4 通りに変形、電動小型車開発 アイシン精機と千葉工大

移動時は腰をかけて、荷物を運ぶときには台車のように押して - -。 アイシン精機は、使い方にあわせて 4 通りの形に変化する電動の小型車を千葉工業大と共同開発した。 4 月に伊ミラノで開かれる家具の見本市に出展。 時期などは未定だが、将来の市販の可能性も検討する。

1 人乗りの三輪車で、「ILY-A (アイリーエー)」と名づけた。 高さ約 90 センチ、前後の長さ約 96 センチで、ベビーカーほどの大きさだ。 ▽ 自転車のようにサドルにまたがって乗るビークル、▽ 前輪と後輪の間の板に足を乗せるキックボード、▽ 板に荷物を置いて台車のように押すカート、▽ 持ち運びのためにたたむキャリー - - の 4 通りに変形する。 最高時速は 10 キロ。 一回の充電で最長 20 キロほど走れる。 人や障害物などをレーザーで認識し、ぶつかりそうになると、自動でブレーキをかけてくれる。 (高橋諒子、asahi = 3-17-15)


筑豊電鉄、新車両でかわいく? 福岡で出発式

北九州市八幡西区と福岡県直方市の間を結ぶ筑豊電気鉄道(同県中間市)が 14 日、1956 年の開業以来初めて新造車両を導入し、出発式が開かれた。 同社は中古車両を改造して運行してきたが、国や沿線自治体の補助を受け 2 億 4 千万円で購入。 低床式のLRT5000 形で車内照明は LED を採用した。 車体のピンク色は沿線自治体の花をイメージ。 利用者低迷に悩む同社は「かわいさをアピールした。 女性をはじめ多くの方に利用してもらえたら。」 (asahi = 3-15-15)


最後の北斗星、札幌駅に到着 定期運行終える

上野発の寝台特急「北斗星」の定期運行最後の列車が 14 日午前、札幌駅に到着した。 3 番ホームでは約 700 人のファンが待ち受け、運転士には花束のプレゼントも。 札幌市清田区の村上尚子さん (47) は娘のゆうかさん (11) とやって来た。 「2 人とも鉄道が大好き。 今日は学校が休みなので、最後の北斗星を一緒に見ることができて、いい思い出になりました。」 (asahi = 3-14-15)

前 報 (12-5-14)

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最終運行の車掌「胸熱くなった」 トワイライト札幌到着

大阪を 12 日に出発した最終運行の寝台特急「トワイライトエクスプレス」の下り列車が 13 日、JR 札幌駅の 3 番線ホームに到着した。 ラストランは定刻より 3 分遅れの午前 9 時 55 分着。 ホームには雄姿を目に焼き付けようと約 1 千人以上が集まり、「長い間ありがとう」「お疲れ様」と車両に向けて声をかける人もいた。 車掌として最後の乗務をした JR 北海道の阿部昭博さんは「これが最後だと思うと、胸が熱くなりました」と話した。(山本裕之、asahi = 3-13-15)

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外はしんしん 中はわいわい トワイライト 25 時間遅れ

大雪のため青森市の青森駅で足止めされていた札幌発大阪行きの寝台特急トワイライトエクスプレスが 15 日午後 2 時 25 分、25 時間 32 分遅れで大阪駅に着いた。 乗客は各地の名物の駅弁を配られたり、じゃんけん大会が開かれたりする予定外のおもてなしを受けながら計 48 時間 20 分の長旅を過ごしたという。

JR 西日本などによると列車は定刻の 13 日午後 2 時 5 分に満員の 130 人を乗せて札幌駅を出発。 午後 9 時 20 分ごろ青森駅に停車して約 21 時間足止めされ、約 30 人が新青森駅から東北新幹線に乗り換えたという。 その後も本来は通過する駅に臨時停車などを繰り返し、大阪駅に到着したのは丸 2 日後。約 10 人が京都駅や新大阪駅で降り、約 90 人が最後まで乗車した。 乗車券と寝台券を除く特急料金(札幌 - 大阪間なら 3,240 円)は返金したという。 (asahi = 2-15-15)

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決戦は午前 10 時 引退迫るトワイライト、切符求め行列

3 月 12 日を最後に引退する JR 西日本の寝台特急「トワイライトエクスプレス」。 1 カ月後の切符を予約しようと、駅の窓口には毎朝、鉄道ファンらが並んでいる。 午前 10 時ジャストに予約しないと取れない人気のため、「今度こそは」と連日通う人も多い。 10 日午前 4 時 15 分、JR 大阪駅。 気温は 2 度。 大阪市西区の浮田泰男さん (61) が中央南口の開門を待っていた。 引退前に一度は乗りたいと、駅に通って 5 日目だ。 「駅に着くのが遅いと、窓口にすらたどり着けない。」

