ホンダ、ハイブリッドと VTEC ターボをラインアップする新型「CR-V」

2 モーターハイブリッドに 4WD 初設定 ターボモデルには 7 人乗りも

ホンダは 8 月 30 日、新型ミドルクラス SUV 「CR-V」を発表。 ガソリンターボモデルを 8 月 31 日、ハイブリッドモデルを 11 月 1 日に発売する。 価格は 323 万 280 円 - 436 万 1,040 円。 外観デザインは「Modern Functional Dynamic (モダン ファンクショナル ダイナミック)」をテーマにしており、ホイールベースの延長とワイドトレッド化を実施。 先代モデルから全長が +70mm、全幅が +35mm、全高は 2WD (FF) モデルが -5mm、4WD モデルが +5mm となり、ボディサイズは 4,605 x 1,855 x 1,680mm (全長 x 全幅 x 全高、4WD 車の全高は 1,690mm)で、ホイールベースは +40mm の 2,660mm。

パワートレーンでは先代の 2.0 リッター & 2.4 リッターの自然吸気エンジンに換えて、直列 4 気筒 DOHC 1.5 リッター直噴 VTEC ターボエンジンと、直列 4 気筒 DOHC 2.0 リッター自然吸気エンジン + Sport Hybrid i-MMD の 2 種類をラインアップ。 「ステップワゴン」、「シビック セダン」などにも採用されている「L15B」型エンジンは、フィンの枚数を 10 枚から 9 枚に減らしてフリクション低減を図った専用の電動ウェイストゲート付ターボチャージャーの採用、圧縮比の最適化などを実施して、最高出力 140kW (190PS)/5,600rpm、最大トルク 240Nm (24.5kgfm)/2,000-5,000rpm に出力を向上。

直列 4 気筒 DOHC 2.0 リッター「LFB」型エンジン + Sport Hybrid i-MMD の構成となるハイブリッドモデルは、リアのラゲッジスペース下に設置したリチウムイオンバッテリーに蓄えた電力で EV (電気自動車)のような走行を実現。 エンジンでは最高出力 107kW (145PS)/6,200rpm、最大トルク 175Nm (17.8kgfm)/4,000rpm を発生、「H4」型のモーターは最高出力 135kW (184PS)/5,000 - 6,000rpm、最大トルク 315Nm (32.1kgfm)/0 - 2,000rpm を発生する。

新型 CR-V ではガソリンターボモデルではサードシートを備える 7 人乗り仕様を設定。 セカンドシートも 5 人乗りと 7 人乗りで異なるものとなり、5 人乗り仕様のセカンドシートは拡大した室内長のゆとりをしっかりと体感してもらえるよう前後位置を固定。 ラゲッジスペースの側面に用意されたリリースレバーを引くだけで 6:4 分割可倒式シートが前方にダイブダウンする仕様となっている。

ADAS (先進運転支援システム)関連では、単眼カメラとミリ波レーダーを組み合わせて利用するホンダの安全運転支援システム「Honda Sensing (ホンダ センシング)」を全車標準装備。 「衝突軽減ブレーキ (CMBS)」や「路外逸脱抑制機能」、「LKAS (車線維持支援システム)」など 9 種類の運転支援機能を備えている。

これに加え、リアバンパー両側に内蔵するレーダーで後側方から接近する車両を検知して、ドアミラー鏡面に設定したインジケーターを点灯させてドライバーに車両の存在を知らせる「ブラインドスポットインフォメーション」、ドライバーのステアリング操作から居眠り運転や不注意運転の危険を検知。 メーターパネル内のアイコン表示のほか、必要に応じてステアリングを振動させたり警報音を鳴らして休息を促す「ドライバー注意力モニター」などを採用。 安全・安心なドライブをサポートする。 (一部抜粋、佐久間秀、CarWatch = 8-30-18)


博多と釜山結ぶ新型高速船 その名はクイーンビートル

博多港と韓国・釜山を結ぶ高速船を運航する JR 九州高速船(福岡市)は 27 日、新たに導入する船の名前を「クイーンビートル」にすると発表した。 現在運航する「ビートル」 3 隻のうち 1 隻と交代する形で 2020 年 7 月に就航する。

赤く彩られた船体は今のビートルと比べて大きく、座席も約 2.6 倍の 502 席ある。 航行中にシートベルト着用の必要がなく、船内に授乳室やキッズスペースを備える。 博多と釜山を 3 時間 40 分で結ぶ予定だ。 船が大型化したため、現在より 30 分程度長くかかる。 運航スケジュールや運賃は 19 年夏に発表する予定だ。 普通運賃は今のビートルで大人片道 1 万 4 千円。 新型高速船では割り引き運賃を含めた現在の平均単価より 1 千円程度高くしたい考えという。 団体客は 19 年夏から、個人客は 20 年 1 月から予約を受け付ける。 (田幸香純、asahi = 8-28-18)


