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中国 「新顔」スマホ、市場席巻 高性能化でニーズつかむ

【北京・赤間清広】 OPPO (オッポ)、vivo (ビボ) - -。 中国国外ではほとんど名前が知られていないスマートフォンの新興中国ブランドが、世界一の市場に成長した中国を席巻している。 これまで価格の安さを売りに米アップルなど大手に挑んできた中国勢だが、新興ブランドは消費者ニーズに合わせた巧みな販売戦略でシェアを急拡大させている。

「おすすめは OPPO か vivo。 若い人は大抵、どちらかを選ぶね。」 北京市内の携帯電話ショップ。 店員に売れ筋を尋ねると、すぐに答えが返ってきた。 OPPO と vivo は 2016 年、ともに出荷台数を倍増させ、中国市場でアップルを抜き去った。 市内の地下鉄駅などにも両ブランドが派手な広告を展開し、スマホ市場の主役となっている。 これまで中国市場をけん引してきたのは、低価格を売りに、インターネット通販などでシェアを急拡大してきた北京小米科技(シャオミ)だった。 しかし、16 年は出荷台数で 5 位に急転落した。 背景には、消費者ニーズの変化がある。

アップルの iPhone (アイフォーン)を使っている北京市内の大学生 (22) は「シャオミは『安いスマホ』というイメージが強く、あまり持ちたくない」と話す。 中国統計情報サービスセンターによると、中国の消費者にスマホ購入時に重視する点を尋ねたところ、75% が「外観」、46.5% が「機能」と回答し、「価格」は 31.7% にとどまった。 所得向上に伴い、価格よりも、高いデザイン性や機能を持つスマホを求める傾向が鮮明になっている。

こうした流れにうまく乗ったのが新興ブランドだ。 OPPO が昨年発表した「R9」は、「5 分の充電で 2 時間の通話が可能」という高い充電性能が売り。 2,000 元(約 3 万 3,000 円)を超える中価格帯にもかかわらず昨年、中国で最も売れたスマホになった。 一方、vivo のスマホは写真機能と音楽再生能力が高く、若い世代に人気がある。 両ブランドを展開する企業はともに広東省に本社を置き、販売戦略にも共通点が多い。 スマホが生活必需品になっている中国の消費者が「欲しい」機能に特化した製品作りを進めたうえで、その機能を体感してもらうため店頭販売を強化している。 東南アジアを中心にこの戦略を海外にも拡大していく方針だ。

16 年の世界出荷台数は、中国市場でのシェア拡大によって、OPPO は 4 位、vivo は 5 位に躍進した。 いち早く世界展開に乗り出した華為技術(ファーウェイ)を含め、中国ブランドが、韓国サムスン電子とアップルの牙城だったスマホ市場で台風の目となっている。 価格から質への転換を進める中国ブランドの台頭で、スマホ市場の競争はさらに激しくなりそうだ。 (mainichi = 3-8-17)

【キーワード】 中国のスマホ市場

米調査会社 IDC によると、2016 年の中国のスマホ出荷台数は OPPO が前年比 122.2% 増で前年 4 位から首位に、vivo も 96.9% 増で 5 位から 3 位に浮上した。 2 位には中国スマホ大手、華為技術(ファーウェイ)が入り、中国勢がトップ 3 を独占。 一方、米アップルは 23.2% 減と振るわず、3 位から 4 位に転落し、韓国サムスン電子も主力機種の発火問題が尾を引いて 6 位から 7 位に後退した。 15 年は格安戦略でシェアを伸ばしてきた中国スマホ大手、北京小米科技(シャオミ)がトップだったが、16 年は 36% 減で 5 位に沈んだ。 OPPO など以外にも新興の地場ブランドが台頭しつつあり、ブランド間の浮沈が激しくなっている。


中国スマホ大手、VR 端末続々参入 低価格で日米に対抗

中国のスマートフォン(スマホ)大手が、仮想現実 (VR) 用のゴーグル端末の販売に相次いで参入している。 数千円の安い価格で消費者をひきつけ、先行する日米のメーカーなどに対抗する。 スマホ市場が飽和しつつあるなか、VR 端末に活路を見いだそうとしている。 高性能スマホを低価格で売ることで成長してきた小米科技(シャオミー)は 25 日、VR 向け端末「小米 VR」を発表した。 価格は 199 元(約 3 千円)。 雷軍・最高経営責任者 (CEO) は「みんなが VR を体験するコストが大幅に下がった」と胸を張った。

パソコン世界最大手でスマホも手がける聯想集団(レノボ)も、専業メーカーと提携して昨年 11 月に VR 端末を 199 元で投入した。 ネット動画配信から創業した新興メーカーの「楽視」グループは今年 7 月、VR 端末を 399 元(約 6 千円)で発表した。 中国のスマホ最大手、華為技術(ファーウェイ)も今年 4 月に独自の VR 端末を開発すると発表した。 (北京 = 斎藤徳彦、asahi = 10-26-16)


