無人店舗システム提供、NTT が本格参入 … スマホのセルフ決済でコスト削減

NTT グループは、全国の小規模店向けに客がスマートフォンで買い物できる無人店舗のシステム提供を本格的に始める。 企業の従業員用や病院、学校内の店舗、人手が足りない地方の小売店を想定している。 2024 年度までに全国で 200 店の提供を目指す。 NTT 東日本の子会社が、提供する。 来店客は、入り口にスマホの QR コードをかざして入店し、商品を選ぶ。 カメラ機能を使って商品のバーコードを読み取り、事前に登録したクレジットカードや電子マネーで決済する。

店側は、レジ打ちのスタッフを減らして、陳列や清掃に回すことができる。 必要となるスタッフが減れば、人手確保の難しい深夜帯も営業しやすくなる。 客がスマホで決済するので、専用のセルフレジを導入せずに済み、もうけの少ない零細店も活用しやすい。 現在は 7 店にシステムを提供している。 無人に切り替えた NTT の従業員用店舗では、スタッフの数を減らして、営業時間を延ばした。 売り上げは増え、収益も大幅に改善したという。

買い物した顧客データを基に、在庫の数や気象を人工知能 (AI) が分析して、適正な発注量を店側に伝えることもできる。 売れ筋を示し、売れ残った商品をそのまま捨てる食品ロスが減ることも期待できる。 無人店舗は、コロナ禍で非接触のニーズが強まったことを追い風に、拡大している。 コンビニエンスストア大手のファミリーマートは日本郵政グループと提携し、全国の郵便局内で出店を進めている。 JR 東日本も駅構内の売店で採用している。 NTT は、携帯電話の普及と人口減少で、固定電話の事業が縮小しており、通信事業のノウハウを生かした法人向け事業の拡大に力を入れている。 (yomiuri = 7-18-22)


楽天モバイル、iPhone 最大 4 割値上げ アップル値上げに伴い

楽天モバイルは 6 日、米アップルのスマートフォン「iPhone」を値上げすると発表した。 最大で 40.5% の値上げ率となる。 アップルは 1 日に iPhone など主要製品の直販価格を引き上げており、楽天の値上げも、これに伴うものだという。 対象は 23 モデルで、値上げ率最大の iPhone12 (128GB) は 8 万 2,380 円から 11 万 5,800 円に引き上げる。 このほか、iPhone13 (128GB) は 9 万 6,470 円から 12 万 3,800 円に、iPhone13 Pro (128GB) は 12 万 2,800 円から 15 万 3,800 円とする。

値上げ価格の適用は、楽天市場の公式販売では 6 日から始め、楽天モバイルショップや公式サイトでは 8 日午前 9 時からの予定だという。 アップルの直販価格より高い設定だが、実際の購入では、キャンペーンのポイント還元などで実質的に安くなることもある。 NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクは 6 日午前 11 時時点で、「値上げについて決定したことはない」などとしている。 (asahi = 7-6-22)


au 通信障害、「デュアル SIM」を使えば大丈夫だった? スマホユーザーが考えたい有事への備え

7 月 2 日から 4 日にかけて起きた KDDI の大規模な通信障害。 同社史上最大という今回の障害では、個人向け・法人向け問わず最大 3,915 万回線が影響を受けたという。 発生当初は Twitter などでユーザーから困惑の声が続出。 事態を回避しようと試行錯誤する人の声も相次いでいた。

中でも話題になったのは、SIM (加入者識別モジュール)カードを 2 枚使い、1 台のスマートフォンで 2 つの回線を使えるようにする「デュアル SIM」だ。 片方の回線が使えなくなっても、もう片方が使えればトラブルに備えられるので、ユーザーが取れる障害対策として注目を浴びた。 今回の障害は休日に起きたが、仮に平日だった場合、BYOD のスマホが使えないといった問題につながり、仕事に支障が出る可能性もある。 今後、KDDI 以外の通信キャリアで類似のトラブルが起きないとも限らない。 デュアル SIMなら、そんな事態への対策にもなるかもしれない。

そもそも SIM カードって何? 1 枚じゃダメなの?