国産ジェット機 MRJ のトラブル把握へ 国交省方針

国産ジェット機「MRJ」の運航開始を見据え、国土交通省は国産旅客機が海外で起こした不具合情報を国が収集する制度づくりを進めている。 「YS-11」以降、国産の旅客機は製造されておらず、現状では製造国として航空機の安全性を継続的に確保する仕組みが整っていない。 同省は年度内に制度の具体案を取りまとめる計画だ。

MRJ の受注数は約 400 機で、米国の地方航空会社からの発注が大半を占める。 海外で外国の航空会社が運航する機体で事故やトラブルが起きても日本の当局が情報を集める制度上の手段はない。 国交省の航空機検査制度等検討小委員会は航空機メーカーを通じて機体の不具合情報を航空会社などから国が収集できる仕組みの構築を最重要課題として掲げている。

運航開始後にマニュアルの記載内容以外の修理が必要になった場合、国などが修理設計データに問題がないか検証し、承認する仕組みをつくることも盛り込んだ。 2017 年 7 月に国際民間航空機関 (ICAO) が二酸化炭素排出量の基準を新たに定めたことを受け、日本でも航空機が型式指定を取得する際に排出量の規制を設ける。

MRJ は 20 年半ばの運航開始を目指しており、現在は型式証明の取得に向け準備を進めている。 国交省は新たな制度の内容を年度内にとりまとめ、法令を整備する方針。 現在運航している航空機についても、整備状況などを確認する「耐空証明」制度の見直しを進める。 現状では整備能力が認められれば検査が不要になる「連続式」耐空証明を国交省が運航会社に発行し、それ以外は国による年 1 度の検査が求められる。

連続式が認められるのは大手航空会社だけだったが、それ以外の事業者などでも整備規定を設定したうえで整備を実施すれば年 1 度の検査を免除することを検討する。 (nikkei = 8-26-18)

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MRJ、初の飛行展示に成功 英航空ショーで披露

【ファンボロー〈英南部〉 = 星正道】 国産ジェット旅客機「三菱リージョナルジェット (MRJ)」を開発する三菱航空機(愛知県豊山町)が欧州の空を泳いだ。 16 日、世界最大級の航空展示会「ファンボロー国際航空ショー」で機体を飛ばして来場者に性能をアピールする「フライトディスプレー(飛行展示)」を初めて実施、成功を収めた。

MRJ は 2008 年に開発を始めて以降、納期を 5 度遅延。 20 年の ANA ホールディングスへの引き渡しに向け米国で飛行試験を続けていたが今回、飛行展示を成功させたことで顧客の信頼を取り戻し受注に弾みをつけたい考えだ。 現地時間の午後 2 時 37 分。当初予定より約 10 分遅れで飛行展示は始まった。 ファンボロー空港の滑走路でスタンバイしていた MRJ は滑り出すように前進。 第 1 号顧客(ローンチカスタマー)である全日本空輸 (ANA) の青色の塗装を施した MRJ はぐんぐんと速度を上げ、離陸した。

機体は角度をあげて急上昇すると、空港の上空で旋回を繰り返した。 プラット & ホイットニー製の最新鋭のエンジンを搭載し、低燃費と低騒音が売り物の MRJ。 これまでに飛行展示をした中・大型機に比べ、圧倒的な静粛さで英国の空を悠然と泳いだ。 約 10 分の飛行中、時折、機体を左右に揺らすなど来場者に「日の丸ジェット機」の存在感をみせつけた。 MRJ は無事に空港に着陸、初の飛行展示は成功裏に終わった。 観覧していた米国航空機器メーカーの男性は「とても見事な飛行展示だった。 MRJ はこれから注目されるだろう。」と語った。

展示終了後、三菱重工業と三菱航空機、ローンチカスタマーの ANA の 3 社はファンボローの会場で記者会見を開いた。 三菱重工の宮永俊一社長兼最高経営責任者 (CEO) は「MRJ は静かで安定した飛行機と聞いていたが、それを実感できた」と笑顔で感想を述べた。 「(飛行展示の成功で)さらに一歩次に進む。 ホップ、ステップ、ジャンプになる。」と語り、20 年半ばの ANAHD への納入に向け決意を新たにした。

ANA で調達を担当する伊東裕取締役常務執行役員は「MRJ の納期遅れは誠に残念だ」と述べたうえで、「小型機の退役時期を延長したり、リースで機体を調達したり、リスクヘッジをしており、(MRJ の納期遅れによる)事業計画に支障はない」と説明した。 MRJ の納期を控え、「MRJ は国内線のキーの機材となる。 主要都市を結ぶローカル線で大いに活用したい。(伊東氏)」と MRJ の登場を心待ちにしている様子だった。 (nikkei = 7-16-18)

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MRJ 重荷、債務超過 1 千億円 三菱重工が支援強化へ

三菱重工業は 8 日、子会社で国産ジェット旅客機「MRJ」を手がける三菱航空機(愛知県豊山町)の債務超過額が、3 月末時点で約 1 千億円になったと明らかにした。 この 1 年で 2 倍に膨らんだ。 支援を強化し、債務超過を来春までに解消する方針も表明した。 社運をかけた事業が、経営の重荷になっている。 三菱重工の宮永俊一社長が、決算と新事業計画の説明会で明らかにした。 債務超過は全資産を売っても借金が返せない状態だ。 宮永氏は「企業活動上、(現状は)おかしい。 資本増強の検討はかなり進んでいる。」と述べた。

