「海に散骨」は中国当局が主導か 劉暁波氏死去

中国の民主化運動の象徴的な存在で、今月亡くなった作家の劉暁波氏について中国当局は、15 日、遺骨は海にまかれたと発表し、支持者の間では、追悼を行う象徴的な場所を作らないよう当局が主導したのではないかとの見方が出ています。 中国共産党の一党支配を批判するなどして有罪判決を受け、服役中にノーベル平和賞を受賞した作家の劉暁波氏は、末期の肝臓がんを患って、今月 13 日東北部・瀋陽の病院で亡くなりました。

瀋陽市の政府は 15 日、記者会見を開き、劉氏は火葬に付され遺骨は海にまかれたと発表しました。 当局は、会見に、劉氏の兄を出席させたり、妻の劉霞さんが遺骨を海にまくことを望んだとする映像を公開したりして、「遺族の意向」だと繰り返し強調しています。 ただ、支持者の間では、実際は、中国当局が遺族に圧力をかけ、民主化を求める人たちが追悼を行う象徴的な場所を作らないようにするため、海にまくよう主導したのではないかとの見方が出ています。

このうち、劉氏の友人の 1 人は、NHK の取材に対して「遺骨を海にまいてしまえば支持者らが集まって追悼する場所がなくなってしまう。 遺族は、本当は自宅のある北京で埋葬したかったのではないか。」と述べています。 妻の劉霞さんをはじめ遺族は、当局の監視下におかれていて、友人や支援者と接触できない状況で、当局側ばかりが「遺族の意向」だとする発表を続けています。

劉氏の友人「警察に連行された人も」

劉暁波氏の友人で、劉氏とともに中国共産党の一党支配を批判した「08 憲章」と呼ばれる文章を発表した作家の野渡氏が広東省広州で NHK の取材に応じ、警察から広州以外の地域に移動しないよう警告されていることを明らかにしました。 そのうえで野氏は、「上海など、ほかの地域に住む劉暁波氏の友人も警察から警告を受けている。 そのうち何人かは、私服警官にどこかに連れて行かれた。」と述べ、劉氏の死後、支持者が結束して反発しないよう中国政府が統制を強めている現状を訴えました。

中国では、劉氏に関する情報がインターネットで検索できない状況が続いていて、野氏は「中国政府は劉暁波氏の思想がインターネットを通じて広がり民衆が立ち上がることをおそれている」と指摘しました。 そして、野氏は「劉氏に安心してもらうためにも私たちは自由な中国を実現しなければならない」と述べ、劉氏の思いを受け継ぎ、民主化や言論の自由を訴え続ける考えを示しました。 (NHK = 7-16-17)

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劉暁波氏が死去 中国の民主化訴え、獄中でノーベル賞

中国の民主化を訴えて投獄されたまま、ノーベル平和賞を受賞した著名な人権活動家で作家の劉暁波(リウシアオポー)氏 (61) が 13 日、入院先の病院で死去した。 遼寧省瀋陽市の司法局が発表した。 今年 6 月に末期の肝臓がんと判明。 刑務所外の病院で治療を受けていた。

劉氏は北京師範大講師だった 1989 年、全国の学生らが北京の天安門広場で民主化を求める運動を始めると、研究のため滞在していた米国から戻ってデモに加わり、ハンストを指揮。 軍による介入と弾圧の危険が高まると、友人 3 人と軍幹部との交渉に臨み、学生らを広場から撤退させた。 軍が学生らに発砲した天安門事件の犠牲を減らした「四君子」とも称されたが、事件後は反革命罪で 1 年 7 カ月投獄された。

出所後も国内にとどまって事件の犠牲者の名誉回復や民主化を求める運動に関わり、当局に繰り返し拘束されながら、政府や党の批判を続けた。 北京五輪が開かれた 2008 年、中国共産党の一党独裁の放棄や言論の自由などをインターネット上で呼びかける「08 憲章」の起草者の中心となった。 多くの賛同署名が集まったが、中国当局は劉氏を国家政権転覆扇動容疑で逮捕。 10 年 2 月に懲役 11 年の実刑判決が確定し、遼寧省錦州の刑務所に収容された。

同年 10 月、ノルウェーのノーベル賞委員会は劉氏を「20 年以上にわたり、中国で基本的人権の適用を唱え、人権を求める幅広い闘いの最大の象徴になった」と評価して平和賞の授与を決定。 服役中の劉氏は授賞式に出席できなかったが、怨恨や暴力を乗り越えながら民主化を目指そうとする劉氏の「私には敵はいない」という言葉が読み上げられた。 これに対し、中国政府は「内政干渉だ」として激しく反発。 ノルウェーとの外交問題にも発展したが、劉氏の受賞は中国の人権状況に対し、改めて世界の注目を集める役割を果たした。

