トヨタ、田原工場の 1 ライン閉鎖 国内生産 350 万台に

【南日慶子】 トヨタ自動車は 11 月末で、高級車や SUV (スポーツ用多目的車)を生産する田原工場(愛知県田原市)の 3 本の生産ラインのうち、1 本を閉鎖した。 国内の過剰設備の見直しが目的。 2011 年の閉鎖を予定していたが、東日本大震災後の挽回生産で延期していた。

円安で輸出の採算は改善しているが、国内の市場縮小傾向は続いており、計画通り国内生産の合理化を行った。 高岡工場(同県豊田市)のラインの改修とあわせて、10 年春に約 390 万台あった国内生産能力は、約 350 万台になった。 閉鎖したのは、SUV 「RAV4」の生産ライン。 RAV4 の生産は高岡工場に移管する。 閉鎖ラインで働いていた従業員は、残る 2 本のラインで高級車「レクサス」と大型 SUV 「ランドクルーザー」などの生産にあたるため、雇用に影響はない。 (asahi = 11-30-13)


愛称は「ACCUM」 JR 烏山線の蓄電池電車

JR 東日本大宮支社は 27 日、来春から烏山線で運行する国内初の蓄電池電車の愛称を「ACCUM (アキュム)」に決定した、と発表した。 8 月に公募し、全国から応募があった 1,382 件の中から選んだ。 応募作品の中で最も多かったのは「エコトレイン」。 愛称のもととなった英語の「accumulator (蓄電池)」という単語を使ったものは 34 件あったという。 車体にはデザイナーが考えたロゴマークと並べて愛称を入れる。 ACCUM」は、大容量の蓄電池を搭載した次世代型の車両で、JR が開発を進めてきた。 (asahi = 11-30-13)


充電しなきゃダメだ? 箱根に「エヴァ」の EV スタンド

パナソニックは 26 日、人気アニメ「エヴァンゲリオン」のキャラクターをあしらった電気自動車 (EV) 用充電スタンドを神奈川県箱根町に設置したと発表した。 愛好家向けに充電スタンドの販売も検討している。 箱根町はエヴァンゲリオンの舞台になっており、キャラクターを描いた EV を公用車として走らせるなど町おこしに取り組んでいる。

充電スタンドが設置されたのは、道の駅「箱根峠」と町立箱根湿生花園の駐車場の 2 カ所。 29 日から 12 月 25 日まで大阪市北区のグランフロント大阪にあるパナソニックのショールームでも展示される。 主人公の少年らがエヴァンゲリオンを操縦して戦うストーリー。 背中に電源ケーブルを差して動けるようになることから、パナソニックの担当者は「EV と共通点が多く、アニメの世界観を想像しながら充電作業を楽しんで欲しい」と話す。 (asahi = 11-27-13)


神社が MTB ダウンヒルの会場に 意外性で集客効果も

【井上翔太】 山の斜面などを走り抜け、速さを競うマウンテンバイク (MTB) の「ダウンヒル」が、山奥の寺や神社で開催されている。 会場を貸す側の苦悩もあったが、その意外性から、ファンだけでなく、参拝客をも引きつける。

軽快な DJ が実況を続ける中、スタートゲートから MTB が飛び出した。 今月 3 日、約 1,300 年の歴史を誇り、勝ち運祈願で知られる勝尾寺(大阪府箕面市)。 境内に全長約 500 メートルの特設コースが作られ、本堂などのそばを通り、麓の山門がゴールとなった。 コースの目玉は、250 段の石段。 最大傾斜は 24 4度。 巧みな運転で MTB が駆け下りると、歓声が上がった。 レース中も参拝は出来るため、約 2 千人の観客の中にはお年寄りの姿も。 通常の入山料 400 円を払えば、観戦は無料だった。 (asahi = 11-27-13)


アクア、リッター 37 キロに 燃費世界最高水準を奪回

トヨタ自動車は 26 日、小型ハイブリッド車 (HV) アクアの燃費性能を、ガソリン 1 リットルあたり最大 37.0 キロに改良すると発表した。 9 月に世界最高水準となったホンダの小型車フィット HV (同 36.4 キロ)を上回り、再び首位に返り咲く。 改良車は、12 月 2 日に発売する。 エンジンをより短い時間で止まるようにしたり、始動時の抵抗を減らしたりしたほか、一部の部品に新たな加工を施し、摩擦による抵抗を減らした。

2011 年 12 月の発売時、アクアの燃費は同 35.4 キロで、世界最高水準だった。 今年 9 月にホンダのフィット HV に抜かれたため、燃費性能のさらなる向上に取り組んでいた。 5 月末に一部改良したばかりだが、わずか半年で再改良に踏み切る。 最低価格は、従来より 1 万円高い 170 万円。 ボディーの色は紫色が加わって全 11 色。 月 1 万 5 千台の販売を見込んでいる。 (asahi = 11-26-13)