中央口の切符売り場には 17 台の予約端末機があるが、1 カ月後の予約に使うのは数台のみ。 予約したければ早く行って並ばねばならない。 行列の長さを見て近くの北新地駅や天満駅に「転戦」する人や、列ができないような小さい駅を狙う人もいる。 端末を確保できても、予約は早い者勝ちだ。 10 時ちょうどに、全国の駅や旅行会社の端末で一斉に申し込みボタンが押され、コンマ 1 秒でも早ければ成功する。 しかも、押すのは窓口の担当者。 他人に運命をゆだねた「10 時打ち」と呼ばれる操作に負けると、切符は取れない。

4 時半過ぎ。駅の扉が開き、シャッターが閉まった売り場前に並ぶ。 浮田さんは 3 人目だった。 5 時半にシャッターが開き、中へ。 浮田さんは折りたたみいすに腰掛けた。 何度も並ぶうちに顔見知りになった人たちと会話しながら、10 時を待つ。 あと 4 時間半だ。 10 分前、ようやく窓口に案内された。 この日は 8 人が「10 時打ち」に参戦できた。 浮田さんはトワイライトを紹介する本を開き、「この席で」と担当者に依頼。 駅は 1 分前の 9 時 59 分から時報を放送し、さあ 10 時ジャスト。

「取れました」と喜ぶ担当者の声。 浮田さんは思わず右手を握り、親指を上げた。 「車内でのフランス料理も楽しみ。 じっくりと楽しみたい。」と笑顔だった。 (柳谷政人、asahi = 2-11-15)

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トワイライトエクスプレス立ち往生 雪で 12 時間半

1 日午後 11 時 10 分ごろ、青森県平川市の JR 奥羽線で、札幌発大阪行きの寝台列車「トワイライトエクスプレス」が積雪のため立ち往生し、乗客約 130 人が閉じ込められた。 約 12 時間半後の 2 日午前 11 時 45 分ごろ、運転を再開した。

JR 東日本青森支店によると、現場は津軽湯の沢駅(青森県平川市)と陣場駅(秋田県大館市)の間の矢立トンネル手前。 列車内は暖房がつく状態で、食料も配られており、体調不良を訴えている乗客はいないという。 JR の担当者は「これほどの立ち往生は珍しい。 ご迷惑をおかけしている。」と話す。 この影響で、奥羽線上下計 22 本が運休になった。 トワイライトは大阪 - 札幌間約 1,500 キロを約 22 時間かけて結ぶ。 今春の引退が昨年 5 月に発表された。 (asahi = 2-2-15)


ケニアで「ゆりかもめ」快走? 新交通システムを検討

日本の国際協力機構 (JICA) は、アフリカ東部ケニアの首都ナイロビの地方行政府の要請を受け、日本の新交通システムを導入するための調査に乗り出す方針を固めた。 3 月下旬にもケニア政府と日本政府の間で合意を交わし、今年半ばから 18 カ月間、調査を実施する方針。 「建設可能」との調査結果が出れば、数年後の建設着工に結びつけたい考えだ。

日本政府は現在、人口が急増している東南アジアやインドなどに、新幹線など日本の交通システムを輸出することに力を入れている。 ナイロビでの新交通システムの導入が実現すれば、急成長が続くアフリカに、日本の交通システムを輸出するための大きな足掛かりになりそうだ。 関係者によると、導入が検討されているのは「東京臨海新交通臨海線(ゆりかもめ)」と同様の新交通システム。商業施設が集中するナイロビ中心部を取り囲む環状線の建設が想定されており、調査では、建設コストや利用者の推移、環境への影響などが検討されるという。 (ナイロビ = 三浦英之、asahi = 3-9-15)


F1 界の伝説再び駆けた マクラーレン・ホンダが鈴鹿に

懐かしの「ホンダ・ミュージック」が曇り空の下にこだました - -。 7 日、三重・鈴鹿サーキットでモータースポーツファン感謝デーのイベントが行われ、かつて F1 界に君臨した赤と白の車体のマクラーレン・ホンダ 3 台が、スタンドを埋めたファンの目の前を疾走した。 イベントは今年ホンダが 7 年ぶりに F1 に復帰するのに合わせて開かれた。 車体を製造するマクラーレンとエンジンを供給するホンダがコンビを組むのは 1988 - 92 年以来 23 年ぶり。 88 年には年間 16 戦 15 勝という驚異的な成績を残し、マクラーレン・ホンダは F1 界の伝説的なチームになっている。

走行は午前と午後の 2 度行われ、東コースを 2 周ずつした。 詰めかけた観客はカメラで写真や動画に収めるなどしていた。 ファン感謝デーは 8 日も行われ、マクラーレン・ホンダの走行も予定されている。 悪天候の場合には走行は中止される可能性もあるが、メインスタンド裏の GP スクエアでは歴代のホンダ F1 マシンが展示されている。 (asahi = 3-7-15)

