野口聡一さん帰還、フロリダ沖に着水 クルードラゴン 国際宇宙ステーション (ISS) に約 5 カ月半滞在した宇宙飛行士の野口聡一さん (56) らを乗せた米スペース X 社の新型宇宙船「クルードラゴン」が米国東部時間 2 日午前 3 時ごろ(日本時間 2 日午後 4 時ごろ)、米フロリダ沖の海上に着水した。 米航空宇宙局 (NASA) によると、野口さんら 4 人の飛行士は全員元気という。 クルードラゴンの帰還は、ISS との往復で正式に運用されるようになって初めて。 野口さんらは帰還の直前、ISS に残る星出彰彦飛行士 (52) たちと握手を交わし、宇宙船クルードラゴンに乗り込んだ。 クルードラゴンは米国東部時間 1 日午後 8 時 35 分(日本時間 2 日午前 9 時 35 分)に ISS から分離。 その後、地球を回る軌道から大気圏に再突入した。 着水後、宇宙船は回収船にクレーンで引き上げられ、宇宙飛行士らは船上で無事が確認された。 ヘリコプターで近くの飛行場まで移動し、米南部テキサス州ヒューストンにある NASA のジョンソン宇宙センターにしばらく滞在する。 2011 年に米スペースシャトルが引退した後は、ロシアの宇宙船ソユーズが ISS との往復に利用されてきた。 ソユーズは中央アジアの草原に帰還する。 一方、クルードラゴンは海上に着水する設計になっていて、今回は予定着水域の悪天候のため、帰還が延期になっていた。 (ワシントン = 合田禄、asahi = 5-2-21) ◇ ◇ ◇ 星出飛行士が ISS へ 米の民間宇宙船、打ち上げ成功 宇宙航空研究開発機構 (JAXA) の星出彰彦飛行士 (52) ら 4 人を乗せた米国の新型民間宇宙船が 23 日、打ち上げられた。 宇宙船は予定の軌道に入り、打ち上げは成功した。 24 日にも国際宇宙ステーション (ISS) に到着し、長期滞在している野口聡一飛行士 (56) が出迎える予定。 ISS に日本人 2 人が同時滞在するのは 2 回目。 星出さんは半年間の滞在中、日本人 2 人目となる ISS 船長を務める。 星出さんが飛行するのは、2008 年の米スペースシャトルと 12 年のロシア・ソユーズ宇宙船に続き 3 回目。 今回は、昨年 11 月の野口さんに続き、米宇宙企業スペース X が開発したクルードラゴンに乗った。 クルードラゴンは米東部時間 23 日の夜明け前、シャトルも使ったフロリダ州のケネディ宇宙センターの発射台から打ち上げられた。 エンジンに点火すると、あたりはまばゆい光とともに宇宙船は上昇した。 クルードラゴンには、星出さんのほか、米航空宇宙局 (NASA) の 2 人と、欧州宇宙機関 (ESA) の 1 人も搭乗。 4 人は約半年間滞在し、その間、星出さんは船長として乗組員の指揮をとる。 日本人が船長を務めるのは、若田光一飛行士 (57) に続き 2 回目。 クルードラゴンは、上空約 400 キロの軌道を回る ISS を往復できる初の民間宇宙船。 スペース X のファルコン 9 ロケットとともに再利用できるのが特徴で、星出さんらは昨年 5 月の試験打ち上げで使われた宇宙船に乗った。 ロケットも昨年 11 月に野口さんを打ち上げたものの再利用だ。 星出さんは打ち上げ前、「再使用ということは、裏を返せば飛行実証された機体だということ。 すでに人を乗せて宇宙へ行って帰ってきた機体で、安全という意味で不安はない。」と話していた。 クルードラゴンは、シャトルの引退から 9 年ぶりとなる米国製の宇宙船。 連続成功は、民間による宇宙開発の象徴にもなった。 スペース X は今秋以降、米国の大富豪ら民間人だけでの宇宙旅行も計画している。 (合田禄 = ワシントン、小川詩織、asahi = 4-23-21) 初の宇宙ヘリコプター、4 月に火星の空を飛行予定 … NASA の探査車「パーサヴィアランス」に搭載 ![]() NASA の火星探査車「パーサヴィアランス」は、重さ 1.8kg のヘリコプターを火星に降ろし、平原を飛行する様子を撮影する準備をしている。 8,500 万ドルをかけて開発された「インジェニュイ (Ingenuity)」と呼ばれるこの飛行物体は、他の惑星を探査するための新しいアプローチをもたらすかもしれない存在だ。 今はまだ技術的なデモンストレーションに過ぎませんが、このドローンはこの春に、技術的なデモンストレーションとして最大 5 回のテスト飛行を行う予定だ。 そして機体の下面に設置された 2 台のカメラで火星表面を上空から撮影する。 NASA は 3 月 17 日、ヘリコプターを担当するチームが飛行場所を決定したことを発表した。 最初の離陸は、早ければ 4 月第 1 週に行われる予定で、詳細については、3 月 23 日の記者会見で明らかにされる。 成功すれば、インジェニュイティはすばらしい映像を見せてくれることだろう。 