激変の兆し見えるデジカメ勢力図、2 強と体力勝負で脱落する中堅も [東京] デジタルカメラ市場の勢力図が、大きく塗り替わる可能性が出てきた。 全体の市場規模がスマートフォン(スマホ)に押され縮小傾向を続ける中、キヤノン 、ニコン の大手 2 強とそれ以外の中堅メーカーとの体力格差が鮮明になっているためだ。 中堅メーカーは「ミラーレス一眼」など 2 強が主力商品としていない分野で活路を開こうとしているが、「一眼レフ」対「ミラーレス一眼」の対立構図に巻き込まれ、展望は開けないままだ。 体力勝負が長引けば、撤退を迫られるメーカーも出てきそうで、合従連衡を模索する動きも出始めた。 <コンパクト市場消失、「ミラーレス」にシフト> 「誰もがスマホを持っている時代。 売れなくなるカメラはしょうがないですね。(富士フイルムの田中弘志取締役)」 コンパクトカメラを中心に製品展開してきた中堅メーカーは、スマホと競合する低価格コンパクトカメラの開発を打ち切る方針を相次ぎ表明している。 反転の切り札として、中堅各社が力を入れ出したのが「ミラーレス一眼カメラ」だ。 カメラ市場は、コンパクトカメラとレンズ交換式カメラという 2 つの分野で構成されているが、コンパクト市場が消失しつつあり、生き残るにはレンズ交換式カメラでシェアを伸ばすしかない。 だが、この分野では一眼レフカメラの存在感が大きく、キヤノンとニコンの 2 強が 8 割のシェアを握っている。 そこですき間的な市場とも言えるミラーレス一眼カメラ市場に注目が集まり出した。 中堅メーカーの一角を占める富士フイルムは、11 月下旬から「X-E2」と「X-A1」を発売し、ミラーレス一眼を 5 機種に拡充。 田中取締役は「ミラーレスの画質は技術革新によって、すでに一眼レフと同等かそれ以上になった。 しかも、一眼レフは重いしシャッター音がうるさい。 これに対し、ミラーレスは小さくて、軽く静か。」と一眼レフへの対抗心を隠さない。 オリンパス も、10 月から「OMD E-M1」を投入し、一眼レフの性能をミラーレスで引き出すことができるとし「2 強の市場を切り崩していく(笹宏行社長)」と意気込む。 パナソニック は 11 月に発売の「LUMIX GM」で「世界最小のミラーレス」を打ち出し、「一度使ってもらえれば、重たい一眼レフと変わらないクオリティーの写真が撮れることに驚くはず(北尾一朗 DSC 事業部長)」と強調する。 一眼レフの新規開発を打ち切ったオリンパスの笹社長は「いまやミラーレスの電子ファインダーやフォーカスの技術はすごく発達しているので、ミラー付き(一眼レフ)はむしろ不利になっていく」と述べ、メカニカル(機械仕掛け)の要素が強い一眼レフの技術進化の限界を指摘する。 さらに「ミラーがない方が安く作れる」と価格面での優位性も強調している。 <年末商戦、一眼レフが安売り攻勢> 実際、一眼レフの伸びは鈍化が目立っている。 キヤノン、ニコンの 2 強は今期のレンズ交換式カメラの販売台数を前年割れの計画に引き下げた。 これは両社がデジタル一眼レフを発売してから初めてだ。 業界関係者によると「キヤノンもニコンも一眼レフを造り過ぎた。 2011 年のタイ洪水で品不足に陥った反省の反動のようだが、これで昨年の在庫が溜まって旧式モデルの安売り競争になっている。」という。 東京都内の大手家電量販店では、売れ筋の一眼レフ入門機が大きく値崩れしている。 キヤノン「EOS Kiss X5(11 年 3 月発売)」はレンズ 2 本付きでメーカー想定価格が 13 万円に対し、販売価格は 6 万円台。 ニコン「D3200(12 年 5 月発売)」もレンズ 2 本付きで同 12 万円に対し、5 万円台に値段を落としている。 一方、富士フイルム「X-E2」は発売されたばかりでメーカー想定の 15 万円からほとんど値崩れはない。 オリンパスの「E-M1」もメーカー想定の 22 万円をほぼ維持し、昨年モデルの「E-M5」も、想定 13 万円に対して店頭価格は 9 万円弱に踏みとどまっている。 「一眼レフが安さで売れている(家電量販店の販売員)」状態で、2 強の旧式一眼レフが足元の販売ランキングの上位を独占。 中堅メーカーが「一眼レフキラー」として新規投入するミラーレス一眼は、値下がり率が小幅で収益に貢献している面もあるが、数量ベースでは勝負どころの年末商戦で価格攻勢の返り討ちを受けている状態だ。 <大手 2 強、ミラーレスに冷ややか> 「軽いうえにきれいな写真が撮れる」ミラーレス一眼は、08 年にパナソニックが世界で初めて商品化。 12 年までに各社が追随したが、足元では、伸び悩みを見せている。 