新名神・新東名きょう開通 「渋滞名所」も激変! 続く春の道路開通ラッシュ

3 月 17 日、新名神高速の三重県区間と、新東名高速の神奈川県区間の一部が開通。 東・名・阪を結ぶ「日本の大動脈」で発生している渋滞の改善が見込まれています。 また東北地方でも、この春に主要な道路が続々と開通します。

三重県内への経済波及効果、年間 480 億円!

新名神高速 新四日市 JCT - 亀山西 JCT (三重県) 23km

三重県内の新名神が全線開通し、渋滞が慢性的に発生している東名阪道の四日市 JCT - 亀山 JCT 間を山側に迂回するルートが完成します。

2008 (平成 20)年に新名神の亀山 JCT - 草津 JCT 間が開通し、中京圏と近畿圏を行き来するクルマの多くは東名・名神ルートから東名阪道・新名神ルートへ転換しましたが、それにより東名阪道には新名神、伊勢、名阪国道方面の交通が集中。 容量不足に陥っていました。 今回の開通により、その区間へクルマが分散され、東名阪道の渋滞は、およそ 9 割も削減される見込みです。

三重の地銀、百五銀行の研究機関である百五総合研究所は 3 月 13 日(水)、今回の新名神開通が県内の産業に年間およそ 480 億円もの経済波及効果をもたらすという調査結果を発表。 その報告書で紹介されている国土交通省によるアンケート結果によると、先述した東名阪道の渋滞を避けて三重県内での観光・レジャーを控えた経験のある人は、近隣 7 県で約 3 割を占めたといい、この開通による観光誘客への期待は大きいとしています。

神奈川の新東名も開通!

新東名高速 厚木南 IC - 伊勢原 JCT (神奈川県) 約 4km

厚木南 IC から 1 区間西へ延伸し、伊勢原 JCT で東名に接続。 これにより、伊勢原 JCT から圏央道のあいだで、東名(伊勢原 JCT - 海老名 JCT)と新東名(伊勢原 JCT - 海老名南 JCT)による「ダブルネットワーク」が完成します。

たとえば東名上り線から圏央道へ向かう場合、渋滞が発生しがちな海老名 JCT を避け、その手前の伊勢原 JCT から新東名・海老名南 JCT 経由で圏央道へ入ることが可能に。 また圏央道内回り(茅ケ崎方面)では、海老名 JCT から東名へ入ろうとするクルマによる渋滞も発生していましたが、海老名 JCT を素通りして海老名南 JCT へ行き、新東名経由で東名下り線へ向かうこともできるため、東名、圏央道ともに、海老名 JCT の周辺で発生している渋滞要因の改善が見込まれています。 (乗りものニュース = 3-17-19)


JAL、しまじろうジェット第 2 弾就航 8 月末まで国内線

日本航空 (JAL/JL) は 3 月 17 日、ベネッセコーポレーションのキャラクター「しまじろう」をデザインした「JAL しまじろうジェット」の 2 号機(ボーイング 737-800 型機)を国内線に就航させた。 8 月 31 日まで運航を予定している。 しまじろうジェットの初号機(エンブラエル 190 型機)は、2018 年 9 月 15 日に就航。 JAL グループで地方路線を担うジェイエア (JAR/XM) が、3 月 31 日まで運航する。 2 号機のデザインは、初号機就航時に子供たちから募集した「乗ってみたい夢の飛行機の絵」をヒントにしたという。

しまじろうをデザインしたデカールは、左右で異なるデザインを採用。 左側はキャラクターがクレヨンで虹を描く様子を、右側はキャラクターとそれぞれの似顔絵を組み合わせた。 デカールは 3 日間で貼り終えた。 機内にはオリジナルデザインのヘッドレストカバーや紙コップを用意し、搭乗記念シールを希望者に配る。 初便となった 17 日の羽田発松山行き JL435 便は乗客 161 人(幼児 7 人含む)を乗せ、羽田を午後 0 時 32 分に出発した。 今後は 737-800 の就航路線で運航し、路線や便名は前日夕方に JAL のウェブサイトで公表する。

JAL とベネッセは、2018 年春から共同プロジェクトを開始。 JAL は幼少期からの利用促進、ベネッセはしまじろうがキャラクターとする幼児の教育・生活支援ブランド「こどもチャレンジ」の接点拡大などの狙いがある。 (Masahiro Sato、AviationWire = 3-17-19)


提携強化へ新組織設立 日産など 3 社連合首脳が共同会見

日産自動車、仏ルノー、三菱自動車の 3 社は 12 日、3 社連合を統括し、提携を強化するための新組織「アライアンス オペレーティング ボード」を設立すると発表した。 3 社の首脳らが午後 4 時半から横浜市の日産本社で共同記者会見を開いて説明した。 新組織は、ルノーのジャンドミニク・スナール会長とティエリー・ボロレ CEO (最高経営責任者)、日産の西川(さいかわ)広人社長兼 CEO、三菱自の益子修会長兼 CEO がメンバーとなり、スナール氏が議長を務める。 新機関の協議は毎月、パリか東京で開催される予定だ。