パーサヴィアランスもカメラでその飛行を追跡する予定だ。 これが成功すれば、将来、木星や土星の衛星をヘリコプターで探査するミッションにもよい影響を与えるだろう。 しかし、これまで火星でヘリコプターを飛行させた例はないので、未知の要因によってこの試みが頓挫する可能性もある。 1 月には、NASA の火星探査機「インサイト」のミッションでは、「Mole (モグラ)」と呼ばれる機材を火星の地面に打ち込む予定だったが、予想外に厚い土壌に阻まれ、ミッションを完了することができなかった。 NASA ジェット推進研究所のパーサヴィアランス・副プロジェクトマネジャー、マット・ウォレスは、探査車の着陸に先立つブリーフィングで、「インジェニュイティは、ハイリスク・ハイリターンの試みだ」と述べた。 「問題が発生する可能性は常にある。 しかし、だからこそ我々はそれを行うのだ。 問題が発生すれば、そこから学ぶことができる。」 火星の薄い大気でも飛ぶ 2 月に火星の古代の湖底に着陸した後、パーサヴィアランスはシステムのチェックとツールのテストを行った。 今はその任務の新しい段階に入っている。 ヘリコプターだ。 火星との通信には数分かかるため、地上の管制官がリアルタイムでインジェニュイティの飛行を制御することはできない。 そこでエンジニアは、火星の 30 日(地球の約 1 カ月)の間に、最大 5 回の自律飛行を行うようにプログラムした。 火星の薄い大気中で飛行するために、炭素繊維でできた 4 枚のブレードは、地球上のヘリコプターの約 8 倍にあたる 1 分間に約 2,400 回転しなければならない。 ヘリの上部に設置された太陽電池パネルが、この回転の動力を生み出す。 インジェニュイティの初飛行では、地上から数メートル上昇し、約 30 秒間ホバリングしてから着陸テストを行う。 その後、最終的には火星の地面から 300 メートルの高さまでヘリコプターを上昇させる予定だ。 ただし、短い飛行でも大きな成果が得られるだろう。 ヘリコプターチームのプロジェクトマネージャー、ミミ・アウンは、探査車着陸前の会見で「まさにライト兄弟だ。 ただし、別の惑星でのことだが。」と語った。 「これからの一歩一歩がすべて、史上初のことになる。」 インジェニュイティが飛行を終えた後、パーサヴィアランスはかつての川の三角州を走行し、太古の微生物の痕跡を探すというメインミッションを開始する。 (Morgan McFall-Johnsen、Tech Insider = 3-20-21) ◇ ◇ ◇ 米火星探査車が着陸 開発に関わった日本人技術者も興奮 ![]() 米航空宇宙局 (NASA) の火星探査車パーサビアランスが米東部時間 18 日午後(日本時間 19 日朝)、火星に着陸した。 開発に携わった NASA ジェット推進研究所 (JPL) の日本人技術者、大丸拓郎さん (31) は「めちゃくちゃ緊張しました。 送られてきた写真を見ても、自分たちが作ったものが火星にあるなんて信じられない。」と喜んだ。 JPL は、太陽系すべての惑星に探査機を送り込んできた世界屈指の研究所。 現在も探査機ボイジャー 1、2 号機や木星探査機ジュノーのほか、火星でもキュリオシティとインサイトを運用している。 大丸さんが JPL を強く意識したのは 2012 年、東北大の修士 1 年の時だった。 この夏、キュリオシティが火星に着陸。 生きもののようなイメージ動画と、着陸成功に声をあげて喜ぶ技術者たちの姿に心を奪われた。 「一度きりの人生。 ここで働きたい。」 そう決意した。 留学経験もコネクションもなかったが、大学院で、自らの売りになる最先端の熱制御技術を身につけた。 学会で来日した JPL の研究者と交流して、JPL でインターンを 2 カ月できることになり、大物研究者から「彼を雇えば NASA の技術レベルを一つ上げられる」と評価され、就職が決まった。 バスケットボールに打ち込む毎日だった小学校の卒業式。 両親から渡された手紙に「一度きりの人生を悔いなく、精いっぱい楽しもう」とあった。 その言葉を胸に、夢に向かって努力を重ねてきた。 パーサビアランスでは熱制御のスペシャリストとして、土壌サンプルの採取システムの設計と開発に携わった。 火星を模した環境下でうまく作動しないなど、開発では苦労が絶えなかったという。 大丸さんは「9 年前に知った JPL で、開発者の一人として着陸に立ち会う。 土壌から微生物の痕跡が見つかれば、人類にとって大きな発見になる。」と話す。 「恐怖の 7 分間」 着陸成功率は 4 割ほど 火星の土壌から生命の痕跡を探す米航空宇宙局 (NASA) の探査車「パーサビアランス(忍耐)」が日本時間 19 日午前 6 時前、火星着陸に挑む。 時速 2 万キロからの急減速は「恐怖の 7 分間」と言われ、過去の成功率は 4 割ほどしかない。 目指すのは、かつて湖があったとされるクレーターの内側。 