日航、羽田 - NY 線就航が 39 年ぶり復活 路線開設制限終了で

[東京] 日本航空は 1 日、羽田 - ニューヨーク (NY) 線を約 39 年ぶりに就航させた。 2010 年に経営破綻した同社は官民ファンドの企業再生支援機構から 3,500 億円の出資を受けるなど公的支援を受けて再建したため、国から経営面での監視を受け、3 月末までは路線開設や新規投資などが実質的に制限されていた。 この羽田 - NY 線が制限解除後初めての新規路線となる。

羽田 - NY 線は 1 日 1 往復。国際線が成田空港に移った 1978 年以来の復活となる。 羽田は都心に近く、国内線との乗り継ぎも便利だ。 NY には午前中のうちに着き、ビジネス、観光ともに旺盛な需要が見込まれている。 植木義晴社長は式典後、記者団に対し、「ほとんどの国内線が同日に乗り継ぎいただける。 地方からの方々にもぜひ、この便をお乗りいただきたい」と述べた。

同社は現在、17 年から始まる新たな中期経営計画を策定しており、4 月 28 日に発表する。 植木社長は新中計について「新しい成長を今まで以上に意識したものにする」と話し、「質の成長と若干、今よりは規模の成長も捉えた中計にできれば、と考えている」と語った。

座席数は 244 席で、当日の搭乗客は 205 人。 両親と 3 人で観光旅行で NY へ向かう高本英恵さん (13) は東京都在住。 高本さんは初めての NY で、羽田からのフライトが便利だとして、今回あえてこの日の日航便を選んだという。 NY に赴任するため搭乗する 30 代男性と 20 代女性の夫婦は「航空会社の選択肢が増えるのは良いこと」と語った。 全日本空輸も 16 年 10 月から羽田 - NY 線を 1 日 1 往復運航している。 (Reuters = 4-1-17)


日産、「上海モーターショー 2017」で中国初披露の新型モデル公開

「Vmotion 2.0」、「ナバラ」など計 3 モデルを中国初公開

日産自動車は 3 月 29 日、「上海モーターショー 2017」で新型モデルのほか、コンセプトカー「Vmotion 2.0」、ピックアップトラック「ナバラ」の計 3 モデルを中国初公開すると発表した。

Vmotion 2.0 は 2017 年のデトロイトモーターショーで公開された日産の新しいコンセプトカー。 ニッサン インテリジェント モビリティ技術を搭載し、日産の将来のセダンにおけるデザインの方向性を示したモデル。 ナバラは、ハイエンド向け SUV クラスの最新ピックアップモデル。 80 年におよぶ日産のピックアップトラックに関するノウハウに裏付けられた信頼のモデルとの位置付けで、上海モーターショーで中国初披露する。

さらに、日産ブースのセンターステージでは、中国初公開となる新型モデルを披露する予定。 同車は中国のユーザーの多様なニーズに応えたモデルとしている。 (椿山和雄、CarWatch = 3-29-17)


JR 四国、赤字路線の収支公表へ 鉄道網の維持模索

JR 四国(高松市)の半井(はんい)真司社長は、これまで公表していなかった路線ごとの収支について、4 月以降に立ち上げる有識者懇談会で示す考えを明らかにした。 朝日新聞の取材に答えた。 地方の人口が減少するなか、四国の鉄道網をめぐる状況が厳しいことを共有し、鉄道ネットワークをいかに維持していくかを模索するのが狙いだ。 赤字路線など路線収支の公表をめぐっては、JR 北海道が昨年 1 月に全 30 線区の収支状況を初めて公表。 利用者が多い札幌圏を含む全線区で赤字であることが明らかになった。 さらに 11 月には JR 北海道だけでは維持困難な路線が示され、廃線を含めた路線網の縮小への議論が加速した。

JR 四国では赤字路線を含めた路線ごとの収支状況は明らかにしていなかったが、「経営努力だけで路線を維持しようとすれば、JR 北海道と同じような厳しい状況になる」と判断。 学識経験者や自治体、地元経済界の関係者からなる懇談会に現状を伝え、現在の鉄道網を維持することを前提に議論を進めたい考えだ。 半井社長は「鉄道の維持を JR だけに任されると非常に厳しい。 北海道のようにいきなり『維持できない』と言っても地元が困る。 四国の鉄道を今後どのようにするのか自治体などと一緒になって議論して欲しい。」と話している。 (森下裕介、asahi = 3-27-17)


北海道新幹線、開業 1 年 予想超える 299 万人が乗車

北海道新幹線(新青森 - 新函館北斗)が 26 日、開業 1 年を迎えた。 新函館北斗駅(北海道北斗市)では同日午前、高橋はるみ知事や JR 北海道の島田修社長らが出席して記念式典が開かれ、新幹線の車両の形をしたバースデーケーキがお目見えし、1 年を祝った。 高橋知事は「新幹線で東北や北関東、首都圏から多くの人が北海道を訪れた」と述べ、島田社長は「1 年目はさまざまな方に盛り上げてもらった。 2 年目以降が真価を問われる。」とあいさつした。

