宮沢りえ 光沢ドレスで大人の美肌見せ イヤーカフでトレンド感も

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1 週間の女性有名人のファッションを紹介する「今週のファッションチェック」。 今回(12 月 10 - 16 日)は、宮沢りえさん、長谷川京子さん、西内まりやさん、平原綾香さん、高橋尚子さん、アンミカさん、小雪さん、マギーさん、のんさん、平祐奈さん、広瀬すずさん、谷まりあさん、中条あやみさん、米倉涼子さん、蓮佛美沙子さん、冨永愛さんらが華やかなファッションで登場した。

宮沢さんは 12 月 13 3日、東京都内で開かれた、声優で出演している劇場版アニメ「ぼくらの 7 日間戦争(村野佑太監督)」の初日舞台あいさつに出席。 美肌を見せた光沢のあるロングドレス姿で観客を魅了した。 フレンチスリーブ、大きな V ネック & V バックで、生地を切って開いたようなシンプルかつ個性的なデザイン。 外はねショートの耳元に小ぶりのイヤリングとイヤーカフを飾ったトレンド感のある着こなしで、真っ赤なリップと真っ赤なネイルをアクセントにしていた。 足元は白の厚底サンダルを合わせていた。 (毎日キレイ = 12-22-19)


漫画の「トーン」が絶滅危機 嘆く作家に届いた熱い展開

漫画表現でキャラクターの陰影や背景の装飾に欠かせないトーンの生産が激減している。 背景には作画のデジタル化があり、経営破綻する販売会社も出た。 しかし、破綻で消えてしまったトーンを、アナログ漫画を守るためと、ライバル会社が復活させようとしている。 「沢山お世話になりました。 家にある分を大事に使わせていただきます。 さみしいです …。(「ハチミツとクローバー」、「3 月のライオン」の羽海野チカさん)」、「ショックを受けてます。 アナログ漫画描きなので、道具があんなに充実していたのに … と過去を思う日が来るとは…。(「ちはやふる」の末次由紀さん)」 今春、トーンの人気ブランド「J トーン」の販売会社の事業停止が報じられると、SNS 上には漫画家から惜しむ声が次々と寄せられた。

トーンとは、網、罫線、グラデーション模様など様々な柄が印刷されたフィルムシール状の画材のこと。 描いた原稿の上にトーンを置き、例えばキャラクターの髪や服、背景など模様を付けたい箇所に合わせてカッターなどで切って貼り付けて使う。 元々は建築デザイン業界で使われていたが、細かな模様を手書きで描く作業がトーンを貼るだけで済むので省力化につながると、1950 年代ごろから漫画業界でも使われるように。 利便性の高さから、手塚治虫作品からアマチュア漫画まで幅広く使われ、かつては漫画入門書で「トーンの使い過ぎには気をつけよう」の言葉が定型句になるほどだった。

トーンを貼った後にカッターで削る、消しゴムでこする、トーンを重ね貼りするといった新たな漫画表現技法も生まれ、デザイン性の高い新柄も続々と登場してきた。 業界にはいくつかのブランドがある中で、特に「J トーン」は雲や夕焼けといった漫画背景に使える空のデザインに定評があった。 しかし近年は多くの漫画家が作画のデジタル化を進めている。 デジタルではトーン柄画像の切り貼りや修正作業がワンクリックで済むためさらなる省力化になるほか、アナログのトーンは 1 枚数百円する一方でフリー素材でのトーン画像も流通している。

デジタル化に伴う販売量の激減から姿を消した「J トーン」だが、28 日から、復刻販売される。 売り出すのは、かつてライバル企業であった「アイシー」ブランドでトーンを販売する G-Too 社だ。 同社の清水あすかさん (48) は「競合会社が減ってラッキーではなく、トーンの種類が減ればアナログ漫画そのものが今以上に縮小する」と危機感を募らせ、管財人から J トーンの販売権を買い取った。 同社においても、トーンの生産量はピークだった 20 年前から比べて 10 分の 1 にまで激減。 トーン柄の種類は 600 種超あるが、生産量減少に伴い廃番になるものも増えてきた。 皮肉なことに、デジタル上でアナログ的なトーン表現の技術はますます進化している。

清水さんは「はっきり言って、この先に需要が伸びる見込みがほぼない。」 それでも他社製品を復刻するのは「手書きで漫画を描き続けたいという方がまだおられ、漫画家の方は愛用の道具へのこだわりが強い。 画材メーカーとしてできるだけそこに寄り添い、アナログならではの原画の力を信じたい。」という浪花節の気持ちだ。 8 月に「J トーン復刻総選挙」と銘打ってインターネット上で復刻希望の柄について投票を募ると、漫画家やイラストレーター、学生ら 1,250 人から投票があった。 柄を選ぶだけでなく「復刻ありがとうございます!」、「アナログ画材がなくなる危機感があります」と、備考欄に熱い思いを寄せる人が多くいた。 J トーンがつくっていた約 400 種の柄の中から、投票上位だった 35 種を今回復刻する。