特に欧米では「カメラは大きいほど高級」との認識が強く、当初の期待ほど市場は広がっていない。 ニコンの木村真琴社長は「今までミラーレスをたくさん出してきたが、商品としての伸びがあまりなかった」と認めている。 ミラーレスの「小さくて軽い」という商品性では「コンパクトと一眼レフの市場の間に挟まれて、大きく伸びていくのが難しくなる」という。 業界首位のキヤノンの御手洗冨士夫会長は「うちはやはり一眼レフが本命。 ミラーレスは造るが市場の穴埋め」とのスタンスを示す。 レンズ交換式カメラの市場では「一眼レフのプロ機から入門機まで充実させる。 一眼レフを使う人はお金持ちなので、数年で買い替え需要が見込める。 キヤノンのカメラを一度でも使った人は、過去のレンズがすべて使えるので、またうちのカメラを買ってくれるという有利なポジションにある。」と「横綱相撲」を続ける構えだ。 <デジカメ赤字に泣く中堅各社、ソニーは黒字に> デジカメ事業で、オリンパス、富士フイルム、パナソニックは 13 年 3 月期に赤字を計上。 今期も想定を超えるコンパクトの販売縮小で上期に赤字を計上。 通期でも事業赤字が続く見通しだ。 一方で、業界 3 位のソニー は 13 年 3 月期にデジカメ事業で黒字を確保した。 12 年 9 月の段階で低価格コンパクトに見切りをつけ、いち早く高級コンパクトやミラーレスにシフトして単価を上げ、コンパクトカメラの落ち込みをカバーした。 今期は、想定以上にコンパクトの販売が落ち込んでいるが、10 月からスマホに取り付けられるレンズ型カメラ「QX」を発売したのに続き、11 月には一眼レフブランド「α(アルファ)」の名前を付けたミラーレス一眼「α7」を投入。 今期もミラーレスシフトをさらに進め、デジカメ事業全体で増収増益の計画だ。 石塚茂樹デジタルイメージング事業本部長は「一眼レフもやるがミラーレスも強化して、2 強とは違うユニークなポジションをとる」とのスタンスを示す。 ソニーが黒字基調を維持しているのは、カメラの中核部品のイメージセンサーを内製していることが大きい。 これに加え、デジカメだけでなく、ビデオカメラ、プロ用カメラ、監視カメラなどを一体的に運営することで設計・開発を共通化し、規模によるコスト管理を実現させたことが寄与しているという。 石塚氏は「カメラの市場が急に変わっても、(どんなモデルを作るのか)設計・開発リソースの傾斜配分を私の判断で一気に変えられる。 部品や部材の在庫を売れる商品に流用することで、利益をコントロールすることができている。」と指摘する。 <過当競争で合従連衡の動き> デジカメは、日本メーカーがレンズ交換式カメラで 9 割以上の市場シェアを握る独壇場。 薄型テレビや半導体では海外勢に完敗したが、カメラは最後のとりでと言える。 だが、そこには大手 2 強の支配の下で、ソニー、オリンパス、富士フイルム、パナソニック、リコー(ペンタックス) 、カシオ計算機 などがひしめき、メーカー同士で体力を擦り減らす構図が表面化しつつある。 伸び悩んだ市場では下位メーカーが脱落し、上位メーカーが生き残るのは歴史が証明していている。 ある大手メーカー幹部は「デジカメのメーカーは多過ぎる」と指摘した。 一方で、別の中堅メーカー幹部は「いまや共通の敵はスマホ。 カメラ業界でつぶし合うのではなく、相互の協力を考えなければならない」と述べ、合従連衡を模索する考えを示している。 クレディ・スイス証券アナリスト、吉田優氏はデジカメ市場の将来について「寡占化が進んで、スケールメリットとブランド力があるところだけが生き残る。 その意味で、キヤノン、ニコン、ソニーがその条件を満たしていると言える。」と述べ、今後数年にかけて厳しい時代が訪れるとの見方を示している。 (村井令二 ソフィー・ナイト、Reuters = 12-18-13) 1 千分の 1 秒計る腕時計 トヨタ「86」をイメージ ![]() シチズン時計は、文字盤に車のメーターをあしらい、1 千分の 1 秒単位で時間がはかれるようにした腕時計を来年 1 月 10 日に売り出す。 トヨタ自動車のスポーツカー「86 (ハチロク)」をイメージした腕時計「シチズン x トヨタ 866」。 バンドやケースはチタン製で軽くした。 2 色あり、希望小売価格はシルバーが税込み 10 万 5 千円、黒が同 13 万 6,500 円。 各 350 個限定となる。 (asahi = 12-17-13) グーグル、ロボット開発に本腰? 関連企業を次々買収 【ニューヨーク = 畑中徹】 米インターネット検索最大手のグーグルが最近、ロボット開発のベンチャー企業を次々と買収している。 