ホンダ「新型セダン」初公開へ期待感高まる! "超イケ顔" な新型「インスパイア」 ![]() 2023 年 6 月 13 日、ホンダと中国東風汽車の合弁会社「東風ホンダ」は、まもなく発表する新型「インスパイア」の動画を、同社の公式 SNS アカウントで公開しました。 インスパイアは、1989 年に登場した「アコードインスパイア 4 ドアハードトップ」を起源とする 4 ドアセダンです。 日本では 5 代目まで販売されていましたが、現在はラインナップされていません。 現在、中国で販売される現行モデルは 2018 年に誕生した 6 代目です。 2023 年 3 月 31 日には、7 代目となる新型インスパイアをまもなく発表するとし、ティザー画像を公開したほか、同年 5 月 31 日にはエクステリアとインテリアが全て明らかになりました。 エクステリアは、大まかなシルエットは 11 代目アコードと同様ですが、「ZR-V」でも採用された縦型グリルを中心とした精悍なバンパーが備わり、まるで欧州の高級車のような雰囲気をまとっています。 リアには、下部にディフューザー風のデザインがあしらわれたバンパーや控えめなリップスポイラーが装備され、さりげない大人なスポーティさを表現しています。 インテリアは、白を貴重とした高級感のあるデザインです。 公開された画像は、淡い水色のアンビエントライトが各所に配され上品な印象となっています。 この新型インスパイアについては、2023 年 2 月にも中国工業情報化部(通称、工信部)のサイトでボディサイズやパワートレインの一部などがわかっていました。 これによるとボディサイズは、全長 4,979mm x 全幅 1,862mm x 高 1,449mmで、リアトランクには「260 TURBO」と記載されていることから、パワートレインは L15CL 型 1.5 リッター直列 4 気筒 VTEC ターボエンジンが搭載されることが、判明していました。 しかし、今回公開された動画では "e:PHEV" の文字が記載されているほか、給電口が映し出され、プラグインハイブリッドモデルが用意されることもわかります。 また、ドアミラーに 2 つのカメラが仕込まれることや、大きなサンルーフ、BOSE のスピーカーが設定されることがわかります。 この動画に対し現地の SNS では、「早く!」、「まだ?」といった早期の発売を期待する声が寄せられており、期待の高まりを感じられます。 現在のところ具体的な価格など詳細は明らかになっていません。 続報に注目です。 (くるまのニュース = 6-15-23) ホンダ新型「エレベート」世界初公開! タフ顔 & "ちょうどイイ" サイズ感! 世界に向けてインドから展開へ ![]() 新型エレベートは、これまでホンダのラインナップに登場しなかった車名が付けられた、グローバルで展開される予定のミッドサイズ SUV。 ホンダはこのクルマについて「世界中で旺盛な SUV 需要に対応するため、ホンダの新たなグローバルモデルとして開発しました。 新型エレベートは、人々のライフスタイル要件を取り入れています。」と説明しています。 ボディサイズは、全長 4,312mm x 全幅 1,790mm x 全高 1,650mm、ホイールベースは 2,650mm で、地上高 220mm に設定されています。 ホンダで販売中のコンパクト SUV 「ヴェゼル」、(日本仕様)が全長 4,330mm x 全幅 1,790mm x 全高 1,580mm、ホイールベース 2,610mm で、全高以外はほぼ同等のサイズ感です。 ただし新型エレベートの外観デザインは、直線基調のスクエアなフォルムとなっており、背の高さと相まって室内空間はヴェゼルに比べ拡大していることが想像されます。 大胆なエクステリアデザインは、スキッドプレート風のバンパーや車幅いっぱいに広がるリアライトが力強さを強調します。 ☆ グローバルで展開されるという新型エレベートですが、日本を含めインド以外のどの国で展開するかについては現在のところ明かされていません。 今後の続報が待たれます。 (くるまのニュース = 6-6-23) ホンダ、5 年ぶりに F1 復帰へ 脱炭素のルール変更で 26 年から ホンダは 24 日、自動車レースの最高峰である F1 に 2026 年から復帰すると発表した。 アストン・マーチンに動力となるパワーユニットを供給する。 電気自動車 (EV) などに経営資源を集中させるため 21 年限りで撤退していたが、F1 が脱炭素を意識したルール変更を導入するとしており、復帰を決めた。 ホンダは 1964 年の F1 初参戦以来、撤退と復帰を繰り返してきた。 2020 年には、EV や燃料電池車 (FCV) などの脱炭素化技術の研究開発に技術者や資金を振り向けるため、4 度目の撤退を発表。 