三菱航空機が債務超過になったのは、MRJ の開発が難航しているからだ。 2008 年に本格着手し、当初は 13 年からの納入を予定していた。 だが、5 度の延期を重ね、現時点の予定は 20 年半ば。 収入を得られない一方で、1 千億円台を見込んでいた開発費は設計変更などで拡大。 諸経費も含めて投じた資金は約 6 千億円にのぼるという。 資本増強の具体的な手法は「関係者と協議中。(宮永氏)」 想定されるのは新株の買い取りや借金の出資への置き換えなど。 三菱航空機には 64% を出資する三菱重工のほかに三菱商事やトヨタ自動車なども出資しており、これらの株主にも協力を求める。 (友田雄大、高橋諒子、asahi = 5-9-18)

前 報 (1-26-18)


空自初の女性パイロット誕生へ「小さい頃から夢だった」

航空自衛隊に初の女性戦闘機パイロットが 24 日、誕生する。 新田原(にゅうたばる)基地(宮崎県)の第 5 航空団に配属され、F15 戦闘機に乗り、今後、外国軍機による領空侵犯に対処する任務に就く。 防衛省は、少子化などで自衛官を志望する若者が減るなか、性別による配置制限を見直し、女性の採用を増やしていく方針だ。

「小さい頃からの夢だった。 早く一人前になりたい。」 松島美紗 2 等空尉 (26) は 23 日、新田原基地であった戦闘機操縦課程の修了式で男性隊員 5 人とともに修了証を受け取った後、報道陣の取材に答えた。

松島 2 尉は横浜市出身。 子どもの頃、米軍パイロットの青春群像を描いた映画「トップガン」を見て、「大きく動く航空機で自由に空を飛べるようになりたい」と、この仕事に憧れた。 防衛大学校を卒業後、自衛官に任官。 当時は、女性は戦闘機パイロットになれなかったため、輸送機操縦の過程に進もうとしていたが、15 年 11 月、防衛省が戦闘機操縦を女性に開放したことを知り、夢だった戦闘機乗りの道へ踏み出した。

戦闘機パイロットは自衛隊内で花形とされる。 肉体的、精神的な負荷は高く、部隊配属まで約 3 年間の操縦訓練を受ける必要がある。 高速で旋回する戦闘機内では体重の 9 倍にあたる重力が全身を締め付け、外国軍機にどう対処するか高度な判断を迫られることもある。 「自分の判断が国家の意思と受け取られる非常に強い緊張感のある仕事(自衛隊幹部)」という。

空自は 1993 年に輸送機や救難機のパイロットを含め、女性の配置制限をほぼ撤廃した。 おおむね 40 代前半で一線を退く戦闘機パイロットについては、妊娠・出産期に任務につけず、結婚・子育てを機に離職する可能性もあるなどとして制限を残していたが、米軍などでは 90 年代に配置が解禁されており、2015 年に制限を見直した。 基地内に保育所を設けるなどして、男女ともに働きやすい環境作りを進めている。

背景には人材不足がある。 少子化と高学歴化で、採用対象となる若者は減り続け、ここ数年は雇用環境が改善した影響で志望者も減っている。 防大卒業生の任官辞退者も 1 割近くになっているほか、新規採用の 6 割を占める任期付きの「自衛官候補生」の採用数は 4 年連続で計画を下回っている。 「定年延長も含め、できることをすべてやらざるを得ない状況(防衛省幹部)」という。 自衛官約 22 万人のうち、女性は 6.5%、約 1 万 5 千人。防衛省は 2030 年度までに 9% 以上にする目標を掲げている。 (菊地洋行、古城博隆、asahi = 8-23-18)


「空飛ぶクルマ」に現実味 ドローン普及、技術進化

数人を乗せて空中を自由に移動できる「空飛ぶクルマ」の開発が世界で進んでいる。 こうした乗り物は長い間、夢物語だったが、ドローンの普及に伴って関連技術が進化。 米企業が 2020 年代に「空のライドシェア(相乗り)」の実現を掲げ、欧米などの航空機メーカーが応じたことで現実味を帯びてきた。 一方、安全基準などのルール作りはこれからだ。

欧エアバスのヘリコプター部門は現在、全長・全幅約 8 メートル、最大離陸重量 2.2 トンで 4 人乗りの「シティーエアバス」を開発している。 八つのプロペラを使って時速 120 キロで飛ぶのが目標だ。 「空飛ぶタクシー」として、今年末に試験飛行を始め、23 年の実用化を狙う。 (杉本崇、田中誠士、松尾一郎、asahi = 8-19-18)

参照記事 (6-4-17)


小型スーツケースの機内持ち込み客増加 対応に苦慮、基準見直しも

格安航空会社 (LCC) の台頭などを背景に、客室内に持ち込める小型のスーツケースが人気を集めている。 荷物の預け入れに追加料金が必要な LCC の利用者や受取時間を省きたいビジネス客から選ばれ、メーカーも品ぞろえを拡充する。 一方、収納棚は限られ、乗客間のトラブルや遅延も発生。 航空会社は持ち込み基準を見直すなど対応に苦慮している。