午前 11 時前には、東京発新函館北斗行きの一番列車「はやぶさ 1 号」が到着。 高橋知事らが改札前で、開業を祝うメッセージが書かれた横断幕を掲げ、降りてきた 300 人超の乗客を出迎えた。 仙台市から家族 4 人で函館旅行に訪れたという同市の会社員大八木啓治さん (38) は初めて北海道新幹線に乗ったといい「速くて楽で、子ども連れには助かります」と話した。

この日は同駅や JR 函館駅前などで開業 1 周年を記念する催しがあり、地元の家族連れや観光客が、北海道や東北沿線の食を楽しめる屋台や和太鼓の演奏などを楽しんだ。 北海道新幹線の開業から 25 日までの乗客は 299 万 2 千人、平均の乗車率は 32% と、当初の予想の 26% を上回った。 観光の繁忙期の夏と閑散期の冬との落差は大きく、最も利用が多かった 8 月の乗車率が 48% の一方、今年 1 月と 2 月は 19%。 観光オフシーズンの冬場の集客が課題だ。

北海道新幹線は東北新幹線と直通運転し、東京から新函館北斗まで 1 日 10 往復を最速 4 時間 2 分で結ぶ。 このほか仙台、盛岡、新青森から各 1 往復の計 13 往復する。 2030 年度末には札幌まで開業の予定だ。 (磯崎こず恵、上地兼太郎、asahi = 3-26-17)


和モダンの新型列車、四季の移ろい堪能 4 月デビュー

JR 四国が 4 月から運行する新しい観光列車「四国まんなか千年ものがたり」の報道関係者向け試乗会が 23 日にあった。 琴平駅(香川)から大歩危(おおぼけ)駅(徳島)までの 54.2 キロは特急列車なら約 40 分。 途中の駅で 10 分休憩したり、景色のいいところでは速度を緩めたりしながら、約 2 時間かけて走った。

車内であいさつに立った半井真司社長は車名について「弘法大師の生誕地から平家の落人伝説の残る地域まで、千年の歴史と文化の薫る四国の真ん中エリアを運行することから命名した」と紹介。 車両をデザインした松岡哲也さんも四季をイメージした各車両について説明し、「各号車をめぐることで、1 年の移ろいを楽しんでいただける」と語った。 途中、スイッチバックのため、運転士が車両内を移動する場面があり、吉野川沿いを走った時には、対岸から手を振る人の姿も見られた。 (君島浩、asahi = 3-23-17)


秋田新幹線が開業 20 周年 利用者、累計 4,400 万人

東京と秋田を結ぶ JR 東日本の秋田新幹線が 22 日、開業 20 周年を迎え、記念式典が秋田駅(秋田市)の新幹線ホームで開かれた。 同新幹線は 1997 年のこの日、開業。 東京 - 盛岡は東北新幹線上を、盛岡 - 秋田は在来線上を走る「ミニ新幹線」。 最高速度は開業当時の 275 キロが今は 320 キロに、東京 - 秋田(約 660 キロ)の平均到達時間は 4 時間 21 分から 3 時間 47 分になった。 利用者数は累計約 4,400 万人という。

22 日の記念式典で、JR 東日本の菊地正・秋田支社長が「多くの皆さんに支えられてきた」とあいさつ。 くす玉が割られると拍手が湧き、午前 9 時 12 分発の「こまち 14 号」が東京駅に向け、出発した。 東京 - 秋田は、航空 2 社との競合区間。 同支社幹部は「開業時は今より時間がかかり、航空機との競争で『どれだけ利用してもらえるのか』の挑戦でもあった。 本当によく利用してもらえた。」と振り返る。 式典を見に来た秋田市の佐々木千佳子さん (36) は「都内への帰省のたびに利用する秋田新幹線にはいい思い出ばかり」と話した。 (斎藤茂洋、asahi = 3-22-17)


トヨタと日産、超小型 EV 普及へ実験 街の "チョイ乗り" に期待

トヨタ自動車と日産自動車が、超小型の電気自動車 (EV) の普及へ、カーシェアリングの実証実験に取り組んでいる。 コンパクトな車両なので狭い道でもスムーズに走れ、短距離移動の "チョイ乗り" に向いていると期待されており、カーシェアの運用も含めたノウハウを蓄積し、本格的な普及に備える狙いだ。 日産は、超小型 EV 「日産ニューモビリティコンセプト」を使ったカーシェアサービスを 17 日から横浜市内限定で開始した。 期間は約 2 年間。超小型 EV は 25 台用意して、14 のステーションで貸し渡しと返却が行えるようにした。 1 日の最大利用料金は 3 千円。 利用には運転免許証とスマートフォン、クレジットカードが必要となる。

日産は平成 25 年 10 月からの 2 年間、横浜市と同様の取り組みを実施した経緯がある。 今回は、超小型 EV を使った観光ガイドツアーも実施する予定という。 トヨタは、駐車場大手のパーク 24 と、超小型三輪 EV 「i-ROAD (アイロード)」を使ったカーシェアの実証実験を 27 年 4 月から東京都内で展開。 昨年 9 月からは企業など事業者向けに同車を貸し出す実証実験を都内で実施している。 (sankei = 3-20-17)