そもそも SIM カードとは、キャリア事業者が提供する、契約者の情報を記録したチップのことだ。 これをスマホなどに挿入することで、事業者がユーザーの情報を識別でき、電話やデータ通信が可能になる。 スマホによっては、組み込み型の SIM カード「eSIM」を搭載しているものもある。 eSIM に対応している場合、キャリア事業者はユーザーの契約情報などを遠隔操作で変更できる。 この場合、ユーザーは SIM カードを手動で挿入せず、通信プランなどの利用を始められる。

キャリア事業者は基本的に、回線を 1 つ契約するごとに 1 枚の SIM カード(または eSIM)を提供している。 スマホの中には、SIM を 2 枚使えたり、物理的な SIM カードと eSIM を併用できたりするものもある。 これを活用し、1 台のスマホで 2 社の回線を使うのがデュアル SIM だ。 例えば iPhone は iPhone XS 以降のモデルから物理的な SIM カードと eSIM の併用に対応。 iPhone 13 シリーズは eSIM 同士でのデュアル SIM にも対応している。

節約や公私での使い分けにも デュアル SIM の利点

このデュアル SIM には障害対策の他にもいくつか利点がある。 例えば、携帯料金の節約につなげられる可能性だ。 デュアル SIM を使う場合、2 つの回線を契約することになるので、データ通信と音声通話をそれぞれ別々のプランで契約することが可能だ。データ通信と音声通話がセットになったプランを契約するより、2 つのプランを組み合わせた方が安くなったり、通信の品質が良かったりする場合がある。

他には、用途ごとに回線を使い分けられるメリットもある。 例えば仕事は A 社が提供する回線で、プライベートは B 社の回線で - - と使い分ければ、1 台のスマホで 2 つの電話番号が使えるので、"2 台持ち" の必要がなくなる。 今回の障害なら、片方が KDDI の回線でも、もう片方がソフトバンクの「LINEMO」や、ドコモの「ahamo」などであれば、トラブルの影響を低減できた可能性がある。 実際、Twitter では障害の発生中に「デュアル SIM で助かった」などと投稿している人もいた。

契約する回線やスマホ機種に注意 デュアル SIM の確認点

一方で、こういったデュアル SIM のメリットを享受するに当たっての注意点もいくつかある。 1 つは契約する回線だ。

KDDI で発生したような障害への対策としてデュアル SIM を使う場合、同じキャリアの回線を契約してもあまり意味がない。 使っている通信網が同じなので、障害時には両方が使えなくなる可能性がある。 特に注意が必要なのは、MVNO (いわゆる "格安 SIM")のプランを使う場合だ。 MVNO は自社で通信設備を持っているわけではなく、KDDI など大手キャリアのインフラをレンタルしてサービスを提供している。

仮に大手キャリア側で障害が起こると、MVNO 側も共倒れしてしまう可能性があるので、契約時には留意しておく必要がある。 実際に KDDI の障害では、KDDI のメインブランドだけでなく、サブブランドの「UQmobile」やオンライン専用プラン「povo」に加え、同社の回線を使っている「IIJmio」や「mineo」などの一部プランに影響が出た。

もう 1 つは、SIM カードをスマホがどう認識するかだ。デュアル SIM のとき、各回線をどのように使い分けられるかはスマホによって異なる。 特に 2 つの回線を頻繁に切り替えたい場合などは、自分のスマホがどんな方式で SIM カードを認識するか、確認が必要になる。 SIMカードの認識方式は4種類ある。

DSSS (デュアル SIM シングルスタンバイ) : DSSS は、2 つの SIM カードが使えるものの、都度どちらかの回線を有効化・無効化しなければいけない方式だ。 通話やデータ通信は有効化している回線でのみ可能。 無効化している SIM は圏外扱いになり、電話の着信やデータ通信ができない。

