ユネスコ 「潜伏キリシタン」を世界文化遺産登録決定

国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は 30 日、バーレーンのマナマで開かれた会合で、キリスト禁教期の歴史を伝える「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産(長崎、熊本県)」を世界文化遺産に登録することを決めた。 日本の世界文化遺産登録は 6 年連続 18 件目で、自然遺産も含めた世界遺産は 22 件目となる。

文化庁によると、委員会は「キリスト教禁教政策の下でひそかに信仰を伝えた潜伏キリシタンにより育まれた独特の宗教的伝統を物語る他に例を見ない証拠」として登録を決議。 審議では「ユニークで傑出した歴史を語る価値のある遺産」などと評価されたという。 潜伏キリシタン関連遺産は、キリスト教の信仰が禁じられた江戸時代から明治初期の日本で、潜伏キリシタンが地域社会と共生しながら信仰を守り続けた歴史を伝える遺産群。 1637 年の島原の乱の主戦場となった「原城跡(長崎県南島原市)」や、現存する国内最古の教会で国宝の「大浦天主堂(長崎市)」など 12 資産で構成する。

政府は 2015 年 1 月、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」として 14 資産を推薦したが、文化遺産の登録の可否を事前審査するユネスコの諮問機関、国際記念物遺跡会議(イコモス)が「禁教期との関わりに重点を置くべきだ」として見直しを求めた。 これを受け 16 年2 月に推薦を取り下げ、17 年 2 月に潜伏キリシタンに焦点を絞った 12 資産で推薦書を再提出。 イコモスが今年 5 月に「登録が適当」とユネスコに勧告した。

一方、世界自然遺産に推薦していた「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島(鹿児島、沖縄県)」は自然遺産の登録の可否を事前審査する国際自然保護連合 (IUCN) が「登録延期」と勧告したことを受け、6 月に推薦を取り下げた。 最短で 20 年夏の登録を目指して再挑戦する。 (伊澤拓也、mainichi = 6-30-18)

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「潜伏キリシタン」世界遺産へ 「奄美・沖縄」は登録延期

政府は 4 日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産(長崎県、熊本県)」を登録するよう諮問機関が勧告したと発表した。 6 月 24 日から 7 月 4 日にバーレーンの首都、マナマで開かれるユネスコ世界遺産委員会で正式決定される見通し。 登録されると、日本国内の世界遺産は文化遺産 18 件、自然遺産 4 件の計 22 件となる。

政府は多様な動植物が生息する「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島(鹿児島県、沖縄県)」を自然遺産に推薦していたが、ユネスコ諮問機関は登録延期と勧告。 今夏の登録は厳しい見通しとなった。 文化遺産への登録勧告があった潜伏キリシタン関連遺産は、現存する国内最古のキリスト教会の国宝「大浦天主堂(長崎市)」や、禁教下で信仰が維持された集落など 12 の資産で構成。 江戸幕府の禁教政策の中、独特の文化的伝統を育んだ歴史を物語る。

政府は平成 28 年夏の登録を目指し、キリスト教解禁後の教会の建物を中心に、伝来から約 400 年の経過を示す「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」として 27 年 1 月、ユネスコに推薦。 だが、諮問機関から禁教期に焦点を当てるべきだとされ、28 年 2 月に取り下げ、29 年 2 月に新たな推薦書を提出した。 政府は来夏の世界遺産委で、日本最大の「仁徳天皇陵古墳(堺市)」を含む「百舌鳥・古市古墳群(大阪府)」の文化遺産登録を目指す。 (sankei = 5-4-18)


SDGs 未来都市に富山市など 政府、29 自治体選定

政府は 15 日、国連が掲げる「持続可能な開発目標 (SGDs)」を地方にも広めようと、優れた取り組みを提案した 29 自治体を「SDGs 未来都市」に選んだ。 成功モデルがほかの自治体に波及することで、昨年 10 月時点で 1% だった SDGs に取り組む自治体の割合を、2020 年までに 30% に伸ばすことをめざす。

政府は 2 月に公募を開始。 応募があった 55 自治体を審査して 29 自治体を選んだ。 さらに、そのなかから、富山市の LRT (次世代型路面電車)によるコンパクトな街づくりなど 10 のモデル事業を選定し、上限 4 千万円の補助金制度も設けた。 選定証授与式で、SDGs 推進本部長を務める安倍晋三首相は「それぞれの提案を着実に実施し、全世界に誇れる取り組みとなるようご尽力いただきたい」と話した。 (asahi = 6-16-18)

選定された「SDGs 未来都市」

【都道府県】 北海道、★ 神奈川県、長野県、広島県

【市町村】 札幌市、★ ニセコ町、★ 下川町(北海道)、東松島市(宮城県)、仙北市(秋田県)、飯豊町(山形県)、つくば市(茨城県)、★ 横浜市、★ 鎌倉市(神奈川県)、★ 富山市(富山県)、珠洲市、白山市(石川県)、静岡市、浜松市(静岡県)、豊田市(愛知県)、志摩市(三重県)、堺市(大阪府)、十津川村(奈良県)、岡山市、★ 真庭市(岡山県)、宇部市(山口県)、上勝町(徳島県)、★ 北九州市(福岡県)、★ 壱岐市(長崎県)、★ 小国町(熊本県) (注) ★ はモデル事業に選ばれた自治体


