シャオミ製カメラ利用で他人の家映る、グーグルがアクセス遮断

中国のハイテク企業シャオミ製のカメラで撮影した映像をグーグルのスマートディスプレー「グーグル・ネスト・ハブ」にストリーミング配信して確認しようとしたところ、他人の家の中の画像が表示されたとの指摘を受け、グーグルは 3 日、シャオミ製品からのグーグル端末へのアクセスを無効化したと発表した。

グーグルは声明で、「この問題はすでに把握しており、シャオミと連携して問題解決に取り組んでいる」とし、「当面シャオミ製品とわれわれの端末との統合を無効化する」と述べた。 発端はこの 2 日前、オランダ在住のシャオミ製カメラのユーザーが、カメラの映像をグーグル・ネスト・ハブで見ようとしたところ、他人の家の静止画が表示されたと指摘したことだ。 画像にはベビーベッドで寝ている赤ちゃん、ひじ掛けいすでうたた寝する高齢男性、日当たりのいいリビングなどが写っていたという。

シャオミによると、調査の結果、今回の問題はカメラのストリーミングの質を向上させるために先月 26 日に行ったキャッシュアップデートが原因だったことが判明したという。 同社は問題は修正したとし、ユーザーに迷惑をかけたことを謝罪した。 シャオミによると、今回の問題はシャオミ製カメラ「Mi Home Security Camera Basic 1080p」とグーグル・ネスト・ハブが劣悪なネットワーク環境で統合されている時に発生したという。 同社は、根本原因が解決するまで統合サービスを一時的に停止している。

シャオミは、カメラが同社のアプリ「Mi Home」に接続されていれば、この問題は起きないとしている。 ホームセキュリティー用のカメラはこれまでも問題が報告されている。 先週にはスマートカメラなどを製造する米ワイズが数百万人分の顧客情報がデータベース上で公開状態にあったことを確認。 顧客やカメラ映像の閲覧可能者のメールアドレスのほか、顧客宅で稼働するカメラのリスト、スマートフォンと接続する際に使われるトークンの情報がさらされていた。 (CNN = 1-4-20)


高校サッカー広島代表、広島皆実で食中毒か 44 人搬送

首都圏で開催されている第 98 回全国高校サッカー選手権大会の広島代表、広島皆実高校の部員 44 人が 31 日夜、さいたま市内で合宿中に集団食中毒とみられる症状を訴え、病院に救急搬送された。 入院した部員もいるが、いずれも回復しつつあるという。 市消防局などによると、31 日午後 9 時 50 分ごろ、サッカー部の顧問から「腹痛や吐き気、手足のしびれを訴える生徒がいる」と 119 番通報があった。

さいたま市の浦和東高校で部員や引率の教諭ら 58 人が合宿中で、夕食を取る前ごろから症状が出始めたという。 44 人は昼食で弁当を購入したという。 市保健所が原因を調べている。 広島皆実は 2 日の 2 回戦で日大藤沢(神奈川)と対戦する予定。 仲元洋平監督によると、大会のメンバーになっている部員たちは別の場所で合宿していたという。 仲元監督は「試合は通常通りできる」と話した。 (asahi = 1-1-20)


クリスマスケーキで食中毒、茨城 82 人、ノロ検出

茨城県は 27 日、同県石岡市社会福祉協議会が 21 日に開いたクリスマス会でお土産に配ったホールケーキを食べた 82 人が、下痢や嘔吐などの食中毒症状を訴え、うち 14 人とケーキの調理従事者 1 人からノロウイルスを検出したと発表した。 患者は 10 歳未満 - 70 代の男女で、入院者はなく、全員快方に向かっているとしている。 共通して食べたのはこのケーキしかないため、県はケーキを原因と断定。 製造した「池田屋菓子舗」(同市)を27日から無期限の営業禁止処分とした。 衛生状態の改善が確認されれば、処分を解除する。 (kyodo = 12-27-19)

◇ ◇ ◇

ミシュラン店で食中毒 京都、ノロウイルス検出 8 人おう吐や下痢

京都市は 27 日、左京区浄土寺の料理店「草喰(そうじき)なかひがし」で食事をした 24 - 89 歳の男女 9 人のうち 8 人がおう吐や下痢の症状を訴え、便からノロウイルスを検出したと発表した。 市は食中毒と断定し、同店を同日から 3 日間の営業停止処分とした。 9 人は、4 人家族と 5 人の友人グループで、15 日と 17 日にそれぞれ同店を利用し、発症した。 全員が快方に向かっているという。 調理人の便からもウイルスが検出されたことから、市は調理人を介して感染した可能性があるとみている。 ミシュランガイドのホームページによると、草喰なかひがしは、飲食店の格付け本「ミシュランガイド京都・大阪 2020」で二つ星に選ばれている。 (京都新聞 = 12-27-19)


神奈川の流出 HDD、回収終える 残り 4 個を落札者持参

神奈川県庁で使われていたハードディスク (HDD) が、データの消去が不十分なままネットオークションを通じて転売された問題で、県は 21 日、所在不明だった 9 個すべての回収を終えたと発表した。 19 日に 5 個を落札者 2 人から回収したのに続き、21 日に残り 4 個を別の落札者から回収した。 この落札者は、県に「データの復元はしていない」と説明したという。