記者会見には、新組織のメンバーとなる 3 社の首脳 4 人が臨んだ。 日産前会長のカルロス・ゴーン被告が昨年 11 月に逮捕されて以降、3 社の首脳がそろって会見するのは初めて。 スナール氏は新組織について「アライアンス(連合)の再スタートと言える」と強調。 西川氏も「アライアンスにとって大きな新しいステップ」になると述べ、「ゴーン後」の 3 社連合の統治体制をアピールした。

新組織の設立に伴い、オランダにある統括会社「ルノー・日産 BV」と「日産・三菱 BV」は機能を停止させる方針。 ゴーン前会長が日産・三菱 BV から非公開の報酬約 10 億円を受け取っていたことが判明するなど、二つの統括会社をめぐる不透明な資金の流れが問題視されていた。 会見に先立ち、3 社は 12 日、アライアンスの「新たなスタート」に向けた 9 項目の覚書を結び、「ルノーの会長が日産の取締役会副議長に適した候補者であると想定される」と明記した。

スナール氏は会見で後任の日産会長選びに触れ、「私は日産の会長になろうと思っていない。 副議長には適していると思う。」と述べた。 スナール氏は 4 月 8 日に予定される日産の臨時株主総会で日産の取締役に選任される見通し。 「日産の新しいガバナンス(企業統治)を尊重する。 数週間後に日産の取締役になることを光栄に思う」とも語った。(木村聡史、栗林史子、asahi = 3-12-19)

◇ ◇ ◇

仏が日産とルノー統合要求 ゴーン被告失脚も圧力強化

ゴーン被告の勾留長期化

日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告の失脚に関連し、フランス政府が自国の自動車大手ルノーと日産の経営統合を日本政府に要求したことが 20 日分かった。 フランス政府はルノーの筆頭株主で、自国経済のため統合を求めてきた。 日産はゴーン被告の不正を暴露することで阻止してきたが、フランス政府は、より圧力を強めた形だ。

マクロン大統領の意向という。 関係者によると、フランス政府代表として訪日したルノーのマルタン・ビアル取締役や、ルメール経済・財務相の側近らが、20 日までに経済産業省に伝えた。 ルノーは近く、ゴーン被告の会長兼最高経営責任者 (CEO) の職を解く予定で、後任候補を通じて統合の議論を進める考えのようだ。 ルノーは日産に 43.4% 出資し、議決権を持っている。 日産は 15% しかルノー株を持たず、立場が弱い。 フランス政府はルノー株を 15% 持っている。 (sankei = 1-20-19)

◇ ◇ ◇

「ゴーン外し」動いた三菱自 ルノーと違う対応、行方は

三菱自動車は 26 日の臨時取締役会で、カルロス・ゴーン容疑者の会長職を解き、代表権を外すことを全会一致で決めた。 日産自動車に追随して「ゴーン外し」に動いた形だが、解任を見送った仏ルノーとの対応は分かれ、3 社連合の行方は不透明感を増している。 日産と三菱自を結びつけたゴーン会長の失脚で、三菱自の経営体制が不安定になる可能性もある。

取締役会は東京・田町の本社で午後 4 時半に始まり、1 時間 10 分で終了した。 22 日の日産の臨時取締役会とは異なり、ゴーン前会長らの不正に関する日産の社内調査結果の詳細は示されなかったという。 三菱自はゴーン会長を解任した理由として、@ すでに日産の信認を失っている、A 逮捕によって会長としての業務遂行が困難になった - - ことを挙げた。 ルノーはゴーン会長兼最高経営責任者 (CEO) の解任を見送っており、日産と提携関係にある 2 社で対応が分かれる形となった。

三菱自の益子修 CEO は取締役会後に記者団に対し、解任理由について「(三菱自を)レピュテーションリスク(評判を落とす恐れ)にさらすことになる」とも述べた。 ルノーの筆頭株主は、15% を出資する仏政府。 ルメール仏経済相は 25 日のテレビ番組で「明白な証拠がない限り、推定無罪の原則」が働くと述べ、当面はルノーの会長を解任すべきでないとの考えを示した。 3 社連合の経営戦略を練るオランダの統括会社のトップにはルノーの CEO が就いており、ルメール氏は「3 社連合の仕組みは変えないことで(日本政府と)合意している」とも述べた。 仏メディアは、ルメール氏がこの慣行の維持を主張したと伝えた。 (木村聡史、上地兼太郎、asahi = 11-26-18)