千葉県内で地震が相次ぐ スロースリップ現象で注意呼びかけ

6 月 14 日の早朝から夜にかけて、千葉県内で地震が相次いでいる。 午後 7 時 40 分時点で計 6 回の地震が観測された。 中でも午後 7 時 4 分ごろに発生した千葉県南部を震源とする地震は、推定される規模がマグニチュード 4.1 と最大だった。 千葉県いすみ市、睦沢町、大多喜町で震度 3 を記録した。 千葉県東方沖では 6 月に入って地下の岩盤がずれ動く「スロースリップ」現象を観測。 政府の地震調査委員会は今後、周辺の地震活動が活発になる可能性があるとして注意を呼びかけていた。

14 日午前 10 時から午後 6 時にかけて起きた 3 回の地震に関して、気象庁地震予知情報課が NHK ニュースの取材に、以下のようにコメントした。 (安藤健二、Huffpost = 6-14-18)

「過去にスロースリップが起きた際に地震があった範囲に含まれている。 より揺れの大きな地震が起きる可能性もあるので、今後の地震活動に十分注意してほしい。」


日本の人口 1,400 人あまりの町が、中国で絶賛された理由

6 月 5 日、中国版ツイッター・微博で、人口 1,400 人あまりの徳島県上勝町を紹介する動画が掲載された。 掲載されたのは、「ごみゼロの町」として知られる同町を紹介する、外国人向けの英語ナレーション動画。 生態環境を改善すべく、この町では 15 年前からごみの分別を非常に細かく行っており、80% のごみがリサイクル、あるいは堆肥としての再利用に回されているという。 また、高齢者の多くが里山の葉っぱを採集して料理の「つま」として飲食店などに販売するビジネスを手掛けているそうだ。

同町の美しい風景や、風景を守るためのごみ分別の取り組みを見た中国のネットユーザーからは「本当にきれいな町だな」、「素晴らしい。 良いところは学ぶべき。」、「全体のモラルが高いからこういうことができる。 中国の高齢者だったらどうなっていることか。」、「わが国のごみ分別なんて、箱が違っても回収する車が全部一緒だから何の意味もない」といった感想が寄せられた。

また、「日本の農村は本当に美しい。 そして、ちっとも時代に遅れていない。」、「日本は田舎に行けば行くほどますます清潔になっていく」、「日本人のモラルと自律性の高さは否定しようがない」などとし、同町のみならず多くの日本の農村が豊かで環境も美しいことを指摘するユーザーも少なくない。 中には「日本で不思議なのは、コンビニではビニール袋が無料で、しかも何枚かに分けて商品を入れたりするのに、街にはビニール袋が散乱していないということ」との感想も見られた。 (RecordChina = 6-10-18)


<秋田新幹線>新ルート整備 600 億円試算 トンネルは 10 キロ超、工期 10 年見込み

JR 東日本が検討している秋田新幹線の岩手、秋田県境の新ルート整備で、同社が 600 億円規模の概算事業費を秋田県や沿線自治体に対し提示していたことが 7 日、分かった。 トンネル新設を含む工事区間は県境をまたぐ十数キロになるとみられる。 新ルート整備を検討しているのは奥羽山脈の仙岩トンネルを通り、秋田新幹線が走行する田沢湖線の赤渕(岩手県雫石町)−田沢湖(仙北市)間(18.1 キロ)。 この県境区間は山が険しいため谷底を縫うように線路が走り、悪天候に弱い。

県境区間の過酷な走行環境を踏まえ、同社は新ルート整備に向けた現地調査を実施。 昨年 11 月ごろ、県や沿線自治体に概算事業費が 600 億円規模になるとの試算を伝えた。 同社は県などに対し、事業費規模に加え、(1) 工期は 10 年程度の見込み、(2) トンネル新設でカーブが解消され走行時間短縮につながる - などと説明したという。

新たなトンネルの工事区間は延長が 10 キロを超すとみられる。 同社は現時点で掘削地点や形状などの詳細を明らかにしていない。 深沢祐二社長は 5 日の定例記者会見で「(新ルートの対象区間は)並行する道路がなく、トラブルの際に乗客の避難誘導が非常に難しい」と述べ、秋田新幹線の県境区間が抱える避難誘導面の課題に言及した。 新ルート整備はこうしたリスクへの対応策にもなる。 (河北新報 = 6-8-18)

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<秋田新幹線> JR 東、新ルート検討 岩手県境にトンネル、防災強化し運行安定化へ

JR 東日本が、秋田新幹線の岩手、秋田県境にトンネル新設を含む新ルートの整備を検討していることが 31 日、分かった。 新トンネルは県境をまたぐ現在の仙岩トンネルの代替となる。 秋田新幹線は県境区間で奥羽山脈の山々の間を縫うように走る在来線ルートを使っており、新ルート整備は防災面の強化や運行安定化が狙い。 アクセス性向上も期待される。

