ボーイング 737、使用年月が長い機体の 5% に亀裂 - 緊急点検結果 使用年月の長いボーイング 737 型機を各国で緊急点検した結果、5% 余りで翼と胴体を結ぶ構造部分に亀裂が見つかった。 これらの 737 型機は一時的に運航停止を余儀なくされる。 これまでのところ、点検を受けた 686 機のうち、ネクスト・ジェネレーション (NG) モデル 36 機で亀裂が確認された。 ボーイングが 9 日遅くに更新後の数字を電子メールで配布した。 同日のこれより先、同社は航空各社に 25 機(同じく約 5% に相当)で亀裂が見つかったと通知していた。 協議に詳しい関係者が明らかにした。 ボーイングからの報告を受けた米連邦航空局 (FAA) は先週、飛行総数が 3 万回を超える 737 型機について 10 月 10 日までに点検を要請する緊急勧告を出した。 FAA によると、該当する航空機は 737-600 と 737-700、737-800、737-900 を含め米国内で 165 機と推計されている。 最初の点検は、亀裂のリスクが最も高いとみられる比較的古い航空機に焦点が絞られた。 比較的新しい航空機の点検が進めば、問題を抱えるネクスト・ジェネレーションの比率は低下する可能性がある。 (Alan Levin & Mary Schlangenstein、Bloomberg = 10-10-19) 737NG 型旅客機で亀裂発見、米ボーイングが報告 米連邦航空局 (FAA) は 29 日までに、米ボーイング社製の短距離用旅客機の 737NG 型機の一部で機体構造上の亀裂が見つかったとする同社からの連絡を受け、同型機の運用企業に点検を命じたと発表した。 737NG 型機には 737-700、737-800 や 737-900 が含まれる。 同社は声明で、亀裂は少数の機材で発見されたと説明。 航空会社が機材を運用中にこの亀裂に絡む問題が発生したとの報告はないとも述べた。 FAA は、亀裂は運航回数が非常に多い 737NG 型機の機体改善作業の際に判明したと指摘。 その後の点検で、別の機材にも同様の問題が見つかったとした。 今後は同型機の運用企業に対し特定の点検作業の実施を促し、必要な修理を加えた上で把握出来た問題点などを FAA へ即座に報告するよう求めるとした。 CNN 系列局 KOMO によると、亀裂があったのは機体の胴体と翼の接合部分。 この部分は亀裂なしに 9 万回以上の離着陸に耐えるよう設計されている。 亀裂が発生した場合、深刻な事態につながる恐れがあるとも伝えた。 ボーイングは声明で、今回の亀裂の問題は同社の 737MAX 型機や 737 型を改造している米軍哨戒機「P-8 ポセイドン」に影響を一切及ぼしていないと主張した。 ボーイングをめぐっては需要が高かった 737MAX が海外で 2 度の墜落事故を起こし、FAA は全ての同型機の運航を停止させる措置を講じた。 この墜落事故の原因解明では似通った問題点が指摘されてもいる。 (CNN = 9-29-19) ボーイング機墜落問題 米当局が「設計に問題」初の見解 米航空機大手ボーイングの最新鋭小型機「737MAX」が相次ぎ墜落した事故をめぐり、米国家運輸安全委員会 (NTSB) は 26 日、緊急時にパイロットに過剰な負担がかかる設計が安全性を損なっていた、とする調査結果をまとめた。 同型機の製造国である米国の当局が、ボーイングによる設計そのものに懸念を示したのは初めて。 737MAX は昨年 10 月にインドネシアで、今年 3 月にエチオピアで墜落し、合わせて 346 人が死亡した。 機体の傾きを自動制御するシステムが誤作動し、機首を下げすぎたことが事故につながった。 パイロットはシステムの存在を知らされていなかった。 NTSB は、二つの事故機の飛行データなどを調べた結果、「乗務員はボーイングの想定通りには対応しなかった」とした。 ただ、ボーイングが想定する操作は、原因不明の警報がいくつも鳴り響く緊迫した状況で、パイロットが現実的にとれる対応とはかけ離れていた、と指摘。 737MAX を認証した米連邦航空局 (FAA) に対して、設計やパイロットの訓練にあたり非現実的な想定を避けるよう勧告した。 ボーイングはこれまで、パイロットが手順に「完全には従っていなかった」などとし、事故はパイロット側にも責任があるとの考えをにじませてきたが、NTSB の見解はこれに異論を突きつけるものだ。 墜落事故をめぐっては、NTSB の支援を受けてインドネシア、エチオピアの両国当局が原因の調査をそれぞれ進めている。 米国内では 737MAX を認証した FAA の手続きに問題がなかったか、上部機関の米運輸省や司法省、連邦捜査局 (FBI) が調査・捜査に入っている。 737MAX は二つ目の事故後、全世界で運航が止まったまま再開のメドが立っていない。 (米オハイオ州・江渕崇、asahi = 9-27-19) ボーイングの新型旅客機に欠陥が見つかる ボーイング社は、新型長距離旅客機 777X に欠陥が見つかったため、同機の試験を中断した。 AFP 通信が消息筋の話として報じた。 ボーイングによると、777X の試験中に重大な問題がみつかり、試験の中断が必要となった。 どんな問題なのかは伝えられていないが、消息筋の 1 人によると、気密試験中にドアが飛んだのが原因。 なお、試験は実際の運用よりもはるかに厳しい条件で行われた。 これは航空機の信頼性、完全性、安全性をテストするために行われている。 ボーイング 777X は、世界最大の双発旅客機になる見込みで、3 月にお披露目された。 当初 777X は、今年秋に初飛行を行い、2020 年に納入開始を予定していたが、エンジン開発の問題により、初飛行は 2020 年初めに延期された。 (Sputnik = 9-7-19) ボーイング機事故、補償などで 6 千億円 純利益の半分 米航空機大手ボーイングは 18 日、2 回の墜落事故を起こした主力小型機「737MAX」の運航停止に伴い、航空会社への補償などで 56 億ドル(約 6 千億円)の追加費用を見込んでいると発表した。 24 日に発表する 2019 年 4 - 6 月期決算に計上する。 墜落事故の経営への影響が膨らんできた。 運航停止の影響額は、税引き後で 49 億ドルとなる見込み。 ボーイングの 18 年通期の純利益は 104 億ドルで、そのほぼ半分に相当する。 ユナイテッド、アメリカン、サウスウェストの米航空大手 3 社は、同型機を少なくとも今年 11 月上旬まで運航しないと決めている。 ボーイングはさらに、737 シリーズを 4 月から 2 割減産したことに伴う費用増が 17 億ドルに上りそうだと明らかにした。 事故の遺族を支援するために拠出する 1 億ドルも別にかかる。 追加費用の計算にあたっては、737MAX の運航再開が米国内外で年内に認められることや、来年中に生産ペースを引き上げることを前提にしている。 運航停止が長引けば、さらにコストがかさむ。 事故につながった飛行システムをめぐり、ボーイングはソフト改修を終えたと発表している。 しかし、米連邦航空局 (FAA) は、システムに 2 回の事故とは別の問題を新たに発見したとしており、米メディアは運航再開が来年にずれ込みそうだと伝えている。 (ニューヨーク = 江渕崇、asahi = 7-19-19) ボーイング 737MAX、運航再開は 2020 年にずれ込みか - WSJ
米ボーイングの最新鋭旅客機 737MAX は、2020 年初めまで運航停止が続く可能性がある。 米紙ウォールストリート・ジャーナル (WSJ) が報じた。 ボーイングは先月、新たに明らかになったソフトウエア問題の解消には最大 3 カ月必要であり、9 月をめどに運航再開を見込んでいると顧客に非公式に伝えていたが、それよりも数カ月ずれ込むことになる。 WSJ によると、737MAX の運航再開は「最新のシナリオで」 20 年 1 月になる見通し。 米連邦航空局 (FAA) の関係者やパイロット組合指導部を引用して伝えた。 状況は「流動的」であり、確定したスケジュールはないという。 アメリカン航空グループは 14 日、11 月 2 日まで 737MAX の運航休止は続くと説明。 同機の休止に伴うフライト調整は 5 回目だった。 ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングスも 11 月初めまでのスケジュールから 737MAX を外した。 737MAX は 346 人が死亡した 2 件の墜落事故を受け、運航が停止された。 (Amanda Albright & Julie Johnsson、Bloomberg = 7-16-19) ボーイング 737MAX に新たな欠陥、運航再開さらに遠のく 米ボーイングの新型旅客機「737MAX」のコンピューターシステムに、機体の急降下につながる新たな欠陥が見つかった。 同機のテストに詳しい関係者 2 人が明らかにした。 この問題が原因で、737MAX の運航再開はさらに遅れる見通しだ。 関係者によると、今回の欠陥は、ボーイングが開発した新しいソフトウェアをテストするためのシミュレ―ション飛行で明らかになった。 737MAX は 2 度の墜落事故が発生したことを受け、今年 3 月から運航が停止されている。 インドネシアとエチオピアで相次いだ墜落事故では計 346 人が死亡した。 墜落原因は今も究明中だが、これまでの調査の結果、両機とも機体を安定させるための新システムが原因で機首が急激に下がり、操縦士が制御できなくなっていたことが分かった。 ボーイングは、ソフトウェアを修正してその安定システムの機能を制限することにより、墜落を引き起こした問題の連鎖を断ち切ることができると発表していた。 