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新車 277 万円! トヨタ「小さな高級車」に反響殺到! 「運転が本当に楽しい!」の声も ![]() 日本の自動車市場において、「高級車」と聞けば、長らく大排気量セダンや大型SUVがその象徴でした。 しかしトヨタはこれまで幾度も、その常識を打ち破るかのように、コンパクトでありながら驚異的な動力性能と上質さを兼ね備えたモデルを市場に投じてきました。 そのようにして誕生した「小さな高級車」のうちの 1 車種が、2007 年に発売された「ブレイドマスター」です。 ブレイドマスターは、同じくトヨタのハッチバック「オーリス」を上質に仕立てた「ブレイド」の、さらに最上級グレードとして設定されました。 そしてパッケージングは、当時の国産ハッチバックとしては極めて異例かつ野心的でした。 全長 4,260mm x 全幅 1,760mm x 全高 1,515mm という手頃なコンパクトボディに、なんと大排気量の 3.5 リッター V 型 6 気筒エンジンを搭載。 これにより、最高出力は当時の国産車における最高水準の 280 馬力を誇り、"羊の皮を被った狼" とも言うべき圧倒的なスペックを実現していました。 そしてトランスミッションには、パドルシフト付きのスーパーインテリジェント 6 速 AT を採用。 単にパワーがあるだけでなく、「走りに特化したモデル」としての哲学が貫かれていました。 内外装もまた、その高性能に見合うよう上質に仕立てられ、高い走行性能と高級感を両立した異端のハッチバックとして、登場直後から自動車業界内外から大きな注目を集めました。 しかし、その挑戦的なコンセプトにも関わらず、ブレイドマスターは 2012 年にベースモデルのブレイドとともに販売を終了。 販売期間は約 5 年間、販売台数は約 3,000 台と、商業的な成功を収めたとは言い難い結果に終わってしまったのです。 この理由としては冒頭で述べたように、当時としては "小さな高級車" というコンセプトが物珍しく、また発売当時の新車価格 277 万 2,000 円から 330 万円というハッチバックを受け入れるほど、市場自体が成熟していなかったのかもしれません。 しかし販売終了から 10 年以上が経過した現在では、このブレイドマスターに対する評価が再燃しています。 SNS などでは、「ブッ飛んでて大好き」、「良い意味でクレイジーなクルマだった」、「一度でいいから乗りたかったなあ」、「クルマ好きメーカーに変化した今のトヨタの片鱗が見えるね」といった熱狂的なまでの称賛の声が相次いでいます。 とくに、「小さなハッチバックに 3.5 リッターの V6 搭載だと!?」、「この見た目で 280 馬力! エコとか無視したスペックに笑うわ」、「こんなクルマはもう 2 度と出ないと断言できる」という具体的な意見が示すように、この特異なパッケージングこそが、多くのクルマ好きにとって抗しがたい魅力となっているのです。 またオーナーからは、「同じクルマとすれ違うことがほとんど無い…」、「運転が本当に楽しいです」という生の声が聞かれ、希少性も含めて所有する喜びを享受している様子が伝わってきます。 このようにブレイドマスターは、コンパクトボディに似合わないハイスペックを誇るという、当時のトヨタの挑戦的な精神を象徴する一台でした。 (くるまのニュース = 11-24-25) トヨタ、米 5 工場に 1,400 億円投資 HV 生産強化 [東京] トヨタ自動車は 18 日、ハイブリッド車 (HV) の生産能力拡大に向け米国の 5 工場に 9 億 1,200 万ドル(約 1,400 億円)を投資すると発表した。 同社は 12 日に今後 5 年間で米国に最大 100 億ドルを追加投資する計画を発表しており、今回の投資はその一環となる。 ウェストバージニア州、ケンタッキー州、ミシシッピ州、テネシー州、ミズーリ州の各工場が対象。 