現代中国語になった「そのまま日本語」 ![]() (同天 = 4-18-17) 中国減速で関西懸念、電機販売低調に輸出減 中国経済の減速懸念が強まっている。 中国向けの比重が大きい関西の電機産業などでは、業績にも影響が表れ始めた。 日本を訪れる中国人観光客による「爆買い」と呼ばれるまとめ買いは関西の消費を押し上げる要因となっているが、訪日外国人客の減少や購買額の低下など影響が出かねないとの懸念も出ている。 ◆ 高い依存 パナソニックの今年 4 - 6 月の中国での売上高は、現地通貨ベースで前年同期を 14% 下回った。 住宅市場の冷え込みで家庭用エアコンが売れず、スマートフォンやパソコン向けの部品も低調だった。 「中国政府は景気対策を打っていくと思うので、早く回復してほしい(河井英明専務)」という。 ダイキン工業も 4 - 6 月は中国での業務用エアコンの販売額(現地通貨ベース)が前年を 15% 下回った。 販売の落ち込みに歯止めをかけようと、比較的落ち込みの少ない住宅向けの販売に注力しているが、「相当に厳しい(広報)」と嘆く。 神戸製鋼所は 7 月、建設機械部門の 2016 年 3 月期の売上高と経常利益の見通しを下方修正した。 主力市場と位置づける中国での売り上げが 4 - 6 月は前年の 9 割程度にとどまったためだ。 関西経済は全国に比べ、中国への依存度が高い。 大阪税関によると、今年上半期の近畿からの輸出は、中国向けが国・地域別でトップの約 23% を占め、全国平均(約 17%)を上回った。 7 月は、近畿 2 府 4 県から中国への輸出は前年同月比 1.4% 減の 3,103 億円(速報)と、5 か月ぶりに減少に転じた。 アジア太平洋研究所の稲田義久氏「中国の経済低迷が長引けば東南アジアなどにも影響が広がり、輸出全体が落ち込む可能性もある」と話す。 ◆ 爆買いは 訪日客に人気が高い大阪・ミナミにある高島屋大阪店(大阪市中央区)では、毎月の免税品の売上高が 3 月以降、前年の 3 - 4 倍のペースで推移している。 「売り場の様子を見ても、影響は感じられない(広報)」という。 「中国株が下落した 6 月以降、売り上げに占める中国人の比率はむしろ増えている(大丸梅田店)」との声もある。 ただ、08 年秋のリーマン・ショックの際は 09 年になって影響が深刻化した。 「訪日客による消費は大型小売店の販売額の 1 割程度になっており、訪日客の減少につながれば打撃は大きい(三菱 UFJ リサーチ & コンサルティングの塚田裕昭氏)」との声も上がっている。 (yomiuri = 8-29-15) 中国成長率「実感は 4% 前後」 日本の車部品メーカー 世界最大の自動車販売数を誇る中国市場の減速を心配する声が、有力部品メーカーから相次いでいる。 ベアリング(軸受け)メーカー、日本精工の内山俊弘社長は 26 日の記者会見で、「中国の景気は最近になって弱さが顕在化しているが、春ごろから弱そうだと感じていた。 7% の成長率は、実際は 4% 前後かもしれないというのが実感だ。」と語った。 日本精工は、自動車 1 台に 100 個以上が使われるベアリング製造の国内最大手。 内山氏は、中国でシェア首位の独フォルクスワーゲン (VW) が 6 月から現地生産を大きく減らした影響で、部品納入に「マイナスの影響が出ている」と言及。 「中国政府には、特に内陸部の購買力を支える優遇策を打ってほしい」と望んだ。 トヨタ自動車系の自動変速機 (AT) 世界最大手、アイシン・エィ・ダブリュの川本睦社長も「7 月ごろから受注が減っている」と話す。 現地で生産された車の在庫がだぶつき、VW や仏プジョー・シトロエンなど欧州勢に向けた出荷の落ち込みが目立つという。 同社は 2020 年度までに AT の世界販売を 300 万台以上増やす計画だ。 中国での販売増が続けば前倒しの達成も視野に入っていたが、急ブレーキがかかり、「もともとの計画通りに落ち着きそうだ」という。 (友田雄大、榊原謙、asahi = 8-27-15) 軽視できない天津爆発、中国と原油安で日本は岐路に [東京] 中国の景気減速に天津港爆発事件が追い打ちをかけ、経済的な混乱が長期化するリスクが顕在化してきた。 原油価格も 6 年 5 カ月ぶりの低水準に下落し、中国減速と原油安がリンクする構図が出来上がりつつある。 日本経済にとって、原油安のメリットと景気・物価の下押し圧力のどちらが強くなるのか。政府・日銀は的確な判断を下せるかどうか、その力量が問われる局面に差しかかろうとしている。 <軽視できない天津港機能停止の影響> 中国の景気減速は、世界中の市場関係者が織り込む「事実」として認識され出した。 