しかしシミュレーション実験を行った結果、マイクロプロセッサーの不具合が原因で機首が下がる現象を、政府機関のパイロットが発見した。 インドネシアやエチオピアの墜落事故についてもマイクロプロセッサーが関係していたのかどうかは分かっていない。 関係者によると、シミュレーション実験では、パイロットが数秒で態勢を立て直すことが難しかった。 「数秒で立て直すことができなければ、とてつもないリスクが生じる」とこの関係者は指摘する。 この問題についてはボーイングの技術者が対応に当たっており、それが運航再開の延期につながった。 ボーイングによれば、米連邦航空局 (FAA) は追加的な対策の必要性があると判断し、ボーイングが過去 8 カ月間かけて開発してきたソフトウェアの変更を通じて対応するよう同社に指示した。 「ボーイングは FAA の決定と要請に同意する」と同社は述べ、ソフトウェアの修正を進めていることを明らかにした。 「737MAX が認定に必要な全条件を満たし、安全な運航が再開できるようになるまで、FAA への認定申請は行わない」としている。 関係者によると、ボーイング技術者は、マイクロプロセッサーの問題がソフトウェアのプログラミング変更によって修正できるのか、それとも 737MAX の全機でマイクロプロセッサーの物理的な交換が必要になるのか、見極めようとしているという。 ボーイングと FAA はまた、737MAX の運航再開に向け、操縦士の追加訓練についても詳細を詰めており、シミュレーターを使った訓練時間を増やす可能性もあると関係者は話している。 FAA 広報は 26 日、737MAX の運航再開について「安全と判断した時点で禁止命令を解除する」と述べ、「ボーイングのソフトウェア変更について見極めを続ける。 必要な訓練については今も開発を行っている。」と説明した。 (CNN = 6-27-19) ボーイング 737、主翼部品に欠陥の可能性 点検と交換を指示 ニューヨーク : 米ボーイングは 2 日、2 度の墜落事故を起こした新型機「737MAX」を含め、同社の 737 型機の一部で翼の部品に欠陥の可能性があることを明らかにした。 ボーイングは連邦航空局 (FAA) と連携して 737 型機を運航する航空会社に連絡を取り、スラットトラックと呼ばれる翼の部品を点検するよう促している。 対象となるのは 737MAX と、737-600〜900 を含む 737NG シリーズ。 リーディングエッジスラットは翼の前面から張り出した空力制御用の部品。 ボーイングと FAA では、一部が製造基準を満たしていないことが分かったとして、もしこの部品に欠陥が見つかった場合は、運航を再開する前に交換するよう指示した。 欠陥がある部品は不具合を起こしたりひびが入ったりする可能性がある。 FAA によると、この部品で不具合が起きたとしても、墜落には至らないものの、飛行中の機体がダメージを受ける恐れがある。 FAA は航空各社に対し、スラットトラック部品の点検と修理を 10 日以内に行うよう求める予定。 今回の問題は 5 月 31 日、ボーイングと部品メーカーとの話し合いの中で発覚した。 一部の部品に熱処理が行われていないことにボーイング側が気付き、安全上の問題を引き起こす可能性があると判断したという。 ボーイングによると、欠陥は特定のサプライヤー(供給業者)が製造したスラットトラック 148 個で発見された。 20 機の 737MAX と、 21 機の 737NG に欠陥部品が搭載されている可能性があるとしている。 一方、FAA では、それ以外の MAX 179 機と NG 133 機についても、部品の欠陥がないかどうか点検するよう促している。 (CNN = 6-3-19) ボーイング、鳥衝突への対策怠る 墜落事故で 米紙報道 【ニューヨーク = 中山修志】 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は 21 日、米ボーイングが新型機「737MAX」の 2018 年 10 月に発生した最初の墜落事故の一因がバードストライク(鳥の衝突)だった可能性に気づいていながら、対策を怠っていたと報じた。 同様のケースが再発する可能性を軽視していたという。 737MAX の 2 度の墜落事故は、機体の傾きを測るセンサーの故障によって自動制御システムが誤作動を起こしたことが原因と考えられている。 センサーの故障理由は明らかになっていない。 同紙によると、ボーイングは 18 年 10 月のインドネシアでの最初の事故について、バードストライクによってセンサーが故障した可能性があると 11 月の時点で米航空会社に説明していた。 一方、同じ事故が起こる可能性は低いと考え再発防止策を取っていなかったという。 同紙は「米航空当局はバードストライクによってセンサーが故障した可能性が高いと考え始めている」と指摘した。 