県によると、4 個の落札者は関東圏の人物。 19 日に県職員が直接回収した 2 人の落札者と同様に、オークションサイトを運営するヤフー(東京都千代田区)が 18 日に 9 個の落札者に送った回収への協力を呼びかけるメールを見たという。 21 日に県に連絡し、県庁に 4 個を持参した。 1 個は画像データなどの保存に使い、3 個は未使用という。

今回の問題では、HDD のリース元の富士通リース(同)からデータ消去作業を引き受けたブロードリンク(東京都中央区)の元社員 (51) = 別の HDD 窃盗容疑で逮捕 = が、県庁から運び込まれた HDD の中から 18 個を持ち出し、ネットオークションに出品。 うち 9 個は、落札者の 1 人が県に対して HDD の流出を指摘するとともに提供。 県は今月 6 日に事態を公表し、所在不明の 9 9個を捜していた。 (茂木克信、asahi = 12-21-19)

◇ ◇ ◇

納税記録・職員評定 … 秘密のはずが 世界最悪級の流出

納税記録などの個人情報や秘密情報を大量に含んだ神奈川県の行政文書のデータ 20 テラバイト超が外部に流出していたことが分かった。 その膨大なデータ量もさることながら、流出情報の「中身」がより深刻だ。 納税に関する個人や法人の情報、公共事業に絡む様々な書類、職員の評定や公共施設の設備に関する図面 …。 これらの多くは本来、決して表に出てはならない情報のはずだ。 ひとたび悪用されれば、その影響は計り知れない。 県の事務遂行に支障が出るだけでなく、犯罪すら引き起こされかねない。 そんな情報が暗号化されることなく、ハードディスク (HDD) にめいっぱい書き込まれていた。

流出が確認された HDD 9 個の総容量は 27 テラバイトに上った。 各国の要人が次々と辞任に追い込まれるきっかけとなった、タックスヘイブン(租税回避地)の実態を記した機密情報「パナマ文書」の容量が 2.6 テラバイト。 今回の流出はその 10 倍規模にあたる。 世界的に見ても過去最悪レベルの情報流出と言える。

流出に至ったポイントはいくつかある。 本来なら破壊処理され、世の中に存在しないはずの HDD が、ネットオークションで売られていた。 さらに簡単にファイルを復元できるレベルの消去しか施されていなかった。 データが暗号化されていれば、復元はほぼ不可能だったはずだ。 県は HDD が確実に処分されたことを確認していたわけではなかった。 県にサーバーをリースしていた富士通リースは、委託先のブロードリンクに処理をほぼ任せきりだった。 ブロードリンクは HDD の破壊処理を指示されていたが、破壊前に持ち出され、オークションに出回った。

当事者それぞれが「データを守る」意識が希薄だったと言わざるを得ない。 企業や省庁は、数年おきに膨大な数のパソコンやサーバーを新品に交換する。 HDD に記録された情報を削除するには手間暇がかかる。 何度もデータを重ね書きしたり、工作機械で破壊したりといった専門家の手が欠かせない。 このため処分業者に委託することがほとんどで、今回のケースも同様だ。 そこは、委託先の業者が確実に処分するという「信頼」で成り立っている。 その信頼が崩れたことは、神奈川県だけにとどまらない問題をはらんでいる。 (編集委員・須藤龍也、asahi = 12-6-19)


エルゴベビーに措置命令 「肩の負担 7 分の 1」根拠なし

米国製抱っこひもの人気ブランド「エルゴベビー」の販売で不当な表示をしたとして、消費者庁は 20 日、輸入総代理店の「ダッドウェイ(横浜市)」に景品表示法違反(優良誤認)で再発防止などを求める措置命令を出し、発表した。

消費者庁によると、同社は「ADAPT」など 4 商品について、箱のパッケージや商品カタログ、オンラインショップのウェブサイトで、「肩への負担が 7 分の 1 (他社比)」などと表示し、使用者の体への負担が他社より著しく少ないように表示した。 同社は消費者庁に対し、表示の根拠として外部に依頼したとする実験結果を示したが、消費者庁は「実験方法などがフェアではなく、客観的に実証されていない」と判断した。

ダッドウエィは取材に対し「お客様にはご迷惑をおかけしおわび申し上げます。 今回の措置命令は当社の表示に関するもので、商品の品質や安全性に関わるものではございません。」とコメントした。 同社への問い合わせは平日の午前 10 時 - 午後 5 時、「お客さま相談窓口 (0120・880・188)」へ。 (兼田徳幸、asahi = 12-20-19)


トヨタ 2.1 万台リコール 速度計非表示など恐れ プリウスなど

トヨタ自動車は 11 日、速度計などが表示されなくなる恐れがあるなどとして、普通乗用車「プリウス」など 13 車種計 2 万 1,065 台(2018 年 3 月 - 19 年 9 月製造)のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。 国交省によると、プリウスでは速度計や走行距離計などを表示する電気装置の部品で製造時の管理が不適切なため、亀裂が発生しているケースがある。 そのため、速度計が表示されなくなる可能性があり、不具合は 15 件確認されている。