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ホンダ、F1 新型マシンを発表 黒と銀を基調にデザイン

7 年ぶりに自動車レースの F1 に復帰するホンダは 30 日、エンジンを提供するマクラーレン・ホンダの新型マシン「MP4-30」を発表した。 黒と銀の色を基調にしたデザイン。 ドライバーはフェルナンド・アロンソ(スペイン)とジェンソン・バトン(英)。 今季の F1 は 3 月 15 日決勝のオーストラリア GP から始まる。 (asahi = 1-30-15)


トヨタ 2 位浮上 米新車販売、2 月 9 年ぶり高水準

5.3% 増の 125 万台

【ニューヨーク = 杉本貴司】 米調査会社オートデータが 3 日まとめた 2 月の販売台数は前年同月比 5.3% 増の 125 万 7,619 台だった。 小型車がマイナスに転じたものの、ガソリン安を追い風に大型車の好調が続き、全体では 2 月としては 2006 年以来 9 年ぶりの高水準となった。 トヨタ自動車は 2 位に浮上。 一方で歴史的な低金利を利用した販売合戦が激化している側面もある。

2 月は米北東部を歴史的な寒波が襲った。 週末に広範囲で降雪したこともあり、客足が伸び悩んだとの指摘もある。 それでも営業日あたりの販売実績を年換算すれば 1,623 万台と、14 年の実績(1,652 万台)に匹敵する売れ行きだった。 けん引役は大型車だ。 2 月の販売実績を車の大きさで分けると、ピックアップトラックや SUV (多目的スポーツ車)など大型車が多い「小型トラック」は 11.8% 増えて約 68 万台となった。 一方で小型車が中心の「乗用車」は 1.4% 減の約 57 万台で 3 カ月ぶりに減少した。 ガソリン安が大型車の販売増に直結している。

2 月の米新車販売台数 台数 販売の前年比 (注) オートデータ資料より抜粋。 ▲ は減
GM23 万 1,378 台4.2%
トヨタ18 万 0,467 台13.3%
フォード17 万 9,673 台▲ 2.0%
クライスラー16 万 0,250 台5.8%
日産自11 万 8,436 台2.7%
ホンダ10 万 5,466 台5.0%

メーカー別ではトヨタが 13.3% 増えた。 2.0% 減だった米フォード・モーターを抜き、6 カ月ぶりに米ゼネラル・モーターズ (GM) に次ぐ 2 位に浮上した。 SUV 「RAV4」が 33.4% 増えた。 高級車「レクサス」も好調で 22.0% 増と大きく伸びた。 日本車メーカーでは富士重工業が 18.5% 増。 円安を背景に日本からの輸出を伸ばしている。 タカタ問題の影響が懸念されるホンダは 5.0% 増と堅調な結果だった。

販売好調は自動車販売の店頭での値引き競争が加速している側面も強い。 トヨタは中型車「カムリ」で販売店の値引き原資となるインセンティブ(販売奨励金)を積み増した。 2 月のカムリの販売台数は前年と比べ 13.6% 増え約 3 万 3 千台。 トヨタの販売の 2 割近くを占めた。 トヨタは 3 月以降も低金利ローンを活用した全米規模の販促キャンペーンを実施する。

GM 系販売店でも一定期間、金利をゼロにする販促が常態化している。 これまでインセンティブを低水準に抑えてきた韓国・現代自動車も、ニューヨーク市郊外の販売店が 2 月に、「エラントラ」など一部車種で実質的な値引きを行うなど、安売り競争に加わりつつあるようだ。 (nikkei = 3-4-15)


春秋航空「関空を海外拠点に」 5 年で 20 都市就航方針

中国の格安航空会社 (LCC)、春秋航空は 3 日、関西空港を海外拠点とし、中国への 4 路線を 3 月下旬以降に開設すると発表した。 日本を訪れる中国人が増えているのに合わせて路線を拡大し、2020 年までに関空と中国の 20 都市以上を結ぶ計画だ。 新設するのは鄭州、西安、成都、泉州。 すでに関空線がある現行 6 路線から、10 路線に増える。 春秋航空は関空で現在、第 1 ターミナルを使っているが、拠点化に合わせて、15 年度からピーチ・アビエーションと同じ第 2 ターミナルに移転。 16 年度に建設中の第 3 ターミナルに再移転する。 (中川竜児、asahi = 3-3-15)


JR 東日本:特急「しらゆき」をお披露目

JR 東日本新潟支社は 2 日、新潟駅(新潟市)と北陸新幹線上越妙高駅(新潟県上越市)を結ぶ新しい在来線特急「しらゆき」の車両を新潟駅で一般公開した。 北陸新幹線長野 - 金沢間が開業する 14 日から定期運行する。 車両は JR 東で特急列車として使用されている E653 系。 白色の車体に日本海をイメージした紫色と紺色のラインを入れ、細い朱色で海に沈む夕日を表現した。 しらゆきは新潟 - 上越妙高間を 1 日 5 往復する。 しらゆきと北陸新幹線「はくたか」を利用すると、新潟 - 金沢が約 3 時間 10 分で結ばれる。 (kyodo = 3-2-15)