一方、今年 3 月のエチオピアでの 2 度目の事故について同国の航空当局は「センサーが異物によって損傷した証拠はない」と説明している。 (nikkei = 5-22-19) ボーイング、737MAX 型機シミュレーターに欠陥あったと認める ソフトを修正 【ニューヨーク】 米航空機大手ボーイングは 18 日、2 件の墜落事故で合わせて 346 人が死亡した同社の 737MAX 型機について、フライトシミュレーターのソフトウエアにあった欠陥を修正したと発表した。 同社は「ボーイングは 737MAX のシミュレーターのソフトウエアを修正し、シミュレーターによる訓練がさまざまな飛行条件を反映したものになるようシミュレーターの運用者に追加情報を提供した」と発表した。 「ボーイングはこれらの変更および改善について、装置の製造業者ならびに規制当局と密接に協力し、顧客の訓練に支障が出ないようにしていく」としている。 ボーイングはこの問題を初めて認識した時期や、各国の規制当局に報告したのかどうかについては明らかにしたかった。 同社が 737MAX 型機関連のソフトウエアに設計上の欠陥があったと認めたのは今回が初めて。 737MAX 型機の失速防止システム「MCAS」は、エチオピア航空機事故の大きな要因だと非難されている。 ボーイングによると、フライトシミュレーターのソフトウエアは、3 月のエチオピア航空機の事故や昨年 10 月のライオン航空機の事故の時に類似した一部の飛行条件について、再現することができなかった。 737MAX 型機の最大の納入先で 34 機を保有する米サウスウエスト航空は修正後の最初のシミュレーターを受領する時期について、「今年末」と AFP に語った。 同型機は世界中で運航停止となっており、運航再開には米国をはじめとする各国の規制当局の承認が必要。 (AFP = 5-19-19) ボーイング墜落事故で注目のセンサー、故障しやすい−データが示す
![]() 5 カ月間に 2 回発生したボーイング 737MAX の墜落事故で、それまでほとんど知られていなかった小さな部品に注目が集まっている。 この部品が誤作動を起こし、連鎖反応で危険な高度低下へと航空機を追いやった。 この部品とは、風向計のような形をした迎角センサー。 飛行継続に危険な失速に近づくと警告してくれるため、パイロットは長年このセンサーを頼りとしてきた。 だが、ボーイングは 737MAX のセンサーに警告以上の役割を持たせ、自動的かつ強制的に機首を下げる機能を加えた。 当局はこのボーイングの決定を調査している。 ブルームバーグ・ニュースが公開されているデータベースで調べたところ、このセンサーに頼ることの危うさやセンサー自体の故障しやすさが明らかになった。 1990 年代前半以降、飛行中に鳥がぶつかったり地上で搭乗橋などに接触したりといった理由で損傷したセンサーは米航空機だけで少なくとも 140 例に上る。 さらに米国、カナダ、欧州の少なくとも計 25 例では、センサー損傷でパイロットが警告を受けたり、緊急事態の対応を強いられたりした。 (Alan Levin & Ryan Beene、Bloomberg = 4-11-19) 米ボーイング、自動制御システムの問題認め謝罪 操縦士が最後まで格闘 エチオピア航空が運航する米ボーイングの新型機「737MAX8」が墜落した事故で、操縦士は離陸から墜落までの 6 分間、同機の自動飛行制御システムと格闘し続けていたことが、CNN が 4 日に入手した暫定報告書で明らかになった。 ボーイングは同日、機体の失速を防ぐ目的で搭載された「MCAS」と呼ばれるシステムに問題があったことを認め、ミュレンバーグ最高経営責任者 (CEO) が謝罪した。 暫定報告書によると、墜落したエチオピア航空機では、機体の失速を防ぐはずの自動制御システムが作動して何度も機首が下がり、機長と副操縦士はほぼ 6 分間にわたって制御を試みていた。 737MAX8 型機を巡っては、昨年 10 月にインドネシア沖で墜落したライオン・エアー機でも同様の問題が伝えられており、運航再開を目指すボーイングにとっては大きな打撃となる。 ボーイングのミュレンバーグ CEO は 4 日に発表した声明で、ライオン・エアーとエチオピア航空の墜落事故について、「人命が失われたことを申し訳なく思う」と謝罪した。 暫定報告書によると、エチオピア航空機の機長は 3 回にわたって副操縦士に「プルアップ」と声をかけ、機首を上げるよう指示していた。 しかし 2 人が力を合わせても同機を制御することはできず、失速防止システムによって機首が下がる現象が 4 回繰り返されていた。 最後は操縦士が首都アディスアベバの空港へ引き返そうとしたが、自動制御システムが再び作動して機体が急降下、制御不能に陥って墜落した。 搭乗者は 157 人全員が死亡した。 737MAX8 型機の失速防止システム MCAS は、ライオン・エアー機の墜落原因となった可能性も指摘されている。 