トヨタによると、約 70 年前の米国進出以来の総投資額は約 600 億ドルに達する見通し。 同国では約 5 万人の従業員を雇用し、11 の製造工場で 3,500 万台以上の自動車の開発や製造に携わってきたという。 今後も多様な選択肢を提供して顧客のニーズに応えるとともに、「米国企業の一員として、雇用と継続的な投資を着実に進めることで、地域に貢献する」とした。 (Reuters = 11-19-25) 水素エンジン車、「当たり前の車」を目指し進化中 市販への課題は トヨタ自動車が、水素を燃料にエンジンを動かして走る自動車を、レースの現場で進化させている。 走行中に二酸化炭素を出さず、次世代車の選択肢と位置づける。 気化しやすく扱いが難しい水素を効率よく使う工夫を重ね、日常でも使いやすくすることで、将来の市販化を目指している。 国内で開かれている参加型の草の根レース「スーパー耐久シリーズ(S 耐)」が、その舞台だ。 レースには、試作段階の車両を走らせられるクラスが設けられている。 「スーパー耐久」で走行、航続距離は 3 倍に トヨタは水素エンジンを搭載したカローラを 2021 年に初めて投入。 今月 15 - 16 日に富士スピードウェイ(静岡県小山町)で開かれている今年の S 耐最終戦でも走行した。 22 年までは気体の水素を使用していたが、23 年には液体水素に変更。 1 度の補充で走行できる航続距離が延び、また補充にかかる時間も短くなった。 車両や補充のための機器の改善を重ねて、エンジンに供給される前に気化してしまう水素を削減。 水素タンクの形を工夫するなどして搭載容量も増やし、航続距離は 22 年の約 54 キロから 135 キロに。 同じ量の水素を補充する時間も 3 分の 1 に短縮できた。 超電導技術、来年にもレース車に 15 日には、タンクからエンジンに水素を送るための「超電導モーター」をタンク内に置いた試作車両を、公開した。 超電導は、超低温の環境では物質の電気抵抗がゼロになる現象で、リニアモーターカーでの活用が知られている。 今回搭載したのは、電動航空機などの動力源としても期待されている小型モーター。 モーターを設けるタンク内の液体水素はマイナス 253 度で、超電導にとって適した環境だ。 超電導状態のモーターは発熱しないため、効率よく機能を発揮できる。 また、従来はタンクの上部にモーターを置いていたが、その分のスペースを活用してタンクを大きくできる。 そのため技術が確立すれば、航続距離は約 3 割延びるという。 レース車両には、来年中にも搭載を目指す。 インフラ、水素の価格 … 市販化への課題 一方、その先の市販化には、技術面以外の課題も多い。 水素を活用した自動車では、トヨタはすでに燃料電池車「ミライ」を発売するなど、先駆者として知られる。 ただ、インフラの整備は思うように進まない。 水素の低価格化も課題だ。 水素を補充する設備の保守や修繕費用がかさむのも一因。 トヨタは、機器メーカーと一緒にこうした課題の解決にも取り組む。 トヨタのモータースポーツを統括する「ガズーレーシングカンパニー」の高橋智也プレジデントは、「水素の車が特別ではなく、日常で当たり前に使えるという評価を得ることが必要だ」と話す。 環境面だけでなく、走行性能や使いやすさの向上にも取り組む。 トヨタは水素エンジンを、大型の商用車から実用化するのが現実的だと考えている。 豪州では今年、水素エンジンを搭載したハイエースを公道で走らせた。 (大平要、asahi = 11-16-25) トヨタが先行、次世代 EV のカギ「全固体電池」注目 激化する次世代技術の開発競争 世界的に電気自動車 (EV) の市場拡大に減速感がみられる。 ただその一方で、次世代技術の開発競争は激化している。 次を制するのはどこか。 次世代 EV 開発でいわばゲームチェンジャーと目されるのが全固体電池だ。 そして車載向け全固体電池の開発で一歩先に出たのがトヨタ自動車だ。 