7 月の輸出は前年比マイナス 8.3% と 4 カ月ぶりの落ち込みとなり、輸入も同マイナス 8.1% と縮小傾向が継続。 中国商務省は 19 日、今後数カ月で中国の輸出が減少する可能性は否定できないとの見通しを示すとともに、中国の貿易は厳しい状況と不透明性に直面しているとの見解を公表した。 そこに天津港爆発事件が発生し、さらに影響の深刻化と長期化が懸念され出した。 国土交通省が作成した 2012 年の「世界の港湾取扱貨物量ランキング」によると、天津港は 4 億 7,700 万トンで、上海、シンガポールに次いで世界 3 位。 日本の名古屋(15 位)、千葉(23 位)、横浜(31 位)を合わせても 4 億 7,600 万トンと天津港に及ばない。 その港湾の機能停止は、各方面に影響を及ぼすと予想される。 例えば、トヨタ自動車の場合、2 つの現地合弁工場での生産停止を 22 日まで延長する方針を 19 日に明らかにした。 中でも注目されるのは、新たに合弁会社「四川一汽トヨタ」の長春西工場(吉林省長春市)の稼働を 20 - 21 日に停止すると決めたことだ。 事故現場に近い天津港で通関業務に遅れが出ており、日本から輸入している部品が届いておらず、生産ができないための対応という。 ただ、トヨタは 22 日には再開する予定としている。 通関業務の再開が仮に大幅に遅れる事態になれば、トヨタだけでなく日本企業の生産に大きな影響が出るだけでなく、米欧各社の生産や販売にも打撃となる可能性が出てくる。 第一生命経済研究所・首席エコノミストの熊野英生氏は、事故発生現場が、上海を中心とする「長江デルタ」、香港・広州周辺で深センを含んだ「珠江デルタ」に次ぐ、3 つ目の経済圏として中国が重視してきた天津・北京の「京津経済圏」の中心に位置する先端開発ゾーンであると指摘。 日系企業だけではなく、欧米企業も多数進出し、港湾や他の物流システムが復旧するのに時間がかかれば、日米欧やアジアにおける供給網(サプライチェーン)にも打撃が及ぶことになると懸念する。 そのうえでサプライチェーンに打撃が生じれば、2011 年の東日本大震災や 2015 年の米港湾ストのように、当初の見通しを超えて企業の生産活動を下押しする要素になることを警戒するべきだと述べている。 私は 8 月の中国輸出・輸入データがこの影響を受け、かなりの規模で下振れするリスクがあると予想する。 それは日本企業の現地生産減少や日本からの輸出減少として、マイナスの影響が波及することを意味する。 <原油 30 ドル台のシナリオ> 一方、米原油先物 CLc1 は 19 日に一時、1 バレル 40.15 ドルと約 6 年 5 カ月ぶりの安値を付けた。 直接のきっかけは米エネルギー情報局 (EIA) が発表した週間在庫統計で、市場在庫が予想を上回って大幅に増加したことだ。 だが、根底には中国経済の減速によって、世界の原油需要が早期に回復を見込めないという「構造問題」がある。 マーケットでは、40 ドルを割り込んで 30 ドル台での推移が長期化するとの見通しが台頭してきた。 需要サイドでも、イラン産原油の市場への流入やサウジアラビアの増産観測、米シェールオイルの増産見通しなど、価格を押し下げる要因が目白押しとなっている。 中国経済の減速がしばらく継続するようなら、原油価格の下値模索も連動して進む公算が大きくなっていると指摘したい。 <分岐点に差しかかった日本経済> その場合、どういう影響が日本経済に波及するのか - -。 中国経済の減速長期化は、日本の輸出・生産に下押し圧力がかかり続け、日本経済の需要サイドを冷え込ませる要因になる。 7 - 9 月期からの景気反転と 10 - 12 月期以降の回復加速を展望してきた政府・日銀にとって、このシナリオ実現はかなりのショックになるに違いない。 また、仮にゼロ近辺の成長率が続くなら、需給ギャップのプラスを通じて物価を押し上げるメカニズムに力が入らなくなるリスクも出てくる。 そこに原油価格の下落で日本の消費者物価(除く生鮮、コア CPI)がマイナス幅を拡大し、マイナスで推移する時間が長期化した場合、日銀が重視する期待インフレ率に影響を与える可能性も出てくる。 一方、原油価格の下落は、企業や消費者にとってはコスト圧縮効果をもたらす「福音」となる。 また、原油以外の商品価格にも値下げ圧力がかかり、企業には原材料コストの圧縮、消費者には食料品価格の値上げ圧縮につながる。 このプラスとマイナスの効果が、全体としてどのような影響を日本経済に与えるのか、政府・日銀の「判断能力」がこれから試されることになる。 もし、マイナス効果を過小評価する事態に陥れば、国内景気の落ち込みが予想以上に大きくなり、コア CPI のマイナスが長期化することも予想される。 