スマホ「風雲児」の面影なく 中国・小米の急失速

中国・小米(シャオミ)がスマートフォン(スマホ)市場で急失速している。 2010 年の創業から一気に世界販売シェア 3 位に登り詰めたが、昨年には勢いを失い、ついに今年は世界販売トップ 5 から完全に姿を消した。 中国国内でも昨年の首位から 5 位に転落し、客離れが著しい。 小米の急失速は、中国メーカーの何を物語るのか。

「以前は、小米を持つことが格好良かった。 でも今は全く違う。(広東省広州市の 30 代女性)」 中国人の若者の多くが抱く率直な感想が、データにも顕著に表れている。 スマホの世界販売(米調査会社 IDC)で、小米は 14 年 7 - 9 月期から常に 3 - 5 位につけ、韓国サムスン電子や米アップルに続く上位の常連だった。 その小米が年明け以降、上位 5 位から完全に姿を消し、すでに半年になる。 1 - 3 月期は世界 8 位だ。 もはや一時的な不振ではない。 「すでに昨春から不振の予兆が出ており、小米からの部品受注が極端に減り始めた。」 小米と取引関係にある日系部品メーカー幹部はこう明かす。 それでも何とか 15 年は 2 年連続で中国市場で首位をキープした。

だが、踏ん張りは長続きはせず、予兆はいよいよ今年、現実のものとなる。 小米が販売の大半を依存する中国で 5 月、衝撃のデータが業界を駆け巡る。 中国市場のスマホ販売で 16 年 1〜3月期、小米は昨年の首位から一気に 5 位に転落した。 市場全体が 2% 増を維持する中、小米だけ 32% 減の大幅減少となったのだ。 なぜここまで急降下したのか。 香港在住で携帯電話ジャーナリストの山根康宏氏は「多くの中国メーカーと変わらなくなってしまった販売戦略にある」と、指摘する。

市場に参入した 11 - 12 年当初の小米はプレミアム感を打ち出し、ネットによる予約限定の販売手法を取った。 iPhone (アイフォーン)に似たスマホは、その入手のしづらさからも話題を集めた。 だが 13 年以降、小米は販売量拡大を優先し、街中での代理店販売を大きく解禁した。 ここが一番目の転機となった。 販売量こそ増えたが「その分、プレミアム感は減り、誰でも買える普通のスマホに近づいた。(山根氏)」

そんな小米が、消費者を飽きさせまいと次に取った戦略は「紅米(ホンミ)」という格安ブランドの投入だった。 紅米の価格は、小米ブランドの約半分の 1,000 元(約 1 万 6,000 円)以下。 13 年 7 月、これが小米の 2 番目の転機となる。 だが 14 年末、中国経済の低迷が顕著になり始めると、小米はいよいよ焦燥感を強める。 シェアを維持しようと、15 年はさらなる紅米シフトを敷いたのだ。 これが 3 番目の転機で、現在の深刻な低迷を招く決定打となる。 次々と格安の紅米の派生商品を投入し、勢いを演出したことで、「小米は安いメーカーだということをさらに印象付けてしまった。(山根氏)」

相次ぐ戦略転換で、彗星のごとく現れた中国の新星は 16 年、わずか 1 年半で世界の上位争いから姿を消した。 世界どころか中国のトップ 5 からも外れる危機 - - それが今の小米の現実だ。 中国ではメーカーが雨後のたけのこのように現れては消え、また現れては消える。 こうした企業に共通するのは目先の利益を優先し、中長期的な視野に立つ計画性の無さにある。 市場が一気に拡大したスマホ業界で、小米もやはりその一つだったのか。 市場全体もブレーキがかかり始めた業界で、間もなくその答えが出る。 (広州 = 中村裕、nikkei = 8-17-16)


アップル、中国スマホ市場でシェア食われる

アップルの「中国問題」は悪化の一途をたどるのか

【北京】 米アップルは「中国問題」を抱えている。 中国のスマートフォンメーカーが製品を改善し、国産端末を購入してもらうよう消費者に訴える中、問題は悪化の一途をたどるだけなのかもしれない。 中国本土、香港、台湾を含む「中華圏」におけるアップルの 2016 年 4 - 6 月期の売上高は 88 億ドルとなり、前年同期比 33% 減少。 2015 年 4 - 6 月期は同 112% 増だった。 地域別では最も大きな減収率となり、売り上げ全体の足を引っ張った。 アップルの全売上高は 14.6% 減少し、2 四半期連続での減収を記録した。

アップルのティム・クック最高経営責任者 (CEO) はインタビューで、為替変動の影響を除くと、中国本土での売上高は 4 - 6 月期に 2% しか減少していないと指摘。 同氏は中国の長期的な先行きに「非常に強気だ」と述べた。 ただ、アップルは売上高の 2 割を占める重要な中国市場で強まる逆風に直面している。 華為技術(ファーウェイ)、小米科技(シャオミ)、広東欧珀移動通信(オッポ)など中国の競合は低価格モデルから高価格セグメントに軸足を移している。 スマホ市場で先頭に立つ韓国サムスン電子は中国で端末価格の引き下げに動き、失った市場シェアを徐々に取り戻そうとしてきた。

