製鉄の街発、ネジチョコ人気 回せば締められる

世界遺産のある街のお土産にネジ形チョコレートはいかが - -。 官営八幡製鉄所の関連施設が世界文化遺産に登録されたのを受け、北九州市の菓子店が今月、製鉄所をイメージした「ネジチョコ」の販売を始めた。 ボルトとナットの形をしており、締めて遊ぶこともできる。 3 日に販売を始めてから売れ行きは好調で、ネット注文では品切れが続いている。

企画したのは通信機器販売などを手がける「OA センター(同市小倉北区)」の吉武太志社長 (43)。 「鉄の街、ものづくりの街をイメージできて、小さな子どもも楽しめるお土産を作りたい」と昨年 10 月から開発に取り組んだ。

「明治日本の産業革命遺産」の一つである官営八幡製鉄所旧本事務所(同市八幡東区)を見学したり、製鉄所の歴史を学んだりしてネジ形チョコレートの構想を温めた。 OA センターが直営する菓子店「グランダジュール」が作った。 型は 3D プリンターで作成。 普通のチョコレートと、鉄のサビをイメージしてココアパウダーを振ったものの 2 種類を商品化した。 27 個入りで 864 円(税込み)。 (山根久美子、asahi = 2-11-16)


PM2.5、福岡市で環境基準超える、40.0 マイクログラムを予測

福岡市は 9 日、微小粒子状物質 PM2.5 の一日平均値が、国の環境基準(1 立方メートルあたり 35 マイクログラム以下)を超えて同 40.0 マイクログラムになるとの予測を発表した。 呼吸器系疾患などがある人に外出時のマスク着用などを呼びかけている。 (asahi = 2-9-16)

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PM2.5、九州北部で濃度上昇 対馬に「注意喚起」

九州北部各地で 4 日、微小粒子状物質 PM2.5 の濃度が上昇した。 長崎県は今年度初めて、不要不急の外出を控えるよう求める「注意喚起」を対馬市に出した。

対馬市では同日午前 10 時、大気 1 立方メートルあたりの 1 時間値が 102 マイクログラムを記録。 1 日平均 70 マイクログラムという国の暫定指針に達する恐れがあるとして、県は市に注意喚起を出した。 午後 7 時には同県佐世保市でも 101 マイクログラム(大気 1 立方メートルあたりの 1 時間値)を観測した。 福岡市西区石丸でも同日午後 7 時に 105 マイクログラム(同)、佐賀県嬉野市でも午後 6 時に 102 マイクログラム(同)を観測した。 佐賀県によると、1 時間値が 100 マイクログラムを超えるのは昨年 3 月 22 日以来で、今年度最高という。 (asahi = 1-4-16)


被爆樹木に長生きカルテを 広島の 170 本「診察」へ

71 年前の原爆投下で被爆し、今も残る樹木。 広島市は原爆の惨禍を次世代に伝える「被爆樹木」を保存していくため、カルテづくりに取り組むことを決めた。 新年度予算案に 770 万円を計上。 樹木医が1本ずつ「診察」し、その結果を踏まえて「治療」や土壌の改良を進めていく。

広島市平和推進課によると、原爆の爆風や熱線を浴びた被爆樹木は爆心地から 2 キロ圏内の 56 カ所に約 170 本残る。 もともとあった樹木に加え、根から芽吹いた木も登録されてきたが、1996 年度以降だけでも 17 本が枯れて切られたり、倒れたりした。 市の方針を受け、被爆樹木の種や苗木を海外に送る活動をしてきた渡部朋子さん (62) = 広島市 = は「被爆樹木は原爆に耐えた『生き証人』。 市が保護に本腰を入れてくれるのはありがたい。」と話している。 (根津弥、asahi = 2-9-16)


長崎彩るあかりを試験点灯 8 日からランタンフェス

長崎市の湊(みなと)公園で 7 日、長崎ランタンフェスティバルの本番を前にランタンが試験点灯された。 8 日から 22 日まで、約 1 万 5 千個が夜の街を照らす。 公園に置かれた高さ約 10 メートルのメインのランタンは「西遊記」の世界を表現。 申(さる)年にちなんで新たに作ったもので、雲に乗った孫悟空が空を駆ける。 祭りの実行委員会で役員を務める張仁春さん (60) は申年生まれの年男。 「孫悟空と力を合わせて、祭りを盛り上げたい」と意気込みを語っていた。 (山野健太郎、asahi = 2-8-16)


小樽運河、ろうそくに包まれて 「雪あかりの路」開幕

雪の北海道・小樽がろうそくの明かりに包まれる「小樽雪あかりの路(みち)」が 5 日、小樽市内で始まった。 14 日まで。 素朴な雪のオブジェにろうそくの明かりがともされる手づくりの冬祭りで、今年で 18 回目。 毎年 50 万人が訪れる。 会場は小樽運河や旧手宮線、朝里川温泉など 40 以上で、オブジェは灯籠(とうろう)やランタンのほか、フクロウやハートの形をしたものもある。 小樽運河にはガラス製の「浮き球キャンドル」がともった。