他方、マイナス効果を過大評価し、プラス効果を抑制的にみて、マクロ政策対応を実施した場合、その政策が「やり過ぎ」となって、市場の思わぬ混乱を生む可能性もある。 私は、マイナス効果が先に表面化すると予想する。 その際に中国減速の影響が、今の想定よりも巨大化するリスクを念頭に置くべきだと考える。 プラス効果は後から来るが、先行したマイナス効果で空いた経済的な「穴」が大きくなれば、後からきたプラス効果でその穴を埋め切れないことも想定しておくべきだと考える。 (田巻一彦、Reuters = 8-20-15) 磯丸水産に東京大神宮 … 中国人にウケる新観光名所 大勢の友達や親戚がやって来る 目指すは居酒屋の「磯丸水産」? 「あ〜、また春になって、忙しい臨時ガイドの季節がやってきます〜!」 都内の大学院に通う中国人留学生の女性は、行楽シーズンになるとソワソワする。 「どうして?」と聞くと、「だって、中国から大勢の友達や親戚、その知り合いがやってくるので、お手伝いしなくちゃいけないからです」と苦笑いする。 彼女は東京に留学してもう 5 年。 おしゃれで旅行好き、日本語も堪能なので、彼女を当てにしてやってくる中国人旅行者がとても多いのだ。 だが、「たとえば、どんなところに連れていくの?」と聞くと、少しだけ得意げな表情になって胸を張り、自分が中国の友人たちと一緒に行くスポットを教えてくれた。 筆頭は居酒屋チェーン「磯丸水産」だ。 中国には「居酒屋」という形態がないので、そもそも居酒屋でつまみをたくさん注文するスタイルに憧れを持つ人が多い。 『磯丸水産』は東京を中心に 80 以上の店舗があり、24 時間営業を行なうことで有名だ。 一部店舗には、英語や中国語のメニューもあるらしい。 これまで筆者はその居酒屋の存在を知らなかったのだが、足を運んでみると、なるほどカラフルなメニューに活きのいい鮮魚の写真がズラリと並び、店内の雰囲気もなかなかいい。 いかにも活気ある「ニッポンの居酒屋」という感じだ。 彼女の友人の間ではこのチェーン店が微信(中国版ライン)で取り上げられることも多く、密かなブームなのだとか。 「東京には居酒屋は数え切れないほどあるのに、なぜわざわざここに?」と尋ねると、こう語った。 「最初はたぶん、誰か有名な人の微信がきっかけだと思います。 手頃な鮮魚のメニューが充実していることと、店員のさわやかな対応がいいって。 中国ではこんなに新鮮で安いネタは食べられませんから。 もちろん、他にも中国人の "私だけのお気に入り" はたくさんあると思いますので、一概にここだけが飛び抜けて有名というわけではないんですけどね。」 微信を通じて「カワイイ」が拡散 東京大神宮に大挙する中国人女子 別の在日中国人が薦めるのは、東京・飯田橋にある「東京大神宮」だ。 ここは縁結びの神様として知られていて、やはり微信を通じて情報が拡散した。 お守りが凝っていて可愛らしく、女の子ウケするという。 中国人はお守りというものを見たことがないので、もの珍しいのだそうだ。 ここを紹介してくれた中国人は、東京大神宮ではないが、別の神社で巫女のアルバイトをしたことがあり、その写真を微信にアップしたところ、中国の友人たちから「私も一度でいいからこの白い装束を着てみたい!」 「可愛いらしい。 まるでアニメに出てくる女の子みたい。」と大反響があった。 来日した友人たちも、「神社に行ってみたい」、「縁結びのお守りを買いたい」という声が大きいのだという。 おみやげには破魔矢(はまや = 神社で授与される矢)など、中国人が見たことがないものが人気だ。 昨今、日本観光に来る中国人の話題は尽きることがない。 これでもか、と紹介される銀座、秋葉原での「爆買い」に(というか、爆買いの報道に)辟易としている人も多いだろう。 春節期間中、銀座を歩いていた友人は、中国人観光客よりもそれを取材しようとするテレビカメラとスタッフの多さに呆れていた。 だが、中国人は高級炊飯器や温水洗浄便座など、家電製品ばかりを買い漁っているわけではない。 彼らなりの情報ネットワークを駆使して、日本で画一的に報道されている「ありきたりの旅先」とは一味も二味も違う、お仕着せでない「オリジナルの旅」を、早くも楽しみ始めているのだ。 たとえば、上海に住む筆者の友人がネットで偶然見たのは、北海道各駅停車の旅をしているある中国人のブログだった。 札幌から各駅で電車に乗り、1 駅ごとに降りて駅舎や駅前の写真を撮ってアップしているという内容で、そこで出会った日本人とのちょっとした会話なども紹介しているという。 「日本が好きで、片言の日本語もできる人のようなのですが、時間がかかる各駅停車の旅なんて、すごいな〜と感動しました。 ときどきおいしそうな駅弁なんかも載せていましたね。 