日本人が 22 年かけて、中国で 700 年失われていた技術を復活させた!

中国ネット民「古代中国の精神は、日本にあり」

中国メディア・鳳凰網は 21 日、中国で 700 年間失われていた焼き物の技術が、日本の職人によって復活したとする記事を掲載した。 紹介したのは、古代中国で編み出されたとされている「曜変天目」という技術だ。

記事は「現存する曜変天目茶碗はいずれも中国の南宋時代に生産されたものであり、全て日本で国宝として保管されている。 その技術は中国の陶磁器文化において最も神秘的なものの 1 つであり、種々の歴史的な理由により 700 年余りの間失われていた。 現代の日本や中国の科学者や職人たちが模倣を試みているがいずれも満足のいく結果は得られず、中国では大量の資金や人力を投じて研究が進められるも安定した成果を見るには至っていない。」と説明している。

そのうえで、江戸時代から続く陶芸家の家に生まれ、1995 年に死去した父親の跡を継いだ長江惣吉氏が曜変天目の復活に情熱を注いで来たことを紹介。 まず曜変天目の故郷とされる福建省を訪れて復活の手がかりをつかむと、その後「蛍石」という鉱石によって生成される酸性ガスが化学反応を起こし、独特の模様を生むことを発見したと伝えた。 一方で長江氏は「現時点ではまだ完全ではない。 さらに研究を重ねてオリジナルの再現を目指すとともに、技術を用いた自己創作を展開していきたい。」と語っていることを紹介した。

記事を読んだ中国のネットユーザーからは「つべこべ言わずに、中国人はこの職人気質を真剣に学ぶべきだ」、「いいものはちゃんと学びに行くべき。 日本だからといって抵抗感を持ってはいけいない。」、「日本の職人の心は本当に素晴らしい。 そして文化もしっかり保護されている。」、「古代中国人の精神は、日本にある」などといった感想が寄せられている。 曜変天目に限らず、長い歴史の中で途絶えてしまった優秀な技術は数多く存在するはず。 そんな技術が 1 つでも多く復活し、再び伝承されていくことを願ってやまない。 (SearChina = 6-23-17)

〈編者注〉 確かに、中国製でありながら本国には存在せず、日本にのみ残っており、しかもそれらが高い芸術性ゆえに日本の国宝になっていることを、中国人が初めて知った時、どう受け入れるのでしょうか? ただ、この曜変天目の場合、その再生は未だ道半ばで、再生が成功したと正式に認められているわけではありません。


「トットちゃん」、中国で 1 千万部突破 北京で記念式典

俳優・黒柳徹子さん (83) の自伝的物語「窓ぎわのトットちゃん」が中国で発行部数 1 千万部を突破したのを記念するイベント「人人都愛小豆豆(みんなに愛されるトットちゃん)」が 21 日、中国・北京で開かれた。 児童文学作家や学校関係者ら約 300 人が集まり、本の魅力を語りあった。 会場では「1 千万部なんて想像もできない数字。 みなさんがトットちゃんやお友達を好きになってくれたらとてもうれしいです。」という黒柳さんからのビデオメッセージが紹介された。

児童文学作家の張弘さんは「私たちはみんなトットちゃんであり、人生のどこかで(トットちゃんを励ました)小林校長先生に会っている。 私たちも同じように、温かさを次の世代に伝えることができる。」と話した。 「トットちゃんは放課後に塾に行かなくていいから幸せだ」と子どもたちの感想が紹介されると、会場から笑いが起きた。 中国語版「窓辺的小豆豆」は 2003 年に発行され、今春に 1 千万部を突破。 今も毎月約 10 万部ペースで売れているという。 (北京 = 延与光貞、asahi = 6-22-17)


日本でトイレットペーパー 2 個盗んで懲役 7 カ月って厳罰過ぎるだろ 驚きを隠せない中国ネット民

群馬県前橋市のスーパーのトイレからトイレットペーパー 2 個を盗んだ男に対して、前橋地裁が 14 日に懲役 7 カ月の実刑判決を言い渡した。 執行猶予期間中の再犯であることを考慮した実刑判決だが、中国では「日本でトイレットペーパーを持ち帰ったら刑務所行きになった」と驚きの声が起きているようだ。

中国メディア・今日頭条は 15 日、この件を伝えるとともにネットユーザーの意見を求める記事を掲載した。 記事には、盗んだペーパーの価値が 40 円だったこと、男が 1 年前に酒気帯び運転の道路交通法違反で懲役 7 カ月、執行猶予 3 年の判決を受けていたこと、試食品を全て食べてしまうことからこのスーパーに「出入り禁止」扱いされていたことなどを説明している。

「この件についてどう思うか」との記事の問いかけに対して、ある中国のネットユーザーは「こんなことが日本で起こったことに深い感慨を覚える。中国ではペーパーの持ち逃げが習慣化してしまっているが、日本のような先進国ではまず見られないからだ。 判決の厳しさからは、モラルの高い国としての自信も伺える。」と回答した。 また、別のユーザーは「日本社会の、公共資源を盗むことに対する容赦のなさが伺える。 日本のように重罰を下してこそ、公共物を拝借する者とって脅威となり、行動を制限できるのだ。」としている。