また、小型乗用車「JPN TAXI」は運転席と助手席のドアロックで製造時に管理が不適切だったため、走行中にドアが開く恐れがあり、不具合は 10 件あったという。 「アルファード」や「ヴェルファイア」、ダイハツ工業から受託生産した「アルティス」など 11 車種では後部座席のシートベルトがロックしないトラブルが起きる可能性もある。 (jiji = 12-11-19)


楽天携帯無料サービス、一時通信障害 有料には影響なし

楽天が 10 月に 5 千人限定で始めた携帯電話の無料サービスで 10 日午前、通話やデータ通信が約 3 時間にわたり利用できなくなったり、つながりにくくなったりする障害が全国で起きた。 影響規模は「5 千人の一部」としている。 現在は復旧しており、楽天が原因を調べている。 楽天によると、10 日午前 8 時半ごろに障害が全国的に発生。 午前 11 時 15 分ごろに復旧したという。 楽天は「ネットワークの障害によりお客様にご迷惑をおかけしましたことを深くおわび申し上げます」とコメントした。 一方、楽天が有料で提供する格安スマートフォンのサービスには影響はなかった。 (asahi = 12-10-19)


スバル、「フォレスター」など 8 万台リコール ばねが折れる恐れ

SUBARU (スバル)は 11 月 28 日、スポーツタイプ多目的車「フォレスター」など計 2 車種 8 万 1,343 台のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。 リヤサスペンションなどの不具合が見つかったという。 届け出たリコールは 2 件。 リヤサスペンションの緩衝装置の不具合では、2013 年 3 月 - 15 年 10 月に製造された「フォレスター」 6 万 6,910 台が対象。 もう 1 件はブローバイガス還元装置(PCV バルブ)の不具合で、18 年 7 - 10 月に製造されたフォレスターと「XV」、計 1 万 4,433 台が対象となっている。

リヤサスペンションの不具合では、コイルスプリングの鋼材と塗装仕様の組み合わせが不適切だった。 そのため、コイルスプリング下部とショックアブソーバーのスプリングシート部が石などによって損傷すると、コイルスプリングが腐食することがある。 腐食が進行すると、最悪の場合、コイルスプリングが折損する恐れがあるという。 全車両のリヤコイルスプリングを点検し、該当するものは対策品に交換する。 これまでに 374 件の不具合が報告されている。

PCV バルブの不具合では、材質が不適切だったことにより、クランクケース接続部の耐久性が不足しているものがある。 そのため、接続部の破損によって燃焼室にエンジンオイルが浸入して燃焼すると、マフラーから多量の白煙が発生する可能性がある。 最悪の場合、走行中にエンジンが停止する恐れがあるという。 今後、全車両の PCV バルブを対策品に交換する。 この不具合については、10 月 17 日にもリコールを届け出ていたが、新たに対象となる車両が判明したことから、追加の届け出を行った。 (ITmedia = 11-28-19)

◇ ◇ ◇

スバル、2 車種 13 万台リコール 制御プログラム不具合

バルは 17 日、制御プログラムの不具合で走行中にエンジンが止まるおそれがあるなどとして、XV とインプレッサの 2 車種計 13 万 7,467 台(2016 年 10 月 - 19 年 3 月製造)のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。 国交省によると、対象車の一部はほかに、エンジンのバルブやブレーキホースの不具合もあるという。 (asahi = 10-17-19)

◇ ◇ ◇

スバル レヴォーグ など、3 車種 3 万 2,000 台をリコール 排ガス漏れのおそれ

SUBARU (スバル)は 9 月 5 日、『レヴォーグ』、『WRX』、『フォレスター』の排気管に不具合があるとして、国土交通省にリコール(回収・無償修理)を届け出た。 対象となるのは、2015 年 5 月 9 日から 2018 年 2 月 20 日に製造された 3 万 2,224 台。

排気管のエキゾーストパイプフロント組付けで、規定より低いトルクで締結されたものがある。 そのため、走行振動等により緩みが生じ、最悪の場合、隙間ができ、排出ガスが漏れるおそれがある。 改善措置として、全車両、エキゾーストパイプフロント取付けナットの締付状態を点検。 規定トルクを満たしていないものは、エキゾーストパイプフロントとガスケットを新品に交換する。 不具合は 7 件発生、事故は起きていない。 市場からの情報によりリコールを届け出た。 (纐纈敏也、Response = 9-5-19)


楽天カードで不具合 九電の子会社トラブルか

楽天は 23 日、クレジットカードの「楽天カード」とスマートフォン決済の「楽天ペイ」で同日朝に不具合が起き、カードでの買い物やキャッシングなど一部のサービスが利用できなくなったと明らかにした。 楽天カードにデータセンターを提供している九州電力子会社の設備のトラブルが原因としている。 楽天カードの利用者は約 1,800 万人に上る。 楽天によると、カードでの買い物は 23 日午前中にできるように戻ったが、キャッシングや利用履歴の確認などはできない状態が続いた。 楽天ペイでも一部の決済機能が利用できなくなったが、午後 2 時半ごろに復旧した。 消費税増税後にキャッシュレス決済に対するポイント還元制度が導入されたことで、楽天ペイの利用者も伸びている。

