収穫まっ盛り、職員や外国人が助っ人に サクランボ県の人手不足対策

最盛期を迎えたサクランボの収穫や出荷作業で超多忙の生産者に、頼もしい「助っ人」が手を貸している。 山形県の制度を利用し短期アルバイトをする県職員や外国人だ。 担い手の高齢化や後継者不在による人手不足を補う取り組みとして、県は制度の周知に力を入れている。 15 日早朝、主力品種「佐藤錦」がたわわに実った東根市の果樹園で、県職員 2 人が収穫作業を始めた。 県最上総合支庁地域健康福祉課の関優花さん (25) と、統計企画課係長の白田恭平さん (38)。 園主の須藤一元さん (59) の手ほどきを受けながら、真っ赤に色づいた実を丁寧にもぎ取っていった。

2 人は、サクランボの収穫・出荷作業に限り副業を認める「やまがたチェリサポ職員制度」を利用したアルバイト。 作業が集中する時期の人手不足を補うため、県が 2022 年度から始めた。 今年は収穫量の減少が見込まれることから、できるだけ「もぎ残し」を少なくして多く収穫できるよう県が募集を強化。 毎年 50 人前後の県職員が申請するが、そのかいあって、現時点で 100 人以上の職員が申し込んだ。

今年初めて申請した白田さんは「一見簡単なようで、やわらかくて繊細な実なので丁寧な作業が必要。 生産者の苦労がわかり、新鮮な経験です。」 関さんは「人手不足で収穫されない実がたくさんあるのはもったいないと思い、毎年申請しています。 作業は大変ですが、かわいい実を収穫できるのは楽しい」と話した。

農林水産省によると、県内のサクランボ農家数は 2000 年に 1 万 1,810 戸だったのが、高齢化や後継者不在で 20 年は 6,998 戸まで減った。 須藤さんが栽培するサクランボは約 2 ヘクタールで、収穫期は一日 15 - 20 人で作業をする。 「とんでもなく忙しいこの時期は人手がいくらあっても足りないくらいなので、県職員の応援はとてもありがたい」と話す。 チェリサポ制度は 7 月 21 日まで募集している。 申請が許可されれば、週 8 時間、月 30 時間を上限に働ける。

新たな人材として、県は短期で働く外国人にも注目する。 15 日午前、天童市の「やまがたさくらんぼファーム」では、オン・ソティさん (27) とサン・チャンティエンさん (42) のカンボジア人女性 2 人が、収穫した佐藤錦についているごみや汚れを取り除きパック詰めする作業にいそしんでいた。 オンさんは昨年も同社で働いた経験があり、未経験のサンさんに作業手順を教えている。 「作業はかんたんです。 会社の人も親切で楽しいです。」とオンさん。 サンさんは「教えてもらったので大丈夫。 サクランボが一番好き。」

2 人とも特定技能 1 号の在留資格を持ち、長崎県の派遣会社から派遣され、6 月初め - 7 月上旬の短期間、同社で働く。 2 人は山形に来る前は長崎でイチゴやかんきつ類の収穫作業に携わり、7 月中旬から北海道で野菜の収穫作業をするという。 県は他県と連携し、複数の産地をリレーして働く外国人材を受け入れる事業者への助成制度を、昨年度から始めた。 派遣料や宿舎の整備費用を一部補助する。 今年度はスイカの収穫など 12 事業者が延べ 22 人を受け入れる予定だ。 やまがたさくらんぼファームの矢萩洋美専務は「人口減少でどの業界も人手不足の中、外国人の助っ人はありがたい。 農業は就労時期がどうしても短期間に絞られるので、このような働き方が広がれば生産者にとってもメリットだ」と話した。 (斎藤徹、asahi = 6-15-25)


犯罪やトラブルに巻き込まれないで ベトナムフェスで警視庁や都職員

日本に滞在したり、訪れたりする外国人が犯罪やトラブルに巻き込まれないよう、警視庁や東京都が注意喚起を強めている。 1 日には、代々木公園(東京都渋谷区)で開かれた「ベトナムフェスティバル」で、チラシやティッシュを配った。 警視庁の担当者は自転車での飲酒運転や、闇バイトなどをしないように呼びかけた。 都の職員も、日本で安全に安心して暮らしてもらえるよう、漫画のパンフレットを配布した。

