ハマスとイスラエル「4 日間休戦」開始も 緊張続く … 焦点は人質解放 ハマスとイスラエルが日本時間の午後 2 時から戦闘休止期間に入りました。 焦点はこの後、人質が順調に解放されるかどうかです。 現地から報告です。
パレスチナ人捕虜 150 人も解放予定 戦闘休止合意の一環 パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスは 22 日未明、ハマスとイスラエルの一時的な戦闘休止合意の一環で、イスラエルの刑務所に収監されているパレスチナ人捕虜 150 人が釈放される予定だとする声明を出した。 米 CNN が報じた。 CNN によると、ハマスは声明で、戦闘休止合意には医薬品や支援物資、燃料をガザ地区全域に運び込むことも盛り込まれたと明らかにした。 (asahi = 11-22-23) イスラエルとハマス、4 日間の戦闘休止合意 人質も 50 人規模で解放 イスラエルは 22 日未明、臨時閣議で、人質 50 人の解放と引き換えに戦闘を 4 日間休止することを承認した。 AP 通信などが報じた。 イスラム組織ハマスによる 10 月 7 日の奇襲攻撃から初の戦闘休止と、50 人規模ともされる人質解放が行われることになる。 イスラエル政府の発表によると、4 日間の戦闘休止の間、子どもや女性ら少なくとも 50 人の人質が解放される。 さらに、10 人の解放ごとに 1 日の戦闘休止期間が設けられるという。 イスラエルのネタニヤフ首相は 21 日から開催された臨時閣議で、交渉について「難しい決断だが、正しい決断だ」と述べて理解を求めていた。 (asahi = 11-22-23) イスラエル軍、ガザ南部への侵攻拡大を示唆 「ハマスがいる場所すべてで作戦行う」 【エルサレム = 福島利之】 イスラエル軍は 17 日、パレスチナ自治区ガザ北部でイスラム主義組織ハマスの司令部があるとみているシファ病院の捜索を続けた。 ハマスの排除に向け、ガザ南部へ地上侵攻を拡大する可能性も示した。 軍は病院で新たに「地下施設」を発見したと発表したが、詳細には触れなかった。 イスラエル軍のダニエル・ハガリ報道官は 17 日の記者会見で今後の展開について、「ハマスがいる場所は南部を含め、すべてで作戦を行う。 作戦は軍にとって最適な条件の時と場で行われる。」と述べた。 ロイター通信によると、イスラエル政府は 17 日、ガザへの定期的な燃料の搬入を承認した。 48 時間ごとに 14 万リットルが搬入される。 イスラエルはハマスによる燃料の利用を警戒しており、燃料の使途は上下水道供給に必要な浄水設備、病院、パン屋、通信会社の自家発電機などに限られる。 国連パレスチナ難民救済事業機関 (UNRWA) によると、基礎的な人道支援だけで 1 日当たり 16 万リットルの燃料が必要とされる。 イスラエルは 14 日に戦闘開始以来初めて、国連の支援物資を輸送するトラック用として、ディーゼル燃料 2 万 4,000 リットルの搬入を認めたが、人質が解放されるまで新たな搬入を認めない方針だった。 ガザでの人道危機の高まりを受け、米国がイスラエルに対し、燃料搬入を認めるよう強く求めていた。 (yomiuri = 11-18-23) イスラエル軍「ハマス拠点」ガザ地区最大の病院包囲か … 医師反論「司令部ある証拠は」 イスラエル軍が、ガザ市中心部のシファ病院の地下にハマスが拠点を築いているとして、重要な攻撃目標に定めています。 攻撃によって大きく倒壊してしまっています。 ガザ地区の保健当局は「シファ病院がイスラエル軍に包囲されている」と明らかにしました。 シファ病院の燃料が底をついて、医療機能が停止し、多くの乳児が死亡するリスクにさらされていて、そのうち 2 人が死亡したということです。 一方、イスラエル軍は攻撃の理由として、シファ病院の地下にハマスの司令部があると主張しています。 公開したCG映像には、地下に張り巡らされたトンネル網が描かれています。
これに対し、最近までシファ病院で働いていた医師は、こう反論します。
イスラエル、ガザのトンネル 130 カ所破壊 ハマス、長期戦へ備蓄か イスラム組織ハマスの壊滅を狙い、パレスチナ自治区ガザ地区での地上作戦を進めるイスラエル軍が、長さ数百キロに及ぶとされるハマスの地下トンネル網の発見や破壊に力を入れている。 「地下都市」とも称されるその実態は、どのようなものなのか。 「開戦以来、130 カ所のトンネルの入り口を破壊した。」 9 日、イスラエル軍は X (旧ツイッター)への投稿にこう記した。 投稿に添えられた動画には、地表に空いた穴や地下の空間のほか、トンネルの入り口とみられる場所を次々と爆破する様子が映されている。 トンネル内で水や酸素が蓄えられているのも見つかったとし、「ハマスが地下に長期間とどまる用意があることを示している」とつづった。 欧米メディアに対するイスラエル軍関係者の説明などによると、トンネルの入り口は目立たないよう、住宅やモスク、学校の中に設けられている。 深さは 40 - 50 メートルにもなり、内部には司令部や倉庫のほか、車両が通れる通路もある。 負傷者を治療できる施設もあり、地下で数カ月間持ちこたえられるという。 イスラエル軍が 7 日に公開したガザ地区北部に入った部隊の動画では、遊園地の観覧車のすぐ近くでトンネルが見つかったと指摘。 説明役の将校は「(トンネルの入り口となる)縦穴を見つけ、一帯に張り巡らされたトンネル網を爆破した」と主張した。 ただ、トンネル網の実態は謎に包まれている。 (asahi = 11-10-23)