暫定報告書はこの名称には言及していないものの、センサーの誤作動で MCAS が作動して機首が下がった可能性が強まった。 MCAS は機外に取り付けられた AOA (迎角)センサーの情報を受信して、失速の危険があると判断すると自動的に機首が下がる。 ボーイングは現在、このシステムのソフトウエアを変更する作業を進めている。 4 日の声明では、エチオピア航空とライオン・エアーの墜落に類似性があったことを認め、いずれの事故にも MCAS がかかわっていたことを確認。 「(エチオピア航空機の)フライトデータレコーダーの記録は、ライオン・エアー 610 便と同様に、AOA センサーの誤った情報によってMCAS が作動したことを示している」とした。 同社は再発防止のために MCAS のソフトウエア更新プログラムを公開する予定で、737MAX 型機の操縦士を対象とする包括的な訓練や補助的な教育プログラムの実施も計画している。 暫定報告書の発表を前に首都アディスアベバで記者会見したエチオピアのモゲス運輸相は、同機の運航を再開する前に、ボーイングが飛行制御システムの問題について適切に対処したかどうか、航空当局が検証する必要があるとの認識を示した。 暫定報告書は一般には公開されておらず、墜落原因については特定していない。最終報告書がまとまるまでには最大で1年かかる見通し。 (CNN = 4-5-19) 米ボーイング 737 マックス、墜落原因の疑いがある不具合を修正 米航空機大手ボーイングは 27 日、半年で 2 度の墜落事故が発生した 737 マックス型について、事故原因の疑いが指摘されている失速防止システムのソフトウェアを修正したと発表した。 エチオピアの首都アディスアベバからケニア・ナイロビに向かっていたエチオピア航空 302 便は 10 日、離陸直後に墜落し、乗客乗員 157 人全員が死亡した。 昨年 10 月にインドネシア沖に墜落し、189 人の犠牲者を出したライオン航空機も同型のものだった。 同型機の 2 度目の墜落を受けてボーイングは 13 日、世界中の 737 マックス 8 型と 9 型の運航を停止した。 この措置は少なくとも 5 月まで継続されるが、具体的な再開時期は不明なままだ。 事故調査官は、いまだに事故原因を特定できていない。 今回のソフトウェアの修正プログラムの一環として、ボーイングはこれまでは任意としていた安全機能の警告システムを標準機能として導入する。 ライオン航空とエチオピア航空、どちらの機体にも、パイロットに警告するための警告システムは搭載されていなかった。 ボーイングによると航空会社には今後、安全システム導入の追加費用は請求しないという。 修正プログラム ボーイングは、2 件の墜落事故と関連する失速防止システムのソフトウェアについて、修正プログラムを発表した。 737 マックス型に搭載されている操縦特性向上システム (MCAS) は、機首が上がり過ぎて失速しないようにするためのもの。 しかし、ライオン航空機の事故調査の結果は、機体が失速していない時でさえ、機首を何度も強制的に下げさせるという誤作動が起きていたことを示している。 センサー故障が原因の可能性がある。 ライオン航空機の操縦士は 20 回以上にわたり、機首を上げようとしたが、システムはそのたびに機首を下げたという。 米連邦航空局 (FAA) によると、エチオピア航空機とライオン航空機の墜落には類似性が確認されている。 ボーイングは、センサーから誤った情報を受信した際に、MCAS の動作を停止させるソフトウェアを再設計した。 しかし今回のシステム修正は、失速防止システムが墜落原因だったと認めたからではないとしている。 (BBC = 3-29-19) ボーイング、737MAX ソフト更新と操縦士研修見直しの最終作業中 米航空大手ボーイングは 17 日、旅客機「737MAX」が過去 5 カ月間に 2 度の墜落事故を起こしたことに関連し、ソフトウエアの更新と操縦士研修の見直しについて最終作業を進めていることを明らかにした。 同社は 17 日付の発表文書で、ソフトの更新は、操縦特性を向上させる新システム「MCAS」を修正し、センサーの不具合に対処することが目的と説明した。 エチオピア航空が運航する 737MAX8 型機は今月 10 日、離陸直後に墜落。乗客乗員 157 人全員が死亡した。 エチオピアは 17 日、同事故について、回収したブラックボックスの初期解析で、昨年 10 月のインドネシア・ライオン航空機事故との「明確な類似性があった」との認識を示した。 アメリカン航空の操縦士組合の広報担当者で、737 機の操縦士であるデニス・タジャー氏によると、ボーイングは研修の見直しでは「iPad (アイパッド)」を利用し、新たなソフトに関して説明する 10 - 15 分間のコースなどを検討しているという。 ただ、具体的な操縦士研修はソフトの更新が完了するまで確定しない見込みだと業界関係者らは指摘する。 