パラ関係者、新たに 22 人が陽性 累計 219 人に 東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会は 28 日、資格認定証を持つ国内外の 22 人が新型コロナウイルスの検査で陽性と判明した、と発表した。 組織委が今月 12 日からパラリンピック関係者の感染者数を発表し始めてから、累計は 200 人を超えて、219 人となった。 この日公表された 22 人の中に選手はいない。 選手村内での陽性も確認されなかった。 内訳は、組織委の業務委託先の業者が 14 人で最も多く、大会関係者が 5 人、大会ボランティアが 3 人だった。 来日した関係者は 4 人、国内在住者は 18 人だった。 組織委は毎日、選手や資格認定証を持つ大会関係者、関係業者、国内外メディアなどの感染者数を公表している。 (asahi = 8-28-21) 「教訓」、「奇妙な暮らしの例」 … 五輪、世界はどう見た 新型コロナウイルスの影響下で行われた東京五輪が 8 日、幕を閉じた。 1 年の延期や無観客での開催、厳しい行動制限など、初めてだらけだった東京五輪を、世界はどう見ていたのか。 米、リオ大会から「大幅減」 米国は、出場国・地域で最多のメダルを獲得したが、国内では関心の低下が報じられた。 ニューヨーク・タイムズによると、独占放映権を持つ NBC の 3 日までの夜間の視聴者数は平均 1,680 万人で、2,900 万人だった前回リオ五輪から大きく落ち込んだ。 米メディアによると、NBC はリオ五輪では 2 億 5 千万ドル(約 275 億円)の利益を上げたが、今回は予想より視聴者が少ないことを受け、無料の追加広告枠をスポンサー企業に提示するなどしているという。 東京五輪は元々、時差の関係から視聴率が下がるとみられていた。 加えて、コロナの影響で無観客となり、水泳のマイケル・フェルプスや陸上のウサイン・ボルトのような、米国の視聴者にアピールするスター選手も不在だった。 さらに「五輪の最初の 1 週間、彼女は毎日(テレビに)出ている」と NBC が期待をかけていた体操のシモーン・バイルス選手が多くの競技に参加しなかったことも影響したとみられる。 米国では、精神面の不調を理由としたバイルス選手の棄権が大会を通じて最大のニュースとなった。 選手や家族を取り巻くドラマを重視してきた、NBC の放送スタイルにも影響する可能性を指摘する声もある。 ウォールストリート・ジャーナルは、NBC がバイルス選手に「史上最高の体操選手であることの重圧」について聞いていたことを振り返り、「良くも悪くも、NBC が行ってきたようなインタビューは侵略的というだけでなく、破壊的とみなされるだろう」と予想した。 半年後に冬季五輪の中国は … 来年 2 月に冬季五輪が控える中国では、東京五輪の新型コロナ対策にも注目が集まった。 国営新華社通信によると、北京の大会組織委員会が 34 人のスタッフを日本に派遣し、大会運営などを視察。6 日に配信した記事では「五輪関連施設での感染率は低い水準に抑えられ、制御可能な状態にあった」と、選手らが外部との接触を断つ「バブル」を高く評価した。 無観客方式での開催についても「東京の流行を鑑みれば、観客を認める開催であれば『バブル』の意味などなくなっていただろう」と伝えた。 一方、北京紙「北京晩報」は、東京五輪のコロナ対策が「竜頭蛇尾であると感じた」とする記者の見方を伝えた。 厳しい防疫措置を掲げてはいたが、実際にはメディア用バスや取材エリアが混雑していたほか、一部の海外記者が宿舎で飲酒したり、大声で叫んだりするなど「規則を軽視していた」と指摘。 「この出来事は北京冬季五輪の教訓になる」として、より厳しい対応が必要だとの見解を示した。 パリ大会控える仏では 2024 年夏にパリ五輪を控えるフランスのルモンド紙は、日本のテレビ局が NHK を筆頭に連日「朝から晩まで」競技を伝えたと指摘。 金メダルが続いた日本勢の活躍が伝えられたことで、「感染急拡大が少し覆い隠されることになった」と報じた。 大会中、1 日あたりの感染者数が 4 千人台から 1 万 5 千人台まで増えたことに触れ、「五輪は間接的に日本での感染爆発と結びついている」とも伝えた。 コロナ禍での大会運営については「大きなトラブルはなかった」と総括した一方、海外から来た選手にとっては日本国内での移動を制限され、「ロックダウン」のような生活を強いられ、「知らない街を発見することができなかった」とも触れた。 英「失敗でも成功でもない」 英エコノミスト誌は 5 日、「東京五輪は失敗ではないが、成功でもない」との見出しの記事を配信。 日本にとって史上最多の金メダル数や 13 歳という最年少の金メダリストが誕生した一方で、新型コロナの新規感染者が過去最多を更新したことが「五輪に複雑な感情を生んできた」と伝えた。 多くの人々が選手の活躍を祝福し、五輪開催への反対意見は減り、視聴率も好調だったが、その熱狂は日本の指導層が期待した方向には働かず、「菅内閣の支持率は 35% を下回り(発足以来の)最低記録を更新した」と伝えた。 