トヨタは 10 月、住友金属鉱山と EV に搭載する全固体電池の正極材量産に向けて共同開発契約を結んだと発表した。 全固体電池はリチウムイオン電池の一種で、正極と負極の間をイオンが行き来することで充放電する。 その通り道が電解質だが、リチウムイオンでは液体なのに対し、全固体電池はその名の通り固体を使うのが最大の特徴だ。 固体になることでイオンが速く動けるわけだが、これにより充電時間が短い、航続距離が長い、高出力などのメリットがある。 両社は正極材について 2021 年頃から共同研究を進め、研究テーマの 1 つとして充放電を繰り返す中での正極材の劣化への課題に取り組んできた。 今回その解決策として、住友金属鉱山が持つ、独自の粉体合成技術を活用し、全固体電池に合った「耐久性に優れた正極材」を両社で新たに開発した。 EV での全固体電池の実用化が実現すれば世界初となるが、トヨタは 2027 - 2028 年の実用化を目指す。 住友金属鉱山との連携でその実現を確固としたといえる。 (野津滋、asahi = 11-16-25) トヨタ中間決算、2 年連続減益 トランプ関税が利益 9 千億円押し下げ トヨタ自動車が 5 日発表した 2025 年 9 月中間決算(国際会計基準)は、本業のもうけを示す営業利益が前年同期比 18.6% 減の 2 兆 0,056 億円だった。 中間決算としては 2 年連続の減益となった。 売上高は同 5.8% 増の 24 兆 6,307 億円で、過去最高を更新した。 連結決算に関わる販売台数は 478.3 万台と、前年同期より 5.0% 増えた。 心配された米国市場ではハイブリッド車 (HV) などがよく売れ、値引きの原資となる「販売奨励金」を抑制。 認証不正問題などで昨年は生産が滞った国内販売も堅調だった。 ただ、トランプ米政権による高税率の自動車関税が営業利益を 9 千億円押し下げた。 また、前年と比べると為替が円高で推移したことで、営業利益を 3,900 億円押し下げた。 最終的なもうけを示す純利益は同 7.0% 減の 1 兆 7,734 億円だった。 近健太 CFO (最高財務責任者)は決算会見で「関税影響がある中、商品力を背景とした強い需要に支えられた」と述べ、米国市場での価格対応については「市場の状況に反する形ではなく、1 車種ごとに市場や競合の状況に鑑みながら丁寧に価格対応している」と説明した。 26 年 3 月期(通期)の業績予想は、8 月時点から上方修正した。 売上高は 5 千億円引き上げ 49 兆円(前年比 2.0% 増)、営業利益は 2 千億円引き上げ 3 兆 4 千億円(同 29.1% 減)、純利益は 2,700 億円引き上げ 2 兆 9,300 億円(同 38.5% 減)とした。 為替が円安基調であることや原価改善の効果などを織り込んだ。 関税影響は従来とほぼ同水準の 1 兆 4,500 億円を見込んだ。 (近藤郷平、asahi = 11-5-25) ◇ ◇ ◇ トヨタの世界販売、上半期は過去最高 トランプ関税でも米で好調続く トヨタ自動車が 2025 年度上半期(4 - 9 月)に世界全体で販売した車(レクサスを含む)は 526 万 7,216 台(前年同期比 4.7% 増)で、上半期としては過去最高となった。 米国での販売は 11.3% 増、日本から米国への輸出も 21.3% 増だった。 心配されたトランプ米政権による高関税政策の影響は、今のところ輸出や販売の台数には表れていない。 同社が 27 日発表した。 上半期の実績が過去最高を更新するのは 2 年ぶり。 ダイハツ工業と日野自動車を含むグループ全体でも 564 万 3,042 台(5.0% 増)で、過去最高となった。 米国では「一部で駆け込みの動きはあった(広報)」とするものの、4 - 9 月の全ての月で前年の実績を超えた。 ハイブリッド車 (HV) が 23.9% 増と引き続き好調で、販売全体の 44% を占めた。 