集配ドライバーの制服、デニム生地に 福山通運が採用、評判は上々

広島県福山市の運送会社「福山通運」が、日本一の生産量を誇る福山市産のデニム生地を使ったドライバー制服の着用を始めた。 荷物を集配、接客する全国約 1 万人のドライバーを対象に、11 月から順次導入している。 制服は動きやすいストレッチ素材のデニムを採用し、機能性と耐久性を兼ね備える。 長持ちするため、廃棄衣類を減らす効果も見込めるという。 創業者の故・渋谷昇氏の生誕 120 周年を記念して、福山市でデニム生地を製造する「カイハラ」と企画した。

ドライバーや取引先からは「動きやすくて働きやすい」、「デザインがかっこいい」と好評だといい、福山通運は「全国のドライバーが着用することで、福山デニムの魅力を発信したい」としている。 こうした取り組みは「ビジネスシーンでのジーンズ普及に貢献した」と評価され、「第 41 回ベストジーニスト 2024(日本ジーンズ協議会主催)」の特別貢献賞を受賞した。 (矢代正晶、asahi = 12-27-24)


世界が見ほれる、日本の逸品 三陽商会のコート

日本の技術と美意識が息づいた 100 年愛せる "純国産" コート

サンヨーコートの歴史は、まさしく三陽商会の歩みそのものである。 1943 年に設立された三陽商会の終戦後ゼロからの再出発をけん引したのがサンヨーコートだ。 戦時中、夜間に襲来する敵機から身を隠す防空暗幕を再利用したレインコートが第 1 号と聞けば、堆積された歴史の重みもわかるだろう。 その後、春先に着る「ダスターコート」や、銀幕のヒロインに倣った「ササールコート」が、50 年代に大ヒット。 一躍、国内屈指のコートメーカーとしての地位を確立した。

時は流れ、設立 70 周年を記念して 2013 年に始動したのが「100 年コート」プロジェクト。Timeless Work. ほんとうにいいものをつくろう。" というコンセプトに基づいた製品はブランドのシグネチャーとして君臨する。 「100 年コート」が目指すのは、長く愛される普遍的な一着。 そこには、昔から日本で育まれてきた "ものを大事にする心" を残したいという思いが込められている。 手入れをしながら世代を超えて、孫の代まで着てほしい。 願いを未来へと託す。

こだわったのは "純国産" であること。 埼玉県の染色・織機工場で作られた高密度コットンギャバジンを使い、全国でも珍しいコート専業の自社工場「サンヨーソーイング 青森ファクトリー」で熟練職人が仕立てる。 生地の分量に加え、寸法も大きく、パーツ数も膨大なコートは "最も複雑な衣料品" とも言われ、縫製や組み立てに手間暇がかかる。 同工場では、1 着のコートにつき 300 - 400 ある工程を完全に分業化。 平均勤続年数約 20 年の職人たちは、全員が特殊技能を備えたスペシャリストというわけだ。

これにより、クオリティーコントロールと生産効率の向上につながるのだという。 単なる日本製ではない "純国産" を謳うのもうなずける。 事実、「100 年コート」は、商品企画に始まり、織布・編立から染色や縫製、販売に至るまですべて日本で行った製品だけに与えられる認証の第 1 号。 公的機関のお墨付きをもらった正真正銘の "メイド・イン・ニッポン" と言えよう。

世代を超えて愛されるために「100 年オーナープラン」というアフターケアも用意する。 購入から 3 年ごとにコートを預かり、定期診断を実施。 ボタンの取り替えや袖口・裾周りの擦り切れ補修などに、専門の職人が対応する。 100 年先の未来。 "メイド・イン・ニッポン" が付加価値として認められるのを、このコートが見届けてくれるに違いない。

「サンヨーソーイング 青森ファクトリー」では、パーツごとに縫製を行い、最後に全体を組み立てる。 時間と手間はかかるが、各部の精度が高まることで美しい仕上がりに結び付く。 300 以上の工程を要する「100 年コート」の場合、生地の縮み分を見込んで、絶妙なテンションで引っ張りながらミシンをかける "引き縫い" や、ハンガーに掛けたコートをつるした状態でアイロンをかける "空中プレス" など、さまざまな職人技術が駆使される。 後者は、細かいシワやクセを取りながら、実際に袖を通したときのような立体的なドレープが生まれるという。 (AERA = 12-23-24)


マルチに活躍する竹内朱莉が初のアパレルブランドディレクターに就任! オリジナルブランド 《takee》 のファーストコレクションが到着

アイドルグループ「アンジュルム」の元リーダーで、書道家、歌手、タレントとして活動の幅を広げる竹内朱莉さんが、初のアパレルブランドのディレクターに就任し、オリジナルブランド 《takee》 を発表! ファーストコレクションの第一弾となるパンツをはじめ、ベスト、フーディーの 3 アイテムを発売します。