また、無観客となった競技の会場では大観衆や応援がなかったことも指摘し、大会が「人類がパンデミックを克服した象徴としてではなく、パンデミックのせいでいかに奇妙な暮らしになったかを示す例として記憶されそうだ」とした。 大会の運営側が、日本での感染増加は開催とは無関係と主張していることについては、「厳密に言えば、その通りかもしれない。」 参加者に実施された約 50 万件の新型コロナの検査のうち、陽性反応は「わずか 0.02% だった」と伝えた。 英サンデー・タイムズは英国選手の健闘をたたえる 8 日付朝刊の社説で、今回の五輪は「世論の反対を押し切って開催した日本の主催者にとっても大成功だった」と簡潔に触れた。 歴史的には 2020 年の東京五輪が 21 年夏に無観客で開かれた - - と記録されることになるが、それが「不発に終わった爆竹(期待はずれ)」だったと示唆するなら、それは間違っているとも主張した。 (asahi = 8-9-21) 五輪閉会式で選手が次々に途中退席 懲りない橋本会長 「パリとの差に愕然」と酷評殺到 |「日本人であることが恥ずかしい。」 SNS 上でこう酷評の声が殺到したのが 8 日夜に行われた東京五輪の閉会式だ。 閉会式は東京スカパラダイスオーケストラの演奏で、様々なパフォーマーが登場。 リフティング、縄跳び、けん玉、スケートボードを演じた。 NHK 中継によれば、この演出は「東京の昼下がりの公園」の様子を再現したものだという。 続いて佐藤健作氏による日本の和太鼓演奏、ダンサー・アオイヤマダさんのソロダンス、東京音頭などが行われた。 五輪旗が小池百合子都知事から 3 年後の開催地・パリのイダルゴ市長に引き継がれると、橋本聖子組織委員会会長、IOC のトーマス・バッハ会長が挨拶。 最後は俳優の大竹しのぶさんが子供たちと一緒に登場し、宮沢賢治作曲作詞の「星めぐりの歌」を合唱した。
視聴者だけではない。 現場にいた選手や関係者も微妙な雰囲気を察知したのだろう。 フェンシングの五輪メダリストで国際連盟副会長の太田雄貴さんは、閉会式中に行われた IOC 選手委員の就任式に出席。 現場の様子を自身のツイッターで発信していたが、バッハ会長のスピーチ中は、「海外選手達がギブアップし、選手村に帰ったり、寝そべったりしている中、日本選手団はスピーチをしっかり聞いておられます。 これは学生時代に校長先生に鍛えられた成果と推察しております。」と笑いを誘っていた。 SNS、ネット上では案の定、批判の声が殺到した。
閉会式を見たテレビ関係者も厳しい評価をこう下した。
開会式に続き、閉会式も選手が途中で退席し、寝そべった光景はあまり見たことがない。 日本オリンピック委員会 (JOC) はこの現実を見てどう感じるだろうか。 (牧忠則、aera.dot = 8-9-21) 五輪関係者ら 22 人陽性 コロナ感染の累計 404 人に 東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会は 7 日、資格認定証を持つ国内外の 22 人が新型コロナウイルスの検査で陽性と判明したと発表した。 組織委が 7 月 1 日から感染者数の発表を始めてからの累計は 404 人となった。 22 人のうち組織委の業務委託先の業者が 13 人で最も多く、大会関係者が 4 人、メディアと組織委職員が各 2 人、ボランティアが 1 人だった。 来日した関係者は 6 人、国内在住者は 16 人だった。 組織委は毎日、選手や資格認定証を持つ大会関係者、関係業者、国内外メディアなどの感染者数を公表している。 (asahi = 8-7-21) 五輪関係者ら 29 人陽性 コロナ感染の累計 382 人に 東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会は 6 日、資格認定証を持つ国内外の 29 人が新型コロナウイルスの検査で陽性と判明したと発表した。 組織委が 7 月 1 日から感染者数の発表を始めてからの累計は 382 人となった。 29 人のうち、組織委の業務委託先の業者が 19 人で最も多く、大会関係者が 6 人、ボランティアが 2 人、メディアと組織委職員が各 1 人だった。来日した関係者は 4 人、国内在住者は 25 人だった。 組織委は毎日、選手や資格認定証を持つ大会関係者、関係業者、国内外メディアなどの感染者数を公表している。 (asahi = 8-6-21) 五輪関係者の陽性、過去最多 31 人 1 人はギリシャ選手 東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会は 5 日、資格認定証を持つ国内外の 31 人が、新型コロナウイルスの検査で陽性と判明したと発表した。 組織委が 7 月 1 日から感染者数の発表を始めてから最多で、累計は 353 人となった。 組織委によると、31 人のうち、選手はアーティスティックスイミングギリシャ代表 1 人。 これで同代表の陽性者は 6 人となった。 