九州電力の子会社は「QTnet (福岡市)」で、データセンターの設備に不具合が発生し、システムが一時停止したと発表した。 データセンターを利用している企業や自治体の約 260 社・団体に影響が及び、楽天カードのほかに福岡県庁や九電なども含まれる。 システムが停止したのは 23 日午前 6 時 40 - 45 分で、電源設備の老朽化に伴う取り換え作業中に不具合が発生した。 電源設備は復旧したとしており、トラブルの詳しい原因を調べている。 (東京新聞 = 11-24-19)

◇ ◇ ◇

楽天カード・楽天ペイ、一時利用できず 設備更新が原因

楽天が運営するクレジットカード「楽天カード」とスマートフォン決済アプリ「楽天ペイ」で、23 日朝から利用ができなくなる障害が起きた。 約 1,800 万人が保有する楽天カードは、支払いでの利用はできるようになったが、新規登録やネット上での利用明細の確認などができない状態が続いており、復旧を急いでいる。 楽天ペイは午後 2 時 40 分ごろまでに復旧した。 楽天によると、両サービスの不具合の原因は電源設備の更新作業で、外部からのハッキングなどではないという。 (asahi = 11-23-19)


スズキ、スペーシア など 6,900 台を再リコール 再始動できなくなるおそれ

スズキは 11 月 21 日、『スペーシア』およびマツダ『フレアワゴン』のエネチャージ仕様車について、エンジン補機ベルトに不具合があるとして、国土交通省に再リコール(回収・無償修理)を届け出た。 対象となるのは、2014 年 2 月 4 日から 3 月 4 日に製造された 6,901 台。

今回のリコールは、2018 年 11 月 15 日付けで届出を行ったものだが、対象車両の選定に一部誤りがあったため、対象車両を追加し、再度リコールを行う。 エンジン補機ベルトの構造が不適切なため、耐久性が不足しているものがある。 そのため、ベルトの共振によりベルトが破断し、オルタネータやウォータポンプが停止して警告灯が点灯し、最悪の場合、走行中にエンジンが停止して再始動できなくなるおそれがある。 改善措置として、全車両、エンジン補機ベルトを対策品に交換する。 不具合は 7 件発生、事故は起きていない。 市場からの情報によりリコールを届け出た。 (纐纈敏也、Response = 11-22-19)

前 報 (11-15-18)


日産、世界で 45 万台リコール = 出火の恐れ、9 割超が北米車

【ニューヨーク】 日産自動車は 15 日、北米を中心に世界でスポーツ用多目的車 (SUV) など約 45 万 4,000 台をリコール(回収・無償修理)すると明らかにした。 アンチロック・ブレーキ・システム (ABS) の作動装置からブレーキオイルが漏れて電気回路がショートし、出火する恐れがあるという。 対象は 2015 - 18 年型の SUV「ムラーノ」や 16 - 18 年型のセダン「マキシマ」など 4 車種で計 45 万 4,055 台。 このうち米国が 39 万 4,025 台、カナダが 4 万 2,833 台と、北米が全体の 9 割超を占めている。 日本は対象外。 (jiji = 11-16-19)


セブン、たこ焼きを自主回収へ 紅ショウガを入れすぎか

セブン & アイ・ホールディングスは 8 日、冷凍食品の「セブンプレミアム とろ〜り食感たこ焼」約 235 万食分を自主回収すると発表した。 正常な商品と味が異なり酸味の強いものがあり、製造工場で紅ショウガを入れすぎたなどの可能性があると同社はみている。 健康被害は出ていないという。 対象は賞味期限が 2019 年 11 月 8 日 - 20 年 10 月 31 日のもので、セブン-イレブンやイトーヨーカドーなどグループ 7 社の 2 万 1,531 店で売られた。 10 月 24 日以降、「風味が違う」などという連絡が数件電話などで寄せられた。 回収方法などの問い合わせは午前 9 時 - 午後 5 時にテーブルマーク (0120・700・642) へ。 土日祝日は除くが 9、10 日は受け付ける。 (asahi = 11-8-19)


「免疫高めるブロッコリー成分」は根拠不十分 消費者庁

「免疫力を高める」とうたった健康食品の表示の根拠が不十分だとして、消費者庁は 1 日、通信販売会社「イマジン・グローバル・ケア(本社・東京)」に景品表示法違反(優良誤認)で再発防止などを求める措置命令を出した。 消費者庁によると、同社はブロッコリーから抽出したとする成分を「ブロリコ」と称し、同名の商品を販売。 2016 年 11 月 - 19 年 1 月、「免疫を高めるブロリコ」といった広告をウェブサイトなどに載せ、摂取するだけで病気の治療や予防の効果が得られるかのような表示をした。

消費者庁は裏付けとなる資料の提出を求めたが、合理的な根拠を示すものとは認められなかったとしている。 同庁によると、同社の 17 年の売上高は約 21 億円。全国の消費生活センターには 16 年以降、67 件の相談が寄せられているという。 同社は取材に「表示は既に修正した。 誤解が生じないよう社内の教育と表記を徹底したい。」と話した。 (asahi = 11-1-19)