都営地下鉄とメトロ、全車両に防犯カメラ 今夏から順次

東京メトロと都交通局は 14 日、地下鉄車内での犯罪行為の未然防止や、2020 年の東京五輪を見据えたテロ対策などのため、全車両に防犯カメラを設置するとそれぞれ発表した。 東京メトロは 2018 年度から順次、9 線の計 2,728 両のドア上部に設置。 都交通局は今年 8 月から 10 年程度かけて、4 線の計 1,158 両の天井部に設置する。 両社とも映像は録画・保存し、必要に応じて限られた社員が閲覧するとしている。 (asahi = 3-14-17)


省エネ新造船「らべんだあ」が就航 新潟 - 小樽

新潟 - 小樽(北海道)航路に、新日本海フェリーの新造船「らべんだあ」が就航した。 波の抵抗を減らすよう船首の形状に工夫を凝らし、従来の船と比べて 10% の省エネを実現。 船内は吹き抜けのエントランスホールを中心に、約 17 時間の船旅を快適に過ごせるよう配慮されている。 「らべんだあ」は全長 197.5 メートル、幅 26.6 メートル、総トン数 1 万 4,125 トン。 旅客定員は 600 人で、車両はトラック 150 台、乗用車 22 台が積載可能だ。

従来 18 時間かかっていた同航路を 16 時間 45 分で航行できるようになり、高速化も図られた。 船内にある個室には、洋室ツインベッドと和室スペースが一体となったタイプや、ペット同伴で宿泊できるタイプを新たに導入。 日本海の景色を楽しむため、展望室や露天風呂を備えた。 同社の入谷泰生社長は、従来の客層である家族連れや高齢者層に加え、「インバウンドの集客を増やすことが課題だ」と話している。 (jiji = 3-13-17)


北陸新幹線、延伸の裏事情 南回り決着、京都府への配慮

北陸新幹線の京都 - 新大阪間について、与党が途中駅をつくる南回りを採用する方針を固めた。 背景にあるのは、建設費の一部を負担する京都府への配慮だ。 与党の検討委員会の判断に大きな影響を与えたのが、南回りを強く推す京都府の意向だ。 「京都の将来に大きな可能性をもたらすルート(山田啓二知事)」として、採用を働きかけてきた。

敦賀 - 京都間のルート選定では、府が求めた「舞鶴」ルートは落選し、府内に新駅ができない「小浜・京都」ルートに決まった。 北陸新幹線は国と地元自治体が線路の長さに比例して一定額を負担するが、山田知事は「府民に生じる便益に従った負担が筋だ」と述べ、府の意向に沿わないルートになれば負担を拒否する姿勢もちらつかせた。

これに与党側も同調。京都選出で検討委委員長の西田昌司参院議員は 7 日、「沿線自治体側からすると公共事業だから、費用負担に応じた便益をどこかでやってほしいというのは当然だ」と京都府の主張に理解を示した。 南回りになるように、強引ともいえる手も使った。 当初、南回りで検討されていたのは、JR 学研都市線の京田辺駅周辺に新駅をつくる案だった。 国土交通省がこの案を分析したところ、経済効果と費用が釣り合うかどうかをみる指数は 0.97 とはじき出された。

整備新幹線は、この指数が基準の 1 を超えなければ着工できないきまりだ。 与党のある議員によると、この数字が与党側に内々に示され、国交省と与党側が協議。 1 を超える案になるようにルートの見直しに着手したという。 その過程で、より大阪に近い松井山手駅(京田辺市)に新駅をつくる案が浮上。 当初のルートよりも距離が約 3 キロ短くなることで、建設費も約 1,600 億円圧縮され、利用者数も多くなると試算。 費用対効果の指数は 1 を超えた。 与党議員は「南回りになるようにルートをつくった」と明かす。 (岩沢志気、岡本智、asahi = 3-12-17)


史上最強! 320 馬力のホンダ新型シビックタイプ R 市販モデルがついにベールを脱ぐ

ホンダは、新型シビックタイプ R の市販モデルをジュネーブモーターショーで世界初公開した。 なお、発売は 2017 年夏を予定している。 新型シビックタイプ R は新型シビックハッチバックをベースとし、街中でもサーキットでも卓越したドライビングが楽しめるホットハッチとして開発。 パワートレーンには新世代の 2 リッター VTEC ターボエンジンを搭載し、最高出力 320PS、最大トルク 400Nm を発揮。 エンジンのセッティングを最適化し、スロットルレスポンスとドライバビリティが向上した。

トランスミッションは 6 速マニュアルを搭載し、レブマッチングコントロールによりスムーズで正確なドライビングが可能になった。 新型シビックタイプ R はシビックハッチバックより軽く頑丈なボディとし、重要なポイントに溶接を増やした結果、先代モデルと比較してねじれ剛性が 38% 向上。 フロントサスペンションは、シビックハッチバックのものを改良したマクファーソンストラットサスペンションで、トルクステアを小さくしてスポーティなハンドリング性能を実現している。 (CarView = 3-10-17)


