石見銀山周辺に遠隔オフィス 東京のウェブ製作会社、初の進出

島根県大田市にある世界遺産・石見銀山周辺の町並みの一画に、ウェブ製作のアットゴー(東京・港)が進出する。 築 125 年の古民家に、2017 年 4 月に「しまね石見銀山サテライトオフィス」を開く。 19 年までに 4 人を雇用し、大手企業から受託するアプリ開発などに取り組む。

16 日に大田市と企業進出に関する覚書を結んだ。 古民家は市が民間から賃借して改装し、インキュベーションオフィスとする。 人材確保でも市が支援する。 石見銀山と周辺の町並みなどは世界遺産になっており、同地区への企業誘致は初めて。 同社は周辺の景観に配慮し、環境整備と保全にも協力する。 大田市出身の吾郷直美アットゴー社長は「素晴らしい里山の環境と東京と違う時間の流れの中で創造的な仕事をする」と話した。 同社はパッケージデザインや映像製作なども手掛ける。 17 年 8 月期の売上高は 7,000 万円を見込む。 オフィス開設による受注増加で、18 年 8 月期の売上高は1割増を目指す。 (nikkei = 12-17-16)


島根県浜田市、高齢者の免許返納へ敬老乗車券 1 万 5 千円分 ふるさと納税の寄付を財源に

全国で相次ぐ高齢ドライバーの事故を踏まえ、島根県浜田市は 12 日、運転免許証を自主返納した高齢者が市内の交通機関で使用できる「敬老乗車券」 1 万 5 千円分を無料で交付すると発表した。 市によると、全国で初めて、財源の全てをふるさと納税の寄付で賄う。 市は来年 1 月 4 日から、今年 7 月以降に免許を返納した 70 歳以上の市民に、路線バスやタクシーなどで使える 1 冊 3 千円分の敬老乗車券 5 冊を無料で交付する。 本年度に 63 万円、平成 29 年度に約 310 万円の事業費を見込んでいる。 無料交付は 1 人につき 1 回限り。

敬老乗車券は今年 7 月から既に導入しており、年間 10 冊まで半額の 1,500 円で購入でき、31 年 3 月末まで使用が可能。 市は無料交付後も販売を続ける。 27 年度のふるさと納税による市への寄付は約 20 億 9 千万円に上り、全国の自治体で 10 位。 久保田章市市長は 12 日に記者会見を開き「免許の返納を促すだけでなく、その後の交通手段の確保にもつながるのでは」と期待を込めた。 (sankei = 12-12-16)


バタデン、86 年ぶり 新車、出発進行 島根・出雲

「バタデン」の愛称で親しまれる一畑電車(島根県出雲市)が 86 年ぶりに導入した新造車両の出発式が 11 日、松江市の松江しんじ湖温泉駅であり、溝口善兵衛知事や関係者らが同駅発の臨時列車に試乗した。 営業運転は 12 日から。 同社によると、公募で決まった車体デザインは、出雲大社などをイメージした東京都新宿区のデザイナー岩田一弥さん (47) の案を採用。 家族と式典に参加した岩田さんは「自分がデザインした列車を見せることができてうれしい」と笑顔で話した。 臨時列車は午前 11 時 25 分ごろ出発。 運転士が大きく警笛を鳴らすと、ホームに残った社員らが手を振りながら見送った。 (kyodo = 12-11-16)

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一畑電車、86 年ぶり新造車両導入 = 島根

松江市と島根県出雲市を結ぶ一畑電車が、86 年ぶりに念願の新造車両を導入する。 これを記念して 12 月の営業運転開始を前に、今月 20 日は全線で運賃を無料にし、試乗会や撮影会を予定。 (jiji = 11-14-16)


島根観光 PR 映像に全映協グランプリ優秀賞

TSK エンタープライズ(松江市)などの制作チームが手がけた島根県観光 PR 映像が、全映協グランプリ 2016 の「地域振興コンテンツ部門」で優秀賞を受賞した。 隠岐諸島の雄大な自然にドローンを駆使して新鮮な視点で迫り、新たな魅力を引き出した点などが高評価を受けた。 制作したのは、同社と山陰中央テレビ(松江市)、藤井基礎設計事務所(同)のチーム。 県の発注で昨年 10 月から半年をかけて制作し、全国地域映像団体協議会が主催する全映協グランプリに出展していた。

「島根が世界に誇る観光素材 PR 映像『島根の絶景』 - 美しき日本のこころと原風景 -」のタイトルで 22 分間の作品。 「神々の目覚め」、「神々の記憶」、「神の湯」などの章を立て、松江や斐伊川水系の朝焼けから県内の各社寺や観光スポット、もの作りの風景、庭園や温泉、宍道湖の夕日などを、鮮明で優美な 4K 映像で紹介している。 圧巻は、ドローンを駆使して新たな視点で迫った隠岐諸島の雄大な自然だ。 制作チームが受賞報告に訪れた県庁で、藤原孝行副知事が「今までにない角度で隠岐の魅力を感じさせる。 海外の人たちにも興味を持ってもらえる。」と絶賛した。

音楽は、地元・松江を拠点に各地で活躍しているバイオリンとハープのデュオ「イクサ」を起用。 本編のほか、各パーツの映像作品や他言語版も多数用意しており、いずれも島根県公式動画サイト「しまねっこチャンネル」で視聴できる。 (sankei = 12-8-16)