みんなの夢 FUKURAM 福井鉄道新車両が好評

【高橋玲央】 福井鉄道福武線の利用者が、今年度上半期は前年同期比 8.3% 増の 94 万 3,599 人で、2009 年の再建計画が始まって以来最大の伸び率となった。 今春に 50 年ぶりに導入した低床の新型車両「FUKURAM (フクラム)」が好評のようだ。 特に通勤定期、通学定期の利用者がともに 10% 以上の高い伸び率だった。

同鉄道の経営悪化に伴い、08 年に親会社の名古屋鉄道が撤退。 翌年から越前、鯖江、福井の沿線 3 市と県、国が設備投資や修繕を支援してきた。 今年 3 月末から導入した FUKURAM は、3 車体連接編成の低床車両で、越前武生 - 福井駅前・田原町間を 1 日 4 往復(木曜除く)。 全国の鉄道ファンの人気も集めている。 16 年までに 3 編成を新たに投入する。

下半期も同様に利用者数が伸びれば、17 年度に 200 万人という目標達成にぐっと近づく。 越前市の担当者は「夢がふくらむ。 冬は雪で利用者が多い傾向もあるので、下半期も期待できそうだ。」と話した。 (asahi = 11-24-13)


「車いすにやさしい」次世代タクシー トヨタ初公開

【南日慶子】 トヨタ自動車が、車いすにやさしい車両の開発に力を入れている。 超高齢化で、車いすの利用者はますます増えると見込まれるからだ。 車いすが楽に乗り降りできる車両は、「万人にやさしい車」でもある。 東京モーターショーで、初公開した次世代タクシー。 地面から床までの高さを約 30 センチと低くしたほか、ドアの開口部も広くし、高齢者が乗り降りしやすい。 後部座席は折りたためる構造になっており、スロープを使えば、車いすに乗ったまま乗り込める。 「バスでできることを、タクシーでも可能にした」と担当者。

こうした車いすに乗ったまま乗り込める車両や、座席が外側に回転・スライドして乗り降りが楽になる車両は、福祉車両と呼ばれている。 トヨタは、ミニバンやプリウス、アクアなど 26 車種を生産。 2012 年の販売台数は 1 万 9 千台で、国内シェアの 7 割を占めるトップメーカーだ。 (asahi = 11-23-13)

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これが未来のタクシー トヨタ、東京モーターショー出展

【南日慶子、湯地正裕】 トヨタ自動車は 5 日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で 23 日から一般公開される東京モーターショーで、次世代タクシーの試作車を公開すると発表した。 安い LP ガスを燃料に使うハイブリッド車 (HV) で、後部座席の床を低く平らにしており、高齢者でも乗り降りしやすくしたのが特徴だ。

高さは 1.7 メートル。 現在販売するタクシー専用車「コンフォート」の 1.5 メートルより高い。 後部座席のドアは電動スライドドアにして、開口部を大きくした。 後部座席からでも料金メーターや走行位置がわかる専用モニターを設置。 市販化は未定だが、開発担当者は「2020 年の東京五輪に間にあったら、というイメージはある」と話す。 15 年の市販化を目指す燃料電池車も試作車を公開する。 (asahi = 11-5-13)


運転時のよそ見、察知して警告 三菱電機が EV 試作

【田幸香純】 ドライバーの視線の動きを察し、「よそ見はダメ」と警告する。 こんな「視線に敏感」な電気自動車 (EV) を三菱電機が 21 日、試作品として公開した。 同社によると「安全運転につながる世界初の技術だ」という。

東京モーターショーの会場で公開した「EMIRAI (イーミライ) 2xDAS」。 ハンドルに赤外線センサーが二つある。 目の中の瞳孔の位置を覚え、瞳孔の動きでドライバーがどこを見ているかをチェックする仕組みだ。 よそ見をすぐ察知し、警告音や、フロントガラスに目印を映すなどして注意を促す。

視線の動きを察するセンサーは、この分野で世界首位の「トビー・テクノロジー(本社スウェーデン)」の技術を使っている。 三菱電機の大橋豊常務は「安全確保などに効果的な情報を『視線』によってドライバーに伝えられる」と話す。 ただ、試作品の段階では体を動かしただけでも「視線が動いた」と認識してしまうこともあり、センサーの精度向上など実用化への課題は多い。 (asahi = 11-23-13)


山陽こだま、1 列 4 席の車両拡充 ゆとりで利用客増狙う

JR 西日本は 22 日、山陽新幹線の「こだま」で、1 列を 4 席にするゆったりタイプの車両を増やすと発表した。 発表によると、こだまは現在上下 70 本運行。 このうち「500 系」の 18 本は、4 席タイプが指定席の 1 両のみのため、12 月 18 日までに 4、5 号車にも順次拡充する。 ゆったりタイプは、座席幅、奥行きとも 5 席よりも約 3 センチずつ広い。