大仙市の老松博行市長が 31 日開会の市議会 6 月定例会で明らかにした。 同市や秋田県によると、新ルートと新トンネルの整備を検討しているのは秋田新幹線が通る田沢湖線の赤渕(岩手県雫石町)−田沢湖(仙北市)間(18.1 キロ)。 奥羽山脈を横断する区間で、特に沢沿いを通る秋田県側はカーブがきつく、勾配が大きい。 風雨や雪などの悪天候に弱く、運休や遅延が度々発生している。

JR 東日本は輸送障害の解消のため、約 3.9 キロの仙岩トンネルよりも長く、直線的な単線の新トンネルを構想した。 複数のルートを検討しているとみられ、2015 年 5 月にボーリングなどの現地調査に着手。 17 年 11 月、県に結果を説明した。 県の担当者によると、JR 東日本は「整備費用がかかっても維持費は少なく、災害に強いなどのメリットがある」と話したという。

秋田新幹線大曲駅がある大仙市は 7 月、沿線自治体などで構成する整備促進期成同盟会を設立する方針。 老松市長は市議会の市政報告で「安全性向上や定時運行による経済的効果を期待する」と述べた。 秋田新幹線は 1997 年に開業した。 既存の鉄道線路を拡幅したミニ新幹線で、最速 3 時間 37 分で東京 - 秋田間を結ぶ。 JR 東日本秋田支社は「現段階で話せることはない」としている。 (河北新報 = 6-1-18)


山形県庄内から次世代の街づくりを発信する、「ヤマガタデザイン」の新たな試みとは

記事コピー (Pen = 6-5-18)


福島銀に業務改善命令、収益力向上求める 金融庁

今回は法令順守違反に対する行政処分ではなく財務に関する内容のため非公表。 金融庁は地銀の経営環境が厳しさを増すなか、金融行政方針で「ビジネスモデルの持続可能性に深刻な課題を抱えている金融機関を検査し、課題解決に向けた早急な対応を促す」と表明。 福島銀などを対象に検査を実施していた。 福島銀は検査を踏まえて、将来の損失の芽を早期に摘むための損失処理を実施。 営業拠点としての収益力が下がっている店舗の資産としての価値を下げる減損処理などをした結果、7 期ぶりに最終赤字となった。

森川英治社長が引責辞任し、後任に同じ福島県の競合行である東邦銀行の元専務、加藤容啓氏を迎えて再建を目指す。 福島銀の財務の健全性を示す自己資本比率は 18 年 3 月末時点で 9.54%。 国内で営業する銀行に求められている 4% の基準を大きく上回っている。 金融庁は業務改善命令を出すことで、新体制のもと福島銀が組織一丸となって着実に再建計画を実行し、収益力を高めることを求める。 (nikkei = 6-2-18)


学習漫画「富山県のひみつ」に 16 カ所誤り

今年 3 月に全国の小学校や図書館に配布された学習漫画「富山県のひみつ」に誤りが 16 カ所見つかった。 魚津市のたてもん祭りの開催時期や、女子レスリングのリオデジャネイロ五輪金メダリストで高岡市出身の登坂絵莉選手の階級などに誤りがあった。 県の委託を受けて制作した学研プラス(東京都)が負担し、修正版約 3 万部を今月中に再配布する。

学習漫画は、富山の魅力を発信しようと県が予算 3,000 万円で出版することにし、制作を学研プラスに発注。 配布後、一部誤りに気付いた読者から指摘があり、同社で調べ直したところ、誤りは 16 カ所にも及んだ。 ▽ 8 月のたてもん祭りは「5 月」に、▽ 48 キロ級の登坂選手は「46 キロ級」になっていた。 さらに、▽ 2016 年のリオ五輪を「17 年」、▽ 黒部ダムカレーの説明で「カツは遊覧船」とすべきところを「カツは放水」、▽ 北陸新幹線を北陸本線 - - などと誤りのオンパレード。

県企画調整室は「校正の段階で複数の誤りを指摘したが、そのまま掲載となり遺憾だ」と憤る。 同社の広報担当は「最終的に直し漏れの人的ミスが出た。 子どもに誤った情報を伝えてはならないと修正版の再送を決めた。 大変申し訳ない。」と陳謝した。 同様の学習漫画は、埼玉、山梨、福島、宮城の各県と岡山県倉敷市、和歌山県広川町が出版している。 富山版は表紙に、氷見市出身の漫画家、藤子不二雄 (A) さんの人気作「忍者ハットリくん」のキャラクターをあしらうなど特徴を出した。 同室担当者は「(修正された)漫画を読んで、全国の子どもたちが富山ファンになってほしい」と期待してる。 (鶴見泰寿、mainichi = 5-31-18)


