厚労省、「電子たばこ」の健康影響について本格的な議論開始

味や香りのする溶液を加熱して蒸気を吸引する「電子たばこ」の健康影響について、厚生労働省が、初めて本格的な議論を開始した。 電子たばこは、吸引器に専用の溶液を入れて電熱線で加熱して蒸気を吸い込む製品で、欧米を中心に人気が高く、国内でも利用者が急増している。

こうした状況を受けて、27 日に初めて開かれた厚労省の電子たばこの健康影響に関する会議では、ニコチン入りの溶液をユーザーが海外から個人輸入している現状や、ニコチンが入っていない電子タバコでも、溶液を加熱して蒸気にする過程で発がん性物質が発生し、健康に悪影響を与える可能性があることが報告された。 厚労省は今後、健康影響について議論を重ねたうえで、関係省庁と規制の在り方について、検討する方針。 (FNN = 11-27-14)


病気の相談先探し、6 割が「難しい」 欧州の 5 倍

病気になった時に相談先を見つけるのが「難しい」と感じている日本人は 6 割に上るとする調査結果を、中山和弘・聖路加国際大教授らがまとめた。 同様の調査をした欧州 8 カ国の平均の 5 倍だった。 家庭医制度が充実している欧州に比べ、日本は充実していないのが一因という。

調査は今年 3 月、健康医療情報を集めて活用する能力をみる目的で、ウェブサイト上で実施した。 欧州 8 カ国で 2011 年に面接形式で行われた調査と同じ質問を用いた。 回答者の年齢層が偏らないよう調整し、1,054 人分を分析した。 「病気になった時、専門家に相談できる所を見つけるのは」という問いに、「難しい(「やや難しい」と「とても難しい」の合計)」と答えた人は 63% で、欧州 8 カ国の平均 (12%) の 5.3 倍だった。 (錦光山雅子、asahi = 11-23-14)


振り込み決済、24 時間化へ 全国銀行協会、18 年にも

全国銀行協会は、お金の振り込みを 24 時間・365 日できるようにする新たな決済システムを導入する方針を固めた。 2018 年中の稼働を目指す。 仮想通貨のビットコインなど銀行を通さない決済サービスが広がるなか、銀行は利用者の利便性の向上を求められていた。

振り込みができる全国的な決済ネットワークの導入は、1973 年にスタートした全国銀行データ通信システム(全銀システム)以来だ。 全銀システムを運営している全銀協の傘下組織が先週、大手銀行や地方銀行の計 11 行の意見を踏まえて、新システムをつくる方針をまとめた。 いまは、銀行でただちに振り込みができるのは平日午前 9 時から午後 3 時が原則だ。 午後 3 時以降や土日祝日に他行宛てに振り込むと、翌営業日回しになる。 (織田一、青山直篤、asahi = 11-20-14)


地球 66 個入る … 巨大黒点群、太陽に出現

国立天文台と宇宙航空研究開発機構(JAXA、ジャクサ)は 10 月に現れた太陽の巨大黒点群の画像を 19 日、公開した。 黒点群は 10 月半ば、地球に向いた面に現れ、下旬には地球約 66 個が入るほどの大きさになった。 国立天文台によると、これほど巨大になったのは 1990 年以来、24 年ぶりという。 その後、太陽が自転し、いったん見えなくなったが、今月 13 日に再び姿を現した。

黒点は、強い磁場の影響で周りより温度が低くなり、黒く見える。 約 11 年周期で増減を繰り返し、2008 年末頃から「極大期」という黒点が増える時期に入っている。 黒点付近は、磁場の影響で「フレア」という大爆発が起き、これが停電や通信障害などにつながることがある。 10 月は巨大フレアが 6 回起きたが、大きな影響はなかった。 国立天文台太陽観測所の矢治健太郎・専門研究職員は「現在の黒点群は少し小さい。 黒点群が衰退する時も大きなフレアが起こることがある。」と話した。 (yomiuri = 11-19-14)


危険ドラッグ規制強化、改正薬事法が成立 参院本会議

安倍晋三首相が 21 日に衆院を解散すると表明したことを受け、19 日の参院本会議では主要法案が相次いで可決、成立した。 このうち改正薬事法では、危険ドラッグの販売、広告の規制強化を盛り込んだ。 12 月中旬に施行される。 改正薬事法では、検査・販売停止命令を出せる対象の薬物を、指定薬物と同等以上に有害な疑いがある商品にまで拡大。 対象商品を官報で告示し、インターネットの販売業者も含め、全国で一律に販売や広告を禁止できるようにした。 違反者には中止を命令でき、それにも違反した場合には懲役 1 年以下か 100 万円以下の罰金を科す。 (asahi = 11-19-14)

前 報 (9-1-14)


出入国審査に顔認証導入へ = 17 年度にも、実験で精度向上 - 法務省

法務省は 18 日、出入国審査の効率化を目的に、空港で日本人旅行者の顔写真を撮影して旅券の写真データと照合する「顔認証」の実験結果を発表した。 誤認率を 0.26% にまで抑えることに成功したため、同省は実用化のめどが立ったと判断。 早ければ 2017 年度の導入を目指す。