常磐自動車道が全線開通 浪江-富岡開通

東日本大震災や東京電力福島第 1 原発事故の影響で建設が遅れていた福島県内の常磐自動車道浪江 - 常磐富岡インターチェンジ (IC) 間が 1 日午後、開通した。 これにより常磐道は全線開通となった。

被災地の物流活性化や観光客の増加が見込まれ、「震災、原発事故からの復興の後押しとなる」と地元からは期待の声が上がっている。 開通に先立ち常磐富岡 IC 付近で開かれた式典で、安倍晋三首相は「開通が福島のさらなる復興の起爆剤になると確信している」と述べ、内堀雅雄福島県知事、沿線自治体の首長らとともにテープカットやくす玉開きで祝った。 (Reuters = 3-1-15)

前 報 (12-6-14)


ヤマハ発、欧州で四輪車生産・販売 19 年めど工場

2 人乗り、二輪技術生かす

二輪車世界 2 位のヤマハ発動機は 2019 年をメドに欧州で四輪車事業を始める。 数百億円を投じて専用工場を建て、2 人乗りの車を製造・販売する。 低燃費の小型車は生活の足として世界で需要が高まっており、二輪車の開発ノウハウが生かせる。 小型車の普及が進んでいる欧州市場で参入する。 日本企業で 9 社目の乗用車メーカーが誕生する。 柳弘之社長が 26 日、日本経済新聞の取材で表明した。

かねて四輪車への参入方針を示していたが、具体的な事業計画を明らかにしたのは初めて。 エンジンから四輪車を一貫生産する日本のメーカーは、同じく二輪車から 1963 年に参入したホンダ以来になる。 ヤマハ発が欧州で製造・販売するのは市街地での近距離利用などを想定した小型車。 エンジンの排気量が 1,000cc のガソリン車と電気自動車をそろえる。 小回りが利き、運転手との一体感がある二輪車の設計ノウハウを取り入れる。 「小型車に合った街づくりが進んでいる」とみて、まず欧州で発売する。

エンジンは自社で開発・製造し、電気自動車の動力源であるモーターや電池は外部から調達する考えだ。 今後、工場の建設地や生産規模などの検討に入る。 ヤマハ発は四輪車用エンジンの開発・生産で 1964 年からトヨタ自動車と協力関係にあり、エンジンの製造技術を持っている。 これまでに 300 万基以上をトヨタなどに供給した実績があり、現在もトヨタの高級車ブランド「レクサス」に納入している。 トヨタはヤマハ発に 3.6% を出資している。

調査会社の IHS オートモーティブは 21 年までに世界の自動車生産が年 2,100 万台増えるとの予測の中で、小型車はその 4 割強を占め、新興国の需要も合わせて全体の伸びをけん引するとみている。 欧州の主要 18 カ国では 13 年の新車販売台数の 4 割をすでに小型車が占めている。 2 人乗りでは独ダイムラーが「スマート(独での税込み価格は約 1 万 2,000 ユーロ = 約 160 万円)」を販売中。 ヤマハ発が発売する車は独フォルクスワーゲン (VW) の「up!」などの小型車とも競合する見通しだ。

ヤマハ発は 13 年の東京モーターショーで四輪車の試作車を一般公開し、事業化の可能性を探ってきた。 「四輪車の市場は多様になっており商機がある(柳社長)」と、主力の二輪車や船舶事業に続く新たな柱に育てる。 (nikkei = 2-27-15)


自動車番付、日本勢が上位独占 安全性評価の米情報誌

米国の有力な消費者団体専門誌「コンシューマー・リポート」が 24 日公表した世界の自動車ブランドの総合ランキングで、トヨタ自動車の高級ブランド「レクサス」が 3 年連続の首位となった。 2 位は「マツダ」、3 位にはトヨタの大衆向けブランド「トヨタ」が入り、日本メーカーの車が全 28 ブランドのうち上位を独占した。 日本勢はこのほか、富士重工業「スバル」が 5 位、「ホンダ」が 8 位となり、トップ 10 に計 5 ブランドが入った。 ホンダの高級ブランド「アキュラ」は昨年は 2 位だったが、セダン「RLX」の評価がさえず、今年は 11 位に後退した。

米国メーカーは米最大手ゼネラル・モーターズ (GM) の「ビュイック」が 7 位で最高だった。 「フォード」は 24 位、「ジープ」は 27 位と振るわなかった。 同誌は、自動車や家電製品の安全性チェックなどで定評があり、米国人の消費行動に大きな影響力がある。 今回の調査は、同誌の走行試験や読者から寄せられた不具合情報をもとにランクづけしたという。 (ニューヨーク = 畑中徹、asahi = 2-25-15)


小型 EV でカーシェアリング実験 トヨタ、都心部で

トヨタ自動車は 25 日、24 時間駐車場「タイムズ」を展開するパーク 24 と組み、東京・有楽町を中心とする都心部で、超小型電気自動車 (EV) を使ったカーシェアリングの実証実験をすると発表した。 期間は 4 月 10 日から 9 月末まで。

