「ランド オブ アロハ」展
夏と言えば、'ゆかた' だけではなく 'アロハシャツ' も、というわけで、玉川高島屋アレーナホールで開かれている「ランド オブ アロハ」展を見てまいりました。
今でしたら、「ランド オブ アロハ(アロハの国)」ではなく、「ステート オブ アロハ(アロハの州)」になるのでしょうが、ハワイがまだアメリカの州になっていない頃(1959年以前)、既にこの言葉が口にされていたのがよく解ります。 'アロハ' は別にシャツの名称だけではなく、いろんな意味で頻繁に使われ、本当に便利です。 ここでは、「もてなし (Hospitality) の国」とでも理解しておきましょう。
さてアロハシャツは、今でこそ、ハイビスカス、ココナツ、パイナップル、フラ、サーフィンなどが一般的な柄になっていますが、そのルーツは 'きもの' をリフォームしたものだったと以前から聞いていました。 それをこの目で確かめるいいチャンスだったのです。 19世紀後半から、新天地を求める多くの日本人がハワイ諸島に移民しました。 女性たちが持ち込んだ 'きもの' が、'きもの' として着られなくなればリフォームされ開襟シャツに変身していったのは、ごく自然の成り行きだったと思います。
とても裕福とは言えなかった彼女たちの工夫が、その華やかな柄ゆえに次第に評判になり、一つの衣料ビジネスとして、京都の西陣でレーヨンに捺染され量産されるようになっていったようです。 初期の 'アロハ' は、確かに '古典的なきもの柄' でした。 それが次第に、'外国人向けきもの柄' になり、そして今のようにハワイの名物がデザインされるようになったのです。
「憧れのハワイ航路(古い!!)」以来、日本人みんなが大好きなハワイ! そこには先人たちのしっかりした足跡が残されています。