中国メディア・毎日経済新聞の副編集長は「こんな小さなことで、と思うかもしれないが、これは金額の問題ではなく、盗んだという行為を法治によって罰した結果だ。 それは支持されるべきだが、だからといってわが国がそのまま取り入れる必要はない。 そして、社会には法治の一方で、市民どうしの関心や思いやりが必要なのだ。」と論じている。 総じて、中国の感覚からすれば実刑判決は重すぎるが、罰の重さが日本の法治と社会モラルを支えているという見方だ。 一方、中国でも見習うべきか、という点についてはそれぞれ意見が異なるようである。 (SearChina = 6-18-17)


中国を訪れた日本人は、こんなことに失望するらしいぞ … 中国メディア

世の中には、自分が思っていた、イメージしていたものと現実との間に大きなギャップがあるのに気づいてショックや驚きを覚えることがしばしばある。 中国メディア・今日頭条は 16 日、「日本人が中国にやってきて失望することは何か」とする記事を掲載した。

記事は「日本にはこんな笑い話がある。 日本にやってきて『どうして日本の街に忍者や侍がいないのだ』と驚く外国人に、日本人が『彼らはとても慎重だから、見かけることはとても少ないのだ』と答えると、外国人は興奮してその存在をますます信じるようになる、という話だ。」と紹介。 そのうえで、中国を訪れる日本人にもこの外国人と同じような現象が生じるとして、その例を挙げた。

まずは「大部分の日本人は、中国の女性はみんなチャイナドレスを着ていると思っている」点だ。 記事は「それゆえ、日本の高級中華料理店では店員がみなチャイナドレスを着ていて、ゲームやアニメに出現する中国女性もみなチャイナドレス姿である」としたうえで、実際に中国に行ってみるとチャイナドレスを着ている人はほとんどおらず、たまに見かけてもたいがい中高年女性であると説明している。

続いて挙げたのは、中華料理だ。 「多くの日本人は中華料理を愛しており、人気料理の 1 つに天津飯がある。 しかしこれは天津の特色がないばかりか、天津の人がおそらく聞いたことのない料理なのだ。 なぜなら天津飯は日本人が発明したからである。 でも、多くの人がそのことを知らないのだ。」とした。 また、杏仁豆腐も日本人が往々にして誤解している食べ物であるとし「確かに中国から来たものだが、台湾や広東省以外ではあまり見られない。 それなのに、多くの日本人は杏仁豆腐を中国で最も代表的なスイーツだと思っているのである。」と伝えた。

記事を読んだ中国のネットユーザーの間ではある議論が起きた。 その発端になったのは「ドラゴンボールの天津飯って、食べ物から来てたのか」というコメントだ。 これに対して他のユーザーから、ドラゴンボールのキャラクターは大概食べ物から名前が付けられていることなどが説明されている。 日本人からすれば天津飯が食べ物というのは知らない人を探す方が難しいほどの常識だが、天津飯という食べ物が存在しない中国では必ずしもそうではないということに、改めて気づかされた。 (SearChina = 6-17-17)


高速鉄道はつまらん! やっぱり中国の旅はハプニングだらけの列車旅が最高だ

今の中国では高速鉄道が縦横無尽に国内を走り、毎日数えきれないほどの航空便が上空を飛んでいる。 経済や社会の活動上、高速鉄道や飛行機の発展は大きな意味を持つことは間違いないが、旅行という点では実につまらない。 中国旅行の楽しさを味わいたいのであれば、時間はかかるがハプニング満載で楽しい「火車」に乗るべきである。

中国メディア・今日頭条は 5 日、「火車」と呼ばれる中国の列車で往々にして遭遇する事象について紹介する記事を掲載した。 その内容は、中国の列車に乗ったことのある人であれば少なくとも 1 つは体験した、あるいは間近で目撃した経験を持つであろうものばかりだ。

1 つ目は「寝台列車に乗ると、ほぼ 100% の確率で子どもが出現。 うるさくて眠れない。」ことを挙げた。 2 つ目は「特に夏の列車にのると、必ず臭い足のニオイがどこからともなく漂ってくる」点、3 つ目は「車内販売の食べ物の価格が高いので、値段が下がるまで待つものの、さあ買おうと思った時にはすでに売り切れ切れている」ことだ。 1 つ目と 2 つ目は、目を閉じただけで容易に光景が想像できるほど高い確率で遭遇するシーンだ。

4 つ目は「みんなインスタント麺を食べる」、5 つ目は「自分がトイレに行きたい時に限って、いつまでたっても使用中の赤ランプが消えない」、6 つ目は「3 段ベッド寝台車の最下段切符を購入すると、8 割くらいの確率でお年寄りなどに遭遇し、上段との交換を求められる」、7 つ目は「夏の列車はエアコンが効きすぎて氷室のようになるか、エアコンが不調で温室のようになるか。 しかも悔しいことに隣の車両は空調がちゃんと働いていて快適。」となっている。