こだまの指定席利用は、割安切符の販売などにより、2008 年度の 1 日約 500 人から今年度は約 1,900 人に増加。 拡充により、こだま利用客を増やしたい考えだ。 (asahi = 11-23-13)


フィリピン LCC、中部 - マニラ線就航 来年 3 月から

フィリピンの格安航空会社 (LCC) のセブパシフィック航空は 22 日、来年 3 月から中部 - マニラ線を就航すると発表した。 週 4 便で、片道運賃は最安で 1 万 2,999 円と、大手航空会社の半額近くだ。 24 日までに予約すれば片道 5,999 円となる就航記念キャンペーンを実施する。 中部空港の国際線の LCC は、就航中の韓国・済州航空と、来年 3 月から就航するマレーシアのエアアジア X に続き 3 社目となる。 (asahi = 11-21-13)


展示車両、2 日目に増える 東京モーターショー報道公開

【石橋達平】 東京モーターショーは報道向け公開 2 日目の 21 日に、トヨタ自動車や日産自動車、ポルシェなどで展示車両を増やしたり、配置を変えたりと、一般公開に向けた展示の微修正があった。 ブースによっては、前日と様子が様変わりした。

トヨタは 20 日には技術展示などを含めて披露していたのは 11 点だったが、21 日からは展示を 8 車両増やした。 世界自動車 3 大レースの一つ「ルマン 24 時間レース(仏)」などに参戦するハイブリッド車「TS030」も加わった。 トヨタの説明では、初日は、取材が集中する記者発表のための配置だったという。 23 日からは一般公開が始まるが、最終日の 12 月 1 日まで展示点数は変わらないとしている。 (asahi = 11-21-13)

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「若者よ振り向いて」 東京モーターショー、22 日開幕

最新のエコカーが並ぶ東京モーターショーが 20 日、報道向けに公開された。 日本勢は円安の追い風も受けて復調し、ハイブリッド車 (HV) などで世界をリードした環境技術の「本場」の自負がにじむ。 とはいえ若者の車離れは深刻だ。 ショーは腐心の場でもある。

22 日にモーターショーが開幕する(一般公開は 23 日から)東京ビッグサイト(東京都江東区)。 コンセントにつないで充電できるプラグインハイブリッド車 (PHV) が 2 台、三菱自動車のブースに並んだ。 益子修社長は、発売済みの電気自動車 (EV) とあわせて「2020 年には販売の 2 割にする」と宣言した。 注目を浴びたのは、トヨタ自動車が 15 年に市販する燃料電池車 (FCV)。 「ほぼこの形で」という試作車だ。 走行中に二酸化炭素を出さない「究極のエコカー」で、世界のライバルに先んじる見通しだ。

日産自動車のカルロス・ゴーン社長は、3 人乗りの新しいEVを指し、「(発売済みの)リーフに加え、全く新しい EV の可能性を示すことが出来た。」 日本勢だけではない。 独 BMW は、来年発売する EV や PHV を展示。 開発担当のヘルベルト・ディース上級副社長は「日本のお客様は最新技術に価値を置く。 重要な市場になると確信している。」と話した。 (asahi = 11-21-13)


ホンダ、超小型 EV で社会実験 熊本県など 3 自治体で

ホンダは 19 日、超小型電気自動車 (EV) を使った社会実験をさいたま市、熊本県、沖縄県宮古島市の 3 自治体で始めたと発表した。 超小型 EV は 2 人乗りで最高時速 70km、フル充電で 80km 走る。 観光事業のほか、通勤、買い物など地域住民の近距離移動で使い、使い方や需要を探る。 (asahi = 11-20-13)


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EV シェア「チョイモビ」好評 登録数 2,700 人突破

横浜市と日産自動車が運営する電気自動車のカーシェアリング「チョイモビ」が好評だ。 先月 11 日から始まった実証実験の利用登録者は、1 カ月で 2,700 人を突破。 日産は 1 年間の実験中に 1 万人の登録を目指しており、上々の滑り出しとなった。 日産によると、登録者の半数以上は市内在住で、40 代以下がほとんど。 休日や週末は予約がいっぱいで、「正直、もっと車が必要(同社広報)」な状況だ。 利用前に義務づけられている安全講習も、週末は毎回、72 人の定員以上の応募があるという。

このため、日産は車を当初の 30 台から 50 台に増やし、乗り降りする「ステーション」も横浜中華街やランドマークタワー周辺に新設して、45 カ所から 54 カ所にした。 担当者は「移動にかかる時間や交通費を節約でき、公共交通機関と組み合わせれば行動範囲も広がる」と PR している。 チョイモビは前後 2 人乗りの超小型車。 利用には事前登録が必要で、料金は 1 分 20 円。 問い合わせは日産お客さま相談室(0120・315・232、午前 9 時 - 午後 5 時)へ。 (asahi = 11-19-13)