竹内さんが初めて手がけるアパレルブランド 《takee》 のファーストコレクションは、マツオインターナショナルが展開するショップブランド 《NorieM》 とコラボレーションし、自ら着たいものを形にベストとパンツのセットアップ、大きめのフードが付いたフーディーの 3 アイテムを提案しています。 着たいと思ってくれるどんな方でも、着られる服を作りたいという想いを込め、ジェンダーレスに楽しめる、ゆったりとしたサイズ感がこだわりのポイント。 リラックスできる着心地の良さに加えて、どんなスタイルにも合わせられるカジュアルなデザインを揃えておくと便利なアイテムです。

また、ちょっと冒険したカラーを採用し、元気の出るようなカラーパレットが見ていて楽しいコレクションに仕上がっています。 ファーストコレクションはパンツを展開し、その後2025 年 1 月にベスト、3 月にフーディーを予定しています。 ボリュームのあるシルエットがクールな印象を引き立てるパラシュートパンツ。 書道家でもある竹内朱莉さん自らが描いた躍動感のあるブランドロゴの文字がバッグスタイルのワンポイントアクセントになっています。

サイドに配したポケットはあえてフラットに仕上げ、パンツのラインを邪魔せずにすっきりときれいにはけるように工夫。 裾に絞る紐を備え、ワイドなシルエットも調整次第で自分好みのフォルムにアレンジして楽しめます。 カラーは軽やかな印象のアイボリー、スタイリッシュな主役級のレッド、センスの良さが薫るパープルの 3 色を展開。 デイリーからアウトドアシーンなど活躍すること間違いなしのパンツとなっています。

「あなたの今欲しい!」を叶える 《takee》 のアイテムは、カジュアルでありながら合わせるアイテム次第でクールにもレディにもきまるからコーディネートの幅がぐんと広がりそう! ファーストアイテムのパンツをはじめ、今後展開するベスト、フーディーも見逃さずに随時チェックしよう。 (FUDGE.jp = 12-6-24)


ユニクロ新作バッグに "色移り" の報告続出 … 運営が謝罪、即販売停止に

ユニクロの世界戦略

記事コピー (11-28-08 〜 11-25-24)


ニトリ生まれの話題の服! ファッションライターが着てみた結果!

ニトリ生まれのアパレルブランド 【N+】。 みなさん、ご存じでしたか? ftn で「大人の服の処方箋」連載を担当し、大人女性の悩みに応えるスタイリングを提唱してきたファッションライターの高橋 奈央が今回、初めて着用してみました。 一言でいうと「お、ねだん以上。」! その理由を挙げれば、とにかく生地や縫製のレベルが高く、パターンによる体型カバー、そしてサイズ展開などキリがないほど! 私、高橋が実際に N+ の人気アイテムで、今日から使える秋冬のお役立ちコーディネートを作って、その魅力をレポートします。

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いつもよりほんの少しレディライクなオシャレで好感度アップ

取り外し可能なレースの襟付き V ネックニットにチュールスカートを合わせてブラックのワントーンで大人っぽさと可愛さを両立。 こんなフェミニンなスタリングが、値ごろにできるのも N+ の魅力。 甘さが際立つデザインのときはブラックにするとシックにまとまります。 リバーコートはオフホワイトを選んで優しい印象に仕上げました。

コンサバなベージュの上品スタイルは素材で遊んで今年らしく

オフィスなどでも信頼を得やすく落ち着いた大人のムードのベージュトーンのコーディネートも OK。 トレンドのファーベストやレザー調のスカートなど、旬な素材を使用したアイテムを取り入れて、今っぽさをプラスするとオシャレ度がアップ。 首周りには柄スカーフで華やぎを ON。 コンサバ & お仕事スタイルまでしっかりカバーしてくれるのも、N+ のポイント。

ネイビーが主役! 知的で洗練された愛されフェミニンスタイル

こんな、おしゃれカジュアルも作れます。 秋のお出かけにピッタリでは? フリルブラウス、ざっくりとしたニットベストやチェックのふんわりスカートなどほのかな甘さを感じるアイテムならスタイリングが単調にならず、清楚さと可愛らしさが引き立ちます。 キャメルのスポーティなダウンとの組み合わせも相性〇。

ピンク x グレーの王道配色でワンランク上の冬のカジュアルを楽しむ

一見、春っぽ!? 優しいピンクとグレーの配色ですが、コーデュロイ素材のシャツと起毛のストレッチパンツでしっかり冬素材を実感できる組み合わせ。 色は "明るく" 素材は "あったか" のバランスで、ニットを肩掛けしたり、スニーカー合わせでカジュアルダウンしたりして春先まで着回しを楽しんで。