今年 5 月末、服役していた刑務所で腹部に異常が見つかり、当局は 6 月になって末期の肝臓がんであることを公表。 劉氏は妻の劉霞(リウシア)氏 (56) らとともに出国し、ドイツか米国で治療することを希望していた。 今月 8 日に診察した独米の医師は「安全な移送は可能」としていたが、中国当局が出国を許可しなかった。 今年秋に共産党の最高指導部が替わる党大会を控えるなか、世界的な知名度を持ち、党や政府に批判的な劉氏を海外に出せば、再び批判を始めることを恐れたとの見方もある。

当局に拘束されながらノーベル平和賞を受けた人が自由を奪われたまま死去するのは、ナチス・ドイツに立ち向かい 1938 年に死亡したドイツの平和運動家、カール・オシエツキー氏以来。 (北京 = 延与光貞、asahi = 7-13-17)


中国の傘シェアリング・スタートアップ、サービス開始数週間でほぼすべての傘(30 万本)が消息不明

トライアル・アンド・エラーですね!

近年の中国スタートアップ文化で盛り上がっているのは「シェアリング・サービス」です。 特に自転車シェアリングはこの1年で大きく成長し、参加するスタートアップ企業たちには 1,000 億円以上の企業価値がついています。 ソフトバンクが中国の自転車シェアリング・スタートアップ「Ofo」に出資か、なんてニュースも飛び交っております。

そんな中国におけるシェアリング・サービスの最近のトレンドはなんと「傘」です。 なるほど確かに傘は「必要なときに持ってない」という状況が頻繁にありますからね。 Sharing E Umbrella は傘シェアリング・サービスを提供するスタートアップの一つ。 全国 11 都市に合計 30 万本のシェア用傘を配置したのですが、なんとサービス開始から数週間で 30 万本の傘のほぼすべてが消息不明になってしまったそうです。 The Paper が報じています。

問題の傘は持ち手のところに番号式のロックが備えられており、アプリを通して解除の番号を入力すると傘が使えるようになるというもの。 しかしどうやら利用したあと、ちゃんとスタンドに返却したのかどうかを確認するシステムが設備されていなかったのか、利用者のほとんどが返却せずにそのままキープしてしまっているようです。 自転車のシェアリングが普及していることに感心した CEO の Zhao Shuping さんは「通りで見るものはすべてシェアできる」と思い立ったのがきっかけでスタートしたこのサービス、約 30 万本の傘が消息不明になってしまった今、The Paper の取材に対して「自転車と傘は違った」と語っています。

傘一本あたりのコストは 1,000 円弱であり、会社にとってはかなりの痛手ですが、それでもまだ、今年末までに 3,000 万本の配備を計画しているとのこと。 ちょっと笑えてしまう失敗談ですが、こういったエラーを繰り返すのはスタートアップ文化にとって大事なこと。 多くの会社の試行錯誤から次世代の大企業が生まれてくるわけです。

紛失した 30 万本の傘もアプリで利用コードを購入しないと使えないわけですから、完全に盗まれてしまった、というのとはちょっと違うようです。 専用のスタンドでなくとも、フェンスや手すりなどに引っ掛けることもできるようにしたかった、そのためにスタンドへの返却を義務付けなかったという経緯があったようです。 治安の良い地域を選んで、どこでも Sharing E Umbrella の傘が置かれているのを見かけたらパッと手にとってアプリでお金を支払って利用できるようにしたかったんですね。

なので紛失した傘もおそらく各ユーザーの家庭で眠っている状態だと考えられます。 Zhao Shuping さんは「(すでに傘を持っている)家庭における Sharing E Umbrella の利用率は低いから、(傘が戻ってこないことを)懸念している」と語っています。まぁ家から出るときに雨が振っていたら、自分の傘を使いますよね …。

ユーザーが傘を広げると目の前に広告が広がるというビジネスモデル。 ビジネスモデルは広告収入をベースにしたもので、ユーザーが支払うのは 300 円ちょっとの傘に対する保証金、そして利用時間 30 分ごとに 8 円ほどの利用料が課金される仕組みでした。 広告スポンサーは順調に集まっているようですから、もしかしたらちょっとした修正で成功へとつながるかもしれませんね。 (塚本 紺、Gizmodo = 7-13-17)


中国・湖南省の豪雨で相次いだ洪水や土砂崩れ 少なくとも 63 人が死亡

1 週間以上にわたる豪雨に見舞われた中国中部・湖南省で洪水や土砂崩れが相次ぎ、少なくとも 63 人が死亡、住民 160 万人が避難生活を余儀なくされている。 地元当局が 10 日、発表した。 湖南省民政庁の副庁長は声明を発表し、11 日間続いた雨で家屋およそ 5 万 3,000 棟が全壊し、35 万棟近くが著しい損壊、または一部損壊の被害を受けたと述べた。 また土砂崩れや土石流、家屋の倒壊で少なくとも 63 人が死亡、20 人以上が行方不明となっており、被害規模は 56 億ドル(約 6,300 億円)相当に上るという。 中国中部と南部では先月以降、大雨による大規模な洪水被害が続いている。 (AFP/時事通信 = 7-10-17)