全日空、「空飛ぶホテル」就航へ 19 年ハワイ線に

全日本空輸は 6 日、欧州エアバスの新型旅客機「A380」を、2019 年春に東京(成田) - ハワイ(ホノルル)線で就航させると発表した。 実際に運航すれば、日本の航空会社として初となる。

A380 は「空飛ぶホテル」と呼ばれ、総 2 階建てで 500 席以上ある世界最大の旅客機。 全日空は外観デザインを公募し、ハワイで神聖な生き物とされるウミガメをあしらった案を採用した。 世界の航空機の売れ筋は低燃費な中・小型機に移り、A380 は売れ行きが低迷しているが、全日空は 3 機の導入を決定。 残る 2 機も、ライバルの日本航空が得意とするハワイ線に投入する方針だ。 (asahi = 3-7-17)


ホンダ N-BOX、3 カ月連続首位 国内で売れた新車

2 月に国内で最も売れた新車は、ホンダの軽自動車「N-BOX」で、前年同月より 8.6% 多い 1 万 9,429 台だった。 首位は 3 カ月連続。 室内の広さなどが支持され、年内には全面改良も予定されている。 日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が 6 日発表した。

2 位は、日産自動車の軽「デイズ」。 供給元の三菱自動車による燃費不正問題で販売が一時半減したが、2 月は 2.1% 減まで回復した。 3 位はトヨタ自動車のハイブリッド車 (HV) 「プリウス」。 7 位のスズキの軽「ワゴン R」は 2 月に出た新型だが、目標の 1 万 6 千台には届かなかった。 上位 10 車種のうち軽が 5 車種、HV か HV 設定があるのが 4 車種だった。 (asahi = 3-6-17)


「かわせみ やませみ」出発進行! 熊本走る新観光列車

熊本県内を走る JR 九州の新しい観光列車「かわせみ やませみ」が 4 日、運行を始めた。 出発式があった JR 熊本駅のホームは早朝にもかかわらず乗客や見物客でにぎわった。

昨年 4 月の熊本地震で大きな被害が出た熊本県の蒲島郁夫知事は「復興のシンボルとして成功してほしい」と出発式であいさつ。 テープカットの後、熊本駅の藤高尚樹駅長とくまモンの合図で午前 7 時 12 分、始発列車がゆっくりと走り出した。

定員 70 人の 2 両編成で、青が「かわせみ」、緑が「やませみ」。 内装に地元の木材を使い、球磨焼酎が飲めるバーコーナーもある。 熊本 - 人吉間を約 1 時間半で結び、毎日 3 往復する。

鹿児島市から見物に来た公務員の伊藤えりなさん (37) は「自然とすごくマッチする。」 長男隼明(しゅんめ)くん (6) も「かっこよかった。 シンボルマークがかわいくて好き。」と喜んだ。 一方、熊本地震の影響で熊本 - 新八代の一部区間で徐行運転を続けていた九州新幹線は 4 日のダイヤ改定で通常運行に戻った。 (沢田紫門、asahi = 3-4-17)


米自動車番付トップ 10 に日本 4 ブランド 米国勢は苦戦

米国の有力な消費者団体専門誌「コンシューマー・リポート」が公表した 2017 年版自動車ブランドの総合ランキングで、日本メーカーの 4 ブランドがトップ 10 に入った。 一方、ビッグスリーと呼ばれる米大手は、ゼネラル・モーターズ (GM) の「ビュイック(10 位)」だけ。 トランプ米大統領は米国製品の購入を呼びかけるが、米国ブランドの苦戦が目立っている。 日本メーカーでは、4 位に入ったトヨタ自動車の高級ブランド「レクサス」が最高で、「スバル」、「マツダ」、「ホンダ」が、前年に続いてトップ 10 入りを果たした。

米国ブランドは、フォード・モーターの「リンカーン」が 15 位、「フォード」が 21 位で、「クライスラー」も 19 位にとどまった。 米国ブランドでは、電気自動車の「テスラ」の 8 位が最高だった。 トランプ氏は米製造業を復活させようと「バイ・アメリカン(米国製品を買おう)」と訴えるが、米国の消費者は自国のブランドに高い評価を与えていない。 1 - 3 位は、2 年連続で 1 位を獲得した独フォルクスワーゲン (VW) 傘下の高級ブランド「アウディ」などドイツブランドが占めた。 (ニューヨーク = 畑中徹、asahi = 3-2-17)


ピーチ就航 5 年、空を身近に 累計 1,700 万人が搭乗

関西空港を本拠とする格安航空会社 (LCC) のピーチ・アビエーションが 1 日、就航 5 年を迎えた。 2 月までの累計搭乗者は 1,700 万人。 週末の海外旅行、出張の経費節減、遠距離恋愛にも - -。 安さは空路をぐっと身近にした。 一方、LCC 間で競争が激化し、「パイオニア」のピーチも安心はできない。

「思い立ったら、さっと海外」

1 回目のプレミアムフライデーだった 2 月 24 日夜、ピーチが乗り入れる関空第 2 ターミナル国際線のロビーはにぎわっていた。 京都市の緒方麻未さん (30) はソウル行きの便を待っていた。 福岡の友人女性 (30) が週末旅行を計画し、緒方さんを誘った。 緒方さんは百貨店勤務。 プレミアムフライデーに関係なく休みを取った「なんちゃってプレミアムフライデー」組だ。 チケット代は往復約 3 万円。 「エステや買い物を楽しみたい。」