新東名高速・最高速度 120km/h へ引き上げ、走行して見えた "やっかいな" 問題点

120km/h でカッ飛ばしてきた。 新東名高速道路の新静岡インターチェンジ - 森掛川インターチェンジ間の約 50km が 3 月 1 日、最高速度を 120km/h とする試行が始まった。 早速、取材のために試行区間を往復した。 2017 年 11 月から、同区間で最高速度を 110km/h に引き上げる試みが行われていた。 その結果が良かったこともあり、さらに 10km/h アップで様子を見ようというわけである。

そもそも、国内初の高速道路である名神高速が完成したのは 1963 年である。 日本が高度成長期に沸き立つ頃、日本の大動脈整備のために開通した。 あれから 56 年、時代は大きく変化した。 クルマの性能が格段にアップし、走行性能だけでなく安全性も飛躍的に高まった。 それなのに、56 年もの間、最高速度が変わらないのは道理に反する。 速度規制を変えてほしいという要望の主な理由は、それである。

では実際に、新静岡インターチェンジ - 森掛川インターチェンジ間の 120km/h 規制区間を走行してみて、どうだったのか。 安全性に関しても不安感は皆無だった。 120km/h での走行が危険であると感じた瞬間はまったくなかった。 安全か危険かというだけであれば、100km/h 規制はすぐに撤廃してもいいだろう。 即刻 120km/h にするのが望ましいくらいだ。

ただ、120km/h に変更したところで、目的地に早くたどり着くのかと聞かれれば、答えに窮する。 というのも、120km/h の試行区間に乗り入れても、走行車線をトロトロと走るドライバーが少なくないからである。 試行そのものを知らぬドライバーも多いに違いない。 何を隠そう、取材のために乗り入れた私でさえ、試行区間に差し掛かった瞬間を知ることができなかったほどだ。 しかも、90km/h 前後で走るトラックが、車線を塞ぐように並走する場面もある。

120km/h 規制の対象は、大型貨物や三輪車、あるいは牽引車や二輪車などは除外される。 軽自動車も 80km/h のままだ。 つまり、より一層速度差が大きくなったのだ。 この弊害は無視できない。 大型トラックは 90km/h 速度リミッター義務付けの問題もあり、時には装置の誤差を狙って、90km/h のトラックを 91km/h のトラックが抜こうとする場面もある。 速度差 1km/h で抜ききるには、3 分ほど時間がかかる。 その間、後続は長い列になる。 実際に 2 往復して計測した結果、100km/h 走行と 120km/h 走行とでは、目に見えたタイム短縮はできなかった。

120km/h 対象車でさえも、トロトロと追越車線を走り続けるドライバーが少なくない。 速度差が広がったことで、ドライバーのイライラも重なる。 昨今、大きな社会問題になっているにもかかわらず、相変わらず散見される "あおり運転" のきっかけになりはしないかと気をもむ場面もあった。 ドライビングスキルの向上が不可欠。 この問題を考えるうえでは、速度無制限のドイツの高速道路「アウトバーン」が参考になる。 区間によっては 200km/h でも 300km/h でも走行が許されているアウトバーンは、速度差が開きすぎるがために、トラック等の低速走行車が追越車線に乗り入れることは禁止 されている。

並走する追越車線が順に平均速度が下がるため、トロトロ運転の乗用車も自らに適した車線を選んだ走行をする。 背後を確認せずにフラフラと高速レーンに割り込んでくるドライバーは皆無だ。 速度差があることを理解しているドイツ国民は、それが自殺行為であることを理解しているからだろう。 新静岡インターチェンジ - 森掛川インターチェンジ間の 120km 速度規制区間を走行した顛末を個人の Facebook 上で公開したところ、「アウトバーンを見習うべきだ」とする意見が多数寄せられた。

ちなみに、ドイツ人のドライビングスキルは、日本と大きな隔たりがある。 世界最速の高速道路アウトバーンがあり、一般道であっても 100km/h 走行が許されている。 その地で育ったことで、クルマを操る能力が磨かれるのだろう。 同時に、安全意識も高い。 アウトバーンでさえ、環境負荷を嫌う街付近やカーブの多い区間では 130km/h に制限される。 あるいは、学校やスーパーマーケットのある市街地では 30 km/h になる。

その 130km/h 区間や 30km/h 区間では、ドライバーは厳格に速度を守るのである。 今回、取材のために 120km 速度規制区間を走った経験からすると、クルマの性能を考えれば 120km/h でもまったく不安がないが、運転スキルの向上と意識改革が急務だと感じた。 クルマの性能が高まり自動車大国に成長した日本が、ドライバーのスキル向上を置き去りにしてきたことのツケは大きい。 (木下隆之/レーシングドライバー、Business Journal = 3-10-19)