ベトナムフェスとは別に、警視庁と協力して、日本の法律に関するクイズコンテストをしているのが一般社団法人「日本ベトナム国際交流機構」だ。 初回となった昨年は 1,600 人のベトナム人が参加。 外国人留学生がやってはいけないアルバイトは何か、放置自転車に乗るのは犯罪にあたるか、などを問題として出した。 今年も開催予定で参加者が増えるよう、回答期間を3カ月にするという。 (平山亜理、asahi = 6-1-25)


川口のクルド人問題に河野太郎氏が「参戦」
 現地視察ブログに国会質問 … なぜいま発言しはじめたのか

クルド人流入問題

記事コピー (5-25-25 & 5-29-25)


日本語テストで替え玉受験か ベトナム国籍の男 2 人逮捕 愛知

日本の在留資格の申請に利用できる日本語テストで替え玉受験をしたとして、愛知県警は 21 日、いずれもベトナム国籍の滋賀県湖南市菩提寺東 1 丁目、会社員ティエン・サイン・ヴィエン (35) と住居・職業不詳のチュオン・タイン・タオ (40) の両容疑者を私電磁的記録不正作出・同供用の疑いで逮捕し、発表した。 県警は 2 人の認否を明らかにしていない。

国際捜査課によると、2 人は他の者と共謀し、昨年 10 月 20 日、独立行政法人・国際交流基金が実施した「日本語基礎テスト」の名古屋市中村区の会場で、ティエン容疑者がチュオン容疑者になりすまして受験し、パソコンから答案データを送信した疑いがある。 このテストの判定は「特定技能」の在留資格申請などに利用できるという。

県警は当時、技能実習生だったチュオン容疑者が、より長く在留できるといった利点を求めて特定技能の資格を得ようとし、日本語能力が高いティエン容疑者が替え玉受験を引き受けたとみている。 県警は、組織的な替え玉受験が横行している可能性も視野に捜査を進める。 2 人は受験会場で入れ替わったとみられ、県警は同基金からの相談を受け捜査していた。 (高橋俊成、asahi = 5-21-25)


外国人労働者の「特定技能」 3 分野追加へ 「育成就労」は 17 分野に

外国人技能実習制度の終焉 新制度へ

記事コピー (9-4-18〜5-15-25)


技能実習生だった中国女性 2 人、帰国で大泣きするほど鹿屋市に愛着
 … 農園社長が養子縁組「一人前に育てます」

「今年はたくさん実をつけているね。」 4 月下旬、鹿児島県鹿屋市の小高い山の中にある堀之内農園で、2 人の女性が実った梅を見てほほえんだ。 中国・山東省出身の堀之内ウエさん (36) とリュウさん (36)。 農園の周囲は緑の木々に囲まれ、「葉が落ちる冬は岩肌を見せる中国の山と違い、一年中緑がある景色は気持ちがいい」とリュウさん。 都会育ちのウエさんも「空気がきれいで、時間がゆっくりと流れる鹿屋の環境は好き」と気に入っている。 同農園では、肉厚で軟らかいと評判の梅干し「かのや南高梅」の生産にいそしむ。 小麦が主食の中国では、「それほど好んで食べるものではない」と笑う。

2 人は 2007 - 10 年に技能実習生として来日し、同農園で働いた。 その後、帰国したが、後継ぎがいない農園社長の堀之内辰男さん (85) が 12、13 年、2 人と養子縁組を結び、農園に迎え入れた。 鹿屋での生活に不安はなかったという。 技能実習生として働いた時、辰男さんや地元の人々の温かさに触れた経験が大きかった。 技能実習を終えて帰国する時は、空港で 2 人して大泣きするほど鹿屋に愛着を持っていた。 養子縁組を前に中国に渡り、「一人前に育てます」と 2 人の両親に誓った辰男さんは、再来日した 2 人を鹿児島国際大に通わせてくれた。

現在、ウエさんは営業部長、リュウさんは工場長として堀之内農園を支える存在に。 2 人は「自然豊かで温厚な人が多い鹿屋で、ずっと頑張っていきたい」と声を弾ませる。

雄川の滝「インスタ映えがすごい」

ウエさんがお気に入りの観光スポットは、南大隅町根占の「雄川の滝」。 落差約 46 メートル、幅約 60 メートルもあり、18 歳まで過ごした中国では見たことのない景色だった。 「滝つぼまで約 20 分の遊歩道を、友達とおしゃべりして歩くだけでも気持ちがいい。 なんと言ってもインスタ映えがすごい。」と話す。 これまでに何度も足を運んでおり、涼しい時期の観光がお勧めだという。 同町は昨年 7 月 1 日から環境保全を目的に、中学生以上は 300 円、小学生 150 円の入域料を設定。 NHK の大河ドラマや映画のロケ地にもなり、例年約 7 万人が訪れている。 (鶴結城、yomiuri = 5-7-25)