F1 は開発費などに年間数百億円かかるとされ、八郷隆弘社長(当時)は「再参戦は考えていない」と語っていた。 21 年限りでパワーユニットの供給元としての活動を終え、25 年までは F1 参戦の 2 チームにパワーユニットの技術支援を行うとしていた。 再参戦の背景には、F1 のルール変更がある。 26 年から、エンジンやエネルギーの制御技術などを組み合わせたパワーユニットの電気の出力を増やし、100% 持続可能な燃料を使用するよう規則が変わる。 ホンダは F1 を通じた技術開発が、乗用車などの脱炭素化にも生かすことができると判断した。 ホンダは、2040 年には世界で売る全ての新車を EV か FCV にするとしており、国内の自動車メーカーの中では最も意欲的な目標を掲げている。 (若井琢水、asahi = 5-24-23) ホンダ初の一般向け電動バイクでた! "バッテリー脱着式" 原付一種スクーター 車体だけなら激安 ホンダは 2023 年 5 月 19 日、電動の新型原付一種スクーター「EM1e:」を 8 月 24 日に発売すると発表しました。 ホンダの国内二輪ラインアップで初めてとなる一般向けの電動二輪車です。 最大の特徴は、脱着式バッテリーの「Honda Mobile Power Pack e:」を 1 個仕様ということ。 これまで同バッテリーを搭載した電動原付はありましたが、いずれも法人向けモデルでした。 「ちょうど e: (いい) Scooter」を開発コンセプトとしたベーシックなスクーターです。 後輪にコンパクトなインホイールモーターを採用し、一充電あたりの走行距離 53km (30km/h 定地走行テスト値)だそう。 フロント部内側には、500mL のペットボトルも入るフロントインナーラックと、携帯端末の充電にも便利なUSB Type-A ソケットを標準装備しているといいます。 肝心な価格は税込み 29 万 9,200 円ですが、これは車体本体とバッテリー 1 個、チャージャーを含めたフルセットの価格。 車体本体だけなら 15 万 6,200 円であり、ホンダの商品ページでもこの値段がまず表示されています。 現在、ホンダやエネオスなどが出資した株式会社ガチャコが、街なかにバイクの「バッテリー交換ステーション」を整備しており、乾電池のようにフル充電のバッテリーと交換し、すぐに出発が可能なシェアサービスを提供しています。 同サービスで使用しているのが、Honda Mobile Power Pack e: です。 つまり、バッテリーを個人で用意しなくてもいいのです。 ちなみにこのバッテリーは国内 4 大バイクメーカーが仕様を標準化しており、今後、他社も同バッテリーを使用するモデルを打ち出すと考えられます。 ちなみに、Honda Mobile Power Pack e: 単体は 8 万 8,000 円、チャージャーは 5 万 5,000 円です。 専用チャージャーにつないだ場合、ゼロの状態から満充電までの所要時間は約 6 時間ということです。 (乗りものニュース = 5-19-23) ホンダと GS ユアサの高容量・高出力リチウムイオン電池開発、経済産業省より認定 ホンダと GS ユアサは 4 月 28 日、高容量・高出力なリチウムイオン電池の開発・量産に向けた「蓄電池に係る供給確保計画」が経済産業省より認定を受けたと発表した。 ホンダと GS ユアサは、かねてより共同研究契約を締結し、リチウムイオン電池およびその製造方法の共同研究開発にて連携を深めてきたが、今回、両社が設立した合弁会社であるブルーエナジーも含めて行うことを計画した量産投資と GS ユアサおよびホンダの共同研究開発が、経済産業省の「蓄電池に係る供給確保計画」として認定された。 両社は当該計画に従った取り組みにより、今後拡大が見込まれる国内でのバッテリー需要に対応するとともに、産業構造・社会構造をクリーンエネルギー中心へ転換するグリーントランスフォーメーション (GX) に貢献していく。 (Response = 4-28-23) ホンダ、TSMC から半導体調達 減産解消へ 25 年から直接取引 ホンダは 26 日、半導体大手、台湾積体電路製造 (TSMC) から半導体の調達を始めることを明らかにした。 2025 年からホンダ車への搭載を始める予定。 ホンダは半導体不足による減産が続いており、TSMC との取引で安定確保をめざす。 三部敏宏社長が同日、記者会見を開いた。 電気自動車 (EV) や自動運転技術に必要となる先端の半導体の確保をめざすとし、「モビリティーの進化で半導体の必要性は増していく。 サプライヤー(部品メーカー)を含めた安定確保につなげたい。」と話した。 