「90 万の県民」 … 今は 60 万人台 県民の歌に県議質問

60 年以上前の島根県の人口を盛り込んだ県民の歌は、時代遅れなのではないか - -。 そんなやりとりが 6 日、県議会 11 月定例会であった。 県議が知事や部局長らに一問一答の形で質問する場で、加藤勇県議が投げかけた。 広聴広報課によると、県民の歌は 1951 年、サンフランシスコ講和条約の締結を記念して制定。 歌詞は公募で選んだ。 当時の県人口を盛り込み、3 番の歌詞で「九十万の県民の 平和の歌は今ぞ湧く あゝやすらけきわが島根」とある。

県民の歌は、県の表彰式や国体に出場する県選手団の結団式のほか、県外で開かれる県人会などで歌われるという。 県教委は県民としての誇りを持つ児童の育成のため、2002 年度から、県内すべての公立小学校 1 年生に歌詞などが書かれたリーフレットを配布。 15 年度からは全ての公立中学校 1 年生に配っている。 ただ、県人口は国勢調査で 1950 年に 90 万人を超えたが、55 年の 92 万 9,066 人をピークに減る一方で、昨年は 69 万 4,352 人と初めて 70 万人を割った。 県は昨年、人口減少に歯止めをかけ、地方創生を目指すために総合戦略を策定。 将来の人口予測を 2040 年に 55 万人、60 年に 47 万人との試算を示した。

加藤県議は県民の歌に数字が入っていることに「違和感がある」とし、「本当に島根に 90 万人がおったか、という質問を受ける」と紹介。 総合戦略の策定で「新しい時代に向けて、島根県はかじを切った」と述べ、溝口善兵衛知事に「将来の方向性を出した今が、県民の歌を変える時期ではないか。 知事が主導で県民の歌を変えるという、強いリーダーシップを発揮してほしい。」と求めた。 知事は「県民の機運の高まりがあってこそ変えるべきだ。 今の時点ではそんな声はあまり上がっていない。 機運が高まれば、県民の声をよく聞いて考えたい。」と答えた。(石川達也、asahi = 12-7-16)


「やまなみ街道」知って 「松山 - 松江 4 時間」 島根側 積極 PR 継続

広島県尾道市と松江市を結ぶ中国やまなみ街道(中国横断自動車道・尾道松江線)が 2015 年 3 月に開通し、瀬戸内しまなみ海道(今治市 - 尾道市)経由で松山から松江が約 4 時間と、愛媛との時間的距離がぐっと縮まった島根県。 やまなみ街道開通前後から島根側は愛媛での観光キャンペーンを積極展開しており、現在もやまなみの知名度アップを最優先に愛媛での PR に力を入れている。

島根県や松江市、出雲市、安来市や観光団体などでつくる「神話の国 縁結び観光協会」は 11 月 26、27 両日、松前町筒井のエミフル MASAKI で「冬の出雲路ご縁旅キャンペーン」を開催。 今年、協会の愛媛でのキャンペーンは 1 月に続き 2 回目。 縁結びの出雲大社、美肌の玉造温泉を前面に女性を主なターゲットとした。 冬は名物・松葉ガニの強みもある。 協会によるやまなみを生かした観光 PR 実施は、広島の沿線以外では愛媛だけという。

愛媛に力を入れるのは、開通による時間短縮効果が大きいことに加え「愛媛でやまなみの認知度はまだ低い」とみているからだ。 キャンペーンで来県した協会事務局の大菅健一次長 (47) は「広島まで来たら、その先に選択肢として島根があるよ、ということを知ってほしい」と説明する。 島根県観光振興課の伊藤泰隆企画員 (46) は「観光施設などから、愛媛からの観光客が増えていると聞く」、大菅さんも「愛媛のキャンペーン会場で、島根に来たことがあると言ってくれる人は増えている」と手応え。 ただ、出発地別に島根への観光客数を見ると、距離や人口を勘案しても四国は少ないといい、四国からの観光客が増える余地は大きいとみる。

やまなみ、しまなみを生かした観光振興について、伊藤さんは「両ルート沿線の交流促進と、沿線が連携しての外部からの誘客の両面がある」とする。 愛媛での PR に大菅さんは「まだまだ皆さんにやまなみを知ってもらいたい状況。 今後も愛媛に来て『島根へどうぞ』と呼び掛ける。」 連携に関し伊藤さんは「共通の観光素材があり連携すれば集客効果が上がる。 (具体策は)今後の課題だ。」と話した。 (愛媛新聞 = 12-4-16)

中国やまなみ街道】 中国横断自動車道・尾道松江線の愛称。尾道ジャンクション (JCT) - 松江玉造インターチェンジ (IC) の 137 キロで、このうち 110 キロが無料。 瀬戸内しまなみ海道経由の際に最寄りとなる福山西 IC - 松江玉造 IC (142 キロ)の普通車通常料金は 1,170 円。 同区間の所要時間は約 2 時間。