外国人社員に「里帰り支援」 ステーキのあさくま、店長での活躍期待

東海や関東地方にステーキレストランを展開する「あさくま(本社・名古屋市)」が、外国人を店長候補として採用しはじめた。 人手不足に対応するためだ。 長く働けるよう在留資格の取得も支援し、里帰りのための費用を支給するしくみも検討している。 同社は全国に直営店を 62 店舗展開している。 昨年から外国人を積極的に採用。 外国人の正社員は、今年 2 月に新たに 6 人増やし、計 50 人になった。 このうち、およそ 10 人が店長になる見通しだという。

多くは特定技能(外食業)の資格で来日した。 仕事の技能についての試験や、「基本的な日本語を理解することができる」という水準の、日本語能力試験に合格している。

コロナ禍後「一気に人手不足に」

横浜市鶴見区の「ステーキのあさくま鶴見店」で働くキエ・トウエ・カイさん (23) は、昨年 10 月にミャンマーから来た。 ホールでの接客から始めて、年明けからは調理にも入っている。 農家の両親に月 15 万円相当の仕送りをしながら、自らの生計を立てている。 キエさんは、「将来はミャンマーに戻って、小さくてもいいから自分の店を持ちたい。 でもまずは、あさくまで頼りにされる存在になりたい。」

「コロナ禍が収束し、一気に人手不足になっている」という。 そこで注目したのが外国人だ。 「目的がはっきりしていて、やる気がある。 仕事を覚えるのが早く、1 - 2 年で店長に育つ」と広田陽一社長。 近い将来には、多くの店舗で外国人店長が仕切る形を描く。 特定技能 1 号での在留は 5 年が限度だが、2023 年秋に外食業の分野でも新たに設けられた同 2 号の資格を取ると、在留期間更新の回数に制限がなくなり、長く日本で働き続けることができる。 取得には 2 年以上の現場経験と、より高い実務の知識と日本語能力が求められる。

有給休暇を追加し、旅費を支給

広田社長は「いつまで働けるか分からないのは不安だと思う。 安心して働けるよう、採用直後から資格取得のための勉強会を開くなど、支援したい。」と話す。 さらに、目標を達成した場合に里帰りを支援する、外国人社員向けの制度を検討している。 あらかじめ設定した目標の達成度に応じ、旅費の全額または半額を支給。 同時に有給休暇を認める方向で、詳細を詰めている。 「海外から来た人たちが安心して働くには、時々は親と顔を合わせる機会も必要だ。 時間とお金がかかるのであれば、会社として配慮し、応援したいと考えている。」 (大平要、asahi = 4-13-25)


北朝鮮 IT 労働者に身分証など提供の疑い 日本人を書類送検 警視庁

北朝鮮出身を名乗る知人に運転免許証の画像などを提供し、インターネット上で仕事を受注する手助けをしたとして、警視庁公安部は 7 日、いずれも日本人の会社員の男 (32) = 大分市 = と個人事業主の男 (34) = 東京都北区 = を私電磁的記録不正作出・同供用の幇助容疑で書類送検した。 捜査関係者への取材でわかった。 同庁は、身分を偽って IT 関連の仕事をする「北朝鮮 IT 労働者」による不正な外貨獲得活動の一環の可能性があるとみて実態解明を進める。

2 人の送検容疑は、2020 年 9 - 10 月、それぞれ自身の運転免許証の画像と銀行口座番号について、海外で知り合った北朝鮮出身を名乗る知人にメッセージアプリで送信。 何者かが 2 人になりすまし、ネット上でクラウドソーシングの大手サイトのアカウントを不正取得する手助けをしたというもの。 クラウドソーシングは、仕事のマッチングを行うサービス。 アプリやホームページの作成などの仕事を発注する企業と、不特定多数の個人らとの仲介役となる。

捜査関係者によると、2 人になりすました人物は、このサイトを介して仕事を受注。 日本の企業が発注したもので、報酬は 2 人の名義の銀行口座にそれぞれ振り込まれた。 2 人は手数料として約 1 割を受け取り、残りを知人から指定された海外の銀行口座に振り込んだという。 ネット上の住所に当たる IP アドレスは国別に割り当てられており、クラウドソーシングのサイトには、北朝鮮側からアクセスした履歴が残っていた。 サイトに登録されたアカウントには、朝鮮語の変換ミスとみられる文言の記載もあったという。