◇ ◇ ◇

高速の最高速度を 120 キロに 3 月から 2 区間で試行

静岡県と岩手県の高速道路の一部区間で試行している時速 110 キロの最高速度について、警察庁は 3 月 1 日から 120 キロに引き上げる。 試行を始める前と開始後の 1 年間で、人身事故の件数や車が実際に走る速度に大きな差はなかったとして、交通安全に支障がないと判断した。 高速道路の最高速度が 120 キロになるのは初めて。

試行の対象区間は、新東名の新静岡インターチェンジ (IC) - 森掛川 IC (上り 49.7 キロ、下り 50.1 キロ)と、岩手県の東北道花巻南 IC - 盛岡南 IC (上り 27.3 キロ、下り 27.4 キロ)。 試行は少なくとも 1 年は続け、安全が確認できれば他路線への拡大を検討する。 警察庁は静岡県で 2017 年 11 月から、岩手県で同 12 月から、試行区間の最高速度を 110 キロに引き上げ、人身事故の件数や車の速度の変化を調べていた。 (小林太一、asahi = 1-30-19)


ANA、羽田からひなまつりフライト 女性機長も乗務

全日本空輸 (ANA/NH) はひな祭りの 3 月 3 日、機長を含むさまざまな運航業務を女性が担当する「ひなまつりフライト」を、羽田発石垣行き NH91 便(ボーイング 787-8 型機)で行った。 女性機長が乗務するのは、昨年に続き 2 回目となった。 羽田空港の 61 番搭乗口では、客室乗務員や地上係員、グランドハンドリングスタッフ、整備士らが、ひな人形が描かれたアメやひなあられなどを乗客に手渡した。

搭乗後は横断幕を手に、雨が降る中を女性スタッフが出発を見送った。 マーシャリングや貨物の搭載に使う車両には、サクラの木やひな人形をイメージした飾り付けが施されていた。 ANA のひなまつりフライトは、パイロットや客室乗務員、地上係員、整備士、グランドハンドリングなど、運航にかかわるさまざまな職種を女性が担当。 部門を越えて初めて行ったのが 2009 年で、翌 2010 年も同様の形態で実施し、再び部門横断型となった 2014 年から数えると今回で 6 回目となった。

ANA 本体のパイロットのうち女性は約 20 人で、うち 2 人が機長資格を持っている。 今回の NH91 便はパイロットと客室乗務員ともに全員が女性で、乗客 339 人(幼児 7 人含む)を乗せて午前 11 時 16 分に出発。 同 35 分に D 滑走路から離陸し、午後 2 時 38 分に石垣へ到着した。 (Masahiro Sato、AviationWire = 3-3-19)


京急バス、燃料電池バス SORA を公開 3 月 1 日から東京お台場地区で運行開始

京浜急行バスは 2 月 25 日、民間事業者で初導入となる燃料電池バス『SORA』を、3 月からの運行開始を前に報道陣に公開した。 SORA はトヨタ自動車が 2018 年 3 月から販売を開始した燃料電池バスで、トヨタの燃料電池車『MIRAI』向けに開発したトヨタフューエルセルシステムを採用、乗車定員は 78 名となっている。

京浜急行バスの山下和彦整備課長は「燃料電池車は水素と空気中の酸素の化学反応によって発電した電気エネルギーでモーターを回し走行する。 化学反応で発生するのは水のみで大気汚染の原因となる CO2 (二酸化炭素)や NOx (窒素酸化物)、PM (粒子状物質)などは全く排出しない。 同じく環境対応車として EV (電気自動車)バスがあるが、航続距離や充電時間の関係でまだ実用的ではないと考えている。 一方、燃料電池車は水素ステーションが必要であることと車両価格が高いというデメリットはあるが、当社で運行している船の科学館線で、岩谷産業の有明水素ステーションが利用でき、国、東京都、トヨタの協力により導入することができた」と、SORA 導入の経緯を明かした。

また山下課長は「今回の燃料電池バスは民間事業者初の導入となる」とした上で、「自由にデザインする場所が少ない中、京浜急行バスらしさと先進性を併せ持ったデザインに仕上がったと思っている。 またデザインだけではなく滑りにくい床材やわかりやすい押しボタンを採用するなど、京浜急行バスのこだわりが詰まっている。」と紹介した。

京浜急行バスは SORA を 3 月 1 日から大井町駅西口からお台場地区を結ぶ循環路線で運行を開始する。 この循環路線は 1 日あたり約 30 便を運行しているが、そのうちの 5 便が SORA で運行される。 またその 5 便のうちの 1 便は有明水素ステーションの最寄りの停留所であるテレコムセンター止まりとなる。 山下課長によるとこの循環路線の 1 日あたりの走行距離は約 100km で、SORA の航続距離は約 200km だが、毎日 1 回ステーションで水素を充てんすることにしているという。 なお水素のコストは既存のバスのエネルギーコストに比べて約 3 倍とのことだ。