生命の痕跡が土に含まれていないか、後継の探査機とともに地球に持ち帰る世界初の計画が始まる。 火星は着陸が難しいことで知られ、これまでに旧ソ連やロシア、欧州宇宙機関の探査機はほとんどが失敗し、成功率は 4 割ほどしかない。 大気が薄くてパラシュートでは十分減速できないのが最大の理由で、ロケット噴射などを併用して減速する必要がある。 遠くて通信に片道 11 分かかるため、着陸までの 7 分間にトラブルがあっても地球からの支援は間に合わない。 軽い探査車ならエアバッグで衝撃を吸収した例もあるが、パーサビアランスは車重が 1 トンもあり、母船からつり下げられる形で着地する極めて複雑な着陸方法をとる。 目指すのは、数十億年前に湖があったと考えられている直径 45 キロのクレーターだ。 川の流れで土砂が堆積(たいせき)した地形が残っており、バクテリアのような微生物の痕跡が土壌に残っているかも知れない。 岩に穴を掘ってサンプルを採取するほか、今後打ち上げる別の探査機を経由して土壌を地球へ持ち帰る計画だ。 小型のヘリも搭載しており、地球以外の天体での初飛行も試す。 地表の黒い模様が運河に見えたことでタコのような火星人が想像されるなど、古くから火星には生命がいるのではないかと考えられてきた。 1970 年代に初めて地表の写真が撮られ、荒涼たる砂漠が広がっていることが分かると生命への期待は急速にしぼんだが、欧米の探査機が近年、液体の水がここ数年の間に流れたように見える地形や、地下の湖を示唆するデータ、大気中から微生物も排出するメタンを発見するなどし、再び生命探しへの期待が高まっている。 UAE や中国も軌道投入に成功 日本は 3 年後にフォボスへ 今月 10 日には、アラブ首長国連邦 (UAE) 初の探査機 HOPE が火星を回る軌道に入った。 火星の 1 年にあたる 687 日間にわたって大気の温度や水蒸気、ちりなどのデータを集める計画だ。 このほか、中国の天問 1 号も今月、火星軌道に到着。 5 月ごろに着陸機を着陸させる予定で、地質や気候を調べて、将来的に人類が生活できるか可能性を探る狙いがあるという。 日本も、火星の衛星フォボスを目指す探査機を 2024 年に打ち上げる。 小惑星の砂を持ち帰った「はやぶさ 2」の経験を生かし、砂を採取して 29 年に地球へ持ち帰る予定だ。 探査機は新型の H3 ロケットで打ち上げられる。 もし生命の痕跡が見つかれば地球以外では初で、人類史を塗り替える大発見となる。 「宇宙に生命は私たちだけなのか」という究極の問いへの答えが近づいているのかも知れない。 火星では現在、やはり NASA の探査車キュリオシティ(好奇心)とインサイト(洞察力)が活動している。 パーサビアランスが着陸する際の振動を、3,200 キロ離れたインサイトが観測できるかもしれないという。 火星の地震を観測するインサイトにとって、着陸による衝撃のデータを収集する絶好の機会でもある。 (小川詩織、asahi = 2-19-21) 野口さん乗せた宇宙船「クルードラゴン」打ち上げ 国際宇宙ステーション (ISS) に向かう日本人宇宙飛行士の野口聡一さんら 4 人を乗せた米宇宙開発企業スペース X の有人宇宙船クルードラゴンが、米フロリダ州のケネディ宇宙センターから 15 日午後 7 時 27 分(日本時間 16 日午前 9 時 27 分)にファルコン 9 ロケットで打ち上げられた。 搭乗しているのは野口さんのほか、いずれも米国のマイケル・ホプキンス、ビクター・グローバー、シャノン・ウォーカーの 3 飛行士。 今回のクルードラゴンには「回復する力」という意味の「レジリエンス (Resilience)」という船名が付いている。 クルードラゴンは 16 日午後 11 時(日本時間 17 日午後 1 時)ごろ ISS にドッキングする予定。 4 人はすでに ISS にいるロシア人 2 人と米国人 1 人の飛行士らに迎えられ、およそ 6 か月間 ISS に滞在することになっている。 クルードラゴンはカプセル型で、スペースシャトルより前の宇宙船に似た形をしている。 打ち上げに使われたスペース X のファルコン 9 ロケットはその一部を再利用することができる。 クルードラゴンはアポロ計画時代の宇宙船と同じように、地球に帰還するときはパラシュートを使って着水する。 米航空宇宙局 (NASA) は、安価で安全な宇宙旅行を実現させるという目標を達成できなかったスペースシャトルを 2011 年に退役させた。 NASA は月や火星への有人飛行に集中するため、「低地球軌道」での輸送需要を民間に任せることを目指し、2024 年までに 80 億ドル(約 8,400 億円)以上をかける予定の「商業クループログラム」という計画で、スペース X と米航空宇宙機器大手ボーイングに宇宙船の開発を促してきた。 