シャープ、島根県で高齢者支援の実験 ウェブ会議や家電提供

シャープは 1 日、高齢者の生活支援の実証実験を島根県津和野町で始めると発表した。 ウェブ会議システムや家電を津和野町に住む 65 歳以上の単身者や夫婦 50 世帯に提供し、買い物や食事などをサポートする。 同社は自治体向けの家電販売を強化したい考えで実験を通じて最適な手法を検討する。 ウェブ会議システムを使い自宅のテレビを通じて食材を注文できるようにするほか、水なしで自動で調理できる電気鍋「ヘルシオホットクック」を提供し、簡単に料理できるようにする。 実験期間は 6 日から 2017 年 2 月 28 日まで。 シャープの自治体向けビジネスはこれまでコピー機などが中心で、家電など他の商材の売り込みも強化する。 (nikkei = 12-1-16)


益田「グラナリエ」点灯始まる 水盤に映る光のツリー

島根県益田市有明町の島根県芸術文化センター・グラントワで、イルミネーション「グラナリエ 2016」の点灯が行われ、ピンク色のツリーや電飾が中庭の水盤に映り、幻想的な雰囲気を醸し出している。 開館した 2005 年から実施しており、約 1 万 5 千個の発光ダイオード (LED) 電球を使った。 25 メートル四方の水盤の中央に高さ約 4 メートルのツリーを設け、周りに置いた同約1メートルのミニツリー 4 基との間に電飾のワイヤを渡すなど、水盤全体に光が映るようにした。

訪れた人は、ベンチに座って眺めたり、写真に収めたりして、華やかな光の演出を楽しんでいた。 中庭広場では 12 月 17 日午後 6 時から、フルートとピアノによるミニコンサート「光の中へ」などがある。 イルミネーションは同 25 日まで、休館日(12 月 13 日)を除く毎日、日没から午後 10 時まで点灯する。 (山陰中央新報 = 11-30-16)

前 報 (11-28-14)


出雲歌舞伎 伝承任せて むらくも座、半世紀以上経て 2 演目復活

出雲歌舞伎の保存・伝承に取り組む「出雲歌舞伎むらくも座」が 27 日正午から、出雲市佐田町反辺のスサノオホールで、「中将島の仇あだ返し・熱海虎之助の伝」、「義士銘々伝・大石瀬左衛門妻子別れ」を上演する。 いずれも大正から昭和初期に出雲地方に伝わったが、半世紀以上前に上演が途絶えた演目という。 公演では後継者育成のため、30 歳代の若手を中心に配役している。

むらくも座は 1975 年、同市佐田町の住民有志で結成され、裏方を含め 30 - 80 歳代の 25 人が所属する。 27 年に広島県出身の歌舞伎役者、嵐美里 (1899 - 1983 年)が佐田町に定住。 住民に歌舞伎を指導し、戦後になって進駐軍に台本や道具類を没収されたが、その後、記憶を基に台本 46 本を書いた。 しかし、娯楽の多様化や過疎化などのため 60 年を最後に出雲歌舞伎の上演が途絶えていた。 むらくも座は嵐が伝えた台本の復活上演に力を注ぎ、これまでに 40 本を上演した。

今年は残る 6 本の台本のうち、息子が剣術の修行に打ち込んで父の仇(かたき)を討つ「中将島の仇返し」と、妻子と別れて討ち入りに出る赤穂浪士を描いた「義士銘々伝」を選んだ。 いずれも全国各地の地方歌舞伎には残っていない演目という。 団員は 8 月から週 2 回、1 日数時間の練習を重ね、25 日夜、佐田伝統芸能伝承館「文化練習館」で約 10 人が仕上げの稽古をした。

「義士銘々伝」に大石瀬左衛門役で出演する会社員、渡部祥太郎さん (30) と、妻のおきよ役の会社員、板垣康太さん (30) は、討ち入り前の別れのシーンなどを確認。 表情や体の動かし方などをチェックする先輩団員から、「今のままでは、ただせりふを言っているだけだ」、「子供を抱く時は、いとおしむ気持ちを出して」と、厳しい注文が飛び、2 人は納得がいくまで演技を繰り返した。

主役級は 2 回目という渡部さんは「自分は動きを止めずに演じる傾向があるので、その都度、しっかりと所作を止めて迫力を出したい」と語り、板垣さんも「演技は難しいが、先輩に教わったことを本番で表現できるように頑張る。 歌舞伎は物語が分かりやすいので、初めて見ても楽しんでもらえると思う。」と話す。

座長の渡部良治さん (66) は「若手は演技にまだまだ味が出ていないが、体からにじみ出るような個性的な演技をできるようになり、我々の文化を背負ってもらいたい」と期待。 嵐から嵐美雀(びじゃく)の芸名を授かった、演出の長島濱吉さん (81) は「自分たちが知っていることや教わったことを全て伝えていきたい。 昔ながらの歌舞伎の文化を守っていってほしい。」と話した。 当日の入場も可能。 入場料は S 席 3,000 円、A 席 2,000 円、B 席 1,000 円。 問い合わせは、NPO 法人スサノオの風 (0853・84・0833)。 (佐藤祐理、yomiuri = 11-27-16)