北海道の片田舎でも駅弁が手に入り、しかもおいしい。 これぞ日本の醍醐味、素晴らしさだと思いましたよ。」と友人。 こんなふうに個人旅行をする人も、すでに現れているのだ。 新しい旅先を見つけるカギは微信やブログなどにあるようだが、日本人以上に「日本の良さ」に着目し、中国人に積極的に情報発信している人もいる。 微信と微博(中国版ツイッター)上で、若い女性の間でカリスマ的な人気を誇る林竹さんだ。 旅行作家であり漫画エッセイスト、デザイナー、ブロガーなど多彩な顔を持つ。 日本人よりも「日本の良さ」に注目 地方を愛するカリスマ旅行作家 林さんは子どもの頃から日本のアニメが好きだったことがきっかけで、北京の大学を卒業後、来日。 日本の大学で学び、会社勤めをした経験もある。 現在は上海に住んでいるが、彼女が 2013 年に出版した日本旅行ガイド『林竹闖関西(「林竹が見て歩く関西」 上海人民美術出版社刊)』は、それまでの一般的な旅行ガイドとは異なり、林さんが自分の足で歩き、イラストを描いたものとして、若い女性を中心にヒットした。 有名な観光スポットだけではなく、おいしかった料理や何気ない風景などを写真や文章、イラストで紹介しているのが特徴だ。 関西と言っても、大阪や京都だけでなく、奈良や神戸まで紹介しているのがミソ。 たとえば、あぶら取り紙で有名な「よーじや」を取り上げるときには、「よーじやカフェ」のメニューから、奈良公園で鹿に餌をやったりするシーンまで、可愛いイラストで再現している。 林さんは2014年に岐阜県を旅行し、その様子をネットなどに書き込んだところ、やはり大反響があった。 飛騨高山をそぞろ歩きしたり、美濃地方では伝統の和紙づくりを見学したりした。 思い出深いのは、地方の人々の温かさや素朴さだ。 「美濃のうだつなど、その地方独特の建築物や、他では食べられない郷土料理などに惹かれますね。 東京に住んでいましたが、こんなに美しい日本があるとは知らなかった。 東京や大阪などの大都市にはない個性と魅力があると思います。 ぜひ、もっと中国人に知らせたい。(林さん)」 美濃で宿泊した「古民家宿 & カフェ『陽(ひ)がほら』」では、日本の伝統的な民家に興味を持ち、朝食などをイラストにした。 宿のご主人・宇城智之さんはこう語る。 「古民家なので、トイレや風呂が外にあったり階段が急だったりで、日本人でも戸惑う方もいらっしゃいますが、林さんはそうしたところも全て受け入れて、楽しんでくださっていましたね。 おかげ様で、海外からのお問い合わせも結構あります。」 岐阜県上海事務所首席代表の谷口真里子さんも、「中国の方に岐阜の良さを再発見していただいて、とてもうれしい」と話す。 同上海事務所にも、日本語が全く話せない上海人から電話がかかってきて、「岐阜の旅館はどこがいいと思いますか?」 「下呂や飛騨高山にはどうやっていったらいいのでしょうか?」などの問い合わせが、じわじわと増えているというから驚きだ。 世界に誇れる "本当にいいもの" を 教えてくれる「日本大好き中国人」 林さんは、上海の若い女性らと共に今年再び岐阜を訪れたが、その際ただ旅行をするだけでなく、スケッチブックやペンなどを持って行き、旅先のスタンプを押したり、落ち葉や電車の切符を貼ったりして、みんなで絵日記を楽しんだ。 林さんは温泉の入り方なども若い女性たちに指南し、日本のマナーを教えているという。 「大多数の中国人にとって興味があるのは、やはりまだ桜、温泉、ラーメンなど定番中の定番であることは変わりないのですが、工芸品などの手づくりのものや、浴衣や花火など季節感のあるものに惹かれる人も急激に増えています。 日本には世界に誇れる "本当にいいもの" がまだまだたくさんある。 そういうものをもっと見つけて、中国に紹介していきたいですね。 日本での中国人のイメージは(マナーが悪いなど)、マイナスからのスタートかもしれません。 でも、中国人だからとひとくくりにせず、ぜひ広い心で受け入れてほしいし、色々な中国人がいることをわかってほしい。 私たちはただ観光するのではなく、もっと "日本の暮らし" や、"日本の日常" を楽しみたいと思っているのです。(林さん)」 日本人にとっては当たり前過ぎて気がつかなかったり、それほど素晴らしいとは自覚していないところこそ、「日本のよさ」だと中国人たちは認めている。 ただ名所旧跡を観光するだけでなく、そこから日本文化も学んで行ってくれるはずだ。 中国から日本に来る個人観光が増え、地方にもっと目を向けてくれれば、地方再生にとってもきっと役立つのではないだろうか。 (中島恵、DiamondonLine = 3-19-15) 日本の絵本に中国好感 安野光雅・佐野洋子 … 図書館に 2 千タイトル 中国で日本の幼児向け絵本が人気だ。 