中国逆転ならず、イタリア引き続き 1 位 世界遺産登録数

ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産の国別登録数で、イタリアが引き続きナンバーワンの座を維持した。 ポーランドで開催中の世界遺産委員会で 2 件の登録が認められ、計 53 件に。 登録数を飛躍的に増やしてきた中国の逆転はならなかった。 世界遺産の総数は昨年 7 月の時点で、文化遺産 814 件、自然遺産 203 3件、両方の価値を備えた複合遺産 35 件の計 1,052 件。 今回の世界遺産委で、中国が推薦した自然遺産「青海フフシル」と文化遺産「鼓浪嶼 歴史的居留地」がともに登録され、中国の世界遺産は 52 件となった。

一方、これまで 51 件だったイタリアは、クロアチア、モンテネグロと共同申請した文化遺産「15 - 17 世紀のベネチアの防衛施設群」の登録が決定。 アルバニアやオーストリア、ベルギーなどと共同申請した自然遺産「カルパチア山地とヨーロッパ他地域のブナ原生林」も、諮問機関から「登録延期」を勧告されていたが、逆転登録が決まった。 (後藤洋平、asahi = 7-9-17)

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世界遺産、中国がイタリアに並びトップに? 国別登録数

ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産の国別登録数で、中国がイタリアと並んでトップに躍り出る可能性が出てきた。 ユネスコの諮問機関が 5 月、中国の候補 2 件の登録を勧告したためで、勧告を受けて 7 月にポーランドである世界遺産委員会で最終判断される。 世界遺産の総数は、文化遺産 814 件、自然遺産 203 件、両方の価値を備えた複合遺産 35 件の計 1,052 件(昨年 7 月現在)。 国別の最多は 51 件のイタリア。 続いて 50 件の中国、45 件のスペイン、42 件のフランス、41 件のドイツの順で、日本は 20 件で 12 位。

ユネスコの諮問機関、国際記念物遺跡会議(イコモス)は 5 月、中国が申請した自然遺産「青海フフシル」と文化遺産「鼓浪嶼 歴史的居留地」の 2 件の登録を勧告。 イタリアの候補の登録勧告は、文化遺産「15 - 17 世紀のベネチアの防衛施設群(クロアチア、モンテネグロと共同申請)」の 1 件にとどまった。 イコモスが登録を勧告した候補は同委員会で正式登録される見通しで、勧告通りなら 52 件で両国は並ぶ。 (後藤洋平、asahi = 6-3-17)


中国 IT 大手、相次ぐ批判 公道で自動運転、警察が調査

中国の IT 大手が相次いで世間の批判を浴びている。 検索大手の百度(バイドゥ)はトップ自ら北京の公道で自動運転を試したが、違法行為の疑いがあるとして、警察当局が調査すると表明した。 ゲーム大手の騰訊(テンセント)は人気ゲームに依存する子供が出ているとの批判から、年齢制限の導入に追い込まれた。 百度は 5 日、創業者の李彦宏会長が自社の自動運転技術を使った車に乗り、北京市内の公道を走った。 助手席に座った李氏は「車が多く走っている。 今、自動運転状態だ。」などと状況を説明。 この様子は開発者向けイベント会場に中継された。

しかしネットに流れた映像で、車線を隔てる実線をまたいで走ったり、本来は該当地区を走れないナンバーだったりした点が非難を浴びた。 中国の交通法に自動運転車の規定はなく、「法律違反に等しい(銭江晩報)」との声もある。 北京の交通警察は 6 日、「非常に重く見ており、積極的に調査をしている」と声明を出した。 「自動運転は支持するが、法に従い、安全に、科学的に進めなければならない」ともクギを刺した。 百度は今回、試験走行の許可を取ったかは明らかにしていない。

百度は自社の自動運転技術を普及させる「アポロ計画」を掲げている。 地図サービス「百度地図」でミリ単位の地図データを把握しており、90% 以上の確率で交通標識や信号を認識できる技術を培ってきた。 2020 年までに高速道路と一般の道路で全自動で運転できる技術の確立を目指している。 ゲーム大手の騰訊は 4 日、スマートフォンゲーム「王者栄耀」に 12 歳以下がログインできる時間を 1 日 1 時間、12 歳以上の未成年は 2 時間に制限した。 「子どもが現実との区別がつかなくなる」、「アイテムを買うために親の金を盗む」などの指摘が相次いだためだ。

現地報道によると、ゲームは 2015 年 11 月に配信が始まり、登録利用者は 2 億人、1 日あたりの利用者は多い日に 8 千万人を超えた大人気ゲームで、19 歳以下の層が利用者の 4 分の 1 を占めるという。 「百度」と「騰訊」はネット通販大手の「阿里巴巴(アリババ)」と共に、英語表記の頭文字をとって「BAT」と呼ばれ、中国の IT 業界をリードしている。 規制が少ない中国では、IT 企業は新規ビジネスをまずやってみて反応を見て軌道修正するケースが多い。 だが、大きな責任を伴う大手が社会的影響を軽視してきたことに、強い批判が出ている。 (福田直之、asahi = 7-6-17)