同市の会社員の女性 (30) は、K ポップグループの追っかけに夢中で、「この 1 年、月 1 回は確実に韓国に行っている。」 大手航空会社も使うが、「LCC は早朝深夜の便が多いから、滞在時間を長くできて便利」と話す。 同市の中学教諭桜井希さん (50) は、韓国の学校との生徒の交流プログラムに向けて、打ち合わせや下調べのために渡航。 生徒の引率時は大手航空会社を使う予定だが、「1 人なら LCC。 思い立ったらさっと行けるのが良い。」 荷物は中型のリュックだけだった。 (伊藤弘毅、中川竜児、asahi = 3-1-17)


「観光や物流に効果」 圏央道で 6 つの高速道つながる

茨城県内の全線開通

首都圏の郊外部を囲む形で走る首都圏中央連絡自動車道(圏央道)のうち、茨城県内区間が 26 日に全線開通した。 常磐自動車道、東名自動車道などが都心を経由せずつながり、成田空港から関東周辺へのアクセスも向上する。 開通するのは境古河インターチェンジ (IC) - つくば中央 IC の 28.5 キロメートル。 26 日午前中には新設される常総 IC 近くの会場で式典が開かれ、セレモニーや通り初めも行った。 一般利用は午後 3 時から始まった。

式典で石井啓一国土交通相は「関東各地の観光地が連結され、観光収入の促進が期待される」と説明。 「物流施設では輸送時間の短縮や生産性向上にもつながる」と開通効果を強調した。 今回の開通で東北、関越、中央、東名の各自動車道と常磐道、東関東自動車道が圏央道でつながる。 成田空港から首都高速道路を通らず神奈川、埼玉、栃木、群馬など各県にアクセスできるようになる。 (nikkei = 2-26-17)


トヨタ、トヨタブランドの燃料電池バスを東京都へ販売

トヨタ自動車(以下、トヨタ)は、トヨタブランドで販売する最初の燃料電池バス(以下、FC バス)を、東京都交通局へ納車した。 今回納車した FC バスは、3 月に納車予定の 2 台目と合わせ、3 月より東京都営バスとして運行される予定である。 トヨタは、2020 年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、東京を中心に 100 台以上の FC バス導入を予定している。 今後、市街地を走行する FC バスが増えるにつれて、公共交通手段としての FC バス活用について、一般社会からの理解が高まることを期待している。

トヨタ FC バスは、燃料電池自動車 (FCV) 「MIRAI」向けに開発したシステム「トヨタフューエルセルシステム」を採用しており、内燃機関に比べてエネルギー効率が高いことに加えて、走行時に CO2 や環境負荷物質を排出しない優れた環境性能を実現している。 加えて、「ノンステップ基準」に合致しており、高齢者や児童が容易に乗降できるバスとなっている。

また、大容量外部電源供給システムを採用。 最高出力 7.2kW かつ大容量 235kWh の電力供給能力を備えており、災害などの停電時に、学校体育館等の避難所や家電の電源としての利用が可能である。 トヨタ FC バスは、経済産業省の「次世代エネルギー・社会システム実証事業」や環境省の「CO2 排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」により、開発と走行実証を行い、国土交通省の「地域交通グリーン化事業」により、今回の導入に至った。

トヨタグループでは、水素を将来の有力なエネルギーと位置づけ、FCV 「MIRAI」をいち早く市販するとともに、FC バス、燃料電池フォークリフト、家庭用の定置式燃料電池などの技術開発・商品展開を推進しており、今後も、「水素社会」の実現に貢献するため、グループ一体となって開発を加速していく。 (nikkei = 2-24-17)


東京都交通局、都電 7000 形引退に合わせて記念ラッピングバスに 1,000 人招待

東京都交通局は 22 日、60 年以上にわたって東京を走り続けた都電 7000 形が今年春で引退するのにともない、7000 形の車体カラーをラッピングした都営バス「さよなら都電 7000 形記念バス」を 3 月 24 - 26 日に運行すると発表した。

「さよなら都電 7000 形記念バス」は、雑誌「Hanako」 3 月 23 日発売号「銀座・日本橋特集」と連携した企画。 かつての都電 1 系統(品川 - 上野間)のうち、銀座 - 日本橋間を片道約 12 分で運行する。 3 日間で 17 往復 34 便を運転する予定で、車内ではバスガイドによる運行当時の様子の紹介、電鈴と呼ばれる車内案内ベルの再現、7000 形の秘蔵写真や当時のきっぷなどの展示、「さよなら都電 7000 形」企画オリジナルの記念チケットプレゼントなどのイベントを行う。

記念バスは無料だが、事前応募制となる。 希望者はインターネット、FAX、はがきのいずれかの方法で 3 月 9 日まで(必着)申し込む必要があり、募集定員は約 1,000 名で応募多数の場合は抽選となる。 (佐々木康弘、MyNavi = 2-23-17)