日中間で政治の対立が高まる間もマーケットは広がり、国内で読まれている絵本のうち、日本の作品が 4 分の 1 程度を占めるとも言われる。 教育熱心で、子どもに与えるものを見る目の厳しい親たちを引きつける理由とは? ■ 4 年前からネット販売急増 1 月末、北京市内の住宅地にある絵本図書館「皮カー(ピーカー)書屋」。 冬休み中の小学生や、幼い子を抱いた母親たちが、色とりどりの絵本が並んだ書棚の前で真剣な表情で本を選んでいる。 米、仏、英などから輸入した英語の原書や翻訳本に交じって、記者にもなじみのある装丁や画風の本が目に入ってくる。 安野光雅、村上勉、佐野洋子 …。 日本人作家の作品が目白押しだ。 運営するのは、欧米などで暮らした経験を持つ母親たちが 2005 年に立ち上げた NPO 組織。 絵本図書館を北京で 4 館、上海に 2 館展開している。 「米国の絵本に次いで多いのが日本の絵本。 この館だけで 2 千タイトルはあるはず。 日本で人気の作品はほとんどそろっています。」と李東虹主管が誇らしげに紹介してくれた。 4 歳の長男のために本を選んでいた塾経営、王旻さん (37) は「日本の絵本は息子のお気に入り。 欧米のはユーモアの感覚にずれがあるし、中国のは説教くさい。 文化が近いせいか、日本の絵本のストーリーは素直に心に入ってくる。」 ほかの親たちも「細部まで配慮の行き届いた絵がいい」、「シンプルだが、想像力を豊かにしてくれる」などと魅力を話した。 日本の絵本は、売り上げも好調だ。 書籍のネット販売最大手「当当(タンタン)コム」の絵本部門をのぞくと、売り上げトップ 10 のうち 7 つを日本の作品が占める。 「当初は、値段が高い割に文字が少ないと不満を言われたものです。」 中国での先駆けとなる絵本の専門書店を 05 年に立ち上げたポプラ社中国法人、北京蒲蒲蘭文化発展有限公司の石川郁子総経理は振り返る。 当時は絵本を読む文化が根づいておらず、親たちは児童書を、文字を覚えたり知識を増やしたりするためのものと考えていた。 既存の書店も、絵本を店頭に並べることには消極的だったという。 しかし、4 年ほど前から、同社の売り上げは毎年ほぼ 5 割増しで伸びている。 石川さんは「地元メディアの取材が増えるなど、浸透してきたなと実感できるようになったのは 10 年ごろ。 中国ではネット通販を通して絵本のマーケットが急速に広がった。」と話す。 ネット通販の主な顧客層である都市部の 20 - 30 代では、詰め込み式の教育に疑問を持ち、子どもの心を育てたいと考える親が少なくない。 留学や仕事などで外国経験のある人も多く、絵本を受け入れる土壌が育っていたようだ。 絵本を取り扱う業者も増え、日本の作品を翻訳して販売する出版社は 20 社以上。 絵本を貸したり売ったりする「絵本館」は中国各地で数千に上るという。 ■ 親世代が親しみ、質も評価 日本の絵本が急速に浸透したのは、尖閣諸島を巡る問題や歴史問題で、日中関係が国交正常化以来、最も冷え込んだ時期と重なる。 2012 年 9 月の日本政府による尖閣国有化直後、中国各地で起きた反日デモでは「日本製品ボイコット」が叫ばれ、村上春樹氏ら中国でも人気の日本人作家の小説などが書店から消えた時期もあった。 絵本を巡っては、日本人作家を招くイベントが中国側主催者の自粛で中止になったことはあったが、売り上げに反映するような「深刻な影響はなかった(石川さん)」という。 皮カー書屋に 1 歳の長女を連れてきていた母親 (28) は「あのころ、日本車を買うならためらったかも知れないが、子どもに与えるものは、国と関係なく良質のものを選びたい」と話す。 中国の電子出版大手で海外書籍の商品化を手がける秦俟全氏は「子を持つ親の商品の質を見る目は、消費者の中でも最も厳しい。 日本の絵本が彼らに選ばれてきた意味は大きい。」と話す。 中国では 1980 年代以降、日本の漫画やアニメ、ゲームを楽しむ子どもたちが増えた。 日系ゲームメーカーの子会社でデザイナーとして働く 20 代の女性は「平和や自然をいとおしむ私の世界観の根っこには、スタジオジブリの宮崎駿作品がある」と言い切る。 日本のサブカルチャーに親しんだ世代が親になり、自然な形で日本の絵本を手に取るようになっていることも日本の絵本人気を支えているようだ。 中国で国民的な人気がある児童文学作家の鄭淵潔氏は「中国の子どもたちが日本の絵本やハリー・ポッターを読んで育つ。 私の作品も日本で翻訳されたことがある。 幼い時から国境を超える共通の文化体験を持つ世代は、国同士の関係にも新しい力を注いでくれるはずだ。」と話す。(北京 = 林望、asahi = 3-6-15)