ここ数カ月、中国のスマホメーカーはデュアルカメラ機構や有機 EL ディスプレーなどの機能をアップルよりも先に搭載することで、次世代 iPhone (アイフォーン)の機先を制しようと躍起になってきた。 その好例となったのが、アップルの決算発表会が開かれる数時間後に開催された、北京国家会議センターでのイベントだ。 小米科技は 27 日、デュアルカメラ機構と有機 EL ディスプレーなど先進機能を搭載した新型スマホ「紅米 Pro (レッドミー・プロ)」を発表。 iPhone の開発計画に詳しい複数の関係者によると、これら 2 つの機能はアップルが現在開発しているが、市場には投入されていない。

新型スマホの発表に合わせ、小米は赤い太文字で「メードインチャイナのスマホ」をうたったポスターを制作し、愛国的なキャンペーンを開始した。 アップルの中国事業にとって問題なのは小米だけではない。 今年に入って、小米の中国販売は華為技術やオッポによって浸食されてきている。 最近、華為技術とオッポは iPhone に挑むために光沢のある高級スマホを投入してきた。 華為技術の「P9」にはデュアルカメラ機構が搭載され、本体は「iPhone 6s」よりも薄い。 オッポの「R9」は他のどのスマホよりも速く充電できる機能を売り物にしている。 どちらの端末もゴールドとローズゴールドという、高級感のあるカラーで投入された。

華為技術は 26 日、上期に前年同期比 25% 増となる 6,060 万台のスマホを出荷したと発表。 一方のアップルが 4 - 6 月期に販売した iPhone の数は 4,040 万台と、前年同期から 15% 減少した。 米調査会社カナリスによると、中国スマホ市場でのアップルのシェアは今年 1 - 3 月期の 12% から 4 - 6 月期には 9% に縮小。 シェアトップは華為技術で、それにオッポ、ビーボ (VIVO)、小米が続き、アップルは 5 位だ。 価格の低い「iPhone SE」は中国でアップルの売り上げ増にほとんど貢献しなかった。 カナリスは、価格に敏感な消費者が中国製品に流れたほか、ブランド意識の高まった購入者が次の旗艦モデルが出るまで購入を控えた可能性があると見ている。

アップルは中国で、地政学的問題と規制問題にも直面している。 南シナ海をめぐる仲裁裁判の判決を受け、中国のソーシャルメディアでは今月、反米デモで消費者が iPhone を粉々にしたという報道が拡散した。 アナリストらは、こうした行動がアップル製品の販売に与える影響は限定的だろうと指摘する。 ただ、同じタイミングで別の政治問題がアップルに襲いかかった。 中国政府は最近、規制強化に動き出しており、中国でのアップルの電子書籍と映画配信サービスは閉鎖に追い込まれた。 (The Wall Street Journal = 7-27-16)


中国スマホ「優勝劣敗」鮮明 アップル新型に戦々恐々

中国スマートフォン(スマホ)メーカーの間で、優勝劣敗が鮮明になりつつある。 世界のスマホ需要が減速するなか、高級機種に強みを持つ華為技術(ファーウェイ)は順調にシェアを伸ばすが、格安スマホで市場を席巻したシャオミ(小米科技)は失速気味だ。 今秋には米アップルのアイフォーン (iPhone) は 2 年に 1 度の大幅モデルチェンジを控えており、中国勢は正念場を迎えている。

勝ち組「高級」に比重、格安スマホは失速

1 月 9 日に幕を閉じた世界最大級の家電見本市「CES」。 3,600 社以上が米ラスベガスの会場に出展したが、中国企業は約 1,100 社と 3 割を占めたという。 なかでも華為技術の新製品発表会では、歓声が飛び交い「盛り上がり」が際立っていた。 「このスマホは使いやすさとバッテリーの長さを両立させた。」 華為の消費者向け携帯ビジネスで社長を務めるケビン・ホ氏は、新型スマホ「ファーウェイ・メート 8 (HUAWAI Mate8)」を掲げて訴えた。

新製品の売り物は大型画面と高性能な電池だ。 画面が大きければ消費電力は増えるが、新型スマホは独自の急速充電技術により「1 日分の電力を30分で充電できる」という。 ホ社長は一般的なユーザーなら 2 日以上充電せずに済むとの試算を示し、同じ大きさの画面であるアップルの「iPhone 6s Plus」よりも優位だと力説した。 華為によると 2015 年のスマホ出荷は前年に比べて 44% 増え 1 億台を超えたもよう。 スペイン、フィンランド、ニュージーランドなど先進国のほか、コスタリカなど中南米でもシェアを拡大。 15 年 9 月時点の世界シェアは 9.7% に上昇した。 お膝元の中国ではシェア 16% に達したという。