トヨタ 2.3 万台リコール = 再始動できない恐れ

トヨタ自動車は 30 日、バッテリーが劣化し、エンジンを再始動できなくなる恐れがあるとして、ミニバン「アルファード」、「ヴェルファイア」の 2 車種計 2 万 3,833 台(2017 年 12 月 - 19 年 4 月製造)のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。 国交省によると、エンジン制御用コンピューターに不具合があり、バッテリーの劣化が早いケースがある。 不具合は 27 件報告されているという。 (jiji = 10-30-19)


いわし水煮の缶詰、5 万 6 千個弱回収へ 菌混入の恐れ

日本水産は 29 日、缶詰「ニッスイ いわし水煮 (175g)」を 5 万 5,872 個自主回収すると発表した。 生産したベトナムの工場で加熱殺菌後に菌が混入した恐れがあるため。これまでに健康被害は報告されていないが、食べると下痢などの症状が出る可能性があるという。 9 月 25 日にスーパーで陳列する際、店員が缶の膨張を見つけ、発覚した。 回収対象は賞味期限が 2022 年 7 月と 8 月の商品。 問い合わせはお客様サービスセンター (0120・837・241)。 土日祝日を除く午前 9 時 - 午後 5 時に受け付ける。 今月 2 - 4 日は対応する。 (asahi = 10-29-19)


有害汚泥流出の中国工場、パプアニューギニアが閉鎖命令

【ポートモレスビー/パプアニューギニア】 パプアニューギニア当局は 24 日、有害物質が含まれる恐れのある赤色の汚泥を海に流出させた中国資本のニッケル工場に対し、無期限閉鎖を命じたと発表した。

鉱物資源庁は、ラム・ニッケルの精錬工場に対し、今月 21 日付で「加工作業を中止する」よう命令を出したと明かした。 この工場は、バッテリーに広く使用されるニッケルの採掘および精製に携わる国営の中国冶金(やきん)科工集団が運営している。 今年 8 月末、工場の汚泥処理設備に不具合が生じ、ビスマルク海に有害な液体が流出。 周辺の沿岸の一部が赤褐色に染まった。

今年初め、中国冶金科工集団側は訪中したパプアニューギニア政府関係者らに対し、生産能力の拡大計画を承認するよう求めていた。 鉱物資源庁は、調査で見つかった複数の問題点への対応が「不十分だったため、操業中止が命じられた」としている。 その問題点としては、漏出を食い止めるシステムの不備、メンテナンス不足、「操業者らの不適格性」を挙げている。 (AFP = 10-24-19)


アマゾンジャパンに行政指導 個人情報の漏洩で保護委

政府の個人情報保護委員会は 11 日、アマゾンジャパンに行政指導をしたと発表した。 9 月下旬、アマゾンの一部の利用者の画面に他の利用者の氏名や住所、注文履歴などが誤表示されたことに対し、再発防止を求めた。 保護委によると、約 11 万アカウントの利用者の個人情報がほかの利用者に表示された可能性があるという。 誤表示は 9 月 26 日に発覚し、その日のうちに解消された。 同社は影響を受けた利用者に対して 10 月 4 日に個別に連絡したという。 誤表示はアマゾン内のシステムの不具合によるもので、不正アクセスなどではないとしている。 (asahi = 10-11-19)

◇ ◇ ◇

アマゾン、アプリ誤作動が解消 原因や漏洩規模は調査中

ネット通販大手アマゾンジャパンは 28 日、26 日ごろからアプリで発生していたとみられる誤作動が解消したと発表した。 「他人の氏名や住所、注文履歴などが表示される」という報告がネット上で相次いでいた。 クレジットカード情報は見えていなかったという。 誤作動が起きた原因や、どの会員の情報が見えていたかなど規模については調査中としている。 問い合わせがあった会員には連絡をしているが、個人情報が漏れた会員への対応は調査が終了してから検討するという。

広報担当者は「アマゾン内でのシステムの不具合で、不正アクセスなどではない」と話している。 インターネット上では、26 日午前 9 時ごろから、「知らない人の注文履歴が表示されている」、「アプリを開いたら知らない人の名前が出てくる」といった利用者の声が相次いでいた。 アマゾンジャパンはアプリの問題を「認識」しており調査中としていた。 (栗林史子、asahi = 9-28-19)

◇ ◇ ◇

Amazon.co.jp で他人の注文履歴などが表示されるエラー 利用者に不安広がる

Amazon.co.jp で、別の利用者の注文履歴や氏名などの情報が表示されるエラーが発生している。 ネット上では「全く知らない人の住所が出てくる」、「更新するとまた別の人の名前が出る」といった声も相次いで上がっており、利用者の間に不安が広まっている。 アマゾンジャパンはエラー発生について「認識しており、現在調査を進めている」とコメント。 エラーの原因などについては現時点での回答は控えた。 (ITmedia = 9-26-19)