ホンダの 22 年の世界生産は約 387 万台で、半導体不足が本格化する前の 20 年と比べると 12% 減った。 地域ごとの配分を調整するなどして生産の維持に努めてきたが、不足の解消には至っていない。 半導体はこれまで部品メーカーなどを通じて購入することが多かったが、TSMC とは直接取引するという。 TSMC は半導体の受託生産の世界最大手。日本政府の誘致で、熊本県菊陽町に先端の半導体を生産する工場を建設中で、24 年の稼働をめざしている。 三部社長は同日の会見で、26 年までに国内市場に EV 4 車種を投入することも公表した。 25 年に軽乗用車の EV、26 年にスポーツ用多目的車 (SUV) を含めた小型 EV 2 車種を発売する。 (神山純一、asahi = 4-26-23) ホンダ社長、EV 普及の切り札は全固体電池 - コスト面などで優位性
ホンダの三部敏宏社長兼最高経営責任者 (CEO) は、電気自動車(EV)のコストを引き下げ、コンパクトで手ごろな価格の EV を投入するための切り札として全固体電池の技術開発に期待をかけている。 今週、オハイオ州に建設予定の電池工場の起工式出席のために訪米した三部氏はインタビューで、製造コストがガソリン車よりも 40% 以上高くなることもある EV を手の届く価格帯にするにあたっては将来的に全固体電池が鍵を握ることになるだろうとの見通しを示した。 ホンダは想定を上回るペースで拡大するEV市場で先行する競合他社に追いつくための取り組みを進めている。 同社は 2040 年までに販売する全ての車を EV や燃料電池車 (FCV) とする方針を掲げ、ソニーグループと EV を共同開発している。 三部氏は車の価格が上昇していることを認識しているとした上で、EV ビジネスでは電池コストが占める比重が大きく、自社の技術の進化を通じて価格をコントロールするよう努めると述べた。 全固体電池は電解質に液体ではなく不燃性の固体を使うことでコスト低減のほか安全性を高めて充電時間も短縮できるなどのメリットがあり、トヨタ自動車などホンダ以外の多くのメーカーも実用化を急いでいる。 ホンダは米国市場で、安価で信頼性が高い車づくりを通じて支持基盤を拡大してきた。 しかし、現在は新車価格が押しなべて上昇しており、トラック系を含めたガソリン車の平均価格は 5 万ドル(約 680 万円)前後と一般の消費者の手に届きにくくなっている。 三部氏は全固体電池を搭載した EV を製品として投入するコストは高く、計画を前進させるには EV を受け入れる市場環境が確実に整っている必要があるとの見方を示す。 全固体電池などの生産には巨額の投資が必要となり、タイミングを見極めなければならないが、それは非常に難しいと話した。 現実にはホンダが米国で最初に投入を予定する EV は大型で価格も高い多目的スポーツ車 (SUV) となる。 「プロローグ」と高級ブランド・アキュラの「ZDX」は協業相手である米ゼネラル・モーターズ (GM) の EV 専用プラットフォームを使い、24 年に発売を予定している。 ガイドハウス・インサイツのアナリスト、サム・アビュエルサミド氏はプロローグの価格について 5 万ドルから 6 万ドルになると予測。 これはサイズ感が近い「パスポート」のガソリンモデルと比較すると 20 - 40% 程度高い価格となる。 アビュエルサミド氏は現状ではホンダは EV 市場においてマーケットリーダーと呼ぶには程遠いとした上で、数年前までは EV の市場規模が小さかったため存在感が薄くても問題はなかったが、今では競争力を保つためにはさまざまな車両セグメントで存在感を示す必要がある段階にきているとの見方を示した。 三部氏は最初はコストを吸収できる高価格帯のモデルを投入していく必要があり、中小型車の開発は 26 年に予定される自社開発のEV専用プラットフォームが導入されてからになるとした。 自動車メーカーとしてのホンダの名声を世界的に高めた小型セダンである「シビック」の EV 版の投入はまだしばらく先になるという。 (David Welch、Bloomberg = 3-3-23) ホンダ、GS ユアサと EV 電池開発 年内に合弁設立、国内供給めざす ホンダと GS ユアサは 23 日、電気自動車 (EV) に搭載するリチウムイオン電池の研究開発で、年内に合弁会社を立ち上げると発表した。 おもにホンダが日本で製造販売する EV 向けへの供給をめざす。 両社は、2009 年にハイブリッド車 (HV) 向けの電池を開発製造する会社「ブルーエナジー」をつくり、ホンダの HV に供給してきた。 今回は EV 用電池の別会社で、製造販売を担うかどうかは未定だ。 「グローバルに競争力のある高出力の電池開発をめざしたい(広報)」とする。 