田園に浮かぶ「天空の駅」 島根県邑南町 INAKA イルミ

島根県邑南町の JR 三江線宇都井駅周辺で 26 日、恒例のイルミネーションイベント「INAKA イルミ」が開かれ、駅や周辺に広がる田園地帯が数万個の発光ダイオード (LED) で照らされ、色鮮やかに浮かんだ。 27 日も実施する。 ホームが地上約 20 メートルの高架上にあり「天空の駅」として知られる宇都井駅は投光器で青く照らされ、周辺に広がる田んぼは稲穂に模した黄色い光ファイバーの光で埋め尽くされた。

夫婦で訪れた同県大田市の加藤清則さん (60) は「ライトアップ前とは見違えるような景色。 とてもきれい。」と話した。 邑南町によると、イベントは町内の LED ランプ製造会社や町などが 2010 年に始め、毎年、農閑期の 11 月下旬ごろに実施。 三江線は 18 年 3 月末の運行を最後に、JR 西日本が廃止を決めている。 (sankei = 11-26-16)


アナログで「和」表現 県内学生らグランプリ 島根

東京都新宿区であったデザインイベント「東京デザインウイーク(10 月 26 日 - 11 月 6 日)」で雲州そろばんを使った作品が、学生賞部門で 100 点以上の中から最高賞のグランプリに選ばれた。 制作した奥出雲町の島根リハビリテーション学院と島根大学の学生らが 22 日、県庁で溝口善兵衛知事に受賞報告をした。 (mainichi = 11-26-16)


アジアに届け、島根の食 若手経営者らが売り込みに奮闘

島根県出雲地方の若手経営者らが参加する異業種交流会が、島根の食品のアジアへの売り込みに取り組んでいる。 人口減や高齢化で市場規模が縮小する山陰から、成長を続ける新興国に打って出る。 食文化の違いや輸送コスト、各種規制など様々な壁を乗り越えようと奮闘している。 「島根って全然知られてないね。 『広島の上』と説明したら何人かが反応するくらいだ。」 5 日、和菓子や水産加工品を製造販売する中浦食品(松江市)の鷦鷯侑(ささき・ゆう)取締役開発部長 (28) は中国・青島のイオン東部店で一緒にいた経営者仲間に話しかけた。

中浦食品は同店で 2 日間開かれた「ジャパン・フェア」の島根県ブースに出店、和菓子「どじょう掬(すく)いまんじゅう」を販売した。 隣では製麺の出雲たかはし(島根県雲南市)が出雲そばを釜揚げにして売った。 中国では日本そばを知る人は少ないが、味の評価は上々だった。 ただ「菓子や餅が甘過ぎると言われたのは意外」と鷦鷯氏は振り返る。

「島根の食品をアジアで売る」というアイデアは、島根県東部の若手経営者らが集まる「雲州志士会」から生まれた。 「自社製品を全国に展開しよう」という経営者らが 2011 年に結成した同会は定期的に情報交換し、イベントを企画している。 現在約 40 人のメンバーは製造、販売、サービスなど幅広い業種から集まる。 その中で海外展開に強い関心を持つ中浦食品、出雲たかはし、介護食などを製造販売するモルツウェル(松江市)、飲食業の奥出雲社中(島根県奥出雲町)とラーメン篠寛(同出雲市)の 5 社が今回チームを組んだ。 今年初めから動き出し、7 月には事業計画が経済産業省の JAPAN ブランド育成支援事業に採択された。

9 月中旬には初の市場調査で、中国の上海と青島を訪問した。 現地のレトルト食品や麺の製造工場を視察したが、工場進出の許可を得るには手間と時間がかかることが分かった。 モルツウェルの野津積社長 (49) は「食品の現地生産はハードルが高い」ことを痛感した。 11 月中旬にはマレーシアを視察したが、こちらも現地への食品輸出には壁があることを知った。 首都のクアラルンプールでギフトチェーンを展開する日本人実業家からは、豚肉や豚エキスを一切使えないなど宗教上のルールが厳しいことを指摘された。

今後の展開について奥出雲社中の吉川朋実社長 (42) は「縁日や祭りなど日本の文化とセットで売り出せないか」と提案する。 出雲たかはしの高橋大輔社長 (36) も「島根を知ってもらうことも重要」と指摘する。 現地企業と連携し、タイでカフェを展開する日本茶の中村茶舗(松江市)や、純米酒「絹乃峰」を同国に輸出する赤名酒造(飯南町)など、島根発でアジアへの食の展開に成功した企業はある。 こうした事例も参考にしながら現地のニーズに沿った事業の展開が求められる。 (松江支局長若杉敏也、nikkei = 11-23-16)


島根の地域情報すべて分かる 島大が新システム 島根

シンポジウムやセミナーなど県民によるさまざまな活動を専用サイトで知らせ、学術資料や統計をウェブ上に集積する。 地域情報を広く集めて提供しようという二つのシステムを島根大が今月から運用している。 島根について知りたい人は誰でも無料で利用でき、入手しにくい出版物や過去のデータにも手軽にたどりつけるという。

どの地域にどんな活動があるかがひと目で分かる地域情報アーカイブは、県の魚トビウオの呼び名にちなみ、愛称が「Ago-Lab (アゴラボ)」。 大学で開かれたセミナー、観光商品を企画するワークショップ、森づくりのシンポジウムなど企業や自治体、NPO、市民個人の活動情報を紹介している。 投稿できるのは登録した人や団体だけだが閲覧は誰でも可能。 イベントを予告する場としての活用も想定している。