ボーイング、超長胴型 787-10 お披露目 ANA も発注

ボーイングは現地時間 2 月 17 日、787 型機では全長がもっとも長い超長胴型「787-10」の初号機(登録番号 N528ZC)を、米サウスカロライナ州のノースチャールストン工場でお披露目した。 式典にはドナルド・トランプ大統領らが招かれた。 今後数週間で初飛行する見通し。

787-10 は、標準型の 787-8、長胴型の 787-9 に続く 787 ファミリーで 3 機種目となる機体で、全長は 787-9 と比べて 5.5 メートル長い 68.3 メートルと、3 機種のうち最長となる。前部胴体は約 13 メートルで、787-9 と比べて 3 メートル長く、約 7 メートルの 787-8 と比べると約 2 倍。 中胴も 787-9 と比べ、3 メートル長い。

ボーイングは、787-9 の胴体をそのまま延長することから、効率性と共通性の高さをアピール。 設計と部品の 95% は 787-9 と同一で、製造上の複雑さやコスト、リスクが生産システム全体で軽減され、航空会社に運航上のメリットをもたらすという。 標準座席数は 2 クラスの場合、787-9 より 40 席多い 330 席。 航続距離は 1 万 1,910km (6,430 海里)で、双通路機(ワイドボディー機)により運航されている路線の 90% 以上をカバーできる。 置き換え対象となる航空機と比べて燃費が 25% 以上向上し、次世代の競合機と比較しても 10% 以上優れているとしている。

787 の生産ラインは、ワシントン州シアトルのエバレットと、ノースチャールストンの 2 カ所あり、787-10 はすべてノースチャールストンで製造。 初号機の引き渡しは、当初計画通りの 2018 年を予定している。 787 の受注機数は、1 月末時点で 3 機種合わせて 1,202 機。 内訳は 787-9 が 635 機でもっとも多く、787-8 が 418 機、787-10 が 149 機。 787-10 を発注した9顧客のうち、日本の航空会社では全日本空輸を傘下に持つ ANA ホールディングスが 3 機発注している。 ANA は 2019 年度から 2020 年度にかけて受領し、全機を国内線に投入する。 また、すでに 30 機発注済みのシンガポール航空が、2 月 9 日に 19 機を追加発注している。 (Tadayuki Yoshikawa、Aviation = 2-18-17)


ドコモの AI タクシー全国展開へ 29 年度下期の商用化目指す

NTT ドコモは 17 日、携帯電話ネットワークや NTT グループの人工知能 (AI) を使って、タクシーに乗りたい人がどこに多くいるかを予測するシステム「AI タクシー」を平成 29 年度下期に商用化する考えを明らかにした。 昨年 6 月から東京無線協同組合のタクシーで行った実験で効果があったとして、タクシー配車システムを提供している富士通テン(神戸市)などと共同で全国展開する。

AI タクシーは、タクシーに取り付けたタブレット端末の地図上に、500 メートル四方で区切った地域の 30 分後までのタクシーの需要台数が数字で表示、10 分ごとに更新される。 駅前や大通りなど普段から人が多く集まるようなところだけでなく、成人式やコンサート、入学試験などが行われている地区でも、終了するタイミングを見越して台数を表示することができる。

タクシー会社の過去の運行データや天候など複数のデータも組み合わせて AI で処理し、リアルタイムでタクシー利用者の需要を予測できるという。 実験は昨年 6 月から、東京 23 区と武蔵野、三鷹の両市で東京無線の 12 台のタクシーで実施。 NTT ドコモによると、AI の予測を基に運行したところ、昨年 11 月から 12 月にかけて実験に参加した乗務員の売り上げの増加幅が、東京無線の乗務員全体の増加幅を約 50% も上回った。 (sankei = 2-17-17)


トヨタが 2 代目プリウス PHV 「エコカーの本命」 326 万円から

トヨタ自動車は 15 日、家庭用電源で充電できるプラグインハイブリッド車 (PHV) 「プリウス PHV」を全面改良して同日から販売を始めたと発表した。 PHV は世界的な環境規制の強化に伴って需要が高まる見通しだが、2012 年に発売した初代プリウス PHV は国内販売台数が一度も目標に達しないなど不発だった。 新型は初代の「反省」を生かし、巻き返す。

新型プリウス PHV は大容量のリチウムイオン電池を搭載し、電気自動車 (EV) モードの走行距離を旧型の 26.4 キロメートルから 68.2 キロメートルへと大幅に伸ばした。 価格は 326 万 1,600 円からで、最低価格は通常のプリウスより約 80 万円高い水準となる。 国内で月間 2,500 台の販売を目指す。 トヨタは 12 年に初代プリウス PHV を発売したが、最も売れた年でも国内の年間販売台数は 1 万 1,000 台にとどまり、目標とする 3 万 5,000 - 4 万台に届かなかった。 世界全体でも累計販売台数は 7 万 5,000 台にとどまり、初代プリウスよりも滑り出しの勢いを欠いた。