実験は 8 月上旬から 1 カ月間の平日に、羽田、成田両空港を利用した日本人約 2 万 2,300 人を対象に実施。静止状態で撮影した顔写真の画像と旅券データを照合した。 12 年の実験では誤認率が 17.7% と高かったが、今回は参加企業 5 社のうち 2 社が 1% 未満を達成し、大幅に精度が向上した。 20 年の東京五輪・パラリンピックで外国人の来日増加が見込まれることから、同省は日本人の出入国審査を可能な限り顔認証で行い、外国人を審査する入管職員の態勢を強化する方針だ。 (jiji = 11-18-14)


不明者 DNA を DB 化へ 認知症患者ら年 2 - 3 千人対象

警察庁は捜索願が出された行方不明者のうち、認知症などで自分の身の安全を守れない人の DNA 型記録をデータベース化する方針を決めた。 身元不明遺体のデータベースと照合して早期の身元確認につなげる。 13 日から国家公安委員会規則の改正案について意見を募り、来年 4 月に施行する。

新たな仕組みでデータベース化の対象になるのは、犯罪や事故に巻き込まれた恐れがあったり、高齢や病気で身の安全を守れなかったりする「特異行方不明者」。 捜索願を受理して半年ほどたっても行方がわからない場合、家族の希望に沿って、本人や親、子の DNA 型を登録する。 対象の行方不明者は年 2 千 - 3 千人に上る見通しという。 一方、これらと対照する身元不明遺体の DNA 型記録のデータベースも新たにつくる。 警察が 1 年間に取り扱う遺体は約 17 万体で、大半の身元が判明する。 対象になる遺体は年間 1 千人ほどで、これまでは必要に応じて個別に確認していたという。 (八木拓郎、asahi = 11-13-14)


「必ずもうかる」と訪問販売、3 社一部業務停止

高齢者の自宅を訪問し、「必ずもうかる」と告げて、二酸化炭素 (CO2) 排出権を販売したなどとして、消費者庁は 10 日、訪問販売業「マークホールディングス」(名古屋市)など 3 社に対し、特定商取引法違反(不実告知など)で 9 か月の一部業務停止を命じた。

CO2 排出権は、企業や国が CO2 を排出できる権利。 地球温暖化を防ぐため、欧州連合 (EU) 各国が企業に排出枠の上限を設け、排出枠を取引する市場がある。 同庁によると、3 社は 2011 年 3 月 - 今年 2 月、CO2 排出権や金地金取引の手数料名目などとして、約 20 億 5,500 万円を受け取っていた。 (yomiuri = 11-10-14)


「ブルーレット」ギネス認定 売り上げ規模世界一

小林製薬のトイレ用芳香洗浄剤「ブルーレット」が 10 日、「水洗トイレのタンクに設置するトイレケアの最大ブランド」としてギネス世界記録になった。 年 138 億円という売り上げ規模が世界一と認められた。 発売は、日本で水洗トイレが普及し始めた 1969 年。 当初はタンクを開けて中につり下げるやり方だったが、86 年に上ぶたに置く「ブルーレットおくだけ」、2001 年には薬剤を固体から液体に変えた「液体ブルーレットおくだけ」と進化を重ね、現在は 13 種類に広がっている。

同社によると、タンクに置いて使うトイレ洗浄製品の世界市場は年 600 億円ほどで、ブルーレットはその約 4 分の 1 を占めるという。 海外ではタンクが高い場所にあるなど、様式が違うこともあって日本だけで売っているが、小林章浩社長は「トイレの変化、ニーズに合わせて変化してきた。 まだまだ伸びる。」と自信をみせた。 (山村哲史、asahi = 11-10-14)


大学内で無料自転車シェア 広告つけ運営、教室間を移動

大学を悩ませる卒業生らの置き土産、放置自転車。 年に 1 千台以上を撤去する大学もある。 「特効薬になれば」と、じわりと広がるのが自転車シェアリングだ。 一方、学生自身が立ち上がった大学も。 工具を手にリサイクルに汗を流す。 京都大の吉田キャンパス。 コーンで区切られた駐輪スペースの一角で経済学部 3 年の藤田啓輔さん (20) が自転車を出そうとしていた。 荷台には小さな機器が付けられている。 同大が 10 月から本格導入した自転車シェアリング「COGOO (コグー)」の自転車だ。 藤田さんは「週に 2 回は使います。 学内の移動に便利です。」と話した。 (前田智、asahi = 11-9-14)


「山崎」、世界最高のウイスキーに選出 英専門誌

【ロンドン】 日本のウイスキー「山崎シングルモルト・シェリーカスク 2013」が世界最高のウイスキーに初めて選出された。 3 日発売の英ウイスキーガイドブック「ワールド・ウイスキー・バイブル 2015」で発表された。 スコッチウイスキーは、上位ランキングから外れた。