同代表は 12 人おり、濃厚接触者を含む残る 6 人は 4 日までに出国したという。 このほか、組織委の業務委託先の業者が 16 人で最も多く、大会関係者が 7 人、メディアが 3 人、組織委職員とボランティアが各 2 人だった。 31 人中、来日した関係者は 8 人、国内在住者は 23 人だった。 組織委は毎日、選手や資格認定証を持つ大会関係者、関係業者、国内外メディアなどの感染者数を公表している。 (asahi = 8-5-21) 五輪関係者の感染、過去最多 29 人 3 人はギリシャ選手 東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会は 4 日、資格認定証を持つ国内外の 29 人が新型コロナウイルスの検査で陽性と判明したと発表した。 組織委が 7 月 1 日から感染者数の発表を始めてから最多で、累計は 322 人となった。 29 人のうち選手は 4 人で、うち 3 人はギリシャ代表のアーティスティックスイミング選手だった。 ほか組織委の業務委託先の業者が 19 人で最も多く、ボランティアが 4 人、大会関係者が 2 人だった。 来日した関係者は 5 人、国内在住者は 24 人だった。 組織委は毎日、選手や資格認定証を持つ大会関係者、関係業者、国内外メディアなどの感染者数を公表している。 累計 322 人の内訳は、選手 28 人、大会関係者 91 人、メディア 14 人、組織委職員 4 人、業者 172 人、ボランティア 13 人。 (asahi = 8-4-21) 五輪関係者、新たに 18 人陽性 1 人がギリシャ代表選手 東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会は 3 日、資格認定証を持つ国内外の 18 人が新型コロナウイルスの検査で陽性と判明したと発表した。 うち 1 人は、ギリシャ代表のアーティスティックスイミングの選手だった。 組織委が 7 月 1 日から感染者数の発表を始めてから、累計は 294 人となった。 18 人のうち、組織委の業務委託先の業者が 10 人で最も多く、大会関係者が 5 人、メディアとボランティアが 1 人ずつだった。 6 人は海外から来日した関係者で、12 人が国内在住者。 また、これまでに発表済みの陽性者のうち、選手 2 人、大会関係者 1 人の計 3 人が、トリニダード・トバゴ代表だったことも明らかにした。 組織委は毎日、選手や資格認定証を持つ大会関係者、関係業者、国内外メディアなどの感染者数を公表している。 (asahi = 8-3-21) 五輪関係者、新たに 17 人がコロナ陽性 累計 276 人に 東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会は 2 日、資格認定証を持つ国内外の 17 人が新型コロナウイルスの検査で陽性と判明したと発表した。 組織委が 7 月 1 日から感染者数の発表を始めてから、累計は 276 人となった。 17 人の中に選手はおらず、組織委の業務委託先の業者が 9 人で最も多く、大会関係者が 6 人、メディアとボランティアが 1 人ずつだった。 6 人は海外から来日した関係者で、11 人が国内在住者。組織委は毎日、選手や資格認定証を持つ大会関係者、関係業者、国内外メディアなどの感染者数を公表している。 (asahi = 8-2-21) 五輪関係者、新たに国内外の 18 人が陽性 組織委が発表 東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会は 1 日、資格認定証を持つ国内外の 18 人が新型コロナウイルスの検査で陽性と判明したと発表した。 うち選手は 1 人。 組織委が 7 月 1 日から感染者数の発表を始めてから、累計は 259 人となった。 18人中、組織委の業務委託先の業者が 11 人で最も多く、大会関係者が 5 人、選手とボランティアが 1 人ずつだった。 5 人は海外から来日した関係者で、13 人が国内在住者。 組織委は毎日、選手や資格認定証を持つ大会関係者、関係業者、国内外メディアなどの感染者数を公表している。 (asahi = 8-1-21) 五輪選手や関係者、新たに 27 人感染 2 日連続過去最多 東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会は 30 日、資格認定証を持つ国内外の 27 人が新型コロナウイルスの検査で陽性と判明したと発表した。 2 日続けて過去最多を更新し、累計は 220 人となった。 27 人のうち選手は 3 人で、1 人は米国代表。 組織委の業務委託先の業者が 15 人で最も多く、大会関係者とボランティアが各 4 人、メディアが 1 人だった。 27 人のうち 9 人は海外から来日した関係者で、18 人が国内在住者。 組織委は毎日、選手や資格認定証を持つ大会関係者、関係業者、国内外メディアなどの感染者数を公表している。 (asahi = 7-30-21) 大会関係者ら新たに 16 人陽性 うち 12 人が国内在住者 東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会は 28 日、資格認定証を持つ国内外の 16 人が新型コロナウイルスの検査で陽性と判明したと発表した。 選手はいなかった。 組織委が発表した感染者の累計は 169 人となった。 16 人のうち 4 人は海外から来日した関係者で、12 人が国内在住者。 内訳は組織委の業務委託先の業者が 9 人、大会関係者が 4 人、メディアが 2 人、ボランティアが 1 人。 組織委は毎日、選手や資格認定証を持つ大会関係者、関係業者、国内外メディアなどの感染者数を公表している。 (asahi = 7-28-21) 2 選手含む 7 人が新たに感染 東京五輪組織委が発表 東京オリンピック(五輪)大会組織委員会は 27 日、資格認定証を持つ国内外の 7 人が新型コロナウイルスの検査で陽性と判明したと発表した。 7 人中 2 人は選手で、いずれも選手村に滞在していた。 うち 1 人は 24 日のテニス男子ダブルス 1 回戦に出場したオランダ代表選手。 組織委が発表した感染者の累計は 155 人となった。 7 人のうち 5 人は海外から来日した関係者で、2 人が国内在住者。 内訳は選手 2 人のほか、大会関係者が 3 人、業者と組織委職員が 1 人ずつ。 組織委は毎日、選手や資格認定証を持つ大会関係者、関係業者、国内外メディアなどの感染者数を公表している。 (asahi = 7-27-21) 選手 3 人含む 16 人陽性、感染者の累計 148 人に 組織委発表 東京オリンピック(五輪)大会組織委員会は 26 日、資格認定証を持つ国内外の 16 人が新型コロナウイルスの検査で陽性と判明したと発表した。 選手は 3 人で、2 人は選手村の外に、1 人は選手村にそれぞれ滞在していた。 これで組織委が発表した感染者の累計は 148 人となった。 16 人のうち 10 人は海外から来日した関係者で、6 人が国内在住者。 内訳は選手 3 人のほか、大会関係者が 8 人、業者が 4 人、組織委職員が 1 人。組織委は毎日、選手や資格認定証を持つ大会関係者、関係業者、国内外メディアなどの感染者数を公表している。 (asahi = 7-26-21) 東京五輪関係の感染者、新たに 17 人 累計 123 人に 東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会は 24 日、新型コロナウイルスの検査で新たに選手 1 人を含む 17 人が陽性になったと発表した。 累計の陽性判明者は 123 人となった。 発表によると、17 人のうち国内在住者は 14 人で、海外在住者は 3 人。 このうちの 1 人は選手村に入っている大会関係者という。 組織委は、陽性となった選手について、現時点では国名や競技は非公表としている。 一方、23 日に国名や競技を未公表としていた陽性の選手 2 人について、オランダのテコンドー、チェコの自転車ロードだったことを明らかにした。 組織委は、各国・地域のオリンピック委員会が公表した分については、発表資料に国・地域や競技の情報を盛り込んでいくことにしており、これに従った。 (asahi = 7-24-21) 五輪関係のコロナ感染者、計 100 人突破 新たに選手 3 人含む 19 人 東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会は 23 日、新型コロナウイルスの検査で新たに選手 3 人を含む 19 人が陽性になったと発表した。 今月 1 日に発表を始めて以来、1 日の人数としては最多。 累計の陽性判明者は 106 人となった。 発表によると、新たに陽性が判明した選手 3 人のうち 1 人は、20 日に公表されたチェコのビーチバレーボール選手の濃厚接触者だった。 残り 2 人については、プライバシーを理由に国名や競技名を公表していない。 各国・地域のオリンピック委員会が公表した事例については、この日から発表資料に国・地域や競技の情報を盛り込んだ。 (asahi = 7-23-21) 選手村に苦情「21 世紀とは思えない」 延期で簡素化 東京オリンピック(五輪)の選手村(東京・晴海)をめぐり、入村した海外の選手から部屋の狭さや設備への苦情が出ている。 ロシアメディアは大会組織委員会の記者会見で「21 世紀の日本とは思えない」と訴えた。 大会の 1 年延期に伴って、費用削減のために大会組織委員会が選手村の設備を簡素化した影響も出ている。 「選手村の部屋に冷蔵庫やテレビがない。 5 人がいる部屋でトイレは一つだけ。 21 世紀とは思えない。 中世の日本のようだ。」 ロシアメディアは 20 日にあった組織委の記者会見で、関係者がロシア選手団から伝え聞いた不満を橋本聖子会長らに伝えた。 橋本会長は「私たちには快適な場所を提供する役割がある。 しっかり準備してきていると理解していた。 早急に対応ができるようにしていきたい。」と応じた。 一方、「ネガティブなことはない。 