第 11 回マンガ大賞の大賞、第 22 回手塚治虫文化賞の新生賞など数々の漫画賞を受賞し、今秋からはアニメ化もされた週刊少年チャンピオン連載中の「BEASTARS (ビースターズ)」作者の板垣巴留(ぱる)さん (26) もこの投票に参加し「めっちゃうれしいです。 無くなってしまったものをライバルが継ぐのは、まるで少年漫画みたいな熱い展開です。」と喜ぶ。 板垣さんの作業場にはパソコンがなく、作画はすべて手作業。 机に 100 種類ほどのトーンを常備して使っている。 アナログ作画について「手間の面でもお金の面でも明らかにメリットの方が少なく、技術的にどうこうというよりも精神論です」と打ち明けるが、それでも「画面越しに作業するのは違和感があります。 絵の実体が持つすごさは何物にも代えがたい。」と話す。

トーンを貼ることで白黒の原稿に中間色がつき、鮮やかになる。 中でも J トーンは「絵柄に独自のセンスがあって貼るだけで華やかになり、私にとっては『盛れるトーン』でした。」 店にトーンを買いに出かけると、売り場面積が小さくなり、愛用していたトーンが廃番になり、危機感は強い。 「復刻して下さるようなアナログ画材の他社に頑張って頂くためにも、私も体力が続く限りは、クレヨンで紙に描いてきた子どもの頃からの変わらない尊さを続けていきたい」と誓っている。

漫画研究家で同志社大学教授の竹内オサムさん (68) は「欧米はカラー漫画が中心なのに対し、白黒印刷の雑誌を中心に発展した日本ではトーンが特に多用された」と指摘する。 少女漫画が隆盛した 1970 年代以降、少女漫画の影響を受けて漫画界で線が細くなる傾向が進んだ。 竹内さんは「これが可能になったのも、トーンを使うことで細かな表現ができて立体感を生み出せたからだ。 デジタルでは全く新たな表現が生まれてもよいが、デジタルトーンという言葉が使われるぐらい、トーンでの表現が日本漫画独特の様式美をつくった。」という。

復刻トーンは、28 - 31 日に東京都臨海部で開催される冬のコミックマーケットで G-Too 社のトゥールズブースのほか、画材店トゥールズ各店舗で販売される。 清水さんは「好評であれば、復刻図柄をさらに拡大していきたい」と話す。 清水さんには忘れられない光景がある。 今夏、イギリスの大英博物館で日本の漫画をテーマにした企画展が開かれた。 会場では、日本の漫画家が使う道具としてトーンがケースの中に飾られた。「誇らしくもありましたが、まるで化石扱いのようで。 まだまだ現役なので、トーンを守り続けたいです。」 (加藤勇介、asahi = 12-20-19)


「着る 47 展」 渋谷ヒカリエ・d47 MUSEUM にて 12 月 6 日(金)より開催

「47 都道府県でファッションを着る」 マーケット型の展覧会

d47 MUSEUM (d はデザインの d、47 は 47 都道府県の数)では、2012 年の開館以来、「旅」、「クラフト作家」、「これからの暮らしかた」、「修理と手入れ」、「発酵」など、様々なテーマで 47 都道府県を紹介している。 今回、第 26 回として企画した「着る 47 展」は、「ファッション」をテーマに 47 都道府県の衣服・靴・鞄・アクセサリーなどを紹介し、販売するマーケット型の展覧会を開催する。

展覧会概要

名称 : 47 都道府県をファッションで「着る 47 展」
会期 : 2019/12/6 (金) - 2020/3/2 (月) 11:00 - 20:00、入場は閉館 30 分前まで * 12/31 は 18:00 まで。 1/1 のみ休館。
会場 : d47 MUSEUM(東京都渋谷区渋谷 2-21-1 渋谷ヒカリエ 8 階)

工芸、食、ファッション、自然環境など企画ごとにテーマを変え、日本の様々なデザインとクリエイションを紹介する。 地域のキーパーソンを招いてのトークイベントや工芸品の実演、講演会やワークショップなど、展覧会と連動したイベントを開催し、各都道府県への関心を高め、その土地へ足を運ぶきっかけを演出する。

電話 ; 03-6427-2301
入場 : 無料
主催 : D & DEPARTMENT PROJECT
URL : https://www.d-department.com/item/DD_EVENT_15006.html

(写真 : 左上から時計回り)富山県「CanRuler」の起毛技術から生まれる山ウェア、茨城県「奥順」の結城紬の技から生まれるストール、東京都「DOUBLE FOOT WEAR」の皮革産業の地域でつくられる靴、広島県「Tolerance」のグラスビーズが施されたバッグ - 「サスティナブル」、「エシカル」が注目される今だからこそ見つめたい、日本各地のファッション