山崎について著者のジム・マーリー氏は、「重厚でドライ、スヌーカーボールのようにまろやか」と評価し、100 点中 97.5 点を与え、歴代の最高点と並んだ。 2 位 - 4 位はそれぞれ、ウィリアム・ラルー・ウェラー、サゼラック・ライ 18 年、フォアローゼスと米国原産のバーボンが占めた。 日本では 1920 年代から、商業用ウイスキーの生産が行われている。 英スコットランドグラスゴーでウイスキーづくりを学んだ日本人留学生、竹鶴政孝氏が、スコットランド人の妻とともに帰国し、山崎蒸留所の創業にかかわった。 (AFP/時事通信 = 11-4-14)


尊厳死予告の米女性が自殺 「さようなら、世界」

末期の脳腫瘍を患いインターネット上で尊厳死を予告する動画を公開して話題を呼んでいた米国人女性、ブリタニー・メイナードさん (29) が、自殺したことが分かった。

メイナードさんはソーシャルメディアに「さようなら、親愛なる全ての友人たちと愛する家族のみんな。 今日、私は尊厳死を選びます。 この恐ろしい末期の脳腫瘍は、私からたくさんのものを奪っていきました。 このままでは、さらに多くのものが奪われてしまったことでしょう。」 「この世界は美しい場所です。 旅は、私にとって最も偉大な教師でした。 最も偉大な支援者は、近しい友人や仲間たちです。 こうしてメッセージを書く間にも、私のベッドのそばで応援してくれています。 さようなら、世界。 良いエネルギーを広めてください。 次へつなげましょう。」とのメッセージを投稿した。

メイナードさんを支援してきた尊厳死支援団体「コンパッション・アンド・チョイセズのショーン・クロウリー氏によると、メイナードさんは 11 月 1 日、自宅で安らかに息を引き取ったという。

結婚して間もない頃に激しい頭痛に襲われるようになったメイナードさんは、今年 1 月に余命 6 か月の宣告を受け、侵攻性のがんで苦痛を伴う死になると告げられた。 その後、米国内で「死ぬ権利」が認められている数少ない州の一つ、オレゴン州に夫と共に移り住むと、先月に自らの命を絶つと宣言する動画を公開。 これが何百万人ものネットユーザーに視聴され、話題となっていた。 (AFP = 11-3-14)


若者は安定志向、シニアはチャレンジ精神 傾向くっきり

若者の安定志向が進み、高齢層では自身の可能性を試したい人が増えている傾向が、文部科学省所管の統計数理研究所の国民性調査で示された。 調査は 1953 年から 5 年に 1 回実施。 今回は、無作為で抽出した全国の 20 - 84 歳の 6,400 人のうち、3,170 人に昨年面接して回答を得た。 その結果が 30 日発表された。

今回は「煩わしいことはなるべく避けて、平穏無事に暮らしたい」、「可能性を試すため多くの経験をしたい」のどちらに近いかという質問を、83 年以来 30 年ぶりに設けた。 予備調査で変化の兆しがあったためという。 20 代では「平穏無事に」と答えた人の割合が、83 年の 19% から今回は 31% に増え、「試したい」は 80% から 68% に減っていた。 一方、60 代では「試したい」が 42% から 58% に増加し、「平穏無事に」が 56% から 40% に減っていた。 50 代と 70 代も同様だった。

「まじめに努力していれば、いつかは必ず報われる」と思うかという質問では、20 代と 30 代で「報われない」とした人が約 3 割に及んでいた。 研究所は「報われなさを感じる若者が安定を望む傾向にあるようだ」としている。(野瀬輝彦、asahi = 11-1-14)


日本人長所は「礼儀」、「親切」 = 災害・原発 3 分の 2 が不安 - 国民性調査

今回の国民性調査では、日本人の長所として「親切」、「礼儀正しい」、「勤勉」の三つを挙げる人がいずれも 7 割を超え、過去最高となった。 調査を行った統計数理研究所は、東日本大震災直後の落ち着いた行動が国際的にも評価されたことや、ボランティアに取り組む人が増えたことなどが影響したのではないかと分析している。

一方、原発事故への意識調査では、「非常に」または「かなり」不安を感じるとした人が 65%。 過去 4 回調査した結果より 10 ポイント以上多く、最多になった。 地震など自然災害についても、約 3 分の 2 が同様の強い不安を感じていた。

長所を尋ねる質問は「粘り強い」や「独創性」など 10 項目から複数選択する形式。 2008 年の前回調査と比べ「親切」が 19 ポイント増の 71%、「礼儀正しい」が 17 ポイント増の 77% と大きく伸びた。 周囲の人の行動をどう捉えているかとの質問では「他人の役に立とうとしている」が 45%、「自分のことだけに気を配っている」が 42% で、初めて比率が逆転した。 「生まれ変わっても日本に生まれたい」とした人は全世代で 7 割を超え、同研究所は「心の豊かさを中心に日本人が自身の評価を見直す傾向が強まった」と話している。 (jiji = 10-30-14)