すべて興味深いことばかり。」というのは、14 人の選手とともに入村しているヨルダンの五輪委員会の役員だ。 「設備、食事など申し分ない。 日本人はホスピタリティー精神にあふれている。」と語る。 国際オリンピック委員会 (IOC) のコベントリー選手委員長は「今までと少し違うとはいえ、五輪選手村という雰囲気を感じた。」 19 日には選手村を訪れ、「選手から心配する声は聞かなかった」とも話した。 選手村は 44 ヘクタールで、14 - 18 階建ての宿泊施設が 21 棟ある。 五輪期間中は 1 万 8 千床のベッドが置かれ、3,800 戸が 2 人部屋から 8 人部屋として使われる。 大会後は分譲マンションとなる。 組織委は開村前に「選手村にいる国数や人数、関係者・選手の内訳などの詳細は把握できない」と発表している。 シングル 9 平米以上、カーテン「ひっつく長さ」 選手村の居住スペースの広さや必要な設備などは、国際オリンピック委員会 (IOC) と東京都や大会組織委員会などが開催決定時に結んだ「開催都市契約」に付属する文書に細かい規定がある。 インターネットでも公開されている。 寝室はシングルで 9 平方メートル以上、ツインで 12 平方メートル以上が必要で「安眠を確保するためにベッドの数は 2 台以下」と規定。 各居住者に二つの鍵付き引き出し、カーテンやブラインド、ハンガーなどの備品を備えなくてはならない。 選手団長の部屋には、オリンピック放送が見られるテレビや冷蔵庫などの設備を置くことを定めている。 部屋にない備品については、各国・地域のオリンピック委員会 (NOC) が自費でレンタルする。 「備品がない」との選手の不満の背景には、自国の NOC がお金を出してレンタルしていないこともあると見られる。 組織委の広報担当者は「今回のロシアの件も含め、追加でレンタルの要望があれば、できる限り柔軟に対応していきたい」と説明している。 大会の 1 年延期に伴う簡素化で、組織委は選手村のサービスレベルを見直し、「ハウスキーピングサービスは新型コロナ対策の状況を鑑みて最適化する」などと決めた。 ただ、費用が削られる中でも、少しでも快適に暮らせる環境作りの心配りをしてきたといい、例えばカーテンの長さは「時差調整などでしっかり寝られるように、光が入り込まない方が良い」との要望を聞き、床にひっつく長さにしている。 選手村での生活については、過去大会でも話題になってきた。 前回の 2016 年リオデジャネイロ大会では、トイレの水を流すと便器と床面の接合部から水がしみ出したり、シャワーを浴びている途中でお湯が水になったりするなどのトラブルが発生した。 (野村周平、前田大輔、asahi = 7-21-21) 南ア代表のラグビー監督、感染判明 五輪は遠隔で指揮へ 東京五輪の事前合宿で鹿児島入りした南アフリカのラグビー選手団の 1 人が新型コロナウイルスに感染した問題で、感染したのは代表のニール・パウエル監督だとわかった。 南アフリカラグビー協会は公式ホームページで、パウエル監督が 14 日間隔離されるため、26 - 28日の五輪の試合には参加できないと明らかにした。 リモートで指揮を執り、試合会場ではアシスタントコーチが代理を務めるという。 選手団は 13 日に成田空港に到着した。 搭乗機内に感染者がいたため、首都圏の一時滞在施設で待機。 濃厚接触者でないとされた 20 人が 3 日遅れで 17 日に鹿児島入りしたが、うち 1 人に前日の民間の検査で陽性反応が出たことが移動中に判明し、鹿児島空港から鹿児島市内の病院に直行していた。 鹿児島市は 17 日、選手団の 1 人が新型コロナウイルス検査で陽性となったことを発表したが、詳細は明らかにしていなかった。 (宮野拓也、asahi = 7-19-21) 選手村の 2 選手、新型コロナに感染 滞在選手で初の確認 東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの大会組織委員会は 18 日、選手村(東京都中央区)に滞在する海外からの選手 2 人が、新型コロナウイルスの検査で陽性になったと発表した。 選手村に滞在する選手の感染が確認されたのは、初めて。 組織委によると、2 人は前日に選手村内で初めて陽性となった大会関係者 1 人と同じ国、競技といい、この 3 人は隔離しているという。 また同じグループの残りのメンバーについても自室待機などを要請し、メンバーはそれに従っているという。 試合出場の可否については明言しなかった。 また、「プライバシーに関わる」などの理由から、陽性者の国名、年齢、性別などは公表していない。 選手らが入村できるのは原則、試合開始の 5 日前からだが、事前合宿地から受け入れを断られた場合など例外もあり、今回陽性となった選手の競技日程や、試合出場の見通しは明らかになっていない。 選手村に滞在する人は行動ルール(プレーブック)に従い、唾液の抗原定量検査を毎日受ける。 関係者によると、選手ら向けの唾液検査の総数は、五輪とパラリンピックで計 50 万件を突破する見通しという。 