ガザ地区は「子供の墓場」 軍事衝突開始から 1 カ月 国連事務総長が即時停戦訴え イスラエルとハマスの軍事衝突が始まってから、きょう 7 日で、1 カ月になります。 ガザ地区での民間人の死傷者は増え続け、かつてないほど人道危機の懸念が高まっています。 国連などが 6 日に発表した被害集計によりますと、イスラエル軍の攻撃によりガザ地区の住民の 7 割が家を追われており、電気不足などから半分近くの病院が医療サービスを提供できていないということです。 また、水や食料不足も深刻化しています。 この 1 カ月間で死者数は少なくとも 1 万 0,022 人となり、うち子供が 4 割以上を占めています。 パレスチナ保健省は、10 分に子供が一人死亡していると訴えています。 国連のグテーレス事務総長はガザ地区が「子供の墓場」になりつつあるとして即時の停戦を訴えました。 アメリカも人道支援のための一時停戦を求めていますが、イスラエルは拒否しています。 (テレ朝 = 11-7-23) イスラエル軍「ガザ市の包囲完了した」 … 人質 241 人捜索で米無人偵察機が上空飛行か 【エルサレム = 福島利之、ワシントン = 淵上隆悠】 イスラエル軍は 2 日、イスラム主義組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザの中心都市ガザ市の包囲を完了したと発表した。 米国のブリンケン国務長官は 3 日、イスラエルを再訪してベンヤミン・ネタニヤフ首相と会談した。 ブリンケン氏はガザでの人道危機の深刻化を受け、イスラエル側に「戦闘の中断」を求めたとみられる。 イスラエル軍のダニエル・ハガリ広報官は 2 日夜の記者会見で「イスラエル軍はハマスが本拠地にしているガザ市の包囲を完了した」と述べた。 イスラエルがガザでの戦闘が「第 2 段階」に入ったと宣言してから 4 日で 1 週間となる。 ハガリ氏はイスラエル軍は包囲を維持しながら、ハマスの拠点や司令部、ロケット砲の発射場所を攻撃していると説明した。 ブリンケン氏は 10 月中旬以来となるイスラエルへの出発に先立ち記者団に「市民の被害を最小限に抑えるためにとるべき具体的な措置について協議するつもりだ」と述べた。 ハマスの攻撃を受けたイスラエルには、自衛のみならず、二度と同じことが起きないような措置を講じる権利と義務があることも改めて強調した。 米国は当初、ハマスを利することにつながるとして早期停戦には否定的だったが、イスラエルの攻撃でガザの住民が多数犠牲になっていることへの批判を踏まえ軌道修正している。 米国のバイデン大統領は 1 日の演説で「戦闘の中断が必要だ。 取り残された人々を脱出させる時間を稼ぐ。」と語った。一方、イスラエル軍はハマスが 241 人を人質にしていることを確認したと発表した。 ロイター通信は、複数の米当局者の話として、米国の無人偵察機が人質の捜索のためにガザ上空を飛行していることを明らかにした。 ガザの保健当局によると、ガザでの死者は 9,163 人で、負傷者は 2 万 4,000 人以上に上っている。 ハマスによる越境攻撃によるイスラエル側の死者は約 1,300 人で、地上作戦で兵士 23 人が死亡している。 (yomiuri = 11-3-23) ガザとイスラエルの死者、計 1 万人超える パレスチナ自治区ガザ地区のガザ保健省は 1 日、10 月 7 日の戦闘開始以降、子ども 3,648 人を含む、少なくとも 8,796 人がガザ地区で死亡したと発表した。 ロイター通信が 1 日、伝えた。 イスラエル側の死者は、少なくとも 1,400 人とされ、双方での死者は 1 万人を超えた。 (asahi = 11-1-23) イスラエル軍 "戦争の第 2 段階" でガザ地区北部への攻撃強化か イスラエル軍はネタニヤフ首相が「戦争の第 2 段階に入った」と宣言する中、イスラム組織ハマスが実効支配するガザ地区での軍事行動を拡大し、激しい空爆も続けています。 ガザ地区の住民には南部に退避するよう改めて呼びかけていて、今後、ガザ地区北部への攻撃をさらに強化するものとみられます。 