ビール課税、段階的に是正 自民税調会長が見直し表明

自民党税制調査会の野田毅会長は 26 日、ビール系飲料の酒税に関し「段階的に(税率格差を)是正していくということは必要だ」と述べ、ビールの税率を引き下げる一方で、「第三のビール」などの税率を引き上げる見直しに着手すると表明した。 北海道幕別町で記者団に語った。 野田会長は「本来はビールを飲みたい人が(税率が低く、割安な)第三のビール(を選ぶ)ということは、あるべき姿から言うと、ちょっと違う」と指摘した。 また、法人税の実効税率引き下げの財源として検討している外形標準課税の拡充について、外形課税の算出方法を見直す考えを示した。 (kyodo = 10-26-14)


クラブを明るさで分類へ ダンスの終夜営業が可能に

客にダンスをさせる営業の規制を緩める改正風俗営業法案が 24 日、閣議決定された。 暗い空間で大音量の音楽を流すクラブは現在、最長で午前 1 時までしか営業できないが、店内が基準を超える明るさならば原則として朝までの営業が可能になる。 照度の測定場所からダンススペースを除く案が出ている。

改正法案はクラブを店内の明るさで 3 類型に分類。 @ 照度 10 ルクス(上映前の映画館の明るさに相当)超なら通常の飲食店として 24 時間営業を認める。 A 午前 0 - 6 時に酒類を提供する店は新設の「特定遊興飲食店営業」として許可制にし、条例で営業時間や地域を制限できるようにする。 B 10 ルクス以下はこれまで通り風俗営業として扱うが、営業時間を現行の最長午前 1 時から条例で延長できるようにする。

深夜営業を可能にする一方、近隣の住環境を守るため、騒音や酔客の対策、苦情の記録簿の備え付けをクラブの順守事項とした。 都道府県公安委員会にはクラブや住民、警察が協議する場を設ける努力義務を課した。 (八木拓郎 神庭亮介、asahi = 10-25-14)


子どものキックスケーター事故、5 年で 53 件 死亡も

消費者庁は 17 日、10 歳未満の子どもがキックスケーターで走行中にけがをしたという事故情報が、2010 年 4 月以降の約 5 年間で 53 件寄せられていると発表した。 転倒するなどして首から上(顔や頭)を負傷する例が6割を占め、今年5月には死亡事故も起きたとして注意を呼びかけている。 キックスケーターは車輪付きのボードに操作棒が付いている乗り物で、足で地面を蹴って進む。 発表によると、年間 10 万 - 20 万台が出荷されているという。

10 歳未満の子どもの事故情報 53 件をけがの種類で分けると、37 件 (70%) は擦り傷や打撲だが、骨折、頭蓋(ずがい)内損傷も各 5 件あった。 事故の発生場所が分かる 29 件のうち、19 件は道路で起きていた。 今年 5 月には小学 4 年の女児が坂道を下っていた時に側溝に引っかかり、前方に転倒して頭部を負傷、1 カ月後に死亡した。 6 月には 8 歳男児が坂道で転倒して頭の骨が折れた。 いずれもヘルメットは着けていなかったという。 消費者庁は「安全な場所で、ヘルメットを着用して使用してほしい」と話している。 (高橋健次郎、asahi = 10-18-14)


ちょっとお高くいい素材 プレミアム食品、続々登場

値段は高いが、いい素材を使っているプレミアム食品やプレミアム飲料の発売が相次ぐ。 安さを求める消費との二極化が進む中、「プチぜいたく」を演出する。 コンビニ大手ローソンは 9 月末、「特選 近江牛すき焼きまん」を 50 万個限定で発売した。 値段はふつうの中華まんの 2 倍以上もする税込み 350 円。 滋賀のブランド牛である近江牛を 100% 使い、糸こんにゃくや長ネギとあえた。 10 月 5 日までに約 10 万個が売れており、「期待通りのペース(広報)」という。

「素材にとことんこだわった」というのは、高級パスタソース「青の洞窟プレミアム(1 人前、約 130 グラム)」。 日清製粉グループが 8 月、レトルトで売り出した。 価格は税込み 324 - 378 円と、一般的なソースの 2 - 3 倍はする。 味は「魚介のトマトクリーム オマール海老仕立て」など 4 種類を売り出し中だ。 (下山祐治、asahi = 10-9-14)


性虐待の悩み、相談して 子どもたちに動画メッセージ

ひとりで悩まずに相談して - -。 性虐待に苦しむ子どもたちに呼びかけるアニメーションを、児童虐待防止対策に関わる若手研究者のグループが作った。 動画はインターネットで広まり、公開から約 4 カ月で 1 万 1 千回以上再生されている。 制作したのは、医学や公衆衛生を研究する 27 - 31 歳の 5 人でつくるグループ「子ども虐待対応たん」。  主にツイッター(@childfirsttan)で児童虐待に関する情報を発信している。

「性暴力を受けている子どもたちへ」と題した約 3 分の動画は、6 月に動画投稿サイト「YouTube」で公開された。 親しみやすいイラストで構成され、全体に明るい色づかいに仕上がった。 性的な場面を見せられること、体を触られること、写真を撮られることなどに「ひとりで悩んでいないかな ・・・?」とテロップで問いかける。 「自分じゃないみたい」と思うなど不安になったら「SOS」のサインだとして、病院や児童相談所、学校などに相談するよう勧めている。