正直言って不愉快に思う事柄が多いのだが、それを笑える余裕があれば、列車での中国旅行は非常に楽しい思い出になる。 隣に座ったおばちゃんが話しかけてきて、仲良くなるとひまわりの種やおつまみ、カップラーメンをくれたりするし、一般市民の生活百態を見ることができるのだ。 日本では庶民が利用できる寝台列車はほぼなくなってしまった。 中国も交通機関の発達によりやがてはなくなる運命かもしれない。 ならば今のうちに、高速鉄道や飛行機よりも思いっきり「中国感」が楽しめる寝台列車に乗っておこうではないか。 (SearChina = 6-6-17)


「北海道が中国人に奪われる」、日本の報道に中国メディアが反応

6 月 2 日、中国共産党系の環球時報は、中国資本による北海道の森林買収が進むなか、「北海道が中国の "北海省" と化す可能性がある」という日本の週刊誌の記事に反応した。 記事は、日本の週刊ポストが報じた内容を紹介。 農林水産省が先日発表したデータで、昨年 1 年間で外国資本が買収した日本の森林面積は 202 ヘクタールにのぼり、そのほとんどが北海道で、購入者の 81% が香港・台湾を含めた中国人であると伝えた。

さらに、日本の国会議員が「外国資本の土地購入を規制する法律が事実上ない」と指摘したほか、元北海道議会議員が「もし中国資本による北海道の農地や水源地の買収を食い止めなければ、地域における食品の安全保障が崩壊する恐れがある。 中国による侵食が続けば、北海道が中国の『北海省』になる日も遠くない」とコメントしたことを紹介している。

これについて記事は、「一部の日本メディアが中国脅威論を喧伝するためにセンセーショナルな記事を休むことなく書き続けている」と批判。 さらに、「近年、中国資本が北海道の林地、水源地を買収しているという声は、一部の日本の保守メディアにたびたび登場するが、主たる世論とはなっていない」とし、「北海道は地理的に辺ぴな場所にあり、人の流れも少なく、各種クリーン産業の発展に適している。 中国資本は現地の経済発展を一定程度けん引するはずである。」と分析した。 (RecordChina = 6-2-17)


中国が本当の意味で豊かになるには 「日本が良い見本」になる = 中国報道

国内総生産 (GDP) では日本を抜いて世界第 2 位の経済大国となった中国。 しかし中国の国民は意外と冷静で、本当の意味で豊かになるには中国人 1 人 1 人の生活の質も向上させるべきだという意見が多い。 しかし、生活の質とは何だろうか。 中国メディアの伝送門は 18 日、生活の質を語るうえでは「日本が良い見本」であるとする記事を掲載した。

そもそも、経済的な豊かさと生活の質にはどんな違いがあるのだろうか。 記事によると、中国では、「生活の質を見せつけるために浪費する」という誤解があるという。 例えば、あまり乗りもせず駐車スペースも不足しているのに、高級車を購入してしかも頻繁に買い替えるような習慣が見られるが、これはただの浪費であると指摘。 むしろ、豊かであっても食べ物を残さない、アイドリングをしないなどの「倹約」に励んでいる日本人こそ、本当の意味で生活の質が高いとした。

また、社会面でいえば日本には「信用関係」もあるという。 日本には図書館が多く無料で借りられるが、中国では図書館の会員カードを作るのにも保証金が必要で、返却期限を過ぎると超過料金が取られ、しかも盗難防止のため図書館内に荷物を持ち込むこともできないと紹介。

これはホテルの宿泊も同様で、中国ではチェックイン時に宿泊料金を前払いするだけなく保証金も支払う。 そしてチェックアウト時に部屋を確認してから保証金を返却するというシステムだ。 しかも気分の悪いことに、部屋には備品を壊した場合の「罰金一覧表」があると指摘。 しかし、このことに怒る中国人がいないのは、「互いに信用しないのが普通」になっているからだという。 記事は、年々豊かになっていても信用のない中国社会に生活の質を語る資格があるだろうかと問いかけた。

他にも、日本の譲り合う精神、規律正しさ、福祉、環境の良さ、ルールをよく守る国民性などを称賛。 こうした要素が組み合わさって日本は豊かな生活を実現しているとした。記事も指摘しているとおり、中国人の生活は年々豊かになっていると言えるが、その一方で中国の格差は非常に大きく、誰もが質の高い生活を送れるようになるにはまだ時間がかかりそうだ。 (SearChina = 5-21-17)


中国の高速道路に放置された日本人男性、「度胸あり過ぎる」行為で警察出動 - 湖北省

中国紙・楚天都市報によると、湖北省随州市の高速道路で 15 日、日本人男性が乗り合いバスに放置され高速道路でヒッチハイクする事態が発生し、地元警察が保護した。 通報を受け警官が高速道路に急行すると、「武漢」と書かれたプレートを掲げヒッチハイクする男性の姿を確認した。 パスポートから男性が日本人であると判明。 言葉が通じず交流が難しかったものの、男性が湖北省に観光に来ていたが、手持ちのお金が底を尽き、ヒッチハイクで同省の武漢市に向かっていたことが分かった。