初 報 (10-10-11)


ヤマハ、街乗り用三輪バイク 東京モーターショーに出展

ヤマハ発動機は、23 日に一般公開が始まる東京モーターショーに、三輪バイクの試作車を出展する。 タイヤが前に二つ、後ろに一つついており、安定した走りが楽しめる。 125cc のエンジンを搭載し、気軽な街乗りに使ってもらう狙い。 来年夏から欧州を皮切りに世界中で市販する予定だが、日本での発売時期などは未定。 (asahi = 11-14-13)

スーパーカブ、誕生 55 周年モデルを限定発売 ホンダ

ホンダは二輪車スーパーカブの発売 55 周年を記念して、小型版の「リトルカブ(排気量 50cc)」の特別仕様車を 15 日に発売する。 黒と赤の 2 タイプがあり、どちらも車輪の金属部分を赤くするなど特別塗装した。 国内 1,500 台の限定販売。 税込み 24 万 9,900 円。 (asahi = 11-11-13)


新型スカイラインは HV 「インフィニティ」掲げ高級感

【湯地正裕】日産自動車は 11 日、スポーツセダン「スカイライン」の新型車を来年 2 月に発売すると発表した。 ガソリンエンジンとモーターで走るハイブリッド車 (HV) にして、内装や安全装備も充実させた。 さらに海外で売っている高級車ブランド「インフィニティ」のエンブレム(マーク)を国内で初めて付け、高級感を打ち出す。

国内では軽自動車や小型 HV が人気で、ほかは不振が続く。一方でメルセデス・ベンツや BMW など高級輸入車は売れ、輸入車のシェアは今年度上半期に過去最高の 9% (軽自動車を除く)になった。 「輸入車に対抗するため、高品質でプレミアムな位置をねらった。」 11 日、横浜市の本社で開いたお披露目会で西川広人副社長は力説した。 価格は消費税込みで 449 万 6 千 - 553 万 7 千円で、旧型より 100 万円ほど高い。 (asahi = 11-11-13)

日産自動車が 11 日に発表した新型スカイラインには、ハンドルの動きを電気信号に変え、タイヤを左右に動かす新技術が搭載されている。 量産車では世界で初めてという。 新技術ではタイヤの振動がドライバーに伝わらないので、高速走行時などでの疲労が軽くなったり、車を制御しやすくなったりする。 (asahi = 11-12-13)

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まるでグライダー 次世代 EV、まもなくお披露目 日産

日産自動車は 8 日、23 日から一般公開が始まる東京モーターショーに、新しい電気自動車 (EV) の試作車を出展する、と発表した。 上から見ると、グライダーのような二等辺三角形の車体が特徴だ。 軽量化とともに、走行時の空気抵抗を減らして、同社の小型 EV 「リーフ」より消費する電力を大きく減らした。 市販化を目指すが、時期は未定だ。

車両の全長は 4.2 メートルで、全幅は 1.9 メートル。 高さも 1.1 メートルしかない。 3 人乗りで、前列の座席は運転席一つだけだ。 車体の前部を軽くして重心が後輪にかかるように設計しており、「左右のカーブで、思った通りのハンドル操作を楽しめる。(開発担当者)」 (asahi = 11-9-13)


セグウェイで八景島巡り 横浜市が無料ツアー

【木下こゆる】 横浜市は今月、2 輪の立ち乗り型ロボット「セグウェイ」を使ったツアーを始める。 海外ではセグウェイを観光の目玉にしている都市もあり、国内外から観光客を集めたいという。 市によると、ツアーは金沢区の八景島で行う。 事前申込制で 3 日間、無料で実施する。 横浜市に本社がある販売代理店セグウェイジャパンが本体を用意し、同社員が講師とガイド役を担う。 参加者は 30 分間乗り方を習った後、約 1 時間かけてツアーを楽しむ。 その後も随時実施する予定だ。

セグウェイは 2001 年に米国で発売された。 ハンドルの操作と体重移動で方向や速さを変えて進み、最大速度は約 20 キロ。 自転車と異なり、歩いている人に合わせた低速走行も得意だ。 国内では道路交通法などの規制で公道は走れない。 ゴルフ場でカート代わりにしたり、駐車場の警備巡回に使われたりしている。 (asahi = 11-12-13)


転落なくなったが … ホームドアの思わぬ危険性とは

【矢島大輔】 鉄道各社が設置を進めるホームドア。 転落の恐れがなくなったことを歓迎する視覚障害者から、思わぬ危険性を指摘する声が上がっている。 視覚障害者の団体が 9 日、首都圏に設置された複数の方式のホームドアを点検した。