イスラエル軍は29 日もガザ地区で地上での軍事行動を拡大しているほか、前日から少なくとも 450 か所のハマスの軍事拠点などを空爆したと発表しました。 これに対しハマス側もガザ地区の北東部でイスラエル軍の軍用車両を対戦車ミサイルで攻撃したとする映像を公開していて、激しい地上戦が続いているものとみられます。 こうした中、イスラエルのネタニヤフ首相は 28 日「昨夜、さらに多くの地上部隊がガザ地区に入った。 これは戦争の第 2 段階だ。」と宣言しました。 軍の参謀総長も「この戦争には複数の段階があり、われわれは次の段階に移った」と話していて、全面的な地上侵攻に踏み切るのではなく、情勢をみながら地上での軍事行動の段階を引き上げる方針とみられます。 またイスラエル軍は、ガザ地区の住民に早急に南部に退避するよう呼びかけていて、今後、ガザ地区北部への攻撃をさらに強化するものとみられます。 軍の報道官は「退避への時間はなくなろうとしている」としたうえで、南部に対しては「より多くの食料や水、医薬品がトラックで運ばれる予定だ」としています。 ただ、イスラエルはガソリンなど燃料の搬入は認めない姿勢を変えておらず、ガザ地区で活動するパレスチナの赤新月社は 29 日に公開された音声メッセージで「燃料不足で救急車 3 台を動かせなくなった」と厳しい現状を伝えています。 一方、イスラエル北部のレバノンとの国境ではイスラエル軍とシーア派組織ヒズボラとの衝突が徐々に激しさを増しています。 28 日にはレバノン側から対戦車ミサイルや迫撃砲による攻撃があり、イスラエル軍の戦闘機がヒズボラの施設を空爆しました。 イスラエルはハマスを上回る戦力を持つヒズボラの参戦を強く警戒していて、ガザ地区への大規模な地上侵攻に踏み切るかどうかの判断にも影響を与えると指摘されています。 専門家「本格的な地上作戦に移行している可能性も」 イスラエルのネタニヤフ首相が「戦争の第 2 段階だ」と述べたことについて、中東の安全保障に詳しい防衛省防衛研究所の西野正巳主任研究官は、「軍事的必要性で言えば空爆と砲撃で最低限やるべきことについては行ったと思われるので、地上作戦を伴う段階に移りつつあるという意味でおそらく言っている。 ハマスの軍事拠点をつぶすのであっても、戦闘員を倒すのであっても、人質を奪還するのであっても地上部隊を入れることは必要だ。」と指摘しています。 そのうえで、大規模な地上侵攻の始まりかどうかの明言を避けたことについては、「イスラエルはアメリカなど人質を取られている国から地上戦を先送りしてほしいと要請が来ていて、そこにある程度配慮せざるをえず、本格的な地上作戦はやっていないと言える状態を長く維持したいはずだ。 しかし本音では限定的ではない地上作戦を行いたいと考えていて、その場合は本格的な地上作戦をやっていないという設定のもと実際には本格的な地上作戦に移行している可能性もある。」と指摘しています。 地上作戦に対するハマスの対応については、「地下のトンネルから隠れて攻撃したり爆発物をしかけたりするなど、ゲリラ戦で対抗するだろう。 住民がいるとイスラエル軍は被害を避けるために限定的な火力しか使えなくなるので、ハマスはイスラエル軍にとって戦いにくい環境を作ってくる可能性がある」と述べ、住民を盾にした作戦を行う可能性があると指摘しています。 また、今後の中東情勢については、「レバノンのヒズボラやイエメンのフーシ派などはハマスと共闘関係にあり、連帯姿勢を示す必要があるのでイスラエルに対してすでに攻撃を行っている。 地上作戦によってヒズボラなどが本格的に参戦する可能性は低いとみられるが、イスラエル北部のレバノンの国境周辺で戦闘の規模が激しさを増すことはありえる」と述べ、衝突が拡大する可能性は否定できないという認識を示しています。 (NHK = 10-29-23) ラファ検問所が開通 ガザとエジプトの境界、国連の車両通過 パレスチナ自治区ガザ地区とエジプトの境界にあるラファ検問所が 21 日午前 10 時 20 分ごろ(日本時間午後 4 時 20 分ごろ)、開通した。 カタールの衛星テレビ局アルジャジーラの中継映像からは、「UN (国連)」と書かれた車両などが検問所を通る様子が確認できた。 ラファ検問所をめぐっては、バイデン米大統領の仲介で 18 日に検問所を管理するエジプトとガザ地区全体を封鎖するイスラエルが、トラック 20 台分の搬入で合意した。 一方、当初は 20 日の搬入予定がずれ込んでいた。 (asahi = 10-21-23) ◇ ◇ ◇ 21 日にもガザへ支援物資 国連 国連は 20 日、パレスチナ自治区ガザ地区とエジプトとの境界にあるラファ検問所からの支援物資の搬入について、21 日中にも実施される可能性があるとの見方を示した。 AFP 通信が伝えた。 報道によると、国連のグリフィス事務次長(人道問題担当)の広報担当者がスイスのジュネーブで「できるだけ早い援助活動開始のため関係者と交渉している」とした上で、「翌日かそのあたりには開始される予定だ」と記者団に語ったという。 (asahi = 10-20-23) ハマスが人質 2 人を解放、米国籍の母娘 - カタールが仲介
パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスは拘束している人質のうち、米国籍の母娘 2 人を解放した。 イスラエル政府が発表した。 イスラエル首相府と複数の米当局者によると、解放されたのはジュディス・タイ・ラーナンさんとナタリー・ショシャナ・ラーナンさん。 2 人はガザ地区との境界でイスラエル軍に引き渡され、家族との再会場所に向かっている。 7 日のハマスによる奇襲攻撃で連れ去られた人質は 200 人を超える。 ガザ侵攻遅らせるよう米がイスラエルに圧力、人質解放優先 - 関係者 20 日夜のホワイトハウスの声明によると、バイデン米大統領は解放された米国人 2 人と話をした。 またホワイトハウスは、バイデン氏がイスラエルのネタニヤフ首相と人質解放および米国市民のガザからの安全な脱出への取り組みについて協議したとしている。 バイデン氏は声明で「この攻撃があった早い段階から、われわれはハマスの人質となった米国市民の解放に向けて 24 時間体制で取り組んできた。 まだ拘束されている人々の解放を確保するための取り組みは終えていない。」と表明した。 ブリンケン米国務長官はワシントンで記者団に対し、米国人 10 人がなお行方不明で、少なくともその一部はハマスに拘束されていると考えられると述べた。 さらなる人質解放の交渉条件について問われると、「無条件」で解放されるべきだとだけ答えた。 ABC ニュースによると、母娘はイリノイ州エバンストン出身で、親類の誕生日を祝うためにイスラエルを旅行していた。 ハマスは声明で、カタールの仲介で米国人 2 人が解放されたと説明。 カタール政府も解放を確認し、「全ての関係者による何日もの継続的なコミュニケーション」で事態が打開したとしている。 ハマスに連れ去られた人質 200 人の運命、鍵はカタールの外交ルート カタールは、イスラエルやハマスと対話を継続していくと述べた。 ハマスは人質 2 人の解放について、人道的見地に加え、バイデン大統領の主張の「虚偽と根拠のなさ」を示すためだと指摘。 バイデン氏の具体的な主張には言及しなかった。 (Nick Wadhams、Bloomberg = 10-21-23) 病院は廊下まで負傷者、ガザ避難民「どうしたら生き残れるか」 … パン購入に 4 時間待ち 【エルサレム = 福島利之】 パレスチナ自治区ガザの北部から南部ハンユニスに逃れた約 50 万人とされる避難民の人道状況が深刻さを増している。 イスラエルによるガザ封鎖で日常生活に欠かせない住居や食料、電気が足りない日々が続き、空爆で安全も脅かされている。 ■ 南部ハンユニス 読売新聞通信員によると、病院では負傷者が廊下まであふれている。 避難先で家を確保できなかった数万人が学校や病院の軒下で夜露をしのぐ。 ごみ収集車はガソリンがないため動かず、道にはごみが散乱し、異臭が漂う。 市場の棚は空っぽだ。 まきで焼くパン店には、朝から人々が殺到している。 ガザ北部から家族 5 人で逃れてきたイマード・ナジャラさん (30) は嘆く。 「ここでは人間が生きていくだけの最低限のものすら得られない。 家族は今、命の危機に瀕(ひん)している。」 ガザ北部の家がイスラエル軍の空爆で破壊され、約 30 キロ南のハンユニスに家族と逃れてきた中学生イスラム・マドフーム君 (14) は連日、開店前のパン店に並ぶ。 いとこのムハンマド君 (14) と 4 時間ほど並んで買えたのは、「ホッブス」と呼ばれる丸く平たいパン数個だけ。 家族や親戚 30 人が食べるには不十分だ。 2 人は 1 日 2、3 回、5 5キロほど離れた国連パレスチナ難民救済事業機関 (UNRWA) が運営する学校まで水もくみにいく。 夜になると空爆が続き、眠れない。 マドフーム君は「僕たちはこれ以上どこに逃げたらいいのか。 戦争はいつ終わるのか。」と嘆く。 主婦ラナ・ガラバウワイさん (38) は、イスラエル軍から避難するよう電話を受け、家族や近所の親戚ら 15 人で避難してきた。 子ども 2 人を抱え、妊娠もしている。 ガザ南北を走る幹線道サラハッディーン通りを 8 キロ歩いたところで、羊を載せるトラックが通りかかり、荷台に乗せてもらった。 避難中、後ろを走っていたトラックは空爆を受け、数十人が死亡した。 2 部屋の小さな家を借りたが、15 人では狭すぎる。 床に縮こまり、重なり合うようにして眠る。 水が出ないため、トイレの水も流せない。 ガラバウワイさんは「想像を絶する生活が続いている。 どうしたら生き残れるか。」と嘆いた。 (yomiuri = 10-20-23) 双方の死者は 4,800 人超に 今月 7 日以降の一連の衝突でイスラエル側では少なくとも 1,400 人が死亡した一方、ガザ地区では少なくとも 3,400 人が死亡し、双方の死者は 4,800 人を超えています。 ガザ地区では 18 日もイスラエル軍による激しい空爆が続き、さらにガザ地区の保健当局は、地区内で子ども 600 人を含む 1,300 人ががれきに閉じ込められて行方不明になっているとしています。 また、ガザ地区北部の病院で 17 日に起きた爆発についてガザ地区の保健当局はこれまでに 471 人の死亡が確認されたとしています。 これについてハマス側はイスラエル軍の攻撃による被害だと主張していますが、イスラエル側はガザ地区にいるハマスとは別の武装組織が発射したロケット弾が落下したものだと主張し、互いを非難し合っています。 (asahi = 10-19-23) バイデン氏「もう一方がやったように見える」 病院爆発は大きな誤算 バイデン米大統領が18日、イスラエルのテルアビブを訪れ、ネタニヤフ首相と首脳会談した。17日にパレスチナ自治区ガザ地区の病院で多数の民間人が殺傷されたことを受け、予定していたアラブ指導者らとの会談は急きょ中止となり、人道危機緩和の演出を狙ったバイデン氏にとっては大きな誤算となっている。 ガザの病院爆発については、ガザの保健省はイスラエル軍の攻撃だと非難し、イスラエル軍はガザの武装組織「イスラム聖戦」のロケット弾の誤射だと主張するなど、責任の所在をめぐり情報が錯綜(さくそう)する。バイデン氏は会談の冒頭、「あなた方ではなくもう一方の側がやったように見える」と述べ、イスラエルの立場に理解を示した。大統領専用機から記者会見した米国家安全保障会議のカービー米戦略広報担当調整官は爆発の主体について「イスラエルは断固、関わっていないと否定した。 彼らに任せる」と語った。 カービー氏によると、バイデン氏はネタニヤフ氏と協議した後、イスラエルの戦時内閣の閣僚らとも会談。ガザを実効支配するイスラム組織ハマスの攻撃を受けた後、救援活動に取り組んだ人々や、犠牲者の家族、人質となっている人の家族らとも面会する。演説で、イスラエルへの支持と自衛に必要な支援の継続を表明する見通しだ。 バイデン氏は17日、病院の爆発を受けて「恐ろしい人命の損失に憤り、深く悲しんでいる」と追悼する声明を出した。極度の混乱のなかにあるガザで、多数の民間人が一瞬で殺傷される事態が起きうる現実が、バイデン氏の訪問直前にあらわになったことの影響は大きい。 バイデン氏の訪問は、米国世論の強いイスラエル支持を反映したものだった。ただ、連日の空爆でガザの死傷者が増え続け、地上侵攻の機をうかがうイスラエルに対し、アラブ諸国を中心に国際的批判も広がっていた。 カービー氏によると、バイデン氏がヨルダンで面会し、人道支援などについて議論する予定だったエジプトのシーシ大統領やパレスチナ自治政府のアッバス議長とは、イスラエルからの帰りの機内で電話協議する。 米国人を含む人質解放はめどが立っておらず、地上侵攻でさらに民間人への被害が広がれば、米国世論も変化し、批判の矛先はバイデン政権にも向かう可能性がある。支援物資がハマスにわたる事態を警戒するネタニヤフ政権を直接説得し、最低限の人道的配慮を迫るのが、今回のバイデン氏訪問の狙いだった。 イスラエル軍は1400人が死亡した7日のハマスによる越境攻撃の後、ガザへの爆撃を続け、地上侵攻の準備も整えた。バイデン氏はネタニヤフ氏との会談で、今後の軍事作戦についてイスラエル側から説明を受け、人質の解放や、ガザの民間人の安全を極力確保し支援物資を届ける方策について協議する。(ワシントン = 下司佳代子、asahi = 10-18-23) イスラエル軍、病院爆発の「証拠」動画公開 過激派の誤爆と主張 パレスチナ自治区ガザ地区で 17 日夜に起きた病院の爆発を巡り、イスラエル軍は 18 日、現場を上空から撮影した衛星画像などをまとめた動画を公開し、爆発は過激派組織「イスラム聖戦」が発射したロケット弾の誤爆によるものだったと改めて主張した。 公開したのは約 30 秒の動画。 炎上する現場の画像から、病院の駐車場が爆発現場だと指摘している。 イスラエル軍による通常の空爆では地面に大きな穴ができるが、病院の現場にはこうした穴ができていないと主張。 建物にも大きな被害を及ぼさず、空爆が原因ではなかった証拠だとしている。 また、爆発が起きた時間帯にイスラム聖戦がロケット弾の発射に失敗したことを示す会話の録音記録も公開した。 (カイロ・金子淳、mainichi = 10-18-23) ガザの病院に空爆 500 人死亡の情報 パレスチナ自治区ガザ地区の保健省は 17 日、ガザ市にあるアフリアラブ病院が空爆され、患者や医療従事者、避難していた市民ら少なくとも 500 人が死亡したと発表した。 同省報道官は声明で「イスラエル軍は大虐殺を行った」と非難した。 