この冬、イチオシのニットワンピースは ON にも OFF も活躍します

オフタートルで首周りもあったかく、適度な落ち感と軽い着心地のニットワンピースは 1 枚あると便利! パンツ合わせや、タイツ合わせなどライフスタイルに合わせてコーディネートは自在です。 さらに、この N+ のニットワンピースは伸縮性がありつつ動きやすくて、スタイルアップまでも叶う逸品。 色柄のストールは可愛さと温度調整も兼ねた実用使いに一役。

初めての 【N+】 との出会い

単なるカジュアルブランドと思うなかれ。 リラックスカジュアルから、お仕事スタイルまで、幅広いコーディネートをカバー。 大人の女性をフェミニンに華やかに仕上げてくれる、お値ごろブランド。 そんな気になる存在が N+ でした。 (高橋奈央、ftn = 11-25-24)


ヨウジヤマモトの袖フリルコートやサロペット、 伊勢丹新宿店が移転リニューアル

ヨウジヤマモト伊勢丹新宿店が施設内移転し、2024 年 11 月 8 日(金)にリニューアルオープン。 ヨウジヤマモトの新作ウィメンズウェアを先行発売する。

(画像は左右にスライドしてください。)

袖フリルコート

先行発売ウェアとして、コートやジャケット、サロペットなどが登場。 コートは、オーバーサイズなシルエットで落ち感ある仕上がりとなっている。 袖には大胆なフリルがあしらわれ、上品さと甘さを兼ね備えている。

立体的な襟のショートジャケット

また、ショート丈のジャケットも展開。 襟元のドローコードを絞ると、襟がぎゅっとフリルのように立ち上がる立体的なデザインが特徴だ。 日々のスタイリングに取り込みやすいベーシックなダークトーンに仕立てられている。

動きあるロングサロペット

ロング丈のサロペットは、胸元の深いタックが印象的だ。 素材には、動きのある柔らかい生地を採用。 裾にかけて程よくワイドに広がるシルエットとなっている。

コレクションピースも店頭に並ぶ

リニューアルしたヨウジヤマモト 伊勢丹新宿店の店頭では、ヨウジヤマモト、ヨウジヤマモト コレクションズ、レギュレーション ヨウジヤマモト、ヨウジヤマモトバイ リーフェを取り揃え、ブランドの世界観をより楽しむことができる。 このほかにも、2024 年秋冬シーズンのコレクションピースもバリエーション豊かにラインナップする。 (Fashion Press = 11-11-24)


2023 年のアパレル総小売市場規模は 8 兆 3,564 億円で 3.7% 増、
2025 年ごろまでにコロナ禍前水準に回復基調で推移する見込み

矢野経済研究所が年 10 月 28 日に発表した国内アパレル総小売市場調査によると、2023 年の国内アパレル総小売市場規模(紳士服・洋品、婦人服・洋品、ベビー・子供服・洋品計)は前年比 3.7% 増の 8 兆 3,564 億円で、3 年連続で前年を上回った。 チャネル別では、百貨店や専門店といった実店舗の回復が顕著だった。 イベントなどの再開に伴い、入学式や成人式などのオケージョン需要が回復したことで買い替えや新調の需要が増加した。 EC コロナ禍の期間に急成長した一方、2023 年はその反動が見られ成長率が鈍化している。

大手アパレルの 2023 年業績動向は、コロナ禍で受けたダメージから回復して攻めに転じる企業と、ダメージから回復せず構造改革を進めている企業に二分されている。 攻めに転じる企業は、従来ブランドよりも上の価格帯の新ブランドや新業態を開発・投入している。 コロナ禍で停滞していた上質なファッション需要を掘り起こしていると考えられる。 一方、コロナ禍のダメージから回復していない企業は、経営効率の向上や不採算ブランドの撤退などを中心とした構造改革を進める動きがある。

構造改革を進めている企業は、顧客への価格訴求力のあるアパレルテナントに押されてショッピングセンターを中心に出店意欲が減退。 攻めに転じる企業は、従来も価格帯が上の新ブランドや新業態のテナント出店が好機と見て、出店を強化していく構図となっている。 今後の国内アパレル総小売市場規模について、2025 年ごろまではコロナ禍前の市場規模の水準に向けて、回復基調で推移する見通し。

アパレル市場は長期的には少子高齢化・人口減少の影響を受けて穏かに減少するものの、原材料費の高騰や物流費の増加、人件費の上昇によって販売単価が上昇基調にあるため、落ち込み幅は当面抑えられる見込みという。 労働賃金の上昇トレンドが継続し 1 人あたりの衣料品支出金額の減少に歯止めがかかり、家計の衣料品支出額が増加するケースが考えられるとしている。 (ネットショップ担当者フォーラム = 10-29-24)