この半年間に買収したロボット関連企業は判明しているだけで 8 社。 本業はネット検索だが、メガネ型端末から自動運転車、ロボットまで新分野にどんどん手を広げている。 グーグルが軍事用のロボット開発で知られる米国のボストン・ダイナミクスを買収したと、複数の米メディアが 16 日までに伝えた。 ボストン社は 1992 年の創業で、米軍などと共同でロボット開発を手がける。 「困難な地形でも歩ける」、「4 本足の動物のように高速で走る」ロボットなど、ユニークな開発が特徴だ。 グーグルは買収目的などを明らかにしていない。 グーグルはボストン社を買収する前に、少なくとも 7 社の世界のロボット開発ベンチャーを買収済みだ。 この中には東京大学 OB がつくったヒト型ロボットを製造するベンチャー「SCHAFT (シャフト)」も含まれる。 グーグルはロボット事業をすぐに展開するわけではなく、部品組み立てなどに使える産業用ロボットを中心に開発するとの観測が出ている。 (asahi = 12-17-13) 「空からの宅配」将来は常識? 無人機研究、米欧で進む 【ニューヨーク = 畑中徹】 「ピザや荷物が、空からやってくる?」 - - 米欧の企業の間で、小型の無人機を使った宅配サービスの研究が進んでいる。 当局の認可が必要でハードルはなお高いものの、将来は「空からの宅配」が当たり前になるかもしれない。 米宅配ピザ大手「ドミノ・ピザ」の英国法人は、小型の無人機が、ピザを空から宅配する実験の様子を、インターネットの動画サイト「ユーチューブ」上で公開している。 ドミノ・ピザの店員が、無人機にピザを載せると、機体は軽やかに飛び上がる。無人機は、田園地帯や川の上を飛び、郊外の住宅街に。 一軒家の庭先で待っている男性のもとへ降下していき、ピザを届ける、という内容だ。 動画の再生回数は 150 万回近くに及んでいる。 (asahi = 12-16-13) ![]() ◇ ◇ ◇ 米アマゾン、無人飛行機で宅配テスト 商品の 86% 対象 【ニューヨーク = 畑中徹】 米インターネット通販最大手のアマゾンは 1 日、無人飛行機を使った商品の配達をテストしていると公表した。 全地球測位システム (GPS) を備えた小型の無人機を飛ばし、商品を顧客の自宅にすばやく届けられるという。 ジェフ・ベゾス最高経営責任者 (CEO) が 1 日、出演した米テレビ番組中で明らかにした。 ベゾス氏によると、サービス開始にはさらにテストと関連当局の認可が必要となるが、早ければ 4 - 5 年後に実用化できる可能性もあるという。 同氏は番組中で試作機を公開し、「SF のようだが、そうではない」と語った。 無人機で配送できるのは重さ 2.3 キロまでの商品。 同社が取り扱っている商品の約 86% が対象となる。 最寄りの物流センターから約 30 分で届けられ、目的地に着くと商品を投下するシステムなどが検討されている。 (asahi = 12-2-13) こすると消える色鉛筆 パイロットが発売へ ![]() パイロットコーポレーションは 10 日、こすると筆跡を消せる色鉛筆「フリクションいろえんぴつ」を発売する。 ゴムの摩擦熱により筆跡を何度でも消して書き直せることで人気を集め、世界で 6 億本以上が売れた人気ボールペン「フリクションボール」の技術を応用。 摩擦熱で消えるインクをワックスで固め、周りを木材で覆った。 12 色セットは税込み 1,050 円、バラ売りは 1 本 105 円。 (asahi = 12-9-13) 光と影、繊細に紡ぎ出す 女性鍛冶職人、広島で活動中 【聞き手・後藤洋平】 広島県廿日市市内にアトリエを構える岡本友紀さん (42) は、全国的にも珍しい女性の鍛冶(かじ)職人だ。 「la forgerone (ラ・フォルジュロン)」のブランド名で活動中。 鉄を使った、しなやかで独特な作風で注目を浴び、東京での個展なども増えている。 経歴やこだわり、広島で続けることの意味を聞いた。 ◇ - - どんなきっかけで鍛冶職人になったのですか? 就職活動をして、証券会社に入社する直前にバブルがはじけました。 広島市内で 4 年近く勤めたけれど、株価が急激に下がった後の入社だったため、新人の時からずっとお客さんに謝るのが仕事のような日々。 そんな時、街中のカフェにあった鉄のインテリアがすごくかわいくて。 マスターに聞くと「わしが作ったんじゃ」と。 直後に「弟子入りさせて下さい」とお願いして、会社を辞めました。 - - 随分と思い切った決断をしましたね? もう 18 年も前のことです。 