ところが、随州市のサービスエリアで乗り合いバスに置いて行かれ、男性は武漢市に向かうため高速道路でヒッチハイクを行ったという。 警官は「乗り合いバスの目的地は武漢ではなく、サービスエリアで武漢行きの車を探す予定だったが、男性とうまくコミュニケーションが取れず面倒を嫌って置いて行ったのだろう」と推測している。 その後、警官は男性を随州市の列車駅まで送り、代わりにチケットを購入したのち男性と別れた。 高速道路でのヒッチハイクはとても危険であり、中国メディアは男性の行為に対し「度胸があり過ぎる」と報じていた。 (RecordChina = 5-17-17)


「これが日本なのか」と感銘、同時に日本に「背筋が凍る思いがする理由」 = 中国人学者

中国人は日本について「恐ろしい国」と表現するが、日本の一体どのような点が恐ろしく感じるのだろうか。 香港メディアの鳳凰網は 10 日、「日本というライバルに背筋が凍る思いがする理由」と題し、中国人女性学者の資中●(= 竹かんむりに均)氏による文章を紹介した。 中国人が日本について「恐ろしい国」と感じるのは主に、中国人が日本という国を「深く知らない」のに対し、「日本は中国を知り尽くしている」ためなのだという。

資氏はまず、日本がいかに中国をよく研究しているかについて、1 つのエピソードを紹介。 彼女の出身地である湖南省末陽県には地下に眠る良質の無煙炭という資源があるが、当時は交通の不便さから外部に知られることなく、大規模な開発もされずに残っていた。 しかし、1917 年に日本へ留学した彼女の父親が、日本の図書館でこの炭鉱についての記録を見つけたという。 戦時中に上海に存在した日本の学校「東亜同文書院」が中国各地に赴き調べたもので、詳細な地名まで記録に残っていたことに大変驚いたという資氏の父親は、「日本人を敬服し、非常な驚きを受けた」と記している。

これは 1 つの例に過ぎないが、中国人の間ですらほとんど知られていなかった資源の存在を日本人が詳しく調べていたという事実について、日本人は中国をよく研究してきたものの、「中国人は日本をよく知らないばかりか、よく知ろうともしない」と資氏は指摘。 その理由として、日本について研究し、理解することは、中国では「売国奴」であると連想させる心理的要因があるとしたほか、日本を西洋諸国を学習のためのツールとしか見なしていないことを挙げた。

また、仮に日本について学ぼうとしても、「政治や経済のために学ぶ」という実用主義ゆえに辛抱強く「文化を学ぼうとしない」こと、さらには日本文化のルーツは中国であるとの優越感も、日本を深く知るうえでの障害となっていると分析した。 資氏は、かつて日本の四国にある製紙工場を見学する機会があったそうだが、中国から伝わった製紙が、日本でどのように発展してきたかの詳細な歴史が紹介されており、一部の金属よりも軽くて薄く、しかも強い強度を持つ紙を見せられ、「これが日本なのか」と感銘を受けたという。

記事は結びに、日本人の「他から学ぶことを恥じない姿勢」を称賛、中国人もそれに学ぶべきではないかと問いかけた。 人でも国でも、現状に満足せず謙虚に他から学ぶ姿勢が進歩につながるものだ。 中国人が日本を恐れるのは、それに気付き始めたからなのかもしれない。 (SearChina = 5-15-17)


中国人女性が相次いで日本人の命を救う … 日本人「こういう話こそ広まって欲しい!」 = 中国メディア

4 月下旬、2 人の若い中国人女性が相次いで日本人の急病人に応急処置を施した。 彼女たちの的確かつ冷静な判断と処置によりいずれの日本人も大事には至らなかった。 中国メディア・今日頭条は 11 日、日本のネットユーザーから感謝と賞賛の声が寄せられていることを伝えた。

記事は「わずか 1 週間の間に、2 人の中国人女性が異なる場所で 2 人の日本の急病人を救助した」として、それぞれのエピソードを紹介。 まず、4 月 20 日に東京・浅草で旅行に来ていた河南省の女性看護師・任双双さんが、てんかんの発作で意識を失って倒れた日本人の女子中学生に応急処置を施したことを伝えた。 女子中学生は泡を吹いて倒れたが、任さんの処置により意識を回復したという。

続いて、4 月 23 日に遼寧省出身で日本に医学留学中である 24 歳の女性が、乗っていた青島発北京行きの中国東方航空 535 便上で倒れた 73 歳の日本人の救助を行ったことを紹介。 女性は血圧と脈拍、体温を測ったうえで低血糖の疑いがあると判断、砂糖水などを与えて状況を好転させたという。

記事は、応急処置を施した中国人女性 2 人に対して、日本のネットユーザーから「こういう素敵な話こそどんどん広まって欲しい」、「旅行先で冷静な対応ができるのはすごい」、「素直にありがとうと言いたい」といった賞賛コメントが相次いだことを伝えた。 そして「どこでも唾を吐いて中国人全体のイメージを貶める人がいる一方で、一個人の善行も中国人全体のイメージを大きく高めるのだ」と評している。