この日夕方から小樽運河で開幕式典があり、森井秀明市長が「韓国や中国の方を含めて 3 千人を超えるボランティアの協力に支えられ、開催することができた」とあいさつした。 (小西淳一、asahi = 2-6-16)



流氷、見てもよし歩いてもよし 北海道、観光本格化

オホーツク海を南下する流氷が北海道沿岸に接近し、流氷観光の船が 3 日、今冬初めて流氷に遭遇した。 流氷ウォークも始まり、今季の流氷観光が本格的にスタートした。 網走港を発着する流氷観光砕氷船「おーろら」はこの日、朝の第 1 便から、同港の東約 3 キロの海上に漂う直径数メートルの流氷と遭遇。 今季は 1 月 23 日から運航しているが、流氷に出合ったのは初めてだという。 運航会社の道東観光開発によると、第 1 便の乗客約 230 人は台湾からの観光客が多く、海を漂う大きな氷を目にして感激した様子だったという。 (asahi = 2-4-16)


ツタヤ図書館めぐり住民連携へ 選書方法など情報共有

公設の「ツタヤ図書館」がある地域や開設計画のある地域の住民らが、「ツタヤ図書館問題全国連絡会」を 3 月中に発足させる。 選書方法などでトラブルも起きる中、情報を共有するのが目的。 佐賀県武雄市や神奈川県海老名市をはじめ、全国 6 自治体の住民が参加する見通しだ。

レンタル大手「TSUTAYA」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ (CCC) が市指定管理者の武雄市図書館の問題に取り組む「武雄市図書館・歴史資料館を学習する市民の会」会員の川原敏昭さん (46) の呼びかけ。 昨年 10 月に開館した海老名市や近く開館予定の宮城県多賀城市、新設計画のある宮崎県延岡市、住民投票で計画が白紙になった愛知県小牧市、住民投票の動きがある山口県周南市の住民が参加するという。

武雄市と海老名市にある公設のツタヤ図書館はコーヒー店併設や年中無休の開館などで来館者が大幅に増える一方、選書内容や独自の本の分類法などが問題化。 武雄市では予算の流用などをめぐり住民訴訟も起きている。 連絡会設立後は、関係自治体への運営改善申し入れなどを強める考えだ。 川原さんは「年 1 回ぐらいは、総会やシンポジウムを開きたい」と話している。 (asahi = 2-3-16)

前 報 (11-15-15)


「女性との出会いを」 佐渡で厳寒の日本海へ願いを叫ぶ

「冬の日本海に新年の願いを叫ぶ in 願(ねがい)」と題するイベントが 30 日、新潟県佐渡市の最北端、願地区の海岸であり、約 10 人が雪が降る中、マイクを通して、厳寒の海に向かって願掛けをした。 街づくりグループ「佐渡国しま海道」が主催する恒例の行事。 地元の地区名「願」を使って、1 年間を願う。 飛び入り参加者もいた。 制限時間 1 分で、絶唱度、切実度、パフォーマンス度などを審査した。

「佐渡に来て、食べ物がおいしくて 5 キロ、体重が増えました。 元に戻して下さい。」と訴える 20 代の女性や、「昨年も叫びましたが、かなえられませんでした。 (佐渡金銀山が)世界遺産になる前までには、女性との出会いを」と願う男性もいて、笑いを誘った。 「佐渡を 1 周するクルージングを」と佐渡観光の振興を願う人もいた。 (原裕司、asahi = 1-31-16)


冬の花火楽しめる「恋人の聖地」 千葉・木更津港

千葉県木更津市の木更津港で毎週土曜日、「木更津恋物語 冬花火」が開かれている。 恋人の聖地として知られる中の島大橋の周辺から、冬の澄み切った空に打ち上げられるロマンチックな花火が楽しめる。 2 月 13 日まで。 午後 6 時半から 5 分程度。 問い合わせは市観光振興課 (0438・23・8118、平日)か市観光案内所 (0438・22・7711、土日祝)。 (asahi = 1-16-16)


友が帰ってくる町にしたい 宮城・南三陸の新成人が誓う

東日本大震災で被災した宮城県南三陸町で 10 日、成人式があった。 津波で生徒 1 人と教諭 1 人が命を落とした町立戸倉中で当時 3 年生だった三浦一博さん (20) は、地元に残る数少ない一人。 「生まれ育った町の復興に携わっていきたい。」 203 人の新成人を代表して誓いの言葉を述べた。

戸倉中の同級生 30 人のうち、町で暮らすのは三浦さんともう 1 人だけ。 この日、避難先などから集まった同級生を前に、「笑顔で成人式を迎えることができるのは友人、仲間たちのおかげです」と述べた。 震災は卒業式の前日だった。 教室で卒業アルバムにメッセージを書き合っていたところを揺れが襲い、約 30 分後に津波が来た。 校庭にいた三浦さんは一時、波にのまれ、野球部の後輩と学年主任の先生が亡くなった。 自宅も流された。 (小宮山亮磨、asahi = 1-10-16)


