中国指導部が課したノルマ、日本直撃 「脱炭素」が招く異常な原料高

「脱炭素コスト」という課題に日本を含む世界が直面している。 二酸化炭素 (CO2) を出すことへの規制が、思わぬところに影響を与え、想定外のコストとなって日本企業にのしかかるケースが出始めた。 様々な商品の値上がりや仕事の減少などで、消費者や労働者に負担が回ってくることも考えられる。 英国で開催中の国連気候変動枠組み条約締約国会議 (COP26) では、2040 年までにガソリン車の新車販売をやめる宣言に、一部の国や自動車メーカーなどが署名した。 日本や米国、中国は入っていないが、脱炭素の流れは強まっている。

中国の南西部にある雲南省はベトナムやミャンマーと国境を接する。 中央部の昆明市に位置する標高約 2 千メートルの高原地帯に、赤い土がむき出しになった山があった。 生命体の必須元素の一つ「リン」の鉱山だ。 採掘したリン鉱石からつくる「黄リン」は、半導体の製造に欠かせない液体「リン酸」の原料となる。 中国は世界生産全体の 7 割以上を占め、雲南省は一大生産地だ。

その現場がいま、「脱炭素」で混乱している。 10 月下旬、煙突から白煙を吐き出す黄リン生産工場周辺を訪ねると、商店街の人々は「ここのところ景気が悪い」と話した。 工場近くに住む男性によると、ここ 1 カ月ほどほぼ操業停止の状態だったという。 きっかけは、中国政府の電力制限だった。 習近平指導部は 30 年までに二酸化炭素排出量を減少に転じ、60 年までに実質ゼロとする国際公約を掲げる。 中国は石炭や石油を燃やす火力発電の割合が約 7 割で、年間の二酸化炭素の排出量が 90 億トン以上と世界最大だ。

指導部は国内総生産 (GDP) の単位あたりのエネルギー消費量を今年、3% 減らす目標を設定。 全国 31 の省・直轄市・自治区の地方政府には、省エネ目標の「ノルマ」を課した。 今年上半期(1 - 6 月)で、目標を達成したのは 3 分の 1。 未達成の地方政府は名指しで警告された。 雲南省も達成できなかった地方のひとつだ。 雲南省は 9 月、産業部門の生産制限を打ち出した。 そのターゲットのひとつになったのが黄リン工場だった。 リン鉱石を電炉で溶かしてつくられる黄リンは、製造過程で大量の電力を消費する。 省が要求したのは「生産 9 割減」という強烈な内容だった。

黄リン 1 トンつくるのに消費する電力は約 1 万 5 千キロワット時。 日本の一般家庭が消費する平均電力量の 3 年分以上にのぼる。 さらに製造過程で石炭からつくったコークスを使うため、大量の二酸化炭素も出す。 ある工場は地元政府の要請を受け、9 月下旬から操業をいったん止めた。 投資家らに「いつ生産が再開できるか見通せない」と表明せざるをえなかった。

この影響が日本を直撃した。 日本は年間 2 万トン前後の黄リンを消費するが、その大半をベトナムから輸入する。 国内で黄リンが調達しにくくなった中国企業がベトナム市場で買い集め、黄リン価格が急騰。 1 トン 3 千ドル前後で推移してきた市況価格は 9 月に 5 千ドル台に達し、直近は 7 千 - 8 千ドルほどまで上がった。 市場関係者は「かつてない異常な値上がりだ」という。

リン酸は半導体の微細な回路の形成に必要だ。 最先端の半導体には不純物がほぼ含まれない高純度のものが必要で、日本のメーカー 3 社が世界シェアの 8 割程度を握るとされる。 原料の値上がりは「産業のコメ」といわれる半導体の生産を左右しかねず、日本メーカーの業績悪化につながる。(井上亮 = 昆明、千葉卓朗)

「想定外」の黄リン高騰、新たな生産制約にも

「中国の電力制限がまさか、こんな風に影響するとは思っていなかった。」 リン酸メーカーの担当者は困惑する。 黄リンは元々、中国から輸入していたが、中国政府が 2008 年に自国資源の保護を目的に輸出にかかる税率を 100% アップし、事実上禁輸になった。 その後、数年がかりで調達先をベトナムに移した経緯がある。 中国の黄リン減産がベトナムに及ぶ事態は、日本にとって「想定外」だった。

黄リンは空気中で自然発火しやすいため、長期の保管が難しい。 価格高騰が今後も続いて調達に支障が出れば、必要な黄リンが底をつく懸念もある。 リン酸がつくれなくなれば、半導体もつくりにくくなる。 コロナ禍の需要急増で、半導体はただでさえ不足気味で、リン酸不足は新たな生産制約になりかねない。