一方、行政や学校、図書館、学術団体などが持つ統計データや広報資料、研究成果などをウェブ上に集めるのが「しまね地域資料リポジトリ」。 一定期間しか公開されない資料や紙媒体で限定的に発行される学術団体の資料などもいつでも誰でも見られる。 自治体や図書館などの参加を想定、県内全域の網羅を目指すという。 (木脇みのり、asahi = 11-19-16)


富士通が島根でロボット生産に踏み切った理由

記事コピー (11-17-16)


島根原発事故想定し訓練

県、国などと … 避難受け入れ態勢報告

鳥取、島根両県や国などは 14 日、中国電力島根原発(松江市)の事故を想定した合同の対策訓練を行った。 米子市など周辺自治体も参加し、情報共有の手段などを確認。 県中部で震度 6 弱を観測する地震があった直後でもあり、関係者は不測の事態に備え、真剣な表情で臨んでいた。 19 日には、住民や医療機関が参加する避難訓練も行われる。

同原発 2 号機で送電線の事故によって原子炉が停止し、炉を冷却するための給水ができなくなったと想定。 県は、午前 8 時 30 分頃に中国電力から連絡を受けると、すぐに警戒本部を設置し、放射線量などの測定を開始した。 原発から 30 キロ圏内の 2 県 6 市の各対策本部と内閣府をつないだテレビ会議では、各自治体の担当者が「避難と甲状腺被曝ひばくを防ぐ安定ヨウ素剤配布の準備ができている」などと状況を報告。 平井知事は、放射線汚染検査(スクリーニング)が実施できる県内 7 か所の避難支援場所を紹介し、島根側から避難者約 1 万 5,000 人の受け入れができることなどを伝えた。

19 日の訓練は、原発事故によって放射線の影響が出る可能性が高くなったとの想定で実施。 米子、境港両市の住民や医療機関職員ら約 900 人が参加し、バスやヘリコプターなどを使った避難、安定ヨウ素剤の予防投与などを演習する。 県原子力安全対策課の水中進一課長は「先月の地震では、事前に避難所の開設訓練を繰り返していたためスムーズに対応できた。 原発でも、訓練で一つ一つ課題を解決し、実効性を高めていきたい。」と話した。 (岡田浩幸、yomiuri = 11-15-16)


島根大学、コエンザイム Q10 の低コスト生産技術

島根大学は機能性食品の研究開発を強化する。 化学メーカーや国の研究機関と連携して健康食品の原料になる「コエンザイム Q10」の生産性を高める技術を実用化する。 細胞を酸化させる活性酸素を消して老化を防ぐとされるコエンザイム Q10 を低価格で供給できるようにする。 高齢化が進む島根県の課題解決を「食と健康」の研究で支援する取り組みの一環だ。

島根大学生物資源科学部の川向誠教授(応用微生物学)はコエンザイム Q10 の生産性を増大させた「分裂酵母」を開発した。 従来の生産方法に比べ、現時点で 3 倍の生産性を確認したといい、この技術を活用する。 コエンザイム Q10 は人間の細胞に存在する酵素の一種で体内のエネルギー生産力を高める機能がある。 魚や肉などのたんぱく質に微量にしか含まれずサプリメントの錠剤が市販されている。

川向教授は遺伝子工学の技術を使い、増産を阻む遺伝子や変異体を特定。 これらの遺伝子などを外した酵母でコエンザイム Q10 を培養し、生産性を高める。 増産を阻む遺伝子や変異体は公表していない。 さらに酵母の開発や生産コストを下げる技術の開発を進め、最大で従来の 6 倍まで生産性を高めたい考えだ。 2017 年度末までに特許を出願することを目指す。

高品質のコエンザイム Q10 を低コストで生産できれば、市場競争力が高まる。 サプリメントの商品化に向けて、製造大手のカネカや農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)との共同研究・開発を検討する。 島根大学は、地域課題の解決に貢献する分野として「食と健康」の研究に力を入れている。 機能性食品の開発と評価が柱だ。 生活習慣病の予防と治療では地域特産の農作物の応用方法を研究。 症状改善効果の期待できる薬用ニンジンの品種改良に取り組んでいる。

島根県と共同で血圧上昇抑制効果などで関心を集めるエゴマの葉の商品化に着手した。 糖尿病患者向けに開発した「低カリウムメロン」は、鉄道事業者や旅館と連携して 17 年から本格生産と販路開拓に乗り出す。 島根大学生物資源科学部の澤嘉弘・学部長は「食品機能成分の解明は島根大学の特徴を出せる分野。 食品バイオテクノロジーで活躍する学生を育てる。」と話している。 (nikkei = 11-11-16)


4 年連続「美肌県」島根が首位転落、新女王は … ポーラ全国調査

化粧品会社のポーラ(東京)は 10 日、女性の肌の美しさを 47 都道府県で順位付けした「ニッポン美肌県グランプリ 2016」を発表した。 広島県が、4 年連続でトップを守ってきた島根県を抜き首位に躍り出た。 島根は 2 位となり、3 位には鳥取県が続いた。 ポーラは、昨年 9 月から今年 8 月まで全国で集めた約 65 万 4 千件の女性の肌データを分析。 「毛穴が目立たない」、「きめが整っている」など 6 項目に分け、偏差値を出して集計した。