トヨタは劣勢の原因を「通常のプリウスに比べて価格が高い一方、一目で分かる違いに乏しいこと」と分析し、新型の開発に生かした。 フロントグリル周辺やテールランプなどのデザインを通常のプリウスと大きく変えて違いを強調。 EV モードの走行距離も伸ばし、日常生活ではガソリンを給油しなくても使えるレベルに高めた。

トヨタは 1997 年に量産型のハイブリッド車 (HV) であるプリウスを発売し、HV の累計販売台数は 1,000 万台を突破した。 だが、世界的な環境規制の強化により、自動車メーカーは HV に加えて PHV や EV といったエコカーを幅広くそろえる必要に迫られている。 15 日の記者会見で内山田竹志会長は「HV の次を担うエコカーの本命は PHV」と述べ、普及に力を入れる方針を示した。 (名古屋支社 奥平和行、nikkei = 2-15-17)

写 真 (6-16-16)


トランプ氏の影響「ない」 メキシコ直行便、満席の船出

全日本空輸は 15 日、成田 - メキシコ市線の運航を始めた。 日本の航空会社によるメキシコへの直行便は初めて。 初日はほぼ満席の盛況だったが、1 月に就任したトランプ米大統領はメキシコとの関係の見直しを掲げ、メキシコからの輸入品に高い税をかける方針を繰り返し示している。 日本企業の中には進出を見合わせるところも出ているが、全日空の篠辺修社長は「予約状況に影響は全くない」と話した。

飛行時間は約 12 - 14.5 時間で、毎日 1 往復を運航する。 飛行距離は約 1 万 1 千キロで、全日空の路線では最長。 同じ路線はメキシコのアエロメヒコ航空も週 5 往復運航しているが、3 月 2 日から全日空と同じ 1 日 1 往復に増やす。 かつては日本航空もカナダ・バンクーバー経由でメキシコに就航していたが、2010 年の経営破綻時に撤退した。 (2-15-17)


三菱自がスバルに抜かれる日 「世界生産」に変化の波

日本の乗用車メーカー 8 社の 2016 年の世界生産台数が発表になった。 マスコミ各社は、4 年連続で販売台数が世界一だったトヨタ自動車(グループのダイハツ工業と日野自動車を含む)がフォルクスワーゲンに抜かれたことを大きく報じたが、業績好調な富士重工業(スバル)が世界生産で 102 万台と、初めて 100 万台の大台を突破し、業績低迷の三菱自動車工業の 107 万台に迫ったことが隠れたニュースだ。 2017 年はスバルが三菱自を逆転する可能性が出てきた。

スバルの世界生産台数は 2000 年代後半から 2011 年まで 60 万台前後で推移し、120 万台前後の三菱自とは 2 倍近くの差があった。 リーマン・ショックの影響で、近年では最も生産台数が落ち込んだ 2009 年で比較しても、79 万台の三菱自に対してスバルは 49 万台と、格差は歴然としていた。

レガシィなど北米で人気

ところが、足元のスバルと三菱自の世界生産台数は逆転する勢いだ。 スバルの 2016 年の世界生産台数は前年比 9.2% 増の 102 万 4,604 台で、5 年連続で過去最高を更新した。 これに対して、三菱自は同 11.9% 減の 107 万 3,514 台で 2 年連続のマイナスとなり、明暗を分けた。 三菱自は 2016 年 4 月に発覚した軽自動車の燃費不正問題で国内販売が同 16% 減少したほか、海外市場も振るわなかった。

スバルは世界販売の 6 割を米国が占め、米国市場の販売台数ではトヨタ、日産、ホンダに次ぐ 4 位の日本車メーカーとなっている。 レガシィは北米市場をメインターゲットに開発され、インプレッサ、フォレスターとも生産が販売に追いつかない人気が続いている。 このため、米国インディアナ州の現地工場では、トヨタからカムリを受注生産していた製造ラインをスバル専用に改めるなど、日米で生産拡大を急ピッチで進め、初の 100 万台を達成した。

スバルは 2017 年、前年比 8% 増の 111 万台を生産する計画で、6 年連続で過去最高、2 年連続の 100 万台超えを目指している。 三菱自は 2017 年の目標を明らかにしていないが、このまま低迷が続けば世界生産台数がスバルに抜かれる可能性がある。

トランプ政権の影響

日本メーカーの 2016 年の世界生産はトヨタ 897 万台、日産 555 万台、ホンダ 499 万台、スズキ 294 万台、マツダ 158 万台、ダイハツ 127 万台の順になる。 軽が主力のスズキやダイハツと単純比較はできないが、現在、生産台数では最下位のスバルが三菱自を抜き、国内 7 位に浮上するのか。スバルは輸出比率が 6 割と、マツダと並んで輸出が多いメーカーだ。 とりわけ米国依存が大きいスバルは、米トランプ政権の行方しだいでは、日本車の輸出に何らかの規制が設けられる可能性があり、予断を許さない。

スバルと三菱自は、それぞれ戦前の中島飛行機と三菱重工業が前身で、当時は日本を代表する戦闘機メーカーとして覇を争った。 戦後は販売、企業規模とも三菱自が勝ったが、1992 年以降はスバルインプレッサ WRX と三菱ランサーエボリューションが好敵手となるなど、モータースポーツや商品開発でライバルと目されることが多かった。 2017 年は世界生産台数でも両社はライバル争いを演じることになる。 (J-cast = 2-11-17)