中国「三峡ダム」危機 最悪の場合、上海の都市機能が麻痺する

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中国・四川で土砂崩れ、100 人以上が生き埋め 強い雨

中国国営新華社通信によると 24 日午前 6 時(日本時間同 7 時)ごろ、四川省アバ・チベット族チャン族自治州茂県で土砂崩れが発生し、40 戸余りの住宅が土砂に埋まり、100 人以上が生き埋めになった。 地元政府が特大の地質災害として、救助にあたっている。 被害の詳しい状況は分かっていない。 習近平(シーチンピン)国家主席は迅速に救助にあたるよう重要指示を出した。

茂県共産党委員会宣伝部の公式微博(中国版ツイッター)によると、現地では強い雨が降り続いていた。 現場を流れる川が 2 キロにわたり土砂で埋め尽くされたという。 茂県は成都市の北方に位置し、2008 年に発生した四川大地震の震源地にも近い。 (上海 = 冨名腰隆、asahi = 6-24-17)


中国、ロケット発射失敗 通信衛星を搭載「長征 5 号」

中国は 2 日夜、中国南部・海南島の文昌宇宙発射場から、通信衛星を搭載した大型ロケット「長征 5 号」を打ち上げた。 だが、直後にロケットにトラブルが起き、発射に失敗した。 国営新華社通信が伝えた。 詳しい原因は調査中としている。 長征 5 号は 2 日午後 7 時 23 分(日本時間同 8 時 23 分)に打ち上げられ、上空に向けて飛行したが、発射から約 40 分後、新華社から失敗との報道が流れた。 その間にどのような異常が起きたのかは不明。

長征 5 号は昨年 11 月に初めて打ち上げられた最新鋭のロケットで、今回が 2 回目の発射だった。 中国のロケットの中で輸送能力が最も高く、今年後半に予定している月の探査や、中国独自の宇宙ステーション建設の際にも使われる見通し。 原因によっては、今後の宇宙開発のスケジュールに影響が出る可能性がある。 中国の宇宙開発に詳しい専門家によると、中国のロケットの打ち上げの成功率は 90% 台後半という。 (広州 = 益満雄一郎、asahi = 7-3-17)

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中国がロケット打ち上げ失敗、ネットユーザーが見せた意外すぎる反応

6 月 20 日、中国青年報によると、中国のロケットが異例の打ち上げ失敗となったが、ネットユーザーは意外な反応を見せている。 19 日、中国は長征 3 号 B 型ロケットを使用した人工衛星「中星 9A」の打ち上げを行った。 中国初の国産ラジオ・テレビ中継衛星だったが、打ち上げ時に異常が発生し、人工衛星は予定の軌道への投入に失敗した。 衛星は太陽電池とアンテナの展開には成功しており、今後関係者は善後策を講じるという。

貴重な資金を費やした衛星打ち上げの失敗だけに中国ネットユーザーからは罵声が浴びせられると思いきや、実際の反応は意外なもので、珍しい失敗に対して次のような暖かい言葉が寄せられた。 (RecordChina = 6-21-17)

「失敗を見られるなんて貴重だな。」
「成功続きだったからね。 失敗を見られるなんてぜいたくな気もする。」
「貴重な失敗。 これがより大きな成功につながるはず。 頑張れ。」
「生まれてから初めて見た打ち上げ失敗。 熱い思いがこみ上げてきた。 中国の宇宙開発者たちよ、軍人たちよ、頑張ってくれ!」
「成功続きに慣れきっていたのかもね。 いつも 100 点じゃつまらない。 貴重な失敗をお祝いするべきだよ。」
「中国の宇宙開発業界にとって成功はニュースじゃない。 失敗こそがニュースだよ。」


中国内陸部でガスパイプライン爆発 巨大な炎上がる

中国内陸部の貴州省で 2 日午前、天然ガスのパイプラインが爆発して 1 人がけがをし、現地の様子を撮影した動画は、巨大な炎が上がるなか、たくさんの人たちが逃げる様子を伝えています。 中国メディアによりますと、内陸部の貴州省西部で現地時間の 2 日午前 10 時半すぎ、住宅地の近くを通る天然ガスのパイプラインが爆発し、これまでに 1 人がけがをしたということです。

インターネット上に投稿された動画には、住宅地の近くでオレンジ色の巨大な炎が上がり、たくさんの人たちが走って逃げる姿や、消防隊員がけが人を運んでいる様子が映っています。 中国メディアによりますと、炎は 3 キロ離れた場所からも確認できるほどの大きさで、爆発現場の近くには石油の貯蔵施設があることから、地元の消防当局が消火活動を急いでいるということです。 中国では 4 年前、沿岸部の山東省青島でパイプラインからの石油漏れが原因とみられる爆発で 30 人以上が死亡するなど、石油や天然ガスの施設で爆発事故が相次いでいて、施設の安全管理が課題となっています。 (NHK = 7-2-17)