赤字続き休館、道の駅はつらいよ 当初は物販想定なく …

道の駅河北(山形県河北町)の施設「ぶらっとぴあ」が 4 月から休館している。 赤字が続き、指定管理者が町に指定取り消しを求めて認められたためだ。 道の駅は産地直売所が人気を集めるなどして全国で増加中だが、一体何があったのか。

東北中央道東根インターチェンジから西へ約 2 キロの国道 287 号沿い。 4 月 19 日に訪れると、ぶらっとぴあの 3 階建ての建物のドアは閉ざされ、中は薄暗かった。 1 階は売店、2 階は観光パンフレットなどを置いた休憩室、3 階はレストラン。 約 50 台分の駐車場や屋外のトイレは利用できるものの、立ち寄った東根市の会社員の男性 (59) は「3 階に上がれば最上川がきれいに見えるかな、と思って訪れたのですが残念です」と話した。

3 月までは、情報通信機器販売・施工会社ゴトウ通信(河北町)が指定管理者として運営していた。 2015 年秋、指定期間を 16 - 20 年度とした公募に唯一応じた。 だが、2 年間で運営を断念した。 後藤健治社長 (60) は「地域に根ざした情報発信基地を目指してきたが、設備投資に見合うほど売り上げが増えなかった」と言う。 道の駅河北が開業したのは 1994 年。 国土交通省山形河川国道事務所によると、21 カ所ある県内の道の駅で 4 番目に古い。

町商工観光課によると、道の駅河北は当初は駐車場、トイレ、道路情報が中心だった。 2000 年ごろに 1 階に売店を置いたが、面積は 30 坪弱。後藤社長は「風除室にも商品を並べていた」と話す。 設備の老朽化も課題だった。 後藤社長によると、3 階の厨房の冷蔵庫の保冷機能が衰えていたり、エアコンが動かなかったりしていた。 そこで運営に向けて売店も含め、約 1,700 万円かけて改装したという。 そのおかげで利用客が増え、16 年度に約 3,500 万円だった売り上げは 17 年度には約 4,500 万円に。 ただ、赤字は続いた。

後藤社長はさらに改装を進めようとしたが町が認めず、20 年度の売り上げ目標 7,500 万円を達成できないと判断。 町と協議し、3 月 29 日に指定取り消しになった。 今年 4 月にできた道の駅米沢には、米沢牛を味わえるレストランや農産物が並ぶコーナーがある。 道の駅は、ドライバーの休憩場所だけでなく、観光の目的地にもなりつつある。 もともと物産販売をする想定はなかったという道の駅河北。 町は休館後、3 階のレストランをやめ、1 階の軽食スペースを広げるなどの案を検討。 再開の時期なども含め、どう改修していくのかといった案を 6 月議会に提出する。 (上月英興、asahi = 5-30-18)


最新版! 20 政令指定都市「幸福度」ランキング

さいたま市が 2 位に後退、1 位になったのは?

『全 47 都道府県幸福度ランキング 2018 年版(寺島実郎監修、日本総合研究所編)』が東洋経済新報社より刊行された(5 月 25 日発売)。 この記事では、政令指定都市ランキングをお届けする。

さいたま市を抜き浜松市がトップに

全 47 指標の総合ランキングでは、政令指定都市 20 市中、浜松市が 1 位となった。 浜松市は財政健全度や合計特殊出生率が 1 位など、自治体としての基本的なポテンシャルが高いことに加え、古くからのものづくり産業の集積など、安定した雇用環境も有している。 また、健康分野や生活分野も上位 3 位内と高順位で、健全な市民生活を送ることができる環境も整っており、総合ランキングでさいたま市を抜きトップとなった。

2 位はさいたま市であり、人口増加率や所得など、基本指標が 1 位で、浜松市と同様幸福度の高い地域づくりを進めるための基本的な力を有している。 前回と比べて、仕事分野の順位を若干落としたことが影響し、2016 年版の 1 位から順位を一つ落とした。 総合 3 位は川崎市であり、雇用領域、企業領域ともトップクラスで、仕事分野では 1 位である。 これまでも京浜工業地帯の中核工業都市として発達してきたが、近年は市内に拠点を持つ大企業の知的財産を中小企業に提供する「川崎モデル」の展開や、先進技術の研究開発拠点の形成など、全国の注目を集める取り組みを推進している。 (東洋経済 = 5-27-18)


地方の国際線、週 1,000 便超 訪日客誘致に追い風

地方空港の国際旅客定期便が 2018 年夏ダイヤで初めて、週 1,000 便(往復)を突破した。 福岡空港を中心に台湾や韓国との直行便などが増加、地方空港全体では前年同期より 14% 増え、伸び率で成田空港や関西国際空港を上回った。 増便は年間 2,800 万人を超えた訪日外国人(インバウンド)を、直接地方へ呼び込むための追い風になることが期待される。 (nikkei = 5-26-18)