トヨタが 1 人乗りの超小型 EV「i-ROAD (アイロード)」を 5 台提供。 パーク 24 のカーシェアリング事業の会員を対象に、商業施設「有楽町イトシア」の地下にあるタイムズで貸し出す。 料金は 15 分 412 円(税込み)。 最長 2 時間半まで利用でき、東京タワーや東京ドームなどのタイムズで乗り捨ても可能。 トヨタの超小型 EV の実証実験は、2012 年 10 月開始の豊田市、昨年 10 月開始の仏グルノーブル市に続いて 3 カ所目。 (asahi = 2-25-15)


東海道新幹線、最高速度 15 キロアップ 親子ら試乗会

東海道新幹線は 3 月 14 日、23 年ぶりに最高速度が 15 キロアップする。 そのダイヤ改定を前に 25 日、時速 285 キロを先行体験する試乗会があった。 抽選に当たった親子連れなどが、東京 - 新大阪間の「最高速度体験の旅」に参加した。

試乗会には、3 日前に納入されたばかりの N700A 車両が使われ、乗り込んだ鉄道ファンは「新車の香りがする」と大喜び。 飛行機の機長と違って新幹線の運転士は普段、アナウンスをしないが、この日は発車後まもなく「みなさまが笑顔になれるような運転をしたいと思います」と、山下志歩運転士の声が流れた。

285 キロを最初に記録したのは、新横浜駅を通過後。 車内アナウンスで、開業当時(1964 年)の 210 キロから最高速度到達までのカウントダウンがあり、「ただいま最高速度です。 みなさまは 285 キロを初めて体験されたお客様です。」と流れると、参加した人たちが一斉に笑顔になった。 (大西滝子、asahi = 2-25-15)

前 報 (9-17-14)


プリウス」燃費 40 キロ超に マツダも新型車

トヨタ自動車はガソリン 1 リットルで 40 キロメートル超を走るハイブリッド車 (HV) の新型「プリウス」を年内に発売する。 10 年前と比べて燃費を 3 割超改善する。 マツダも新型ガソリンエンジンの搭載車を 2020 年にも投入し、同 40 キロを目指す。 欧州など世界各地で自動車の環境規制が強化されるのに備える。 すでに最高水準にある燃費技術を一段と高め、海外大手とのエコカー開発競争で優位に立つ考えだ。 (nikkei = 2-21-15)


格安航空ピーチ、「難関」成田へ本格参戦

格安航空会社 (LCC) のピーチ・アビエーションが再び拡大戦略を進める。 3 月 29 日から、本格的な成田空港の活用に乗り出し、国内 2 路線を追加する。 うち札幌(新千歳)線は国内 LCC 3 社が同じルートを運航する初のケースとなる。 首都圏需要の取り込み、大量減便を招いた機長不足の解消へ - -。 すみ分けを捨て、成田は関西国際空港に比べて制約が多い「難関」であることなどは覚悟のうえで、新たな競争に挑む。 (nikkei = 2-20-15)


米アップル、電気自動車 (EV) 開発着手

【ニューヨーク】 米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は 13 日、関係者の話として、米 IT 大手アップルが電気自動車 (EV) の開発を始めたと報じた。 数百人を採用し、自社ブランドでの製造を目指す方針という。 既にミニバンに似た車の設計に取り掛かっている。 ただ、同社が最終的に車両の製造に入らず、EV に使う電池や車載端末の研究にとどまる可能性もある。 アップルなど米 IT 大手は、車載端末向けの基本ソフト (OS) を開発するなど自動車産業に商機を見いだしており、米グーグルは自動運転車の開発を進めている。 (kyodo = 2-15-15)


ホンダ、四輪のグレードやタイプを 2 割削減へ = 山本専務

[旭川市] ホンダは四輪車の品質を確保するため、同一車種で展開している仕様(グレードやタイプ)を現状から全体で 2 割程度減らす方針。 山本芳春専務執行役員が 14 日までに明らかにした。 主力小型車「フィット」などでリコール(回収・無償修理)が相次いだ背景の 1 つに、「開発現場での仕事量の多さ(山本専務)」があると判断。 現場での負担を減らすことで品質向上につなげる狙い。

四輪車販売では各市場での需要に応じて 1 つの車種で複数の仕様を設定するのが一般的だが、商品構成の多様化が長時間労働や非効率化につながり、開発の現場に負荷をかけている可能性があるという。 山本専務は、タイプやグレードなどの多さによって「結局、ホンダらしさがどんどん薄れ、現場も大変になり、効率も悪くなる。 それなら、もう少し 1 台 1 台を作り込んだほうがいいのではないか。」と述べ、「いきなりは減らせないが、開発量を現状から徐々に減らそうという動きになっている」と語った。 (白木真紀、Reuters = 2-15-15)