ルノー日産の世界販売、16.8% 増の 996 万台 … 三菱加入の効果 2016 年

ルノー日産アライアンスは 2 月 8 日、2016 年の世界販売実績を発表した。 ルノーグループ、日産自動車、ロシアのアフトワズ、新たにアライアンスに加入した三菱自動車を含めた総販売台数は、996 万 1,347 台。 前年比は 16.8% 増と2桁増を達成した。 996 万 1,347 台のうち、ルノーグループは過去最高となる 318 万 2,625 台。 前年比は 13.3% 増と、4 年連続で前年実績を上回る。 日産は、過去最高となる 555 万 9,902 台を販売。 前年比 2.5% 増だった。 米国が前年比 5.4% 増、中国が前年比 8.4% 増と好調だった。

アライアンス全体の 2016 年実績では、米国、中国、欧州で、過去最高の販売台数を達成。 米国では 2016 年、166 万 0,690 台を販売。 市場シェアは 9.47% と、前年からおよそ 1 ポイント伸ばした。 中国では 2016 年、147 万 2,588 台を販売。 市場シェアは、プラス 0.2 ポイントの 5.48%。 欧州最量販国のフランスでは 2016 年、73 万 8,344 台を販売。 市場シェアは、プラス 0.52 ポイントの 30.52% を確保した。 ルノー日産アライアンスは、「2016 年に全世界で販売された自動車のうち、9 台に 1 台がアライアンスブランドの車」とコメントしている。 (森脇稔、Response = 2-9-17)


高速バスに第 3 次豪華ブーム 宿代わり「熟睡できる」

深夜に長距離を走る高速バスに最近、ゴージャスな車両が続々と投入されている。 完全個室型やイオン発生器常備のタイプも。 バブル期などに次ぐ「第 3 次豪華ブーム」の到来だ。 安い、狭い、眠れない、は過去のもの。変化は列車やフェリーでも起きている。 東京・池袋のバスターミナル。 1 月 19 日早朝、前日深夜に大阪を出た高速バスが到着した。 関東バス(東京都中野区)と両備ホールディングス(岡山市)が 1 月 18 日から共同運行を始めた新型「ドリームスリーパー」。 「業界初」と触れ込む完全個室型のバスだ。

「高速バスで眠れたことがなかったが、今回は熟睡できた。」 出張で利用した京都府亀岡市の会社員男性 (45) は満足そう。 車両の中には、扉のついた個室が 11 室。 靴を脱ぎ、スリッパに履き替えて乗り込む。 イスの背もたれは電動で 140 度まで倒せ、コンセント、無料の公衆無線 LAN 「Wi-Fi」、イオン発生器などもある。 防犯カメラが、各部屋の背中側からの映像を運転席横の画面に映し出す。

開発を担当した関東バスの新見和則・運輸部営業担当部長は「価格競争から抜け出したかった。 訪日外国人の増加で宿がとりにくく、高速バスを宿代わりにできれば、需要があると考えた。」 価格は、新幹線代とホテル代を足した金額を念頭に、2 万円。 やや高い印象だが、金曜の便は 3 月上旬までほぼ満席だ。 (石山英明、asahi = 2-9-17)


ホンダと日立オートモティブ、電動車両モーター事業で合弁会社設立

[東京] 日立オートモティブシステムズ(茨城県ひたちなか市)とホンダは 7 日、電動車両用モーター事業の合弁会社を設立することで基本合意したと発表した。 環境規制が強まる中で、電動車両の中核を構成するモーター事業で協業することで、この分野での競争力を確保する。 新会社の名称は未定。 資本金は 50 億円で日立オートモティブシステムズが 51%、ホンダが 49% 出資する。 2017 年 7 月に設立予定。 新会社は、電動車両用モーターの開発から製造、販売まで手掛け、ホンダだけでなく、幅広い自動車メーカーからの受注を目指す。 主要市場となる米国と中国にはモーター製造・販売子会社を設立する計画だ。

日立オートモティブシステムズの関秀明社長兼最高経営責任者 (CEO) は「ホンダと一緒にやることで、モーター事業の基盤のさらなる強化を図っていく」と述べた。 日立オートモティブシステムズは現在、自社製モーターで自動車メーカーと取り引きがあるが、この関係は今後も継続する。 一方、ホンダは自社製モーターに新会社のモーターを加えることで、電動車両の普及に弾みをつけたい考えだ。 ホンダの八郷隆弘社長は「この部品はかなり設備投資もかかってくるので、独自の量でやるより、(日立と一緒にやることで)いろいろな方々に広めて、量の確保をしていく」と語った。

ホンダのグローバルでのハイブリッド車の累計販売台数は 194 万台。 2030 年ころに販売台数の 3 分の 2 をハイブリッドやプラグインハイブリッド、バッテリー EV (電気自動車)、燃料電池車にする計画を立てており、今後、電動車両用モーターに対するニーズはさらに強まることが予想されている。 (志田義寧、Reuters = 2-7-17)