午前 9 時、東京視覚障害者協会の会員 6 人が、この日ホームドアの運用が始まった JR 山手線目白駅(東京都豊島区)に集まった。 同駅では、全盲の男性が 2011 年 1 月にホームから転落死。 ホームドア設置を求める声が高まる大きなきっかけになった。 視覚障害者らはホームドアを歓迎するが、協会によると、設置後もホームドアに杖を挟まれたり、列車とホームドアの間に挟まれたりしたという訴えがあるという。 異なる方式も出始めていることから、安全性を確かめることにした。 (asahi = 11-10-13)


自動走行車、国会周辺スイスイ 初の公道試験、首相同乗

安倍晋三首相は 9 日、日本で初めて一般公道で行う自動車の自動走行システムの試験に参加した。 商用化を目指すトヨタ、ホンダ、日産各社の実証車の助手席に乗り込み、国会の前庭周辺で約 10 分間の試験走行を体験した。 自動走行は車に取り付けられた全地球測位システム (GPS) 装置やカメラで周辺の状況を把握して走るシステム。 首相を乗せた車は難易度が高いとされる急カーブや車線変更をこなし、歩行者のいる道を無事に走りきった。

安倍政権は 6 月に取りまとめた成長戦略に自動走行システムの推進を盛り込み、商用化を後押しすることにしている。 「子供の頃、鉄腕アトムなどに自動走行が出てくるのを白黒テレビで見ていた」という首相は試験走行後、記者団に「さすが日本の技術は世界一だ、と体で感じた。 日本を世界で最もイノベーションが起こりやすい国にしていきたい。」と語った。 (asahi = 11-9-13)


羽田 - 都心の新路線、JR 東日本検討 五輪で利用増予想

2020 年の東京五輪の開催などに備えて羽田空港への輸送力を強化するため、JR 東日本が、都心と羽田空港を結ぶ鉄道の新路線の整備を検討していることがわかった。 現在、浮上しているのは、休止中の東海道貨物線を活用する案だ。 この貨物線は山手線の田町付近から東京湾岸を通っており、これを旅客線に切り替えて活用する。 羽田空港までは、トンネルを整備して直結することも検討しているという。

羽田空港は、来春から国際線の発着枠が増えるうえ、東京五輪の開催で大幅な利用客の増加が見込まれている。 現在、都心から羽田空港への鉄道アクセスは、東京モノレールや京浜急行が担っているが、増大する需要への対応が大きな課題になっている。 JR 東は今年 10 月、重点的に取り組む事項の一つとして、同空港へのアクセス改善を経営構想に盛り込んだ。

羽田空港へのアクセスをめぐり、東海道貨物線を旅客化する構想は、00 年に国の運輸政策審議会が検討課題とした経緯があり、東京五輪の開催などを受けて再浮上した形だ。 JR 東は、山手線の品川 - 田町間に新駅の建設も検討しており、今後、東京五輪を見据えた都心の鉄道網整備が本格化する。 (asahi = 11-9-13)


東北かける「銀河鉄道の夜」 「SL 銀河」来春運行

【上沢博之】 JR 東日本は 6 日、東北地方での運行を目指して復元中の蒸気機関車 (SL) の名称を「SL 銀河」とし、来年 4 月にも営業運転を始めると発表した。 童話作家宮沢賢治(岩手県花巻市出身)の代表作「銀河鉄道の夜」の世界観や、東北の文化などをモチーフとした客車 4 両のイメージ画像も公開した。

客車はキハ 141 系を改造し、4 両で 180 席。 デザインは奥山清行氏がプロデュースする。 外装は夜空のブルーが基調で、4 両編成の後方ほど明るい色にする。 そこに「銀河鉄道の夜」に登場する星座や動物たちが金色で描かれる。 内装は、木目調のテーブルや座席、月や星などの装飾、ガス灯風の照明、ステンドグラスの飾り窓など、レトロで非日常的な空間を演出。 荷棚は岩手県特産の南部鉄器風にする。 (asahi = 11-7-13)


「ブルートレイン」全面廃止へ 「あけぼの」来春「北斗星」も

青い塗装の寝台特急「ブルートレイン」が 2015 年度末までに全面廃止される方向で検討されていることが 6 日、JR 関係者への取材で分かった。 現在運行する「あけぼの(上野 - 青森)」は来春のダイヤ改正で姿を消し、「北斗星(上野 - 札幌)」は北海道新幹線の 15 年度末の開業に合わせて同年度中に廃止される見通しで、半世紀以上の歴史に幕を閉じる。

関係者によると 30 年以上使用している客車 24 系の老朽化が進んでいることや、新幹線、航空機といった高速の交通機関との競争で乗客が著しく減少しており、存続が難しくなった。 (kyodo = 11-7-13)