米電気自動車 (EV) 大手テスラの創業者イーロン・マスク氏が 2002 年に創業したスペース X は、はるかに長い歴史を持つボーイングに先駆けて有人宇宙船を実用化した。 スペース X は今年 5 月、クルードラゴンに宇宙飛行士を乗せて ISS まで往復する試験飛行を成功させ、ほぼ 10 年続いたロシアのソユーズ宇宙船に依存する状況に終止符を打っていた。 (AFP/時事 = 11-16-20) 「米国版はやぶさ」、小惑星に着陸 砂を採取し帰還へ 米国版「はやぶさ」とも言われる探査機「オシリス・レックス」が米東部時間 20 日夕(日本時間 21 日午前)、小惑星ベンヌへの着陸に成功したと米航空宇宙局 (NASA) が発表した。 小惑星への着陸成功は日本の「はやぶさ」、「はやぶさ 2」に続き 3 例目。 採取した砂を地球に持ち帰るのは 2023 年秋の予定で、日米は砂の一部を交換する協定を結んでいる。 16 年 9 月に打ち上げられたオシリス・レックスはこの日、地球から 3 億 2 千万キロ離れたベンヌ(直径約 500 メートル)への着陸に挑んだ。 4 時間半かけて少しずつ降下し、ロボットアームの先端を着地させた。 地表のチリや砂を採取する際、「はやぶさ 2」は金属の弾丸を発射したが、窒素ガスを噴射して巻き上げる方法を取った。 NASA は、データから、着陸は計画通り進んだとみている。 オシリス・レックスは、採取した砂の量を宇宙空間で確認できる機能があり、目標としている 60 グラムのうちどれくらい採取できたかを 1 週間ほどかけて確かめる予定だ。 採取できていれば、来年に地球に向けて出発し、およそ 2 年半かけて帰還する。 ベンヌは地球から最も近い小惑星の一つ。 地球のように高温のマグマがなく、46 億年前に太陽系が誕生した当時の姿を保っているとされる。 砂を直接調べることで太陽系の成り立ちに迫ることができると期待され、NASA は 8 億ドル以上の予算をかけた。 「はやぶさ 2」も小惑星リュウグウへの着陸に成功しており、採取した砂は 12 月 6 日に地球に届く予定だ。 (ワシントン = 香取啓介、asahi = 10-21-20) 野口さん、新型民間宇宙船で 10 月に ISS へ 半年滞在 米航空宇宙局 (NASA) は 14 日、野口聡一飛行士 (55) が搭乗する予定の新型宇宙船を 10 月 23 日にも打ち上げると発表した。 フロリダ州のケネディ宇宙センターから国際宇宙ステーション (ISS) に向かい、半年間滞在する。 新型宇宙船は米宇宙企業スペース X のクルードラゴン。 民間初の有人宇宙船で、5 月末に人を乗せた試験飛行で打ち上げられ、今月 2 日に地球への帰還に成功した。 野口さんが乗る飛行は、はじめての本格運用となる。 10 月の飛行には、野口さんのほか 3 人の宇宙飛行士が乗り込む。 来春に打ち上げ予定の次のクルードラゴンには星出彰彦飛行士 (51) の搭乗が決まっている。 (合田禄、asahi = 8-15-20) アメリカ民間の有人宇宙船「クルードラゴン」が地球に帰還 民間企業が開発した宇宙船として、初めて飛行士を国際宇宙ステーションに送り届けることに成功した「クルードラゴン」が日本時間の 3 日、およそ 2 か月ぶりに地球に帰還しました。 NASA では 9 月以降、同型の宇宙船で日本人宇宙飛行士の野口聡一さんら 4 人を宇宙ステーションに送る予定です。 アメリカの民間企業「スペース X」が NASA = アメリカ航空宇宙局の後押しを受けて開発した「クルードラゴン」は試験飛行としてことし 5 月に打ち上げられ、アメリカとしては 9 年ぶり、民間企業の宇宙船としては初めて国際宇宙ステーションに 2 人の宇宙飛行士を送り届けることに成功しました。 2 人の飛行士は宇宙ステーションにおよそ 2 か月間滞在したあと、日本時間の 2 日に再び宇宙船に乗り込み、地球へと向かいました。 宇宙船は 3 日午前 3 時ごろ軌道を離れるため最後のエンジン噴射を行って地球の大気圏に突入し、上空でパラシュートを開いて減速しながら落下して、午前 4 時前(アメリカ東部時間の 2 日午後 3 時前)にフロリダ州沖のメキシコ湾の海上に着水しました。 そして、海上で待機していたスペース X の船に回収され、安全が確認されると 2 人の飛行士がハッチから姿を見せました。 NASA とスペース X では帰還した宇宙船を詳しく調べ、機能に問題がなかったか確認したうえで、9 月以降に運用段階の 1 号機となる同型の宇宙船で日本人宇宙飛行士の野口聡一さんら 4 人を宇宙ステーションに送る予定です。 アメリカ、宇宙開発の主導権奪還を目指す アメリカは宇宙の商業利用を進めることで、経済の活性化につなげるとともに宇宙開発のコストを抑え、世界の中で宇宙開発の主導権を取り戻すことを目指しています。 アメリカの有人宇宙開発を支えたスペースシャトルは、事故の影響で 1 回の打ち上げが 500 億円から 1,000 億円と言われるほどコストが高騰し退役となりました。 