何も知らなかったから言えたんですよね。 鍛冶屋って、グリム童話の中で出てくるような仕事で、日本で鉄製品を作っている人がいるとは思わなかった。 当時の私は非力で、ハンマーを振ることも出来なかったし、飛び散る火花も怖かった。 何度も「女には無理じゃ」と弟子入りを拒まれましたが、私、しつこかったから、最後に受け入れてくれました(笑い)。 - - これまでに、どのような作品を手がけてきましたか? ![]() シャンデリアやライト、燭台などの照明のほか、手すりやフェンス、テーブルや椅子 ・・・。 光を当てた時の影が好きなので、作る時にはかなり意識します。 葉や茎など、植物をイメージした作風で。 広島市中区の商業施設「パセーラ」の店舗案内の看板や、JFE スチール西日本製鉄所の新社屋内(福山市)のモニュメントなど、大がかりな作品も増えてきました。 ありがたいことに北海道から九州まで、様々な地域からお仕事が来ます。 - - 東京での展示会も多いですが、注目されたきっかけは? うーん、特に無いような ・・・。 6 年前、廿日市にアトリエを構えて、コツコツやっているうちに、という感じです。 見てすぐに私の作品だと分かるような物を作り続けたいと思っています。 昔から繊細な物が好きでした。鉄だけど繊細。 そうこうしているうちにメディアの取材や展示会の依頼があり、11 月中旬から年末にかけても、東京で長期間の展示会を開かせて頂いています。 - - 女性で鍛冶職人というのは、非常に珍しいのでは? 全くいない、ということはないのですが、私のように自分の工房を持って、個人でコンスタントに作品を発表し続けている人は、国内では少ないかもしれませんね。 - - 広島で活動を続けるということにこだわりは? ![]() 東京だと、依頼主などにもすぐ会えるし、便利だなとは思う。 けれど、広島は自然がいっぱい。 このアトリエからは田園と山が見渡せて、少し南には海が広がります。 幼少時代に過ごした広島市安佐南区の家も、目の前は全部畑と田んぼでした。 私の作品の特徴は、有機的なライン。 この環境だと、そのアウトプットが簡単なんです。 家賃などを考えても、同じ環境で東京に近い場所って、そうそうありませんよね。 (asahi = 12-4-13)
町工場の技、コマで競う 全国予選に 200 社、PR にも 中小企業や町工場が自作のコマを戦わせる大会が盛り上がっている。 毎週のように各地で開かれ、活躍したコマには注目が集まる。 身近なコマを通して、培ってきた技術力を PR する場になっている。 「はっけよい、のこった。」 11 月 3 日、愛知県北名古屋市であった「全日本製造業コマ大戦」のエキシビションマッチ(非公式戦)には、東海地方を中心に 32 社が参加した。 行司の掛け声で、選手が金属製のコマを直径 25 センチの土俵に投じると「カチン」という小気味よい音が響いた。 (asahi = 12-3-13) 眼鏡枠の技、難手術で光る 鯖江のメーカーが鉗子開発 【高橋玲央】 眼鏡枠製造大手のシャルマン(福井県鯖江市)が、血管の外科手術に使う新しい医療器具「大木インベンツ」を開発した。 多くの難手術を手がけてきた東京慈恵会医大の大木隆生教授 (51) が発案。 同社がチタン加工と微細レーザー接合技術を生かし、100 分の 1 ミリ単位の精密加工を施した。 切った組織片をそのままはがしたり、つかんだりできるはさみ、先端だけが動く鉗子(かんし)など 7 種類。 鉗子は体の組織をつかんだり引っ張ったりするはさみのような器具だが、従来品は可動域が大きく、小さな患部でも大きく切開しなければならなかった。 新しい鉗子は内部に通したワイヤで先端部だけが動き、小さな切り口でも施術できる。 ![]() 「高硬度特殊鋼」という合金を使い、良好な切れ味と耐久性を両立。 小さなミスが致命的な結果につながる難手術でも、正確さで医師をサポートする。 (asahi = 11-29-13) パナ、半導体 3 工場を売却へ 魚津など、イスラエル社に
