ソフトバンク G アメリカの半導体設計会社を約 9,700 億円で買収へ ソフトバンクグループは、AI 分野に強みがあるとされるアメリカの半導体設計会社を 65 億ドル、日本円にしておよそ 9,700 億円で買収すると発表しました。 需要が高まる AI やデータセンター向けの半導体などの開発力を高め、事業の強化を図るねらいがあります。 発表によりますと、ソフトバンクグループは、アメリカの半導体設計会社「アンペア・コンピューティング」のすべての株式を、子会社を通じてアメリカの投資ファンドなどから取得することを決めました。 買収額は 65 億ドル、日本円にしておよそ 9,700 億円で、ことし後半に取り引きを完了する予定です。 この会社は AI 分野の半導体の設計に強みがあるとされ、需要が高まる AI やデータセンター向けの半導体などの開発力を高め、事業の強化を図るねらいがあります。 ソフトバンクグループはことしに入って、アメリカのオープン AI と連携し、1 月にアメリカで AI 関連のインフラ整備を進める投資計画を明らかにしたほか、先月には国内で企業向けの生成 AI の開発や販売を手がける合弁会社の設立を発表するなど、AI に関連した事業を強化しようとしています。 (NHK = 3-20-25) ソフトバンク G、AI 投資へ 160 億ドルの借り入れ計画 = 米メディア ソフトバンクグループの孫正義最高経営責任者 (CEO) は AI (人工知能)に投資するため 160 億ドルの借り入れを計画していると、同社の幹部が銀行にこのほど明らかにした。 米メディア「ジ・インフォメーション」が 1 日、複数の関係筋の話として伝えた。 ソフトバンク G は 2026 年初めにさらに 80 億ドルを借り入れる可能性があるという。 (Reuters = 3-2-25) ソフトバンク G、3 年ぶり黒字転換 = 純利益 6,361 億円 - 24 年 4 - 12 月期 ソフトバンクグループ (SBG) が 12 日発表した 2024 年 4 - 12 月期連結決算(国際会計基準)は、純損益が 6,361 億円の黒字(前年同期は 4,587 億円の赤字)となり、3 年ぶりに黒字転換した。 一部投資先の株式価値が上昇し、巨額の投資利益を計上したのが主因だ。 ただ、四半期ベースでは直近の 10 - 12 月期に投資損益が再び悪化。 同期の純損益は 3,691 億円の赤字だった。 4 - 12 月期の投資損益は 2 兆 1,700 億円の黒字と、前年同期(5,389 億円の赤字)に比べ大幅に改善した。 短編動画投稿アプリ「TikTok (ティックトック)」を手掛ける中国の字節跳動(バイトダンス)など投資先の価値向上が寄与。 主力の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド (SVF)」の投資損益は 2,607 億円の黒字だった。 (jiji = 2-12-25) ソフトバンク G がオープン AI と合弁会社設立 企業向けサービス提供 ソフトバンクグループ (SBG) は 3 日、米オープン AI と合弁会社を設立したと発表した。 両社は戦略的パートナーシップを結び、日本国内で企業向けの AI サービス「クリスタル・インテリジェンス」を提供する。 新会社は「SB オープン AI ジャパン」。 SBG とソフトバンクが出資する中間持ち株会社と、オープン AI が折半出資する。 企業ごとに内部データを取り込んだ専用の AI モデルをつくり、顧客応対や営業活動で人間に代わって作業する「AI エージェント」を提供する。 まずは SBG 傘下の企業でクリスタルを導入するとし、利用料として SBG が年間 4,500 億円をオープン AI に支払うことで合意した。 また、国内企業への営業活動や導入のため、新会社に 1 千人規模の人員を投入する。 SBG の孫正義会長兼社長は、同日開いた企業向けの説明会で、人間並みの知能をもつ「汎用(はんよう)人工知能 (AGI)」は近い将来に実現すると自信を見せ、「AGI は企業から、とりわけ大企業から始まる」と話した。 説明会には 500 社参加したという。 オープン AI のサム・アルトマン最高経営責任者 (CEO) も登壇し、AI エージェントのデモンストレーションを行った。 同社はこの日(米国時間 2 日)、インターネット上の大量のテキストや画像、PDF などを調べて深い分析を行う新機能「ディープリサーチ」を発表した。 (村松真次、村井七緒子、asahi = 2-3-25) トランプ氏と孫氏、78 兆円 AI 投資で蜜月演出 2 人の利害はどこに 米ホワイトハウスで 21 日、そろって記者会見に臨んだトランプ大統領とソフトバンクグループ (SBG) の孫正義会長兼社長は、蜜月関係を改めて演出した。 トランプ氏に食い込んで米国市場の攻略を進めたい孫氏と、目に見える成果を早くアピールしたいトランプ氏。 2 人の利害が一致し、政権発足翌日に約 78 兆円もの大型投資を発表した。 孫氏は記者会見で、正面にいる記者ではなく、傍らのトランプ氏に体を向けて語りかけた。