また、世界中では女性の 5 人に 1 人、男性の 10 - 20 人に 1 人が同様の悩みを抱え、「加害者が身近な人の場合が多く打ち明けにくい」と説明。 「誰かに話したら一緒に住めなくなる」と口止めするケースなども紹介し、「誰かに話した方がいいのかも」と感じてもらえるよう工夫している。 ソーシャルメディアを通じて呼びかけたのは、被害を明かせずに苦しむ子どもに配慮し、匿名でアクセスできるネットの利点を生かしたからだという。

子どもの心のケアを研究する日本学術振興会特別研究員、高岡昂太(こうた)さん (31) はメンバーの 1 人。 昨年度から、児童相談所が虐待の相談を受けた時、リスクを判断するために使うチェックリストなどの開発を三重県と共同で進めている。 高岡さんは「少しでも早く相談した方が被害は小さい。 性虐待について、動画を通じ大人にも認知が広まれば」と話している。 動画は、「性暴力を受けている子どもたちへ」で検索すると見つけられる。 (畑宗太郎、asahi = 10-8-14)


御嶽山、噴火 4 時間半前に火口付近から煙 登山者が撮影

御嶽山の噴火が始まった 9 月 27 日。 噴火の約 4 時間半前に、火口付近から白い煙が出ていた様子を当時、山頂にいた横浜市都筑区の野上元男さん (66) がカメラに収め、朝日新聞横浜総局に提供した。

煙が出ていたのは山頂にある神社から南に数百メートル下の場所。野上さんは山岳グループの仲間1人と 26 日から登山を開始した。 その日は山荘に泊まり、翌 27 日朝に登山を再開、午前 7 時半ごろ山頂に到着した。 南の向こうに白い煙が出ているのを見つけ、撮影した。登山者約 20 人がいたが、揺れなどもなく、危険は感じなかったという。 野上さんらは間もなく下山。 車で帰る途中の午後 1 時ごろ、初めて御嶽山の噴火を知った。 「写真は記念のつもりで撮ったもの。 煙が噴火の予兆だったのか、それとも御嶽山の日常の様子なのかはわからない。」と野上さんは話している。(小北清人、asahi = 10-5-14)

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60 センチの噴石、時速 400 キロで飛散か 御嶽山噴火

御嶽山の噴火に伴う噴石は火口から少なくとも約 1 キロ離れたところまで飛んでいたことが、東京大地震研究所の金子隆之助教の調査で分かった。 噴火翌日の 9 月 28 日にヘリで上空から撮影した火口周辺の写真を分析。 噴石によってできたとみられるくぼみ状の穴の分布を確かめた。 金子助教によると、火口から約 500 メートル圏内には、直径数センチより大きい穴が 4 メートル四方あたり 10 個以上密集していた。 火口から離れるにつれまばらになり、約 1 キロより遠いところでは写真で確認できる穴は見つからなかったという。

穴のサイズや火口からの距離などから、噴石の大きさは 50 - 60 センチから数センチほどとみられ、時速 350 - 400 キロで飛び出したと推定されるという。 金子助教は「火口周辺では雨のように噴石が降ったのではないか。 落下する際に人に当たれば致命傷になることもある。 地面や岩にあたって砕けた破片が飛び散るときも危険だ。」と話す。 また、国土地理院は 30 日、御嶽山の山頂付近に少なくとも 5 カ所の火口を確認、ほかにも 4 カ所で火口とみられる場所があったとする航空機からのレーダー観測の結果を発表した。(北林晃治、asahi = 10-1-14)

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噴火 7 分前、山体の膨張を観測 気象庁、予知は困難か

御嶽山の噴火が始まる約 7 分前に山体がわずかに膨らむ変化が観測されていたことが分かった。 28 日に開かれた気象庁の火山噴火予知連絡会(会長・藤井敏嗣東京大名誉教授)の拡大幹事会で報告された。 噴火直前のごく小規模な変化だったため、予知につなげるのは難しかったとみられる。 気象庁によると、山体の変化を観測したのは、山頂の南東 3 キロに設置した、地面の傾きを精密に測ることができる傾斜計という装置。 噴火前の 27 日午前 11 時 45 分から山体が膨らみ始め、7 分後の 52 分には沈下に転じていた。 膨らんだ状態が沈んだ状態に変わった 52 分に噴火が始まったとみている。

噴火直前にはこのほかに、11 時 41 分から火山性微動が発生している。 ただ、頂上付近の火山性地震は 9 月上旬にいったん増えた後減少し、マグマの上昇を示すような山体の大きな膨らみも観測されなかったため、北川貞之火山課長は「前兆をとらえ予知するのは難しかった」と説明している。 予知連も今回の噴火を「突発的に起こることが多く、予知は非常に難しい(藤井会長)」とされる水蒸気噴火と認定している。 (北林晃治、asahi = 9-29-14)