広島のトップについて、昨年は暖冬で肌の冷えや乾燥によるダメージが抑えられた上、春から夏にかけて降雨量が多かったと指摘。 「くすみがない」と「毛穴が目立たない」の 2 項目で 2 位となるなど 4 項目でベスト 5 に入った。 島根は「肌がうるおっている」の項目で 2 位。 日照時間が短く、大気中の水分量が多いため「年間を通じて美肌を保ちやすい気象環境が整っている」としている。 発表は今年で 5 回目。 中国や四国、東北、北陸が上位に入る傾向があるという。 (sankei = 11-10-16)

前 報 (12-2-15)


島根県立大生の旅行企画商品化 出雲空港開港記念事業

出雲空港(島根県出雲市斐川町沖洲)の開港 50 周年記念事業で、県立大短期大学部(松江市浜乃木 7 丁目)の学生が参加した旅行企画コンテストの優勝チームのツアーが商品化され、今月、販売が始まった。 横浜・鎌倉 2 泊 3 日の旅で「癒やし」をテーマにしたプラン。 学生は「旅先で自分なりの『推し』を見つけ、思い出に残る旅にしてほしい。 日頃忙しい人たちにこそ参加してほしい。」と呼び掛けている。

大学と日本航空、一畑トラベルサービスとの共同企画。 出雲 - 東京の往復便を使う条件で募集した。 最優秀賞に選ばれた総合文化学科 1 年の北川香菜子さん (22) と舟木香夏葉さん (19) が考案したのは、「ゆったりめぐる横浜・鎌倉の旅」。 旅行初日は終日自由行動で、2 日目は鎌倉の高徳院で大仏を見学。 宿泊先にもこだわり、みなとみらいの夜景が美しいナビオス横浜と、江ノ島を眺望できる鎌倉プリンスホテルまたは国登録有形文化財の「かいひん荘鎌倉」に泊まる。

当初案でツアーに組み込んでいた中華街での肉まんやギョーザ作り、鎌倉彫の丸盆作りの体験は希望参加とするオプションに変更し、コストを抑えつつ自由行動の時間を広げた。 出発日は来年 1 月 10、13、23 日、2 月 5、16 日。 価格は 4 万 2,800 - 6 万 1,800 円で、出発日と宿泊人数で異なるが、割安な設定としたという。 9 月に下見に行った 2 人は「体験も楽しいしホテルもとてもきれい」と期待を込めた。

一畑トラベルサービスのホームページからか、最寄りの営業所に電話で申し込む。 問い合わせはナイスデーツアーセンター、電話 0852・21・0277。 (山陰中央新報 = 11-8-16)


ズワイガニ、異例の高値 130 万円 鳥取で初競り

鳥取市の鳥取港で 7 日、漁が解禁されたばかりのズワイガニの初競りがあり、雄のズワイガニ(松葉ガニ)の 1 匹に 130 万円の値がついた。 鳥取県水産課によると、100 万円超は例がないという。 県内で水揚げされ、甲羅幅が 13.5 センチ以上、重さ 1.2 キロ以上など五つの基準を満たした松葉ガニには昨季から「五輝星(いつきぼし)」のブランド名を付けている。

130 万円の松葉ガニは甲羅幅 14.5 センチで重さ 1.28 キロ。 競り落とした中村商店(鳥取市)の中村俊介社長 (48) は、最大震度 6 弱を記録した 10 月 21 日の地震で、県内の旅館・ホテルで延べ 1 万 3 千件以上のキャンセルがあることなどから、「少しでも鳥取県の PR になれば」と話した。 (柳川迅、asahi = 11-7-16)

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ズワイガニ漁、日本海で解禁 7 カ月ぶりに水揚げ

冬の味覚、ズワイガニ漁が 6 日、富山県から島根県の日本海で解禁された。 漁師たちは大きく膨らんだ底引き網を次々と引き揚げ、約 7 カ月ぶりのカニの感触を確かめていた。 兵庫県豊岡市の津居山漁港からは前日の 5 日夜に 14 隻の漁船が出港。 約 1 時間半かけて漁場に到着した。 日付が変わると一斉に網を入れ、1 時間ほどして船に引き揚げた。 ひもをほどくと、茶褐色のズワイガニが甲板いっぱいに広がった。

この日水揚げされたズワイガニは港で競りにかけられた後、地元の旅館や京阪神の百貨店、料亭などに出荷される。 漁期は雄ガニは来年 3 月 20 日までで、雌ガニは今年いっぱい。 資源調査をした兵庫県但馬水産技術センターは、今シーズンの漁獲量は雄ガニが前年をやや下回るものの、雌ガニは多くなるとみている。 (藤本久格、asahi = 11-6-16)


奥出雲町が無料ジャンボタクシー試験運行 山陽から観光客誘致

島根県の奥出雲町は山陽地域からの観光客誘致を目的に 6 日から、中国横断自動車道尾道松江線沿いにある「道の駅たかの(広島県庄原市)」を発着し、同町内の観光地を巡る無料ジャンボタクシーを試験運行する。 年間来店客数(レジ通過者数)約 45 万人を誇る同駅の集客力に着目した。 12 月 4 日までの毎週日曜に運行し、利用状況などを踏まえて継続するかどうかを決める。