お盆休み前の 7 月末、東京の東急ハンズ新宿店。 2 階の売り場には 80 種以上のスーツケースが並ぶ。 買い物客は客室に持ち込める基準内のサイズかどうかを専用ゲージで確認していた。 売り場担当の小林伸介さん (45) は「ここ数年で小型のスーツケースの取り扱いが増え、売り場の約 3 割を占めている」と話す。

日本の多くの航空会社は、100 席以上の機体への持ち込み基準を 3 辺の合計が 115 センチ以内、さらに各辺は 55 センチ、40 センチ、25 センチ以内と設定。 重さは会社ごとに 7 キロか 10 キロ以内などと定めている。 バッグメーカーのエース(東京)は、基準に合わせてスーツケースを開発し、持ち込めるサイズの売り上げは年々増加。 2018 年上半期は、前年同期比で 10% 以上増えた。

原因の一つが LCC だ。 国土交通省によると、国内、国際の両路線とも利用者は増加傾向。 18 年夏ダイヤでは国際線旅客便のうち 27.1% を占め、行き先は短期間で気軽に旅行できる近距離のアジアが多い。 エースには、預け入れの追加料金を節約したいというLCCならではのニーズに加え、「荷物受け取りを省略したい」、「同行の上司を待たすわけにはいかない」といったビジネス客からの声も寄せられているという。

旅客機は、全ての荷物を収納し、安全と確認するまで出発できない。 日本航空の客室乗務員、佐藤一菜さん (34) は「持ち込み荷物が増え、乗務員は収納スペースの確保に汗だくになっている」と打ち明ける。 乗客が満杯の棚から荷物を移動させようとして落とし、頭に当たった人ともめたケースもあった。 同社は 17 年 2 月から、前の座席下に荷物を置いてもらいやすいように、国内線の搭乗ゲート付近に汚れ対策の収納袋を置くなど対策を進める。

ピーチ・アビエーションでは一部の乗客が基準を超える荷物を持ち込んだために出発が遅れたことも。 現在は荷物2個、計 10 キロまで認めているが、10 月末から計 7 キロに変更する。 重量オーバーなら預け入れ対象となるため、持ち込みの減少につなげる狙いがある。 佐藤さんは「基準を守り、預け入れも検討していただきたい」と呼び掛けている。 (sankei = 8-17-18)


新政府専用機お目見え = 来年度から運用開始

首相や皇族ら要人が使用する新政府専用機「777-300ER」型機が 17 日午前、航空自衛隊千歳基地(北海道千歳市)に到着した。 今後、機体の整備や運航訓練を実施した後、2019 年度から運用を開始する。

新専用機は米ボーイング社製。 直前までスイスで内装工事を施していた。 燃費が改善しており、現行機より長距離運航が可能となっている。 機体の外装デザインは国旗をモチーフとした赤白 2 色で、主翼と尾翼に「日の丸」が描かれ、機体側面には曲線の赤いラインが引かれている。 現行機と同様に 2 機体制を維持。 残りの 1 機は年内に同基地に到着する予定だ。 管理・運航は空自の特別航空輸送隊が担当する。 (jiji = 8-17-18)


北陸新幹線、利用者 3,000 万人突破 開業から 3 年 5 カ月

JR 西日本は北陸新幹線の利用者数(上越妙高 - 糸魚川間)が 14 日に3000万人を突破したと発表した。 2015 年 3 月 14 日の金沢開業から約 3 年 5 カ月での到達となった。 悪天候下でも安定運行を続けた点などが評価されている。 新幹線の利用者は開業から 1 年 1 カ月の 16 年 4 月 13 日に 1,000 万人に到達し、さらに 1 年 2 カ月後の 17 年 6 月 15 日に 2,000 万人を突破。 これとほぼ同じペースで 3,000 万人に乗せたたことになる。

開業 3 年目の新幹線利用者は 856 万 9 千人で 2 年目とほぼ同水準を維持。 開業前の在来線特急の利用者と比べてと約 2.7 倍の水準を保っている。 開業 4 年目も 4 - 7 月の利用者が前年比 2% 伸びるなど好調だ。 7 月の西日本豪雨の際は北陸と大阪・名古屋を結ぶ在来線特急が運休となり、東京で新幹線を乗り継いで関西方面と行き来する乗客が増えた。 北陸新幹線は 2022 年度末の敦賀開業をめざし、金沢以西区間の延伸工事が進んでいる。 人件費高騰で上振れしている建設費をどう負担するかなどが今後の焦点となる。 (nikkei = 8-15-18)


4 代目ロードスターがマイナーチェンジ グラム単位で軽量化して気持ちよさ大幅進化!

そして 2019 年ロードスター誕生 30 周年は!?