そのため、NASA = アメリカ航空宇宙局は「コマーシャルクループログラム」という計画を立ち上げ、「スペース X」と「ボーイング」の民間企業 2 社を最終的に選び、競争させながら開発を促してきました。 その中で、多くの関係者の予想を覆して、急速に技術力を高めた「スペース X」が先に宇宙船の開発に成功し、重要な宇宙関連企業に成長しました。 「クルードラゴン」は飛行士 1 人当たりの打ち上げがおよそ 58 億円程度にコストが抑えられているとされていて、宇宙旅行ビジネスも今後、本格的に展開される見込みです。 そのため、NASA は深宇宙と呼ばれる月や火星などのより遠くの宇宙開発に注力することができるようになり、世界の中で宇宙開発の主導権を再び取り戻す戦略です。 一般の人にとっては、今後、宇宙旅行が本格化するなど、今回の飛行はより宇宙が身近になっていく転機になると見られています。 (NHK = 8-3-20) ◇ ◇ ◇ クルードラゴン、国際宇宙ステーション到着 民間では初 米宇宙企業スペース X が開発した有人宇宙船クルードラゴンが米東部時間 31 日午前(日本時間同日夜)、国際宇宙ステーション (ISS) に到着した。 米国からの有人飛行はスペースシャトルの退役以来、9 年ぶり。 民間宇宙船が ISS に飛行士を運ぶのは初めて。 米航空宇宙局 (NASA) のブライデンスタイン長官は「世界が有人宇宙飛行の新時代を見届けた」と祝った。 ![]() クルードラゴンは到着の 19 時間前にフロリダ州のケネディ宇宙センターからファルコン 9 ロケットで打ち上げられていた。 上空約 400 キロの ISS に到着すると自動でドッキング。 2 時間半後にハッチが開き、搭乗していたロバート・ベンケン (49)、ダグラス・ハーレー (53) の両飛行士がISSに乗り移った。 ISS に長期滞在している米国とロシアの 3 飛行士が出迎え、抱き合って到着を喜んだ。 ハーレー飛行士は「シミュレーターと全く同じように飛んだ。 最高の性能の宇宙船だ。」と話した。 2 人は 8 月初旬まで滞在し、地球に帰還する予定だ。 (ワシントン = 香取啓介、asahi = 6-1-20) ◇ ◇ ◇ スペース X の宇宙船、打ち上げ成功 民間初の有人飛行 ケネディ宇宙センター : 米宇宙企業スペース X が開発した有人宇宙船「クルードラゴン」が米東部時間 30 日午後 3 時 20 分(日本時間 31 日午前 4 時 20 分)すぎ、米フロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げられ、国際宇宙ステーション (ISS) に向かう軌道に乗った。 米航空宇宙局 (NASA) のロバート・ベンケン飛行士 (49) とダグラス・ハーレー飛行士 (53) が約 19 時間かけて、米東部時間 31 日午前には ISS に到着する見通し。 米国から有人宇宙船が打ち上げられたのは、2011 年のスペースシャトル退役以来、初めて。 NASA の飛行士はこの間、ロシアのソユーズ宇宙船で ISS との間を行き来してきた。 その費用は 1 座席当たり 8,600 万ドル(約 93 億円)に及んでいた。 民間で初の有人宇宙船となったクルードラゴンは、スペース X が 15 年前から開発を進めてきた。 管制室には NASA とスペース X、米軍の要員が集まり、協力態勢で打ち上げに臨んだ。 新型コロナウイルス感染対策として、管制要員が交代する際に部屋を移動して消毒を行うなどの措置を取った。 見学者の人出が予想される付近のビーチでも警戒態勢を敷き、ケネディ宇宙センター内で取材が許された報道陣にマスク着用を義務付けた。 NASA 幹部の記者会見は大半が電話で開かれ、対面インタビューは 1 人ずつ実施された。 (CNN = 5-31-20) ◇ ◇ ◇ NASA と SpaceX によるアメリカ初の民間宇宙船による有人飛行ミッションにゴーサイン アメリカにおける宇宙開発計画を主導する NASA が、イーロン・マスク氏が設立した民間宇宙開発企業・SpaceX 製の有人宇宙船とロケットを用いた、アメリカでは民間初となる有人宇宙飛行ミッションにゴーサインを出しました。 SpaceX の宇宙船に乗った宇宙飛行士たちは、2020 年 5 月 27 日に打ち上げられる予定です。 NASA と SpaceX による初の有人宇宙飛行ミッションに関する話し合いが 2020 年 5 月 21 日(木)と 22 日(金)に行われました。 ケネディ宇宙センターで開催された会議に参加した NASA の Steve Jurczyk 氏は、「我々はロケットを打ち上げる準備ができています」と語り、5 月 27 日に予定通り打ち上げが行われることを明かしました。 