地域再生、担い手は元マツダ社員 古民家で窯焼きピザ

広島県三原市の旧山陽道沿いの古民家は、窯で焼いたピザが人気のカフェレストランだ。 厨房でピザ生地を回すのは、運営会社「よがんす白竜」社長の高東(たかとう)浩明さん (49)。 自動車メーカーのマーケティング担当から転身して、まちのにぎわいづくりを担う。 中に入ると、古民家と調和した無垢材の特注テーブルが並ぶ。 ボサノバが流れ、くつろぎたくなる空間。 地元産とイタリア産の食材を使ったピザやパスタなどが売りだ。

「開発に取り残されて、人を呼び込むのは大変な場所。 それでも地域を元気にしたい、地元の人に喜んでほしいと思った。」と高東さん。 約 1 年前、「カフェ・レストランよがんす」としてオープンした。 元マツダ社員。 マーケティング戦略などを担当したが、学生時代からの起業の夢を果たそうと 2004 年に退社。 地元に戻り、13 年に運営を始めたのが「道の駅よがんす白竜」だった。 「よがんす」は備後地方の方言で、「いいですね」という意味だ。

山間部への集客は簡単ではない。 目的地として来てもらう絶対的な存在感が必要だ。 外観が洋館という特徴を生かし、地元特産の大和(だいわ)レンコンを使った石窯焼きピザなどを発案。 客層を広げ、3 年で来場者が約 10 倍に。 「観光名所」に生まれ変わった。 市街地の活性化に取り組む会社「まちづくり三原」からその実績を買われ、古民家の運営を打診された。 「地域の特色を生かし、やり方を考えれば、輝いていける。 『よがんす』らしい事業スタイルで、店舗出店や自社ブランドの製品展開へと広げていきたい」 (近藤郷平、asahi = 5-23-18)


秋田県 雄物川で氾濫発生 日本気象協会

低気圧や前線の影響で、東北地方は記録的な大雨に
秋田県を流れる雄物川では氾濫が発生しました

低気圧や前線の影響で、東北地方は北部を中心に記録的な大雨となっています。 特に、秋田県内で雨の量が多くなり、降り始め(17 日午後 6 時)から今日 19 日午前 5 時までに、北秋田市阿仁合(あにあい)で 206.0 ミリなど、5 月ひと月分を上回る量の雨が一気に降った所もあります。

この大雨で川が増水し、秋田県を流れる雄物川では、上流域(大仙市付近)と、下流域(雄和向野地区付近)で、今朝(19 日)、氾濫が発生しました。 自治体からの避難情報を確認するとともに、安全確保を図るなど、適切な防災行動をとって下さい。 なお、東北地方では、大雨のピークは過ぎつつありますが、秋田県内をはじめ、北部を中心に増水している川があり、今後も水位の高い状態が続くおそれがあります。 また、地盤が緩み、土砂災害の危険性が高くなっている所もあります。 しばらくは、川や崖など危険な場所にはむやみに近づかないでください。 (tenki.jp = 5-19-18)

前 報 (8-26-17)


LCC 専用ターミナル着工 来年度オープン 中部空港

中部空港(愛知県常滑市)で 16 日、格安航空会社 (LCC) の専用ターミナルが着工した。 来年度上期にオープンする。 事業費は非公表。 2 階建てで、延べ床面積は約 4 万 5 千平方メートル、駐機場は 10 機分ある。 年間 450 万人が利用できるという。 中部には LCC が 7 社就航しており、このうち同空港を拠点とするエアアジア・ジャパンが新ターミナルの利用を表明している。 中部は LCC の積極的な誘致を進めており、近く、韓国のティーウェイ航空とエアプサンも就航する。 (友田雄大)

旅客数、開港時を初めて上回る

中部空港会社は、2018 年度の旅客数が、開港直後の 05 年度を初めて超える見通しになったと明らかにした。 18 年度は昨年度から 13% 増の 1,300 万人を予想する。 訪日外国人が増えたことや国内の景気回復、新規路線開設を受け、国際線、国内線ともに 1 割以上増えると見込む。 中部空港の旅客数は万博開催で利用者が増えた 05 年度に 1,235 万人を記録。 その後は景気低迷や欧米路線撤退があり、その数字をこれまで上回っていない。 友添雅直社長は「なかなか超えられなかったので感慨深い。 海外でも中部の存在感が上がる。」と話した。

開港当初の旅客数を超えれば、同社がめざす 2 本目の滑走路建設に向け、追い風となる。 国土交通省は、旅客数が開港当初を下回る状況では「2 本目はない(幹部)」との姿勢だ。 友添社長は「発展が続けば、次の大きなステップとして 2 本目滑走路につながりやすくなる」と期待する。 (asahi = 5-17-18)


さあ、山開き 乗鞍スカイライン全面開通

北アルプスの乗鞍岳(3,026 メートル)を走る「乗鞍スカイライン(14.4 キロ)」が 15 日、冬季閉鎖を終えて全面開通した。 自然環境を守るため 2003 年からはマイカーの通行を規制。 バスやタクシーなど認められた車両のほか、最近は自転車で走る人が増えている。 通行は 10 月末まで。 午前 10 時過ぎからは標高約 2,700 メートルの終点・畳平(岐阜県高山市丹生川町)で山開き祭が営まれ、観光関係者たちが今季の安全を祈った。 (永持裕紀、asahi = 5-15-18)