「マツダ ロードスター」といえば、2019 年に生誕 30 周年を迎えるライトウェイトスポーツカーの代名詞的存在で、マツダを代表するモデル。 初代ロードスターが登場したのは 1989 年のことですが、その時、国内での名称は「ユーノス・ロードスター」、海外では「MX-5」でした。 ちなみに「ユーノス」というブランドは 1996 年に無くなってしまいましたが、当時のマツダのプレミアムブランドという位置づけでした。

2 代目が発売されたのは 1998 年。 この時に「マツダ・ロードスター」へと名称が変わり、3 代目は 2005 年。 そして 2015 年に 4 代目が登場。 確か 2 代目以降は私が「すべてシリーズ」の使い勝手を担当しているような …(笑)。 「マツダ・ロードスター」の魅力は、「ライトウェイトスポーツカー」ということで、その名称通り「軽い!」、「速い! (スピードというより軽快感という感じ)」、「楽しい!」。

発売以来 29 年間で生産累計台数は全世界で 100 万台を超え、2000 年には「世界で最も多く生産された 2 人乗り小型オープンスポーツカー」としてギネスブックにも認定され、その後も記録は更新されています。 今、世界で最も愛されているライトウェイトスポーツカーなのです。 4 代目は 2015 年にソフトトップモデルの「ロードスター」、2016 年には追加モデルとして電動格納式ルーフを採用したリトラクタブルハードトップモデル「ロードスター RF」が登場し、バリエーションが増えています。

そして今回は「ロードスター」発売 30 周年直前、29 年目。大きなことをするとしたらアニバーサリーイヤーの 2019 年だとは思いますが、4 代目としては「ロードスター」が 3 年ぶり、「ロードスター RF」が 2 年ぶりのこのタイミングでのマイナーチェンジ。

ひとつは、スポーツカーといえど安全装備の搭載。 「ロードスター/ロードスター RF」は、「サポカー S ワイド」に対応し、「アドバンス・スマート・シティ・ブレーキ・サポート(アドバンスト SCBS)」の採用をはじめ、後退時の安全も確保する「スマート・シティ・ブレーキ・サポート」。 AT 車には前後両方の「AT 誤発進抑制制御」。 RF にはほかに「ドライバー・アテンション・アラート (DAA)」や「交通標識認識システム (TSR)」、「クルーズ・コントロール」も標準装備していますが、「ロードスター」ではメーカーオプションのものもあります。

そしてハンドルの距離を調節できる「テレスコピック」の導入により、シートの位置が合わせやすくなって運転しやすくなったうえに、安全にも繋がるし、疲労軽減にも効果がありそう。 デザイン面では大きな変更はありませんが、「ロードスター」にブラウンのソフトトップを持つ特別仕様車「キャラメル・トップ」を期間限定で販売。 これは今年 2018 年 12 月 24 日まで受注を受けるとか。

そして「マツダ・ロードスター」の魅力のひとつ、「走り」の性能に関して。 こちらは「ロードスター」に搭載されているガソリンエンジン「SKYACTIV-G 1.5 」、「ロードスター RF」に搭載されている「SKYACTIV-G2.0」が共にトルク、燃料、環境性能を高めています。 中でも「SKYACTIV-G2.0」は大きく進化し、最高回転数を 7500rpm に引き上げ、最高出力を 184ps に。 確かにこれにより、伸びやかな加速を実感しました。 そしてほかにも細かい部分が改良されていますが、それは実際に持ってみたり、目で見てやっとわかる程度。

この新型「ロードスター/ロードスター RF」の試乗会では、現行型と新型それぞれのパーツが展示されていたので、その一部をご紹介します。 たとえばスロットル系を 2.5L クラスの径まで拡大し、吸気ポートの通路面積 18% 拡大することによって、高出力化と気持ちのいい加速となりました。

エンジン部品のコネクティングロッドは 41g 軽量化されたそうですが、これは私が手に持ってもわからないような微妙な重さの差。 ピストンも -27g とのことですが、こちらも新旧並べてみるとひと回り小さくなっているのが分かります。 しかしこれによって 1 本 229g になったとか。ちなみにピストンを軽く小型化するために 1 万通りのシミュレーションを行い、形状や重さを最適なものにしたそうです。

そして新型「ロードスター RF」の「SKYACTIV-G2.0」ではサウンドにもこだわりが。 力強い音を演出するために、まずは「サイレンサー」で低めの音に調整。 しかしその前に、音を静かにしてから音作りをしたというこだわり。 香りも嫌な臭いを消してからいい香りを乗せないと、混ざって変な香りになるのと同じ原理のようです。 そのため、パイプの中にグラスウールでできた綿を多めに詰めて消音しています。

といったひとつひとつを丁寧に見直して「深化」させていくマツダ方式。 「マツダ・ロードスター」は 2019 年で 30 周年。 特別仕様車の「キャラメル・トップ」の販売が 2018 年 12 月 24 日までということから見ると、来年は何かありそうな予感 …。 (吉田由美、cliccar = 8-12-18)


次世代新幹線 飛行機の牙城崩せ JR 東日本

「ドル箱路線」をつかめ - -。 JR 東日本が次世代新幹線で、交通機関で飛行機が独占する牙城を切り崩そうとしている。 目指すのは東京 - 札幌間。 運賃収入で大幅な伸びが期待できない中、同社は新幹線に稼ぎ頭として期待を寄せる。 牙城を切り崩す秘策が新幹線のスピード向上だ。