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ホンダ、「S660」公開 19 年ぶりの軽スポーツ車

ホンダは 14 日、北海道鷹栖町のテストコースで、軽自動車の新型オープンスポーツカー「S660」を公開した。 表面には渦巻き模様のシールが貼られていたが、ほぼ市販する予定の車体だという。 3 月中に色や価格など詳細を発表し、4 月にも発売する。 ホンダの軽スポーツ車は 1991 年 - 96 年生産の「ビート」以来 19 年ぶり。 伊東孝紳(たかのぶ)社長は「夢のある車両に仕上がった」と話した。

後輪駆動で、車を安定させるために車体中央部にエンジンを配置したミッドシップタイプだ。 屋根は布製の「ソフトトップ」を採用した。 「開閉に手間はかかるが、(軽くすることで)走る喜びを重視した(開発担当者)」という。 エンジンは軽ワゴン「N-BOX」のものをスポーツカー向けに改良した。 マニュアル車とオートマチック車がある。 価格は 200 万円前後を予定している。(大畑滋生、asahi = 2-14-15)


三菱重と IHI、自動車ターボ増産 燃費効果に脚光

自動車の「ターボ」部品の生産を、三菱重工業と IHI が増やしている。 かつてはもっぱらスポーツ車の出力を高めるために使われていたが、最近は燃費をよくする部品として見直された。 ハイブリッド車 (HV) などに力を入れてきた日本メーカーにも採用の動きが出ている。

三菱重工は昨年末、タイ工場など海外でのターボ部品の生産能力引き上げに、約 50 億円投資することを決めた。 2013 年からの投資額は計 160 億円になる。 これらの投資で、13 年に 580 万台だった生産能力は、16 年には 1 千万台に増える。 欧州の自動車メーカー向けが多い。 ターボ事業の責任者の梶野武さんは「世界でトップクラスのシェアにしたい」と意気込む。

IHI もターボの生産を、14 年度の 600 万台から 16 年度には7 720 万台、20 年度に 1 千万台に増やす方針だ。 16 年度までに 250 億円超を投じて、欧州などで生産設備を増やし、研究開発拠点の横浜事業所の実験設備を増強する。 ターボは、排ガスのエネルギーを捨てずに使う技術だ。 かつてはエンジンの出力を高め、加速性能などをよくするために使われた。

だが 05 年、ドイツのフォルクスワーゲン (VW) が燃費をよくするためにガソリンエンジンに本格的に採用し、搭載車が増え始めた。 HV と比べコストをかけずに燃費が改善できるため、中国や東南アジアなど新興国向けの車にも載せやすい。 HV に力を入れてきたトヨタ自動車も昨年発売した高級車レクサスの新型車に採用するなど、日本メーカーにも広がり始めている。 (南日慶子、asahi = 2-10-15)


中部 - バンコク深夜便、6 年ぶり復活 3 月末から

タイ国際航空は、中部空港とバンコクを結ぶ深夜便を 3 月 30 日から約 6 年ぶりに再開する。 中部空港で午前 0 時すぎに出発する唯一の便となる。 仕事の後に出張するビジネス客や、夜まで観光を楽しみたい訪日外国人などの利用を見込む。

同社は現在、この路線を週 12 往復運航。このうち午後 4 時 55 分に中部を出発する 5 便を、3 月末から午前 0 時半発に切り替える。 バンコクには午前 4 時半に着く。 同時に復路の 5 便についても、バンコクを出発する時刻を午前 8 時 15 分から午前 10 時 45 分に変える。 全体の運航本数は変えない。 帰国前の外国人の買い物需要などを取り込むため、中部地方の関係業者らから深夜便の要望があったという。 中部空港の運営会社の川上博社長は「訪日タイ人の利便性が向上する」と歓迎する談話を出した。 (asahi = 2-10-15)


都心から成田、より近く LCC が追い風、アクセス拡充

千葉県内のバス、鉄道会社が都心から成田空港へのアクセスを強化している。 格安航空会社 (LCC) をはじめとする発着回数の増加を追い風に、便数を増やしたり、深夜早朝帯の運行時間を拡大したり。空港利用客に好評だ。 1 月中旬の午後 2 時ごろ、東京・銀座にある成田空港行きのバス乗り場に 20 人ほどが列をつくった。

同空港から大分に旅行に行くという川崎市の大学生の女性 (21) は「旅行には LCC を使うので成田空港はよく使う。 都心から 1 本で行けて、安くて便利なのでバスを使っています。」 ビィー・トランセホールディングス(千葉市)の平和交通は 2012 年 8 月から東京駅や銀座駅と同空港を結ぶ高速バス「THE アクセス成田(大人片道 1 千円)」の運行を始めた。 当初は上下計 21 便だったが、次第に便数を増発。 昨年 12 月にジェイアールバス関東(東京都)との共同運行を始め、上下計 79 便に増えた。 同月には深夜の女性専用バスも始めた。 (土肥修一、asahi = 2-10-15)