新燃岳噴火、噴煙 4,500m まで上がる 3 キロ圏内警戒

宮崎・鹿児島県境にある霧島連山・新燃岳(しんもえだけ、1,421 メートル)で 14 日午後 2 時 44 分ごろ、噴火が起きた。 福岡管区気象台によると、噴煙が火口から一時約 4,500 メートルの高さまで上がった。 新燃岳の噴火は 4 月 6 日以来。 気象庁は引き続き噴火警戒レベル 3 (入山規制)を維持し、火口から 3 キロ圏内で大きな噴石などへの警戒を呼びかけている。 (asahi = 5-14-18)

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長江川流域、稲作断念 えびの市、代替水源利用できるか調査へ

霧島連山・硫黄山(1,317 メートル)の噴火により、えびの市の長江川が白濁している問題で、同市は 6 日、同川と下流の川内川から取水する水田で今季の稲作を断念することを決めた。 最大で同市全体の 18% にあたる約 460 ヘクタール、約 650 戸が対象となる。 川以外に湧水池などから水を引くことができる一部の地域については、水質検査の結果を待って作付けの可否を判断する。

同日、県や JA えびの市などと対策会議を開催。 長江川と川内川からは県の調査で環境基準値を超えるヒ素などが検出され、水質改善の見通しが立たないことから、同市は川の水を使う地域では取水せず、今季の稲作を断念することを決めた。 出席した流域の水利組合や土地改良区、自治会などの代表ら 90 人に協力を要請し、受け入れられた。 これらの組織を通じ、農家に作付け中止の文書を配布する。 (宮崎日日新聞 = 5-6-18)

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桜島、南岳山頂火口で爆発的噴火 噴煙 2,100 メートル

鹿児島市の桜島の南岳山頂火口で 26 日夜、爆発的噴火が観測された。 気象庁によると、噴煙は火口から 2,100 メートルまで上がった。 噴石は同火口から 1,300 - 1,700 メートル飛散した。 (長沢幹城、asahi = 4-27-18)

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霧島連山、新燃岳で爆発的噴火 噴煙 5,000 メートル

噴火活動が続く宮崎と鹿児島県境の霧島連山・新燃岳(しんもえだけ、1,421 メートル)で 5 日午前 3 時 31 分、爆発的噴火があった。 噴煙は一連の噴火で最も高い約 5,000 メートルまで達し、大きな噴石が火口から約 1.1 キロまで飛んだ。 噴火警戒レベルは 3 (入山規制)を継続している。 気象庁によると、新燃岳の爆発的噴火は 3 月 25 日以来。 火口から約 3 キロの範囲で大きな噴石が飛び、同約 2 キロまで火砕流が達する可能性があるといい、警戒を呼びかけている。 (吉住遊、mainichi = 4-5-18)


宙に浮いた? 小天守 熊本城の復旧現場、石垣の解体進む

2016 年 4 月の熊本地震で大きな被害を受けた熊本城(熊本市中央区)の天守閣などの復旧現場が報道機関に公開された。 柱や壁が損傷した小天守は、足元で崩れた石垣の解体が進み、宙に浮いたような状態となっている。 熊本城の天守閣は、西南戦争で 1877 (明治 10 )年に焼失し、1960 年に復元された。

鉄骨やコンクリートの基礎で支えられていたが、小天守は建物の重さが石垣にも直接かかる構造だったため、被害が大きくなった可能性が指摘されている。 復旧工事では、小天守を計 7 カ所の鉄筋コンクリートなどの基礎だけで支え、石垣には建物の重さがかからない構造に変える。 熊本市は、大天守の外観を 19 年までに復旧。小天守を含めた全体の復旧は、21 年春の完了を目指す。 (大畑滋生、asahi = 5-12-18)

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熊本地震で被害の豊肥線、進む復旧工事 一部で不通続く

2 年前の熊本地震で被災し、一部の区間で不通が続いている JR 豊肥線。復旧工事が進む肥後大津(熊本県大津町) - 立野(同県南阿蘇村)間の現状を、JR 九州が 9 日、報道陣に公開した。 立野駅では地震で損壊したホームが修復されており、今後、レールの敷設などが進む予定だ。

熊本県と大分県を結ぶ豊肥線は土砂崩落によるレールの寸断などで、肥後大津 - 阿蘇(同県阿蘇市)間の約 27 キロが現在も不通になっている。 比較的工事が容易な肥後大津 - 立野間(約 10 キロ)で復旧工事を優先的に進めており、9 日は立野駅の構内や、途中区間の復旧工事の現場が公開された。 JR 九州によると、不通区間全体で被害があった約 50 カ所のうち、復旧工事に着手したのは 22 カ所。 (女屋泰之、asahi = 4-9-18)

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熊本城、新しい瓦の大天守披露 地震から 2 年、進む復旧