また SORA の今後の導入に関して山下課長は「2020 年春には羽田の第 1 ゾーンに水素ステーションができる計画がある。 オリンピック、パラリンピックでは海外から多くの人が訪れる。 2 台目以降を導入し、事業者が環境保全に取り組んでいる姿勢と、日本の最先端技術の高さを世界にアピールしたいと思っている。 公共交通事業者の責務として今後も人に優しく、環境に優しいバスを積極的に導入したい。」と話していた。 実際に SORA に同乗したところ、当然のことながら既存の路線バス特有の騒音や振動はなく、車内は本当に静かで、走りも極めて滑らかだった。 (小松哲也、Response = 2-25-19)

前 報 (2-24-17)


丸ノ内線に「真っ赤でまあるい」新型車両 約 30 年ぶり

東京メトロ丸ノ内線に 23 日、約 30 年ぶりとなる新型車両「2000 系」がデビューした。 路線名にちなみ、丸みを帯びた顔付きと、各車両に設けられた円窓が特徴だ。 現行の「02 系」は銀色のアルミ製車体に路線カラーの赤い帯をあしらっているが、2000 系は車体全体を鮮やかな赤色でラッピング。 メトロの現役車両で全面カラーを施しているのは、銀座線「1000 系」に次いで 2 例目だ。 車内には、スマホなどを充電できるよう、座席のないフリースペースにコンセント 2 口とテーブルを設けている。

23 日朝、丸ノ内線荻窪駅(東京都杉並区)で開かれた出発式で、メトロの野焼計史(のやきかずふみ)鉄道本部長は「真っ赤でまあるい車両は東京に活力を与えてくれる。 メトロだけでなく、東京を代表する車両に育てていく。」と述べた。 ホームに居合わせた客は、見慣れぬ顔付きに「可愛い」と声を上げながら、スマホのカメラを向けていた。 2022 年度末までに全 53 編成が新車に置き換わる予定だ。 (細沢礼輝、asahi = 2-23-19)

前 報 (10-11-18)


AI 搭載の BMW 「3 シリーズ」 音声で目的地設定

独 BMW 日本法人は全面改良された主力セダン「3 シリーズ」を 3 月 9 日に売り出す。 同社では初の AI (人工知能)による音声認識機能を搭載し、運転中に声で目的地を設定したり、室内の温度を調整したりできる。 排気量 2.0 リットルの 4 気筒ガソリンエンジンを搭載し、消費税込み 452 万円から。 3 シリーズは 1975 年に第 1 世代が登場して以来、世界で累計 1,500 万台以上を販売した BMW の主力車種。 今回の全面改良で第 7 世代目になる。 (asahi = 2-20-19)


「空飛ぶホテル」 A380 の生産打ち切りへ エアバス

欧州航空機最大手エアバスは 14 日、「空飛ぶホテル」とも言われる超大型旅客機「A380」の生産を 2021 年で終えると発表した。 A380 の最大顧客のエミレーツ航空(アラブ首長国連邦)が、39 機の A380 の発注をキャンセルし、より機体の小さい機種に切り替えたため、生産継続が難しいと判断した。

A380 は総 2 階建てで 500 以上の座席を設けられる世界最大の旅客機。 エアバスは世界の航空会社から 313 機を受注し、234 機を納入している。 このうちエミレーツは 162 機を発注し、109 機を導入。 しかし、14 日までのエアバスとの協議で、残りの 53 機の発注分のうち 39 機をキャンセルし、代わりにひとまわり小さい大型機「A350」 30 機と、中型機「A330」 40 機に切り替えることで合意した。 (パリ = 寺西和男、asahi = 2-14-19)

初 報 (11-20-06)


国連欧州経済委員会、新車の緊急自動ブレーキ装着を 2020 年初頭に義務化

欧州で 1,500 万台以上、日本で 400 万台以上に新車装着

UNECE (国際連合欧州経済委員会)は 2 月 12 日(現地時間)、新車での緊急自動ブレーキ装着を 2020 年初頭に義務化することで加盟する 40 か国が合意したと発表した。

新たに採択された国連規制案は、0 - 60km/h で作動する AEBS (Advanced Emergency Braking Systems) を乗用車と小型商用車(乗車定員 9 名未満の小型バスやバン)に新車装着することを求めるもので、システムの作動に関する標準的な技術的要件を設定。 規制の草案が「WP29 (自動車基準調和世界フォーラム)」ですでに承認されており、6 月に行なわれるセッションで正式な採択に向けて検討が進められる。 この採択を受け、2020 年初頭に新しい規則が発効される運びとなる。