訪日中国人が感動する "おもてなし" 「日本人が優しすぎて信念が …」 訪日観光から帰国した中国人がブログや中国版ツイッター微博(ウェイボ)などで、日本で受けた「感動」を綴るケースが増えている。 ホテルや百貨店、観光地で丁寧なおもてなしを受けた一部始終や、忘れ物や落とし物がすぐに手元に戻ってきた経験など、多くの日本人にとってごく普通の出来事でも興奮ぎみに投稿するようすは興味深い。 なかには、日本人があまり気に留めていないサービスに関心を示す投稿もある。 地下鉄駅の自動券売機の使い方がよく分からず、呼び出しボタンを押したら券売機の隣の小窓から駅員が顔を出し、親切に教えてくれて感動したというケース。 ショッピングモールでいくつもの店の買い物袋を抱えていたら、最後に買い物をした店は他店の商品までまとめて大きな袋に入れ直してくれ、さらには袋のプラスチック製の取っ手が手に食い込まないよう柔らかいクッション材を巻いてくれた体験談などだ。 以前に比べれば、中国でも都市部では顧客に対するサービス精神はずいぶん向上したようにみえるが、それでも買い物客に礼のひとつも言わずにおつりを投げてよこす店員や、レストランで自分の注文の取り間違えを謝るどころか、客が悪いと言わんばかりに不機嫌になるウエートレスは後を絶たず、目くじらを立てる方が煙たがられる始末。 それが普通だと思っていた中国人が日本で感じる驚きは大きいに違いない。 サービス以外にも自動販売機の多さや商品の多彩さへの感動、空港や駅などでの案内表示板のわかりやすさ、年配の観光客や障害者にも優しいバリアフリーなど、工夫が凝らされた街のようすを写真やビデオ付きで好意的に紹介する投稿があふれる。 ぎくしゃくする関係や根深い反日感情とは裏腹に、こうした好反応の広がりが、訪日客急増にも関係しているのではないか。 日本政府観光局 (JNTO) の推計によると、昨年 1 - 11 月に日本を訪れた中国人は約 222 万人。 前年同期と比べて 82.2% も増えており、通年では 240 万人を突破したもようだ。 もちろん中国からの訪日客が 200 万人を超えたのは初めてだ。 富裕層や中間所得層に起きている海外旅行ブームの中で、円安効果によるショッピングの割安感が、日本への旅行人気を急速に押し上げている。 同時に中国人に対する訪日のための査証(ビザ)発給条件がここ数年、徐々に緩和されたことも大きい。 19 日からは、富裕層に発給している数次ビザの有効期限が従来の 3 年から 5 年に延長されるほか、中間所得層に課していた収入状況の要件が一段引き下げられて、ビザ取得が可能な層の裾野がグンと広がる。 日本の政府関係者は、「訪日旅行から帰った中国人から日本を足蹴にするような感想を聞いたことは一度もない」と話す。 しかもネット上で、「小さい頃から将来は侵略戦争で中国人を苦しめた小日本(日本人に対する蔑称)を打倒することばかり考えてきたが、出張で訪日したら、現代の日本人があまりに優しすぎて信念が揺らいだ」、「誰もが人に迷惑をかけてはいけないと考えて秩序だって生活している日本人をみて、『日本人は常に戦争を企てる軍国主義者だ』との中国メディアの宣伝はウソだと初めて分かった」など、まさに百聞は一見にしかずの反応を示す中国人もいる。 ただ、「化粧しないで買い物をしていた私を日本人の店員は軽蔑したような目でみた」、「銀座の店で中国人どうしで会話していたら静かにするように店員に怒られて怒鳴り返した」などとする発言や、「日本でカネを落とすことは非国民だ」との相変わらずの批判もめだつ。 それでも共産党のプロパガンダだけではない「本来の日本人の姿」を自分の目で見てもらうことの価値はあると信じたい。(上海支局長 河崎真澄、sankei = 1-22-15) 「違法なのは分かってる」 日本アニメに無断で中国語の字幕つけまくる「字幕組」の正体 日本のアニメやハリウッド映画などに中国語字幕を付け、違法にアップロードする中国の「字幕組」が注目を集めている。 作品を同胞に見てほしいという純粋な思いもあるが、著作権を侵害する違法行為であることに変わりはない。 日本のアニメや米ハリウッド映画などの動画に中国語字幕を付け、違法にアップロードする中国のアマチュア集団「字幕組」が注目を集めている。 "字幕職人" たちを無償の翻訳作業に駆り立てているのは、海外の素晴らしい作品を同胞に見てほしいという純粋な思いで、日本文化を中国に浸透させている側面もあるが、著作権を侵害する違法行為であることに変わりはない。 今後、中国の消費者に向けていかに正規コンテンツを届けられるかが日本側の課題となりそうだ。 翻訳のクオリティ競う 字幕組の活動に参加しているのは社会人から高校生まで若者が中心で、時間に余裕のある大学生がかなりの割合を占めているとみられる。 