50 を下回った。 国内企業からの需要の減退を示した。 新規輸出受注サブ指数は 2 カ月連続で 50 を下回り、欧米など外需の低迷を示した。 (Reuters = 6-3-13)


国家統計局の 5 月中国 PMI は 50.8 に上昇、予想上回る

[北京] 中国国家統計局が発表した 5 月の製造業購買担当者指数 (PMI) は 50.8 となり、前月の 50.6 から上昇した。 予想は 50.1 だった。 3 日発表の国家統計局の 5 月中国非製造業 PMI および、主に民間の中小企業が対象となる HSBC の PMI により中国経済の全体像がより明らかになる見通し。

政府直属のシンクタンクである国務院発展研究センターのエコノミスト、Zhang Liqun 氏は「PMI が小幅上昇したことは、中国経済に安定化の兆しがみられることを強調している」と指摘した。 構成指数の新規受注は 4 月の 51.7 から 51.8 に上昇した。 新規輸出も前月の 48.6 から 49.4 に上昇した。 一方、HSBC が発表した 5 月の中国製造業 PMI 速報値は 49.6 となり、4 月確報値の 50.4 から低下、7 カ月ぶりの低水準となった。

国家統計局の発表する PMI は、大規模国有企業が主に対象になっていることから、民間の中小企業を対象とする民間部門の調査よりも明るい内容となる傾向がある。 国際通貨基金 (IMF) は今週、中国の 2013 年経済成長率予想を 8% から 7.75% に下方修正した。 経済協力開発機構 (OECD) も従来予想の 8.5% から 7.8% に引き下げた。 多くの民間エコノミストも中国の成長率予想を引き下げており、中国が 2013 年の 7.5% という成長率目標を達成するのは難しいとの見方が広がっている。

指導部は新たな景気刺激策を講じることに慎重になっている。 歳出拡大により信用の伸びが加速し、不動産バブルを引き起こすとの懸念がある。 李克強首相は先月、景気支援に向け政府の歳出を拡大する余地は限られているとの見解を示した。 (Reuters = 6-3-13)


5 月の中国製造業 PMI 速報値は 49.6、7 カ月ぶりの 50 割れ = HSBC

[北京] HSBC が 23 日発表した 5 月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI、季節調整済み)速報値は 49.6 となり、4 月の確報値 50.4 から低下、7 カ月ぶりの低水準となった。 PMI は 50 を上回ると景況の改善を示し、下回ると景況の悪化を示す。 節目の 50 を下回ったのは、昨年 10 月以来。 新規受注指数は 49.5 に低下し、昨年 9 月以来の低水準。 中国の内需が外需の弱さを補うほど強くないことを示している。

HSBC の中国担当チーフエコノミスト、Qu Hongbin 氏は「製造業が 5 月に冷え込んだのは、内需の鈍化と、海外に関して続く逆風を反映している」と指摘した。 一方、新規輸出受注指数は 5 月も 50 を下回ったが、4 月と比べると上昇した。 米景気回復がまだら模様で、欧州債務危機も収まらないなか、海外からの需要になお勢いがないことを示している。 5 月は台湾や韓国でも輸出の弱さが確認された。

4 月の中国の経済指標は、鉱工業生産や投資をはじめとして全般的に弱い内容とだった。 さらに、第 1・四半期の国内総生産 (GDP) 伸び率も予想外に鈍化するなか、市場関係者の間では、今後数カ月の景気回復の鈍さへの警戒感が広がっている。 PMI 統計を受けて、香港株式市場は下げ幅を拡大した。 日本時間午前 11 時 15 分現在、ハンセン指数 はおよそ 1.5% 下落している。

李克強首相は今月、財政出動の余地は限られるとの認識を示したが、市場では経済見通しに対する懸念が浮上しており、今後、景気対策の必要性を巡る議論が再燃する可能性もある。 5 月の投入・産出価格指数は、昨年第 3・四半期に記録した低水準付近と、製造業の冷え込みを受けて引き続き抑制されている。 雇用指数は小幅に低下したが、国内メディアによると、雇用は年内引き続き底堅く推移するとの見方が多い。

下方修正相次ぐ

証券会社の間では、今回の PMI 発表前から今年の経済成長率予想を下方修正する動きが出ている。 バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチは、今年の経済成長率予想を 8.0% から 7.6% に修正。 UBS も 8.0% から 7.7% に下方修正した。 中国政府は今年の経済成長率目標を 7.5% に設定しており、急激な景気減速は想定していないとみられる。 (Reuters = 5-23-13)