警察庁などは昨年 3 月、北朝鮮の IT 労働者が日本人になりすまして日本企業から仕事を受注している疑いがあると注意喚起した。 国連安全保障理事会決議で、北朝鮮労働者による資金が北朝鮮の核・ミサイル開発に利用可能とならないようにしなければならないとされており、企業が北朝鮮 IT 労働者に業務を発注し報酬を払うのは外為法などに違反する恐れがあると指摘している。 (比嘉展玖、asahi = 4-7-25)


造船大手「今治造船」で技能実習の認定取り消し、過去最多の 2 千件

出入国在留管理庁は 25 日、造船大手の今治造船(愛媛県今治市)について、技能実習生を受け入れるための実習計画の認定を取り消したと発表した。 労働安全衛生法違反に問われて罰金刑が確定したことが、実習計画の取り消し事由にあたると判断した。 取り消された計画は 2,134 件で、1 事業者あたりの取り消し件数としては過去最多という。 同社は 25 日から 5 年間、技能実習生の受け入れができなくなる。 技能実習制度に代わって 2027 年までに始まる育成就労制度の労働者も受け入れられない。 入管庁は、同社が罰金刑を受けた違反の具体的な内容については明らかにしていない。

技能実習生を受け入れるには、実習生ごとに実習計画を作成し、外国人技能実習機構の認定を受ける必要がある。 技能実習法は、認定した計画の通りに実習が実施されていない場合や、出入国や労働に関する法令違反があった場合などに、計画の認定を取り消すことができると規定している。 同法に基づいて、事業者の実習計画が取り消された件数は 18 年度以降で計 9,346 件ある。 主要企業では、19 年に三菱自動車やパナソニックが認定の取り消しを受けている。 (久保田一道、asahi = 3-25-25)


急ぎすぎる外国人材の増加、共生のカギは 人口減社会の「痛み」現実に

「地方発の外国人政策が動き出した。」 国際労働移動に詳しい東海大学の万城目(まんじょうめ)正雄教授は、朝日新聞が実施した自治体アンケートから、人口減少社会に直面した自治体の姿勢や役割の変化を読み取る。 日本の総人口に占める外国人の割合が 2050 年ごろには 1 割になるという見方もあるなか、急激な変化にどう向き合えばいいのか。 現状と課題を聞いた。

朝日新聞が 47 都道府県と 20 政令指定都市を対象に行ったアンケート(24 年 10 月)では、地方自治体が外国人材の獲得にかなり積極的な様子が明らかになりました。

「海外の自治体や大学から人材を優先的に送ってもらう国際交流協定 (MOU) を取り付ける自治体が増えています。 アンケートによると、47 都道府県では半数以上の 24 道府県が締結していました。 コロナ禍が収まった 23 年以降は、大都市圏に入らない地方の自治体で急増しているのが特徴です。」

「MOU は連携・協力の枠組みです。 MOU をきっかけに、お互い訪ねたこともなければ聞いたこともない日本と海外の自治体が知り合い、その後のジョブマッチング開催といった人材獲得に向けた具体的な動きにつながっています。 国境を越えた労働市場のネットワーク化と言えます。」

過去最高の人手不足感

各自治体は外国人材を獲得するだけでなく、定着してもらおうと様々な支援策を打ち出しています。

「アンケートから、多くの自治体が外国人を雇用する事業主に対し、受け入れ環境整備のための補助金を出すなどしていることが分かりました。 日本語教育を実施している会社への補助や、留学生を対象とした就職合同説明会などもありました。 これらは外国人本人のサポートという側面もあり、自治体としては『外国人と企業の双方の支援になっている』ということでしょう。」

「外国人を地域の住民の一員として受け入れ、しっかりと行政サービスを提供する。 生活者として応援する - -。。 これが自治体が描く従来の『多文化共生』でした。 いま、自治体はその枠を超えて、外国人材を自ら積極的に確保し、活躍を支援する役割も担うようになっているのです。」

何が自治体を突き動かしているのでしょうか。

「歯止めがかからない人口減です。 08 年をピークに日本の総人口は減少に転じました。 そこから 15 年以上が経ち、少子高齢化に伴う人口減少社会の『痛み』がいよいよ現実のものとなっています。 働く女性や高齢者が増えましたが、コロナ禍後の景気の回復もあって、人手不足感は 1980 年代後半のバブル経済期以降で最高です。 特に地方ほど深刻です。 自治体は労働力がほしい企業の要請を受けて、外国人材の獲得に乗り出しているのです。」