2016 年 4 月の熊本地震で、石垣が崩れるなどの大きな被害を受けた熊本城(熊本市中央区)の天守閣に新しい瓦がふかれ、3 日午前、仮設屋根に覆われていた天守閣の大天守の上部が姿を現した。 熊本城の天守閣の復旧工事は昨年末に始まり、約 7,200 枚の新しい瓦がふかれた。 この日は朝から作業を始め、クレーンを使って重さ約 7.7 トンの仮設屋根を慎重につり上げ、ゆっくりと取り除いた。 近くの二の丸広場などでは市民らが様子を見守った。

熊本城の天守閣は 1960 年に復元された鉄筋コンクリート造り。 2 年前の地震で多くの瓦や二つのしゃちほこが落ちたほか、内部の展示物も倒壊した。 熊本市は 2019 年度中に大天守の外観を復旧させる計画で、6 日には復元されたしゃちほこの一つが屋根に載せられる予定。 (神崎卓征、asahi = 4-3-18)

前 報 (8-27-17)


西郷の墓地で大久保の法要「待った」 反発受け名称変更

明治維新の立役者である薩摩藩の大久保利通の没後 140 年の法要を、西郷隆盛が眠る鹿児島市の墓地で催そうとした有志のグループが反発を受け、法要の名称などを変更していたことがわかった。 西郷と幼なじみだが、西南戦争で西郷を敗死させた大久保への風当たりは今も強い。 法要は西南戦争の戦没者を政府軍、薩摩軍問わず追悼するものとして、6 日に開催される。 大久保と西郷は同じ鹿児島・加治屋町の出身。 徳川幕府を倒し、明治維新を成し遂げた 2 人だが、新政府の政策をめぐって対立。 1877 年に薩軍を率いて反乱を起こした西郷を鎮圧した大久保の人気は、西郷に比べるといま一つだ。

明治維新 150 周年の今年は、西南戦争の翌年に東京で暗殺された大久保の没後 140 年にもあたる。 そこで、西郷らが葬られている同市の南洲墓地に昨年 9 月、政府軍と薩軍を一緒に弔う慰霊塔を建立した有志の団体「西南之役官軍薩軍恩讐を越えての会」が、大久保の命日である今月 14 日に近い 6 日に、「大久保利通公没 140 年法楽」を慰霊塔前で催そうと計画した。 同会の会長は、NHK の大河ドラマ「西郷どん」で時代考証を担当している鹿児島県立図書館の原口泉館長が務めている。

しかし、東京・上野の西郷像の清掃や西郷の研究活動などに取り組む市民グループ「敬天愛人フォーラム 21 (東京)」が、「大久保は西郷を死地に追いやった人物」と反発。 南洲墓地での大久保の法要を取りやめるよう求めた。 内弘志・代表世話役は「大久保は南洲墓地に葬られているわけでもない。 賊軍の汚名を着たまま眠る人々や遺族の思いを考えてほしい。」と話す。

同会事務局を務める鹿児島市の大雄山南泉院の宮下亮善住職は「法要は大久保だけのためでなく、官軍側、薩軍側の分け隔てなく平等に供養したいだけ」とするが、反発を受けて、法要の名称を「西南之役官軍薩軍恩讐を越えての法要」に変更。 予定していた原口会長の講演のタイトルも「明治維新と大久保甲東」から「大河ドラマの中の西郷と大久保」に変えた。 原口会長は「対立を深めるようなことは好ましくないと判断した」と話した。 南洲墓地での法要には、西郷の子孫らを含めて 110 人ほどが出席する予定という。 (町田正聡、asahi = 5-5-18)


中尊寺金色堂、壁に隙間 空調や震災が原因? 調査へ

昭和の大修理から今年で 50 年を迎えた国宝の中尊寺金色堂(岩手県平泉町)で、板壁に「隙間」やはくらくが見つかった。 同寺は原因を調べるため今年度、専門家らによる調査を行う。 結果を受けて、修理などを含めた対策を検討する。

金色堂は 1124 (天治元)年の建立。 約 7 年かけて 1968 年に終わった昭和の大修理ではコンクリート製の覆堂(おおいどう)が造られ、その後、湿気対策として空調設備の改修なども行われた。 4 月 30 日にあった金色堂大修理 50 年記念シンポジウムで、中尊寺の山田俊和貫首は「(壁面に)切れ目が広がったり、はくらくがあったり、板壁は 1 センチくらいの隙間がある」と指摘。 空調や震災が影響した可能性もあり「今後 50 年先まで、どんな修理が必要でどんな状況なら後世に伝えられるか、研究を始める」と調査に乗り出すことを明らかにした。 (泉賢司、asahi = 5-3-18)

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法被姿の男衆、山車を次々海へ 「亀崎潮干祭」始まる

ユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」の一つ、亀崎潮干祭(しおひまつり)が 3 日、愛知県半田市で始まった。 最大の見どころは「海浜曳き下ろし」。 法被姿の男衆が威勢良くかけ声をあげ、5 両の山車(やまぐるま)を水しぶきを上げながら次々に砂浜から海へと引き込んだ。