乗客が航空機エンジンに硬貨投げ入れ、5 時間半の遅れ 中国

北京 : 中国の上海浦東国際空港で 27 日、広州行きの中国南方航空機のエンジンに乗客が硬貨を投げ入れたことが判明し、安全確認のため出発が 5 時間半以上遅れる騒ぎがあった。 乗客の女性 (80) は搭乗の際、エンジンに向かって硬貨を投げていたことが同乗者らの話で明らかになり、警察に連れて行かれた。 警察の発表によると、この女性に犯罪歴や精神疾患はなく、安全な飛行を願って硬貨を投げたと話している。

現場からは 9 個の硬貨が見つかった。 1 個はエンジンの中に入り、残りは地面に落ちていたという。 同機には 150 人近い客が乗っていたが、全員がいったん降りて、整備スタッフが徹底的な点検を実施した。 出発予定の午後 0 時 40 分を大幅に過ぎた同 4 時 53 分に点検が完了し、6 時 16 分になって離陸した。 目的地にも 5 時間以上遅れて到着した。

警察が公開した写真に写っている硬貨は総額 1.7 元(約 28 円)分だが、地元メディアは点検や遅延による損失が数十万円に上った可能性を指摘している。 この騒動についてのニュースは中国全土に拡散した。 中国では悪天候や空の交通量の多さ、軍事演習などによるフライトの遅延が絶えず、特に同空港は定時運航率が低いことで知られる。 遅延についての情報提供が不十分との苦情も多いが、少なくともこの一件の原因は周知の事実となったようだ。 (CNN = 6-28-17)


ザリガニ料理、中国で爆発的ブーム 「マクドナルドを超えた」の報道も

中国人の胃袋

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つま楊枝ボウガン : アルミ缶に穴を開ける威力の製品も

中国で販売されている金属の針を撃てるタイプの製品を検証する動画で、アルミ缶に穴を開ける威力があることがわかります。 これらが日本円にして 100 円前後で販売されていることで、中国の子どもたちを中心に急速に大ブームとなっているわけです。

品切れか規制か、Alibaba でも削除相次ぐ

上記に紹介したのは、Alibaba や AliExpress で「Mini toothpick crossbow」という名称で販売されていた製品の一端。 現地の通販サイトではこれらを含めて様々な種類が売られていたのですが、現在では双方共に取扱がありません。 成都のみならず四川でも規制がされていることから、中国全土に取扱の自粛が広まっているのか、または急激に話題になったことで売り切れになったと考えられます。

一方で、諸葛亮孔明が発明した事で知られる「諸葛弩」のミニチュアとして販売されているものは、今でも購入可能です。 こちらも爪楊枝を発射する事が可能です。 余談ですが諸葛家は、これ以外にも黄夫人が発明した「木牛流馬」というロック機能付きのネコ車や、自動製麺をするからくり人形等の発明一家として知られ、肉まんを発明したのも諸葛亮だという伝説が残っているほど。

日本の Amazon にも登場、ホビー売上ランキング 1 位に

さて、この爪楊枝ボウガンですが、日本でも販売する業者が表れています。 ニュースで話題になったためか、一時期は Amazon のホビー部門の 1 位と 2 位にもなっていました。 他の製品のページも全て売り切れとなっており、ハンドスピナーの時の様に、現地で仕入れた業者が今後乱立する予感もします。 しかし、これらは上述したように、爪楊枝といえども危険なアイテム。 絶対に人や動物に向けて発射したり、狙うといった行為は避け、また発射する場所では、周囲の安全に十分配慮し、人や車が射程内を横切るような場所を避ける必要があります。

DIY 動画の注目度も上昇

実はミニチュアのボウガン制作は、YouTube においてはミニチュアの投石機と並び、DIY 関連では一大カテゴリとして知られているものでした。 昨今は「買えないなら作ってしまおう」というわけではないですが、ニュースの話題が増えるにつれ、これらの人気も高まっているようです。 こうした趣味性の強いアイテムに目をつけ、いち早く商品化するという「フットワークの軽さ」は、中国の業者の強さを感じます。

過去を見れば、電子タバコ『Vape』やハンドスピナーのように、限られた愛好者や、ものづくり系の人たちの趣味から始まったアイテムを量産品レベルに落とし込み、大ブームにしたという経緯もありました。 今回のミニチュアボウガンは危険度の高いアイテムでもあるためブームになるかは未知数ですが、こうした「趣味アイテムの情報発信基地」的な中国の側面は今後も続いていきそうです。 (engaddget = 6-23-17)