ホンダはリチウムイオン電池を生産拠点ごとに確保する方針だ。 日本向けでは、パナソニック製のほか、24 年発売予定の軽の商用 EV に電池メーカー「エンビジョン ABSC」製を使う。 米国では韓国電池大手「LG エナジーソリューション」、中国では「寧徳時代新能源科技 (CATL)」から調達する計画。 (神山純一、asahi = 1-23-23) ソニーとホンダ、EV「AFEELA」初公開 2025 年に先行受注 ![]() ![]() ソニーグループとホンダが出資する電気自動車 (EV) の会社「ソニー・ホンダモビリティ」は 4 日、自社開発した EV のプロトタイプ「AFEELA (アフィーラ)」を米国で初公開した。 自動車の価値が走行性能や燃費から「車内でいかに楽しめるか」に移る自動運転の時代を強く意識した車だ。 米国・ラスベガスで 5 日(日本時間 6 日)に始まる技術見本市「CES」を前に開いた会見で、新しい車両をお披露目した。 2025 年前半に先行受注を始め、26 年春から北米へ出荷する。 アフィーラの車内外には、事故防止などのためのカメラやセンサーを取り付けた。 特定の条件下でシステムが運転を担う「レベル 3」の自動運転の搭載を目指す。 また、ダッシュボードや後部座席の前には、ディスプレーが並び、映画や音楽、ゲームを楽しめる。 車内でのエンターテインメントに関し、人気オンラインゲーム「フォートナイト」の開発元である米エピックゲームズと協業することも発表した。(中村建太 = 米ラスベガス、asahi = 1-5-22) -------------------------------- ホンダの「新型軽 EV」 100 万円台で発売へ! 軽でもナンバープレート "真ん中" 装着!? 電動「N-VAN」どうなる? 商用から趣味まで幅広いニーズに対応するホンダの軽バン「N-VAN」をベースとし、新型軽商用 EV (電気自動車)が 2024 年春に発売されます。 どのような特徴があるのでしょうか。 航続距離は 200km、価格は 100 万円台の軽商用 EV 登場へ!? ホンダは、2030 年までに四輪車において 30 車種の EV をグローバルで展開する目標を掲げていますが、そのなかの 1 台として軽商用車「N-VAN」をベースとした、新型軽商用車 EV が 2024 年春に発売されることがわかりました。 日本独自の規格である「軽自動車」は、昨今では新車販売の 4 割を占めるほどに成長しており、日常生活の足としてかかせないジャンルです。 そのなかでも軽商用車は、環境負荷低減という点において電動車のニーズが高く、ホンダは軽商用 EV を皮切りに、軽自動車の EV 化を進める計画としています。 ![]() N-VAN の EV 仕様は、ベース車が持つ「大容量の荷室空間」、「助手席側のセンターピラーレスが実現する荷室空間の使い勝手の良さ」、「アレンジ力の高さ」といった特徴はそのままに、EV ならではの静粛性や力強い加速を実現。 航続距離は 200km を目標に開発が進められており、商用利用のほか、日々の買い物や通勤・通学、趣味にも対応可能な実用性を兼ね備えているようです。 N-VAN EV 仕様のデザインについても、基本的にはベース車を踏襲。 しかし、今回公開された画像を見ると決定的に違うところがあります。 それはフロントのナンバープレートの位置です。 軽自動車はボンネット内のスペースも狭く、エンジンやミッション、補機類などがぎっしりと収められています。 エンジンを冷却するためのクーラントを冷やす装置としてラジエーターもボンネット内にありますが、軽自動車はスペースの関係上、助手席側に寄せて配置。 ナンバープレートは運転席側にずらし、走行風が助手席側のラジエーターに当たるようにデザインされています。 ところが EV にはエンジンがなく、当然ラジエーターもありません。 ナンバープレートを運転席側にずらして配置する必要もなく、登録車のように中央に設置することができたのです。 ナンバープレートを中央に配置する軽自動車は増えています。 ホンダは「N-BOX」を 2020 年 12 月にマイナーチェンジしたときに、カスタム仕様の「N-BOX カスタム」のナンバー位置を、それまでの運転席側から中央へと変更しています。 これについてホンダは次のように説明します。 「軽自動車だからナンバープレートの位置が中央じゃないということを気にするユーザーも多く、N-BOX カスタムはマイナーチェンジを機に中央に移動しています。 バンパーの形状を変更することで、ナンバープレートを中央に配置してもラジエーターを冷却できるようになりました。」 ナンバープレートを中央に配置するとデザインが左右対称になり、ユーザーとしても受け入れやすいといいます。 