めざすは女子店イメージの刷新、男性衣料の比率増や断熱実験体験などの「#ワークマン 女子」新型店舗とは

ワークマンは 2024 年 9 月 24 日、埼玉県所沢の複合商業施設「エミテラス所沢」に「#ワークマン女子 エミテラス所沢店」を開店する。 顧客の要望を踏まえ、従来の女子店のイメージを刷新するのが特徴だ。 ワークマンは 8 月 31 日現在、1,019 店舗を展開し、そのうち「#ワークマン女子店」は 66 店舗。 「#ワークマン女子店」に対する改善点を顧客に聞いたところ、次の 3 点が主に寄せられた。

・ 女性と男性の主力衣料品のテイストが異なり店舗に統一感がない
・ 女性衣料に較べて男性用が少なすぎる (現状は 2 対 1)
・ 使用頻度が少ない機能性衣料やアウトドアカジュアルが多く、次の来店動機が高まらない

こうした課題を踏まえ、「#ワークマン女子 エミテラス所沢店」では女性と男性の衣料品売場に統一感を出し、従来の女子店のイメージを刷新した。

「大人カジュアル」コーナー

具体的には、女性と男性ウエアのテイストをそろえるため、女性は「大人かわいい」、男性は「大人カジュアル」にして控えめなデザインで統一。 さらに、女性と男性衣料の比率を 1 対 1 にした。 ただ、女性物は好調なためアイテム数は据え置く。 男性は落ち着いた女子店限定品を大幅に増やす。 これにより、アイテムの売場構成比を女性衣料は 35%、男性衣料は 35%、、靴は 15%、キッズは 10%、鞄/帽子は 5% にする。

このほか、業界最大手と競合する購入頻度の高い製品を女子店の最重点アイテムにする。 肌着においては冬物の売り場を拡大。 秋冬物は防寒肌着やメリノウール肌着で攻勢をかける。 また、トレンド品が中心の Workman Colors ブランド品のアイテム数を増やして、顧客の来店頻度を高める。 さらに、男性の大人カジュアルを強化。 機能性商品をカジュアル製品に導入し、定価は最大手の半額に設定する。

「エミテラス所沢店」の売場面積は 498 平方メートルで、ショッピングモール内の女子店としては全国最大規模。 また、独自開発の断熱シートと吸光発熱綿を組み合わせ、外部環境を無効化する新素材を用いた「XShelter 着る "断熱材"」シリーズのウェアを 5 アイテム陳列した初の店舗としても話題となっている。 (ネットショップ担当者フォーラム = 9-12-24)


「レナウン」が 11 月に復活 主力事業承継のオッジ社が社名変更

2020 年に経営破綻したアパレル大手「レナウン」から主力事業を引き継いだ「オッジ・インターナショナル(大阪市)」は 2 日、社名を「レナウン」に変更すると発表した。 11 月 2 日付。 旧レナウンから引き継いだ紳士服の「ダーバン」、高級衣料の「アクアスキュータム」の二つのブランドは、オッジ社の主力事業に成長した。 社名変更で会社の知名度も向上させる狙いだという。

旧レナウンは 1902 年に大阪・船場で創業し、60 年代からのテレビ CM ソング「ワンサカ娘」で一世を風靡した。 90 年代以降は主な販売窓口である百貨店の地盤沈下とともに経営が悪化し、コロナ禍の 2020 年に民事再生の手続きを開始。  会社としての再生はかなわず、オッジ社などを抱える小泉グループ(大阪市)が主要事業を引き継いだ。 (清井聡、asahi = 9-2-24)


ワコール、熊本・新潟の工場を閉鎖へ 約 230 人の希望退職を募集

下着大手のワコールホールディングス (HD) は 26 日、熊本県と新潟県の生産工場を来年 3 月に閉鎖すると発表した。 従業員計約 230 人については希望退職の募集を行う。 また、福岡工場を下着などの受託製造会社「リライエンス(富山県)」に譲渡することも決めた。

ワコール HD は国内に 13 工場を持ち、このうち生産子会社「ワコールマニュファクチャリングジャパン(長崎県雲仙市)」が運営する 5 工場で、国内の半分強を生産している。 今回、この 5 工場を長崎県と福井県の 2 工場に集約する。 効率化を進めるための施策だとしている。 ワコール HD は 2022 年度に創業以来初めての純損益赤字に陥り、23 年度も赤字が続いた。 中核事業会社のワコールでも 22 - 23 年度に事実上の希望退職制度を設け、計 370 人が退社している。 (清井聡、asahi = 8-26-24)


中国版 ZARA、機能性衣料も展開 AI で顧客の声拾う

【広州 = 藤野逸郎】 中国アパレルの時尚動勢集団 (FMG) は機能性の高い商品を扱うアパレル店「本来」の出店を加速する。 現在は中国で 16 店を展開しており、2025 年以降は年 30 - 50 店を出す方針だ。 伸縮性の高いパンツや吸湿速乾の T シャツなどに特化し、猛暑などを受けて着心地の良さを求める消費者の広がりに対応する。