リン酸メーカーにとっては存続に関わる。 中国の電力制限は「脱炭素」を世界に PR するねらいがあるとみられ、市場関係者は「来年 2 月の北京五輪までは続く」と予想する。 生産過程で電力を大量に消費し二酸化炭素も排出する黄リンは、今後も減産の対象になりそうだ。 「脱炭素リスク」を避けるため、半導体業界は今後、黄リンからつくるリン酸の使用を減らす可能性もある。 黄リンを扱う市場関係者は「『脱炭素』が『減リン』へと広がりかねず、長期的にみればリン酸メーカーの事業継続に影響が出るかもしれない」と懸念する。 (千葉卓朗、asahi = 11-10-21)


中国人が指摘した「日本人の中国に対する誤解や偏見」とは

日本人に対するよくある誤解と言えば「毎日着物を着ている」、「いつも寿司を食べている」などがあるが、日本人が中国人を誤解していることはあるのだろうか。 中国の Q & A サイト・知乎にこのほど、「日本人は中国にどのような偏見や誤解を持っているのか」と問いかけ、意見を求めるスレッドが立てられた。

スレッドには、中国人自身がどんな時に「日本人による誤解」を感じているかについての意見が寄せられた。 多かったのが「中国人は声が大きい」、「マナーが悪い」、「成金」などと思われていることで、不満に感じている中国人が多かった。 しかし「本当のことなので仕方がない」という人もいたので、中国人自身もある程度認めてはいるものの、他人に指摘されると反論したくなるのかもしれない。

食べ物に関連した内容では、「中国人はみんな辛い物が食べられると思い込まれているが、実際は半々だ」という人や、「中国人だからといって毎日ウーロン茶を飲んでいるわけではない。 自分は 1 日中コーヒーと清涼飲料水ばかり飲んでいる」という人もいた。 「チンジャオロースと天津飯を食べていると思われている」という人もいたが、天津飯に至っては日本人が考案した料理だ。

回答からは、中国のことを良く知らない日本人が多いことを、中国人が不満に感じているのが分かる。 いまだに「語尾にアルヨ、アルネを付けると思われている」、「中国人はみんな反日だと思っているようだ」という指摘もあった。 確かに、中国のイメージが数十年前で止まっているケースは多いことだろう。 しかし実際に行ってまで中国を知ろうとする人は少なく、日本人が本当の中国を知らない一番の理由は関心の無さなのかもしれない。 (村山健二、SearChina = 10-31-21)


中国依存の LNG 船タンク、国産化へ統一規格化など調査 国交省

「経済安全保障」の観点からの日中関係

記事コピー (10-7-21 & 10-28-21)


中国の脅威に香港の日本人が続々帰国、残留する経営者の決断

香港の日本人

記事コピー (10-15-21)


中国郵政集団、東北初の大連 - 大阪の貨物便を開設

中国郵政集団は 9 月 14 日、大連 - 大阪間の国際航空貨物路線の運航を開始した。 同路線の所要時間は 2 時間強で、当面は毎週火曜日(11 時 30 分大連発 - 12 時 45 分大阪着、午後 1 時 50 分大阪発 - 午後 5 時 20 分大連着、現地時間)に運航する。 今回開通した路線は、同社にとって 2 番目の大連発着の国際路線(2020 年 12 月 16 日、大連 - ソウルが開通)であると同時に、東北地域初の日本直行の貨物路線でもある。 日本への輸出貨物は最短で翌日に配達され、東北地域の越境 EC (電子商取引)事業者や貿易会社の物流ニーズを満たすことが期待される。

同社は、「新型コロナ禍」で国際定期便が減便され、旅客便の貨物量が制限された状況に鑑み、国際貨物便を 2019 年までの 4 路線から、現在の 12 路線まで増やし、大阪や東京を結んでいる。 大連の物流関連企業によると、日中間のヒトの移動が制限され、日本で商品を大量調達し、中国で販売する方法が成り立たなくなったため、代替手段として航空輸送のニーズが高まっている。 一方、日本と取引を行う大連市のある企業は、商品の取扱量が多い場合、安価な船便を使用しており、担当者は「越境 EC での利用は非常に高価な商品または少量の有料サンプルに限られる」との見方を示した。 (高文寧、JETRO = 10-1-21)


中国産マグネに供給不安 中国政府が生産停止命令、国内アルミメーカーに影響も

中国のマグネシウム生産が止まっている。 中国政府が石炭電力の過剰消費を抑制するために主産地の陝西省でマグネシウムの生産停止命令を発令したため、供給不安となっている。 北京オリンピックまで生産停止となる可能性もあり、国内でマグネシウムを使用するマグネシウムメーカーやアルミ圧延メーカーの生産に影響が出る可能性もある。

非鉄専門商社タックトレーディングの上島隆社長は「中国産マグネシウムの相場は全く存在していない」と 22 日に取引先に報告した。 背景にあるのは、中国中央政府が 20 日に通達した生産停止命令。 陝西省のほぼ 100% のマグネシウム生産地域で当分の間、石炭電力の過剰消費を抑えるために全面的に生産を停止するとした。 上島社長によると「この命令が撤回されない限り、中国産マグネシウムは市場に出てこなくなる」という。