UNECE では、EU と日本が策定を主導する新しい規制によって AEBS が新車装着されることにより、欧州で 1,500 万台(2017 年の販売台数)以上、日本で 400 万台(2018 年の販売台数)以上の新車に人命を救う AEBS が搭載されることになるとしている。 (佐久間秀、CarWatch = 2-13-19)


都営バス、燃料電池バスを増備、バス停に太陽光パネルや LED 照明

東京都交通局・都営バス は、燃料電池バスを東京 2020 大会までに最大 70 両、2021 年度までに最大 80 両を導入する。 都営バスでは、2016 年度からこの燃料電池バスを先導的に導入。 今後も、水素ステーションの整備状況にあわせて増備。 用地確保や建設費用等が課題となっているバス用水素ステーションの整備促進にむけて、関係機関に働きかけていく。

また、「省エネ・再エネ東京仕様」にもとづき、局施設の改築などにあわせ、太陽光パネルを設置。 設置効果等を踏まえながら、バス停留所上屋に太陽光パネルを設置していく。 バス停留所上屋の LED 照明化は、2019 年度 75 棟、2020 年度 75 棟、2021 年度 70 棟をめざす。 (鉄道チャンネル = 2-12-19)

前 報 (10-24-16)


羽田空港と都心、JR で直結へ 東京駅から 18 分

日本の交通網に変革を促す巨大プロジェクトが、首都の玄関口で本格始動する。JR東日本は、羽田空港と東京都心のターミナル駅を結ぶ新路線「羽田空港アクセス線」の建設に向け、近く環境影響評価(アセスメント)に着手する方針を固めた。2月中にも表明し、今春に作業を始める。関係者への取材で9日、明らかになった。 (mainichi = 2-10-19)

前 報 (7-3-18)


未搭乗者の荷物は機外へ テロ防ぐ新システム開発中

中部空港(愛知県常滑市)で、実際に搭乗しなかった乗客の荷物を迅速に機外に運び出すシステムの試験が進んでいる。 テロ防止などのために未搭乗者の荷物を積んで飛ぶことはできず、出発の遅れにつながっていた。 実用化すれば遅れが大幅に減り、燃料の節約にもつながると期待されている。 航空会社によると、搭乗予定者が出発時刻や搭乗口を勘違いしたり、免税店で買い物に夢中になったりして乗り遅れ、機内に積んだ荷物を降ろすことは珍しくない。 遅れを取り戻すために飛行速度を上げたり、燃費が悪い低めの高度で飛ばざるを得なかったりして、余分な燃料の消費にもつながるという。

「航空機出発遅延抑制システム」を開発するのは、新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO) とデンソーウェーブ(本社・愛知県阿久比町)、埼玉大学、日本信号、NEC。

このシステムは、@ 出発カウンターで搭乗者の搭乗券や旅券、顔認証情報と預け入れ手荷物の情報をつなげる「手荷物自動預け機」、A 保安検査場や搭乗口で、搭乗者と旅券情報、顔認証の登録・照合などができる「E ゲート」、B カメラ映像で制限エリア内の未搭乗者の位置を追跡する「搭乗者捜索」、C 未搭乗者の荷物の機外搬出を指示する「預け入れ荷物取り降ろしシステム」 - - を連携させる。

未搭乗者がどこにいて、預けた荷物が機内のどこに積み込まれたかを迅速に把握。 搭乗締め切りから航空機が出発するまでの 5 分程度で機外に運び出すことを目指す。 従来の作業は 15 - 45 分程度かかっており、大幅な時間短縮になるという。

中部空港の国際線の制限エリア内に、未搭乗者追跡用のカメラ 8 台を設置。 昨年 12 月と今年 1 月、航空会社や空港関係者ら延べ約 500 人が参加してシステムの基礎評価試験をしたところ、定時運航の確保に有効と確認された。 基礎評価試験で判明した課題を 9 月までに改善し、10 - 11 月に機器を増やして一般客を対象にした大規模な実証評価試験をする。 東京五輪がある来年の実用化を目指すが、データ管理のルール作りなども重要な課題だ。

デンソーウェーブの担当者は「(試験は)空港、航空会社、メーカーが一体でないとできず、規模が適正で地元にある中部空港でやっている。 空港では世界初のシステムとなり、誰でも簡単に使えるように改善していきたい。」と話す。 (豊平森、asahi = 2-5-19)


ホンダ新型「インサイト」想定外の脱オッサン化!? セダンでも 20 代にもウケてる理由

新型「インサイト」は日本仕様の方がカッコイイ!?