県の観光動態調査によると、奥出雲町の 2015 年の入り込み客数は前年比 2.0% 減の 81 万 2,982 人。 客数の増加に向け、点在する観光スポットを巡る 2 次交通の充実が課題となっている。 実証事業で試験運行するジャンボタクシーは定員 8 人。道の駅たかのに停車する広島 - 出雲間の高速バスのダイヤに合わせ、午前 10 時に同駅を出発し、午後 5 時 10 分に同駅に帰着する。

この間、鬼の舌震や絲原記念館、奥出雲おろちループといった観光スポットや地場産品の直売所など 6 カ所を回る。 各施設の入館料は自己負担となる。 企画した奥出雲町観光推進課は、利用状況や参加者へのアンケート調査を踏まえ、継続実施の可能性を探るという。 希望者は、乗車日の 3 日前までに予約する。 申し込み、問い合わせは奥出雲観光文化協会、電話 0854・54・2260。 (山陰中央新報 = 11-5-16)


つみれ入り 5,000 食 浜田で BB 大鍋フェス 島根

水産都市・浜田市の秋の風物詩「BB 大鍋フェスティバル」が 3 日、浜田市原井町のしまねお魚センター周辺であった。 来場者らは日本海の新鮮な魚介類でつくった鍋料理をおいしそうに味わっていた。

浜田商工会議所青年部が前日の早朝から準備を始め、北前船をかたどった全長 6 メートルの大鍋にノドグロを使ったつみれ 1 万個や白菜 300 キロ、大根 100 キロ、青ネギ 80 キロなどを入れて約 5 千食を作った。 協力金(200 円以上)を募り、料理を配り始めた午前 11 時には約 500 人が列をつくった。 母親と一緒に一番乗りの同市熱田町の会社員浅野直子さん (53) は「野菜もたっぷり入って甘みがあり、おいしい」と話した。 (asahi = 11-4-16)


「ぜんざい発祥地は …」島根・出雲で PR イベント 熱々振る舞い、ロックも登場

「出雲ぜんざいの日」の 31 日、島根県出雲市を "ぜんざい発祥の地" として PR する出雲ぜんざい学会が、市内の障害者支援施設「出雲サンホーム」を訪れ、入所者や隣接する保育園の園児たちにぜんざいをふるまい、施設にぜんざいにちなんだ楽曲入りの CD を寄贈した。 同学会などは、出雲地方の「神在餅(じんざいもち)」が、出雲弁のなまりで「ぜんざい」になったと PR。 これに加え「1031」を「せん・ざい」と読ませる語呂合わせで、10 月 31 日を「出雲ぜんざいの日」に制定した。

出雲サンホームでは、入所者や「出雲サンサン保育園」の園児たち、集まった近所の住民らに、紅白の餅が入ったあつあつのぜんざいがふるまわれた。 地元のアマチュアデュオ「あべ and 夢海」の 2 人が「ぜんざいロック 2016」などの曲を披露。 入所者らはぜんざいを味わいながら、歌に合わせて体を動かしたりしていた。

同学会などの上部組織「出雲食戦略会議」はこれらの曲が入った、この日発売の CD を同施設に寄贈。 CD は 500 枚を制作し、1 枚千円で販売している。 同学会名誉会長で戦略会議議長の田辺達也さんは「『ぜんざいの日』は若い女性を中心に少しずつ定着してきている」と話した。 (sankei = 11-1-16)


ケンミン 8 万人調査! 島根県民はお風呂と布団好きな和風志向?

山陰地方、鳥取県の西側に位置する島根県。 「鳥」と「島」が似ていることもあり、くわしくない人からは「どちらが右だか左だかわからない」という声もしばしば聞かれる。 しかし、県観光協会のマスコットキャラ『しまねっこ』は、ゆるキャラグランプリでも毎年上位にランクインする人気者だ。 そんな島根県民には、実際どのような特徴があるのだろうか。

しらべぇ編集部が全国の男女 88,321 名に調査した中から、島根県に住む 479 名を抽出。 カイ二乗検定をかけて有意差を判別し、3 つのポイントを発見した。

  1. 島根県民はお風呂好き : 島根県民は、清潔好きな傾向があるようだ。 全国的に見ると、およそ 5 割が「お風呂に入らない日がある」と回答しているが、島根県民では 10 ポイント以上低い。 山陰の冬は寒さが厳しいせいもあるかもしれない。
  2. 布団で寝たい派が多い : 島根県には、昔ながらの和の暮らしが残っていることもデータから見えてくる。 全国平均ではおよそ 6 割が「布団よりベッド派」だが、島根県では布団派の比率がじつに 14 ポイントも高く過半数となっている。
  3. 草食系の傾向も : お風呂・布団といった和風の暮らしを愛する島根県民だが、やや控えめで草食系の人が多いようだ。 草食系を自認する人の割合は、全国平均より 6 ポイント以上高い。

人口減少や過疎化をとどめるのは容易ではないが、地域に残る昔ながらの暮らし方が大切に守られるよう願いたい。 ( (タカハシマコト、しらべぇ = 10-30-16)