カタールの衛星テレビ局アルジャジーラの映像では、暗闇の中で建物から突然炎が上がる様子や、暗闇の中で血を流して担架で運ばれる人、シートをかけられて横たわる遺体などが見える。 ガザ地区に本拠を置くイスラム組織ハマスが 7日にイスラエルを越境攻撃して以来、イスラエル軍はガザ地区への攻撃を強め、ガザの保健省によると、少なくとも 3 千人が死亡した。 地区内では、空爆を恐れて、病院に身を寄せる市民が多数いる。 (asahi = 10-18-23) ハマス、人質解放交渉の用意を示唆 「200 - 250 人を拘束」 イスラエルとイスラム組織ハマスの軍事衝突で、ハマスの軍事部門「カッサム旅団」の報道官は 16 日、パレスチナ自治区ガザ地区で拘束されているイスラエル側の人質が 200 - 250 人ほどであるとテレグラムに投稿した。 「状況が許せば解放する」とも述べた。 解放に向けてイスラエル側と交渉の用意があることを示唆したともとれる内容だ。 同報道官は、人質に対し、ハマスの人員と同じ食事をとらせていると話した。 同旅団のテレグラムは、人質の一人だとする女性が話す動画も投稿した。 女性はヘブライ語で、21 歳のミア・シェムさんと名乗った。 映像によると、ハマスがイスラエルに攻撃を仕掛けた 7 日、シェムさんは南部スデロット周辺で腕を負傷。 ハマス側によってガザに連れて行かれ、腕の手術を受けたという。 ハマス側が薬も与えてくれたと説明し、「家に帰り、家族に会いたい。 できるだけ早く私をここから出してほしい。」と訴えた。 (asahi = 10-17-23) パレスチナ ガザ地区 "100 万人自宅追われる" 国連 イスラエルによる大規模な地上侵攻への緊張が高まる中、国連によりますと、パレスチナのガザ地区では少なくとも 100 万人が自宅を追われるなど人道危機が深刻化しています。 一方、アメリカの国務省は中東を訪問中のブリンケン国務長官が 16 日に再びイスラエルを訪れると明らかにし、人道回廊の設置などについて関係国の外交の動きが活発化しています。 イスラエル軍とハマスの衝突は 15 日も続き、ガザ地区の保健当局によりますとこれまでに 2,670 人が死亡した一方、イスラエル側では少なくとも 1,400 人が死亡し、双方の死者は 4,000 人を超えています。 パレスチナ難民を支援する UNRWA = 国連パレスチナ難民救済事業機関は、15 日、ガザ地区ではこの 1 週間で少なくとも 100 万人が自宅を追われて避難を余儀なくされたと発表しました。 少なくとも 40 万人は UNRWA の学校や建物に避難しているものの、避難場所としての設備が整っておらず衛生環境も悪いということです。 また、OCHA = 国連人道問題調整事務所によりますとガザ地区南部の一部の地域でイスラエルからの水の供給が再開されたものの、海水から真水をつくるための施設は燃料不足で稼働できておらず、脱水症状などの懸念は続いているということです。 さらに、WHO = 世界保健機関によりますと、15 日、ガザ地区の北部にある 4 つの病院が、損傷したり標的にされたりして稼働できなくなっているなど、ガザ地区では人道状況の悪化が深刻化しています。 一方、アメリカの複数のメディアは政府関係者の話としてバイデン大統領が今週、イスラエルを訪問する可能性について両国の間で協議が行われていると伝えました。 これについてホワイトハウスの NSC = 国家安全保障会議の報道官は「大統領の訪問について発表できるものはない」とコメントしています。 このほか、アメリカの国務省は先週、イスラエルを訪問したブリンケン国務長官が 16 日、再びイスラエルを訪問すると発表しました。 ブリンケン長官は、今回の中東訪問でエジプトなどと協議し、ガザ地区とエジプトの境界にあるラファ検問所が支援物資を運び込むために開放される予定だと明らかにしています。 イスラエルへの再度の訪問では民間人の避難のための人道回廊の設置などについて改めて協議を行うとみられていて、大規模な地上侵攻が懸念される中、民間人への被害を最小限にするための関係国の外交の動きが活発化しています。 (NHK = 10-16-23) ガザ地区の死者数が 2,329 人に パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスによる大規模攻撃を受け、イスラエル側が実施したガザ地区への攻撃による死者数が、2,329 人になった。 ガザ地区の保健省が 15 日に発表し、ロイター通信が報じた。前日の発表から 114 人増えた。ガザ地区の負傷者数は 9,714 人に上るという。 (asahi = 10-15-23) ガザ地区で 300 人死亡、大半が子供と女性 ガザ地区の保健省によると、14 日にパレスチナ人 300 人が死亡し、そのほとんどが子供と女性だったという。 800 人が負傷した。 ロイター通信が伝えた。 (asahi = 10-15-23) イスラエル、ガザ住民に避難路 22 時まで「危害加えず」 【イスタンブール = 木寺もも子】 イスラエル軍は 14 日、パレスチナ自治区ガザ北部の住民に対して同日午前 10 時 - 午後 4 時(日本時間午後 4 - 10 時)の間にガザ南部に避難するよう促した。 2つの避難路を示し、期限までは危害を加えないとした。 イスラエルによる本格的なガザ侵攻が近いとの懸念が強まっている。 イスラエルは、13 日朝にも 24 時間以内の退避を勧告していた。 自家用車やトラックに家財を満載してガザ北部から南部に逃れる住民の様子が伝えられており、国連人道問題調整事務所 (OCHA) は同日、既に数万人が避難したとの見方を明らかにした。 ただ、ガザ北部には 110 万人が住むとされる。 道路や建物が破壊され、電気やインターネットも使えない中での大規模な避難は困難だ。 イスラエルに土地を追われることへの抵抗感もある。 中東の衛星放送局アルジャズィーラは 13 日、避難中の住民約 70 人が空爆によって死亡したと報じた。 ガザ地区はイスラエルによる封鎖を受けているうえ、イスラエルはガザ南部にも空爆を加えている。 国連のグリフィス事務次長(人道問題担当)は 13 日、X (旧ツイッター)への投稿で「安全な逃げ場はどこにもない」と指摘。 事実上強制的な避難勧告について「戦時(国際)法や基本的な人道にもとるものだ」と非難した。 (nikkei = 10-14-23) 攻撃を指揮したハマス指揮官を殺害 イスラエル国防軍 イスラエル国防軍 (IDF) は 14 日、パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスの指揮官を殺害したと X (旧ツイッター)に投稿した。 IDF はこの人物が 7 日にあったイスラエルへの攻撃を指揮したとしている。 IDF は投稿で、「全てのハマスのテロリストは同じ運命をたどるだろう」と記した。 (asahi = 10-14-23) ガザ地区の死者数が 2,215 人に 保健省 パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスによるイスラエルへの大規模攻撃を受けて、イスラエル側が実施したガザ地区への攻撃による死者数が、子ども 724 人を含む 2,215 人になった。 ガザ地区の保健省が 14 日に発表し、カタールの衛星放送局アルジャジーラが報じた。 ガザ地区の負傷者数は 8,714 人に上るという。 (asahi = 10-14-23) イスラエルの日本人 51 人、退避用の韓国軍用機で出発 韓国外交省は 14 日、イスラエルに滞在する韓国人の退避のため派遣した軍輸送機に、韓国人 163 人のほか日本人 51 人、シンガポール人 6 人が搭乗したと明らかにした。 現地時間の 14 日未明にテルアビブを出発したという。 外交省によると、韓国人の搭乗者には長期滞在者 81 人のほか、短期の旅行客が 82 人いるという。 14 日夜にソウル近郊の空港に到着する予定。 イスラエルに残る韓国人の安全確保に向け、陸路や航空便での安全な場所への移動を引き続き支援するとしている。 (asahi = 10-14-23) パレスチナが国連に介入を要請 ハマスとイスラエルの武力衝突による死者は 1,600 人近くに パレスチナ自治区のイスラム組織「ハマス」とイスラエルの武力衝突による死者は 1,600 人近くにのぼっていて、事態がさらに悪化する懸念もでています。 ハマスが 7 日におこなった大規模攻撃への報復として、イスラエルはガザにあるハマスの拠点などへの空爆や、ハマスの戦闘員の掃討作戦を続けています。 ハマス側も断続的にイスラエルにロケット弾を撃ち込んでいて、イスラエルメディアはおよそ 900 人が死亡したと伝えています。 一方、パレスチナ側の保健当局はこれまでに 687 人が死亡したとしていて、双方の死者は 1,600 人近くにのぼっています。 こうしたなか、ロイター通信によりますと、ハマスは 9 日「イスラエルが警告なしに民家を空爆するたびにイスラエル人の人質が処刑されることになる」という声明を出したということです。 イスラエルのメディアは、ハマスと別の武装組織がおよそ 130 人を人質にとり、なかには軍の高官もいると主張していると伝えています。 また、ロイター通信はパレスチナ自治政府の通信社を引用し、パレスチナが「ガザで進行中のイスラエルの攻撃」を阻止するため、国連に介入を要請したと報じています。 国連のグテーレス事務総長は、ハマスによる攻撃を非難する一方、イスラエルがガザ地区の包囲を命じたことについて懸念を示しました。 国連・グテーレス事務総長「イスラエルがガザ地区を完全に包囲するという本日の発表を受け、深く心を痛めている。」 