中国スマホメーカーの大半に部品を供給する電子部品メーカーの幹部は「中国スマホの勝ち組は華為と vivo だ。 華為は上海など大都市、vivo は中堅都市に強い」と分析する。 vivo のスマホは世界最薄クラスの 4.75 ミリと、音の良さが特長だ。 高い技術力を武器に 500 ドル程度の「高級機種」に比重を置く戦略は、華為と共通する。 両社とも最先端の電機部品を要求してくるという。

一方、100 ドル前後の格安スマホは、中国市場でかつてほどの勢いがない。 格安スマホで急成長した小米は、新しいプロセッサーを採用した新型スマホの投入遅れという「納期問題」が足を引っ張った。 中国スマホの老舗、中興通訊 (ZTE) も腰折れが目立つ。 CES で格安スマホ 2 機種を発表したが、劣勢を挽回できるかは不透明だ。 もっとも「勝ち組」企業も安泰というわけではない。 CES に参加しなかった「不在のアップル」の影が忍び寄っているからだ。 (ラスベガス = 稲井創一、nikkei = 1-18-16)


中国勢のスマホ挑む、先進国市場 世界シェア 3 - 5 位に

スマートフォン(スマホ)の世界出荷台数で、中国メーカーが勢いを増している。 最大手の韓国サムスン電子からシェアを奪いながら、2 位の米アップルに続く 3 - 5 位にひしめく。 足もとの中国市場が伸び悩むなか、課題は先進国での攻略だ。

「2 年以内にアップルを抜き、世界 2 位になれる。」 スマホの世界シェアでは 3 位の華為技術(ファーウェイ)が 11 月末に上海で開いた、新機種の発表会。 部門責任者の余承東氏は中国メディアの取材にこう宣言し、新型の高級機「Mate8」の販売目標は 1 千万台と掲げた。 「アップル超え」の宣言の背景には、先代モデル「Mate7」の成功がある。 昨年 9 月に 3,699 元(約 7 万円)で売り出し、欧州など世界での販売は 700 万台を超えた。 「処理性能の高さに加え、高級機の泣きどころだった電池のもちをよくした。 仕事で使う人たちからの支持を集めた。(幹部)」という。

中国では、国産のスマホに「3 千元(約 5.7 万円)の天井」という言い方がされてきた。 3 千元を超える高級機種は、アップルやサムスンに通用しないというイメージが、中国の消費者にもあった。 高価格の Mate7 は、この常識を打ち破った。 ファーウェイの上半期の携帯部門の売上高は、前年比で 87% 増の驚異的な伸びを示した。 12 月 22 日には今年の出荷が 1 億台に達したと発表。 約 300 万台だった 2010 年から、5 年で 30 倍に増えたことになる。 (北京 = 斎藤徳彦、asahi = 12-27-15)


中国依存強めるアップルに政治的リスクも

[ニューヨーク] 米アップルは中国向け事業が大きな特徴というハイテク企業になろうとしている。 7 - 9 月期の売上高 515 億ドルの約 24% を中国が占め、過去 1 年間の売上高では 3 分の 2 に及ぶ。 「iPhone (アイフォーン)」の割賦販売方式導入で、この割合はさらに高まるかもしれない。 中国に賭けるティム・クック最高経営責任者 (CEO) の戦略は魅力的な配当をもたらしているが、実在する政治的リスクも伴う。

アイフォーンは現在、アップルの売上高に占める比率は 63% で、利益となるともっと高い。 新機種がどの程度まで成功するのか、株主やウォッチャーたちが正確に見極めるには次の四半期まで待つ必要があるだろう。 新型スマートフォンの販売時期は 7 - 9 月期のごく一部しか含まれていないからだ。 それでも、アップルの業績からは海外販売、とりわけ中国への依存度の高さが目立つ。 アップルは中国で 125 億ドル相当の商品を販売したが、金額は昨年の 2 倍近くに達している。 このうちの大半は携帯電話だ。

アップルが最近導入した販売プログラムのおかげで、中国のアイフォーン販売台数は今後数年にわたり伸びる可能性がある。 米国や他の一部の国々の携帯電話事業者は、割賦販売を通じた電話機の販売に移行しつつある。 アップルもこの仲間に加わった。 顧客は 2 年間にわたり購入代金の支払いを続けるが、新たな 2 年契約に同意して旧型機をアップルに返却すれば 1 年後に新機種へのアップグレードが可能だ。 返却されたこれらの端末の多くは最終的に中国で販売される。

中国は、修理や調整後に再出荷された「リファービッシュ」と呼ばれる携帯電話の再生品の一大市場。 チャイナ・モバイルの通信網では、同社が 2013 年にアイフォーンの販売で合意する前に既に約 4,000 万台のアイフォーンが使用されていた。 アップルは現在では再生品の販売が可能で、格安携帯電話機の大規模な市場である中国には最適の商品と言える。