目の前で人が倒れていれば、救いの手を差し伸べようとするのが医療を志す者の基本姿勢と言えるだろう。 そこに日本人、中国人というのは関係ない。 彼女たちは決して「中国のイメージを良くしよう」と考えて行動を起こしたわけではあるまい。 記事のコメント欄に「日本に行ったことが第 1 の誤り、日本人を救ったことが第 2 の誤り」などと書き込むネットユーザーがいるのは寂しい限りだ。 そしてこのコメントに多くの賛同が付いていることにも更なる虚しさを禁じ得ない。 (SearChina = 5-14-17)


G-SHOCK、過去最高 850 万個出荷 中国でヒット

1983 年に発売を開始したカシオ計算機の腕時計シリーズ「G-SHOCK」の人気が再燃している。 2016 年度の出荷数は、過去最高だった前年度を 50 万個上回る年 850 万個を記録した。 中国で「ゴリラが時計をたたきつけても壊れない」というインターネットの CM を流すなど販売を強化。 中国と東南アジア向けの売れ行きが好調だった。 10 代後半 - 20 代の男性を中心に伸びたという。 (asahi = 5-13-17)


「偽ダイワ」を駆逐 釣り具グローブライド、中国で増収

釣り具ブランド「ダイワ」で知られるグローブライドは、中国での売り上げが好調だった。 現地に密着した営業に加え、模倣品「偽ダイワ」の駆逐作戦が成果をあげている。 経済成長に伴い、中国では釣り人口が増加。 ダイワブランドと見た目がそっくりな釣りざおやクーラーボックスが出回っていたという。 純正品と偽物を見分けるホログラムを導入。 さらに商標の無断使用の差し止めを求める訴訟を重ねてきた。 こうした積み重ねもあり、2017 年 3 月期の中国での釣り具事業は、前年比 36% の増収だった。 ただ、営業利益は前年より 0.1% 減の 34 億円。 岸明彦社長は「訴訟費用がかさんでいます」と苦笑い。 (asahi = 5-12-17)


丈夫なシャワートイレ、中国で好調 リクシル最高益

住宅設備大手の LIXIL (リクシル)グループが 8 日発表した 2017 年 3 月期決算(国際会計基準)の純利益は、425 億円の黒字(前年は 256 億円の赤字)で、過去最高益を更新した。 コスト削減に加え、中国など海外のトイレ事業が好調だった。

中国では温水洗浄便座「シャワートイレ」が好調だ。 アジア太平洋地域の水回り部門の売上高は、前年より 8% 増の 919 億円。 うち約 4 割を中国が占める。 斉藤恵史・IR 室長は「中国メーカーも製品を出しているが、壊れやすいため、日本製にシフトしてきているようだ。」 同社は「グローバルシャワートイレ事業推進部」を新設。 来期も最高益の更新を見込む。 (asahi = 5-8-17)


中国での好かれっぷりがハンパない … くまモン

杭州の商業施設に出現して大フィーバー = 中国メディア

熊本県を中心に発生し、大きな被害を出した大地震から 1 年が経過した。 震災の影響はなおも各方面で残っており、観光客を呼び戻す取り組みも積極的に行われている。 宣伝係のくまモンは 4 月 29 日に中国での PR イベントに登場したが、そこで彼の中国での高い人気ぶりが明らかになった。 中国メディア・今日頭条は 29 日、「くまモンが杭州にやって来てファンと面会、会場はパニック寸前」とする写真記事を掲載した。

記事によればこの日、くまモンが出席したのは、浙江省杭州市にある西湖銀泰ショッピングモールの開業 9 周年イベント。 熊本県の観光を PR するために現地にやって来たのだ。 ショッピングモールでお馴染みの、吹き抜けスペースに設けられたイベント会場には、くまモンのイラストが描かれた幟が数多く掛けられている。 そして、メーデー 3 連休の初日ということもあって、会場には入りきれないほどのギャラリーが。 2 階、3 階から下のステージを眺める客もたくさんいた。

そして、くまモンがステージに登場すると、ギャラリーは手持ちのスマートフォンを一斉に掲げて写真や動画を撮影。 若者や子連れの母親、そして、中年男性もが一生懸命手を伸ばしてカメラをくまモンに向けている。 想像を超える熱狂ぶりだ。 会場にはくまモングッズの販売コーナーや、くまモンのモニュメントと記念写真が取れるスペースも設けられており、それぞれ若い女性や子どもたちの人気を集めたようだ。 (SearChina = 5-4-17)


中国、アニメ愛 2 兆円 日本らしさ人気

中国でアニメやネットゲームなどコンテンツビジネスが花盛りだ。 親世代が豊かになり生活にゆとりを持つ 10 - 20 代の若者がコスプレやアニメ視聴に熱中。 日本の平安時代をテーマにしたネット大手、網易(ネットイース)のスマートフォン(スマホ)ゲームは 3 カ月で 150 億円の売り上げを記録した。 アニメだけで年 2 兆円に達する有望市場を狙い、中国ベンチャーが続々と生まれる一方、「日中合作」の動きも出始めている。

1 日まで浙江省杭州で開かれた「国際アニメ祭」。 京都アニメーションの「小林さんちのメイドラゴン」など日本のアニメを配信する中国動画配信大手「ビリビリ動画」は特設ステージを設け、日本のアニメソングに合わせて来場者がダンスを披露した。 国際アニメ祭には 100 万人以上が訪れ、関連グッズなど 20 億元(約 320 億円)以上を消費する見通しだ。