中国の幼稚園前で爆発、7 人死亡 66 人けが 保護者らか

中国国営新華社通信によると、15 日午後 4 時 50 分(日本時間同 5 時 50 分)ごろ、江蘇省徐州市豊県の幼稚園前で大きな爆発があった。 同日夜までに 7 人が死亡、重傷者 9 人を含む 66 人のけがが確認された。 地元警察などが原因を調べているが、事件か事故かは明らかになっていない。 中国メディアによると、中国公安省は公安次官をトップとするチームを現場に派遣した。 インターネット上に投稿された動画では、多くの人が現場付近で血を流して倒れる姿が見られた。 幼い子供の姿も確認できるが、地元政府は中国版ツイッター「微博」で、「幼稚園は授業中だったため、教師や園児にけが人はいない」と発表した。

地元メディアによると、爆発が起きた当時は授業が終わる直前で、比較的多くの人が集まっていたという。 迎えに来た保護者らが爆発に巻き込まれた可能性がある。 近くの商店店主は中国紙に「突然バーンという大きな音が聞こえた。 外に出たら幼稚園の門の前で爆発が起きたことが分かった。」と話した。 江蘇省を管轄する上海日本総領事館によると、同日夜の時点で日本人が巻き込まれた情報はないという。 (上海 = 冨名腰隆、asahi = 6-15-17)


「中国の道は地獄へ続く」車に轢かれた女性を誰一人助けず

中国で今月 7 日にある動画が SNS に投稿され、ネット民の怒りが広がっている。 女性が車に轢かれて路上で倒れている姿が映っているが、そばを通る人々は女性に気づくものの救助せず、何事も無かったようにその場を去っていくのだ。 『South China Morning Post』が伝えた。 河南省駐馬店市で起きた、交通事故を捉えた監視カメラの映像がネット民の間で大きな議論を呼んでいる。 『South China Morning Post』によると、動画を "微博(ウェイボー)" に投稿したのはマイクロブロガーの Yuan Qicong 氏である。 Yuan 氏は投稿の際に「この動画に対して、もう怒る気力もない! 中国の道は地獄へと続いている。」と言葉を添えた。

動画には横断歩道を渡ろうとする女性がタクシーと思われる車に突然、轢かれてしまう様子が収められている。 驚くことにこの車はブレーキを踏む様子もないまま、その場を走り去ってしまった。 ぶつかった瞬間、女性はボンネットに激しく体を打ち付け、地面に転がり落ちた。 そして交通量の多い路上に仰向けに倒れてしまった。 倒れるまでの 1 分間、30 人ほどの横断歩道を渡る者、走行中の車やオートバイを運転する人々が女性に視線を向けるものの救助しようとする者は誰一人いない。 皆、その場を何事も無かったかのように去っていくのだ。 車も女性をわざわざ避けて走り去っていく。

そして事態は最悪の結果に終わる。 女性はまだ意識があるようで一度頭を持ち上げたが、数秒後に別の車に轢かれてしまう。 女性の体はねじれるようにタイヤに踏みつぶされ、再び倒れてしまった。 この女性は死亡したと伝えられている。 この動画は多くの人々に共有され、"困っている人を助けることに対して無関心な中国社会" に関する議論を巻き起こしている。 ネット民の怒りは大きく「なんでこんな世間になっちゃったんだ?」、「私なら少なくとも車を停めて警察と救急車を呼ぶわ」、「こんなに多くの人が無関心で誰一人として警察を呼ばなかったのか」とコメントが相次いでいる。

しかし中国では "当たり屋" (車に自ら当たりにいき怪我を装い補償金を請求する詐欺)が多いことや、救助した人が何故か責任を負わせられるなどというケースが多い。 そのためにこのような事態が起こったと指摘するコメントも見受けられた。 中国では今年 4 月にも、路肩に倒れた血まみれの老女を助けず素通りしたが、実は自分の母親だったことを後で知り、後悔してもしきれない男性が物議を醸していた。 (MasumiMaher、Techinsight = 6-11-17)


中国紙幣の話題 カビだらけの札束/全部偽百元札

250 万円分の札束がカビだらけ!

自宅の車庫が水漏れした際、そこに 16 万元(約 250 万円)分の札束を置きっぱなしにしてあることをすっかり忘れていた長春市に住む男性。 あっ! と思い出した頃にはすっかり紙幣はカビだらけ。 市内の銀行で換金しようとするも各所で断られ、ようやく中国工商銀行に持ち込めた。 真っ黒く汚れて異臭を放つ紙幣を水洗いした後、沸騰したお湯で更に 2 度すすいだところ、だいぶきれいになったそうだが、30 年以上銀行に勤務する行員も、このようなケースに遭遇したのは初めてとのこと。

悲劇! おじいちゃんの売上金、全部偽札だった

朝も暗いうちから街で野菜を売り歩く安徽省のおじいちゃん。 時々訪れて 100 元札で代金を支払うお客を「小銭がさばけてありがたい」と思っていたのだが、半年後、売上が 1,500 元(約 2 万 4,000 円)になったところで銀行へ行くと、全て偽札だったことが発覚した。 涙が止まらないおじいちゃんに、「何とかしてあげられないの?」というネットユーザーのつぶやきが多数流れている。 (SearChina = 6-8-17)