騒音 6 割減の「静かな旅客機」 JAXA 共同開発

宇宙航空研究開発機構(JAXA = ジャクサ)は、国内企業と共同で、「静かな旅客機」を実現する騒音低減技術の開発を始めた。 翼や車輪の形を改良し、騒音を現在より 6 割減らすという。 2019 年度に旅客機を使ってテストし、海外への技術の輸出も目指す。 JAXA によると、旅客機の騒音は、エンジン音と機体が風を切る音が主な原因。 エンジンは改良されたが、風切り音の対策はあまり進んでおらず、大阪(伊丹)空港がある兵庫県伊丹市の担当者は「今でも空港周辺の住民から騒音の苦情が寄せられる」と話す。

風切り音は、離着陸の際、揚力を得るために翼に取り付けられた「フラップ」という装置や、車輪の周りに、複雑な空気の流れが起きるために生じる。 JAXA は 13 年度から、空気の流れが乱れないように、主翼の前面をギザギザに加工し、フラップの端を丸い形にする方法を検討してきた。 車輪の軸部分には特殊なカバーを取り付けることにした。 (yomiuri = 2-7-15)


故障に加え操作ミスの可能性も 台湾機墜落、死者 35 人

台湾・復興航空(トランスアジア航空)の旅客機が台北松山空港を離陸直後に墜落した事故は、故障に人為的ミスが加わり、二つあるプロペラエンジンが両方とも停止した可能性が出てきた。 台湾の飛航安全調査委員会が 6 日、事故機のブラックボックスの初期段階の解析結果を明らかにした。

操縦状況などの記録によると、離陸 37 秒後の 4 日午前 10 時 52 分 38 秒にエンジンの一つが停止したとの警告が発生した。 だが、その後にもう一つのエンジンを止める操作が行われ、このエンジンも停止。 乗員はエンジンを再スタートさせようとしたが墜落し、同 54 分 36 秒で記録が終わっている。 離陸から墜落までに失速警告が 5 度出ていた。

記者会見した同委員会の王興中執行長はミスがあったかどうかは「現時点では判断できない」としており、今後詳細な調査を行う。 飛行機は市街地を流れる川に墜落しており、被害を最小限に抑えたとしてパイロットをたたえる声が内外で上がっていた。 事故機には乗客乗員 58 人が乗っており、6 日夕までに 35 人の死亡が確認された。 15 人が救助されたが、8 人の行方が分かっておらず、消防などは範囲を広げて川の捜索を続けている。 (台北 = 鵜飼啓、asahi = 2-6-15)

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台湾当局、全 ATR72 型機の飛行を停止 墜落事故で

台北で 4 日に起きた復興(トランスアジア)航空機の墜落事故を受け、台湾の民間航空局 (CAA) は台湾で登録されている ATR72 型機全機の飛行を停止させ、安全点検を指示した。 この事故では 5 日までに32 人の死亡が確認され、11 人は依然安否が確認できていない。 安全点検は復興航空と立栄航空がもつ ATR72 型機が対象となる。 復興航空は ATR72-500 型機 6 機と ATR72-600 型機 4 機を運航。 立栄航空は 600 型機 12 機を運航している。 4 日に墜落事故を起こしたのは 600 型機だった。

同機は 4 日、離陸した直後にエンジン停止を起こして墜落したとみられている。 この日は 3 回にわたって使われていたとの情報もある。 復興航空の ATR72 は昨年 7 月にも、500 型機が澎湖群島への着陸に失敗して墜落する事故を起こしていた。 業界誌の編集責任者によると、復興航空は設立以来の 20 年で 5 機を失い、「重大な安全事案」が 7 件発生している。 過去に人命が失われた事故は 4 件あり、このうち 2 件は乗員のみ、残る 2 件では乗客も死亡した。 すべてが ATR 機の事故だった。

ATR は欧州の合弁企業が製造する旅客機。 ATR72 と小型の ATR42 が絡んで乗客が死亡する事故は、4 日の復興航空の事故を含めて世界で少なくとも 11 件起きている。 米国では 1994 年にアメリカンイーグルの ATR72-200 型機が墜落して乗客乗員 68 人全員が死亡した。 ただ、元パイロットの話では、パイロットの間で ATR は非常に評判がいいという。 (CNN = 2-6-15)


首都高速への誤進入、2 割に認知症の疑い 対策強化へ

首都高速道路は 4 日、誤って首都高速に入ってきた歩行者や自転車を運転していた人の 2 割に認知症の疑いがある、との調査結果を発表した。 死亡事故も起きており、対策を強化する。 昨年 12 月までの 1 年 9 カ月間に起きた 391 件を分析。 要因別では単純な誤進入は 34% で、認知症の疑いが 21%、酒酔いが 10%、外国籍であることが 10% だった。 年齢別では 65 歳以上が 45% で、30 - 64 歳が 35%、30 歳未満が 15%。 時間帯では夜間(午後 7 時 - 午前 7 時)が 48% を占めた。