検査の回数は当初「少なくとも 4 日に 1 回」の計画だったが、変異株の影響などで、毎日実施することになった。 検査は選手の試合出場に支障がないよう配慮され、抗原検査の唾液検体は午前 9 時か午後 6 時に提出を受け、12 時間ほどで結果を出す。 午前 9 時に出せば夜に結果がわかり、陰性なら翌日の試合に出場できる。 選手村には 14 - 18 階建ての宿泊施設が 21 棟あり、五輪期間中は 1 万 8 千床のベッドが置かれる。 本来なら国や地域、競技の枠を超えて選手らが交流できる、五輪を象徴する場の一つになるはずだったが、新型コロナの感染対策で滞在期間だけでなく、交流も限られるなど、従来の形とは大きく異なる。 銀行や、インターネットカフェなどが入る交流施設「ビレッジプラザ」は入場規制がある。 食堂は座席が 6 人掛けから 4 人掛けに間引かれ、アクリル板が設けられる。 混雑状況を電子看板などで知らせ、なるべく 1 人で食事をするよう呼びかけている。 また、酒類の部屋への持ち込みは認めるが、自室で 1 人で飲むことを求め、共有スペースで複数で集まって飲酒するのは禁止している。 組織委はこのほか、選手村に滞在していない海外選手 1 人を含む 8 人のアクレディテーション(資格認定証)を持つ大会関係者も陽性になったと発表した。 今月初めからプレーブックの運用が始まって以降、組織委が公表した感染者の数は、計 55 人となった。 (前田大輔、asahi = 7-18-21) IOC 委員が新型コロナ陽性 来日中の韓国の柳承敏氏 東京五輪・パラリンピックのために来日した国際オリンピック委員会 (IOC) 委員の韓国の柳承敏(ユスンミン)氏が、成田空港に到着後、新型コロナウイルスの検査で陽性反応を示した。 SNS で本人が明らかにし、韓国メディアが報じた。 現在はホテルで隔離中だという。 柳氏はワクチンを 2 回接種し、出国前の 2 回の検査でいずれも陰性だったという。 柳氏は 2004 年アテネ五輪の卓球男子シングルスの金メダリスト。 (ソウル = 神谷毅、asahi = 7-18-21) 選手村からも初の陽性者 国内外五輪関係者 15 人が感染 東京五輪・パラリンピックの大会組織委員会は 17 日、アクレディテーション(資格認定証)を持つ国内外の計 15 人が新型コロナウイルスの検査で陽性になったと発表した。 うち 1 人は選手村(東京都中央区)に滞在する海外からの大会関係者で、選手村での陽性者の確認は初めて。 組織委が確保している無症状・軽症者向けホテルに隔離したという。 濃厚接触者の特定を進めている。 組織委によると、この関係者は、選手村内での 15 日の抗原検査で陽性が確認され、16 日の PCR 検査で確定した。 滞在していた部屋に同室者はいないという。 選手村には、各国の選手や選手団のスタッフらが滞在している。 ほか 14 人は、競技会場がある東京や北海道や千葉、埼玉などで確認された大会関係者や業者、メディア関係者。 15 人の感染者の判明は 1 日あたり最多。 組織委が発表した 7 月 1 日からの累計は 45 人となった。 組織委は毎日、選手や資格認定証を持つ大会関係者、関係業者、国内外メディアなどの感染者数を公表している。 国際オリンピック委員会 (IOC) のトーマス・バッハ会長は 17 日の記者会見で、7 月 1 日から 16 日までに入国した選手や関係者は約 1 万 5 千人、うち感染が確認されたのは 15 人で、0.1% だと説明した。 (斉藤佑介、asahi = 7-17-21) 「根拠わからない」濃厚接触者、陰性なら五輪 OK に疑問 東京オリンピック(五輪)・パラリンピックに出場する選手が新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者と判定された際の対応について、丸川珠代五輪相は 16 日の閣議後の記者会見で、試合直前の PCR 検査で陰性が確認されれば出場を認める方針を明らかにした。 内閣官房によると、大会組織委員会を通じて各競技の国際統括団体にも連絡し、了承を得ているという。 通常、国内の濃厚接触者は 14 日間の自宅待機などが求められており、五輪、パラリンピック選手への特例的な対応となる。 丸川氏は会見で、「厳重な防疫措置を講じることによって感染拡大を防止しつつ、アスリートの競技参加を可能とする」と述べた。 政府関係者は「通常のルールに従うと、濃厚接触者になった選手が本番に間に合わない事例が出てくる可能性があった」と話した。 丸川氏や大会関係者によると、濃厚接触者と判定された選手は、個室に 14 日間滞在し、練習や試合を除いて外出を禁止する。 食事や移動は個別で行い、PCR 検査も毎日実施。 試合開始前 6 時間以内を目安に検査を実施し、陰性が確認できた場合のみ出場を認める。 また、柔道など選手同士の接触が想定される競技では、試合終了後にも PCR 検査を実施。 濃厚接触者が陽性と判明した場合に備え、その選手の濃厚接触者となる可能性のある選手を事前にリストアップしておくという。 