4 月中国非製造業 PMI は 54.5 に低下、新規受注不振 = 国家統計局

[北京] 中国国家統計局が 3 日発表した 4 月の中国非製造業購買担当者景気指数 (PMI) は 54.5 となり、3 月の 55.6 から低下した。 PMI は 50 を上回ると景況の改善、下回ると景況の悪化を示す。 1 日に発表された 4 月の製造業 PMI も新規輸出受注の落ち込みを受け低下していた。 これまでのところ、非製造業は製造業よりはるかに上手く世界経済減速の影響を克服しているが、4 月の PMI は中国経済の回復ペースが依然穏やかなことを示している。

国家統計局と共に調査を実施している中国物流購買連合会 (CFLP) の蔡進副会長は声明で「非製造業の新規受注が 50 を割り込み、歴史的な平均水準を下回った。 価格指数も比較的急激に低下し、事業活動が緩やかになっていることを示している」と指摘。「サービス産業支援と消費需要の拡大に注意を払い、安定した経済成長の支援で非製造業が果たす役割を強化すべき」と述べた。

PMI の構成指数をみると、建設が 3 月の 62.5 から 62.4 に低下。 新規受注は 52 から 50.9 に低下し、建設を除く新規受注も 51.4 から 49.8 へ低下した。 国家統計局によると、ケータリング、運輸、メンテナンスの各業種で新規受注が減少。 ホテル、通信、放送、テレビ・衛星サービスの受注は良好だった。 (Reuters = 5-3-13)


4 月中国 PMI は 50.6 に予想外の低下、新規輸出受注が軟調

[北京] 中国国家統計局が発表した 4 月の製造業購買担当者指数 (PMI) は 50.6 となり、11 カ月ぶり高水準だった前月の 50.9 から低下した。 ロイター調査では、51.0 への上昇が予想されていた。 PMI は 50 を上回ると景況の改善、下回ると景況の悪化を示すが、この分岐点は 7 カ月連続で上回っている。 ただ、新規輸出受注と投入価格の両サブ指数が 50 を下回った。 新規受注のサブ指数が 3 月の 52.3 から 4 月に 51.7 へ低下。 新規輸出受注のサブ指数は 50.9 から 48.6 に低下した。

国務院(政府)のシンクタンク、発展研究センターの張立群研究員は、電子メールでの声明で「4 月 PMI の低下は、中国経済の回復の足取りが依然として強固ではないことを示している」と指摘。 「新規受注の低下は在庫補充から在庫調整への変化を示しており、投入価格指数の低下は企業の弱気な見方を反映している」と述べた上で、「これら全てが、将来的に中国の経済成長率がやや減速する可能性を示している。 われわれは内需を安定させ、景気回復を一段と持続可能なものにするよう努めなければならない。」と付け加えた。

中国の新指導部は、インフラ投資を強化する方針を示しており、アナリストは、インフラ投資が第 2 四半期の景気を下支えする要因になると指摘している。 TD セキュリティーズのエコノミスト、アルビン・ポント氏は「中国経済は成長しているが、成長ペースは 1 カ月前の予想を下回っているのではないか」と指摘。 「ただ、心配する必要はない。 おそらく新指導部の予想の範囲内だろう。 構造的に今後 2 - 3 年は 9 - 10% の成長は不可能だ。 7% 前後になるだろう。」と述べた。

第 2 四半期の中国国内総生産 (GDP) 伸び率は前年比 8.0% に加速すると予想されている。 第 1 四半期は 7.7% に減速していた。 野村の中国担当エコノミスト、張智威氏は、PMI 統計発表前の時点で、第 2 四半期の GDP 伸び率を 7.5% と予想している。 ロイター調査によると、中国人民銀行(中央銀行)は、景気とインフレのバランスをとるため、年内は政策金利を据え置く見通し。

あす 2 日には、HSBC による 4 月の中国製造業 PMI 改定値が公表される予定。 HSBC の PMI は、当局の PMI に比べて調査対象に民間の中小企業を多く含んでいる。 先週発表された 4 月の HSBC 製造業 PMI 速報値は 50.5 となり、3 月の確報値 51.6 から低下。 新規輸出受注が軟調となった。

1 日の中国金融市場は祝日のため休場。 取引は 2 日に再開される。 この日はメーデーのため、他の多くのアジア・欧州市場も休場となっており、PMI 統計に対する市場の反応は鈍い。 (Reuters = 5-1-13)