死亡事故は 2011 年 4 月以降で 6 件あり、歩行者 4 件、自転車 2 件。 昨年 12 月には 3 号渋谷線の出口から誤って入った自転車の男性(当時 25)が、トラックと衝突して死亡した。 首都高は大半の出口に料金所がなく、誤進入を招きやすいとして、警視庁が対策強化を求めていた。

首都高は 4 日、対策の取り組み状況も公表。 認知症の人向けには外部機関との研究で効果がみられた赤い「X 印」の LED 表示板、外国籍の人向けには英語で併記した警告表示板を増やす。 3 月からは、誤進入を検知して「ただちに引き返して」などと音声を流すシステムを一部の出入り口で試験的に始める。 (小林誠一、asahi = 2-5-15)

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運転免許の更新時、認知症疑いあれば診断義務付けへ

高齢者による交通事故を減らすため、警察庁は、運転免許の更新の際、検査で認知症の疑いがあるとされた 75 歳以上の人全員に医師の診断を義務付ける方針を固めました。

これまでも、75 歳以上の人は免許の更新の際に認知症の検査を受けていますが、ここで「疑いあり」と判定されても、信号無視などの違反がなければ医師の診断は必要ありませんでした。 しかし、高齢者による逆走などの事故が相次いでいることから、警察庁は、検査で認知症の疑いがあるとされた人全員に医師の診断を義務付ける方針を固めました。 医師に認知症と判断されると、免許の取り消しや停止となります。 警察庁は、この内容を盛り込んだ道路交通法の改正案を次の通常国会に提出します。 (テレ朝 = 1-15-15)


西鉄、食堂車つき観光列車導入へ 16 年度以降に運行

西日本鉄道は、2016 年度以降に天神大牟田線などで初の本格的な観光列車を走らせる方針を固めた。 西鉄福岡(天神)駅と太宰府や柳川などの観光地を結んでゆっくり走る新型列車を導入し、国内外の観光需要の掘り起こしをねらう。 特急なら約 50 分で行ける天神 - 西鉄柳川間を、通常ダイヤの合間を縫ってゆっくり走らせる計画で、支線の太宰府線や甘木線にも乗り入れる方向だ。 食堂車を連結し、西鉄グランドホテル(福岡市)のシェフが沿線の食材を使った料理をふるまうなど、列車の旅を楽しんでもらえる工夫をこらす。 (土屋亮、asahi = 2-3-15)


天草エア、日航と共同運航 4 月から

熊本県などが出資する第三セクターの天草エアライン(熊本県天草市)は 3 日、日本航空との共同運航を 4 月 1 日から始めると発表した。 対象は天草 - 福岡、天草 - 熊本、熊本 - 大阪の 3 路線の計 10 便。 天草エアの座席の一部を日航が買い取って販売する。 天草エアは「JAL の販売網を利用して販路を拡大したい。 時刻表に『天草』と記されるのも、地域の知名度向上になる。(同社営業部)」としている。 (渡辺松雄、asahi = 2-3-15)


<常磐線>代行バス竜田 - 原ノ町間で運行開始

東日本大震災と東京電力福島第 1 原発事故の影響で不通になっている常磐線竜田(福島県楢葉町) - 原ノ町(南相馬市)間(46 キロ)を結ぶ JR 東日本の代行バスが 31 日、運行を始めた。 原発事故に伴う帰還困難区域を走る公共交通機関の運行は初めて。 ダイヤ上、常磐線(上野 - 仙台)の全線がつながった形だ。

原ノ町駅発午前 6 時 50 分の第 1 便には、桜井勝延南相馬市長ら計 31 人が乗り込んだ。 昨年秋に自由通行が可能になった国道 6 号を走行し、帰還困難区域の一部を通過。 雪道だったが、予定より 20 分早い 1 時間 5 分で竜田駅に到着した。 茨城県取手市の自宅に戻る南相馬市の応援職員蛯原康友さん (39) は「福島駅を経由するのに比べ 1 時間以上の短縮になる」と喜んだ。

竜田駅発の第 1 便には 32 人が乗車。 いわき市の単身赴任先から南相馬市の自宅に戻る男性会社員 (54) は「車を使わず行き来できるのは楽。 毎週利用したい。」と語った。 代行バスは 1 日 2 往復。 相馬地方から東京方面へのビジネスや観光、いわき市に避難する南相馬市民の一時帰宅などでの利用が見込まれる。 いわき市内には乗り入れず、便数が少ないことなどから、利用は限定的との見方もある。

桜井市長は「常磐線ががつながり、住民にとって大きな希望になる。 増便はもちろん、常磐線本線の再開を要望していく。」と話した。 国によると、避難区内のバス路線(42.5 キロ)を 1 度通行した場合、車内の追加被ばく線量は 1.2 マイクロシーベルト。 JR 東の試走では両駅間で 0.8 - 1.0 マイクロシーベルト。 この日は積雪による遮蔽(しゃへい)効果で 0.4 マイクロシーベルト程度だった。 (河北新報 = 2-1-15)

前 報 (5-10-14)