DSDS (デュアルSIMデュアルスタンバイ) : DSDS は、デュアルスタンバイと名が付く通り、回線の切り替えが不要になるので、2 つの電話番号のどちらに着信があっても反応できる。 片方の SIM でデータ通信を使っている間、もう片方の SIM で通話することも可能だ。 ただし、片方の SIM で通話中に、もう片方の SIM でデータ通信ができない他、2 つの回線のうち片方は 5G/4G が使えるが、もう片方は 3G のみに限定される。

DSDV (デュアル SIM デュアル VoLTE) : DSDV は基本的には DSDS と同じ使い方が可能だ。 ただし DSDS と違い、2 つの回線で 5G/4G が使える。

DSDA (デュアル SIM デュアルアクティブ) : DSDA は、2 つの SIM が常時併用できる。 片方の回線で通話中に、もう片方の回線でデータ通信することも可能だ。 切り替えも必要ない。 両方の回線を 5G/4G で利用できる。

2021 年にはドコモでも大規模障害が発生しており、通信が高度化・日常での重要なインフラになる中で、通信障害が長期化する可能性が今後もないとは限らない。 もしものときを考えて、今から対策を考えるべきだろう。 (吉川大貴、ITmedia = 7-5-20)

〈編者注〉 業務用の重要な携帯通信では、避けられない対策でしょうが、個人使用の携帯通信では、その追加経費を考えると現実的ではありません。 今回も、Wifi 環境下であれば、KDDI のシステムを通さなくてもよい、"LINE" など別途の通信アプリで凌がれていたと聞いています。 先ずは、かように重い負担が伴わない方法を周知徹底することから始めるべきでしょう。


レジ待ちイライラ無くなるかも … スマホで簡単お買い物システム 山形県内初導入

商品のバーコードをスマートフォンでスキャンし買い物をする新しいシステムが山形市内のスーパーで始まりました。 レジ待ちのストレスがない新たな買い物スタイルを取材しました。 新たなシステムを導入したのは「イオン山形南店」です。 買い物をする際に必要なのがスマートフォンで店内で貸してもらえる端末か、買い物客自身のスマホに専用のアプリをダウンロードし使用します。

方法は商品のバーコードをスキャンし専用のレジで支払うだけ。 バーコードの無い商品も簡単に買うことができます。 商品をレジに通す必要が無いため支払いは 15 秒ほどで終了。 混雑している時のレジ待ちのイライラが無くなると期待されています。 導入初日のきょう、買い物客の反応は …。

「慣れれば便利だと思う。 楽でした。 使ってみたいと思います。 レジがすごくスムーズでした。 便利ですね。 料金が出るのですごく目安になる。(買い物客)」

スマホを使った新しい買い物のスタイルは県内初導入で、コロナ禍の新しい生活様式も追い風に今後注目されそうです。

「非接触型というこのお会計っていうのは、1つの現代に合ったシステムなのではないかと思っている。家族で商品のスキャンを楽しみながらお買い物をしてもらう、そのリアル店舗ならではの買い物体験というのをぜひしていただきたい。(イオン山形南店・店長・今岡潤さん)」

スマートフォンの扱いに慣れた若い世代だけでなく、高齢者の利用をいかに増やすかがシステム普及の課題となりそうです。 (さくらんぼテレビ = 6-24-22)


津波避難対策の最前線 スマホに届く予測「あなたの所に○分後到達」

「大地震発生。 あなたのいる場所にはあと○分で津波が到達する。 急いで逃げて。」 スマホの画面がそう知らせてくれる日が、近く来るだろうか。 多くの人が逃げ遅れた東日本大震災から 11 年。 リアルタイムでの浸水予測技術は進化を続け、ピンポイントで情報を出すことが可能になりつつある。 津波避難対策の最前線とその課題は - -。

3 月中旬、川崎市川崎区の沿岸部の住宅街で、津波を想定した避難訓練があった。 避難場所の中学校に向かう人たちが、時々スマホをのぞきこむ。 画面のマップで、地点ごとの津波到達予測時刻や最大浸水深が色分けで示される。 自分や、訓練に一緒に参加している仲間がいる場所も示され、危険がどれだけ迫っているか、逃げ遅れた人がいないかわかる。