タイで鉄道システム一括受注 JR 東など総額 400 億円

JR 東日本と丸紅、東芝は 6 日、タイの鉄道会社からバンコク北部の都市交通システムを受注したと発表した。 車両 63 両は JR 東の子会社がつくり、信号や変電所などほかの設備は丸紅と東芝が国内外のメーカーから調達する。 受注総額は約 400 億円とみられる。

受注したのはバンコク市内と郊外を結ぶ 23 キロの路線で、2016 年に運行を始める。 運行管理のシステムなどをすべて納めるほか、3 社が共同出資する新会社で路線の保守管理もする。 海外の鉄道で、日本企業がシステム作りから保守管理まで一貫して手がけるのは初めてという。 (asahi = 11-6-13)


トヨタ中間期純利益 1 兆円超 過去最高、円安・北米好調

【井上亮】 トヨタ自動車は 6 日、2013 年 9 月中間決算で、最終的なもうけを示す純利益が前年同期比 82.5% 増の 1 兆 6 億円となり、中間期として初めて 1 兆円を超えたと発表した。 「アベノミクス」による円安の追い風に加え、北米市場の販売が好調で 08 年のリーマン・ショック前の水準を上回った。 本業のもうけを示す営業利益も同 81% 増の 1 兆 2,554 億円、売上高は 14.9% 増の 12 兆 5,374 億円といずれも過去 2 番目の高水準だった。

好業績の主要因は円安。 前年同期の為替レートが 1 ドル = 79 円だったのに対し、今期は 1 ドル = 99 円。 20 円もの円安水準で推移したことで、営業利益を 5,400 億円押し上げた。 部品の共通化や現地調達の拡大などによるコスト削減も増益を後押しした。 地域別では、景気回復が進む北米市場が大きく伸びた。 中型セダンの「アバロン」やスポーツ用多目的車「RAV4」を中心に前年同期比 7.6% 増の 128 万台売れた。

下半期は来年 4 月に消費増税を控えた日本市場で駆け込み需要も見込まれるため、14 年 3 月期(通期)の業績予想を上方修正した。 売上高はこれまでの 24 兆円から 25 兆円に、営業利益は 1 兆 9,400 億円から 2 兆 2 千億円に、純利益は 1 兆 4,800 億円から 1 兆 6,700 億円に、それぞれ引き上げた。 いずれも過去最高だった 08 年 3 月期に迫る高水準だ。

ただ、世界の連結販売台数については 910 万台で据え置いた。 7 割超を占める海外市場のうち、タイやインドなどアジアの景気減速が目立ってきているという。 小平信因副社長は「国によって違いはあるが、なんとか販売目標を達成したい」と話した。

東証 1 部の 697 社、営業利益が 4 割増

東京証券取引所第 1 部に上場する企業の 13 年 9 月中間決算は、営業利益が前年同期比 4 割増のペースになっている。 リーマン・ショック前の水準を上回り、バブル崩壊直前の 1990 年度上期以降で、半期ベースで過去最高になる見通し。 円安と海外での好調な販売を追い風に、輸出企業が業績を伸ばしている。

SMBC 日興証券が決算を発表した 697 社(集計対象の 51.9%)についてまとめた。 売上高が前年同期比 10.3% 増、営業利益は同 39.7% 増、純利益が同 2.9 倍に膨らんだ。 ただ、伊藤桂一アナリストは「企業の本業に勢いが出ているとまでは言えず、ここからは輸出の数量が伸びてこないと増益基調が続くかどうかは微妙だ」と話す。 (asahi = 11-6-13)

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トヨタ、営業利益 2 兆円回復へ 6 年ぶり

トヨタ自動車は 2014 年 3 月期決算の業績予想で、本業のもうけを示す営業利益を現在の 1 兆 9,400 億円から、2 兆円超に上方修正する方針を固めた。 2 兆円を超えるのは 6 年ぶりで、過去最高益を記録したリーマン・ショック前の 08 年 3 月期(2 兆 2,703 億円)に迫る水準となる。

「アベノミクス」による円安基調に加え、需要が回復した北米市場で好調な販売が続くと見込む。 日本市場も来年 4 月の消費増税を控えた駆け込み需要で、堅調に推移するとみる。 6 日午後、13 年 9 月中間決算にあわせて上方修正を発表する。

北米では、中型セダン「アバロン」やスポーツ用多目的車「RAV4」などが好調で、13 年 4 - 9 月は前年同期比 7.6% 増の 128 万台が売れた。 10 月以降も堅調な販売が続くと見込む。 為替相場も 7 月以降の想定である 1 ドル = 90 円の水準よりも円安基調で推移しており、下半期も同様の傾向を維持すると予想したとみられる。 (asahi = 11-6-13)