名古屋市から友人らと訪れた大学院生安井海洋(みひろ)さん (27) は「勇壮でたくましい祭り。 山車にある彫刻も美しく、歴史を感じます。」と見入っていた。 4 日の海浜曳き下ろしは午後 2 時 5 分ごろから。 (豊平森、asahi = 5-3-18)


豪華客船 3 隻が横浜港で初共演 活況でも、横浜素通りも

大型連休が始まった 28 日、全長 300 メートル前後の大型クルーズ船 3 隻が横浜港で競演した。 横浜市によると、横浜港に大型外国客船 3 隻が同時に着岸するのは初めて。 ゆったりとした旅を楽しむクルーズ市場は活況で、寄港数が上向いている。 28 日午前 5 時 50 分すぎ、朝日を浴びたバハマ船籍のノルウェージャン・ジュエル(約 9 万 4 千トン、294 メートル)が横浜ベイブリッジをくぐった。 続いて、英国船籍のダイヤモンド・プリンセス(約 11 万 6 千トン、290 メートル)も登場。 2 隻は山下ふ頭、大さん橋ふ頭にゆっくりと接岸した。

ベイブリッジ近くの大黒ふ頭には、27 日から停泊するパナマ船籍の MSC スプレンディダ(約 13 万 8 千トン、333 メートル)も見える。 3 隻とも 28 日夜までに出港する。 この 3 隻だけで計 1 万 7 千人が乗り下りすると市はみている。 山下ふ頭に下り立ったイタリア・ミラノの女性 (57) は、中国・上海、香港などを巡る約 1 カ月の船旅を終え、羽田空港近くのホテルで 1 泊して帰国するという。 「これから東京の山手線を回って新宿や渋谷、銀座を訪れ、美術館で浮世絵を見たい。 日本が大好き。 また来ます。」 (武井宏之、asahi = 4-28-18)


大丸松坂屋、名古屋・栄に新店舗 2020 年開店目指す

大丸松坂屋百貨店が名古屋・栄に新たにできる商業施設への出店を検討していることがわかった。 新ビル 1 棟をまとめて借りあげ、テナントを誘致するとみられる。 栄地区では中日ビル建て替えや百貨店・丸栄閉店後の跡地再開発といった動きが加速する中、活性化につながるか注目される。 新ビルができるのは広小路通と大津通が交わる栄交差点の角地にある「日本生命栄町ビル」跡地。 すでに解体工事を終え、新たに日生が地上 6 階、地下 2 階建てのビルを建てる。 延べ床面積は 6,300 平方メートルで、地下街のサカエチカとつなげる計画。 2020 年後半オープンをめざす。

大丸松坂屋百貨店を傘下に持つ J フロントリテイリングは、栄地区で松坂屋名古屋店や名古屋パルコを展開。 最近は不動産事業も強化しており、東京では複合商業施設「GINZA SIX (ギンザシックス)」や「上野フロンティアタワー」を開業し、好調なテナント収入を上げている。 名古屋市の商業施設は、JR 名古屋高島屋の専門店街「タカシマヤ ゲートタワーモール」や複合商業施設「グローバルゲート」が昨年相次いで開業し、名古屋駅周辺の勢いが目立つ。 再開発の遅れが指摘された栄地区だが、中日ビルの建て替えや 6 月末で閉店する丸栄の跡地利用など開発の動きが出てきている。 (細見るい、asahi = 4-20-18)


ことでんに京急? 赤と白、上京時の利用 PR 香川

香川県を走るローカル鉄道ことでんの琴平線(高松築港 - 琴電琴平)で、京浜急行電鉄(東京)のシンボルである赤と白のカラーリングを施した車両が、16 日から運行を始めた。 乗客に対し、高松空港から羽田空港経由で上京する際の京急の利用を PR する。 京急の羽田空港国内線ターミナル駅は 11 月に開業 20 周年を迎える。 空港から都心へのアクセスには東京モノレールなど競合する交通手段もあるなか、京急を広く知ってもらうため、昨年 10 月の大阪を手始めに、長崎や鹿児島、沖縄で京急のラッピングを施した車両を走らせている。

ことでんの全 84 両のうち半数以上にあたる 44 両が京急から譲渡され、主力車両として活躍している。 今回ラッピングされたことでんの「1080 形」は、京急時代「1000 形」として約半世紀活躍した車両だ。 京急は川崎大師、ことでんはこんぴらさんへ参拝客を運ぶなど、成り立ちや発展の経緯が似ているなどの縁もあり京急からことでんに提案したという。

16 日には仏生山駅で出発式があり、ことでんのマスコットキャラクターのことちゃん、ことみちゃん、京急のけいきゅんが見守るなか、記念のヘッドマークを施した車両が高松築港へ向け走り出した。 京急の桜井和秀運輸営業部長は「これを機に高松、香川、四国のみなさんにより多く知ってもらいたい」、ことでんの川上純一鉄道事業本部長は「空港まではことでんのリムジンバスで、羽田からは京浜急行を使ってほしい」と呼びかけた。 (森下裕介、asahi = 4-17-18)