ボーイングはコメント要請に現時点で対応してい ない。 (Reuters = 3-18-19) エチオピア航空の墜落防げた? 米政府閉鎖が影響の見方 エチオピア航空の旅客機(米ボーイング 737MAX8 型)が 10 日に墜落した事故を受け、昨年 10 月にインドネシアで起きた同型機の事故との類似点に注目が集まっている。 ボーイングは昨年の事故後、問題視された飛行ソフトを早期改修する計画だったが、実現していない。 米連邦政府の閉鎖が改修の遅れにつながった疑いも出ている。 昨年 10 月のインドネシアの事故の初期調査によると、機体の姿勢を測るセンサーに不具合が発生。 失速を防ぐソフトが誤作動して機首を下げようとした。 パイロットは手動で機首を上げようとしたが、機体は上昇と下降を繰り返し墜落したとみられる。 10 日に起きたエチオピアの事故も機体が同様の挙動を示していた。 米連邦航空局 (FAA) などは事故の類似性に注目している。 米メディアによると、ボーイングは昨年の事故を踏まえ、年初までにソフト改修を終える計画だった。 緊急時はパイロットの操作を優先させるなどの変更だ。 だが FAA との協議に時間がかかり、改修が進まないまま再び事故が起きた。 米連邦政府では昨年 12 月下旬から 35 日間、一部機関が閉鎖された。 米紙ウォールストリート・ジャーナルは米政府高官の話として、政府閉鎖でソフト改修が 5 週間遅れたと報じた。 FAA は「政府閉鎖はソフト改修のいかなる遅れにもつながっていない(エルウェル長官代行)」と否定しているが、米議会は非難の声を強めている。 タカタの欠陥エアバッグ問題を厳しく追及したブルメンサル上院議員(民主)は「政府閉鎖で FAA の失態はより重くなった」などと指摘。 下院運輸インフラ委員会のデファジオ委員長(同)らは「以前の機種にはない致命的なシステムを抱えた航空機が、パイロットの追加訓練もなしになぜ認められたのか、徹底調査が必要だ」とし、当初の認可にさかのぼって FAA の対応を検証する構えだ。(ニューヨーク = 江渕崇、asahi = 3-16-19) 墜落ボーイングの同型機、日本便での使用停止 米ボーイング 737MAX8 型機について、日本への就航便に使っていた外国の航空会社 4 社は全て使用を停止した。 国内の航空会社では同型機を所有しておらず、日本で同型機は飛んでいないことになる。 国土交通省によると、日本便に同型機を使用していたのは中国のアモイ航空と山東航空、シンガポール航空子会社のシルクエアー、韓国の格安航空会社 (LCC) のイースター航空の 4 社。 国交省には欠航の報告はないため、ほかの機材を使って対応しているとみられるが、今後は、社内での機材繰りが厳しくなる可能性もある。 国交省の担当者は「どういう影響が出てくるのかはまだ分からない。」 また、全日本空輸は 2021 年以降に 30 機の導入を予定している。 同社の広報は「今のところボーイング社からも連絡がなく、判断がつかない。 事故原因を調査中と聞いているので、状況を注視していきたい。」と話した。 日本航空は「導入の予定はない」という。 (北見英城、asahi = 3-13-19) 墜落のエチオピア機はボーイング最新鋭 半年で 2 度墜落 アフリカ東部エチオピアの首都アディスアベバ郊外で 10 日、乗員・乗客 157 人を乗せて離陸直後に墜落したエチオピア航空機は、米ボーイング社の最新鋭の小型機「737MAX8」だった。 同型機は昨年 10 月にもインドネシアで離陸直後に墜落している。 半年足らずの間に墜落事故が 2 度も起きたことで、同型機の安全性への懸念が一層強まりそうだ。 ボーイングは 10 日、「深い悲しみに包まれている。 エチオピア航空のチームを支援する準備がある」と声明を出した。 エチオピアや米当局の指示のもとで技術的な協力をする専門チームを現地に派遣するとした。 13 日には世界の報道機関を米シアトルに招き、次期主力大型旅客機「777X」をお披露目する予定だったが、これも取りやめた。 737MAX シリーズは、世界で最も売れている小型機ボーイング 737 シリーズの燃費や航続距離を向上させた最新鋭機で、2016 年 1 月に初飛行した。 19 年 1 月までに約 350 機を世界の航空会社に納入し、さらに 4,600 機以上の受注が残っている。 今回の事故原因は不明だが、アディスアベバの空港を離陸して 6 分後に消息を絶ったとされる。 インドネシアで乗員・乗客 189 人を乗せた格安航空会社ライオン航空のボーイング 737MAX8 型機が海上に墜落した事故も、ジャカルタの空港から離陸後 10 分あまり後に連絡が途絶えた。 米 CNN は「二つの事故の類似性は看過できない(米航空専門家)」とのコメントを伝えた。 