強風・大波の岩場で生ガキ取り、「危険すぎる」と物議 - 中国

5 月 30 日、中国メディア・騰訊(テンセント)によると、天津港の突堤周辺にカキが大量発生しており、生ガキをタダで取ろうとする人が大挙押しかけている。 北京や天津、河北省、さらには山東省からも、観光ついでに岩場の生ガキをタダで手に入れようと訪れる人が絶えない。 カキを取っていたある人は、「数年前までは打ち寄せられたカキをのんびり拾っていたが、今はカキよりも人の方が多いくらいだ」と話す。

中には悪天候にもかかわらず懸命にカキを取る人も。 29 日は強風で波も高かったが、それでもカキを取ろうとがんばっている人は少なくなかった。 ネット上では、「危険すぎる」、「その値打ちはあるのか」などのコメントが寄せられており、命がけでカキを取る行為が物議を醸している。 (RecordChina = 5-31-17)


コンドーム需要急増の中国、政府の悩みの種に

[香港] 中国のコンドーム需要の急増は、ビジネス界には良いニュースかもしれないが、政府にとってはそうでもないようだ。 中国の製薬会社と地元の投資会社が、世界 2 位のコンドーム・メーカーを 6 億ドル(約 670 億円)で買収する。 中国人カップルは、セーフ・セックスに、より多くのおカネを使うようになっており、この投資は報われるかもしれない。 一方で、中間所得層にもっと子供を産むよう奨励している中国政府が直面する困難も示している。

25 日、中国の人福医薬集団)と CITIC キャピタル・チャイナ・パートナーズが、豪ゴム製品大手アンセルのコンドーム部門を共同で買収すると発表。 モルガン・スタンレーの推定では、買収価格は、昨年の利払い・税・償却前利益の 16 倍近くに上り、比較的割高だ。 だが人福医薬集団の関心は理解できる。 調査会社トランスパレンシー・マーケット・リサーチ社の予測では、中国のコンドーム産業は年率 12% で成長し、2024 年には売上げ規模が年 50 億ドルに届く見通しだ。 これは、社会の意識が大きく変化し、楽しみのために性行為を行うようになったことが大きい。

かつてお堅かった中国の街中に、セックス玩具の店が堂々と店を構え、コンビニエンスストアのレジ横には、コンドームとバイブレーターが並べられている。 アンセルのコンドームブランド「ジスボン」は、北京語の発音が「ジェームス・ボンド」に近いだけでなく、高品質とみられている。 人福医薬集団は、巨大な成長の伸びしろを獲得することができるかも知れない。

だが、すでに企業の海外買収に懸念を抱いている中国政府側は複雑な心境かもしれない。 家族計画の方法として、コンドームより歴史的に多用された中絶は、病気の拡散につながった。 一方で、避妊手段が普及すれば、子供の数が減りかねない。 他の東アジア諸国と同様、中国の出生率は、人口再生産に必要とされる「女性 1 人あたり 2.3 人」を大きく下回る。 1979 年に導入された 1 人っ子政策に加え、男子を好む文化的背景もあって、中国は、労働力と出産適齢女性の不足という問題を抱えるようになった。 2030 年までに、人口の 4 分の 1 が 60 歳以上になるとみられている。

中国は 1 人っ子政策を 2015 年に転換。 トランスパレンシーによると、売上が急減したコンドームメーカーもあった。 だが、業界壊滅の心配は大げさだった。 多くの女性は、子供は 1 人か、産まない選択をしている。 2016 年の出生数は 7.9% 増加し、130 万人増えた。 だが政府が予測した年間 300 万人増には遠く及ばない。 これは、ベビー・ブーム到来を予測して乳業メーカーなどに投資した投資家には残念なことだ。 だが、人福医薬集団とっては良い傾向といえる。 (Reuters = 5-28-17)


卒業スピーチで祖国を侮辱? と中国で騒動に メリーランド大の留学生「アメリカは空気が新鮮」

「アメリカの空気は、中国よりはるかに新鮮でした。」 アメリカ・メリーランド大学を卒業した中国人留学生、ヤン・シャープンさんは、5 月 21 日に行われた卒業スピーチでこう発言し、温かい拍手を浴びた。 しかし母国の中国のネットユーザーらがこの発言に「祖国を侮辱している」などと猛反発、シャープンさんが謝罪に追い込まれる事態となった。 ニューヨーク・タイムズなどが報じた。

スピーチでシャープンさんは、5 年前にアメリカに到着した時のことを振り返ってこう話し始めた。 「中国では外出するときに常に 5 枚のマスクをしていました。 飛行機を降りてアメリカの空気を吸った時、私は自由を感じました。」 そして彼女のスピーチは、中国の大気汚染の問題から、言論の自由が許されない中国に対して、アメリカで感じたという「新鮮な空気」へと話が展開していく。