「本来」はシンプルなデザインが大半だ

FMG は広州や上海でアパレルの卸売業や小売業を営んでいた李明光・最高経営責任者 (CEO) が設立した。 中国版「ZARA」とされる「アーバンレビボ (UR)」を 06 年から主力で展開している。 UR は現在、中国を中心に約 430 店ある。 UR がファッション性、「本来」が機能性衣料を取り扱っており、両者はすみ分けている。 FMG は 22 年から「本来」の展開を始め、現在は北京、広州、成都など大都市を中心に店舗を運営する。 標準的な店舗面積は 800 - 1,000 平方メートルで、ポロシャツや T シャツに加え、ジャケットやパンツも扱う。 無地などシンプルなデザインの商品が大半で、客単価は 300 - 400 元(6,000 - 8,000 円)だ。

「本来」は快適な店舗環境や接客も重視している

現在は着るとひんやり感じたり紫外線を防いだりする女性向けの夏用アウター(269 元)、熱がこもらずしわになりにくい男性用のワイシャツ(100 元台)などが店頭に並んでいる。 李 CEO は「従来のカジュアル衣料品は大部分が綿や麻の商品、ジーンズで構成されているのに対し、『本来』でこうした商品はほとんど扱っていない」と語る。 中国人の体形に合う洋服のパターンも研究しており、着心地がいい点が競争力だ。 既存店売上高は前年同期比 10% 以上で伸びている。

機能性を追求する戦略は「ユニクロ」や「GAP」などの競合店と差異化するのに効果的とみる。 「ユニクロも機能性商品が一部あるものの構成比率は低い。  『本来』は 25 年にも一部残っている綿製の商品やジーンズをなくす。(李 CEO)」方針だ。 カナダ発のスポーツ衣料大手「ルルレモン」も意識し、女性用ヨガパンツ(100 元台)もそろえている。

「ルルレモン」などで人気のヨガパンツも扱う

7 月 5 日に広州の店舗にいた顧客からは「機能性があるうえでファッション性がある点がいいと思う(香港から来たアパレル業界の 40 代女性)」、「ナチュラルなデザインが気に入っている(教育関係の 35 歳女性の許さん)」といった声があった。 機能性やデザインを磨くため、顧客の声をきめ細かく拾う。 販売員は了承を得た上で顧客から聞いた商品のデザインや生地に関する苦情や提言をすぐにデータベース (DB) へ音声入力する。 販売員によって差がある話し言葉の表現やなまりを人工知能 (AI) が識別し、役立つ情報を抽出する。

「本来」は男性客の比率が高めだ

女性客が多い UR に比べて「本来」は男性客の比率が高い。 顧客の年齢層も UR は若者が大半なのに対し、「本来は子供から中高年まで幅広い。 UR よりも成長する可能性がある。(李 CEO)」という。 「本来」は年内にタイへ海外 1 号店を出店する計画で、海外市場の開拓も始める。 「将来的に UR と『本来』でそれぞれ 2,000 店を目指す。(李 CEO)」考えだ。 (nikkei = 8-18-24)


三陽商会「真夏も服を売りたい!」大変貌した理由

夏の長期化に暖冬も、アパレル業界の深刻問題

すでに最高気温が 40 度を超えた地域もあるなど、危険な暑さが続く今年の夏。 直射日光を避けるため、街中には日傘の花が咲いている。 エアコンや飲料、アイスクリームなどが「猛暑効果」で伸びる一方、頭を悩ます業界もある。 その 1 つがアパレルだ。 アパレル業界は小売業でもとくに季節を先取りして商品や売り場を展開する。 酷暑かつ夏が長期化したことで、秋物衣料を先取りするのはもはや現実的ではない。 「われわれはコートやジャケットなどアウターが得意な会社だが、そうも言っていられない。 本格的に猛暑対策をしなければいけないのではないか。」 そう話すのは、アパレル大手・三陽商会の加藤郁郎副社長だ。

1 年は「四季」から「五季」へ

冬に稼ぐ会社の代表格である三陽商会は今年 3 月、6 - 8 月に投入する新商品の展示を行う「盛夏展」を 10 年ぶりに開催した。 近年、同社の展示会は春夏と秋冬の年 2 回が基本だったが、夏商材に特化した展示会を追加した形だ。 「通常、7 月はクリアランスセールを行う時期。 夏物の新規投入は 6 月でほぼ終わっていた。(加藤副社長)」 しかし、今年は夏こそ力を入れて新商品を投入するのが三陽商会の考えだ。 同社は1年を四季ではなく「五季」と捉え、長い夏を商機に変えようと意気込む。