訓練に臨んだのは、スマホアプリを事前にインストールした町内会などのグループ。 藤崎町内会の須山雅之会長 (75) は、「(マップで)ブルーの所はあと何分で津波が来るなどと、実感がわく」と話した。 富士通が開発中のアプリの実証実験で、川崎市も協力する。 同社は東北大、東大と共同し、スーパーコンピューター「富岳」と人工知能 (AI) を駆使した津波浸水予測の研究を進めてきた。

まず、世界最高水準の計算速度をもつ富岳を使い、数万通りのシナリオで津波シミュレーションを実施。 沖合の波形から、陸上の浸水状況がどうなるかを「教師データ」として生成する。これを AI が学習するところまでが、事前の準備だ。 実際に大地震が起きると、国土交通省などが観測した沖合波形のデータを取得し、自治体などのパソコンに入力。 学習済みの AI がパソコン上で浸水予測をはじき出し、数秒後には、地域の情報をそれぞれのスマホに配信する。

津波による浸水の広がりは、地形や建物、道路状況の影響を受ける。 陸上データは国土地理院の情報などをもとにシミュレーション段階で取り込み、3 メートル x 3 メートル単位の高解像度で、浸水予測を把握できるという。

2011 年 3 月 11 日の大地震直後、東北の沿岸部にいた人々が知ることができたのは、気象庁が発表する海岸部の津波の高さ予想と大まかな地域ごとの到達予測時刻だった。 場所によっては実際の到達時刻と大きくずれた。 「時刻を過ぎたので津波はもう来るまい」と思った人。 「自分の所までは来ない」と思った人。 大勢が命を落とした。 日本近海の津波観測網はその後増強され、スパコンや人工知能の能力は著しく進化。 位置情報機能がついたスマホも普及した。 「『逃げ遅れゼロ』のシステム化をめざす。」 アプリを開発した富士通の大石裕介さん (43) は力を込める。

実用化には課題もある。 津波の予測情報の提供には、気象業務法に基づく予報業務の許可が必要だ。 だが気象庁によると、同庁が発表する津波情報との混乱を避けるため、不特定多数の相手向けには、浸水予測などの情報を出せないことになっている。 自然現象には「想定外」が起きうるし、観測には誤差も生じる。 スマホのマップを見て「この線の外側にいるから安心」と思いこんでしまっては、危ない。

このため富士通のアプリで詳細な浸水予測を知らせるのは、町内会の防災リーダーや消防団員など、「予測の不確実性」の説明をあらかじめ受けた人に限る想定だ。 一般の人には、防災リーダーらがアプリを通じて避難を呼びかける仕様にする。同社は「実証実験の結果を踏まえて、情報の見せ方や、知らせる範囲をどうするかなど、検討を続けたい」としている。

津波浸水予測では、和歌山県と三重県が、海洋研究開発機構が海底に設置した観測網を使ったシステムを開発。 予報業務許可を得て運用しているが、対象は沿岸部の市町村役場などで、個人には浸水予測を伝えない形だ。 (編集委員・石橋英昭、asahi = 6-18-22)

京大防災研究所の矢守克也教授(防災心理学)の話 : 今回のアプリのように、人々に提供される災害リスク情報は、空間的にも時間的にも精度を高め、ピンポイントで適切な避難を促せるようになりつつある。 ただ、災害情報は常に不確実さを伴う。 特に津波は、10 秒、10 センチの差が生死を分けることに注意が必要だ。 また、災害情報がきめ細かになるほど、人々は情報依存、情報を出す行政頼みになり、自分で考えなくなる落とし穴もある。 情報を受け取る側、アプリを使う側がいかに情報を使いこなすか、練習・訓練を重ねることが大事だ。