名古屋の百貨店に地殻変動 高島屋、老舗退け一人勝ち

名古屋市内の主要百貨店が 4 日発表した 2015 年の売上高(速報値)で、JR 名古屋高島屋が老舗の松坂屋名古屋店を上回り、初めて百貨店の「地域 1 番店」になった。 高島屋は 15 年 2 月の決算期、同 3 月の年度末ですでに首位になっていたが、暦年でも達成した。 他店が軒並み前年割れする中で、高島屋の一人勝ちが鮮明だ。

高島屋の売上高は前年比 3.1% 増の 1,293 億円、松坂屋は同 0.4% 減の 1,254 億円。 14 年は松坂屋が 5 億円リードしていたが、15 年は高島屋が逆転し、39 億円の差をつけた。 「一昨年から続く高級ブランドや食料品などの売り場改装に加え、開店 15 周年イベントなどが集客につながった(広報)」という。 主要 5 社の売上高の合計は、前年比 0.2% 減の 4,200 億円。 高島屋を除く 4 社は前年割れだった。 各社とも外国人客向け売上高は 2 倍前後に増え、高額商品も比較的堅調だったが、暖冬で冬物衣料品が伸び悩んだ店が多かった。

消費増税などの影響で、個人消費が全体的に力強さを欠く中、各社は客を呼び込もうと、てこ入れを進めている。 松坂屋は昨年秋、家電量販店のヨドバシカメラを誘致。 直営売り場を削ったことで 12 月の売上高は前年同月比 0.7% 減ったが、ヨドバシ効果で入店客数は 7.2% 増えた。 不振が続く丸栄にも今年 3 月、訪日客に人気の総合免税店ラオックスが出店する。

一方、名駅地区では三越伊勢丹ホールディングスが今年 3 月、新業態の中型店「イセタンハウス」を開業する。 高島屋も 17 年春、今の百貨店の隣に建設中の高層ビルに専門店街「ゲートタワーモール」をつくる予定。 売り場面積を 1.5 倍に広げ、さらにライバルを引き離す構えだ。 (鈴木毅、asahi = 1-5-16)


人口減少、自治体の甘い見通し 出生率上昇など前提

安倍内閣が最重要政策の一つに掲げる「地方創生」に向け、42 都道府県が「地方人口ビジョン」をまとめた。 東京を除く 41 道府県が独自推計した 2060 年時点の人口で、人口減対策を施しても、増加すると見込むのは沖縄だけ。 あとは 10 年比 5 - 44% の人口減を予測している。 しかし、その推計も短期間で合計特殊出生率が上昇したり、人口流出が止まったりすることが前提になっており、実現性に疑問の声も上がっている。

「もともと、うちは出生率が高いですから。」 沖縄県の担当者は胸を張る。 14 年の出生率は全国一の 1.86 で、国の 1.42 を上回る。 ビジョンではさらに 35 年までに 2.30 に上昇させ、移住者増も含め、60 年の推計人口は 10 年より 2 割多い 168 万人とした。 ただ、沖縄だけが例外で、他の道府県は、のきなみ減少すると見る。 秋田県は 10 年比で 44%、青森、岩手、山形、福島、和歌山、島根、山口の 7 県が 30% 台の減少を見込むが、こうしたビジョンにも「見方が甘い」との声が上がる。

「はなから実現をあきらめている目標では。」 6 月の静岡県議会。 木内満県議 (35) が指摘したのは、ビジョンの前提の出生率だった。 現状のままなら 60 年に 239 万人になる人口を 300 万人超にとどめる。 そんな目標を掲げるビジョンは、1.50 (14 年)の出生率を、長期的にみて出生数と死亡数が均衡する 2.07 に 20 年に上げるのが前提だ。 しかし、2.07 は静岡でいえば 1970 年代前半の水準で、それを 5 年間で回復させる想定。 別の議員からも実現性を問われたが、県幹部は「結婚、出産、子育てを総合的に支援することで達成したい」などと答えるだけで、具体的な根拠は示さなかった。

8 歳と 4 歳の子どもを持つ木内氏は「安定した雇用の場をつくるなど若い世代の経済的な不安を解消する道筋をつけなければ、とても達成できない。 300 万人維持ありきで逆算した数字としか思えない。」 2.07 に到達する時期を、和歌山、徳島、宮崎は 2030 年に、ほかもほとんどが 40 年までと見込んでいる。 一方、「60 年に 60 万 - 65 万人超」が目標の徳島は、年間 1,484 人(14 年)の転出超過を 20 年にゼロにした後、毎年 1 千人ずつ転入超過にするシナリオを描く。

「高いハードルには違いないが、県を挙げて取り組みたい。(地方創生推進課)」 県は年間 80 人(13 年度)の県外からの移住者を 20 年に 850 人に増やし、19 年度末までに 4 千人の雇用を創出するなどの目標を総合戦略に掲げる。 岩手、高知、大分など 13 県も 20 年までの転出超過解消をめざす。 残りの大半が 40 年までの解消を見込む。