今回の方針について、全日本柔道連盟の金野潤強化委員長は、「ほとんどの海外選手がワクチン接種を済ませて出場すると聞いている」とした上で、「濃厚接触者でも、陰性が確認されれば感染の危険性はかなり低いのではないか」と話した。 国際柔道連盟は濃厚接触者を「ホテルで同部屋に宿泊」、「練習パートナーらと 2 メートル未満の距離で 15 分以上の対面」、「マスクを着用せずに飛行機などで隣に着席」と定義。 濃厚接触者でも追加検査で陰性が確認されれば、大会出場を認めるという規定もある。 一方、方針を疑問視する競技団体もあった。 「6 時間前に陰性だったら大丈夫、という根拠は? 全然分からない。」 ある競技団体の幹部は言う。 「どのような専門家の意見を反映して、この指針を出したのか全く分からない。 エビデンスも出さずにルールを作るから、特例と批判される。 決定が遅いし、根拠がない。」 東京五輪の新種目、スポーツクライミングのガイドラインでは、濃厚接触者は出場できないはずだった。 日本山岳・スポーツクライミング協会の関係者の一人は、「今回の方針はまだ聞いていない」と語りつつ、「(競技団体のガイドラインは)アップデートが何度かあり、いつ最終版になるのかが分からない」と戸惑いを漏らした。 バドミントンは 1 月に代表選手の陽性が発覚。 濃厚接触者はいなかったが、代表全員が遠征を取りやめた経緯がある。 3 月の全英オープンでは、インドネシアの選手団の移動便に陽性者が同乗していたため、英国政府の要請で全員が棄権扱いになった。 日本バドミントン協会の幹部は「もう(何が)いいのか、悪いのかも分からない。 もう現場はやるしかない。」 日本オリンピック委員会 (JOC) は「現在、国の方針を確認中。 確認ができ次第、各競技団体と共有したい。」とした。 (小野太郎、波戸健一、照屋健、asahi = 7-16-21)
来日の五輪選手がコロナ陽性 組織委、国名など明かさず 東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会は 15 日、五輪に出場するために来日した海外選手 1 人が新型コロナウイルスの検査で陽性になったと発表した。 組織委は「プライバシーに関わる」などの理由から、陽性者の国名、年齢、性別などを公表していない。 今月初めから選手らの行動ルール(プレーブック)の運用が始まって以降、入国後にホストタウンに向かわず、直接選手村入りする選手に陽性が確認されたのは初めてとなる。 一方、入国後に全国各地のホストタウンに向かう選手や関係者については、内閣官房が担当し、陽性が確認された場合に選手らの国籍などを発表している。 6 月 19 日にウガンダ選手団、7 月 3 日にセルビア選手団の関係者が空港検疫で陽性が確認された。 (asahi = 7-15-21) 感染者 1 千人超の五輪、現実味 止まらぬ東京の感染拡大 東京都内で、新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。 10 日には 1 日あたり 950 人の新規感染者が判明し、5 月 13 日以来(1,010 人)となる 1 千人超えが目前となった。 政府は 12 日から東京に 4 度目の緊急事態宣言を出すが、東京オリンピック(五輪)が開幕する 23 日までの減少効果は限られ、感染者 1 千人超で迎える五輪の開幕が現実味を帯びている。
3 度目の緊急事態宣言が解除された 6 月 21 日以降、最多となる 950 人の感染が確認された 10 日、都の担当者は危機感を示した。 都内では、3 度目の宣言解除から間もなく、リバウンドの傾向が見え始めた。 1 週間平均でみても新規感染者数は 720 人(10 日時点)まで上がり、宣言が解除された 6 月 21 日と比べて約 330 人増えた。 感染拡大が収まらないなか、見えてきたのが約 2 カ月ぶりの 1 千人超えだ。 しかも、その上昇スピードは過去の波に比べても早く、第 4 波で再び 1 千人を超えるまでに要した約 3 カ月を大幅に上回るペースだ。 感染力の強い変異株(デルタ株)の流行に加え、営業時間の短縮要請を守らない飲食店が相次ぎ、夜の繁華街の人出が増えていることが要因とみられる。 「路上でバー」都知事に危機感 さらに、五輪の東京での無観客開催が決まったとはいえ、日本人選手が活躍すれば競技会場周辺に人が押し寄せたり、路上や公園での飲み会が多発したりしかねない。 政府は 12 日から再び東京に緊急事態宣言を出すが、五輪が開かれるなか、休業要請や不要不急の外出自粛の実効性をどう上げていくのかも課題だ。 小池百合子知事は 9 日の定例会見で、「(夜の繁華街に)かなり多くの方が出ておられる。 路上でバーを開いてるような方などもある。」と危機感を示した上でこう訴えた。