マグネシウムの世界生産量は年間 100 万トン。 このうち中国が 80 万トンを生産し、中でも陝西省は中国内でのシェアが 8 - 9 割に上る一大生産地だ。 この陝西省でマグネシウム生産用の電力供給がストップしたため、「仮に冬季オリンピックまでの 5 カ月間生産停止となれば、年 30 万トンの供給がなくなることになる(上島社長)」と指摘する。

中国のマグネシウム価格はコロナ禍による低迷から回復し、特に 8 月以降は急激に上伸。 7 月末に 3,150 - 3,200 ドルだった相場は 8 月後半には 4,100 ドルまで上昇していた。 この値動きについて上島社長は「当初は仕手筋が絡んだ一時的な動きとみていた。 しかしこの状況を鑑みると、生産停止の情報を事前に感知していたものによる買い占めだった可能性がある。」と推測した。 相場は立っていないものの、先週時点では仕手筋によって 7,500 - 8,500 ドルでの売買もあったもようだ。 なお電力制限は雲南省でも実施されており、アルミやシリコンメーカーは減産を余儀なくされている。 (鉄鋼新聞 = 9-24-21)


石垣島で相次ぐ "謎の光" 正体は … 中国のロケット?

闇夜に明るく輝きながら流れ落ちる光の玉。 今月 9 日、沖縄県石垣島で撮影された映像です。 他にも複数の目撃情報があるこの光。 流星のなかでも、特に明るいとされる火球のように見えますが …。

石垣島天文台・花山秀和特任研究員 : 「明るく見えている時間が 50 秒ほどありまして。通常、数秒程度明るく見られる火球とは異なる特徴がありました。 ロケットの一部が大気圏に突入する時に、数十秒程度明るく見える場合がある。」

ロケットが、大気圏に突入する時に見られる現象と似ているというのです。 実は、石垣市の防犯カメラでは、今年 6 月にも同じような現象が記録されていました。

同上 : 「今年の 6 月と 9 月、いずれもこの火球が確認された時間からおよそ 10 分前に中国で、ロケットが発射されたというインターネット上の情報があり。2 つの映像を比較すると、明るさの変化の仕方とか、流れる方向とか、明るく見えている時間、継続時間が似ている部分があるので。同様の現象であるという可能性は、考えられると思っている。」

石垣島天文台では、7 月と 8 月にも、同様の現象を確認。 6 月から月に 1 回のペースで見られているということです。

同上 : 「私自身も 7 月に同じような現象を見たことがある。 その時は大変驚きました。 肉眼で見るとやっぱりすごかったです。」 (テレ朝 = 9-20-21)


中国で「JK 制服」が人気 ロリータに漢服も … 拡大する "3つの穴" 市場 3,000 億円規模のワケ

中国で、日本の女子高校生風の制服、いわゆる「JK 制服」が人気を集めている。 この JK 制服に、ロリータ・ファッション、中国の伝統衣装・漢服を加えた 3 つが、思わずはまる "三坑(3 つの穴)" と呼ばれ、年々需要が拡大、3,000 億円を超す市場になっている。

北京の "渋谷" に「JK 制服」

北京の中心部にある三里屯は、東京で言えば「渋谷」のような若者に人気の町だ。 ここを歩くと日本の女子高校生が着るような制服、いわゆる「JK 制服」を見かける機会が増えた。 「アニメや漫画をきっかけに知りました。 『ハイキュー!!』や『黒子のバスケ』です。」と JK 制服を着た女性は語る。 愛好者は 10 代から 20 代の女性が中心で、コスプレではなく、普段着として着る人も多いという。

「JK 制服」という表記自体もそのまま使われているほど、中国の若者たちに定着している。 「着るとかわいいし、元気な印象です。 クラスメートにも着ている人がいて、前から何着も買っています。」と話すのは 17 歳の高校生。 現代っ子らしくネットショッピングサイトで JK 制服を探すという。 中国メディアの分析では、以前は北京など大都市の一部のマニアの間での流行だったが、今では比較的小さな都市まで流行が広がっているという。

3,000 億円超の「三坑(3つの穴)」市場

この JK 制服に、ロリータ・ファッション、中国の伝統的な衣装である漢服を加えた 3 つが、今中国で人気を集め、「三坑」と呼ばれている。 「坑」とは中国語で「穴」を意味し、はまるとどんどんお金を使ってしまうという意味で「三坑 = 3つの穴」と呼ばれるようになった。 北京市内にはこの「三坑」商品の専門店も登場。 訪ねてみると、ビルの一室につくられた店内には所狭しと商品が並べられていた。