その役割は主に 3 つ。 まずオリジナルの動画を入手し、ファイル共有ソフトなどを使って違法にアップロードする「片源」。 海外に居住する留学生が現地のテレビ番組を録画するケースが多いようだ。 そして日本語などのせりふを聞き取り、専用ソフトを使って中国語の字幕にする「翻訳」。 最後に、字幕の付いた動画をネット上に "放流" する「後期」だ。 字幕組は多数存在し、互いに翻訳のクオリティやスピードを競っている。 日本で朝に放送されたアニメが、昼過ぎには中国語の字幕付きでアップロードされていることも珍しくないという。 翻訳のレベルは玉石混合だ。 例えば数年前に中国の動画サイトに違法にアップロードされた高畑勲監督のアニメ「火垂るの墓」の字幕は誤訳だらけ。 多くのせりふが関西弁で、翻訳者にとって難易度が高かったようだ。 ただ年々、字幕組の翻訳能力は向上しており、テレビの字幕放送の普及などもあって字幕の正確性は増している。 動機は「作品への愛」 東京都内の大学に留学中の呉暁燕さん(仮名)は、日本のアニメをこよなく愛し、自他共に認める「オタク」だ。 字幕組の翻訳作業に参加したことがある呉さんは「7 割が作品への愛、3 割が日本語能力の訓練」と動機を説明する。 呉さんが日本のアニメにはまったのは、悩みの多かった中高生のころ。 作品が「精神的な救いになった」といい、今やアニメ関連のイベントがあれば日本各地に飛んでいく。 将来は日本のアニメ文化を研究したいという。 ただ普段は快活な呉さんも、字幕組について突っ込んだ話を聞こうとすると、どこか口が重くなる。 やはり「違法行為」という後ろめたさは感じているようだ。 呉さんのような人がいる一方で、当然ながら日本語を学ぶ中国人のすべてが、日本のアニメファンというわけでもない。 北京の大学院で日本語教育を研究している徐江歌さん(仮名)は、「日本のアニメは友情を強調しすぎるものが多く、どこか違和感がある」と話す。 徐さんの分析によれば、中国の中学・高校生にとって最も重要なのは受験で、同級生はみな、ライバル関係にある。 日本のように部活は盛んではなく、仲間と一緒に目標に向かうという経験がないため、「友情ストーリー」に違和感を持つのだという。 日本にもいた字幕職人 アニメや音楽、ゲームなど日本のコンテンツの海賊版対策などを実施している一般社団法人「コンテンツ海外流通促進機構(東京)」の後藤健郎専務理事は、「日本においてもかつてハリウッド映画の字幕を作成し、日本での映画公開前に無償で配布する自称字幕職人が存在した」と指摘する。 2008 年 9 月、京都府警ハイテク犯罪対策室は、海外のサイトから新作映画の動画を入手し、日本語字幕ソフトを使用して字幕を付け、アップロードしていた仙台市在住の無職の男 = 当時 (33) = を逮捕。 この摘発の後、日本では "字幕職人" らによる違法アップロードは減少したという。 後藤氏は「今日のオンライン環境では、一度でもその字幕を公開すれば瞬時に拡散し、その影響は大きく、権利者に対する被害は甚大となる。 従って、そのような著作権を侵害する行為を容認することはできない。」としている。 中国の動画サイトを利用すれば、国内外の有名な映画、アニメ、人気番組などを驚くほど容易に無料で鑑賞できる。 しなし長期的にみれば、クリエーターが正当な報酬を得られない社会で、文化産業は発展しないだろう。 世界 2 位の経済大国となった中国に、いまだに海外に輸出できるコンテンツがほとんどなく、才能ある人材が次々と海外に流出しているのは、表現の自由への制限とともに、著作権の侵害が放置されていることも大きな要因といえる。(西見由章、sankei = 1-9-15) 中国人の日本語作文コンクール、最優秀賞に姚さん 10 回目を迎えた「中国人の日本語作文コンクール(日本僑報社主催、朝日新聞など協賛)」の表彰式とスピーチ大会が 12 日、北京の日本大使館で開かれた。 日中関係の緊張が続く中でも過去最高の 4 千を超える応募があり、国境をまたいだ心の交流を描いた数々の受賞作が発表された。 中国で日本語を学ぶ学生を対象に 2005 年に始まったコンクール。 節目の 10 回を迎えた今回は、日本のアニメ・漫画・ゲーム (ACG) との関わりを書く「ACG と私」、市民としての振る舞いについて考える「公共マナーと中国人」がテーマ。 最優秀賞に選ばれた東華大学(上海)の姚●(人偏に麗)瑾(ヤオリーチン)さんは、14 歳の時にアニメ『機動戦士ガンダム SPEED』を見てから戦争の意味を考え続けてきた。 スピーチではアニメなど文化を通した交流に日中双方の「誤解を解く力が秘められている」と訴え、「小さな努力を続けることできっと日中関係は良くなる」と力強く語った。 作品が募集されたのは尖閣諸島や歴史問題を巡る両国の緊張が続いていた 5 月だったが、過去最高の 4,133 件の応募があった。 木寺昌人大使は表彰式で「安定した日中関係に大切なのは、若い世代が様々な形で交流し感動を共有することだ。」と述べた。 日本僑報社は受賞作計 61 本を作文集「『御宅(オタク)』と呼ばれても」として出版。 詳細は、同社のサイト (http://duan.jp/jp/) まで。 (北京 = 林望) 主な受賞者は以下の通りです(敬称略)。