JR 東の次世代新幹線「ALFA-X (アルファエックス)」。 最高営業速度は従来よりも 40 キロ速い 360 キロが売り物で、北海道新幹線が 2030 年度にも函館から札幌まで延伸した場合を見据えて開発が進められている。 狙うのは東京 - 札幌間の乗客だ。 現在は航空機利用者の独占状態で、新千歳空港 - 羽田空港の乗客は 901 万人(17 年)。 国内線で最も乗客が多い路線だ。 もちろん JR 東がシェアの大半を握れるはずはないが、少しのシェアでも握ることができれば新たな収益源になることは間違いない。

1 つのモデルケースがある。 東海道・山陽新幹線の東京圏 - 福岡間だ。 同区間の距離は 1,000 キロ強と、東京 - 札幌とほぼ同じになるとされる。 この所要時間は決まっていないが、東京圏 - 福岡は約 5 時間。 JR 東海によると、同区間における新幹線と飛行機のシェアは 1 対 9。 これに照らし合わせると札幌まで延伸すれば、これまでゼロだった収益が入ってくる。

実際、北海道新幹線が 16 年に新青森 - 新函館北斗(北海道)間で開業した際、東京 - 函館の鉄道の利用者が一気に増加した。 開業前には交通機関の全利用者数のうち 13% にとどまっていた鉄道利用者数が 16 年度には 35% にまで拡大した。

JR 東管内で新幹線が初めて開通したのは 1982 年の東北新幹線。 87 年の会社発足以来、東北新幹線の延伸や、北陸・北海道新幹線が相次ぎ開業。 主な新幹線の本数は 1 日あたり 2.1 倍、座席数も 2.4 倍になった。 新幹線の開通効果は確実で、東京 - 青森の所要時間は 2 時間 59 分と、新幹線の開業前と比べ 2 時間 32 分短縮された。

秋田新幹線ではいま、JR 東が災害対策の一環で、田沢湖(秋田県) - 赤渕(岩手県)の全長 15 キロメートルに新たなトンネルを掘れるか調査を進めている。 東京 - 秋田間における新幹線と飛行機のシェアは 6 対 4 (16 年度)だが、この工事が実行に移された場合、東京 - 秋田の所要時間は 7 分短くなる。 山形新幹線でも災害対策としての整備計画が水面下で進んでいる。

騒音軽減がカギ

新幹線の整備自体がいったん落ち着いたいま、JR 東は新幹線需要のさらなる獲得のために所要時間の短縮を狙う。 カギを握るのが騒音の軽減だ。 速度が上がれば走行音も大きくなる。 特にトンネルに新幹線が進入する際の騒音が課題で、JR 東は鉄道総合技術研究所(東京都国分寺市)と連携し滋賀県米原市の研究所などで対策を進める。

アルファエックスはいま 2 種類の試験車両を開発中だが、一方の車両は先頭車両の形状をよりシャープにする。 来春からの試験運転で騒音がどれだけ軽減できるのかを確認する。 線路上の防音壁の改良も検討課題で、壁の高さと設置コストなどとのバランスを考慮に入れて開発を進める。

東北新幹線などが走る上野 - 大宮間で 5 月から始めた工事も騒音対策だ。 防音壁を高くすることで騒音を軽減し、最高時速を 130 キロと 20 キロ引き上げる。 工事完了の 2 年後にはわずか 1 分の所要時間の短縮になるが、東京 - 新函館北斗の所要時間は現在、最速 4 時間 2 分。 心理的な壁とされている 4 時間を切るためには、この 1 分が小さくないとみる。

所要時間の短縮で頭をもたげるのが盛岡(岩手県) - 新青森間だ。同区間は独立行政法人の鉄道建設・運輸施設整備支援機構(横浜市)が線路を保有し、最高速度は時速 260 キロメートルに制限されている。 アルファエックスの性能が十分に引き出せる環境にはない。

しかも、JR 東は同機構に線路使用料を支払って新幹線を運行している。 八戸(青森県) - 新青森間は年 70 億円にのぼる。 この金額は新幹線の整備効果などを加味して算出されているが、JR 東にとって乗客数が伸び悩めば利益を確保できない。 18 年 3 月期は運賃収入全体の 3 割を占める新幹線だが、さらに所要時間を短縮し、乗客を呼び込むことが不可欠だ。

八戸 - 新青森間で最高速度を引き上げるためにはやはり騒音対策などが必要になりそうだ。 国土交通省によると、JR 東がこれに取り組む意志があれば、工事は可能だという。 JR 東は「財産の帰属問題に加え、軌道や電気設備、環境対策などに多額の工事費が必要になる。 投資効果の観点から慎重な検討が必要」との認識を示す。 ただ、ある同社幹部は「条件さえ合えば前向きに検討する」と話す。