自身も JK 制服に身を包んだ店員は「お客さんの大部分が 15 歳から 25 歳ですが、さらに若い購入者も増えてきています。」と話す。 「親たちから見ても(JK 制服は)日常的に着られ、外に着て出かけても違和感がないんです。」 市場規模も年々拡大していて、中国の調査会社の調べでは、2020 年の「三坑」市場の規模は約 200 億元(およそ 3,370 億円)にのぼるという。 2025 年にはこの 6 倍、1,200 億元(約 2 兆円)を超えるとの試算もある。

ロリータ x 中国デザイン」背景には

また「三坑」の店で見つけたのは一風変わったロリータ・ファッション。 ロリータのデザインは維持しつつも、描かれている模様や色使いには、どこか「中国らしさ」を感じる。 店員に聞くと、漢服の要素を取り入れているのだという。

実はこのような流行のものに「中国らしさ」を取り入れる動きはこの商品に限ったことではない。 あるカフェではコップやインテリアに漢字のデザインが使われていたり、中国と大きく書かれた T シャツを販売するスポーツ用品ブランドもある。 このような、商品に「中国らしさ」を取り入れる流れは「国潮」と呼ばれている。 経済的に豊かになり、自国の文化に自信が出てきたことが背景にある、と言われていて、一種の「愛国心」の表れとみられている。 中国らしい漢服に人気が集まっているのも、この愛国心が背景にあるのだろう。

ネットのダンス動画「愛国心」で炎上

一方、ネット上では、この「愛国心」が元となり、騒動が起きてしまうケースもある。 今年 7 月、中国の動画配信サイト「bilibili (ビリビリ)」で人気動画配信者がダンス動画を発表した。 ロリータ・ファッションに身を包み、ダンスを踊る内容だったが、撮影場所の一つに「遼寧省旅順の博物館」が含まれていた。

旅順は日本とロシアが中国における権益などをめぐって激突した日露戦争の激戦地だ。 このためネット上では旅順で日本的なファッションに身を包み、ダンスをした事に批判が続出。 「残酷な歴史の傷口に塩を塗るような人は大嫌いだ」、「3 年間も応援していたのに本当にがっかりした」などと大炎上し、配信者は動画を削除し謝罪することになった。 中国人の強い「愛国心」を象徴するような出来事だった。

若者の「内外」への思い

海外の若者文化へのあこがれと、中国の伝統への回帰、そして若い世代にも広がる "愛国"。 「三坑」現象からは、中国の若者たちの複雑に入り交じった "内" と "外" への思いを見て取ることができる。 (NNN 中国総局・船木大路、日テレ = 9-5-21)


中国の「京都再現プロジェクト」開業から 1 週間もたず「一時休業」へ ネットの反感も影響か

複数の関係者によると 30 日夜までに、全ての店舗を一時休業とするよう、地元政府から通知があったという。

2019 年から中国東北部・大連で進められていた京都の街並みを再現するプロジェクトが、開業から 1 週間とたたないうちに、地元政府から一時休業するよう求められていたことが分かった。 複数の関係者がハフポスト日本版の取材に対し明らかにした。

1,000 億円超の投資で実現

この京都再現プロジェクトは「大連樹源科技集団有限公司」が手がけ、日本からも企業や設計者らが参加した。 正式名は「盛唐・小京都」。 大連郊外のリゾート地にある東京ドーム 13 個分の敷地を利用し、別荘や商店など 1,600 超の建物を設ける。 総投資額は 60 億元(約 1,020 億円)に上る。 2019 年夏に筆者が現場を訪れたところ、建設予定地には奥が霞んで見えるほどの荒地が広がっていて、付近では京都風の別荘地や日本式の温泉旅館がすでに人気を博していた。 全体を 1/3 ずつに分割し、出来上がった部分から順に開業する計画だった。 新型コロナウイルス感染拡大の影響で遅れ、8 月 25 日に第 1 期の開業式典が開かれた。

現地でカレーなどを売る店を出店した「松井味噌」の松井健一社長によると、25 日からは多くの客が詰めかけ、午後には商品が売り切れるほどだったという。 「小京都」は大連郊外のリゾート地として知られる場所に位置し、新たな観光の起爆剤として期待されていた。 しかし、複数の関係者によると 30 日夜までに、全ての店舗を一時休業とするよう、地元政府から通知があったという。

このプロジェクトをめぐっては、SNS などで現地の写真などが投稿され盛り上がりを見せる一方で、日本風を前面に押し出した大規模施設の建設に反対する声も上がっていた。 関係者の一人はハフポスト日本版の取材に「客が多すぎるとコロナ対策にも影響する。 ネット世論もあり、複合的な原因が重なった。 残念だ。」と説明した。  休業期間がどれくらい続くかは分かっていないという。 (高橋史弥、HuffPost = 8-31-21)

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日本タウンは「文化侵略」か、それとも「自信のなさ」の表れか = 中国