ホンダ「N-ONE」は、2012 年に登場した初代モデルも現行の2 代目モデルもデザイン面な見栄えを考慮してナンバープレートは中央に装着されるほか、日産「デイズ」、「ルークス」や、軽 EV の「サクラ」も中央配置となっています。 ☆ N-VAN の EV 仕様の価格は、ガソリン車と同等の 100 万円台からの設定となるようです。 これは補助金を含めたときの価格と思われますが、お求めやすい価格設定とすることで、軽 EV の普及を促進するといいます。 今後、ビジネスにおける実用性の検証が予定されており、軽商用 EV として使い勝手を磨き上げ、2024 年春の発売に向けて商品性を高めていくとのことです。 (くるまのニュース = 12-19-22) ホンダが「黒い新型機」世界初公開! 木目フロア採用 & 航続距離向上した「Honda Jet Elite II」を米国で発表! 航続距離の延長と自動化技術を投入しアップグレード ![]() ホンダの子会社で航空機事業を手掛けるホンダエアクラフトカンパニーは、米フロリダで開催中のビジネス航空ショー「ナショナル ビジネス アビエーション (NBAA)」において、最新の小型ビジネスジェット機「ホンダジェット エリート II」を 2022 年 10 月 17 日(現地時間)に発表しました。 ホンダジェットは、主翼上面のエンジン配置や自然層流翼型、一体成型複合材胴体といったホンダ独自技術の採用により、クラス最高水準の最高速度、最大運用高度、上昇性能、燃費性能および室内サイズを実現した小型ビジネスジェット機シリーズです。 2015 年 12 月にベースとなるホンダジェットのデリバリーを開始。 3 年後の 2018 年には航続距離の延長や高周波のエンジンノイズ低減により客室内の静粛性を向上した改良モデルがリリース。 2021 年 5 月には最新型にアップグレードした「ホンダジェット エリート SS」が登場しています。 今回登場したホンダジェット エリート II は航続距離の延長と最新の自動化技術を投入しました。 従来モデルよりも燃料タンクを拡張、最大離陸重量の増加により、航続距離が 1,547 ノーティカルマイル (2,865km) に延長。 これは従来のホンダジェット エリートよりも 204 km増加しました。 機体は主翼上面に装備され、着陸後の減速に使用されるグランドスポイラーを主翼に初搭載し、着陸時のハンドリング性能と安定性を向上させました。 今回発表されたホンダジェット エリート II に投入される自動化技術は、オートスロットル機能と緊急着陸装置で 2023 年末までに導入予定。 この自動化技術によりパイロットの負担軽減と運用時の安定性を向上させます。 また、外装色に新色の「Black Edition」を設定。 内装の仕様もモダンなグレーを貴重とした「スチール」と、暖かみのあるベージュを貴重にした「オニキス」を選択可能になり、カーペットも木目調のものが選べるようになりました。 今回は機内の快適性も向上。 遮音材を刷新し、風切り音を減少させキャビン全体の静粛性が向上したほか、コックピットの座席スペースの拡大もオプションで用意しています。 ホンダエアクラフトカンパニー取締役社長山崎英人氏はホンダジェット エリート II の発表に関して以下のようにコメントしています。
「それなりの価格に見合う装備に」 ソニー・ホンダ第 1 弾 EV … 車内で音楽や映画を楽しく ソニーグループとホンダが 9 月に設立した電気自動車 (EV) の合弁会社「ソニー・ホンダモビリティ」は 13 日、第 1 弾の EV の受注を 2025 年前半に始めると発表した。 納車は北米で 26 年春から、日本で同年後半から。 その後は欧州などで展開する。 ホンダの北米工場で生産し、主にインターネットで販売する。 修理・点検に対応する専門店の設置も目指す。 車種や価格は未定だが、合弁会社の水野泰秀会長(ホンダ専務執行役員)は同日の記者会見で「それなりの価格に見合う装備にする」と語った。 新 EV では、ソニーが得意な音楽や映画を車内で楽しめる機能などを重視する。 ソニーのセンサー技術も、自動運転中の衝突回避に活用する。 川西泉社長(ソニーグループ常務)は「車は走行性や安全性の『メカ』で勝負してきた。 そこに付加価値を加え、戦える EV にする。」と述べた。 (yomiuri = 10-13-22) ホンダジェット、地域の足に 車と乗り継ぎ移動サービス ホンダは 2023 年中にビジネスジェット機「ホンダジェット」を使った移動サービスを国内で始める。 従来は企業などが購入やリースで自社のビジネス目的に利用するのが主だった。 車やバイクとセットにしてスマートフォンのアプリなどで一括して予約や決済ができるのが特徴だ。 