インドネシアの事故も詳しい原因は同国当局が調査中だが、機体の姿勢を制御するシステムにかかわるセンサーの不具合が指摘されている。 世界の航空業界は、大型機で大勢の旅客を一度に運ぶよりも、燃費の良い小型機を高頻度で飛ばす方向にシフト。 格安航空会社を中心に、200 席前後以下の小型機の需要が高まっている。 ボーイングはライバル欧州エアバスの「A320neo」シリーズなどと受注競争を繰り広げてきた。 (オースティン = 江渕崇、asahi = 3-11-19) 「飛ばすべきでなかった」 = 旅客機墜落で調査当局 - インドネシア 【ジャカルタ】 インドネシアの格安航空会社ライオン航空の JT610 便(ボーイング 737MAX8)がジャワ島北部沖に墜落した事故から 29 日で発生 1 カ月となるのを前に、国家運輸安全委員会は 28 日、予備調査の結果を発表した。 事故機は前日から複数の機能障害が生じており、同委の調査官は「飛ばせる状態ではなかった」との見解を示した。 調査官によると、海から回収したフライトレコーダーを解析したところ、同機は、主翼が受ける気流の角度を測るセンサーが左右で 20 度ずれており、失速警報装置が離陸後常に作動していた。 不具合は直前のフライトでも起きており、失速警報装置の作動に加え、速度計の不一致や操縦の不良が発生。 この時は無事に飛行を終えたものの、機長は異常事態を宣言していた。 問題のセンサーは直前のフライト前に交換されたばかりだった。 ライオン航空は整備点検で不具合が解消されたため事故機を飛ばしたとされるが、センサーの異常が事故の誘因となった可能性があり、調査官は「飛行に適しておらず、直前のフライトも中止すべきだった」と指摘した。 これに対しライオン航空は記者会見を開き、調査官の発言を「報告書で言及しておらず、人々に先入観を与え得る」と批判。 法的措置も検討すると明かした。 JT610 便は 10 月 29 日朝、乗客・乗員 189 人を乗せて首都ジャカルタ近郊のスカルノハッタ空港を離陸したが、十数分後に墜落。 生存者はおらず、ボイスレコーダーはまだ見つかっていない。 (時事通信 = 11-29-18) ライオンエアの 737 MAX 墜落、迎角センサーに異常か FAA が AD 発行 インドネシアの LCC 大手ライオン・エア (LNI/JT) のジャカルタ発パンカルピナン行き JT610 便(ボーイング 737 MAX 8)が現地時間 10 月 29 日に墜落したことを受け、FAA (米国連邦航空局)は同 11 月 7 日、737 MAX 8 と 9 に対して機体の安全性を確保するための整備や改修を指示する「耐空性改善命令 (AD)」を発行した。 ボーイングによると、事故機が機体の姿勢制御時に、翼と対向する空気の流れの角度「迎角」を検出する「AOA センサー (Angle of Attack sensor)」から入力される値に誤りがあったという。 ボーイングでは、AOA センサーから誤った値が入力された場合に対処するため、パイロットの飛行手順を改訂する「OMB (オペレーション・マニュアル・ブリテン)」を 6 日に発行した。 FAA によると、AOA センサーから情報が誤入力された場合、パイロットが操縦不能になり、過度に機首が下がることによる高度の損失などが生じるという。 AD の対象は 737 MAX 8 と 9 で、特定条件下で制御が効かなくなるエレベーター(昇降舵)トリムの操作手順に関する対応策を講じるため、AFM (エアプレーン・フライトマニュアル)と操作手順を、AD 発行から 30 日以内に改訂する必要があるとしている。 737 MAX は 737 の発展型で、CFM インターナショナルの新型エンジン「LEAP-1B」を採用。 翼端には新型ウイングレット「アドバンスト・テクノロジー・ウイングレット」を備える。 ライオン・エアを擁するライオングループは 737 MAX 8 のほか、長胴型の 737 MAX 9 や胴体長が最長となる 737 MAX 10 を多数発注している。 737 MAX の墜落事故は、今回が初めて。 日本で同型機を発注した航空会社はまだない。 インドネシア当局や FAA、NTSB (米国家運輸安全委員会)などでは、詳しい事故原因を調べている。 (Tadayuki Yoshikawa、AviationWire = 11-8-18) 事故機、前夜も急降下のトラブル インドネシア機墜落 インドネシアで格安航空会社 (LCC) ライオン航空の 189 人乗りの旅客機が墜落した事故は、原因究明が進むなか、墜落前夜から続いた機体のトラブルが影響したとの見方が強まっている。 重大事故にもかかわらず、同社は事故後から通常通り運航。 国内最大のシェアを持つ同社に政府も強い対応を取れないのが実情だ。 同機は 10 月 29 日朝、ジャカルタから同国西部バンカ島に向けて離陸直後に墜落。 乗客らの生存は絶望視されている。 