厳しい市場環境が続く中国でも、91 万 4,342 台(5.5% 増)と 2 年ぶりに増加に転じた。 中国政府の補助金政策に連動した販売促進策をとり、電気自動車 (EV) や HV を伸ばした。 欧州の販売は 3.7% 増。 インドネシアが 17.6% 減、タイは 1.6% 増だった。 国内販売は 71 万 3967 台(0.4% 減)、輸出分を含む国内生産は 158 万 5,622 台(3.4% 増)だった。 販売や輸出を台数でみると、引き続き好調が続いている。 ただ、米国の関税分の負担が、十分に転嫁できているかどうかは分からない。 利益の増減は、来月 5 日に予定している 25 年 9 月中間決算で公表する。 (大平要、asahi = 10-27-25) トヨタ、最高級車センチュリーを独立したブランドに クーペも開発中 トヨタ自動車は 13 日、同社の最高級車「センチュリー」を独立したブランドとして展開する方針を明らかにした。 現在は SUV (スポーツ用多目的車)とセダンの 2 タイプがあるが、新たに 2 ドアのクーペを開発中という。 センチュリーはこれまで、トヨタブランドの中で展開してきたが、今後は独立した最上位ブランドと位置づける。高級車ブランドのレクサスは引き続き電動化の技術の牽引役とするなど、各ブランドの特徴を明確にするという。 センチュリーは 1967 年、トヨタグループの創始者・豊田佐吉氏の生誕 100 年を記念して発売された。 専属の運転手がいるオーナー向けの車として支持され、セダンに加えて 2023 年に SUV タイプが加わった。 豊田章男会長は、「ブランドとしてのセンチュリーの居場所をしっかりさせ、それを出発点にこれからのセンチュリーを考えていく」と自社メディアで説明した。 センチュリーのクーペタイプは、10 月末に始まるジャパンモビリティショー (JMS) で公開する。 JMS ではほかにも、6 輪を備えるミニバンタイプのレクサスなど、開発中の車両やコンセプトカーを披露する予定という。 (近藤郷平、asahi = 10-13-25) トヨタが EV 「bZ4X」を改良 航続距離が 3 割伸び 746 キロに ![]() トヨタ自動車は、SUV (スポーツ用多目的車)タイプの電気自動車 (EV) 「bZ4X」を一部改良し、9 日に発売した。 同社初の量産 EV で、フル充電で走れる距離を従来の 3 割超となる最大 746 キロに伸ばした。 車載電池を改良して総電力量を増やすとともに、駆動部品によるエネルギー損失を減らして、航続距離を伸ばした。 駆動部品の出力を高めて、加速性能も向上させた。 グレードごとに航続距離は異なる。 希望小売価格は従来の価格から 50 万 - 70 万円引き下げ、税込み 480 万 - 600 万円とした。 トヨタはこの日、家庭向けの同社製 EV 充電器(出力 6 キロワット)を発売した。 価格は税込み約 20 万円。これまで他社製を販売店で取り扱ってきたが、自社製も加えて、EV やプラグインハイブリッド車 (PHV) の販売を強化する。(近藤郷平、asahi = 10-9-25) トヨタがチェコで EV と電池を生産へ 工場増強に 1,200 億円投資 トヨタ自動車は、チェコの工場を拡張し、電気自動車 (EV) と EV 用電池を生産すると発表した。 新たな塗装や金属加工ラインの増設を含め、6 億 8 千万ユーロ(約 1,200 億円)を投じる。 同社が欧州で EV を生産するのは初めてとなる。 2028 年ごろに稼働する見通し。 チェコ政府は電池組み立て専用施設への補助金として、6,400 万ユーロを支給する。 トヨタはチェコの工場で、小型車「ヤリス」などを年間約 22 万台生産している。 同社は欧州で EV の品ぞろえを増やし、26 - 27 年ごろには EV の販売比率が 2 割ほどに高まると見込む。 現地生産により、コストの抑制をはかる。 (大平要、asahi = 9-4-5) |