記事コピー (asahi = 10-31-12 〜 11-27-13) イプシロンで打ち上げ「ひさき」、惑星初観測に成功 定常運用開始へ 宇宙航空研究開発機構 (JAXA) は 11 月 26 日、9 月にイプシロンロケットで打ち上げられた惑星分光観測衛星「ひさき」による木星と金星の初観測に成功したと発表した。 軌道上での初期の機能確認が終了し、定常観測運用に移る。 11 月 19 日に極端紫外線分光装置 (EUV) で木星と金星を観測し、それぞれのスペクトルを取得した。 木星からはオーロラなども検出されている。 これに先立ち、天体を追尾する視野ガイドカメラ (FOV) の機能確認も実施した。 ひさき (SPRINT-A) は世界初となる惑星観測専用の宇宙望遠鏡。 約 106 分で地球を 1 周する衛星軌道に投入され、木星プラズマや、火星など地球型惑星から大気が宇宙に逃げ出すメカニズムを調べる予定。 1 月以降、ハッブル宇宙望遠鏡などとの協調による木星観測などが計画されている。 愛称は、イプシロンを打ち上げた鹿児島県内之浦の地名「火崎」から付けた。 (ITmedia = 11-26-13) 初 報 (9-14-13) これぞ日本の独創性 「未来技術遺産」の登録 135 件 【冨岡史穂】 歴史の視点で技術を見直す動きが広がっている。 国立科学博物館が選ぶ「未来技術遺産」はすでに 100 件を超え、最近は「ぜひ登録を」と自薦の売り込みもあるという。 単なる懐古趣味ではなく、歴史をたどることが新たなイノベーションにつながってほしいという期待がある。 国立科学博物館(科博)の「未来技術遺産」は 08 年に始まった。 日本の科学技術の発達に重要な貢献をした資料を選定し、その所有者に対し、できるだけそのままの形で保存するよう要請する。 明治時代に導入された英国製の戦艦用ボイラーや、戦後に持ち込まれた米 GE 社の火力発電用タービンといった、動かせないほど大きな資料もあれば、高峰譲吉のアドレナリン発見を裏付ける助手・上中啓三の実験ノートや、音楽の聴き方を変えたソニーのウォークマンなど、身近に感じられる小ぶりなものも。 6 年間で計 135 件を選んできた。 (asahi = 11-25-13) 新 Xbox、初日に 100 万台 マイクロソフト 【ニューヨーク】 米マイクロソフト (MS) は 22 日、家庭用ゲーム機の新型「Xbox One (エックスボックス・ワン)」の販売が同日の発売から 24 時間たたないうちに 100 万台を超えたと発表した。 MS は「エックスボックスの歴史で最高の滑り出しになった」と説明した。 多くの小売店で売り切れになっており、補充を急いでいるという。 ソニー・コンピュータエンタテインメントが 15 日に発売した「プレイステーション 4」も初日に 100 万台を突破。 年末商戦に向け、販売合戦が活発になっている。 (kyodo = 11-23-13) ◇ ◇ ◇ PS4、24 時間で 100 万台超え 北米での発売初日に ソニー・コンピュータエンタテインメント (SCE) は 17 日、北米(米国とカナダ)で 15 日に先行発売した新しいゲーム機「プレイステーション (PS) 4」が、発売初日に 100 万台売れたと発表した。 前機種の PS3 は 100 万台(出荷ベース)を超えたのが発売から 6 週間後。 PS4 の方が出足は好調だ。 SCE は今年度中に PS4 を全世界で 500 万台売る目標を掲げている。 日本では、来年 2 月 22 日から 4 万 1,979 円(税込み)で売り出す。 (asahi = 11-18-13) 日本のスパコン、省エネ性能ランクで初の世界一 東京工業大学は 21 日、同大が開発したスーパーコンピューター「TSUBAME (ツバメ) -KFC」が、スパコンの省エネ性能ランキング「グリーン 500」で世界一になったと発表した。 日本のスパコンが同ランキングで 1 位になったのは初めて。 このランキングは半年に 1 回、スパコンの消費電力当たりの計算能力の高さを競う。 ツバメは消費電力 1 ワットで、1 秒当たり 45 億回の計算性能を達成。 2 位の英ケンブリッジ大のスパコン(約 36 億回)に大差をつけた。 ツバメは空気冷却に加え、冷たい油性の溶媒液にコンピューターを浸す独自の方法を組み合わせ、消費電力を低減した。 今回のグリーン 500 は 3 位に筑波大、6 位に東工大の別のスパコンが入り、日本勢の活躍が目立っている。 (yomiuri = 11-21-13) ◇ ◇ ◇ 「最高峰スパコン」再び挑戦 目標能力「京」の 100 倍 【西川迅、高山裕喜】 文部科学省は来年度から、次世代スーパーコンピューター開発を始める。 計算能力の目標は、現在のスパコン「京」の 100 倍だ。 世界でスパコンの開発競争が続く中、国産技術の維持や、ものづくり企業などによる利用の裾野拡大が課題になりそうだ。 次世代スパコンは、1 秒間に 1 エクサ(100 京・京は 1 兆の 1 万倍)回の計算能力が目標。 約 1,200 億円をかけて、2020 年ごろまでの実現を目指す。 