ただ、さらに中国依存度を高めることにはリスクもある。 オラクル、IBM、EMC などの企業に聞いてみればいい。 中国が政府調達リストから海外の有力ハイテク企業を除外した結果、これらの企業は販売が打撃を受けた経験があるからだ。 アップル自身もよく知っている。 2013 年に中国メディアから度重なる攻撃を受けた末、クック CEO はアップルの中国における「放漫で不注意な」手法について謝罪した。 中国が再びアップルに敵意を抱く事態となった場合、今度は謝罪では済まないだろう。 (Reuters = 10-28-15)



中国スマホメーカー、創業 5 年目で売上高 1 兆円の急成長

中国のスマートフォンメーカー「小米科技(シャオミー)」は 4 日、2014 年の売上高が前年の約 2.4 倍の 743 億元(約 1.4 兆円)になったことを明らかにした。 日本ではまだ販売していないが、創業 5 年目の会社が売上高が 1 兆円を超えるのは世界でもまれとされており、急成長で世界の大手メーカーと肩を並べようとしている。

シャオミーは 2010 年 4 月に北京で創業し、高性能のスマホをインターネットで安く販売する手法によって中国で爆発的な人気を集めてきた。 14 年のスマホの販売台数は前年の約 3.3 倍の 6,112 万台に達し、日本全体の販売台数のほぼ 2 倍を売り切った。 米国の調査会社 IDC によると、14 年 7 - 9 月期にはスマホの世界シェア 3 位に躍り出て、米アップルや韓国サムスン電子を追う存在に名乗りを上げた。 スマホのほかにもテレビや空気清浄機などの家電へ商品を広げてもいる。 (北京 = 斎藤徳彦、asahi = 1-4-15)


日本は残された未開拓市場 ファーウェイが SIM フリー端末を販売する理由

日本では従来、キャリア向けにスマートフォンや Wi-Fi ルータ、通信機能付きフォトフレームなどさまざまな端末を提供してきた、中国の端末メーカーの 1 つであるファーウェイ。 だが 6 月に、LTE 対応スマートフォン「Ascend G6」を SIM フリーモデルとして販売して以降、既存キャリアを通さず、MVNO や量販店を通じて販売する SIM フリーのスマートフォンやタブレットの販売に力を入れるようになった。 なぜ、ファーウェイは SIM フリーの端末を提供するに至ったのだろうか。 戦略変化の背景と狙い、そして今後の展望について、ファーウェイ・ジャパンの副社長である呉波氏に聞いた。

- - なぜ、日本で SIM フリーモデルを展開するに至ったのでしょう。

仮想移動体通信事業者 (MVNO) などがけん引する SIM フリーの市場は、日本においては新しい市場です。 実は日本の SIM フリーマーケットは、世界的に見ると残された未開拓市場であり、参入に至る大きな理由もそこにあります。

もっとも海外と比べた場合、日本の SIM フリーマーケットはまだ完全にオープンになっている訳ではありません。 ですが自分が欧州で勤務した経験を振り返ると、欧州も 10 年前は現在の日本と同じような状況でしたが、その後オープンな市場が伸びて、現在はキャリアを通して販売する市場と半々のシェアを占めるに至っています。 しかも日本では現在、SIM フリーを総務省が主導していることから、今後は一層 SIM フリーの市場が広がると考えています。

- - キャリア重視の戦略から、SIM フリー重視へと戦略をシフトしたのでしょうか。

SIM フリーモデルの提供を、戦略変更とは考えていません。 我々にとって MVNO は新しいパートナーと捉えています。 新しいパートナー共に、市場ニーズに合った新しいビジネスを広げるという考え方ですね。 日本のキャリアは非常に重要な顧客の 1 つですし、今後も重要視していくことに変わりはありません。

- - SIM フリーモデルを展開する上で、御社の強みはどのような点になりますか。

日本の端末に対する要求は非常に高く、特に品質面での要求は非常に厳しいものがあります。 ですが弊社は数年にわたって日本でスマートフォンを提供してきた実績がありますし、製品の多くの部分に日本の優れた技術を持つメーカーが開発した部品を用い、さらに厳しい品質コントロールをして、品質を高めています。 品質こそが他社との本質的な違いです。

- - 品質を高める上で、日本で事業展開している経験が役立っているのでしょうか。

2007 年に初めて日本の端末市場に参入し、さまざまなことを学んで大きく成長できました。 日本で得た品質要求の高さをグローバル製品にも取り入れており、そのことが端末事業を大きく成長させる基礎にもなっています。

ファーウェイはスマートフォン 2 機種、タブレット 3 機種、ウェアラブルデバイス 1 機種をオープン市場向けに投入している

- - 日本市場に投入する SIM フリーモデルは、どのような基準で選択しているのでしょう。

弊社は 1 年のうち、グローバルで 100 モデル以上投入しています。 それら全てを日本市場に持ち込むのは現実的ではありませんから、消費者のニーズを満たす製品を、市場動向を見ながら決めていく形になりますね。