具体的には、5 - 7月を「初夏・盛夏」、8 - 9月を「猛暑」として、計 5 カ月が夏シーズンになる。 冬は 3 カ月のまま、春と秋は各 2 カ月として商品構成を組み立てる。 カレンダーの変化に合わせ、今年は夏物の生産量が従来比で 20% 増える見込みだ。 今年 7 月は、主力ブランドの「マッキントッシュ フィロソフィー」や「ポール・スチュアート」において、裏地がなく通気性のいいジャージー素材のジャケットやキシリトールなどの成分を特殊プリントした接触冷感生地のカットソーなどが売れた。

8 月は以前なら秋物の早期展開をしていたが、今年は盛夏シーズンと同様の夏向け素材を使った商品を投入する。 これは長引く暑さの中で夏物商品が不足し、販売機会ロスに苦しんだ昨年の反省が生かされている。 夏物の中でも、秋をイメージした色のジャケットや薄手の羽織物、5 - 7 分袖のトップスなど、秋にもそのまま着用できるデザインを狙っている。 夏物を増やすことで、収支改善も期待できる。

アパレル企業にとって、コートやジャケットなど高単価の商品が多い冬は一番の稼ぎ時。 一方で、商品の単価が比較的安く、重ね着の需要も少ない夏は、稼ぎにくい季節だ。 それは三陽商会も同じで、以前は上半期(3 - 8 月)の赤字を下半期(9 - 翌年 2 月)で挽回する傾向が強かった。 だが今年は「今すぐ着られる夏物の色・サイズのバリエーションが豊富なため、定価での販売が順調(広報)」という。 今後、季節間の収益力の差がどう変化するか注目だ。

猛暑を過ぎても「暖かい冬」がやって来る

もっとも、問題は夏の暑さだけではない。 年々暖冬傾向が強まっていることもアパレル業界の逆風となっている。 2023 年の冬は、業界にとって "短く、厳しい" 冬だった。  三陽商会はミドル - ロングの丈が比較的長いコートや、中綿ダウンなど防寒力の高いアウターを多く用意したが、暖冬で苦戦を強いられたという。 大江伸治社長はこう振り返る。 「前期(2023 年度)の上半期はリベンジ消費もあり、極めて好調に推移した。 しかし、下半期は暖冬の影響で非常に厳しかった。 基礎的な商品力や販売力についても、一度立ち止まって見直す必要があると考えた。」

そこで今年は、短い丈のコートを昨年より多く投入。 綿入りの薄いブルゾンなど、アウターのバリエーションも増やす。 商品数を絞りつつ、より季節に合わせた商品を展開していく。 接触冷感素材のドライタッチワンピース、軽さや肌触りのよさが特徴のリバティプリントのワンピースなど、暑い時期にも着やすい服を拡充した、こうした気候変動や温暖化に対応した商品戦略を進めるのは、全社横断の商品開発委員会だ。

8 - 9 月に売り出す盛夏商品の開発や、季節の変わり目の端境期向けのジャストシーズンの商品の開発も、同委員会における重要施策に盛り込まれている。 並行して、同委員会はブランド戦略にも注力する構えだ。 例えば、マッキントッシュ ロンドンのコートやポール・スチュアートのパターンオーダースーツといった人気商品は、早い時期の先行受注も好調で、売り切れることもある。

苦手な夏商戦こそ、業界の「伸びしろ」に

「欲しい商品を確実に先行して入手したい」という意識は、とくにブランドの固定ファンやファッション好きの間では揺るぎないものがある。 看板商品を磨き上げ、適正な在庫量を確保することはブランドにとって大事な戦略だ。 気候の変化に対応し、実需を捉える商品開発と両立させていくことも、商品開発委員会の重要な任務になるだろう。

「(コロナ禍以降に在庫削減を進め)品番数がおよそ半分になったので、デザイナーたちが 1 つの商品にかけられる時間は単純計算で倍になっている。 革新的な商品の開発と今すぐ着られるジャストシーズンの商品の両方に注力したい。(加藤副社長)」 気候変動、温暖化が進めば、アパレル業界が得意としてきた秋冬商戦での逆転はますます難しくなる。 苦手な夏商戦を克服していくことは、今後の業界にとっての伸びしろになりそうだ。 (山ア 理子、東洋経済 = 8-4-24)


"Z 世代向けアパレル" yutori が前期比 74.9% 増の絶好調!