「ワンピースや名探偵コナン、最近は黒執事かな。」 普段は病院勤務の王さん (24) は、この日のためにネット通販で 300 元(約 4,800 円)のコスプレ衣装を購入。 好きなアニメを聞くと日本の作品名が次々と口をついて出た。 ビリビリ動画などを通じて日本のアニメをみているようだ。 4 月 30 日には上海でコスプレや同人誌ファンが集結する「CP20」が開幕。 こちらはよりマニアックな雰囲気で、アニメの主人公ほか、網易のゲーム「陰陽師」の登場人物にふんしたファンが、主題歌などを歌ったり踊ったりするイベントを楽しんだ。 集まったファンの熱気は尋常ではない。

「陰陽師」は自らが安倍晴明ら陰陽師となり、人と鬼が共存する世界で闘いながら成長するロールプレーイングゲーム。 「日本式」を演出するため、日本の声優が日本語でセリフを話し中国語の字幕が流れる念の入れようだ。 昨年 10 - 12 月だけで 800 万ダウンロードを記録し、アイテム購入などで網易が得た収入は 150 億円に達した。

中国の若者の月収は、上海でも大学新卒者で平均 5 千元程度と決して高くない。 一方、親世代は 1990 年代に政府や勤め先から安値で譲り受けた不動産が急騰し、含み益や賃貸収入などで裕福な世帯も多い。 生活苦が少ない都市部の若者は趣味に没頭し、多額の支出もいとわない人も多い。

中国のコンテンツ市場はアニメだけで 2017 年に 1,500 億元(約 2 兆 4 千億円)と 10 年の3 倍に膨らむ見通し。 15 年に 1 兆 8 千億円だった日本の市場規模を上回る。 有望市場をにらみ、中国ではベンチャー企業が続々と生まれている。 2003 年に創業したアニメ制作会社、蘇州舞之動画(江蘇省)は 16 年春に店頭市場に公開した。 380 人がアニメ制作に携わり、国営中央テレビ (CCTV) で放映される子供向け人気アニメなどヒット作を生んでいる。

中国では 80 年代にテレビで「一休さん」が放映された。 その後も「鉄腕アトム」や「ドラえもん」などが人気を博し、その影響で日本語を学び始めた人も少なくない。 近年は日中関係の悪化で日本のコンテンツのテレビ放送が禁じられたが、視聴の舞台は政府の管轄が及びにくいネットやスマホに移行し、今では視聴者数が急拡大している。

例えば政府が「暴力的」として表向き禁止している「進撃の巨人」はネット上で「自由之翼(自由の翼)」のタイトルで流通し、若者に人気だ。 蘇州舞之動画の喬剣副総経理は「中国アニメは独自コンテンツが増えているが、元は日本アニメの影響が非常に強い」と話す。 同社は日本に支社を構え、日本のコンテンツの輸入を強化する方針。

日式コンテンツのファンをビジネスにつなげようと「日中合作」の動きも活発になっている。 NTT ドコモは携帯大手の中国移動やアニメ大手のミグ動漫と提携。 中国版「初音ミク」とも言える 2 人組の仮想アイドル「麟 & 犀(リン & サイ)」のアニメを制作し、7 月にも日中で同時公開する。 18 年には日中共同制作の映画「空海 - KU - KAI -」も公開予定だ。 (上海 = 小高航、張勇祥、nikkei = 5-2-17)


「なぜ西側メディアは中国をけなし、日本をけなさないのか?」

その根拠となる主張に中国ネットから集中砲火

4 月 27 日、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)に「もし中国の人口が 2 億人だったら、先進国になれただろうか」と題する文章が掲載され、ネットユーザーの注目を集めている。

微博アカウントの「頭条博客」が掲載したこの文章は、「2 億人、つまり現在の中国にいる人口の 7 分の 1 だ。 この人口では、中国は文明競争で優位に立てないほか、白人対黄色人種の競争においても数的な面で完全に弱い立場に立たされる。 どうして西洋メディアは中国の悪口を言って日本の悪口を言わないのか。 それは、中国は本当に世界を変えられる、彼らの種族的優位をひっくり返し得ると彼らが認識しているからだ。 かたや日本は飼い慣らされた種族に過ぎず、西洋諸国同様に発展しようと思っても、それは永遠に不可能なのである。」と論じている。

中国は 13 億の人口がいるからこそ、世界最大最強の国になれる可能性を秘めており、人口の少ない日本にそれは無理だ、というのが文章の大まかなロジックだ。

この文章に対して、中国のネットユーザーからは「人口が多かろうが少なかろうが、閉鎖的な醤油缶文化の中国は先進国にはなれない」、「事実を無視し、国や民を傷つける妄想だ」、「まだ豊かになっていないのにおごり高ぶってどうする」、「先進国になるかどうかは産業次第であって、人口の多い少ないが理由ではない」といった批判の声が相次いだ。