先代「インサイト」の販売終了から 4 年、3 代目にフルモデルチェンジしたホンダ新型「インサイト」は、ミドルサイズセダンのハイブリッド専用車として復活しました。 新型「インサイト」の外観は、ワイド & ローで迫力を表現。 フロントグリルに刀のような美しい金属の質感を表現したクロームメッキのバーが装着されるとともに、セダンでありながら流麗なクーペスタイルとすることで、存在感と品格が共存したデザインになりました。

なお、フロントグリルのメッキバーは日本専用で、北米仕様のデザインよりヤンチャさが増しています。 北米ユーザーからは「日本仕様の方がカッコイイ。 北米でも販売してほしい。」という声があがっているそうです。 インテリアは、シンプルかつ上質な印象で、リアルステッチを施した張りのあるソフトパッドは、ズレやシワが入らないよう、丁寧な手仕事で仕立てられているのが特徴です。 8 インチの大型液晶モニターや 5.5 インチの大型のスマートフォンを置くことができるトレイ、USB ジャックなどをセンターに配置するとともに、スイッチでシフトを操作するエレクトリックギアセレクターを採用し、操作性と機能性を追求したデザインとしています。

ゴルフバッグ 4 つ載せられる広いトランクルーム

実際に新型「インサイト」に触れてみて、驚いたのはトランクルームの広さです。 先代モデルでは、ハイブリッド車に不可欠なバッテリーと制御装置が一体になった IPU (インテリジェントパワーユニット)を荷室フロアの下に配置していましたが、新型「インサイト」では IPU ユニットを小型化し、さらに後席下に搭載することで、ガソリン車並みのトランク積載量を実現し、ゴルフバックは 4 つ載せられるようになりました。

パワートレインは、2013 年にアコードハイブリッドに初搭載された 2 モーターハイブリッドシステム「スポーツ ハイブリッド i-MMD」をさらに進化させ、クラリティ PHEV に搭載されたエンジンを新型「インサイト」用に専用設計し、1.5 リッター i-VTEC エンジンと組合せました。

モーター駆動を基本としながら、バッテリーからの電気でモーターのみで走行する「EV ドライブモード」、エンジンで発電した電気でモーターを駆動する「ハイブリッドドライブモード」、高速クルーズ時にエンジンと車輪を直結して走る「エンジンドライブモード」の 3 つの走行モードを自動で切り替え、効率的な走行を可能にしました。 その結果、JC08 モード燃費は 34.2km/L (WLTC モード : 28.4km/L)という優れた燃費性能を達成しています。

実際に試乗してみると、ハイブリッドならではのスムーズで力強い加速性能と静粛性の高さに驚かされました。 また、全幅 1,820mm とやや大柄ではあるものの、それほど大きさを感じさせない取り回し性で、街乗りでも決して扱いづらいということはありませんでした。

"いいクルマ" で終わらせないように

新型「インサイト」の開発を担当した本田誠治氏にお話を伺うと、「燃費だけを追求するならいくらでもできるけど、走りやデザインなど、燃費以外の部分を疎かにするのは意味がないと考えて新型「インサイト」を開発しました。 新型『インサイト』は、苦労して作った甲斐があって "いいクルマ" に仕上がったし、乗った人からもお褒めの言葉をいただいています。」

「ただ、いいクルマ過ぎて少しインパクトに欠けるのが痛いところ。 ハイブリッドシステムの『i-MMD』というのも、ユーザーには伝わりにくいのではないかと思います。 日産の『e-POWER』のように直感的にイメージできるキーワードがあればいいのですが、"いい人" ならぬ "いいクルマ" で終わらないように、新型『インサイト』の良さをしっかりと訴求していかなければならないと思っています。」と語ってくれました。

現在ホンダの売れ筋モデルは、「N-BOX」をはじめとする軽自動車や、「フィット」、「フリード」などのコンパクトな乗用車が中心となっています。 そんななかホンダのセダンのラインナップは、「レジェンド」、「クラリティ PHEV」、「アコードハイブリッド」、「シビックハイブリッド」、「グレイス」と豊富な車種を揃え、さらに新型「インサイト」が追加されました。 しかし日本市場ではセダンが不人気といわれている現状で、新型「インサイト」も厳しい戦いを強いられるといわざるを得ません。

そんなセダンに対する逆風が吹いている日本市場において、新型「インサイト」は、発売から約 1 か月間で約 2,500 台を販売したといいます。 月間目標を 1,000 台に設定していたので、目標の 2.5 倍を達成しました。 当初のメインターゲットは子離れ世代を想定していましたが、実際には、20 代から 40 代からの若い世代の購入者が全体の 4 分の 1 を占めており、しかも 30 代よりも 20 代が購入者が多いと最近のセダンカテゴリーとしては珍しい事態となっています。

セダンはオジサンが乗るものというイメージが強いようですが、ハイブリッド車の先進性を持ちながら、クーペ風のスポーティなデザインなどが新型「インサイト」では、軽自動車やミニバン、SUV に慣れ親しんでいる若者には逆に新鮮に映って受け入れられたようです。 2018 年 11 月のロサンゼルスオートショーで世界初公開されたマツダ新型「マツダ 3(日本名 : アクセラ)」の登場も控える中、新型「インサイト」や「マツダ 3」がセダンの新たなトレンドをリードして人気復活の火付け役となれるのか、注目が集まります。 (CarView = 2-3-19)