スズキ アルトなど、ドライブシャフト不具合で走行不能となるおそれ リコール

スズキは、『アルト』およびマツダ『キャロル』のドライブシャフトに不具合があるとして、国土交通省にリコールを届け出た。 対象となるのは、2015 年 9 月 2 日 - 9 月 18 日に製造された 921 台。 左前ドライブシャフトにおいて、焼き入れ処理が不適切なため、強度が不足しているものがある。 そのため、使用を続けるとシャフトが折損し、走行できなくなるおそれがある。 改善措置として、全車両、左前ドライブシャフトを良品に交換する。 不具合は 1 件発生、事故は起きていない。 市場からの情報によりリコールを届け出た。 (纐纈敏也、Response = 10-8-19)


胃潰瘍薬ラニチジン塩酸塩に発がん性物質か 自主回収

胃潰瘍(かいよう)や十二指腸潰瘍の治療に使われる薬「ラニチジン塩酸塩」に発がん性物質が含まれている可能性があるとして、厚生労働省は 3 日、薬を製造・販売する業者が自主回収を始めたと発表した。 ラニチジン塩酸塩をめぐっては、欧州医薬品庁や米国食品医薬品局などが 9 月、製剤や原薬から発がん性物質の「NDMA」が微量に検出されたと発表。 これを受け、厚労省は国内の製造・販売業者 11 社に、製品の分析を依頼していた。

厚労省によると、原薬から微量の NDMA が検出された社もあり、3 日までに 9 社が自主回収を始めたという。 各社は「発がん性を示唆する事象は認められていない」、「重篤な健康被害が発生したとの報告はない」としている。 胃潰瘍などの治療薬は、ラニチジン塩酸塩を含まない薬も多くあり、厚労省は「現在のところ、自主回収で影響が出たという報告は入っていない」としている。 (asahi = 10-4-19)


トヨタ 5.9 万台リコール = 制動力低下の恐れ

トヨタ自動車は 26 日、制動力が低下する恐れがあるとして、小型貨物車「プロボックス」など 3 車種計 5 万 9,671 台(2014 年 8 月 - 19 年 3 月製造)のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。 国交省によると、後輪車軸の潤滑油漏れを防ぐ部品の材質に問題があり、漏れた油がブレーキ部品に付着すると制動力が低下する可能性がある。 対象車は他に「サクシード」とマツダから受託生産した「ファミリアバン」。 不具合は 56 件報告されているという。 (jiji = 9-26-19)


除菌ウエットティッシュにメタノール カインズが 24 万 5,000 個回収を発表

関東を中心にホームセンターを展開するカインズ(本社・埼玉県本庄市)は 22 日、6 月から販売している除菌ウエットティッシュに仕様外のメタノールが混入していることが判明したとして販売を停止、回収すると発表した。 販売数はオンラインを含め 43 都道府県で約 24 万 5 千個という。 回収するのは、「アルコールタイプ 除菌ウェットティシュー」の詰め替え用を含めた 158 円から 398 円までの 5 種類。

メタノールは有機溶媒などとして用いられるアルコールの一種。 脱脂力がありカー用品や床の掃除具に使われるが、直接、肌に接する製品には使わない。 8 月に「異臭がする」との苦情が 2 件あり、回収して調べていた。 同社によると、健康被害の報告はなく、使用した場合でも影響が出る可能性は低いとしている。 問題の 5 種類は、同社が仕様書を添えて中国江蘇省の工場に製造を委託。 同社によると、工場でメタノールは扱っていないという。 混入の原因を調べている。 10 月からの消費増税を控え、まとめ買いをした客も多く、同社では「使用をやめ、近くの店舗か専用窓口 (0120・659・337) に連絡してほしい」と呼びかけている。 (sankei = 9-22-19)


トヨタ 52 万 2 千台リコール = エンストなどの恐れ

トヨタ自動車は 19 日、エンストの恐れがあるなどとして、乗用車「ヴォクシー」など 5 車種計 52 万 2,354 台(2013 年 12 月 - 18 年 7 月製造)のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。 国交省によると、燃料ポンプの部品の組み付けが不適切で、ポンプの作動不良によってエンストが起きる可能性がある。 また、リクライニングシートの部品に問題があり、意図せずにシートが倒れてしまうトラブルが発生することもあるという。 リコール対象車は他に「エスクァイア」、「ノア」、「アルファード」、「ヴェルファイア」。 不具合は延べ 132 件報告されている。 (jiji = 9-19-19)


タトゥーシールで肌トラブル 消費者庁など注意呼びかけ

顔に絵や文字を転写する「タトゥーシール」や、絵を描く「フェースペイント」。 ハロウィーンやスポーツ観戦の時に手軽に楽しめる一方、肌がかゆくなったり、傷ができてシミが残ったりするなど、子どもや若者を中心に肌トラブルが起きている。 ラグビーワールドカップなどで使用が増えるとみられることから、消費者庁などが 18 日、注意を呼びかけた。 同庁によると、2013 年から今月 18 日までに事故情報は 6 件寄せられている。 いずれも肌がかゆくなったり、赤くなったりする皮膚障害で、2 件は治療に 1 カ月以上かかった。

ほおに 100 円ショップで買ったハロウィーンの絵柄のタトゥーシールを貼った幼稚園児は、約 3 時間後にはがそうとしたが、ベビーローションや化粧落とし用のクレンジングローションなどを使ってもはがせなかった。 翌日、綿棒でこすり取るようにしてはがしたが、かさぶたになり、シミのような痕が残ったという。 インターネット上で販売されているタトゥーシール 11 銘柄、フェースペイント 9 銘柄について国民生活センターが調べたところ、4 銘柄で化粧品への配合が認められていない化学物質「ホルムアルデヒド」が検出された。