世界最高水準の性能を実現し、計算量の大きいシミュレーションによって社会や科学の課題解決に貢献できるようにするという。 「京」と比べた具体的な目標例として、▽ 地震時の津波が到達する前に浸水被害を予測(1 日半 → 1 時間以内)して避難などに活用、▽ 自動車の衝突シミュレーションなどの高速化(40 日 → 10 時間)による衝突試験コストの大幅削減や設計プロセスの効率化 - - などを掲げている。 (asahi = 10-17-13) 無理なく飛ばせるゴルフクラブ 人工関節の技術応用 体に無理な負担をかけずに「より遠くに、まっすぐ飛ばす」ゴルフクラブを新潟県三条市のゴルフ用品メーカーが開発し、愛好家の間でひそかな人気になっている。 秘密は、クラブのシャフト内部に埋め込まれた調整材で、医療用に使う人工関節の技術を参考にした。 開発したのは三条市井栗 2 丁目のビーエムジーエー社長の小出廣市さん (67)。 「要はてこの原理。 5 センチ足らずの軽量の合金製の調整材を埋め込むことで、スイングによるシャフトの振動やねじれを制御し、インパクトの瞬間に最大の力を球に与えられる。 さらに体にかかる衝撃を和らげる効果がある。」と説く。 ゴルフのスイングは、肩や腕などの関節を固定して振り子のように振り抜く打法が主流だ。 この方法は体への負担が大きく、腕や腰などを痛めやすいという。 小出さんは運動力学や、整形外科医の助言でけがをしにくいスイング法も提唱する。 (asahi = 11-19-13) 企業秘密あえて無料公開 冷媒の世界標準狙うダイキン 【西村宏治】 エアコンで冷媒をどう使うかは、メーカーにとって「企業秘密」ともいえる大切なノウハウ。 ところがダイキン工業は、そんな基本技術を新興国で無料で公開している。 その裏には「損して得取れ」という発想の転換がある。 公開されているのは「HFC32」と呼ばれる新しい冷媒を使ってエアコンをつくるために、ダイキンが持っている基本特許。 新興国でエアコンを生産する場合、ほかのメーカーがこの技術を使っても使用料を求めない。 HFC32 は、これまで日本で主流だった冷媒に比べて地球温暖化への影響が 3 分の 1 ほどで済み、冷房能力は 1 割余り高い。 (asahi = 11-15-13) 任天堂、ドワンゴ株を取得 コンテンツ作りへ関係強化 任天堂は 15 日、動画サイト「ニコニコ生放送」などを運営するドワンゴの発行済み株式の 1.5% を約 11 億 4 千万円で買い取った。 任天堂は、ゲームの情報を岩田聡社長が直接伝える「ニンテンドーダイレクト」の番組をニコニコ生放送を通じて配信してきた。 ドワンゴとの関係を強化して新しいコンテンツ作りにつなげる。 (asahi = 11-15-13) アップル、生産ライン技術に 105 億ドルを投入へ Apple は 2014 年、生産ラインの一部の作業の自動化に多額の資金を投入する計画だ。 同社は最近、Form 10-K (年次報告書)で、2014 年の設備投資額を 110 億ドルとすることを明らかにした。 そのうちの約 105 億ドルは、生産用工具、製造プロセス装置、企業設備、そして情報システムハードウェア、ソフトウェア、機能拡張を含むインフラに投入する予定だ。 具体的には、その投資額の大部分は、「iPhone」、「iPad」、「MacBook」などの端末の量産に対応する機械類に投入される見込みだと、Bloomberg は米国時間 11 月 13 日に報じている。 Bloomberg は「同社の製造手法に詳しい複数の情報筋」の話として、自動化機械には、「iPhone 5c」の外装のプラスチック素材を研磨する機械や、MacBook のアルミニウムボディを形成する機械、iPhone や iPad のカメラレンズを検査する機械などが含まれるとしている。 Apple は、自動化機械メーカーとの間でより多くの独占契約を締結し、同社の製造パートナー(多くはアジアを拠点とする)の工場にこれらの機械類を設置するつもりだと情報筋らは述べている。 Apple は確かに、このような自動化プロセスに投入するための十分過ぎるほどの資金を保有している。 小売事業に充てられる費用を除き、同社の 2014 会計年度の設備投資額は 2013 年度よりも 61% 高くなる予定だ。 このような機械類に関し、サムスンなどのライバル企業よりも多額の資金を投入することが目的の 1 つだ。 「Apple は、競争的優位性を確保するための手段として設備投資をしている」と、Asymco のアナリストである Horace Dediu 氏は Bloomberg に述べている。 (Cnet = 11-14-13) シリコンバレー、ものづくり回帰 格安工房が革新の拠点 【サンフランシスコ = 高木真也】 最先端の IT を生み出してきた米シリコンバレーで、「ものづくり」に再び目を向ける起業家が現れている。 米国が官民挙げて復活をめざす、製造業への回帰の動きだ。 サンフランシスコ中心部。 鉄格子やシャッターの下りた商店が立ち並び、地元ガイドが「夜は足を踏み入れてはいけない」と話す一角の雑居ビルに、ジーンズや T シャツ姿の若者が慌ただしく出入りする。 2006 年にできた会員制工房「テックショップ」だ。 データを入力するだけで高度な金属加工ができる 3D プリンターや、数千万円相当の工作機械がある。 月 125 ドル(約 1 万 2 千円)払って会員になれば、先端機材を自由に使える。 拠点は全米 6 カ所に広がり、会員数は 3 千人を超える。 マーク・ハッチ最高経営責任者 (CEO) は「ここに来れば、ものづくりに必要な機材の 9 割がそろう」と話す。 2.5 センチ四方の機械をイヤホンジャックに差し込めば、スマートフォンでクレジット支払いができるカード決済サービス「スクエア」。 ツイッターの共同創業者らが 09 年に始め、推計取扱額は年 150 億ドルにのぼる。 その読み取り機の試作品はここで生まれた。 ハッチ CEO は「テックショップは、ものを作りたいという自然な欲望をより安くかなえた。 米国のものづくりはさらに成長していくだろう。」と期待する。 米オバマ政権は「製造業革命」を掲げ、16 年までに製造業で 100 万人の新規雇用を目指す。 支えになるのが、シェールガスでエネルギーコストが安くなったことと、3D プリンターの普及で高度な製品づくりのハードルが下がったことだ。 シリコンバレーも例外ではない。 日本貿易振興機構(ジェトロ)は、シリコンバレーが位置する米西海岸では今後、携帯端末や医療ロボットなど、アイデアや専門性が必要なものづくりビジネスが活発になると予測する。 1970 年代以降、半導体で世界をリードしたインテル。 90 年代以降、iMac や iPhone をヒットさせたアップル。 2004 年にサービスを始めたフェイスブック ・・・。 シリコンバレーは常に、次代の世界をリードする産業の拠点になってきた。 米国の製造業革命が実現するかは、ここに「ものづくり」の精神が根づくかどうかにかかっている。 ■ ベンチャー投資進まぬ日本 シリコンバレーの原動力は、世界中から起業を目指し集まる若者。 人口の 36% が外国生まれで、グーグルとユーチューブの創業者はそれぞれ、ロシア、台湾からの移民だ。 日本も、起業を増やして経済を活性化させようという動きは続く。 ただ、日本では依然、ベンチャーから世界に飛躍した例はわずかだ。 シリコンバレーで起業したある日本人は「いろいろなバックグラウンドを持つ人が集まるシリコンバレーの風土を、日本企業は受け入れられないのではないか」と指摘する。 資金面でも、日本でのベンチャー企業への投資額は 12 年度で 1,026 億円と、シリコンバレーの 1 割程度だ。 日本での起業経験があり、シリコンバレー企業の日本進出を支援するアレン・マイナー氏 (52) は「日本には大企業が人を大事に育てるという、米国にない文化がある。 シリコンバレーの長所をうまく取り入れつつ、アジアで最も起業家が住みたいと思う街をめざすべきだ。」と指摘する。 4 月、大阪で新たな試みが始まった。 JR 大阪駅北の再開発複合施設、グランフロント大阪にオープンした「ナレッジサロン」。 起業家や研究者、大企業担当者らに交流の場を提供し、新たなビジネスが生まれるのを期待している。 開業半年余りとあって目立った成果はまだだが、会員数はすでに 1,500 人を超えた。 (asahi = 11-12-13)
衛星「みちびき」と交信、ランナーを導く腕時計 ![]() セイコーエプソンは、精度の高い全地球測位システム (GPS) 機能が付いたマラソン向け腕時計「リスタブル GPS SF-510T」を 15 日に売り出す。 日本の真上を通る準天頂衛星「みちびき」と交信し、走った距離やペースを測れる。 走行距離の誤差は 1% 以下という。 充電式で、重さは従来品と同じ 49g だが、GPS 使用時の電池の持ちは倍以上の 30 時間になった。 想定価格は 2 万 9 千円前後。 (asahi = 11-8-13) 安売りし過ぎ … ヤマダ電機、営業赤字に転落 9 月中間 家電量販最大手のヤマダ電機が 7 日発表した 2013 年 9 月中間決算は、営業損益が前年同期の黒字(213 億円)から 23 億円の赤字に転落した。 