打ち上げに使用されるのは、SpaceX の有人宇宙船である「Crew Dragon」と、再利用可能な打ち上げロケット「Falcon 9」です。 なお、Crew Dragon は 2020 年 1 月に緊急脱出システムのテストを実施し、成功しています。 Falcon 9 を用いた Crew Dragon の打ち上げは、現地時間の 2020 年 5 月 27 日(水) 16 時 33 分に行われます。 Crew Dragon に搭乗するのはダグ・ハーレー氏とボブ・ベンケン氏。 NASA はアメリカ初の民間宇宙船での有人宇宙飛行ミッションに挑戦するハーレー氏とベンケン氏を紹介するムービーを公開しています。 アメリカ製の宇宙船が有人宇宙飛行に挑戦するのは、2011 年 7 月以来 9 年ぶりのことです。 NASA は SpaceX の宇宙船である Crew Dragon の開発のために多額の資金を投じていますが、民間の宇宙開発企業に開発業務を委託することでコスト削減に成功しています。 NASA の民間有人宇宙飛行ミッションプログラムでマネージャーを務めるキャシー・リューダス氏は、「2019 年 4 月、我々は 1 年以内に有人宇宙飛行が可能になるとは思っていませんでした。 しかし、NASA と SpaceX によるサポートを裏切ることはできませんでした」、「SpaceX は我々のために、常に奇跡を成し遂げてきました。 我々はその実績を非常に誇りに思っています。」と語っています。 SpaceX は 22 日の午後に Falcon 9 の静的燃料テストを実施し、23 日には Crew Dragon に搭乗予定のハーレー氏とベンケン氏が打ち上げのリハーサルを行い、25 日には最終の打ち上げに関する会議が開催予定。 打ち上げが行われるのはケネディ宇宙センターの第 39 発射施設で、打ち上げ可否の最大の懸念は「天気」とされています。 (Gigazine = 5-23-20) ◇ ◇ ◇ 有人宇宙船、来月打ち上げ 民間開発、米国から 9 年ぶり - NASA 【ワシントン】 米航空宇宙局 (NASA) は 17 日、米宇宙企業スペース X が開発した有人宇宙船「クルードラゴン」が、米東部時間 5 月 27 日午後(日本時間 28 日早朝)に南部フロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げられると発表した。 2011 年のスペースシャトル退役後に中断していた米国からの有人宇宙船打ち上げが、約 9 年ぶりに再開する。 クルードラゴンには NASA の米国人飛行士 2 人が搭乗。 スペース X の「ファルコン 9」ロケットで打ち上げられ、国際宇宙ステーション (ISS) を目指す。 NASA のブライデンスタイン長官はツイッターで「NASA は再び、米国製のロケットで米国人飛行士を米国土から打ち上げる」と意義を強調した。 スペースシャトル退役後、ロシアの宇宙船「ソユーズ」が ISS への要員輸送を独占する中、NASA は米国からの有人宇宙船打ち上げ再開を目指し、民間企業との協力を進めてきた。 米企業では航空宇宙大手ボーイングも、有人宇宙船の開発に取り組んでいる。 (jiji = 4-18-20) 最も近距離で捉えた太陽 欧米探査機が撮影 ![]() 【パリ】 欧州宇宙機関 (ESA) は 16 日、米航空宇宙局 (NASA) と共同開発した太陽探査機「ソーラーオービター」が宇宙観測史上最も近距離で撮影した太陽の画像を公開した。 ソーラーオービターは、影響が遠く地球にも及ぶ太陽風と太陽フレア(太陽面爆発)の調査のため、今年 2 月に米フロリダ州ケープカナベラルから打ち上げられた。 同機は先月、最初のフライバイ(接近飛行)を完了し、太陽表面近くの現象の詳細撮影に初めて成功。 今まで一度も撮像されたことがなかった「キャンプファイア」と呼ばれる小規模な太陽フレアを数十回にわたり観測した。 太陽風は、太陽フレアにより電気を帯びた粒子が大量に放出される現象。 地球を含む惑星に影響を及ぼすが、数十年にわたる研究にもかかわらず不明なことが多いままとなっている。 ソーラーオービターは最初の軌道周回で太陽の表面からおよそ 7,700 万キロメートル、地球と太陽の間の約半分に相当する距離に接近した。 500 度の高温、地球上と比べて 13 倍強い太陽光にも耐えられる設計となっており、最終的には 4,000 万キロの距離まで迫る計画だ。 ソーラーオービターによる調査は、最長で 9 年に及び、その費用は約 17 億ドル(約 1,820 億円)に上るとみられている。 (AFP/時事 = 7-17-20) ボーイング新型宇宙船、打ち上げ直後に不具合 地球帰還へ 【ケープカナベラル/米国】 米フロリダ州で 20 日、米航空・宇宙大手ボーイングのカプセル型有人宇宙船「スターライナー」が無人試験飛行のため打ち上げられたが、不具合により国際宇宙ステーション (ISS) とのドッキングが中止され、地球に帰還することになった。 