新たに投入された「Ascend P7」は、800 万画素のインカメラや美白機能など、自分撮りに力を入れる

日本では SIM フリーや MVNO というと "格安" というイメージが強いですが、弊社が 9 月より提供しているラインアップは、グローバル向けのフラッグシップを多く提供しています。 例えば「Ascend P7」はインカメラに 800 万画素を採用し、自分撮りに力を入れていますし、7 インチタブレット「MediaPad X1 7.0」は、WUXGA の高精細ディスプレイを搭載しています。 高い性能を備えながら、お求めやすい価格を実現しているのです。 もっとも、投入する製品は必ずしもフラッグシップモデルに限りません。 市場やパートナー企業の要求に応じて、ミッドレンジやローレンジのモデルも提供しています。

- - SIM フリーモデルはキャリア向けのように日本向けのカスタマイズを施さず、そのまま投入しているのでしょうか。

SIM フリーモデルはグローバルモデルをベースとしていますが、キャリア向けモデルと同様、統一された要求基準を満たしたものを提供しています。 また SIM フリーモデルといえど、日本のバンド事情が影響してくることから、それらを解消した上で提供しています。

- - SIM フリーモデルでは、どのような年齢層を狙っていますか。

弊社でターゲットとしているのは 20 - 50 代ですが、幅広い製品を持つことから、特定の年齢層に絞るのではなく、幅広い層をターゲットとして製品を投入しています。

- - 「TalkBand B1」なども投入していますが、ウェアラブルデバイス全体がまだ盛り上がっていない中、投入したのには理由があるのでしょうか。

日本市場はイノベイティブで、新しいものを受け入れる風土がありますから、市場を大きくするのには自信を持っています。 ただし、それを実現するためには市場のニーズに合わせた製品と、消費者に受け入れられる価格設定が必要と考えています。 過去の例で言いますと、(Pocket Wi-Fi などの)Wi-Fi ルータも、10 年前の提供当初は、1 年間の出荷台数が 1 万台に満たない状況でした。 ですが 3G による高速な通信が広がるという予測があったことから時間をかけて成長させていき、現在では弊社だけでも 7,000 - 8,000 万の出荷台数を誇るに至っています。

「TalkBand B1」を耳に付ける呉氏。 バンドから外してヘッドセットにもなることから、ファーウェイ社内では "テレビ会議用の神器" と呼んでいるとのこと

- - SIM フリーモデルの販売後、市場からはどういった反応がありましたか。

予想以上にいいものがあり、自信が持てるようになりました。 まだ日が浅いですが、8 月に発売した新機種の売れ行きを見ながら、改めて市場の動向を調査していきたいと思います。

- - 8 月にスマートフォンとタブレットの新機種を追加しましたが、今後どのような端末を投入していく考えでしょうか。

スマートフォンやウェアラブルデバイスに限らず、今後はよりさまざまなバリエーションの製品を提供する可能性があります。 ホームデバイスなども積極的に検討していきたいですね。 ですが我々 1 社で商品を決めるのではありません。 あくまでパートナー企業と一緒にニーズを研究した上で、市場の動向を見ながら商品を投入していくことになると思います。

- - 最後に、今後の SIM フリーに関する取り組みについて教えて下さい。

MVNO の市場への展開を本格化することで、知名度を上げていきたいですね。 海外ではハンドセットの出荷量が 3,500 万に達するなど急速な成長を遂げ、ブランドの知名度も高めています。 日本でもファーウェイが世界 3 位のメーカーで、手頃な値段で最高の体感を得られることを、知ってほしいと思います。 (井指啓吾、CNET = 10-6-14)


2013 年第 4 四半期の中国スマホ市場、Apple は堅調ながら Xiaomi に及ばず

市場調査会社 Canalys の調べによると、2013 年第 4 四半期(10 - 12 月)の中国のスマートフォン市場では、米 Apple の「iPhone」の出荷台数が約 700 万台を記録したものの、低価格端末で人気を集める中国 Xiaomi (小米科技)を凌駕するには至らず、第 6 位に終わった。 Xiaomi は 730 万台で第 5 位だった。

中国のスマートフォン需要が急激に伸び続ける中、Apple は同国でも 2013 年 9 月に iPhone 5s と 5c を発売した。 Canalys のアナリスト、Nicole Peng 氏によると、両機種のうちで中国の消費者の関心を集めたのは 5s の方だった。 高スペックで、他のスマートフォンにはない指紋認証センサーを備えていたからだという。 「中国の消費者もスマートフォンに最新の技術を望んでいる。 5c は市場でさほど競争力がない。」