近年、中国では対日感情が改善しており、訪日中国人も増加の一途をたどっていた。 今はコロナ禍で日本旅行ができずに残念に思っている中国人も多いことだろう。 中国メディアの騰訊はこのほど、遼寧省大連市に中国最大の日本タウンが 8 月 21 日にオープンしたこと伝える記事を掲載した。 「文化侵略ではないか」と批判的に伝えている。 記事によると、この日本タウンは「日本風情街」とも呼ばれ、京都の街並みを再現しており、総工費はなんと 60 億元(約 1,020 億円)にも達したというから驚きだ。 21 日にオープンした第一期事業では商店街に 29 店舗が入り、今後は 80 店舗以上にまで増やし、医療施設も入る予定だと伝えた。

このような日本をテーマにした複合商業施設は、江蘇省蘇州市にもあると記事は指摘した。 「日本街」と呼ばれるこのエリアでは、日本の美食を楽しむことができ、着物を着ている人も見かけるという。 しかし中国国内では、「中国国内で日本文化を大々的に宣伝するのは適切ではない」との意見が多く出ていると伝えた。 例えば、「日本街」で中国の若者が着物を着ていることを問題視し、「知らず知らずのうちに、日本文化に侵略されていることに多くの中国人が気づいていない」と記事は主張した。 日本文化を過度に持ち上げることが中国文化を貶めることとなり、「中国文化は日本文化という脅威にさらされている」と論じ、中国文化というソフトパワーを強化することの重要性を強調している。

記事では「日本による文化侵略」を強く警戒しているが、実際のところ日本にもドイツ村やスペイン村など、外国をテーマしたテーマパークが全国各地にある。 しかし、日本では「文化侵略」などと問題視する声は皆無だ。 記事の主張は過剰反応と言えそうだが、それだけ自国の文化に対する自信がないことの表れなのかもしれない。 (村山健二、SearChina = 8-30-21)

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警戒せよ! 中国で浸透する日本文化は「精神面での侵略」だ = 中国

近年、中国では愛国的思想が強まっているためか、日本や日本文化を評価するような言葉を発すると「炎上」するケースが増えてきている。 そして、中国にはアニメや漫画などの日本文化を好む人が少なからず存在するが、こうした日本文化は「中国を精神面で侵略するためのものではないか」と訝る論調もあるほどだ。 中国メディアの網易は 25 日、「日本文化の浸透に注意しなければならない」と呼び掛ける記事を掲載した。

記事はまず、中国国内で近ごろ「炎上した」事例を紹介。 中国国内に日本風の街並みを再現した観光スポットを作ろうとして炎上したケースや、着物を着て記念写真を撮った女性が炎上したケースなどを挙げているが、非常に些細なことで炎上していることがわかる。 そして記事は、こうした事例は「日本文化を浸透させようとする試み」であり、中国人は注意しなければならないと促している。 さらに、中国の大都市には日本人の子女を対象にした日本人学校があることまで問題視し、「そんなことがあり得るのか。 そこだけ日本のようではないか。」と解せない様子だ。

そして記事は、日中ともに戦争体験者が減っていくなか、中国国内における日本文化の浸透は「中国を精神面で侵略するためのもの」だとし、中国人は「日本文化に警戒するべきだ」と主張した。 中国では愛国の名のもとに狭量な考え方の人が増えているのが現状であり、非常に残念なことだと言える。 愛国と海外文化へのリスペクトは、ぜひとも分けて考えて欲しいものだ。 (村山健二、SearChina = 8-27-21)


着物姿の和食店スタッフ、中国コロナ検査会場で入場拒否される … 親日論争に

23 日、中国ソーシャルネットワーク (SNS) で着物親日論争が熱く繰り広げられている。 事の発端は、先週末中国東南部の福建省アモイ(厦門)で着物姿の和食店女性スタッフが新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)拡散検査会場から追い出される映像が流布しながらだ。 女性スタッフを追い出した検査会場ボランティアメンバーは女性の着物服装を問題視したことが分かった。 中国インターネットメディア「観察者網」はボランティアメンバーの対応が行き過ぎでいるというネットユーザーの反応のほうが多いと紹介し、日本文化に対する好き嫌いと「精日(精神日本人の略語で親日派を称する中国式用語)」は違うという過去の中国当局の判断を強調した。

厦門着物ハッシュタグ検索語 3 億 7,000 万再生回数

24 日午前、中国微博(ウェイボー、中国版ツイッター)で関連の検索語(#厦門女性着物拡散検査)は 3 億 7,000 万再生回数を記録中だ。 湖北省武漢市の党宣伝部直属のインターネットメディア「九派新聞」は 23 日、問題の着物映像を微博に掲載した。 映像の中の女性は事故当日、着物を着て拡散検査会場を訪れた。 胸に名札を付けているためすぐに和食店のスタッフだと区別することができそうだ。