また、突っ込みの矛先は日本に対する記述にも向けられており、「日本が西洋のように発展してないだと?」、「どれをとっても日本は先進国。 日本が先進国でないなら、どこが先進国だというのか」、「日本の新幹線に乗ろうとしたら、みんな並んでいて感動したわ。 強い国にはそれなりの理由がある。」といった感想が寄せられるなど、集中砲火に遭っている。 (RecordChina = 5-1-17)


束になっても敵わないトヨタは「純利益で中国メーカーを秒殺」 = 中国報道

トヨタ自動車と中国メーカーの競争力はどれほどの差があるのだろうか。 これはどのような指標を用いるかによって結果は違ってくるだろうが、中国メディアの今日頭条が 24 日付で掲載した記事は、トヨタ1社の純利益だけで「中国に存在する中国自主ブランドを秒殺できる」と主張し、それだけ圧倒的な差があると論じた。 中国自動車市場は世界最大であるため、多くの外資メーカーが進出しているが、中国自主ブランドのメーカーも非常に数多く存在する。 民族系ブランドなどとも呼ばれる中国自主ブランドメーカーは 100 社以上もあるとされている。

また、2016 年に中国自動車市場で販売された自動車台数は約 2,802 万台に達した。 日本での新車販売台数は約 497 万台だったため、中国市場は日本の 5.64 倍もの規模に達する。 中国自主ブランドにとっては自国に世界最大の市場があるというのは大きなアドバンテージであるはずだが、実際は純利益でトヨタ 1 社に敵わないのが現状だとしている。 記事は、2017 年 3 月期のトヨタの純利益は約 1 兆 7,000 億円ほどと伝えつつ、中国主要メーカーのうち、純利益が多い上汽集団や東風集団、長城汽車、長安汽車などが「束になっても全く敵わない」と紹介。

さらに、トヨタの純利益は合弁メーカーを除いた中国主要メーカーの純利益の総和を超えていると指摘。 世界のトップであるトヨタとの差を考えた時、中国メーカーが歩まなければならない道のりははるかに長いと論じた。 近年、中国自主ブランド車のクオリティが向上していると言われており、実際に中国国内での販売台数も伸びている。 だが、中国ではトヨタ車は「長年乗っても壊れない」、「トラブルが少なく、煩わしさがない」などと高い評価を得ており、その差はそう簡単には縮まらないと言えるだろう。 (SearChina = 4-28-17)


日本のキャラクターグッズの無許諾販売を行政摘発 = 中国・浙江省義烏市

中国・浙江省義烏市市場監督管理局中国小商品城分局は 2017 年 3 月、義烏国際商貿城一区において、日本コンテンツのキャラクターグッズを無許諾で販売していた 3 店舗に対し、著作権法違反の疑いで行政摘発を実施した。 一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA・島谷能成代表理事)が発表した。 摘発された 3 店舗は、日本のアニメ制作会社 3 社が著作権を有する 7 種類のキャラクターについて、フィギュアやぬいぐるみなどを権利者に無断で販売していた。

CODA は、2015 年度に中国の広東省広州市、浙江省義烏市、上海市、北京市の 4 つの市場において調査を行い、日本コンテンツのキャラクターグッズの権利侵害品が大量に製造・販売されていることを確認した。 この対策として CODA は、翌 2016 年度に、特に侵害が深刻な義烏市において、権利行使を行うことを前提とした侵害実態調査を実施し、これに基づき、特に悪質な 3 店舗に対して警告状を送付した。 店舗側に改善がみられないことから、2017 年 3 月、行政投訴へと踏み切った。

CODA は今回の摘発について、「行政摘発の対象となったキャラクターグッズのうち一部については、中国における著作権登録が行われていなかったが、オリジナル商品を提出することで行政摘発が認められた点で画期的な事例となりました。 これまで中国ではキャラクターの著作権に基づく権利行使事案が極めて少ない状況でしたが、このように行政摘発が行われたことは、今後の対応を強化する上で画期的な先例となったと考えます」としている。

なお、CODA は、今回の摘発を先例に、中国全土で著作権に基づくキャラクターグッズの侵害品の摘発ができるよう、環境整備や関係団体や政府機関などとの関係を構築していくとしている。 CODA の活動は、経済産業省委託事業の一環として行われた。 (SearChina = 4-24-17)


現代中国語になった「そのまま日本語」

日中クロスカルチャー

記事コピー (4-18-17)


北京で日本映画のイベント始まる 佐々木希さんら参加

16 日に始まった北京国際映画祭に合わせ、日本映画を紹介する「2017 北京・日本映画週間」の開幕イベントが 17 日、北京市内であった。 今年は日中国交正常化から 45 周年。 北京での日本映画週間は 2 年連続となり、日中関係の改善傾向を示す形となった。 開幕式には中国で映画産業を管理する国家新聞出版広電総局の担当者も出席し、「中国の観衆が映画を通して日本の社会、風俗、人情を知り、両国の友好が深まることを期待している」とあいさつした。

23 日まで、大森青児監督の「家族の日」など 6 本を上映する。 主演の伊原剛志さんは舞台あいさつで「家族の絆を描いており、きっと中国のみなさんにも理解してもらえると思う」と話した。 「おくりびと」が好きだという梁海音さん (24) は「欧米とは違う淡い色使いの画面や、人間の本質を描き出すところが日本映画の魅力」と語った。