◇ ◇ ◇

ホンダが原点回帰? 初代シビックを彷彿とさせる新型 EV をジュネーブで世界初公開

市販化も近い!? 可愛い EV がお披露目

ホンダの新しい電気自動車は、機能性と目的に重点を置いて開発され、公開されたスケッチにはシンプルでユニークなデザインを確認できます。 公開されるプロトタイプは、2017 年に開催された「フランクフルトモーターショー」にて世界初公開された、ホンダ「アーバン EV コンセプト」をより市販化に向けたモデルとなります。

2017 年に公開された「アーバン EV コンセプト」は初代シビックを彷彿とさせるデザインで注目されましたが、市販化目前の今回のモデルはどうなっているのか気になるところです。 ホンダは、ヨーロッパでの販売において 3 分の 2 を 2025 年までに電化させる予定で、この新型 EV 車の市販モデルは、2019 年内には欧州で発売を予定しています。 (CarView = 1-26-19)


「食」を前面、西鉄の観光列車お披露目 地域食材料理も

西日本鉄道が新しく運行する観光列車「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO (ザ・レール・キッチン・チクゴ)」の車両が完成し、1 、報道陣に公開された。 外装はキッチンクロスを意識したという赤と白のチェック柄で、食を楽しむ列車ということを前面に押し出した。 3 月から沿線を走る。

西鉄での本格的な観光列車は初めてで、車内で筑後地域の食材を使ったコース料理を楽しめる。 列車は 3 両編成で 52 席。車内には窯を備えたオープンキッチンもある。 大川家具のイスや、八女の竹細工など、地域の工芸品を使うことにこだわる。 6050 形を 5 億円かけて改装した。 運行開始は 3 月 23 日。 西鉄天神大牟田線と、6 月からは太宰府線も走り、金土日と祝日のみに運行する。 (女屋泰之、asahi = 2-1-19)


新型新幹線「N700S」、デビューは五輪前 東海道に

JR 東海は 25 日、開発中の新型新幹線「N700S」について、東京五輪・パラリンピック開催直前にあたる 2020 年 7 月初旬に東海道新幹線にデビューさせると発表した。 現在、走行実験を続ける試験車と比べ、営業用の量産車はさらに防犯対策を強化する。 N700S は東海道新幹線にとって 13 年ぶりのフルモデルチェンジ。 現行の主力車両「N700A」より消費電力を 6% 減らした。 リチウムイオン電池を搭載し、地震で停電した場合でも安全な場所まで自走できる。 全席のひじ掛け部分にはコンセントを備える。

また、昨年「のぞみ」車内で起きた乗客殺傷事件などを受け、客室内のセキュリティーを強化。 新たに天井にも防犯カメラを設け、1 編成あたりの設置台数を N700A の 1.6 倍にあたる 165 台に増やした。 また、ドア付近に設けた通話装置で車掌や指令係員と通話できるようにした。 まずは 5 編成を投入し、22 年度末には全約 130 編成の 3 割が N700S に置き換わる予定だ。 (細沢礼輝、asahi = 1-25-19)

前 報 (3-10-18)


2 両つないだ「連節バス」、福岡を快走 運転手は狭き門

バス 2 両分をつないだ「連節バス」が福岡市に登場して 2 年あまり。 人口や観光客が多くなるなかで便数も増え、まちに定着してきた。 輸送力アップや渋滞対策として、連節バスは全国のバス事業者に導入の動きが広がっている。 「中心部では 20 - 30 分間隔で走っている。 認知度が高まってきた。」 福岡市都心交通課の担当者は話す。

幅約 2.5 メートルの車両 2 台をつないだ「連節バス」は、全長約 18 メートルで一般のバスの 2 倍近く。 定員は 1.5 倍の約 130 人で、3 カ所のドアで乗り降りする。 交差点では、連節部分を境に車体が「くの字」に折れながら曲がっていく。 福岡県八女市の田中興作さん (74) は「中が広々として乗り心地が良い。 デザインもしゃれている。」と話す。

運行するのは西日本鉄道。 深町伸二・技術課長によると、連節部分の油圧シリンダーをコンピューター制御し、なめらかに右左折できる。 「同じような全長の大型トレーラーよりも内輪差は小さい」と話す。 同社の運転士約 2 千人のうち 50 人が運転する。 7 年間の無事故が条件で、運転の心構えを問う面接もある。 週 2 - 4 日乗務する運転士の前田孝さん (39) は「車線変更にかかる距離は一般のバスの倍に近く、常に先の道路状況を予測しないといけない。 かなり気を使います。」 (asahi = 1-22-19)