地上デジタル放送への移行完了後の反動によるテレビ販売の低迷が続いたことに加え、一部店舗で安売りが行き過ぎたことも響いたという。 純損益は 41 億円の赤字(前年同期は 139 億円の黒字)だった。 (asahi = 11-7-13) 携帯テレビ、ブルーレイも地デジも OK ソニー新製品 ソニーは地上デジタル用のチューナーを内蔵した携帯テレビ兼ブルーレイ、DVD プレーヤー「BDP-Z1」を 12 月 21 日から発売する。 地上デジタルのテレビ番組の視聴や、ブルーレイ、DVD、CD の再生も可能。 液晶サイズは 10.1 インチで、重さ 1.6kg。 1 回の充電で、テレビは連続で約 5 時間半見ることができる。 市場推定価格は 5 万円前後。 (asahi = 11-7-13) 画質は最上位機種並み ニコン、一眼レフ「Df」発表 ![]() ニコンは、デジタル一眼レフカメラ「Df」を 28 日に売り出す。 同社の中で最も高性能な画像センサーと画像処理の機能を備えた。 連写速度は 1 秒あたり 5.5 コマで、同社の一眼レフの最上位機種「D4」の半分だが、画質は同水準で、価格は半額以下におさえた。 フィルムカメラを思わせるシャッター速度や露出を調整する専用ダイヤルを付け、設定をこまめに変えられる。 本体のみの想定価格は 28 万円前後。 (asahi = 11-5-13) CT、内視鏡、がん治療装置 電機メーカーも医療強化続々 欧米メーカーなどとの競争も激しく 政府が 6 月に打ち出した「日本再興戦略」で医療技術分野の輸出拡大を打ち出したこともあり、医療機器を担う電機メーカー各社も取り組みを加速させている。 新興国メーカーの攻勢でテレビなどデジタル家電は苦戦しているが、医療分野は価格下落が少なく、映像や情報通信など得意とする技術力を生かせるメリットもある。 ただ、欧米メーカーなどとの競争も激しく、苦戦も予想されている。 「画像診断はさらなるシェア向上を目指し、予防ビジネスへの展開も図っていく。」 東芝の田中久雄社長はこう強調する。 東芝は CT (コンピューター断層撮影装置)で国内首位で、世界でも 3 位。 CT や MRI (磁気共鳴画像装置)など画像診断分野を中心に、海外拠点の開設や新製品の投入を加速している。 さらに、医療データとセンサー技術を組み合わせた新たな予防サービスの提供なども視野に入れる。 医療などヘルスケアを新たな柱にするべく、同分野の平成 29 年度の売上高を現在の 2.5 倍の 1 兆円に引き上げる計画だ。 一方、ソニーは 4 月に消化器内視鏡で首位のオリンパスと合弁会社を設立。 今後成長が期待される外科用内視鏡の分野で、高精細映像規格「4K」や 3D など得意とする映像技術を使った新商品の開発を目指す。 手術で使う映像機器や細胞分析装置などと合わせ、医療事業の売上高を 32 年に 2,000 億円以上に拡大する目標だ。 ![]() 1 台数百億円という大型がん治療装置に力を入れるのは日立製作所と三菱電機だ。 海外に売り込もうと、日立は 4 月にロシアの医療機関と粒子線がん治療装置の導入に向けた提携を結んだ。 (sankei = 11-4-13) 三菱重工、トルコの原発正式受注 福島事故後初めて 【イスタンブール = 小野甲太郎】 三菱重工業の企業連合が 29 日、トルコ政府と原発受注で正式合意した。 安倍晋三首相のトルコ訪問にあわせ、日本側とトルコ側が合意書に調印した。 同日午後(日本時間 30 日未明)に行う首脳会談後の共同記者会見で公表する。 2011 年 3 月の東京電力福島第一原発事故後、日本企業が原発を正式受注するのは初めて。 安倍首相はトルコのエルドアン首相との会談で、原発輸出に向けた協力を改めて確認し、原発受注の正式合意後、両首脳で調印への歓迎を表明する。 (asahi = 10-29-13) おしゃれなデザインの加湿器、インテリアにも 家電ベンチャーのエクレア(東京)は、黒とシルバーが基調のすっきりデザインでインテリアにも使える加湿器「カドー加湿器」の予約販売を 25 日から始める。 取り扱いはヨドバシカメラや一部の百貨店で、11 月上旬に自宅に届く。 水に超音波をあてて霧状にし、1 時間に最大 600ml の水が噴き出す。 抗菌カートリッジでタンク内の水や空気中に浮かぶウイルスの活動もおさえられるという。 電気代は 1 時間 0.5 円。 高さは約 85cm で、希望小売価格は税込み 3 万 9,800 円。 (asahi = 10-23-13) |