Apple の M1 チップの脆弱性パックマン攻撃発見! MIT のセキュリティ研究者

Apple は M1 チップを設計する際、さまざまなセキュリティ層を作成し、各層は侵入に成功したハッカーから M1 チップを保護するように設計されています。 M1 チップの最後の保護層をハッカーが侵入できる、M1 チップの脆弱性パックマン (PACMAN) 攻撃が研究者によって発見され、話題になっています。 Apple の M1 チップの最後の保護層は PAC として知られているセキュリティ機能です。

今回、マサチューセッツ工科大学 (MIT) のコンピューター科学人工知能研究所 (CSAIL) の研究者のチームは、PACMAN と呼ばれる攻撃で PAC を打ち負かすことができました。 パックマン攻撃は、ポインタ認証を正常に通過させるための正しい値を見つけることができる攻撃で、ハッカーはコンピュータへのアクセスを続行できます。 MIT CSAIL の研究者は、パックマン攻撃がこれらの M1 チップのバグをより深刻にすることで、全体的な攻撃対象領域がはるかに大きくなる可能性があると伝えています。

MIT CSAIL によると、パックマン攻撃にはハードウェアデバイスが関係しているため、ソフトウェアパッチで問題を解決することはできないとのことです。 MIT CSAIL は Apple に M1 チップのパックマン攻撃による脆弱性について通報しており、Apple はハッカーによるパックマン攻撃の可能性について認識しているとのことです。 (カミアプ = 6-11-22)


アップル、iPhone の新 OS 発表 新型 MacBook Air も

米アップルは 6 日、iPhone (アイフォーン)向けの新たな基本ソフト (OS) 「iOS 16」を発表した。 車や家など幅広い機器との連携をさらに広げる機能を盛り込む。 今年後半に公開される。 また、自社製の新たなチップ「M2」を搭載したノートパソコン「マックブック・エア」などの新製品も発表した。 「対面で皆さんに会えることが素晴らしい。」 アップル本社の屋外の発表会場に姿を現したティム・クック最高経営責任者 (CEO) はそう話した。 新型コロナウイルスの影響で過去 2 回はオンラインで開かれており、対面のイベントは 2019 年以来 3 年ぶりとなる。

「iOS 16」では、画面デザインのカスタマイズ機能を強化する。 ロック画面では、時計の文字のフォントや色が選べるほか、天気予報やカレンダーなど好きな機能を画面に表示させることもできる。 iPhone と車を連動させるシステム「カープレイ」では、車に搭載された画面に、速度計や燃料の残存量が表示されるほか、エアコンなどの操作もできるようになる。 新機能に対応する車は、各自動車メーカーから来年後半以降に発表される予定という。

パソコン「マック」向けの新 OS 「ベンチュラ」では、iPhone をパソコンに近づけるだけでウェブカメラとして使える機能があるほか、ウォッチ向けの OS では自分が飲んでいる薬を管理できる機能も盛り込んだ。 アップルやグーグルなどの IT 大手は、スマホやパソコンだけでなく、車や家、スマートウォッチなど幅広い機器で自社のサービスを使ってもらう「囲い込み」を加速させている。

また、アップルは来月、新型のノートパソコン「マックブック・エア(1,199 ドルから、日本では税込み 16 万 4,800 円から)」、上位機種「プロ(1,299 ドルから、同 17 万 8,800 円から)」を発売する。 「エア」は現行機より約 3 万円高くなる。 「エア」は薄さ 1.13 センチ、重さ 1.24 キロで、現行機より約 5 ミリ薄く、約 50 グラム軽い。 新型「エア」、「プロ」ともに新しい自社製チップ「M2」を搭載し、現行の「M1」より画像の処理速度が最大で約 4 割速いという。

今回の発表会では、拡張現実 (AR) 関連の発表があるとの観測もあったが、発表はなかった。 発表会後、新機種の展示会場に姿をみせたクック氏は、新製品についての記者の質問に「気に入っている。 とても幸せだ。」としながらも、AR に関する質問にはコメントしなかった。 (サンフランシスコ = 五十嵐大介、asahi = 6-7-22)