だが、端末の供給不足がなければ、同四半期の iPhone の出荷台数はもっと伸びたはずだと同氏は指摘する。 当初は、iPhone 5s をオンラインで注文しても、納品までに 2 - 3 週間かかっていた。 同四半期のスマートフォン市場で Apple のシェアは 7% だったが、2014 年第 1 四半期はさらに上昇する見込みだと Peng 氏は話している。 2014 年 1 月、加入者が 7 億人以上で同国最大の携帯キャリア、China Mobile (中国移動)が初めて iPhone の販売を開始したからだ。

これまで Apple は、中国のスマートフォン市場で第 1 位の座からはほど遠い位置にとどまってきた。 市場を牽引しているのは、韓国 Samsung Electronics、中国 Lenovo (聯想集団)、中国 Huawei Technologies (華為技術)といった競合メーカーだ。 これら各社は、中国各地の小規模な市や町でも端末を販売し、さまざまな価格帯の多彩な機種を取りそろえている。

2013 年第 4 四半期の中国のスマートフォン出荷台数では、Samsung が第 1 位の座を守り、シェアは 19% だった。 第 2 位は Lenovoで 11.8%。 全社合計では、スマートフォンの出荷台数は 1 億台に上った。 アナリストらによると、需要の大半は、中国の多くの消費者にとって手が届きやすいローエンドの端末だという。

中国での iPhone 5s の販売価格は、携帯キャリアの割引がない場合で 5,288 元(約 867 ドル)からとなっている。 一方、競合他社は、その半額以下の端末を発売している。 例えば、Xiaomi のフラッグシップ機「Mi3」は 1,999 元からだ。 同社の別の Android スマートフォン「Hongmi」に至っては、さらに安い 699 元である。 Hongmi はこの価格で、台湾 MediaTek (聯發科技)の 1.5GHz のクアッドコア・プロセッサ、4.7 インチの 720p ディスプレイ、800 万画素カメラを搭載している。

第 4 四半期には、Xiaomi の両機種を購入しようと消費者が必死だったと Peng 氏は言う。 「人々は両親のためにこれらの機種を買おうとしているが、入手困難な状態が続いている。 予約注文の数は途方もないことになっている。」 Xiaomi は急速な成長を遂げている。 その要因の 1 つは、先進の機能を詰め込んだ端末を低価格で販売していることにある。 これまで利益率は低かったが、同社は端末上でのソフトウエア販売を増やして収益を伸ばす取り組みを進めている。

同社のスマートフォンは、現在は主に中国本土でのみ入手可能だが、今年は東南アジアでも発売する計画だ。 (Michael Kan、IDG = 2-14-14)


スマホで爆走、中国・小米の秘密 AKB 真っ青の販促術

中国の新興スマートフォン(スマホ)メーカー、北京小米科技(シャオミ)の勢いが止まらない。 2013 年は出荷台数を 1,870 万台と前年の 2.6 倍に増やし、14 年も倍増の目標を掲げた。 成熟した日本の電機業界からは想像もつかない急成長のカギは、「劇場型」とも呼べる小米独特のマーケティング手法にある。

創業 5 年で「100 億ドル」クラブ入りか

「我々は 14 年に、少なくとも 4,000 万台を出荷することを約束する。」 小米創業者の雷軍・董事長兼最高経営責任者 (CEO) は 1 月 2 日、中国独自のミニブログ「微博(ウェイボ)」を通じてこう語った。 13 年の売上高は 316 億元(約 5,280 億円)と前年の 2.5 倍に増加。 非上場なので損益などは未公表だが、出荷目標から推計すると 14 年の売上高は日本円換算で 1 兆円を越す可能性がある。

小米は 10 年 4 月に創業したばかりの新興企業。 にもかかわらずわずか 5 年で「年商 100 億ドル(約 1 兆 100 億円)企業」に仲間入りできれば、世界の産業史に残る快挙といえよう。 背景には LSI (大規模集積回路)の進化でスマホ開発が容易になったことや、5 億人がスマホでインターネットに接続する中国市場の巨大さがある。

では、小米の成長スピードが中国勢のなかでも突出しているのはなぜか。 清華大学経済管理学院の姜旭平教授は「交流サイト (SNS) を利用したマーケティングが非常にうまい」ことが、他の中国スマホメーカーの最大の違いだと指摘する。

小米が 1 月 10 日に開いた社員の忘年会「小米全民年会」。 そこでもマーケティングのうまさが際立っていた。 「秘密のゲストはスティーブ・ウォズニアックだ。」 雷董事長は北京市内の会場で、社員約 4,000 人に米アップル共同創業者のウォズニアック氏を紹介した。 アップルのパソコン 1 号機「アップル 1」を設計した同氏は、中国の IT (情報技術)業界でも伝説の存在。 「小米は偉大な企業となり、世界を変える力を持ちうる」との言葉に、社員は総立ちとなった。

忘年会ではこのほか、米グーグル出身のヒューゴ・バーラ副総裁がシンガポールとマレーシアへの進出など国際化について説明。 ほかの経営幹部も次々と舞台に立ち、14 年の目標などを語った。