もちろん、これが解消すれば所要時間が大幅に短縮するという問題ではない。 青函トンネルにおける速度制限の課題もクリアする必要があるほか、そもそも足元では北海道新幹線は 100 億円の営業赤字だ。 これらの条件を解決した上で、あとは長時間乗車でも快適に過ごせる車内サービスをいかに提供できるか。 すでに東北新幹線には「グリーン車」を上回る水準の「グランクラス」を投入しているが、居心地の良いサービスの提供もカギとなりそうだ。 ( 岩本圭剛、日経産業新聞 = 8-4-18)

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次世代新幹線アルファエックス、時速 360 キロに挑戦

次世代新幹線の開発が本格化している。 JR 東日本は世界最速となる時速 360 キロ運転に再挑戦しようと、新たな試験車両の開発に着手。 JR 東海は現行「N700 系」の 13 年ぶりのフルモデルチェンジに向け、3 月から走行試験を開始した。 (asahi = 5-26-18)

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新幹線上野 - 大宮ちょっぴり時短 最高速度 130 キロに

JR 東日本は 16 日、新幹線上野 - 大宮間の最高速度を 20 キロ引き上げるため、今月下旬から沿線で騒音対策工事を始めると発表した。 工事は 2020 年までかかる予定で、その後、最高速度を現在の 110 キロから 130 キロにアップさせる。 これにより、同区間の所要時間は最大 1 分縮まる見込みという。 上野 - 大宮間は東北、上越、北陸の各新幹線が走り、1 日の平均運行本数は計約 330 本。 沿線に住宅が密集していることから、最高速度は 110 キロに抑えられてきた。 一部区間に吸音板を設けたり、防音壁をかさ上げしたりする工事により、騒音レベルが現状と変わらないようにするという。 (asahi = 5-17-18)

前 報 (7-4-17)


車いす搭乗、スムーズに 国が航空各社に設備義務づけへ

車いす利用者がスムーズに航空機に搭乗できるよう、国土交通省は 10 月から、航空各社に支援設備の完備を義務づける方針を決めた。 昨年、車いすの男性がいったん搭乗を断られたり、腕の力でタラップの階段を上らされたりする事態が発生。 東京五輪・パラリンピックを控え、バリアフリー対策が急務と判断した。

昨年 6 月、大阪府の木島英登(ひでとう)さん (45) が車いすで関西空港から奄美行きのバニラ・エア便に乗ろうとした際、奄美空港には階段式のタラップがあることを理由に「歩けない人は乗れない」と搭乗カウンターで言われた。 「同行者に手助けしてもらう」と伝え、同行者に担いでもらってタラップを降りた。 だが帰りの便では同社委託の空港職員に規則違反だと止められ、車いすを降り、腕を使って自力で 17 段のタラップを 3 - 4 分かけて上がることを余儀なくされた。

こうした一連の対応を疑問視する声が上がり、国交省は対策を検討。 バリアフリー法や航空法に基づく関連規定を改正し、障害者の搭乗に必要な設備や器具を備えるよう 10 月から各社に義務づけることにした。 (伊藤嘉孝、asahi = 8-4-18)


カタール航空、ドーハ/ニューヨーク・JFK 線に A350-1000 投入

カタール航空は 2018 年 10 月 28 日(日)から、ドーハ/ニューヨーク線に A350-1000 を投入すると発表しました。 カタール航空は A350-1000 のグローバル・ローンチカスタマーで、ドーハ/ロンドン線にこの機材を投入しています。

カタール航空は、最新鋭の機材をアメリカ、特にニューヨーク・JFK 線に投入できることは光栄だとコメントしています。 この機材は、ビジネスクラスの Qsuite が 46 席、18 インチの幅広いエコノミーが 281 席の計 327 席を装備しています。 なお、Qsuite 搭載のアメリカ路線は、JFK、ワシントン DC、シカゴ、ヒューストン線です。 この路線は現在、A350-900 と 777-300ER で 1 日 2 往復便を運航しています。 詳しいスケジュールは、カタール航空のウェブサイト、または路線・就航都市ページ一覧から「時刻表」を参照ください。 (FlyTeam = 8-2-18)

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A350 超長距離型、ロールアウト シンガポール航空、米直行便に導入

エアバスは現地時間 7 月 30 日、シンガポール航空向けの超長距離型 A350-900ULR (Ultra-Long Range) が塗装を終え、ロールアウトしたと発表した。 シンガポール航空には、数カ月以内に引き渡す。

A350-900ULR は、A350-900 の航続距離を伸ばした機体で、燃料システムを改良し、燃料タンクを追加。 最大離陸重量 (MTOW) は 280 トンに増加し、航続距離を最高 9,700 海里(約 1 万 7,964 キロ)または 20 時間に伸ばした。 燃料タンクの容量は、A350-900 より 2 万 4,000 リットル多い 16 万 5,000 リットル。 世界最長となる、シンガポールからニューヨークまでの直行便を運航できる。