分岐点に立つ日本

地方主導の「開国」は順調に進むのでしょうか。

「アンケートからは、外国人向けの相談窓口を設置したり、拡充したりする動きが広がっていることが分かりました。 外国人の生活や就労の悩み事などをつかむことで、対処のノウハウが蓄積されていきます。 人材派遣会社や日本語教育機関など、外国人雇用の関係者が集まってセミナーを開いている自治体もあります。 外国人材の受け入れのインフラができつつあると思います。」

「心配なのは、外国人の増え方が急だということです。 自治体は耐えられるのだろうか、と懸念しています。 受け入れ拡大のペースを緩めるなかで、定着支援をしっかりとしたものにしていくべきでしょう。 欧州のように移民が社会から孤立する問題を抱え込む国になるかどうか。 日本は分岐点に立っています。」

「外国人労働者を雇っているのは中小企業が大半で、後継者不在に悩んでいるところが少なくありません。 国からの地方交付税を活用し、外国人の居住費の負担などを軽減するための事業者支援を増やしていくことなどを考えてはどうでしょうか。 中小企業の振興策であり、外国人の定着支援策になると思います。」

アンケートでは、国や地方自治体、企業などの責務を明確にする「外国人基本法」を求める自治体もありました。

「これから外国人労働者はさらに増え、あわせて帯同の家族も増えていくでしょう。 教育や社会保障の面でもサポートが必要となる人たちです。 やはり、関係機関それぞれの責務、役割はどうあるべきか、きちんと基本方針を決めておくべきです。」

「90 年代に南米から多数の日系人を受け入れたとき、全国的に外国人定着の支援への関心は高くありませんでした。 日本の生産年齢人口が増えていたからです。 いまは違います。 外国人に来てもらい、住んでもらう『攻めの多文化共生』を、定着支援策とともにより進めていく必要があると思います。」 (聞き手・織田一、asahi = 3-23-25)


私有地を無断で造成、土地侵奪か 中国籍の夫妻逮捕 国史跡にキャンプ場設置し営業

福岡県警は 20 日、同県太宰府市の山中にある私有地を無断で造成し、キャンプ場を設置したとして不動産侵奪の疑いで、いずれも同県宇美町とびたけ、中国籍の会社役員、劉暁慶容疑者 (41) と、夫の会社員、李勇容疑者 (42) を逮捕した。 認否を明らかにしていない。 県警によると、土地は国の特別史跡「大野城跡」の一部。

逮捕容疑は令和 4 年 10 月ごろから 5 年 9 月下旬ごろ、福岡市の無職女性 (95) らが所有する計約 2,300 平方メートルの土地を無断で造成してキャンプ場を開設し、土地を侵奪したとしている。 県警によると、劉容疑者らは複数の小屋やトイレを設置。 「天満宮キャンプ場」などと称して営業していた。 (sankei = 3-20-25)


難民認定申請中の 17 人を強制送還、改正入管法運用 7 カ月で 入管庁

出入国在留管理庁は 14 日、昨年 6 月以降の約 7 カ月間に、難民認定の申請中だった 17 人を強制送還したと発表した。  難民申請中の送還を可能にする改正入管難民法の規定が、昨年 6 月 10 日に施行されたことに伴う措置で、この規定に基づく強制送還が明らかになるのは初めて。 17 人の国籍などの属性は「個人の特定につながりかねない」として非公表とした。

従来、難民申請中は強制送還を一律に停止する規定があった。 2023 年の通常国会で、3 回目以降の申請者については、難民と認定すべき「相当の理由」を示す資料を出した場合を除いて送還できるようにする改正入管法が成立した。 国会審議で政府は、送還を回避するために難民申請を繰り返す例があると説明。 これに対し、日本では難民認定の基準が厳しすぎるとして、「保護すべき人まで送還されかねない」と危惧する声があがっていた。

入管庁の担当者は「送還できない事情の有無を把握しつつ、順次送還している」と説明。 送還の方針を決めた後に対象者側から提出された資料に基づき、送還計画を停止したケースも 1 件あったという。 強制退去処分が決まったケースで、3 回目以降の難民認定を申請している人の数は把握していないとしている。 (久保田一道、asahi = 3-14-25)