中華圏の企業には、春節(旧正月)を前に全社員が参加する忘年会を開く習慣がある。 小米が他社と異なったのは、忘年会の様子を微博で生中継した点にある。 この日は会社の公式アカウントだけで 10 本の「つぶやき」を流し、最多のもので 4 万件以上が転送(リツイート)された。 約 800 万人のフォロワーを持つ雷董事長や社員も個人アカウントで忘年会について投稿しており、社内イベントにもかかわらずネット上では情報がかなり拡散したようだ。

「小米ファン」がネットで参加できる抽選会も開いた。 小米を身近に感じ、新製品や経営の情報を共有できる環境を築くのも小米流だ。 「我々はユーザーと友達として付き合い、遊び続けねばならない。」 雷董事長は年初に全社員に送ったメールで、14 年の重点施策としてユーザーとの交流強化を挙げた。

その枠組みは忘年会だけではない。 例えば小米が「MIUI」と名付けた独自開発のスマホ用ファームウエア。 機器の基本制御をつかさどるソフトであるファームウエアは一般に、頻繁に更新するものではない。 しかし小米は最新版を毎週開発し、金曜日にネット経由で無料配布している。

公式ホームページには MIUI に関する電子掲示板を設け、ユーザーが最新版の使い勝手などを書き込めるようにしている。 IT 機器に興味を持つ 20 - 30 歳代の若者を引き付ける狙いだ。 MIUI のユーザー数は現在、約 3,300 万人。 スマホの潜在顧客といえる。

改良するとユーザーにネット投票を呼びかけ

小米は 100 人規模の専門組織「社交媒体部」を設け、社員が微博や MIUI などネット経由でユーザーと交流するのを奨励している。 交流に加わるユーザーは「IT 知識の豊富な若者が多い(小米の若手社員)」ため、社内の技術者と互角の議論になる例もあるという。 技術者が交流で得た提案をもとに MIUI などを改良すると、ユーザーにネット投票を呼びかける。 高い得票の案件は表彰される制度まである。 新製品の情報流出を嫌うアップルなど従来のスマホメーカーでは考えられないマーケティング手法だ。

「小米の成長の仕組みは日本人には説明しやすい。 中国のモバイルネット業界の AKB48 だと考えてもらえばいい。」 日本のアイドル事情に詳しい小米社員はこう例える。 AKB48 は東京・秋葉原の専用劇場に「会いに行けるアイドル」がコンセプト。 シングル曲を歌うメンバーをファンが「総選挙」で選ぶ。 小米は「会いに行けるスマホメーカー」というわけだ。

節目のイベントは微博で実況し、ネット上で劇場に似た環境を演出。 スマホや関連サービスの仕様もユーザーの投票で決める。 「ファン(ユーザー)とともに成長していく」マーケティングの手法は、確かに AKB48 のやり方と酷似している。

雷董事長はネットを通じたユーザーとの交流で「小米のエコシステム(生態系)が形成されつつある」と自賛する。 エコシステムの中に入ったユーザーは、スマホ以外でも小米に忠誠心を示す。 13 年には、小米が手掛けたウサギのキャラクター「米兎」の人形が 50 万体以上売れる現象も起こった。

小米のマーケティングは「顧客に小米が自分の一部だと思わせることにまで成功している(清華大の姜教授)」という。 業務用通信機から出発した華為技術(ファーウェイ)やパソコンから多角化したレノボ・グループなどと比べると、同じ中国勢でも明らかに異質だ。

ただ、かつてない手法で成長してきただけに、経営の歯車がいったん逆回転すれば予想を超える速さで勢いが衰える可能性もある。 間違いなく言えることは、部品供給などで小米と付き合う日本企業は、日本の電機業界の常識が通用しない存在であることを肝に銘じておかねばならないことだろう。 (中国総局 山田周平、nikkei = 2-6-14)


グーグル、モトローラを中国レノボに売却

ニューヨーク : 検索大手の米グーグルは 29 日、通信機器メーカーのモトローラ・モビリティを、中国の PC メーカー、レノボ・グループに 29 億ドル(約 2,960 億円)で売却すると発表した。 モトローラはグーグルが 2012 年 5 月に 125 億ドルで買収した。 しかしその後も赤字が続き、株主や投資家の不満が高まっていた。

グーグルは、モトローラを売却後も同社の特許の大部分は手放さない方針。 同社はモバイル OS 「アンドロイド」を巡ってアップルやマイクロソフトから提訴されており、モトローラを買収した時点で、こうした特許を使って訴訟に対抗すると説明していた。 レノボはグーグルから特許のライセンス供与を受けることになる。

グーグルのラリー・ペイジ最高経営責任者 (CEO) は、モトローラの売却によって「スマートフォンユーザーのため、アンドロイド全般のイノベーション促進にエネルギーを注ぐことが可能になる」と説明。 レノボの楊元慶 CEO は「レノボはスマートフォンの世界競争における強力な存在になる」とコメントしている。 (CNN = 1-30-14)

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