定期便が少ない地方空港間での活用を狙い、地域の便利な足にして経済活性化にもつなげる考えだ。 21 日、新サービスの説明会を熊本県などで開いた。 10 月に実証実験を始める。 ホンダ自身がサービスの事業主体となって今後、23 年までに正式に提供する地域を選び、連携する企業などを決める。 まずは法人向け需要を開拓する。 企業の出張や旅行などでの団体利用や医療機関が主催する医療ツーリズムなどに照準を合わせる。 将来的には個人向けの旅行などにも使えるようにする構想だ。 組む相手は地方の鉄道やバス会社、観光会社、自治体などを想定している。 ビジネスジェットを借り上げてサービスを提供する国内他社の場合、使用料は 1 時間あたり 100 万 - 150 万円かかる。 ホンダは競合以下の価格での提供を目指す。 時間帯や混み具合で料金が変動する「ダイナミックプライシング」も導入検討中だ。 同事業を担当する井上大輔チーフは「ジェットをより身近な乗り物にしたい」と話す。 車や鉄道などをアプリなどで一括予約できて利便性を高めた総合的な移動サービス(MaaS、マース)にビジネスジェットを組み合わせるのは日本初。 世界でもまだ珍しいサービスだ。 ホンダは国内を皮切りにアジアでの展開も視野に入れる。 ジェットの予約はスマートフォンの専用アプリなどでの受付を想定し、1日前まで変更できる。自社の車のシェアサービス「エブリゴー」や二輪の同様のサービスなどと一緒に予約したり決済できたりする。近中距離でジェットに乗り、空港外では車や二輪で移動したり観光できたりする仕組みだ。 ホンダは自社でジェット機を保有するほか、グループ会社で運航を担うのが強みだ。 他社のジェット機借り上げサービスの場合、機体を外部調達していたり、運航を外部委託したりするため、予約締め切りは利用日の 1 週間程度前と使い勝手が悪い。 説明会では記者も体験搭乗した。 二輪製造のホンダ熊本製作所(熊本県大津町)から熊本空港(同益城町)まで車で移動し、空港から本田航空大分事業所(大分県国東市)までジェットを使った。 「もう離陸したの。」 音は静かで空でも小型機特有の揺れはほとんど感じない。 一般の航空機よりは狭いが、2 人ずつが向かい合って座ることができ、足を伸ばせる程度の広さがある。 新サービスで使う機体「ホンダジェットエリート」は乗客定員は 6 人。 航続距離は約 2,700 キロメートルだが、実際の運用では本州を縦断できる程度になる。 大分事業所から車部品製造のホンダ太陽(大分県日出町)まで車で移動した。 熊本と大分の拠点間を車だけで移動すると、通常は 2 時間強かかるところ 1 時間半で済んだ。 日本は山がちな地形で道路も迂回するため、近距離でもジェットを使うと移動時間を短縮できることが多い。 定期便の航空機で移動する場合、空港で搭乗手続きや保安検査が必要だがビジネス機なら不要だ。 ホンダジェットは購入に 7 億 - 8 億円がかかる。 これまでに国内累計で 10 機を販売した。 インドの調査会社マーケッツアンドマーケッツと、グローバルインフォメーションによると、ホンダジェットを含む「中型」のビジネスジェットの世界市場は、30 年に 21 年比 2 倍の 107 億ドル(約 1 兆 5,000 億円)に拡大する。 国土交通省調べでは、20 年末時点でビジネスジェット機の保有機数は米国が約 2 万 2,000 機、ドイツが 783 機、英国が 525 機だった。 日本は 59 機にとどまっており、ホンダも国内市場の成長余地は大きいとみている。 国交省によると、国内には国や企業、地方公共団体などが管理する空港が 97 ある。 ただ新型コロナウイルス禍の影響で定期便の発着は減少。 国交省試算では 20 年度に国が管理する 19 空港の EBITDA (利払い・税引き・償却前利益)の合計が 533 億円の赤字と苦境だ。 自治体はビジネスジェットの誘致で空港や地域経済の活性化を狙う。 山梨県の長崎幸太郎知事は 5 月下旬、県内に小型航空機専用の空港を新設する可能性を検討すると明らかにした。 同県は現時点では空港はないが、小型機などが離着陸できる滑走路を設けることを想定している。 今回、ホンダジェットの離陸地となった熊本県も「企業と協力してジェットの取り組みを広げていきたい(交通政策課の地下良広課長補佐)」と話す。 国交省が 21 年にまとめた試算によると、国内のビジネスジェット市場が 2 倍に拡大した場合、関連産業の経済効果は約 7,400 億円に及ぶ。 観光消費や移動時間短縮での業務効率化なども含めると、効果はさらに膨らむ可能性がある。 ホンダジェットは 16 年に事業化してから、世界で近中距離のビジネス需要を開拓してきた。 