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レクサス新型クーペと SUV 東京モーターショー出展へ

トヨタ自動車は 20 日に開幕する東京モーターショーで、高級車ブランド「レクサス」の新型スポーツクーペ「RC」と、スポーツ用多目的車 (SUV) の「LF-NX」のターボエンジン搭載車を初出展する。 「RC」は低い構えのデザインが特徴で、ヘッドランプなどはスポーツ車「LFA」などをモチーフにしている。 3.5 リットルのガソリン車と 2.5 リットルのハイブリッド車の 2 種類で、発売時期は未定。

「LF-NX」は、9 月の独フランクフルトモーターショーでハイブリッド車 (HV) の試作車を出展したが、今回は 2 リットルのターボエンジン搭載車を出展する。 トヨタがターボエンジン搭載車を発表するのは初めて。 ターボエンジンは小型エンジンで排気量を抑える一方、ターボチャージャーでパワー不足を補う。 欧州では環境車の主流で、独フォルクスワーゲン (VW) などが積極投入している。 トヨタは環境技術で、HV だけでなく、ターボエンジンの開発も進めていることをアピールする。 (asahi = 11-4-13)


JR 山口線に SL 復活 豪雨から 3 カ月、復興の象徴に

【峯俊一平】 山口、島根県境を襲った 7 月末の記録的な豪雨被害で運行を取りやめていた JR 山口線の SL が 2 日、約 3 カ月ぶりに復活した。 「SL やまぐち号」の名で親しまれてきたが、今回は「SL がんばろう山口・津和野号」と名付け、復興のシンボルとして区間の一部を走った。 今季は年明けにかけて計 6 日間運行する。

午前 10 時 48 分、汽笛を鳴らして山口市の JR 新山口駅を出発。 復活を喜ぶ住民らが沿線で手を振る中、紅葉が始まった山口市阿東地区などを通過。 通常の SL やまぐち号のルートの新山口 - 津和野(島根県津和野町)間の 62.9 キロのうち、被害が少なかった新山口 - 地福(じふく)(山口市)間の 43.9 キロを約 1 時間半かけて走った。

同市の公務員下本勝輝さん (36) は「阿東で災害があり、少しでも応援しようと切符を買った。 家族 4 人で初めて乗る SL なので楽しみ。」と話し、長女の麻友香ちゃん (5) らと列車に乗り込んだ。 (asahi = 11-2-13)


新型オデッセイは広さ重視 「らしさ」捨て巻き返し図る

【大和田武士】 ホンダは 31 日、5 年ぶりに全面改良した新型「オデッセイ」を発表した。 家族向けミニバン市場を開拓した人気車だが、最近は販売が低迷していた。 「走り」を重視し車体が低いのがライバルとの違いだったが、新型は「らしさ」を捨てて巻き返しを図る。

初代オデッセイの発売は 1994 年。 当時、多人数乗りの 3 列シートは新鮮で、米映画「アダムス・ファミリー」の俳優たちを起用した「お化け一家」の CM も話題となり、95 年には販売台数が 12 万台を超える「ヒット車」となった。 オデッセイをきっかけにライバル社も相次いでミニバンを発売。 ミニバン市場は、2000 年代半ばには年 100 万台に達した。 だが、維持費が安く室内も広い箱形の軽自動車や燃費を重視した小型車が人気を集めるようになり、最近は年 60 万台程度に減った。

5 代目となる新型オデッセイは車高を一気に 15 センチ上げ、室内を広くした。 後部ドアも初めてスライド式にした。 中川真人・開発責任者は「4 代目は室内の狭さがハンディで低迷した。 新型は消費者ニーズに合わせた。」と話す。 新型は排気量 2.4 リットルのガソリンエンジンを載せ、燃費は 1 リットルあたり 11.6 - 14.0 キロ。 価格は 249 万円 - 373 万円で、年 4 万 8 千台の販売を目指す。 (asahi = 11-1-13)

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スポーツカーも「軽」 ホンダ、モーターショーに出展

ホンダは 23 日、新開発した軽自動車のスポーツカー「S660」を、11 月 23 日から一般公開される「東京モーターショー」に出展すると発表した。 S660 はオープンカーで 2 人乗り。 エンジンの排気量は名前の通りの 660cc だ。 「小さくても本物のスポーツカー」を目指して開発した。

躍動感を強調したデザインで、シャープなヘッドライトやコックピットのような運転席が特徴だ。 維持費が安い軽のため、若者層への普及や、子育てを終えた夫婦の 2 台目の車としての利用を想定している。 ただ、商品化の時期や価格などの詳細は未定だ。 (asahi = 10-23-13)