国のビジョンで一極集中がやり玉にあがった東京はビジョンの中で「都市への人や情報の集積は歴史的、経済的に必然 (都市への集中を)個々人の意思に反して政策的に誘導することは困難」と強調。 「転入、転出の社会増減は予測できない」などとして、将来の目標人口を示していない。 (太田康夫、編集委員・神田誠司、asahi = 12-30-15)

国の展望、根拠ない

《「地方創生の正体」の共著のある東京大学の金井利之教授(自治体行政学)の話》 自治体が参考にしている国の長期ビジョンの出生率向上も達成時期も、根拠のない願掛けでしかない。 真に人口減少対策を打つなら、深刻な大都市の出生率を改善する必要があるのに、国にはその姿勢が見えない。 そんな国のビジョンを踏まえた地方ビジョンが無理筋になるのは当然だ。

地方人口ビジョン〉 政府は昨年 12 月、2060 年に 1 億人程度の人口を維持するという「長期ビジョン」と「総合戦略」を閣議決定。 ▽ 40 年に出生率 2.07、▽ 東京一極集中の是正、▽ 20 年に東京圏と地方との転出入を均衡 - - などを掲げた。 各自治体にも人口の将来展望を示す「地方人口ビジョン」と実現に向けた 5 年間の「総合戦略」を今年度中に作るよう要請。 26 日までに群馬、埼玉、神奈川、大阪、鹿児島の 5 府県を除く都道府県がビジョンをまとめた。 内閣府によると、1,741 市区町村では、760 自治体が 10 月末までに策定を終えている。


原発事故後初、輝く 12 万個 福島・楢葉でイルミ点灯

東京電力福島第一原発事故による避難指示が解除された福島県楢葉町の「天神岬スポーツ公園」で、樹木や建物などに取り付けられた LED 約 12 万個を使ったイルミネーションが始まっている。 楢葉町は、ほぼ全域に出されていた避難指示が今年 9 月 5 日に解除されたが、帰還した住民は全体の約 5% にとどまり、街に光は乏しい。

いまも避難を続ける町民らが年末年始に町に戻るきっかけをつくろうと町が主催。 温泉や宿泊施設もあり、原発事故前は町の観光スポットとして多くの人が訪れていた同公園で、1 月 17 日まで徳島県阿南市などから借りた球体のオブジェや樹木のライトアップなどが見られる。

同県いわき市にある仮設の小中学校で学ぶ町の子どもたちや町民が「少しずつ進もう」、「いつの日か、ふるさとへ」などとメッセージを書いたペットボトル約 500 本も飾りつけられ、光を放つ。 いわき市の仮設住宅に暮らす津川八千代さん (66) は「きれいだな。 感動です。」と笑顔で話していた。 (長橋亮文、asahi = 12-23-15)


ずっしり晩白柚、甘みも重量級 熊本・八代、出荷ピーク

熊本県八代市特産の晩白柚(ばんぺいゆ)が出荷のピークを迎えている。 直径約 20 センチ、重さ 2 キロほどのかんきつ類だ。 今年は 11 月中旬から収穫が始まった。 収穫すると、糖度を上げて色づきを整えるため、約 1 週間ビニールハウスで追熟してから出荷する。 正月の贈答用に注文が集まるため、12 月 20 日ころまでが出荷のピークという。

今年は梅雨時の天候不順で全体的に大きさは小さめだが、生産農家の福田清和さん (44) は「果肉は大きく重みが増しています。 糖度は 11 度あるので、例年よりも甘くておいしいです。」と胸を張っていた。 出荷は 3 月下旬まで続き、県内や福岡県を中心に、全国へ出荷される。 (長沢幹城、asahi = 12-21-15)


キラキラ光るジェット機、滑走路を走る 仙台空港

電飾されたジェット旅客機が滑走路を走るイベントが 19 日、宮城県の仙台空港で行われた。 仙台市の街中を照らす「光のページェント」にかけて「光のページェット」と名付けた。 全日空と企画した仙台空港ビルの担当者によると、実際に使われている飛行機を電飾して、滑走路を走らせるのは世界的にも珍しいという。

使われた機体は B737-500。 LED 電球で左右両エンジンの部分にハートとリボンをかたどり、胴体中心部はツリーのように輝いた。 最終便の運航終了後、抽選で選ばれた人を乗せた飛行機は、作業車両に引かれ、誘導灯の輝く滑走路を 30 分ほどかけて走った。 (福留庸友、asahi = 12-20-15)


ハタハタ、秋田で激減 漁獲量・流通に規制 鳥取と明暗

秋田の冬の味覚として親しまれている魚「ハタハタ」。 今冬は資源保護のための漁獲規制が厳しくなり、庶民の食卓にのぼりにくくなっている。 流通にも厳しい規制が加えられ、地元の料理店や、ハタハタを原料にした魚醤(ぎょしょう)「しょっつる」の製造業者も仕入れに苦労している。 今月 5、6 の両日、東京の築地本願寺で「ハタハタフェスティバル」が開かれた。 東西を代表する産地の秋田県と鳥取県がタッグを組み、首都圏にハタハタを売り込もうという催しだ。