トランプ氏もうなずきながら、口元を緩めた。 昨年 12 月のトランプ氏との面会時、1 千億ドルの投資を約束した孫氏。 その際、トランプ氏から投資額を 2 倍にするよう求められ「実現できるようがんばる」と応じた。 そこから 1 カ月ほどで要望に応えたことになる。 米国の AI 事業で主導権を握る思惑が、孫氏にはある。 SBG は半導体、データセンター、ロボットが投資先の 3 本柱だ。 なかでも米データセンターは、今後 5 年間で 1 兆ドル(約 155 兆円)もの投資が期待される有望市場だ。 孫氏には、トランプ氏とまだ面会していない石破茂首相が日米首脳会談への助言を求めた。 日本では、最もトランプ氏に近い人物のひとりと言えそうだ。 その孫氏も、米国では苦い思いをしてきた。 SBG 傘下の米携帯電話 3 位(当時)のスプリントを 4 位企業と合併させる構想を描いたが、米規制当局が立ちはだかった。 こうした経験もあり、孫氏は最高権力者の大統領の懐に飛び込み、協力を直接訴える道を見いだした。 孫氏の「トランプ詣で」は、トランプ氏が大統領に初当選した直後の 2016 年 12 月にさかのぼる。 500 億ドルの対米投資と 5 万人の雇用を生むと約束した。 「トランプ氏の当選で米経済が明るくなると確信した」と、今回と同様のことを語っていた。 とはいえ、孫氏はバイデン前大統領には同様の戦術をとらなかった。 関係者によると、孫氏は「『この人にプッシュすれば通る』という強い指導者を察知し、あっという間に食い込む」タイプだからだという。 一方のトランプ氏は「テクノロジーと AI、全てメイド・イン・USA だ」と満足げだった。 伝統的な工場が国外に流出するなか、トランプ氏が「取り戻す」とする製造業の中心にあるのは、AI やデータセンターといった新産業だ。 政権発足直後にど真ん中の分野で巨額投資を表明してくれた孫氏は、貴重な「ビジネスパートナー」と言える。 トランプ氏は用意周到だった。 データセンターは大量の電力を消費する。 前日には「エネルギー緊急事態」を宣言。 その上で 21 日の会見では「宣言を通じて、多くの支援をする」と述べ、発電所の建設促進など協力を惜しまない姿勢をアピールした。 トランプ氏は前日には、AI 規制を定めたバイデン前政権の大統領令を撤回していた。 一方、米政府の所有地にデータセンターを建てやすくする前政権の大統領令はそのまま活用する考え。 孫氏らが打ち出した巨額投資を具体的な成果にしようと、規制よりも産業振興を優先する「トランプ色」が鮮明だ。 (ワシントン・奈良部健 ワシントン・榊原謙、asahi = 1-23-25) エヌビディア CEO、日本は常に大切な存在 - ソフトバンクと協業 米エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者 (CEO) は 13 日に都内で開かれたイベントで、日本は常に大切な存在で「日本という国がなければ、エヌビディアは今日ここに存在していなかった」と述べた。 フアン氏はイベントの冒頭、ゲーム会社のセガサミーホールディングスや任天堂などと協業してきた歴史を紹介しながら、「私たちは日本のエコシステムと提携し、AI (人工知能)を日本にもたらすためにここにいる」と話した。 イベントにはソフトバンクグループの孫正義社長も登壇した。 イベントでは、ソフトバンクとともにエヌビディア製の最新 AI アクセラレーター「ブラックウェル」を使って、高性能の AI スーパーコンピューターを構築することも発表した。 ソフトバンクはエヌビディア製品を使用して新形態の通信ネットワーク上でも AI サービスを提供する計画だ。 AI-RAN と呼ばれる新しいネットワークは、遠隔ロボットや自動運転車のサポートなどに適しており、電力消費量も少なくて済むという。 ソフトバンクは、富士通と IBM 傘下のレッドハットとともにネットワークのテストを開始する予定だ。 フアン氏は孫氏について、中国のアリババグループや米アップルなど世代ごとの勝者と組んできた世界唯一の起業家だと言及。 一方、孫氏は日本で最大の AI データセンターを構築して AI エージェントを作っていきたいとし、「これはリセットであり、革命のキャッチアップの瞬間。 この機会を逃すわけにはいかない」と力を込めた。 孫氏は人間の 1 万倍の知性を持つ人工超知能 (ASI) を信奉しており、今回の発表でソフトバンク G が進める AI 戦略の一端が見えてきた。 またソフトバンクがブラックウェルの調達に向けて有利な立場を確保していることも分かった。 エヌビディアは今年初めに新型ブラックウェルのシリーズを発表したが、生産が遅れていた。 フアン氏は生産が本格化すれば供給量は十分になると述べているが、顧客らは最初の新型チップを手に入れようと争奪戦になっている。 フアン氏はイベント後の会見で、半導体受託製造の世界最大手、台湾積体電路製造 (TSMC) について、世界でベストで特別な企業だと賞賛。 一方、次世代半導体の量産を目指すラピダスは「日本企業の多くの英知を集めている」との認識を示した。 米国でトランプ氏が次期大統領に返り咲くことの影響は分からないとしながら、政権を支持し、法律に則ってテクノロジ−を前進させるとした。 AI 利用により電力消費が増える懸念に対しては、AI の目標はエネルギーを使うが、その他の多くの部分で節約でき、無駄に使われているエネルギーを減らすことだと述べた。 (古川有希、Min Jeong Lee、Ian King、Bloomberg = 11-13-24) |