今回の試験飛行は、ISS への人員輸送におけるロシアへの依存からの脱却を目指す米航空宇宙局 (NASA) にとって重要な一歩となるはずだった。 ボーイングは商業航空部門での安全性をめぐる危機に直面しており、試験失敗により同社の評判はさらに傷つけられた。 スターライナーは午前 6 時 36 分(日本時間午後 8 時 36 分)、アトラス V ロケットの先端部に搭載された状態でフロリダ州ケープカナベラルから打ち上げられ、15 分後に切り離された。 だが、ボーイングはその直後、「オフノミナル(異常)投入」が発生したとツイッターに投稿し、軌道投入が計画通りに進まなかったことを示唆。 打ち上げを生中継で伝えていた放送は中断された。 NASA のジム・ブライデンスタイン長官は記者らに対し、スターライナーが搭載する時計が正常に同期されていなかったために、「機体が実際とは違う時刻だと思い込んだ」と説明。 スターライナーが実際よりも飛行が進んだ段階にあると認識し、燃料を過剰に消費してしまったため、NASA とボーイングは ISS とのドッキング中止を強いられた。 スターライナーは 11 日午前 7 時半(日本時間同日午後 11 時半)ごろにニューメキシコ州の砂漠にあるホワイトサンズ・ミサイル実験場に帰還する予定。 (AFP = 12-21-19) 野口さん、米企業の新型宇宙船で ISS へ 訓練始める ![]() 年末から国際宇宙ステーション (ISS) に長期滞在する予定の野口聡一飛行士 (54) が、米企業が開発する新型宇宙船で ISS を往復する見通しになった。 宇宙航空研究開発機構 (JAXA) が 23 日、野口さんが搭乗に向けた訓練を始めると発表した。 野口さんが乗るのは、米ベンチャーのスペース X と航空大手ボーイングが開発中のいずれかの宇宙船。 スペースシャトル以来となる米国の有人宇宙船で、いずれも ISS へ最大 4 人を輸送できるという。 野口さんは「日本人初の機会を与えて頂いた。 歴史的な転換点に立ち会うことになり、任務の重大さに身が引き締まる思いだ。」との談話を発表した。 これまではロシアのソユーズ宇宙船の訓練を続けてきたが、今後は新型宇宙船の訓練に切り替えるという。 ただ、いずれの宇宙船も人を乗せてのテスト飛行がまだできておらず、開発は遅れ気味だ。 両社は年内に間に合わせる方針だが、トラブルがあれば打ち上げが遅れる可能性もある。 (asahi = 7-23-19) スペース X のカプセル型宇宙船、「異常」で全損 【ワシントン D.C.】 先月 20 日のエンジン試験中に爆発したとみられている米宇宙開発企業スペース X のカプセル型宇宙船クルー・ドラゴンについて、米航空宇宙局 (NASA) の予算を管理する米議会上院歳出委員会のリチャード・シェルビー委員長は 1 日、「全損した」と明らかにした。 NASA とスペース X は、エンジン試験中に「異常」が発生したとのみ発表し、重大とみられるトラブルを引き起こした原因に関しては固く口をつぐんでいる。 しかし、ツイッターに流出した動画には爆発の様子が映っており、NASA も後に間接的ながら、この動画が本物だと認めた。 シェルビー氏は、1 日に開かれた上院歳出委員会の公聴会で「スペース X の直近の異常により、カプセルは全損した」と述べた。 NASA のジム・ブライデンスタイン長官はシェルビー氏に対し、この事故についてスペースXと共同調査を行うと説明したという。 NASA はイーロン・マスク氏が創業し最高経営責任者 (CEO) を務めるスペース X や米航空宇宙機器大手ボーイングと協力し、米国人宇宙飛行士を国際宇宙ステーション (ISS) に送るミッションの再開を目指している。 クルー・ドラゴンによる初の有人飛行は年内に実施を予定しており、今回爆発したカプセルは今後、緊急時の地球帰還を可能とする飛行中止システムの実船試験でも使われる予定だった。 (AFP = 5-2-19) 117 メートル、世界最長翼機が初飛行 米宇宙ベンチャー ![]() 宇宙ベンチャー、ストラトローンチ・システムズは 13 日、左右に広がる翼が 117 メートルで世界最長という巨大航空機「ストラトローンチ」の初飛行に成功したと発表した。 航空機の翼に宇宙ロケットを付けて飛び、上空で発射する構想の実現に向けて前進した。 ストラトローンチは 13 日午前 6 時 58 分(米西部時間)に離陸し、カリフォルニア州のモハーベ砂漠上空を約 2 時間半飛行。 最高速度は時速 189 マイル(約 300 キロ)、最高高度は 1 万 7 千フィート(約 5 千メートル)に達したという。 ストラトローンチは大型旅客機ボーイング 747 に使われるエンジン 6 基を備えた双胴機。 