「鳥取のハタハタは脂がたっぷり乗り、『シロハタ』と呼ばれている。」 両県副知事によるトークショーで、鳥取県の林昭男副知事が口火を切ると、秋田県の中島英史副知事は「もう白旗をあげたんですか?」 東西のライバルが丁々発止のやりとりで産地自慢を繰り広げた。 鳥取の応援には山陰海岸学習館(鳥取県岩美町)の「ギョギョバイザー」を務めるタレントのさかなクンも駆けつけて、イベントを盛り上げた。

だが、両産地をとりまく状況は大きく異なる。 いまのところ資源量に不安がなく、漁獲量に規制がない鳥取に対し、秋田は今冬の漁獲量と流通に厳しい規制が加えられている。 12 月に最盛期を迎えるハタハタ漁の今季(今年 9 月 - 来年 6 月)の漁獲枠は、昨季(1,680 トン)の半分以下の 800 トンに減らされた。 今季の推定資源量が昨季の半分以下の 2 千トンとされたため、秋田県と漁業関係者が決めた。 漁獲枠が 1 千トンを下回るのは 17 年ぶりだ。

秋田県の漁獲量は 1960 年代に年間 2 万トンを超えていたが、乱獲などで 91 年に 71 トンまで激減。 92 年から 3 年間は禁漁とされた。 再開した 95 年以降は推定資源量の半分を漁獲枠とするルールを設けたが、再び資源量が不安定になり、近年は漁獲規制を強めている。 秋田県水産漁港課は、温暖化でハタハタが産卵する海藻類が減り、資源量の減少を招いているとみている。 (林利香、asahi = 12-19-15)


サンゴ漁師への転職、高知で急増 中国人珍重、価格高騰

日本の農水産品輸出

記事コピー (asahi = 12-17-15)


世界初ドローン宅配は千葉で? 特区指定、アマゾン参入へ

政府は 15 日、地域を絞って規制を緩める国家戦略特区に千葉市を指定し、小型無人飛行機(ドローン)を使った宅配ができるようにすると発表した。 米通販最大手アマゾンが参入する方針で、3 年以内の事業化をめざしている。 実現すれば、世界初となる可能性がある。 同日開かれた国家戦略特区諮問会議(議長・安倍晋三首相)で指定が決まった。

千葉市の計画によると、東京湾に面した幕張新都心のマンションの周辺に発着場を設け、約 10 キロ離れた物流倉庫から、ドローンで海や川の上を通って荷物を運ぶ。 アマゾンはこの地域にある物流倉庫を活用。 ドローンを使うことで、配達の時間を短くしたり、人件費を減らしたりできる。 また、同地区のドラッグストアからマンションの各戸のベランダなどに、ドローンで薬や日用品を届ける計画もある。 あわせて、テレビ電話で服薬指導を受けて処方薬を買えるよう規制を緩め、外に買い物に出にくい高齢者や子育て世代などの利便性を高める。

航空法では、ドローンは高さ 150 メートル以上や人口集中地域では飛行が禁止され、目視による監視も常時求められるが、こうした規制を緩和する。 ドローンによる宅配をめざすアマゾンは、米国など複数の国でテストをしているが、事業化には至っていない。 この日の会議では、外国人の人材の受け入れを進める広島県と愛媛県今治市、介護ロボットの開発を進める北九州市も、それぞれ特区の指定が決まった。 (大内奏、asahi = 12-15-15)


そろりそろり 400 メートル 国内最長のつり橋渡り初め

歩行者専用のつり橋では国内最長となる長さ 400 メートルの「箱根西麓(せいろく)・三島大吊橋(おおつりばし、愛称・三島スカイウォーク)」が 14 日、静岡県三島市の山あいに開通する。 13 日にはオープニングセレモニーがあり、関係者ら約 80 人が渡り初めをした。 つり橋は、これまで歩行者専用で最長だった大分県九重町の「九重 "夢" 大吊橋」より 10 メートル長い。 娯楽施設などを経営する三島市の「フジコー」が、新たな観光スポットとして約 40 億円をかけて完成させた。

地上から橋までの高さは 70.6 メートルで、富士山や駿河湾、伊豆の山々など 360 度のパノラマを楽しめる。 周辺には地元の野菜や特産品などを販売する店舗やカフェ、展望デッキもある。 フジコーは年間 180 万人の集客を見込んでいる。 つり橋の入場料は大人 1 千円、中高生 500 円、小学生 200 円。 問い合わせは三島スカイウォーク (055・972・0084) へ。(長尾大生、asahi = 12-13-15)


常総市へのふるさと納税、2 億円に 前年度は 129 万円

関東・東北豪雨で被害を受けた茨城県常総市へのふるさと納税額が今年度、11 月末で 2 億円に達したことが市のまとめでわかった。 市は 9 月の水害後、納税者へ特産品を贈ることを中断し、「見返り」はなくなったが、支援を呼びかける声が広がり、前年度の 150 倍以上になった。 市によると、ふるさと納税は前年度 16 件、129 万円。 今年度は 9 月 10 日の水害の前で 9 件、14 万円にとどまっていた。 市は特産品としてメロンや肉、せんべいなど 3 千円相当の品物をお礼として発送していた。