五輪、96% が無観客に 福島県も転換「総合的に判断」 福島県で観客を入れて開催する予定だった東京五輪のソフトボールと野球について、内堀雅雄・同県知事は 10 日、全て無観客で実施すると発表した。 観客の有無を巡っては、北海道が 9 日夕に有観客と発表した後、深夜に一転無観客と決定しており、有観客から無観客に転じたのは 2 例目。 内堀氏は会見で無観客とした理由について、県内での新型コロナウイルス感染者の増加や、北海道が無観客に転じた点を挙げ「総合的に判断した」と述べた。 元々、有観客と決めた北海道、宮城、福島、茨城、静岡の各県は「統一的な対応が必要」と大会組織委員会に求めていたという。 福島市では 23 日の開会式に先立つ 21 日と 22 日、28 日に計 7 試合を収容人数の半分の 7,150 人を上限に観客を入れて実施する予定だった。 福島県が無観客となったことで、全 42 会場 750 セッション(時間枠)のうち無観客は 37 会場 724 セッション (96.5%)、有観客は茨城、宮城(いずれもサッカー)、静岡(自転車)各県の 5 会場 26 セッションとなった。 一般客を入れるのは、茨城県の学校連携観戦チケット(8 セッション)をのぞく宮城、静岡両県の計 18 セッション。 (力丸祥子、asahi = 7-10-21) 五輪選手団入国、本格化へ 来週は 2,200 人が続々と 東京オリンピック(五輪)に参加する海外選手団の入国が本格化する。 内閣官房によると、12 - 18 日の 1 週間で約 2,200 人が成田や羽田、関西空港などに到着する予定という。 13 日には約 70 の選手団が来日し、全国 19 都県のホストタウンへ向かう。 14 日には陸上や柔道、バドミントンなどに出場する難民選手団 60 人が成田空港に到着予定で、選手らは東京の早稲田大学内のトレーニング施設や宿泊施設に滞在する。 今後は、事前合宿を経ずに直接選手村に入る選手団も増えていく。 五輪期間中、約 1 万人の選手が来日する見込みだ。 (asahi = 7-10-21) 国立競技場の感染リスク「低い」 観客 1 万人、スパコンで試算 文科省 文部科学省は 6 日、東京五輪・パラリンピックの開会式などが開かれる国立競技場での新型コロナウイルスの感染リスクについて、1 万人の観客が入った場合を想定しても「リスクは低い」とする試算結果を公表した。 試算は、文科省の指示を受け、理化学研究所がスーパーコンピューター「富岳(神戸市)」を使って実施。 観客 1 1万人の中に従来株の感染者 10 人がいると仮定して 4 時間滞在した場合、新規感染者が何人生じるかを予測した。 その結果、設計通り毎秒 0.7 メートルの風が観客席の後方から吹く場合、座席を詰めて座ると新規感染者は 0.08 人となった。 前後左右に空席を設けるとほぼゼロだった。 一方、前方から風が吹くと、階段状の座席配置が影響し、後席の観客が飛沫を浴びやすくなりリスクが増加した。 空席なしだと 4.7 人、1 席ずつ空けた場合は 0.23 人となった。 今回の試算は全員がマスクを着け、前を向いて会話しているという前提。 観戦前後の人の流れなどは考慮されていない。 (jiji = 7-6-21) セルビア選手団、羽田で 1 人陽性判明 同行選手ら待機へ 東京五輪に向けて来日したセルビア選手団 5 人のうち 30 代男性の 1 人が 3 日夜、羽田空港の検疫で新型コロナウイルスの陽性と判明していたことがわかった。 内閣官房が発表した。 ほか 4 人も機内の座席情報から濃厚接触者にあたる可能性があるとして、事前合宿地の富山県南砺市に向かわず、内閣官房が指定する一時滞在施設で待機する。 海外選手団が空港検疫で陽性と判明するのは、6 月に来日したウガンダ選手団に続き 2 例目。 内閣官房や同市によると、セルビア選手団はボートチームの選手 3 人とコーチらスタッフ 2 人で、空港に迎えに来ていた南砺市職員との接触はなかった。 同市の田中幹夫市長は「選手の感染判明は非常に残念。 (陽性が)合宿受け入れ前に判明し、濃厚接触候補者も含め隔離されるなど適正な対応ができたことは、これまでの教訓が生きたものと考えている」とコメントした。 同市では事前合宿のためすでにギリシャや南アフリカ、ロシアの選手団が滞在しているが、セルビア選手団については受け入れを中止する考えという。 内閣官房によると、海外選手団は 2 日に 8 カ国・地域の計 123 人、3 日に 6 カ国・地域の計 27 人が入国。 セルビア選手団の 1 人以外は全員が陰性だった。 外国選手団の空港での検査をめぐっては、ウガンダ選手団 9 人が来日した際、成田空港で 1 人が陽性と判明しながら、残る 8 人は事前合宿先に移動した後に濃厚接触者と認定された。 水際対策が後手に回ったとの批判を受け、内閣官房は 6 月 30 日に選手団の入国時の指針を変更。 空港で PCR 検査の結果を待つ間、選手団から提供を受けた機内の座席情報を元に、機内で濃厚接触した可能性がある「機内濃厚接触候補者」を事前に把握し、陽性判明時には速やかに隔離することにした。 陽性者は検疫所のバスで隔離施設などに向かうほか、濃厚接触候補者は、別のバスでホストタウンや一時滞在施設に移動し、個室に滞在。 実際に濃厚接触者に当たるかどうかは、保健所が判断する。 (遠藤隆史、asahi = 7-4-21) |