この女性を見たボランティアが近づき、「だめですだめです。 この格好では入れません。」として検査を拒否した。 すると近くでボランティアは「こんな服を着てどこに出てくるのか。 中国人ならば中国服を着なくては。」と話した。 近くにいた別の職員は「服を着替えてまた来て」と言って追い返すと、この女性は首を縦に振って OK のジェスチャーをしながら帰っていった。 映像が公開されると中国ネットユーザーの反応は賛否に分かれて激論を戦わせた。 あるネチズンは「良い時期がきて久しいが、いつ来たのか忘れるようだ」とし、女性を批判しながらボランティアをほめた。 映像の中の女性は中国式親日派「精日分子」の烙印を押された。

日本でも中国伝統「漢服」を着るのに …

すぐに反論が起きた。 あるネチズンのコメントが 9 万件余りの「いいね」を受けながらだ。 彼は「日本の食堂は中国人客のために漢服(中国式伝統服装)を着ている。 中国の和食店も客のために着物を着ることができる。 原則云々して映像の中の女性を非難する必要はない。」として着物女性の肩を持った。 ホテルニッコー厦門の広報部責任者は「映像の中の女性は日航ホテルの和食店スタッフで、当時当局から拡散検査の通知を受けたが服を着替える時間がなくてそのまま行っただけで、いかなる政治的立場も代弁していない」と説明したと観察者網が報じた。

中国当局は 2018 年、親日の限界を明確にしている。 当時共産主義青年団中央は公式微博に「日本漫画を読んで、日本料理を食べて、優れた日本文化が好きな行為は『精日』ではない。 これは個人の合法的権利であり完全に正常な現象。」としながら「中国が否定するのはこのような行動ではない」と発表した。 それでも中国の親日論争は終息したわけではない。 最近 8・15 光復節(解放記念日)には武侠ドラマ『山河令』で人気を集めていた俳優の張哲瀚 (30) が東京・靖国神社で撮影した自撮り写真が公開されて 28 件の広告契約が取りやめに追い込まれるなど事実上芸能界から追放された状態だ。

「親日」は日本軍国主義に限定

一般的に中国で「精日」は第 2 次世界大戦当時の日本軍国主義に熱狂する行為に限定されている。 共青団は当時「自国と民族を冒とく・侮辱して他国が好きな行為は『興味』と『愛好』の範疇を超えている」と判断した。 今回のアモイ着物論争で、楊光張という ID のネットユーザーは「今回の論争を巡って、中国の極端民族主義感情が氾濫したと断定してはいけない」とし「日本文化は決して敵ではなく、民族主義感情は少数に利用されている」と指摘した。 (韓国。中央日報 = 8-24-21)


「鬼滅」は漢字の挑戦、中国出身の声優・劉セイラさん

「鬼滅の刃」の登場人物たちの難しい漢字を子どもたちが読めるようになったり、最近、漢字への関心が高くなったようです。 では、中国の人は日本の漢字をどう見ているのでしょうか。 中国出身で日本で声優や漫画家として活躍している劉セイラさんに聞いてみました。(聞き手・富田洸平)

日本と中国で同じ漢字なのに違う意味の言葉は多くあります。 よく言われるのは「手紙」。 中国では「トイレットペーパー」の意味しかありません。 教材にされることもあるので、中国語を勉強したことがある人は聞いたことがあるかもしれません。 ほかには「我慢」。 これは、「私は遅い」という意味です。 あとは「勉強」。 「本当はできないけれど無理やりなんとかする」という意味があって、日本語の「勉強」も言い得ているなと思います。

北京外国語大学で日本語を学んで日本に留学、大学卒業後に声優になるため再来日しました。 カタカナの外来語は覚えるのが大変でしたが、漢字の意味の違いで苦労することはありませんでした。 みなさんは、漢字の形を見てイメージをすると思います。 「暑い」、「厚い」は同じ読みですが、文字が意味を持っていて、見た瞬間に理解できる。 中国でも同じ読みで違う意味の漢字は多くあります。 だから、私は小説も漢字がたくさんある方が意味が入りやすいので好きです。

日本で声優をしていても、漢字のイメージは大切だと感じます。 原音が英語などの作品では、登場人物の名前はトムやジェニーなどですが、日本語の作品だと「えり」という名前でも「絵理」や「英利」など色々あります。 おとなしいのか、鋭い感じなのか、その人のキャラクターがちょっと思い浮かぶんです。 名前の漢字だけでその作品の世界観もわかる。 そういう意味で、主人公に「竈門炭治郎」と名付けるなど漢字の持つイメージを使った「鬼滅の刃」はすばらしいし、チャレンジングな作品だと感じました。

中国では、外来語は漢字で当て字をします。 たとえば、コカ・コーラのコカは「可口」、コーラは「可楽」。 中国語で「おいしい」、「おもしろい」という意味なので、商品の持つイメージと合っている気がします。 アメリカのアップル社はそのまま、リンゴの中国語です。 最近は、英語のままの言葉もあります。 「iPhone」や「WiFi」などがそうですが、全体的には漢字であることに変わりはありません。