水害後は、特産品の生産者も被災して贈呈はなくなったが、ネットでふるさと納税での支援を呼びかける声が広がって急増。 11 月末までに約 4 千件で、2 億円を超えたという。 このほかにも、義援金として約 4 億 1 千万円が市に寄せられ、寄付金総額は今月 4 日までに約 6 億 1 千万円に上った。 ただ、11 月以降はゼロの日もあるなど減少傾向にあるという。 市はこれまでに寄せられたふるさと納税と義援金のうち約 3 億円を使い、半壊以上の被災者への配分を終えた。 今後改めて配分方法を検討する予定だ。(五十嵐透、asahi = 12-11-15)


路面電車で赤ちょうちん 「おでんしゃ」に予約殺到

夕やみの道路の真ん中を、楽しげに赤ちょうちんを揺らして路面電車が走る。 家路を急ぐ自動車を尻目に、電車内ではジョッキを傾け、おでんをほおばる客の笑顔がはじける。 豊橋鉄道の「おでんしゃ」は、観光地でも県庁所在地でもない愛知県豊橋市で県内外から予約が殺到する。 2007 年の運行開始から 9 年目の冬。 ノウハウは全国に伝播(でんぱ)している。

きっかけは、豊橋駅前から終点までわずか 5.4 キロの「市内線」に、新たな乗客を開拓するのが狙いだった。 よそをまねて 1993 年に始めた夏のビール電車が定着、「冬にも何か」という利用客の声に「冬と言えば、おでん。 『おでんしゃ』だ!」と先に名前が決まった。 命名は思いつきだったが、そこから緻密なプロジェクトは着々と進んだ。 まず「おでんしゃ」を商標登録。 他社にまねされないように事前に手を打った。

問題は、車内で熱々のおでんをいかに提供するか。当時鉄道部にいた同社総務部の戸田昌裕次長 (50) は部員と知恵を絞った。 相談のすえ、ひもを引くと温まる釜飯用容器を見つけ、レトルトおでんを入れることにした。 当初は大手の市販品だったが、12 年から地元の「ヤマサちくわ」が参戦。 豊橋特産の「うずら卵」や「青じそ」の練り物も入れようという同社の提案で、今ではおでんしゃ専用パックを作って毎日届けてくれる。

地元の福井酒造は、1 年目からオリジナルラベルのカップ酒を持ち込んだ。 お土産には毎年デザインが変わる特製升も。 冬だし 1 時間 20 分の車中ならと最初は缶ビール 2 本だったが、男性客の「もっと飲みたい!」の声で、3 年目からガラスジョッキの生ビール飲み放題になった。 (織井優佳 大隈悠、asahi = 12-7-15)

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電車がディスコに変身、神戸電鉄が 12 日運行

師走の神戸を一風変わった電車が疾走する。 神戸電鉄が 12 日の夜に運行する「ディスコトレイン」。 神戸市北区の谷上 - 岡場間の約 10 キロを往復する。 閑散期に生じる空き車両を活用しようと企画。 4 両編成の車内灯に青色のカバーをかけ、ミラーボールも。 盛り上げ役は地元ラジオ局の DJ だ。 ドリンク・軽食のチケット付き 2 千円で、「電車にもリズムにも楽しく揺られて」と担当者。 申し込みは先着 160 人、9 日までにホームページから。 (asahi = 12-7-15)


地方の名品、TPP に商機 メガネや九谷焼、輸出増狙う

環太平洋経済連携協定 (TPP) の大筋合意から 5 日で丸 2 カ月がたった。 鯖江(さばえ)のメガネ、今治のタオル、石川の九谷焼の産地は、この動きを好機にできれば、とみている。 いずれも安価な輸入品や市場の変化に苦しんでいるが、輸出する際の関税が撤廃されることになるからだ。 ただし、地方の中小企業にとって負担となる輸出手続きや海外向けの商品開発など乗り越えるべき課題も少なくない。

「たかが 2.5%、されど 2.5% ですよ。」 福井県眼鏡協会会長の黒田一郎さん (69) は話す。 TPP 参加国で最大の市場となる米国へのメガネフレームの輸出には、2.5% の関税がかかっているが、TPP が発効すれば、5 年目に撤廃。 域内にライバルは見あたらず、販路拡大への期待をにじませる。

同県鯖江市は、国産のメガネフレームの 9 割以上を生産する。 メガネづくりは明治時代、農閑期の副業として始まった。 戦後、国内最大の拠点に成長したが、十数年前から安価な中国製に押されている。 めっき塗装や研磨など 200 以上の工程を経る鯖江のメガネは数万円以上になるのに、中国製は 1 万円以内で買える。 レンズなどの関連製品も合わせた同県の出荷額はピーク時に比べ、半減した。