正しく SNS アパレル

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多くのアパレルが注目! 柔らかく耐候性に優れた高機能素材「ソロテックス」の秘密

最近、多くのファッションブランドが採用している素材がある。 雑誌でも特集が組まれ、多くのデザイナーやファッションライターがその素晴らしさを認めている。 それが帝人フロンティア株式会社が取り扱う「ソロテックス」だ。 「ソロテックス」とは、従来のポリエステルやナイロンでは表現できなかった風合いや高機能を持つ素材とのことだが、なぜこれほどまでに人気なのだろうか。 その秘密を探るべく、今回は、同社技術開発部長の竹下皇二さんと、衣料マーケティング部長の岡田美由紀さんにお話を伺った。

「ソロテックス」の開発背景を教えてください。

「(竹下) ソロテックス」は、帝人ファイバー株式会社(現 : 帝人フロンティア)と旭化成せんい株式会社の合弁会社であるソロテックス社が、PTT (ポリトリメチレンテレフタレート)の繊維化事業として製造販売を開始しました。 1990 年頃から、ポリエステルやナイロンの生産地が中国や、東南アジアに移り、コスト競争が生まれます。 それにより、日本は質の高い素材を提供しなければ生き残れない状況になりました。 当時、PTT 繊維の製造コストは高く、糸にする技術の確立が困難など大きな障壁がありましたが、ソロテックス社では、それらの課題を解決し、新たな繊維である「ソロテックス」として製造販売を開始しました。 その後、2010 年に合弁会社を解散。 帝人ファイバー株式会社が事業を継承し、現在の形で販売をするに至ります。」

「ソロテックス」の特徴を教えてください。

「(竹下) 一番の特徴はストレッチ性です。 ポリマーがジグザグの構造をしており、螺旋状を描いていることから、伸縮性や形態安定性に優れています。 柔らかい風合いや低温染ができるのも特徴ですね。」

衣類だけでなく、クッション材やペン先にも使われているのですね。

「(竹下) 『ソロテックス』の適度な硬さとストレッチ性、形態安定性は、繰り返し使う車両用シートやクッション材に適しています。 『ソロテックス』のラインナップの多さは、お客様の要望・用途に適した素材を展開するためです。 産業資材に使っている繊維をそのまま衣料に用いるわけにはいかないので、糸の種類や太さを変えるなど、用途に応じた工夫をしています。」

ポリマーが螺旋構造であることは、開発に際してどのように作用しましたか。

「(竹下) 螺旋構造であることは当初からわかっていたので、これを繊維製品に使えないかというところから開発が始まりました。 ですが、始めてみると解決すべき課題は多くありました。 繊維化や加工の際に、ストレッチ性が過度に現れたり、均一な糸を引く技術の確立に時間がかかったりと苦労が絶えませんでした。 非常にデリケートな糸でしたので、糸の開発だけで数年かかっていますし、そこから染色や商品になったときの完成度を高めるために、さらに年月を要しました。」

「ソロテックス」を他の繊維と比較した結果を教えてください。

「(竹下) 『ソロテックス』はナイロンやポリエステルと比べて、伸び率や伸長回復率は高くなっています。 また耐候性にも優れているので、長く愛用していただける素材に仕上がっています。 注目してほしいのは、柔らかさです。 商品によって違いはありますが、ポリエステルやナイロンよりも柔らかく、糸の種類によってはカシミヤよりも柔らかいというデータも得られています。」

テックス」が広まった理由

多くのアパレルブランドに採用されるきっかけはありましたか。

「(岡田) 『ソロテックス』は、弊社が引き継いだ事業ということもあり、会社を挙げて打ち出していこうという動きがありました。 そこで、国内のインフルエンサー的なアパレルさんに使っていただき、そのブランドのファンの方から広めていただこうというアプローチを取りました。 たとえば、テック系や旅をテーマにされるブランドさんはもちろん、ビジネスユースも可能で、商品の高級感も出せるというメリットがあります。 『ソロテックス』は、安い糸ではないですが、素材の持つすばらしさを理解していただけるブランドさんやお客様に届いていると感じています。 現在は、スポーツ、アウトドアの著名アパレルからセレクトショップまで、さまざまなところで採用いただいています。」

インフルエンサーアパレルはどういった基準で選ばれていますか。

「(岡田) 他ブランドや業界に影響を与えるようなブランドさんをピックアップして、『ソロテックス』を提案させていただいてます。 ブランドの選定については、社内にファッション通がいますので、自分たちで探したり、知り合いに流行りを聞いてみたりして、少しずつ輪を広げていきました。 大小さまざまなブランドがありますので、こんなブランドがあったのかという驚きもありました。」

「ソロテックス」のどういった面が受け入れられていると感じますか。

「(岡田) 素材の機能面はもちろんですが、私たちの生地作りや開発にこめた思いにも共感していただいてると思います。 実際に『ソロテックス』のロゴをアパレル製品にも付けたいというお声もいただき、おかげさまで多くの人の目に留まる機会が増えています。 これまで採用していただいたブランドさんのお客様もある程度のグレードを求められているので、結果的に『ソロテックス』は高機能で質感が良いというイメージが定着し、広まっているのだと思います。」