一方、今年の北京国際映画祭には、韓国映画が 1 本もない。 韓国メディアによると、7 回目の同映画祭で韓国映画が上映されないのは初めて。 昨年は 5 本上映されたことを考えると「異常事態」だ。 韓国メディアは「米軍の高高度迎撃ミサイルシステム (THAAD) の韓国配備に反発する中国当局の意向が影響している」と報じている。 (北京 = 延与光貞、asahi = 4-17-17)


中国で広がる日本式の「ゆ」 清潔・サービスにこだわり

日本式「温浴施設」の人気が、中国で高まっている。 上海では東京の「大江戸温泉物語」と同名の施設がオープンして話題となったが、地方都市では日本企業も「ゆ」の良さを広めている。 訪日旅行客の増加で日本の文化や風習を気に入る層が増えたことも、人気の背景にありそうだ。 桜の造花の前で記念写真を撮る浴衣姿のカップル、店内の日本食レストランですき焼きやお好み焼きを楽しむ家族連れ …。 中国東北部の遼寧省瀋陽ではいま、日本風の温浴施設「大江戸」が大人気だ。 2015 年 5 月に開業した 1 号店では、冬の週末には 1 日 2 千人が訪れるほどの盛況ぶりで、昨年 10 月には 2 号店もオープンした。

地元では「大江戸温泉」として親しまれているが、経営するのは日中両国で飲食店を展開する日本企業で、東京・お台場の「大江戸温泉物語」とは無関係。 施設を企画した温浴施設コンサルタント会社の菅原恒二代表取締役は「『大江戸』は地方の中国人にも日本文化を感じる名前として浸透してきている。 店内には桜や鳥居など、日本文化を体験できる仕掛けをそろえた。」と話す。

冬は零下 20 度以下にもなる瀋陽ではもともとサウナや銭湯が多いが、入浴方法は日本と異なる。 洗い場には共用のゴムサンダルを履いて入るため、床が泡などで汚れていてもお構いなし。 そのサンダルを履いた足で浴槽に入り、タオルを浴槽に入れる客もいるため湯がすぐに汚れてしまう。 さらに、従来の温浴施設ではひそかに性的なサービスを提供する店もあったため、女性や家族連れは敬遠しがちな所だった。 (瀋陽 = 平賀拓哉、asahi = 4-5-17)

関連記事 (12-23-17)


なぜだ! 日本のアパレルメーカーが中国撤退を加速させている理由 = 中国報道

日本のアパレル企業が続々と中国撤退を決めているという。 中国で工場を構えて生産を行っていた大手企業が撤退、縮小を進めているのだ。 工場を中国から日本国内に戻す動きが加速しているという。 中国メディアの今日頭条はこのほど、日本のアパレルメーカーが中国から撤退する流れを加速させている理由を分析する記事を掲載した。 記事によれば、主に 2 つの理由があるという。

理由の 1 つ目が「経営コストの高騰」だ。 記事は、人件費が年に 10% の割合で上昇している中国では生産コストが急激に上昇しており、不動産価格の上昇で工場や事務所の賃借料も高騰し、大きな負担になっていることを挙げた。 別の理由は「日本政府の政策」だという。 アベノミクスにより円安が進んだことで中国で生産するメリットが薄れたうえ、日本政府が企業に対して日本国内に本社や工場の移転を奨励する政策を取っていると主張した。

また、日本のアパレル企業が撤退させているのは工場だけでなく、一部は販売店舗までクローズしていると紹介。 中国の中所得層にとっては日本ブランドの知名度が低く、さらにネット販売の普及で実店舗に足を運ばなくなったことも加わり、経営不振につながっていると主張した。 では日本の一部アパレルメーカーの撤退は中国経済にどのような影響を与えるのだろうか。 記事によれば、一定の影響はあるものの中国経済全体に大きな打撃とはならないという。 そもそも中国市場は外国企業にとって十分魅力的な市場であり、撤退した日本企業は一部に過ぎず、それも経営不振の部門だけに過ぎないと主張した。

また、これまで日本が中国で展開していた低価格製品は中国で需要が減少している一方、逆にハイエンド製品、ロボット技術などでは需要が見込まれ、こうした分野では投資が進むと期待を示した。 ほかにも、需要が拡大する分野としては、旅行、健康関連、金融、教育、医薬品製造業、医療機器設備また計器製造業を挙げた。 最後に記事は、日本企業が撤退することは、中国企業にとって発展と世界進出へのチャンスともなると、強気のコメントを残した。 とはいえ、外資の撤退は失業率が上昇し、社会不安へともつながりかねない。 打撃は経済のみにとどまらない可能性も否定できないのではないだろうか。 (SearChina = 4-2-17)

〈編者注〉 日本のアパレルメーカーが中国からの撤退を加速させているのであれば、さすがに中国メディアでは言及されていませんが、日本の衣料関連企業が、衣料品需要の低迷で、経営基盤の弱体化が背景にあると考えます。