生き残りのカギを握るのは海外市場だ。 2008 年には米大統領選副大統領候補のサラ・ペイリン氏が福井のメガネを愛用していたことが話題に。 黒田さんは「高品質メガネの市場は、世界で少なくとも 5 千億円はある」とみており、「TPP は苦しい産地への贈り物。 簡単ではないが、出荷額を 1 割伸ばすことができれば。」という。 しかし、不安もある。 7 月まで 15 年間ニューヨークに直営店を設けていた金子眼鏡(鯖江市)。 海外事業部長の石原裕士さん (45) は「そもそも関税はわずか 2.5%。 円高になれば、関税撤廃の恩恵も吹き飛ぶのでは。」と為替変動のリスクを気にする。

米国で医療機器などを販売するには、米食品医薬品局 (FDA) の認可が必要。 メガネも対象になっており、製品内容を示す書類の作成や手数料の支払いなどの手続きが求められる。 鯖江市に支店を持つ乾レンズ(大阪市生野区)は「鯖江はほとんど中小企業。 職人だけの企業も多く、英語を使う事務手続きはハードルが高い。」と懸念する。 鯖江市商工政策課課長補佐の渡辺賢さん (46) は「貿易実務に関しては今までも研修会を開いてきたが、各企業にもっと興味を持ってもらえるよう対策を考えていきたい」と話す。 (山中由睦、asahi = 12-5-15)


古豪の退会相次ぐ B-1 グランプリ 10 年目の曲がり角

富士宮やきそば、厚木シロコロ・ホルモン、甲府鳥もつ煮 ・・・。 数々のご当地グルメのブームを引き起こし、地域おこしにつなげてきたイベント「B-1 グランプリ」が今年、初開催から 10 年目の節目を迎えた。 毎回数十万人を集め、数十億円規模の経済効果を生み出す催しに成長した一方で、「当初の理念と違ってきた」、「参加が負担」と主催組織を退会する団体が目立つ。 B-1 グランプリに何が起きているのか。

八甲田山のふもとに広がる、奥入瀬渓流や十和田湖など豊かな自然に恵まれた青森県十和田市で 10 月 3、4 日、第 10 回 B-1 グランプリは開催された。 人口約 6 万 4 千人のまちに、2 日間で計約 33 万 4 千人(主催者発表)が訪れた。 北海道から長崎県まで、ご当地グルメでまちおこしをはかる 62 団体が集結。 自慢の料理を提供するブースを並べた。 ギョーザをかたどったゆるキャラやキャベツのマスクなど工夫を凝らした姿でわがまちの PR に声をからした。

閉会式では壇上に全参加者が上り、肩を組んでテーマソングを唱和した。 だが、そこには第 1 回から欠かさず参加を続けてきた「小倉焼うどん研究所(北九州市)」のメンバーの姿はなかった。

脱退の団体「事務局の運営に違和感」

「事務局の運営に違和感を覚えるようになった。」 小倉焼うどん研究所の代表の竹中康二さん (47) は理由を語る。 事務局とはグランプリを主催し、出場団体を束ねる愛 B リーグ(ご当地グルメでまちおこし団体連絡協議会)を指す。 グランプリは 2006 年に始まった。 八戸せんべい汁研究所(青森県八戸市)が、各地でご当地グルメを用いたまちおこしに取り組んでいた団体に、「一堂に会するイベントを開いて全国に PR していこう」と呼びかけたのがきっかけだ。

第 1 回大会には 1 万 7 千人が来場。 参加 10 団体が「今後も協力しあおう」と愛 B リーグを発足させた。 竹中さんは「当初は手作りのイベントで、互いに助け合おうという雰囲気に満ちていた」と振り返る。 違和感を覚え始めたのは、大会が数十万人を集めるまでに成長し、リーグ事務局がブランド管理を強化するようになってからだ。 例えば、各団体が食品メーカーやコンビニと商品を共同開発して販売する場合、「B-1 グランプリ」のロゴを入れて、愛 B リーグとその団体に売り上げの一部が支払われる契約を結ぶよう求められた。

地域でご当地グルメでのまちおこしに取り組む、愛 B リーグには加盟していない団体と協力しあう組織を立ち上げたときは、「愛 B リーグの理念を理解していない団体との活動は好ましくない」と注意を受けた。 「『代表の交代を』とまで言われるようになり、違和感がぬぐえなくなった」と今年 6 月に退会。 宮崎県延岡市の「延岡発祥チキン南蛮党」や大分県宇佐市の「USA☆宇佐からあげ合衆国」など、東九州道沿線の団体と立ち上げた「東九州風土フード連盟」に活動の足場を移した。

地元名産のジャガイモを使ったコロッケでまちを売り出す「みしまコロッケの会(静岡県三島市)」は 09 年に初出場。 2 年連続で入賞したが「愛 B リーグと目指す方向性の相違がある」と 12 年 8 月に退会した。 副会長の渡辺靖乃さん (50) は「愛 B リーグの厳しい運営方針についていけなくなった」と話す。 例えばテレビ局の取材を受ける際、地方局なら個々の団体が、キー局なら愛 B リーグが対応することになるが、判別が難しいときもあり、取材を受けて注意されることもあった。