アクリルアミド : スナック含有物質に発がん性 … 食品安全委

ポテトチップスなどに含まれる、化学物質のアクリルアミドのリスクを評価している内閣府食品安全委員会は 3 日、次世代にも影響が及ぶ「遺伝毒性をもつ発がん物質」との評価案を示した。 アクリルアミドに対する国内での評価は初めて。 今後、メーカーでの低減策が求められそうだ。

国内では初評価

アクリルアミドについて、海外では 2000 年代初頭から、さまざまな調査結果に基づき、発がん性が認識され、消費者に注意を呼びかけている。 食品安全委の化学物質・汚染物質専門調査会は、海外の動きを受けて、11 年 12 月から独自にリスクを検討していた。

調査会は、国内外の各種動物実験の結果から、アクリルアミドは遺伝子や染色体の構造に変化をもたらし、次世代にも影響しうる発がん物質、と評価した。 人に関するアクリルアミドの摂取量とがんの因果関係については、海外の疫学報告からは十分な証拠は得られなかった。 国立環境研究所が中心となり、日本人のアクリルアミドの摂取量を調べ、どういう人の場合、リスクが高くなるかなどを推定し、最終的な評価書をまとめる方針。

農林水産省によると、アクリルアミドは炭水化物を多く含む原材料を 120 度以上の高温で揚げたり、焼いたりすると発生する。 これまでの調査では多く含むものにジャガイモの加工品、ケーキ・ビスケット類、トースト、コーンスナック、コーヒーなどがある。 アクリルアミドは家庭内の調理でも発生するため、欧州食品安全機関 (EFSA) は「揚げ物は揚げ過ぎず、トーストは焦がさず軽いキツネ色に焼く」など、発がん物質を減らす方法をホームページで公開、注意を呼びかけている。 (小島正美、mainichi = 10-4-14)

アクリルアミド ◇ ジャガイモなど、炭水化物の多い原材料に含まれる、アミノ酸の一種のアスパラギンと糖類が、「揚げる」、「焼く」、「煎る」など 120 度以上で加熱調理されることにより、化学反応を起こして生じる。 生の食材や、ゆでたり、蒸したりした食品には含まれていない。 国際がん研究機関 (IARC) は、発がん性の分類で、上から 2 番目のランクの「おそらく発がん性あり」に分類している。 工業用に合成されたものもあり、土壌改良剤などに使われている。


新幹線、100 円玉になります 開業 50 周年で記念硬貨

財務省は 30 日、東海道新幹線の開業 50 周年を記念した 100 円貨幣を来年 3 月に発行すると発表した。 白銅と銅製の銀色で、東海道、山陽、東北、上越の 4 種類と、来年 3 月に長野 - 金沢間の開業が予定される北陸新幹線を加えた 5 種類を出す。 裏面は、いずれも「団子っ鼻」の愛称で知られた初代新幹線「0 系」を描いた。 1 枚 100 円で金融機関で引き換えでき、発行枚数は今年 12 月に決める。 秋田、山形、九州、北海道の各新幹線の記念 100 円貨幣も 16 年 3 月ごろに発行する予定だ。 (asahi = 10-1-14)


中古車業界、トラブル急増 「違約金、買い取り額以上」

車の買い取り業者と消費者のトラブルが後を絶たない。 ここ数年、国民生活センターなどに寄せられた相談や苦情は年間 1,500 件前後になる。 悪質な買い取りや契約を防ぐため、業者も自主ルールづくりに乗り出した。 この春、ルールづくりのために日本自動車購入協会が設立された。 ガリバーインターナショナルなどの買い取り業者、インターネット上で車の査定サイトを運営する業者など 63 社が参加している。

いままで乗ってきた車を売る場合、かつては新しい車を買う自動車販売店に下取りしてもらうことが多かった。 だが、最近は査定サイトなどを使って専門の買い取り業者に売る人が増えている。 これに伴ってトラブルも増え、国民生活センターなどへの相談もこ 5 年で 2 倍以上になった。 (湯地正裕、asahi = 9-30-14)


「世間ずれ」ってどんな人? 「やぶさかでない」は?

文化庁の国語世論調査で、「世間ずれ」や「まんじりともせず」などの慣用句が本来とは違う意味で使われていることが明らかになった。 また、若い人ほど「場の空気」を読んでコミュニケーションを図っている実態も浮かび上がった。 慣用句の使い方は例年調べている。 今回は六つの使い方を尋ねた。 世間ずれは、本来は「世間を渡ってずる賢くなっている」の意味とされる。 今回、この意味だと回答した人は 35.6%。 「世の中の考えから外れている」という意味だと答えた人が 55.2% もいた。 04 年度の調査では、「ずる賢くなっている」が 51.4%、「外れている」が 32.4% で、割合が入れ替わってしまった。 (asahi = 9-26-14)