地元紙コランテンポは同機と管制官の交信記録を入手し、機長が離陸直後から速度を確認したり高度がわからないと伝えたりしていたと報じた。 同機は前夜にバリ島からジャカルタへ飛んだ際、技術的問題があった。 乗客だった海運会社員のサハタさん (53) は朝日新聞の取材に離陸から着陸までトラブルが続いたと話す。 「技術面での遅延」の案内で、2 時間半遅れで出発。 離陸ではエンジン音が途切れ気味で、町並みが見える高さで機体が数回沈み、乗客の叫び声が響いた。 副機長が操縦室を出て「フー、フー」と深呼吸する様子も見えたという。 急降下を繰り返して着陸はしたものの、「生きた心地がしなかった」。 ロイター通信によると、この便も離陸後に管制官に異常を伝えていたという。 (ジャカルタ = 野上英文、守真弓、asahi = 11-6-18) インドネシアの格安航空機、離陸わずか 10 分後に墜落 ![]()
インドネシアの首都ジャカルタのスカルノ・ハッタ空港を 10 月 29 日午前 6 時半過ぎ(日本時間同日午前 8 時半過ぎ)に離陸したジャカルタ発バンカ島・パンカルピナン行き格安航空「ライオン航空」 610 便が離陸直後に地上管制官との間で交信が途絶える事態が発生、その後航空当局は同便がジャワ海に墜落したことを確認したと発表した。 同機には子供 3 人を含む乗客 181 人と乗員 7 人の合計 188 人が搭乗していたとみられ、墜落現場の海上で現在捜索活動が続いている。 インドネシア運輸省や航空当局、救難当局などによると 610 便は同日午前 6 時 33 分(日本時間同日午前 8 時 33 分)にスカルノ・ハッタ空港を離陸、離陸後左旋回しながらジャカルタ上空を高度を上げながら飛行、ジャワ海上空に出て目的地に向かうためさらに左に旋回する前に急激に高度を下げ、地上との交信が突然途絶えたという。 その後、ジャカルタの北東にある西ジャワ州カラワンにあるタンジュン・ブンギル港の北約 7 マイル(約 10 キロ)付近の海上に航空機の残骸とみられるものが浮遊しているのを付近の船舶が発見。 海上保安当局や救難当局が航空機や艦船を現場に急派して確認と捜索救助活動を始めているという。 日本外務省は同機に日本人乗客をいないことを確認したが、インドネシア政府に近い消息筋が「乗客はすべてインドネシア国籍だが、日系とみられる乗客がひとりいる」と語ったという情報もある。 現地のテレビなどの映像からは墜落現場とみられる海上には航空燃料と思われる油が一面に浮かび、航空機の一部とみられる部品や乗客の所持品とみられる黒いカバンが回収されている様子が確認できる。 しかしこれまでに現場に到着した救助部隊などによると、生存者救出の情報はこれまでのところないという。 過去にも事故、ライオン航空 ライオン航空は 2000 年に運航を開始したインドネシアの格安航空機 (LCC) 会社でインドネシア国内各地を結ぶ約 30 路線の他にシンガポールやマレーシアのクアラルンプールなどを結ぶ国際線も運航している。 LCC としてはインドネシア国内のシェアは最大とされている。 このほかにシティリンク、バティック航空、エア・アジア・インドネシアなどがインドネシアでは LCC として運航されている。 ライオン航空は過去 2004 年 11 月 30 日にはジャワ島中部のソロ空港で着陸時に滑走路をオーバーランし乗客 24 人が死亡、60 人以上が負傷する事故を起こしている。 また 2009 年 2 月 23 日にはリアウ諸島州バタム島の空港で着陸時に車輪が出ず、胴体着陸をしている。 この事故での負傷者はいなかった。 2013 年 4 月 13 日には世界的観光地のバリ島の空港で着陸に失敗して機体が滑走路をオーバーして海に転落する事故を起こしたこともある。 このときは乗客約 40 人が負傷している。 さらに 2013 年 8 月 6 日にはスラウェシ島北部のゴロンタロ空港でやはり着陸に失敗して滑走路をオーバーランして牛をはねたものの乗客に負傷者はいなかった。 このようにライオン航空は過去に多くの事故を起こしているが、他の格安航空に比較して料金が安く、国内路線も充実していることから利用者が多く、人気の LCC として定着している。 LCC のため国際線であっても機内での飲み物、食事は全て有料と徹底したコストカットで格安の航空料金を維持している。 ただ安全性についてはやや問題を抱え、度重なる事故の影響もあり 2014 年の全世界の航空会社の安全性を評価するインターネット上のサイトでは 448 社中ワースト 10 社の中にライオン航空は位置付けられるなど、低い評価を得たこともある。 今回事故を起こした 610 便の機体は 2017 年に導入したボーイング社の 737 型機を燃料効率などでバージョンアップした最新の Max8 型機と呼ばれるものだ。 それだけにボーイング社も事故に関心を示しているという。 (大塚智彦、NewsWeek = 10-29-18) |