■ 最優秀賞・日本大使賞 「ACG と私 ACG と日中関係」姚●(人偏に麗)瑾さん(東華大学) 「殺されたから殺して、殺したから殺されて、それで本当に最後は平和になるのか。」 これは『機動戦士ガンダム SPEED』で、幼なじみの主人公 2 人が立場の違いにより、相手を殺さなければならない状況下で抱いた疑問です。 「戦争の意義って何?」 これは私がこのアニメを見た後ずっと考え続けている問題です。 当時、14 歳でしかなかった私には、この問題は意味深すぎたのですが、日本の ACG は精緻(せいち)な場面のある作品だけではなく、ACG を通じて伝えたい作者の世界観も面白く、見る価値があると私は感じました。 例えば『ガンダム SPEED』の中では、遺伝子工学というハイテクをめぐって起きた倫理的問題が発端で戦争が起こるのですが、アニメを見る前はこんな展開になるとは思いもしませんでした。 また、このアニメはフィクションですが、描かれている戦争の場面は大変リアルで、命のもろさを丁寧に描いていました。 そして、この戦争の切なさは私の頭に深く印象に残り、今の世界情勢を少し自分の身に近づけて考えてみようと思い始めました。 このアニメがきっかけで、私は日本の ACG に興味を持ち、せりふをより理解するため日本語を勉強し始めました。 『ガンダム SPEED』を見てから既に 6 年。 今、私は日本語学部の学生です。 日本語を勉強して 2 年目、授業中、先生と学生が何度も日中関係をめぐって、討論をしました。 「日中関係がますます悪化し、最悪の場合、戦争になる …。」 先生がそう話したそばから、私は『ガンダム SPEED』を思い出しました。 アニメの中に描かれていた、戦乱のため、自分が自分の親友を殺さなければならない場面。 私は絶対に経験したくないです。 こう考えた私は、ある ACG マニアが集まるウェブサイトにこう記しました。 「人が命を失っても、戦争で訴えたいものは何ですか。 利益、正義、それとも、ただ殺された人のための復讐(ふくしゅう)ですか。 もし戦争が起これば、必ず誰かが殺されます。 殺された人のため、また誰かを殺します。 こうして戦争は永遠に続きます。 その戦争の傷はどれほど大きい勝利でも癒やせません。 私は心から日中関係の平和を祈ります。」 すると 2 日目、意外なことに、ある日本人が私のコメントに返事をくれたのです。 「私もそう思いますよ。」 返事は大変短いものでしたが、私にもたらされた感動は大きかったです。 ACG がきっかけで日本人と交流できることには驚きましたが、より収穫だったのは日中の平和を祈っているのが私だけでなく、日本人の中にも中国に好意を寄せている人がいることが分かったことです。 その後、ACG がきっかけで何度も日本人と交流する機会を得ました。 互いに好きなアニメについて話し合っていると、様々な共通点が見つかりました。 国籍が違っても、彼らは私の周囲の友達と全く同じです。 交流した後、中国人への印象が変わったと私に言ってくれた日本人もいます。 日本語学部の一学生にすぎない私ですが、自分の力が少しでも役立った気がして、うれしかったです。 今の日中関係悪化の原因は、政治の原因以外に、双方の理解不足も原因の一つだと考えます。 日中戦争の暗い影の下で、日本人全員が悪いと思っている中国人は少なくないでしょう。 しかし、これは事実ではありません。 現在、中国人に人気がある日本の ACG にはこのような誤解を解く力が秘められています。 好きな ACG について話し合いながら、相手国の姿を確認し合う、これは新たな文化交流の形になるかもしれません。 そして、日本語を学ぶ学生は可能な限り、日中の交流を深めていくべきだと思います。 例えば、定期的に日本の ACG マニア大会を開催するなど、同じ興味を持つ日本人と中国人を誘い、私たちが通訳として、彼らの交流の手助けをすれば、きっとみないい友たちになれるはずです。 小さなことから努力すれば、きっといつか日中関係がよくなると思います。 『ガンダム SPEED』のラストのように、永遠の平和を祈ります。 (asahi = 12-12-14) |