ロイター通信によると、早ければ 2020 年のロケット発射を目指している。 ストラトローンチ社のフロイド最高経営責任者 (CEO) は「本日の飛行によって、地上からの発射に代わる柔軟な手段を提供するという私たちの使命がさらに進んだ」と評価した。 (kyodo = 4-14-19) SpaceX の大型ロケット「Falcon Heavy」、初の商用打ち上げ 3 機のブースターすべて自動着陸に成功 米宇宙企業の SpaceX は 4 月 11 日(現地時間)、大型ロケット「Falcon Heavy (ファルコンヘビー)」の商業打ち上げに成功した。 空中で切り離した 3 機のブースターはすべて自動着陸で帰還。 リサイクル可能なロケットの可能性を示した。 Falcon Heavy は、21 回の打ち上げ実績がある「Falcon 9」の発展形。 全高 70 メートルの大型ロケットで、2018 年 2 月の試験打ち上げではイーロン・マスク CEO のテスラ・ロードスターを火星遷移軌道に投入して話題になった。 ただし、このときは 3 機のブースターのうち「センターコア」と呼ばれる1機は自動着陸に失敗している。 今回はサウジアラビアの通信衛星「Arabsat-6A」を搭載した初の商業打ち上げで、リフトオフから 34 分後に人工衛星の切り離しに成功した。 ほとんどのロケットは大気圏に再突入する際に燃え尽きるように設計されていたが、SpaceX はかねてより再突入に耐えた上で陸上に着地し、再利用できるロケットの実用化を目指してきた。 同社のイーロン・マスク CEO は、「飛行機のようにロケットを効果的に再利用する方法を考え出すことができれば、宇宙へ行くコストは 100 分の 1 になる」としている。 (ITmedia = 4-12-19) スペース X の「クルードラゴン」、ISS から地球に帰還 ニューヨーク : 米宇宙ベンチャー、スペース X の有人宇宙船「クルードラゴン」が 8 日、6 日間の試験飛行を終えて地球に帰還した。 今回は無人の飛行試験で、国際宇宙ステーション (ISS) との往還を成功させ有人飛行に 1 歩前進した。 米航空宇宙局 (NASA) は米東部時間午前 2 時 30 分ごろ、クルードラゴンが ISS からの分離に成功したことを確認。 クルードラゴンはそのまま軌道周回を続けた後、スラスター(推進装置)を 4 回噴射して、制御された状態で降下した。 最後の噴射は約 15 分間で、時速数千マイルの速度で飛行しつつも地球の厚い大気を安全に通過することができた。 地球に戻る際にはパラシュートを展開して減速。 さらに 4 つの大型パラシュートを用いて降下速度を落とし、同午前 8 時 45 分ごろ大西洋に着水した。 海上には回収船が待機しており、大型クレーンを使ってクルードラゴンを引き上げた。 クルードラゴンは 2 日未明、スペースX のロケット「ファルコン 9」に搭載されて打ち上げられた。 ISS 向けの補給物資およそ 180 キロや、宇宙服を着てセンサーを装着したマネキン「リプリー」、微小重力状態に入ったことを示す地球の形のぬいぐるみ「リトルアース」を載せていた。 帰路ではリトルアースや補給物資を ISS に残す一方、リプリーと壊れた宇宙服などの貨物約 136 キロを載せて地球に向かった。 今回の試験ミッションを完遂したことで、クルードラゴンは有人飛行に1歩近づいた。 米国は ISS への飛行士の往還をロシアに頼っており、この状況に終止符を打つことを目指している。 6 月には緊急脱出システムの試験を予定。 NASA の直近の計画によると、有人飛行ミッションの実施は 7 月になるという。 (CNN = 3-9-19) スペース X の宇宙船「ドラゴン」が ISS にドッキング成功、NASA 宇宙飛行士らも祝福 ワシントンD.C. : 米宇宙開発企業スペース X のカプセル型宇宙船「ドラゴン」が 3 日、国際宇宙ステーション (ISS) へのドッキングに成功した。 米航空宇宙局 (NASA) とスペース X が中継映像で確認した。 NASA は「ハードキャプチャーが完了したことを確認」したと述べた。 ドラゴンは前日、米フロリダ州ケープカナベラルにあるケネディ宇宙センターから「ファルコン 9」ロケットに搭載されて打ち上げられた後、分離に成功。 約 27 時間後のグリニッジ標準時 (GMT) 3 日午前 10 時 51 分(日本時間同日午後 7 時 51 分)、ニュージーランド北方の上空、高度 400 キロ超でドッキングを開始した。 今回の試験飛行では、人形 1 体がドラゴンに乗せられている。 宇宙飛行士を乗せた有人飛行は年内に予定されている。 ドラゴンは 8 日に ISS から切り離され、大西洋に着水する。 4 つのパラシュートによって落下速度を緩めるが、今回のミッションで最難関の局面だという。 (AFP = 3-5-19) |