スマホの画質は 2024 年に一眼カメラ超え、ソニー G が見通し示す

「ここ数年以内に、静止画では一眼カメラの画質を超えると見ている。」 スマートフォン搭載カメラについてこう見通しを示すのは、ソニー セミコンダクタソリューションズ (SSS) 代表取締役社長 兼 CEO の清水照士氏だ。 スマホ向けで加速する大口径化の傾向に、同社が開発する高飽和信号量技術 (*1) などが組み合わさることで実現するという。 この発言と同時に示した資料では、24 年に「静止画は一眼カメラの画質を超える」とあることから、一眼カメラ超えの目安は、24 年とみられる。

(*1) 飽和信号量は、1 つの画素で蓄積できる電子の最大値。 量を高めることで、明所での撮影性能を向上できる。

ソニーグループ(ソニー G)は 2022 年 5 月 27 日、同社 イメージング & センシング・ソリューション (I & SS) 分野の事業説明会を開催した。 同社によれば、スマホ向けのイメージセンサー市場は今後も拡大していくという。 「19 年ごろは、スマホはバッテリー・ディスプレー・カメラの 3 要素が進化していくといわれていた。 他の 2 つが技術的に飽和しているのに対して、カメラにはまだ進化の期待がある」と清水氏は語った。

実際、イメージセンサー市場は「30 年時点でもスマホ向けが過半を占める(同社)」見込みという。 同社はこれまでスマホ向けの成長が将来的に鈍化するとしていたが、市場動向の変化をふまえて見通しを変更した。 ハイエンドのスマホで、22 年度からイメージセンサーの大判化が急速に加速し、センサーの単価が向上するからだ。

ソニー G は 24 年(FY、会計年度)に、ハイエンド向けセンサーの大判化が 19 年度時点の約 2 倍にまで拡大するという見通しを示した。 「(スマホ向けカメラは)今後多眼化が飽和する一方で、大判化は中長期的に継続し、市場成長をけん引するだろう」と清水氏は予測した。 今後は大口径化に加え、明所の撮影性能を約 2 倍に拡大できる新画素構造「2 層トランジスタ画素」技術や人工知能 (AI) 処理技術を組み合わせることで、「静止画では一眼カメラの画質を超えられる(同社)」という。 さらに、30 年に向けて 8K 動画の撮影・高速読み出しや、ToF (測距)センサーなどを活用した背景ボケが実現していくとした。 (久保田龍之介、nikkei = 5-27-22)


ANA、自動チェックイン機を 23 年度中に全廃 スマホアプリ活用へ

全日本空輸は 24 日、国内線の自動チェックイン機を 2023 年度中に全て廃止すると発表した。 チェックインや発券の手続きは、主にスマホアプリで利用者にやってもらう。 機器の維持管理費などを抑えコスト削減をねらう。 有人のカウンターは残すとしている。 アプリなどでチェックインする人は、コロナ禍前で全体の約 5 割に当たる 1 日あたり 5 万人超だった。 これを 26 年度末までに約 9 割まで引き上げたいとしている。

チェックイン機は国内 51 空港に計 437 台あるが、23 年 4 月以降、順次取り扱いをやめる。 今後は国際線も含めスマホアプリを活用してもらう。 渡航に必要な査証の登録や機内食の事前の注文などのサービスも充実させるという。 この日、新サービスモデルとして「ANA スマートトラベル」を発表した。 アプリの拡充で同じようなサービスは見直す。 国内線で事前に座席指定などをしておけば、保安検査場に直接進むことができる「SKiP サービス」は 23 年 3 月末で終了する。 日本航空は自動チェックイン機の廃止について、今のところ検討していないという。 (松本真弥、asahi = 5-24-22)


ドコモショップ約 700 店削減へ 全国の約 3 割、オンライン販売強化

NTT ドコモは、携帯電話の販売店「ドコモショップ」を今後数年間で約 700 店舗減らす方針を決めた。 現在は全国に 2,302 店あり、その約 3 割にあたる。 オンライン専用プラン「ahamo (アハモ)」の利用者の増加などにより、来店者数が減っているためで、販売方法の見直しを進める。 携帯電話大手のショップの多くは、商社のグループ企業や地方企業が代理店契約を結んで運営している。