累計 200 機超を販売し中型以下のジェット機販売では 21 年まで 5 年連続で首位を維持する。 翼の上にジェットエンジンを配置し客室空間を広めに確保するなどの独自の設計や車で培ったコスト削減手法が生きた。 世界の航空機や旅客サービスはコロナ禍による需要低迷で競争が激しい。 新しい移動サービスで裾野が広がれば収益にも貢献する。 ホンダのジェット事業は近く営業黒字化する見通しだ。 (田辺静、白井咲貴、nikkei = 9-21-22) ホンダジェット納入数、世界首位 5 年連続、21 年は 37 機 ホンダの米子会社「ホンダ エアクラフト カンパニー」は 23 日(日本時間 24 日)、小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」の 2021 年の納入数が 37 機となり、同クラスで 5 年連続の世界首位だったと発表した。 高い飛行性能や燃費の良さが評価された。 新型コロナウイルス流行前の 19 年の納入数(36 機)を上回り、好調な売れ行きだった。 主な顧客は個人の富裕層や企業で、コロナ下で「密」を避け、感染を防ぐ移動手段としても需要が高まっているという。 15 年の初納入以来、日本の他、欧米や東南アジア、中国、ロシアなどで販売しており、21 年末時点で 209 機を納入した。 (kyodo = 2-24-22) 技術は人のために … 「ホンダらしさ」あふれる福祉車両を体験 健常者にとっては触れる機会の少ない福祉車両に、ホンダの試乗会で乗ることができた。 ホンダが創業から変わらず大切にしている「人の役にたちたい、喜ばせたい」という思いは、福祉車両に盛り込まれた創意工夫の数々からも感じられた。 まさに「ホンダイズム」の詰まった車両たちだ。 ホンダ第一号車と福祉車両の共通点 今回紹介する福祉車両とは、身体の一部が不自由な人が自分で運転したり、助手席や後部空間で移動したりするために改造を行った自動車のことだ。 試乗会を開催したホンダによると、日本では現在、年間 4 万台が販売されており、うち 7 割が車いすのまま後部空間に乗って移動するタイプで、運転補助装置を搭載するクルマはわずかだという。 ホンダはこのジャンルで豊富なキャリアを持つ。 運転補助装置では、手だけで運転ができる「テックマチック」を 1976 年、足だけで運転できる「フランツシステム」を 1982 年に実用化しており、助手席や後部空間で移動する介護車両についても 1995 年から提供している。 原点にあるのは、創業者の本田宗一郎が「技術は人のために」という精神のもと、最初の製品として送り出した自転車用補助エンジンであるとの説明があった。 たしかに福祉車両も、身体の一部が不自由な人々の移動を補助するものであり、最初の製品と通じるものがある。 この日は 4 種類の福祉車両を試すことができた。 まず体験したのは、手だけで運転する「テックマチック」だ。 試乗車は「フィット」で、乗り込むとセンターコンソールのシフトレバーの脇に、もうひとつレバーがあることに気づいた。 これがアクセル/ブレーキペダルの役目を担うもので、手前に引くとアクセル、奥に押すとブレーキになる。 2 輪車に乗ったことがある人は、右グリップを手前に捻ると加速することを知っているだろう。 それと同じロジックなので、筆者はすぐに慣れた。 ウインカーはこのレバーにあるスイッチを左右に動かす方式で、こちらも 2 輪車に似ている。 走行前にレバーの感触をチェックしてみると、足元のペダルも動く。つまり連動しているので、健常者でも同じクルマを運転することができる。 こうしたメカニズムなので、レバー操作に対する反応はとても自然。 こちらも慣れるのに時間はかからなかった。 ステアリングはリムに取り付けたノブを片手で操作する方式だが、現在のパワーステアリングは低速では軽いので、こちらも不便には感じなかった。 むしろアクセルとブレーキを作動させる左手の動きがまったく逆なので、高齢ドライバーによる交通事故の原因でよく報じられるアクセルとブレーキの間違いが起こりにくく、通常の運転環境より安全ではないだろうかと思ったりもした。 右半身が不自由なドライバー用の車両では、アクセルペダルが通常とは逆にブレーキペダルの左にあった。 ウインカーを出すレバーからは細いレバーが左側に伸びているので、左手と左足でも容易に運転できそうだった。 足だけで運転できるシステムも! 次に紹介する「フランツシステム」は、ドイツ人エーベルハルト・フランツ氏が考案したもの。テックマチックとは逆に、左右の足だけで運転ができる。日本の自動車会社でこの種のシステムを販売しているのはホンダが唯一だという。 ステアリングは左足を置く場所にあり、自転車のペダルのように操る。左に切るときは前回し、右は逆回しで、助手席側から見たステアリングの回転と同じだ。