シンガポール航空は、A350-900 を 67 機発注しており、21 機を受領済み。 67 機のうち 7 機が A350-900ULR で、2015 年 10 月に発注してローンチカスタマーとなった。 初号機は 9 月に受領する見込み。 座席数は 2 クラス 161 席で、ビジネス 67 席、プレミアムエコノミー 94 席。 エコノミーは設定しない。 シンガポール航空では、A350-900ULR を米路線に導入。 10 月 11 日から再就航するシンガポール - ニューアーク線に投入するほか、11 月 2 日からはロサンゼルスへの直行便でも運航する。 (Yusuke Kohase、AviationWire = 7-31-18)


ドア直前まで自動運転の搭乗橋、成田空港導入へ

成田国際空港会社 (NAA) は、人工知能 (AI) を活用して航空機のドアに装着する直前まで自動運転で接近する搭乗橋 2 本を試験導入する。 2019 年 3 - 9 月に成田空港第 2 旅客ターミナルビルで、安全性や使い勝手を検証する。 NAA は「作業の効率化や客の利便性向上を図りたい」としている。 搭乗橋は、客が航空機に乗降する際に使うターミナルビルと航空機をつなぐ通路。 作業員が運転して装着している。

装着の精度は作業員の熟練度や技量に左右され、やり直すこともある。 労働力不足が深刻化する中、操作簡略化のほか、降機客の待ち時間短縮にもつながると期待される。 試験導入に先立ち、近く既存の搭乗橋にカメラを取り付け、AI の学習に使用する航空機の画像データを取得し、蓄積する。 航空機の駐機位置が通常よりずれていたり、悪天候などで環境が変わったりした場合でも、AI が蓄積データを基に航空機のドアの位置を特定できるようになる。

試験導入は、第 2 ターミナル 64 番スポットで行われる。 AI やカメラによる画像認識技術でドアの位置を確認し、ボタン操作一つでドアの手前 10 センチまで自動運転する。 技術的には全自動で装着可能だが、衝突事故防止の観点から最後は手動操作に切り替えるという。 成田空港には現在、計 69 スポットに 142 本の搭乗橋がある。 有用性が確認されれば順次、導入を進めていく。 (yomiuri = 7-28-18)


驚きの大型貨物機 ベルーガ初飛行 AIRBUS

欧州の航空機メーカー、エアバス社の大型貨物機「ベルーガ XL」の初飛行が 19 日、フランス南部のトゥールーズ・ブラニャック空港で行われた。 今後、10 カ月に渡って試験飛行を行い、2019 年に就航する計画だ。 北極圏に生息するシロイルカ「ベルーガ」に似ていることから名付けられた。 ベルーガ XL の主な任務は、欧州に点在するエアバスの工場から航空機のコンポーネントを空輸すること。 エアバス機の生産に欠かせない機体になる。 (sankei = 7-25-18)


ホンダ「軽バン新基準に挑戦」 … 軽商用 N-VAN を投入

ホンダは 7 月 12 日に、軽自動車の新型商用車『N-VAN』を 13 日に売り出すと発表した。 軽乗用車の 2 代目『N-BOX』に採用された新世代プラットフォームを活用し、荷物の出し入れなど使いやすさや安全性能を追求した。 同社は 2018 年 2 月に『アクティバン』の生産を終了しており、N-VAN はその後継モデルとなる。 11 年に初代 N-BOX から導入を始めた軽自動車 N シリーズでは初の商用車設定。 また、アクティバンの全面改良は 1999 年が最終であったため、久々の軽商用バンのテコ入れとなった。

バリエーションは基本的なモデルである「G」と「L」のほか、スタイリッシュなデザインでカラーバリエーションも 7 タイプと多い「+ STYLE FUN (プラススタイル ファン)」と「+ STYLE COOL (プラススタイル クール)」も設定した。 仕事とレジャーの両方で使うというニーズにも対応している。 全てのタイプに 4 輪駆動が設定され、「+ STYLE」シリーズにはターボ車もある。 消費税込み価格は 126 万円台から 179 万円台まで。

開発責任者である本田技術研究所の古舘茂主任研究員は、商品化にあたり「妥協しないニッポンのプロを支える "軽バン新基準" を創ることにチャレンジした」と話す。 軽自動車を使った小口輸送事業の増加や、クルマを店舗にした多彩な移動販売業など軽商用車ニーズの多様化に応えるべく、「使いやすく働きやすい軽バン(古舘氏)」を追求したという。

そのひとつが「ダブルビッグ大開口」という独自構造。 ダブルとはバックドアを上にはね上げた時の「テールゲート部」と、助手席側の「ボディーサイド部」を示す。 助手席側サイド部については軽バンでは業界初となるセンターピラーのない構造としており、テールゲートだけでなく、こちらからも大きな荷物の積み下ろしが容易にできるようにした。ボディーサイド部の開口部は高さ 1,230mm・幅 1,580mm を確保している。

一方、安全面では安全運転支援技術のパッケージである「ホンダセンシング」を、同社の軽では N-BOX に続いて全タイプ標準装備とした(MT 車では一部機能は搭載されない)。 古舘氏は「毎日使われるクルマなので安全性を重視した。 これに対しては企業さんの反応も強い」と、同業他社を上回る技術レベルの装備に自信を示している。 (池原照雄、Response = 7-12-18)