シャープンさんは、学生生活で最も衝撃的だったのは、ロス暴動に関する内容の演劇を見たことだとして、以下のようにアメリカと中国の言論環境について比較している。 「演者の学生たちは、人種や性差別、政治について議論していました。 とても驚きました。 公の場でこうした話題が討論できるなんて、想像したこともなかったからです。 私はこういう話がしたいと熱望していた。 でも、それは権威のある人だけにある資格で、事実を決められるのは政府だけだと信じてきたのです。」

会場で温かい拍手を受けた彼女だったが、この動画がネット上にアップされると、中国のネットユーザーらからは「国を侮辱している」、「裏切者」の批判が殺到。 また、彼女が育った昆明市の青空の写真とともに、「5 枚のマスクが必要なほど大気汚染はされていない」とする反論もあった。

ニューヨーク・タイムズはシャープンさんが Weibo 上で「自由や言論について話しただけで、祖国を貶める意図はなかった」などと謝罪する事態に追い込まれたと報じている。 メリーランド大学側も声明で、「大学は多様性を受け入れ、異なる意見に対する寛容が重要だと考えている。 大学は、彼女の見解を発表した彼女の権利を支持しています。」と伝えた。 (HuffPost = 5-25-17)


香港・マカオと中国本土結ぶ「世界最長」の橋、材料の試験結果を偽造した疑いで 21 人を一時拘束 - 香港

香港政府の汚職捜査機関、廉政公署は 23 日、香港・マカオと中国本土を結ぶ「港珠澳大橋」の工事に関連して、使用するコンクリートの耐圧試験結果を偽造したとして、関係者 21 人の身柄を一時拘束して取り調べを行ったと発表した。 「港珠澳大橋」は一部を除き 2017 年末までの開通を目指している。 この橋は「マグニチュード 8 の地震にも耐えられる」などと強度が宣伝されていた。

香港政府・土木工程拓展署は「港珠澳大橋」の建設で使用するコンクリートのサンプルの耐圧試験を外部に委託していた。 それぞれのサンプルについて試験終了の期日があり、すべてのサンプルが合格する必要があると定められていた。 廉政公署は、期日に間に合わないため請け負い側が試験結果を偽造していたと指摘。 偽造は 15 年に始まった疑いがあるという。

廉政公署によると 16 日、請け負い側の幹部 2 人、高級技術スタッフ 2 人、一般技術スタッフ 12 人、その他のスタッフ 5 人の身柄を一斉に拘束して取り調べを始めた。 これについて「汚職」と表現されているが、具体的な金銭の授受については明らかにしていない。

同件はまず土木工程拓展署が試験結果の異常を察知し、請け負い側に内部調査を実施させ、報告書を提出させていた。 しかし、報告書は実験結果の偽造について言及しておらず、土木工程拓展署をだます内容だったという。 そのため、土木工程拓展署からの通報を受けた廉政公署が捜査に乗り出していた。 廉政公署によると 22 日までに身柄を拘束した 21 人全員を保釈したが、捜査は継続しているという。

港珠澳大橋は全長約 50 キロで海上部分は約 35 キロ。 海上に架けられた橋としては世界最長の橋となる。 建設に当たっては「中国本土の橋の使用寿命は一般に 50 - 60 年だが、港珠澳大橋は 120 年。 マグニチュード 8 の地震にも耐える。」などと橋の強度がさかんに宣伝されていた。 (RecordChina = 5-24-17)


中国で免許証の貸し借りが横行、軽い気持ちで友人に貸した結果 … 中国

5 月 12 日、遼瀋晩報は記事「交通違反解消用に友だちに免許を貸したら悲劇が … それでもあなたは貸しますか?」を掲載した。 中国の交通規則では日本と同様に切符制度が導入されている。 違反のたびに切符がきられ、持ち点 12 点を失うと免許取り消しの措置を受ける。 しかし日本と違うのは切符の引き渡し制度がある点だ。 自分が受けた切符を他の人の免許に付け替えることができるのだ。

車を貸していた場合など、警察が認定した違反者と実際の違反者が違う場合に是正するための仕組みだが、実際には免許取消処分を免れるための抜け穴となっている。 もちろん実際の違反者以外に切符を移すのは違法行為だが、誰でもやっている一般的な行為だ。 家族や友人に頼み込んで切符を付け替えることもあれば、お金を払って赤の他人に頼むケースもある。

今回、遼瀋晩報が伝えたのは友人を信じたが故の悲劇だ。 頼まれたので仕方なく免許を貸したところ、なんと 40 点もの違反点数を付けられてしまったのだ。 もちろん免許は取り消しとなる。 抗議しようとしたがその友人とはもう連絡がつかなくなってしまった。 本来なら警察に訴えたいところだが、貸した方も身代わりという違法行為に手を貸した負い目があるため、どうしようもない。 最近ではこうしたトラブルが続発しているという。 (増田聡太郎、RecordChina = 5-15-17)