PLANT、島根皮切り 8 店増へ 中期計画を発表、一気に規模拡大

PLANT (本社福井県坂井市、三ッ田勝規社長)は 28 日、2021 年 9 月期までの中期経営計画を発表し、今後 5 年間で 8 店舗を新規出店して現状の 23 店舗(休止中の福島県・大熊店を除く)体制から 31 店舗体制を目指すことを明らかにした。 同社は「出店を加速する皮切りとして 17 年の秋から冬にかけ、まず 1 店舗をオープンする」と説明。 現時点で出店場所は公表していないが、島根県出雲市とみられる。

同社の新規出店は 14 年 9 月開店の「スーパーセンター PLANT 淡路店(兵庫県淡路市)」以来。 島根県のホームページによると、大規模小売店舗立地法に基づく新設届け出があり、既に告示されている。 告示内容によれば、店舗面積は約 7,700 平方メートル。 淡路店などと同じ「2,300 坪タイプ」となる見込み。

同社は近年、財務健全化方針を優先してきたが、自己資本比率が 40% を超えるなど一定の成果があったと判断。 島根県への出店を機に、一気に規模拡大へかじを切る。 昨年 10 月時点では「22 年 9 月期をめどに新規 30 店出店」との構想を公表していたが、「出店候補地の条件を高く設定して絞り込んだため、当初よりは緩やかな出店計画となった(三ッ田社長)」としている。

中期経営計画では、▽ 新規出店による企業規模拡大、▽ 商品力向上、▽ 接客などの店舗運営力向上 - を 3 本柱に位置付け、21 年 9 月期の売上高目標を 1,100 億円とした。 5 年後の総従業員数は現状の約 3,800 人から 5 千人規模となる。 また同社は、役員に譲渡制限付き株式報酬制度を導入することや、取締役の任期を現行の 2 年から 1 年に短縮することを発表。 社外取締役に県立大キャリアセンター副センター長の中里弘穂教授を選任することも内定した。 社外取締役は 2 人体制となる。 いずれも 12 月の株主総会で正式決定する。 (福井新聞 = 10-30-16)


スーパー「キヌヤ」が避難所に 益田市が協定 島根

益田市のスーパーチェーン「キヌヤ」と市は 20 日、同市常盤町に 11 月に開店する旗艦店・キヌヤ益田ショッピングセンター (SC) を災害時の一時避難所にする協定を結んだ。 市によると、自治体が SC を避難所として協定を結ぶのは県内では初めてだという。 新 SC は鉄骨 2 階、一部 3 階建て延べ約 8 千平方メートル。 震度 6 強にも耐えられ、2 階部分は地上約 4 メートルの高さにあり、水害にも強い。

イベントや市民が催す展示会などに使う 2 階のパブリックスペース(約 500 平方メートル)を、地震や風水害の発生時や災害の恐れがある時に市民らが一時的に避難できる場所にする。 市がキヌヤに交渉した。 キヌヤは 1951 年設立。 新 SC を含め、益田、浜田、山口県萩市などに 21 店を展開する。 旧 SC は 75 年に建てられ、年間 72 万人ほど来客があった。 耐震化のために建て替え中で、11 月 22 日に新規オープンする。

山本浩章市長は「身近に避難所があり、心強い。 市民の安心安全の支えになる。」 キヌヤの領家康元社長も「商品以外でも安心安全を提供できる。 何かあれば最大級の協力をしていく。」と応じた。 (伊藤周、asahi = 10-28-16)


「庁舎」建て替えに波紋 専門家「重文級」、「残念」 出雲大社に保存求める 島根

平成の大遷宮事業で計画されている出雲大社(出雲市大社町杵築東)境内の建物「庁舎(ちょうのや)」の建て替えが建築家らの間に波紋を広げている。 専門家団体「国際記念物遺跡会議(イコモス、本部・パリ)」の学術委員会が出した保存を求める危機遺産警告に対し、出雲大社はホームページに「庁舎改築に関する見解」を掲載、予定通り建て替える方針だ。 建築家らは「非常に残念だ」、「国の重要文化財に匹敵する建築」と声をあげている。 (山田英之、mainichi = 10-25-16)


崖下に滑落、わき水でしのぐ 島根県部長 13 日ぶり保護

奈良県天川村の弥山(みせん、1,895 メートル)で登山中に行方不明になっていた島根県土木部長の冨樫篤英(あつひで)さん (53) = 松江市内中原町 = が 22 日、13 日ぶりに村内で見つかった。 肋骨などを折っていたため入院したが、意識はあり、命に別条はないという。

同日正午ごろ、弥山に登っていた大阪府吹田市の男性 (48) が登山道で冨樫さんを見つけ、110 番通報。 冨樫さんは「2 週間ほど遭難している。 持っている衣服を全部着て寒さをしのいでいた。 崖下からはい上がってきたところです。」と話し、男性が飲み物と一緒におにぎり 2 個を渡すと、その場で食べたという。 冨樫さんはその後、県の防災ヘリコプターで県内の病院に搬送された。

冨樫さんは今月 7 日に奈良県に入り、8 日に単独で弥山へ入った。 その日夜は山頂の山小屋に泊まり、9 日朝に朝食をとっている姿が確認されていた。 昼には下山予定だったが、連休明けの 11 日になっても出勤せず、家族が警察に届け出た。 奈良県警や消防、地元の山岳救助隊は 20 日まで延べ約 110 人態勢で捜したが、見つからなかった。 (asahi = 10-22-16)