ドコモ関係者によると、ドコモショップは今年度中にまず約 100 店舗を閉鎖する計画だという。 同社によると、店頭での手続き件数は前年の 7 割程度に減っている。 端末の買い替えサイクルの長期化や、コロナ禍が影響したほか、昨春に始めたアハモが約 300 万契約を超えるなど好調で、オンラインでの手続き件数が約 3 割増えたためという。

ドコモは 2025 年度までの中期戦略で、効率化のための「販売・手続きのデジタルシフト」を掲げる。 井伊基之社長は12日の決算会見で「リアルとオンラインのバランスを変える」と語った。 今回のショップ削減はその一環で、今後はオンラインでの遠隔接客やネット上の仮想店舗を積極的に取り入れるなどして、顧客の利便性を確保していくという。 (杉山歩、asahi = 5-19-22)


携帯大手 3 社、料金値下げで打撃 格安プランへの乗り換え進む

スマホ大手の決算

記事コピー (5-14-22)


スマホが 2 週間通信障害? 総務省、太陽フレアの最悪被害想定を公表

太陽の表面でおきる爆発現象「太陽フレア」によって、携帯電話や防災無線が 2 週間ほど断続的に使えなくなるおそれがある - -。 そんな最悪の被害想定を総務省が初めてまとめ、26 日に公表した。 これまで大きな被害につながった事例もあり、対策を向上させようと検討を進めている。 太陽フレアなどで宇宙空間に大きな変動がおきると、通信や電力網に影響が出る。 2017 年にはフランスの民間航空機の無線が約 90 分間途切れたほか、今年 2 月にも、イーロン・マスク氏率いる宇宙事業会社「スペース X」が打ち上げた衛星が 40 機消失するなど、各地で被害が出ている。

今回示された最悪の想定は、100 年に 1 回程度の極端な現象がおきたときの被害だ。 携帯電話や防災無線などが 2 週間ほど昼間に断続的に使えなくなるほか、衛星の測定が止まることで、位置情報の誤差が数十メートル生じるといった影響が出るという。 さらに、変圧器が損傷し、電力供給が滞る可能性があるとした。 総務省は、今回の想定をもとに、通信業界や航空業界などに、専門の社員を置くなど、被害が起きたときに備えた対策づくりを呼びかける。

国内では国立研究開発法人「情報通信研究機構」が太陽フレアなどを観測し、「宇宙天気」として予報を発表している。 今後、こうした現象が社会に与える影響の大きさもふまえた警報基準をつくり、年度内に運用を始める方針だ。 (杉山歩、asahi = 4-26-22)


無線 LAN 周波数、6 ギガヘルツ帯を追加へ 通信の安定化めざす

総務省は、家庭や職場などのインターネットの利用で使われる無線 LAN について、従来の周波数 2.4 ギガヘルツ帯と 5 ギガヘルツ帯に加えて、新たに 6 ギガヘルツ帯を使うことを認めた。 通信をよりスムーズにするためで、使うには新しい周波数帯にも対応したルーターが必要。 来年には国内でも売り出される見込みだ。

総務省の情報通信審議会が 19 日に答申した。 必要な省令などの改正を経て、今秋ごろまでに使えるようにする見込み。 米国や韓国では既に使用が認められているが、日本では放送中継システムや天文観測電波などへの影響の検証作業を審議会が行っていた。 スマホでの動画再生やオンラインゲームが普及し、コロナ禍で在宅勤務やリモート会議が増えるなど無線 LAN の利用は増え続けている。 6 ギガヘルツ帯の追加で通信が安定し、高精細の映像をより遅滞なく見ることができるようになる見込みだ。 (鈴木康朗、asahi = 4-19-22)


格安事業者はもう不要? 大手値下げで消滅危機

MVNO

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