ウインカーなどは足元の小さなボタンを押すことで作動させる。 ドアを開けたりメインスイッチを押したりという動作は、筆者は手に頼らざるを得ないが、先天的に手が不自由な人は器用なので、足で扱うという。 ベルトはドアを閉めると自動的に装着されるタイプ。 昔のアメリカ車にも存在した形だ。 シフトレバーはアクセル手前のペダルで操作する。ロック解除はペダルの外側にあるプレートを右に押すことで行う。この2つも足で行える人はいるので、オプションにしているという。 始動時はブレーキペダルの上にあるロック用ペダルを踏んでブレーキをかけた状態にしたあと、スターターボタンを押す。その後はシフトペダルで D レンジを選び、ブレーキを踏むとロックが解除され、アクセルを踏むと発進する。 運転は、左足でペダルを回すステアリング、足で押すウインカーなど、テックマチックより慣れが必要だったが、ステアリングは通常のタイプより回転数を少なくするなど工夫が込められており、慣れればスムーズに運転することができた。 2021 年 10 月に発売となったフィットのフランツシステムには、取材時点で 10 人くらいの問い合わせがあったという。 たとえ少数であっても、移動の自由を提供する姿勢に感心した。 残る 2 つは介護車両で、ホンダでは車いす仕様車、サイドリフトアップシート、助手席リフトアップシート、助手席回転シートを用意する。 この日は車いす仕様車と助手席リフトアップシートを体験した。 「N-BOX」の車いす仕様車は、リアゲートを開けると折り畳み式のスロープがあるので、これを下ろし、電動ウインチを車いすに装着して、リモコンで車内に引き入れていく。 作動はスムーズだ。 フロアは低く、スロープの傾斜はゆるやかで、使用しないときは水平に格納できる。 格納時の後席や荷室は通常の N-BOX 同等に広い。 通常は後席下に置く燃料タンクを前席下に配置するホンダ独自の「センタータンクレイアウト」が寄与している部分もあるだろう。 駆動方式は 4WD も選べる。 助手席リフトアップシートは「フリード」で体験した。 こちらの動作もスムーズで、ステップに足を置いた正しい姿勢で座れば、身長 170cm の筆者が車体のどこにも触れずに乗り込むことができた。 F1 の経験をいかした車いすレーサー 福祉製品は 2 種類あった。最初に体験したのは歩行ナビゲーションシステム「あしらせ」だ。 ホンダの新事業創出プログラム「IGNITION (イグニッション)」から生まれたベンチャー企業の第 1 号として、2021 年に創業した株式会社 Ashirase が開発した、目の不自由な方のための製品だ。 「あしらせ」はスマートフォンと靴を連動させ、目の不自由な方を目的地に誘導するシステムだ。 スマホのアプリで目的地を設定すると、靴に装着したセンサーに Bluetooth で情報が伝わり、内側に入っているパネルのつま先、外側、かかとが振動する。 この信号に従って前進、停止、右左折を行うという仕組みである。 発売は 2022 年だ。 機器を足に付けた理由を聞いてみると、腕時計型などでは忘れる場合もあるのに対し、靴は外出時には絶対に履くからとのこと。 ただし、足の裏は全体が震えるうえに、点字ブロックもあるので分かりにくいので、いろいろな神経がある足の甲などに配置したとの説明だった。 安価であることにもこだわったとのこと。 将来は鉄道の降りる駅を伝えるなど、MaaS のような内容に発展させていきたいとの話もあった。 もうひとつは車いすレーサー「翔 (KAKERU)」で、2019 年の大分国際車いすマラソンでスイスのマニュエラ・シャー選手が世界新記録で優勝し、話題を集めたマシンだ。 車体はホンダとしては初のフルカーボンで、ウイング形状のフレームには F1 やホンダジェットの経験をいかした。 重量はわずか 7.9kg にすぎない。 ダンパーやステアリングをフレームに内蔵し、滑らかなフォルムとしたこともこだわりのポイントだという。 フレームだけで 330 万円もするという高価格車ゆえ今回は展示のみだったが、スタンダードモデルの「挑 (IDOMI)」には試乗することができた。 車いすレーサーに乗るのは初めてだったが、乗車姿勢は速さを追求するために適したもので、競技に集中できそうであり、よくできたスポーツカーに通じるものがあった。 2 輪車や飛行機も手がける会社だからこそ、モビリティをいろいろな角度から見ることができるのだろうし、すべての製品を通して「人の役にたちたい、喜ばせたい」という本田宗一郎の思想を感じた。 これもまた、ホンダらしさだ。 (森口将之、MyNavi = 1-5-22)
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