1 日数千食を提供する B-1 グランプリで、協力してくれる地元業者中心のブースを出した際も、「特定の業者が中心となると、まちおこしが広まらないこともある」と注意された。 渡辺さんは「互いが気持ちのよい付き合いができているうちに退会することにした」と話した。

交通費・宿泊費なども負担に

負担の大きさから退会した団体もある。 ショウガ醤油をかけた独特の食べ方をする「姫路おでん」でまちおこしをする「姫路おでん普及委員会(兵庫県姫路市)」は市からの助成金が 14 年度に打ち切られたのを機に、愛 B リーグを退会した。

グランプリでは 1 日数千食を提供するため 20 人前後の人手が必要だった。 ボランティアを募っても交通費や宿泊費などで数百万円を要した。 原価 200 円のおでんを 400 円で 4 千食売っても大きな赤字が残り、助成金なしでは立ちゆかなくなった。 代表の前川裕司さん (60) は「身の丈に合った活動に戻ろう」と退会を決め、おでんでまちおこしをはかる各地の団体などと協力し、年 1 回、おでんサミットを開催している。

第 3 回大会で 1 位を獲得した「厚木シロコロ・ホルモン探検隊」は 11 年に退会した。 「厚木と言えばシロコロ」と言われるように普及をはかるという当初の目的が達成されたためと説明する。 代表の中村昭夫さん (52) は「ご当地グルメブームをここまで盛り上げたのは、間違いなく愛 B リーグの功績。 一方で規模が大きくなり運営が難しくなったのも事実。」と指摘。 「卒業生としては、ご当地グルメの新たなスターを生み出す場として長く続いてほしい」と話す。

愛 B リーグ「ここまで大きくなるとは」

こうした声をリーグ側はどう受け止めているのか。 俵慎一事務局長は「退会した団体に反論はしない」とした上で、この 10 年の歩みを「遊びの発想から生まれたイベント。 ここまで大きくなるとは思っていなかった。」と振り返る。 グランプリは第 5 回の厚木大会から参加団体も来場者数も急増、一気に注目が高まった。 一方で、上位を獲得したご当地料理の名を冠した質の低い料理や加工食品が出回った。

「放置すれば、消費者の期待を裏切り、各団体の活動にも悪影響を及ぼす」と商標管理の仕組みを設けることを決め、各団体の支援にもつながるようにと提携商品の売り上げの一部が愛 B リーグ事務局と団体に入る仕組みもつくった。 事務局では現在、6 人の職員が大会の準備や商標管理などに専従している。 俵事務局長は「愛 B リーグはご当地グルメでまちおこしに取り組む互助団体。 ルールはすべて参加団体による話し合いで決めており、当初からの理念は基本的に変わっていない。」と説明。 「今後はご当地グルメ以外にも、それぞれのまちの魅力を伝えられるイベントにしていきたい」と話す。 (吉田啓、asahi = 12-5-15)


山口・角島大橋、「日本の橋」口コミ 1 位 CM でも定番

世界最大級の旅行口コミサイトが選んだ「日本の橋ランキング」で、山口県下関市の角島大橋が 1 位に輝いた。 テレビ CM などのロケ地の定番になりつつある美しい風景が、多くの旅人たちを魅了した。 世界遺産をめざす岩国市の錦帯橋もトップ 10 にランクインした。

角島大橋は、下関市豊北町神田と離島の角島を結ぶ全長 1,780 メートルの県道で、通行料無料の橋としては日本屈指の長さを誇る。 開通したのは 2000 年。 コバルトブルーの海をまたぎ、途中に浮かぶ鳩島を避けて緩やかな弧を描く。

車の CM のロケ地に度々使われ、訪問客が増えたらしい。 ランキングをまとめたのは、世界中から旅行者の生の声や情報を集めるサイト「トリップアドバイザー(本社・米マサチューセッツ州)」。 同社は「日本の橋ランキング」と題し、14 年 10 月 - 15 年 9 月に投稿された日本語の口コミの評価点(5 段階)、口コミの投稿数などを元に独自に集計して発表した。 (成沢解語、asahi = 11-25-15)


ニタマ駅長、大役継ぎイルミネーション点灯 和歌山電鉄

和歌山電鉄貴志川線の貴志駅(和歌山県紀の川市)で 22 日、クリスマスイルミネーションが始まった。 6 月に死んだ「たま駅長」が昨年まで務めていた点灯の大役を、今年から「たま II 世駅長」を襲名した三毛猫駅長の「ニタマ」が担当。 サンタクロースの衣装を着て、肉球でムニュッとスイッチオン。 約 5 千個の LED 電球がともり、駅舎やホームは緑や赤などの温かい色で包まれた。 住民団体「貴志川線の未来をつくる会」が主体となり、今年で 9 回目の取り組み。 イルミネーションは 1 月 8 日まで、毎日午後 5 時半 - 同 10 時。 問い合わせは同電鉄 (073・478・0110)。 (真田嶺、asahi = 11-23-15)

前 報 (6-25-15)