さらに国際社会に対しガザ地区への早急な人道支援を求めました。 (日テレ = 10-10-23) イスラエルがガザ空爆、ハマスの攻撃に報復 死者 1,100 人超える [エルサレム/ガザ] イスラエルは 8 日、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスから 7 日に受けた大規模攻撃の報復として、ガザを攻撃した。 空爆により団地やトンネル、モスク、ハマス幹部の住居などが被害を受け、子ども 20 人を含む 400 人以上が死亡した。 ハマスの前日の攻撃では 700 人のイスラエル人が死亡しており、双方の死者は 1,100 人を超えた。 ハマスはまた、数十人を人質にした。 イスラエルのガラント国防相は、死者が出たほか人質が拘束された町オファキムで、「ガザ地区が払う代償は何世代にもわたって現実を変える非常に重いものになるだろう」と語った。 世界中から自制を求める声が上がったが、西側諸国はおおむねイスラエル側を支持。 一方、イランや同国などが支援するレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラなどはハマスを称賛した。 イスラエル南部では 8 日もハマスの武装集団とイスラエル治安部隊の衝突が続いた。 イスラエルは犠牲者について公式な数を発表していないが、国内メディアによると少なくとも 700 人が死亡し、子どもも含まれているという。 CNN は米国の内部メモを引用して、少なくとも 3 人の米国人がハマスの武装集団に殺害されたと報じた。 (Maayan Lubell、Nidal Al-Mughrabi、Reuters = 10-9-23) イスラエルとパレスチナ、死者 900 人超す 紛争激化する懸念広がる パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスが行ったイスラエルへの大規模攻撃は、ロケット弾や戦闘員の襲撃によるイスラエル側の死者が 600 人以上、負傷者が 2,048 人となった。 イスラエルメディアが 8 日伝えた。 一方、イスラエルによる報復空爆で、ガザの保健省によると、パレスチナ人 313 人が死亡し、1,990 人が負傷した。 イスラエルのネタニヤフ首相は 7 日、テレビ演説で「この暗黒の日に対して、私たちは強力な報復を行うだろう」と述べた。 ロイター通信は、7 日に確認できたイスラエル側の死者数について、1973 年にエジプトとシリアから奇襲を受けた第 4 次中東戦争以降で最多だと報じた。 イスラエル軍の報道官は、記者会見でガザ地区への地上侵攻の可能性について問われ、「あらゆる選択肢を検討している」と述べた。 今回の攻撃を受け、国連安全保障理事会は現地時間 8 日に緊急会合を開く予定だ。 イスラエル領内でのイスラエル軍とハマスの戦闘が続くなか、AP 通信などによると、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラが 8 日朝、イスラエルが占領するシリアのゴラン高原に向けて砲撃した。 イスラエル軍は、レバノン側の発射地域を攻撃したと発表した。 ヒズボラは、ハマスと同様、イスラエルと敵対するイランの支援を受ける組織として知られる。 AP 通信によると、ヒズボラは声明で「大量のロケット弾と砲弾を使った攻撃はパレスチナの抵抗と連帯するものだ」と説明した。 ハマスの攻撃によって生じた混乱に乗じ、紛争が周辺地域も巻き込む形で激化する懸念が広がっている。 イスラエル軍によると、ハマスの戦闘員は、イスラエル領内の住宅地などで市民や治安部隊の隊員を襲撃したほか、多数を人質としてガザに拉致した。 カタールの衛星放送局アルジャジーラが伝えたハマス幹部の説明によると、ハマスは今回、イスラエルに捕らわれているパレスチナ人の囚人を全員解放させるのに十分な人数のイスラエル兵を拘束したという。 一方、イスラエル政府はガザ地区への電力や物資、燃料の供給を停止すると決めた。 英公共放送 BBC によると、ガザ地区で消費される電力の約 80% はイスラエル側から供給されていたという。 イスラエル軍は報復としてガザ地区を断続的に空爆している。 イスラエル紙ハアレツによると、空爆された建物には高層ビル 3 棟が含まれており、14 階建てのビルなどが倒壊した。 ハマスの関連施設で住人には事前に攻撃を通告した、とイスラエル軍は説明している。 ☆ 岸田文雄首相は 8 日、イスラム組織ハマスのイスラエルに対する大規模攻撃について、「罪のない一般市民に多大な被害が出ており、我が国は、これを強く非難します。 御遺族に対し哀悼の意を表し、負傷者の方々に心からお見舞い申し上げます。」と自身の X (旧ツイッター)に投稿した。 (エルサレム = 高久潤、テヘラン = 佐藤達弥、asahi = 10-8-23) |