UCC、レギュラーコーヒー 25% 値上げ 豆高騰・円安

UCC 上島珈琲は 25 日、11 月から家庭用のレギュラーコーヒー全製品約 70 種類の価格を約 25% 引き上げると発表した。 コーヒー豆の生産量が減って国際的な取引価格が上昇したところに、円安が追い打ちをかけた。 主力製品ゴールドスペシャル スペシャルブレンド(400 グラム)の店頭想定価格は、税抜き 702 円から 878 円になる。 業務用の値上げ交渉も今後始めるという。 コーヒー豆の主要産地ブラジルが 1 - 3 月、干ばつに見舞われ、今年に入ってレギュラーコーヒー用の豆の国際相場は 1 ポンド = 1.8 - 2 ドルと、直前の 2 倍程度の高値で推移している。 (asahi = 9-26-14)


児童虐待通告 1 万 3,000 人 上半期 警察から児相に

今年 1 - 6 月、虐待を受けている疑いがあるとして、全国の警察が児童相談所に通告した 18 歳未満の子どもの数は 1 万 3,037 人で、昨年同期より 29.6% (2,976 人)増加し、過去最多になったことが、警察庁のまとめで分かった。 通告は児童虐待防止法に基づくもので、半期ごとの統計の集計を始めた 2011 年上半期の 2.47 倍。 摘発も最多の 317 件だったが、被害者の子ども 320 人のうち死亡したのは過去最少の 10 人になった。

警察庁の担当者は、「ストーカーやドメスティックバイオレンス (DV) 対策と同様に警察が積極的に介入するようにした結果、通告・摘発増と死者減につながった」とみている。 通告の態様別内訳は、心理的虐待が 7,768 人(37.0% 増)、身体的虐待が 3,471 人(20.1% 増)、食事をさせないなどのネグレクトが 1,715 人 (18.8% 増)、性的虐待が 83 人(48.2% 増)の順だった。 心理的虐待のうち、子どもの前で配偶者や親族らに暴力をふるう「面前 DV」は 5,116 人で、65.9% を占めた。 一方、今年上半期の児童ポルノの製造や流通での摘発は昨年同期比 23 件増の 788 件で過去最多となった。 (東京新聞 = 9-25-14)


セアカゴケグモ、都内で初めて確認 三鷹で十数匹

東京都は 25 日、三鷹市のマンションで、毒グモのセアカゴケグモが都内で初めて確認されたと発表した。 近くの公園でさらに十数匹が見つかったが、いずれも三鷹市が駆除し、健康被害は出ていないという。 都によると、24 日午前 11 時ごろ、同市下連雀 9 丁目のマンションの住民から「1 階の自宅の庭で、セアカゴケグモのようなクモを見つけた」と通報があった。 保健所がクモを持ち帰って環境省に確認を依頼したところ、25 日にセアカゴケグモと判明したという。

環境省によると、豪州原産のセアカゴケグモは 1995 年に国内で初めて大阪府で見つかって以降、34 府県で報告されている。 雌が神経毒を持ち、体長は 1 センチほどで、攻撃性は低いが、かまれると頭痛や筋肉痛などの症状が出る。 都は「素手で捕まえたり、触ったりしないで」と呼びかけている。 (asahi = 9-25-14)


2100 年の世界人口は最大 123 億人 米大など推計

現在約 72 億人の世界人口は、2100 年まで大きく増え続け、最大の推計で 123 億人になる。 そんな予測を、米ワシントン大や国連などの研究チームがまとめ、19 日付の米科学誌サイエンスに発表した。 国連のこれまでの推計では、50 年ごろまで大きく増え続けるが、その後はなだらかな増加になると予測していた。 今回の発表は、より深刻な事態となる見通しを示した。

研究チームは、国連の最新の集計データをもとに、出生率や平均余命の変化などを詳細に分析。 世界の人口は今世紀中は安定せず、2100 年には 8 割の確率で 96 億 - 123 億人に増えると予測した。 原因として、アフリカで高い出生率が続くことやエイズウイルス (HIV) 感染者の死亡率の減少などをあげた。

2100 年までの世界人口は、国連が 2 年ごとに推計している。 12 年改訂版は、出生率の想定別に 3 通り予測しており、普通の場合で 50 年までは急増して約 96 億人になり、その後はなだらかに増えて、2100 年に約 109 億人と推計していた。 研究チームは、出生率の高い国の人口急増は、資源不足による社会不安を引き起こすと指摘。 「避妊や家族計画への教育・啓発を進めれば、人口の伸びを抑えられる可能性がある」としている。 (辻外記子、asahi =9-22-14)


高齢者の消費者トラブル 1 万件超 「送りつけ商法」急増

認知症などで判断能力が低下した高齢者の消費者トラブル相談が、2013 年度に初めて 1 万件を突破したと国民生活センターが発表した。 健康食品の「送りつけ商法」が急増しているという。 相談の約8割は家族などからで、本人が気づいていない被害が埋もれている可能性がある。 全国の消費生活センターなどに寄せられた相談を集計した。 それによると、認知症などの 60 歳以上の人に関するトラブルは 1 万 1,499 件を数え、過去最多だった前年度(9,643 件)より 1,856 件増えた。 このうち健康食品の契約トラブルは 3,133 件を数え、前年の倍近くだった。