一方、手書きで漢字を書くことは中国でも少しずつ減っていると感じます。 小学校の頃は練習のために書くのですが、大学では課題などもパソコンで入力して提出します。 読めるけれど書けないということもあります。 読めればいいのか、書けることも必要なのかは判断できませんが、漢字を忘れるのはもったいない。 日本語には漢字のほか、ひらがなやカタカナもあり、とても豊かな表現ができます。 漢字がなくても生きていけるけれど、感受性という面で考えると、漢字もたくさん覚えたほうが豊かになるのではないでしょうか。 (asahi = 8-22-21)

《取材を終えて》 劉さんから「江湖」という言葉が好きだと聞いた。 日本語だと「世間」という言葉に置き換えることができる。 大きな時代の流れの中で、あらがえない部分があるけれど、悠々と過ごす。 そんなイメージがあるという。 長江など大河がある中国ならではだと感じた。 文字だけでイメージが広がり、それを共有できる。 簡単な漢字でも難しい漢字でもそれは同じだ。 あまりに漢字が多い文章は読みにくいかもしれないが、これからもバランスを取りながら使っていきたい。


日本と台湾の与党版「2 + 2」に中国が反発

|自民党の部会長が台湾との会談を調整していることに対し、中国政府は「あらゆる公的往来に断固反対する」と反発しました。 自民党の佐藤外交部会長と大塚国防部会長が台湾の与党民進党の議員と初めて与党版の「2 + 2」を調整していることについて、中国外務省は 19 日の会見で「把握している」としたうえで「台湾とのあらゆる公的往来に断固反対する」と述べました。 さらに「日本が台湾の独立分子に誤ったメッセージを送らないよう厳しく促す」と見直しを求めました。 また「台湾問題について日本は中国の人民に歴史的な罪と責任があり、発言と行動を慎重にすべきだ」と主張しました。 (テレ朝 = 8-19-21)


中国で拘束され懲役 6 年の実刑、刑期満了した日本人女性が帰国

|中国・上海市でスパイ行為に関わったとして拘束され、懲役 6 年の実刑判決を受けた 60 歳代の日本人女性が 12 日、刑期を満了して出所し、帰国した。 日中関係筋が明らかにした。 女性は中国から日本に帰化し、東京都の日本語学校で働いていた。 2015 年、上海に滞在中、スパイ活動を取り締まる国家安全当局に拘束、逮捕された。 罪名や起訴内容は明らかになっていないが、国家の安全を脅かしたとして 16 年 7 月に起訴された。

上海市の中級人民法院(地裁に相当)は 18 年 12 月、女性に懲役 6 年と財産 5 万元(約 85 万円)没収の判決を言い渡した。 中国政府は 14 年に「反スパイ法」を施行し、外国人の取り締まりを強化した。 日本外務省によると、15 年以降、この女性を含む計 15 人の日本人が中国当局に拘束された。 (上海支局・南部さやか、yomiuri = 8-12-21)


「口では嫌がっても体は正直だな …」中国駐大阪総領事館がぶち込んだ "18 禁トンデモ発言" の真相

今年 8 月 4 日、中華人民共和国駐大阪総領事館による、15:54:09 付けのツイートがちょっとした話題になった。 近年になり西側各国から厳しい目を向けられている、新疆ウイグル自治区における少数民族弾圧問題に関係した内容である。 内容の正誤や道義的な妥当性はさておき、いかにも中国の在外公館が言いそうなことである。 中国外交部は近年、西側各国に対して攻撃的・挑発的な言葉をぶつける「戦狼外交」の姿勢が常態化。 駐大阪総領事館もその例外ではないというわけだ。

しかし、今回のツイートには大きな問題があった。 カッコをつけて凄んでみせたつもりが、陵辱モノ 18 禁ゲームの竿役みたいなセリフのせいで、とんだマヌケ文章になってしまったからである。 結果、日本のネット上ではプチ祭りが発生。 「日本人を笑わせて中国への親しみを抱かせるための高等なプロパガンダ戦術では?」と、うがった見方も飛び出したものの、当該のツイートは後日になり削除された。 どうやら、純然たる言葉選びのミスだったらしい。

なんと現代中国語の単語に

ところで、そもそも「口が嫌だと言っても、体は正直なものだ」などという言葉がなぜ中国人の文章に登場したのか。 ツイート自体の主張は賛同できなくても、理由には理解できる事情もある。 実は「口嫌体正直」は、現代中国語の単語としてかなり一般的に使われているからだ。 もちろん、単語の起源自体は日本語のエロ漫画か 18 禁ゲームである。 日本の二次元文化は、1990 年代からゼロ年代にかけて(かなりの部分は海賊版の形で)大量に中華圏に流入しているのだ。