すぐに障害を起こす濃度ではないが、長時間使ったり、繰り返し使ったりすることで、皮膚炎などを起こすおそれがあるという。 使用方法や注意などの日本語表示がないのは 12 銘柄だった。 同庁によると、子どもの皮膚は大人に比べて表皮が薄く、皮膚障害が起こる可能性があるため、より注意が必要だという。 担当者は「使用方法やはがし方、対象年齢などをよく読み、事前に腕などでテストしてから使ってほしい。」と話している。 (野村杏実、asahi = 9-18-19)


新名神でのり面崩落、一部通行止め 復旧に約 1 週間か

三重県四日市市の新名神高速道路下り線で 13 日午後 9 時ごろ、道路脇ののり面が崩落し、四日市ジャンクション (JCT) - 新四日市 JCT 間が通行止めになっている。 けが人はなかった。 中日本高速道路によると、復旧には 1 週間ほどかかる見込みという。

同社によると、崩落の規模は幅 50 - 60 メートル、縦約 14 メートル。四日市市は今月上旬に大雨に見舞われ、5 日夕方には降り始めからの雨量が平年の 9 月 1 カ月分の約 9 割に達した。 同社によると今回の現場は 5 日にも小規模な崩落があり、仮復旧させたところだったという。 同社は崩落現場を迂回する方法として、名神高速道路の利用や、東名阪道の四日市インターチェンジ (IC) で一般道におりた後、菰野 IC で再び新名神高速道路に入ることなどを呼びかけている。 (asahi = 9-14-19)


京急事故、列車なぜ衝突 異常時に踏切前で止まれる設計

大型トラックとの衝突・脱線事故から 2 日ぶりに、京急本線が 7 日午後、全線で運転を再開した。 踏切内で車が立ち往生するトラブルは、各地でしばしば起きている。 今回の現場でも、立ち往生を想定した安全システムは整備されていた。 それなのになぜ、ぶつかるまで列車は止まれなかったのか。

5 日昼前、横浜市神奈川区の神奈川新町駅に隣り合う踏切で、事故は起きた。 京急の説明によると、トラックは警報機が鳴り始める前に踏切内に入り、立ち往生していた。 現場の踏切には人や車などの障害物を検知する装置がある。装置は、警報機が鳴り出した時点で地上 30 センチ以上にある障害物をレーザーで検知。 踏切から 10 メートル、130 メートル、340 メートルの地点に設けた 3 カ所の専用信号機が一斉に赤色に点滅して、運転士に異常を知らせる仕組みになっている。

運転士は、踏切から少なくとも 600 メートル離れた地点でこの信号の点滅を確認できる。 ここで非常ブレーキをかければ、最高速度の時速 120 キロで走っている快特列車でも、踏切の手前で止まれる設計だ。 事故当時、検知装置や信号は正常に作動したと京急は説明している。 今回の運転士は京急の聞き取りに対し、「信号に気付いてブレーキをかけたが、間に合わなかった」と話しているという。 運転士はどの時点でブレーキをかけたのか。 京急は取材に「調査中」としており、国の運輸安全委員会や神奈川県警などが走行データを分析する。

別の大手鉄道会社の元運転士によると、障害物検知装置が作動することは「しばしばある」という。 「もともと運転中は赤信号に敏感になるが、検知装置の信号は複数の赤色灯が激しく点滅するため、かなり目立つ」と話す。 事故を防ぐ仕組みは多様だ。 障害物を検知した場合、自動でブレーキをかけるシステムを導入している鉄道会社もある。 信号に応じて列車の速度を自動制御する「自動列車制御装置 (ATC)」などの信号保安装置と、検知装置を連動させる仕組みだ。 東急電鉄は、東横線や目黒線、大井町線などにこのシステムを導入。検知装置が作動した場合、踏切に接近してくる列車は自動的にブレーキがかかる。

京王電鉄や小田急電鉄のほか、近鉄、東武東上線、JR 京浜東北線も同様のシステムだ。 西武鉄道は池袋線と新宿線の踏切のうち、見通しの悪い 4 カ所で、検知装置と自動ブレーキを連動させているという。 ただ京急など、運転士が手動でブレーキをかける鉄道も多い。 京急はその理由を「自動ブレーキで止まるようにすると、トンネル内や橋の上など、かえって乗客に危険が及ぶ場所に止まってしまうことも考えられる」と説明する。 2017 年 9 月には、小田急線の沿線であった火災現場に近い踏切で、消火活動のために非常ボタンが押され、自動ブレーキで現場の目の前に止まってしまった列車の屋根に火が燃え移った例もあった。

今回の事故について、工学院大の高木亮教授(交通システム工学)は「システムの想定通りに障害物を検知できた事例だ」とし、「鉄道会社としては防がなければいけない事故だったと考えられる」と指摘する。 「衝突事故を防ぐには、障害物を検知した時点で自動的にブレーキがかかるシステムの導入が必要だ。 手動に任せて信号を見落とすのと比べれば、事故のリスクは小さくなる。」 (細沢礼輝、贄川俊、asahi = 9-7-19)