北海道新幹線工事が本格化、新青森 - 新函館間の鉄道のいま

北海道新幹線の新青森 - 新函館間の工事が本格化している。 青森市から青函トンネルを経て、札幌市までの約 360 キロを結ぶのが北海道新幹線。 新青森駅止まりとなっている新幹線が、2015 年度末に新函館駅(仮称)まで延伸し、東京 - 函館間は現在より 1 時間短い約 4 時間で結ばれる。 2035 年度末には札幌まで延伸する計画だ。

今年に入り、北海道新幹線の中間駅となる奥津軽駅(仮称)、木古内駅、新函館駅(仮称)の本格的な建築工事が始まった。 また 11 月には、新幹線への対応工事のため、青函トンネルの海底駅が営業を終える。 (asahi = 10-31-13)


交通系 IC カード、1 円単位運賃に … 消費増税時

国土交通省は29日、来年4月の消費税率引き上げに合わせ、鉄道各社が導入を検討している IC カード乗車券の 1 円単位の運賃を認めるとともに、券売機で販売される切符の料金以下に設定するよう求める基準を発表した。 バス会社に対しても、IC カード利用者の 1 円単位の運賃を認める。

現金払いの切符と IC カードで運賃が異なる「二重運賃」を認める一方、どちらが安いのか利用者が判断を迷わないように、IC カード利用が切符よりも運賃が高くならないことを基本とする。 切符の料金は、10 円未満の端数の切り上げを認める。 事業全体で増収分が消費税率の 3% の引き上げ範囲内に収まるように、定期券や回数券の割引などで利用者に還元するように交通各社へ求める。 (yomiuri = 10-29-13)


近鉄特急「しまかぜ」京都に 伊勢観光で人気、来秋から

近畿日本鉄道は 28 日、大阪、名古屋と賢島(三重県志摩市)を結ぶ観光特急「しまかぜ」に、来年秋から京都 - 賢島便を追加する方針を明らかにした。 運行日などの詳細をこれから詰めることにしている。

しまかぜは、伊勢神宮が今年、20 年に 1 度の式年遷宮を迎えたのに合わせて、観光客誘致の目玉として 3 月に投入された。 ゆったりした座席や和風・洋風などさまざまなタイプの客室が特徴で、大阪、名古屋とも 1 日 1 往復(原則水曜日を除く)。運行開始以来、ほぼ満席が続いているという。 このため、近鉄は新たに約 14 億 5 千万円をかけて、3 編成目を来秋に投入。合わせて京都便を始めることにした。 京都 - 賢島間の所要時間は約 2 時間 50 分。 (asahi = 10-29-13)


車の信頼度調査、日本勢がトップ 3 独占 米消費者専門誌

【ニューヨーク = 畑中徹】 米国の有力な消費者団体専門誌「コンシューマー・リポート」が 28 日公表した自動車のブランドごとの信頼度ランキングで、トヨタ自動車の高級車ブランド「レクサス」が首位になった。 前年は 3 位だった。 2 位はトヨタの大衆向けブランド「トヨタ(前年 2 位)」、3 位はホンダの高級車ブランド「アキュラ(前年 7 位)」と続き、日本メーカーがトップ 3 を独占した。 10 位以内に日本勢の 7 ブランドが入り、日本の評価の高さを示した。 (asahi = 10-29-13)


赤川鉄橋、あの日も渡った 歩道閉鎖でイベント 大阪

【太田航】 大阪・淀川にかかり、貨物列車の線路と歩道が並行して通る橋として親しまれてきた「赤川鉄橋」で 26 日、歩道部分の仮橋の閉鎖を前に「さよなら赤川鉄橋」のイベントがあった。 住民や鉄橋ファンら約 3 千人が集まり、列車が通過するたびにハンカチを振ったり、写真を撮ったりして楽しんだ。 赤川鉄橋は大阪市の東淀川区、都島区、旭区の境にある。 歩道は地元住民の生活路として使われたが、今月いっぱいで閉鎖される。

家族 4 人で訪れた近くの望月麻紀子さん (43) は「小さかった娘を自転車に乗せて何度も渡り、夏には家族みんなで花火を見た。 思い出が詰まった橋です。」 会社員の塩田充さん (39) は「通学と通勤で 20 年間、毎日のように渡った。 見慣れた橋だが、もう通れなくなると思うとさみしい。」と語り、橋との記念写真に納まっていた。 歩道部分は線路として整備され、JR おおさか東線が乗り入れる予定だ。 (asahi = 10-27-13)


キティちゃんでドライブ 三菱自が特別車

三菱自動車は、車体や内装にハローキティやリボンをあしらった特別仕様の小型車「ミラージュ」を 11 月 1 日に発売する。 サンリオと共同開発した。 女性社員のチームがデザインやシートの色などを決めた。 税込みで 111 万 6,570 円から。 ミラージュなら、すでに買った車でも後付けできる。 11 月 1 日はキティの「誕生日」という。 (asahi = 10-26-13)