萌えを意味する【萌】、BL (= Boys' Love) 愛好趣味を意味する【腐】、アニメやマンガなどを意味する【二次元】など、本来の字義から離れた意味で現代中国語として定着してしまった単語もかなり多い(これは中国大陸だけではなく台湾や香港も同様だ)。 【口嫌体正直】もそのひとつである。 以下、この手のスラングや新語をまとめた『中華オタク用語辞典(はちこ著、文学通信)』から解説を引用しよう。

【口嫌体正直】は日本のエロアニメなどでおなじみのせりふ「ロでは嫌がっても、体は正直だな」の、漢字だけをピックアップして作られた言葉である。 最初はエロアニメに限定して使われていたが、 最近はそれほど性的な意味はなく ツンデレのキャラクターに対して使われる。

結果、いまや本来の性的なニュアンスはほぼ忘れられ、ちょっとユーモアのある慣用表現として定着してしまった。 たとえば、Google の中国語入力 IME で「kou xian ti zheng zhi」と入力すると一発変換で【口嫌体正直】と表示されるし、ウェブ百科事典の『ウィクショナリー』中国語版や、中国のウェブ百科事典『百度百科』にも独立した項目が立てられているほどだ。

蓮舫も【口嫌体正直】だった

【口嫌体正直】が一般的な場で使用されている事例を紹介しておこう。 たとえば中国最大手の経済情報誌『財経』ウェブ版は昨年 12 月 21 日付けで「口嫌体正直,「蘋果」們紛紛下場造車(口は嫌でも身体は正直、Apple などが続々と自動車開発に参入)」と題した、普通の経済記事を配信している。

また共産党中央機関紙『人民日報』系列の『環球時報』ウェブ版は今年 7 月 28 日付けで「奪牌潮点燃情緒 確診数再創新高 日本対奧運態度在転好?(メダルラッシュにアツくなり、コロナ感染者数は過去最多。 日本の五輪への態度が好転?)」とする記事を掲載。 記事では、かつて東京五輪中止派だったのに「反対なら応援するな、ではない」と態度を変えた立憲民主党の蓮舫参議院議員の変節にも言及しつつ、五輪開幕後の日本世論の変化を【口嫌体正直】だと伝えている。

ほかにも、台湾大手紙の『自由時報』、『蘋果日報』、『中国時報』、『聯合報』、華僑社会の大手ウェブニュースサイト『多維新聞網』など各種の媒体で【口嫌体正直】の用法が観察できる。 なかには台北市長の柯文哲への批判など、おカタそうな内容の記事すら平気で見つかる。 中国のオタク系ウェブ百科事典『萌娘百科』では【口嫌体正直】がもともと台湾から中国に伝播したとする仮説が紹介されている。台湾での用法のほうが一層こなれている印象を受けるのも、そうした事情ゆえかもしれない。

中国在日公館公式アカウント探訪

さて、そろそろ例のツイートの話に戻る。 日本国内の中国在外公館は東京の大使館のほか、各地に 6 つの総領事館があり、札幌を除く各公館がいずれもツイッターに公式アカウントを開設している。 しかし、公式アカウント 6 件のトップ画像を一見すればわかるように、駐大阪総領事館のアカウント(@ChnConsul_osaka)だけ、決定的になにかが異なっている。 プロフィールの文章も、各公館のなかで唯一ハートマークが登場し、「フォローしてね!」とやたらにフレンドリーだ。


総領事館のペン回収箱の上に貼ってあるという自作絵。
気合いの入ったイラストに比して、手書き文字の頼りなさに
オタクのリアリティを感じる。

もちろんツイート内容も同様である。 他のアカウントが、いかにも中国の在外公館らしくしかつめらしい投稿に終止する(駐新潟総領事館はややカジュアルだが、優等生が無理をして明るく振る舞っているような印象を受ける)のをよそに、駐大阪総領事館だけは「ガチ」だ。 以下に過去ツイートの一部を紹介する。

中華ゲーム『アズールレーン』のイラストに総領事館のスタンプが …。
今度は、中華ゲーム『原神』のイラストを「描いてみた」。 しかもコンビニ MMS で印刷できるよ。

もちろん駐大阪総領事館とて中国の在外公館である。 特に最近は、業務に関係した真面目なツイートや、近年の中国の外交的孤立を反映した政治的にピリピリするツイートもかなり多い。 しかし、それゆえにかえって、彼らの本国でのトップである王毅外交部長(外相)のアブラギッシュな顔に混じって萌え美少女イラストが登場する過去のタイムラインのシュールさは際立つ。

どうやら中国の外交機関や対外工作組織は現場の裁量がものすごく大きいらしく、つい最近まで大変フリーダムな SNS 運営がなされてきたらしい。 もっとも、近年の「強国」中国の外交体制のもとでは、そんなほんわかしたノリがいつまでも続くはずもないのだった - -。 (安田峰俊、文春 on line = 8-9-21)