ダイエット食品で下痢 消費者庁、販売元公表し注意喚起

「ダイエットをサポートする」などとうたった健康食品「ケトジェンヌ」を飲んで下痢などの健康被害が起きたという事例が短期間で急増しているとして、消費者庁は 6 日、消費者安全法に基づき注意喚起を出した。 また、販売元の「e.Cycle (東京都渋谷区)」に対して行政指導をした。 健康食品に関して、消費者安全法に基づいて事業者名などを公表するのは初めてという。

同庁によると、ケトジェンヌは今年 3 月から主にインターネット上で販売されているカプセル状の健康食品。 「ケトジェンヌで不足になりがちな栄養素を補いながらダイエットを継続することで、無理せず健康的にスリムなボディーになれる」などと宣伝されている。 同庁の事故情報データバンクには、4 - 8 月に 89 件の被害情報が登録されており、うち 7 月以降が 78 件だった。 下痢やおなかの調子が悪くなったなどの消化器障害が 72%、じんましんが出たなどの皮膚障害が 17% で、女性の被害が約 7 割だった。

1 袋あたり 7,500 円前後で、定期購入だと割引がある。 同庁の調査に対し、同社の担当者は「6、7 月で 3 万件ずつ新規顧客を得た」と話したという。 同庁の担当者は、「体調不良が生じた場合は速やかに使用を控え、医療機関や保健所に相談してほしい」と話している。 契約に関する相談は、消費者ホットライン「188 (いやや)」へ。 同社は 6 日、ホームページに「弊社商品は適正・安全性を保持していると認識しています」とのコメントを出した。 (野村杏実、asahi = 9-6-19)


台車亀裂、御堂筋線も … ラピートと同じ会社製造

大阪メトロで今年 7 月、御堂筋線の台車に長さ約 30 センチの亀裂が見つかっていたことがわかった。 大阪メトロは国土交通省近畿運輸局に報告したが、運輸安全委員会は重大インシデントに認定しなかったという。 大阪メトロによると、7 月 17 日に実施した定期検査で、台車の外枠部分に長さ約 30 センチ、幅 1 ミリ弱の亀裂が見つかった。 長さ約 14 センチの亀裂が見つかり、重大インシデントに認定された南海電鉄の特急「ラピート」の台車と同じ会社が製造していたという。 大阪メトロは原因の調査を進め、別車両の同種の台車を緊急点検し、他に亀裂がないことを確認したという。 (yomiuri = 8-31-19)

◇ ◇ ◇

ラピート亀裂、南海電鉄が会見 「溶接部分に負荷集中」

大阪・難波と関西空港を結ぶ特急「ラピート」の台車から相次いで亀裂が見つかった問題を受け、南海電鉄が 30 日に初めて会見し、これまでに見つかった大半の亀裂について「溶接部に負荷が集中して発生した」との見解を明らかにした。 ラピートをめぐっては、2017 年 11 月からの約 2 年間で、計 4 両から七つの亀裂が発見された。 亀裂はいずれもモーターと台車の溶接部分にあった。 さらに 29 日の緊急点検で、別の車両でもこれまでと同様の溶接部分から約 6 センチの亀裂が新たに見つかった。

同社は会見で、これら八つの亀裂の大半について、溶接部にモーターの振動など負荷が集中した結果、発生したと説明。 吉田実・車両部長は「台車枠の構造ではなく、製造時の溶接部分の仕上げ具合で負荷がかかりやすくなった」と話した。 亀裂を修復した台車の使用を続けるが、将来的には溶接不良が起こりにくい台車に交換するという。

ラピートは 23 日夕の走行中、車掌が車両連結部から金属がこすれる音を聞いた。 運行終了後の 24 日未明に車両基地で点検したところ、モーターと台車をつなぐ溶接部分に約 14 センチ(深さ約 1 センチ)の亀裂を確認。 国の運輸安全委員会が深刻な事故につながりかねない重大インシデントに認定した。 運輸安全委はこの亀裂の原因について、設計や製造過程に問題があった可能性を調査している。 (古田寛也、asahi = 8-30-19)

◇ ◇ ◇

南海電鉄特急の台車に亀裂 「重大インシデント」認定

国土交通省は 26 日、南海電鉄の特急「ラピート(6 両編成)」の台車に長さ約 14 センチの亀裂が見つかったと発表した。 同省は深刻な事故につながりかねない重大インシデントと認定し、国の運輸安全委員会は鉄道事故調査官 2 人を派遣した。

国交省によると、運行中だった 23 日夕、車掌が 4 両目と 5 両目の連結部から金属がこすれる音を聞いた。 いったん音はおさまったが、運行終了後に大阪市内の車庫で点検したところ、5 両目の台車に取り付けてある 4 台のモーターのうち、4 両目に近いモーター付近に亀裂が見つかったという。 連結部に異常はなかった。 ラピート号はなんば駅(大阪市)と関西空港を結ぶ特急で、車両は 1994 年 4 月製造。 (asahi = 8-27-19)