今年度のデータ(7 月末までで 2,543 件)も加えて分類すると、本人からの相談は 17% にとどまり、8 割超は家族やヘルパーなどからだった。 「認知症の母親が電話勧誘で約 5 万円の健康食品を購入していた。 母親は電話を切ると話したことをまったく覚えていない状況だ。」 「母親の家に大量の羽毛ふとんが置かれていた。 訪問販売で 10 件以上契約させられていた。」といった相談事例があった。 (高橋健次郎、asahi = 9-15-14)


8 人に 1 人が 75 歳以上 65 歳以上が 3,300 万人

総務省は 14 日、「敬老の日」に合わせて 15 日現在の高齢者の人口推計を公表した。 65 歳以上の高齢者人口が 3,296 万人(総人口の 25.9%)、75 歳以上が 1,590 万人(同 12.5%)となり、いずれも過去最高。 「団塊の世代」の 1949 年生まれが 65 歳になったのが一因で、4 人に 1 人が高齢者、8 人に 1 人が 75 歳以上となる。

男女別では、男性の高齢者が 1,421 万人(男性人口の 23%)、女性が 1,875 万人(女性人口の 28.7%)。 ほかの年齢別では、70 歳以上が 2,383 万人(総人口の 18.7%)、80 歳以上が 964 万人(同 7.6%)。 また、5 年ごとに行われる住宅・土地統計調査(2013 年)によると、高齢者のいる世帯は 2,086 万で、初めて 2 千万世帯を超えた。 うち高齢者の単身世帯は 552 万世帯に達した。 (asahi = 9-14-14)

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100 歳以上高齢者 5 万 8 千人 44 年連続で最多更新

全国の 100 歳以上の高齢者は、「老人の日」の 15 日時点で 5 万 8,820 人になる見通しとなった。 昨年から 4,423 人増え、1971 年(339 人)から 44 年連続で過去最多を更新する。 厚生労働省が 12 日、発表した。 男女別では女性が約 87% を占める。 人口 10 万人あたりで最も多いのは島根県の 90.17 人。 高知県(86.44 人)、鳥取県(79.58 人)が続いた。 最も少ないのは埼玉県(26.88 人)だった。

国内の最高齢者は、2 年連続で大阪市の大川ミサヲさんで 116 歳。 昨年、ギネスワールドレコーズで世界最高齢に認定された。 特別養護老人ホームで暮らしていて、食欲が旺盛で刺し身が好物。 月数回は車いすを自分で操るという。 男性の最高齢者も昨年に続いてさいたま市の百井盛さんで、111 歳。 入院中だが普通食をとり、院内の行事にも参加。 周りの人の問いかけに筆談を交えて受け答えしているという。

自治体から住民基本台帳の数字の報告を受けて厚労省が集計したため、所在が確認できない人が含まれている可能性がある。 一方、今年度中に 100 歳を迎える高齢者は 2 万 9,357 人で、昨年度から 1,188 人増えた。 こちらは各自治体が所在を実際に確認した人数になる。 対象者には老人の日にあわせ、首相からの銀杯などが贈られる。 老人の日は 2001 年の老人福祉法改正で 9 月 15 日と定められた。 祝日の「敬老の日」は、03 年から 9 月の第 3 月曜日となった。(蔭西晴子、asahi = 9-12-14)


太陽フレア、通常の 100 倍 地磁気が乱れ GPS 影響も

11 日未明、太陽表面の爆発現象「太陽フレア」が通常の 100 倍以上の規模で発生した。 情報通信研究機構や米航空宇宙局 (NASA) が発表した。 地磁気が乱れ、人工衛星や全地球測位システム (GPS)、漁業・航空無線、送電網などに障害が出る恐れがある。 機構は「今後 1 週間程度は注意が必要」と関係機関に呼びかけている。

太陽フレアは、表面温度が低い黒点(約 4,000 度)で起き、規模はエックス線強度によって 5 段階に分類されている。 今回は最も規模が大きいクラスで、11 日午前 1 時 44 分(日本時間)に観測された。 また、太陽フレアで生じた強い紫外線やエックス線などは地球方向に噴出したため、12 - 13 日にかけて地球周辺に到達すると予測。 電離圏や地磁気が大きく乱れる可能性があるという。 一方で、人体に影響はなく、太陽活動と関係の深いオーロラが北海道で見られると期待する研究者もいる。 (鳥井真平、mainichi = 9-13-14)


通販の未払い、年 200 億円? 支払う気のない人々

通信販売であれこれ注文し、最初から代金を支払う気がない人たちがいる。 年間約 200 億円とも推計される通販の未払い。 中小の業者が「意図的未払い者」対策に乗り出している。

都内の住宅街にある古いアパートを訪ねると、50 代の男性が出てきた。 ある通販業者にお茶を注文し、支払っていないという。 注文名義は女性。 「友達の代わりに注文して受け取っている」と言うが、別人の名前で注文する理由を聞くと口ごもった。 取材中も宅配業者がまた別の女性宛ての冷凍の荷物を持ってきた。男性は中身が分からず「これは何だったかなぁ。 食べ物だったかなぁ。」 最初から払う気がないのではと問うと「それはない。 つい忘れてしまうだけ。」と笑った。 (小寺陽一郎、asahi = 9-10-14)