コスト安で生産できるようになったら、より多くのブランドに提供していくのでしょうか。

「(岡田) 多くのお客様に分け隔てなく提供するスタンスは変わりませんが、品質の良くないものに『ソロテックス』のブランド名が使われるのは、弊社として望むものではありません。 購入された方の期待を裏切らない製品に『ソロテックス』が用いられるよう、社内でもどのブランドに卸したのかなど、しっかりと管理を行っています。」

今後、「ソロテックス」はどこを目指していくのでしょうか。

「(岡田) 3 月に開かれた『インターテキスタイル上海 2024』では、帝人フロンティアではなく、『ソロテックス』でブースを出しました。 そのこともあり、最近では海外からもお声を掛けていただくことが増えたと感じます。 また、これまで「ソロテックス」が採用されていなかったスポーツブランドさんからもリクエストが届いているので、まだまだブランドを広める余地はあると思っています。 この流れに拍車をかけるために、これまでのインフルエンサーさんの記事コンテンツの英語版を立ち上げ、海外からもアクセスしやすい窓口を作ったところです。」

「(竹下) 開発としては、これまで通り、繊維やテキスタイル開発、また品質の安定などを目指した開発を続けていき、新たなニーズに向けた、さらなる開発にも着手していきます。 現在は産業資材にも力を入れています。 クッション材や家具、インテリアといった、これまでの衣料とは違った方面で使える素材を増やしていきながら、「ソロテックス」のさらなる可能性を模索していきたいと考えています。 また、実際に使っていただかないとわからない良さもあるので、展示会やポップアップなど、まだまだすべきことは多いと感じています。 (Fashion Tech News = 7-22-24)」


夏服は【無印良品】が優秀です! 風通し良し 大人に似合う「セットアップ」

夏服を見た目だけでなく、風通しの良さにもこだわるなら【無印良品】がとっても優秀。 今回はスタッフの @mujistaff.daimyo さんが「風通しのよい素材感がこれからの季節におすすめです」と太鼓判を押す無印良品の「セットアップ」をご紹介します。 難しく考えずともコーデが決まる夏のセットアップは、忙しい大人にこそ推薦したいアイテム。 ノーマークだったという人も、ぜひチェックしてみて。

細いオーガニックコットンを強く撚ることで、さらりと軽やかな風合いに仕上げたセットアップ。 前開きのブラウスは小さめの V ネックがすっきりと大人っぽく、見た目にも涼しげに着こなせそうです。 スカートは裏地付きのため、透けを気にせず着られるのも嬉しいポイント! インド伝統のチェック柄がとっても華やか。 昔ながらの織り方によって、素材の自然な風合いを楽しめるのが魅力です。 A ラインのたっぷりとしたシルエットは、夏のエレガントな大人コーデに GOOD。 (かんだちほ、ftn = 6-18-24)


「これは見せブラじゃない」ランジェリーブランドからアパレルラインが爆誕! 令和コーデ、かなりオシャレすぎ

ブランド初となるアパレルライン

タイ発のランジェリーブランド「ANNEBRA (アンブラ)」の日本総代理店「ローズキャンデリア」が、ブランド初となるアパレルラインの販売を全店でスタートしました。

アンブラのデザインコンシャスなランジェリー

ランジェリーブランドである「ANNEBRA」がアパレルラインを発売するきっかけは、「この素敵なランジェリーを活かせるお洋服はどこで買えるの?」というユーザーの声。 ANNEBRA のランジェリーに合わせる洋服を作りたいという声が社内で上がり、一から日本の販売員スタッフ達が企画・デザインした ANNEBRA JAPAN 初のアパレルラインが誕生したそう。 今回発売したアパレルラインのサマードレスは、シアーワンピースとバックオープンワンピースの 2 アイテム展開。 「ランジェリーを "下着" ではなくファッションの一つとして楽しんでほしい」という思いが込められています。

シアーワンピースは、程よい透け感のあるマットなシアー素材で肌にベタつかず夏でも軽やかに着れるサマードレスです。 襟ぐり、袖口のサテンがリュクスな印象を与えます。 ピンクベージュ、ブラックの 2 色展開。 価格は、税込み 1 万 6,830 円。 バックオープンワンピースは、バックデザインブラが美しくに見えるデザインでシワになりにくいのが特長。 ボディラインを拾いすぎないスリット入りのサテンドレスでスタイルをよく見せます。 アイボリー、ブラックの 2 色展開。 価格は、税込み 1 万 7,930 円。

「ローズキャンデリア」は、「ランジェリーはインナーとしてだけでなく、ファッションの一部として進化を遂げつつあります。 最近ではアパレルブランドからも、ボディースーツなどのランジェリーアイテムをお洋服として提案しており、『隠すモノ』から『魅せるモノ』へとランジェリーの概念が変わってきています」といいます。 ランジェリーをファッションに取り入れて楽しんでみてはいかがでしょうか。 (LASISA = 6-12-24)