黒江美穂 氏(d47 MUSEUM 館長)のコメント

「「ファッション」から 47 都道府県を見ると、織り・染め・縫製など、その土地で長くつづいてきた伝統技術や産業を始め、革や竹など、その土地ならではの素材を活かしたものづくりや、気候風土から生まれる形や柄の様式、世界に注目される素材や技術の開発など、様々な "その土地らしさ" が存在します。 また、ファッション業界にもトレンドサイクルに左右されない普遍性や、サスティナブルな考え方が広がりを見せています。 リアルな需要に応えながら、世界観やメッセージと共に、その土地ならではのものづくりによって生まれる「ファッション」が、これから更に注目されると考え、「着る 47 展」を企画しました。 日本各地のものづくりの個性はもちろん、"ファッションのこれから" を感じていただければと思います。」 (jiji = 12-15-19)


『アナと雪の女王 2』、アナの衣装には「日本文化」が取り入れられていた

映画『アナと雪の女王2』で、アナが身に着けている衣装には、日本の伝統的衣装がヒントとなったアイテムが取り入れられていた。

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日本の伝統的な衣装がヒントに

ディズニーアニメーション映画『アナと雪の女王 2』では、2013 年に公開された前作の『アナと雪の女王』の 3 年後を舞台に、人として、女性として成長したダブルヒロインのエルサ & アナ姉妹の未知の世界への冒険が描かれる。

前作と同じく、続編でも、物語のおもなインスピレーションの源となったのは、ノルウェー、フィンランド、アイスランドの 3 ヵ国。 北欧の国々の伝統や文化は、劇中に広がる情景だけでなく、エルサやアナ、そして、そのほかのキャラクターたちが身に着ける衣装にも色濃く反映されている。

雪や氷を創り出す魔法の力を持つ、女王エルサの強さや荘厳さを表現したファッションのインスピレーションとなったのは、おもに、美しい流氷や雄大な滝などの雄大な自然で知られるアイスランドの文化。

一方で、可憐な女性らしさのなかにも、アクティブで芯の通った意思の強さを感じさせるアナのファッションの参考となったのは、精巧な刺繍で有名なノルウェーの「ブーナッド」と呼ばれる民族衣装だという。

しかし、同作の監督を務めたジェニファー・リー監督は、アナの衣装には、彼女が日本を訪れた際に目にした、ある伝統的なアイテムをモデルにした小物も取り入れられていると明かしている。

そのアイテムとは着物の帯。 アナが魔法の森へと冒険の旅に出る際の衣装のウェスト回りには、着物の帯から着想を得たという、ブラウンのベルトが装着されている。

11 月 22 日の『アナと雪の女王 2』の公開前日に行なわれた来日会見に参加したリー監督は、「アナは長旅を経験します。 道中は、体はもちろん、心も守らなければなりません。 強くて自分を守ってくれるものは何かと考えたとき、私たちは、日本の着物の帯について知りました」と、旅のお守り的な意味合いも兼ねて、着物の帯にインスパイアされたベルトをアナに身に着けさせることに決めたと明かしていた。

アナの衣装には、ほかにも、ディズニーアニメ『眠れる森の美女』のヒロイン、オーロラ姫の衣装や、フランス発の老舗ブランド、ディオール(Christian Dior)が 1970 年代に発表し、一大ブームを巻き起こした「ニュー・ルック」と呼ばれるコレクションを参考にデザインされたのだそう。

ちなみに、アナとエルサの衣装にズームインしてみると …。 まるで、ビーズやスパンコールが、ひとつひとつ手作業で縫い付けられたかのような精巧さ。 布の素材感も本物さながらで、糸の 1 本 1 本まで丁寧に描き上げたアニメーターたちの職人技が光っている。

さまざまな文化や異なる時代のエッセンスを絶妙に融合させたエルサやアナの美しい衣装も『アナと雪の女王 2』の重要な見どころの 1 つ。 (Fronteow = 12-8-19)


【雅子さまファッション】 個性的あふれるモードなブラックコーデ 5 選

皇后になられ、即位の礼や祝賀パレードでの眩いばかりの美しさも世界中で話題になった雅子さま。 聡明さと語学力、ご自身のキャリアを発揮され、海外からの賓客も細やかなお心遣いでもてなされるなど、精力的にご公務にあたられています。 そのご活躍ぶりに働く女性として母として、敬意や共感を覚えている女性も多いのではないでしょうか?

ミモレの『毎日、雅子さま』にて公開中の写真から、雅子さまのファッション & スタイルをテーマごとにご紹介します。 今回のテーマは、個性が光るモードなブラックコーディネートです。

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個性的なジャケットを主役にしたモードなブラックコーデ

裾が大きく広がったスタイリッシュなコートジャケットを主役にした、モードなコーディネート。 ジャケット以外は膝丈のタイトスカートなど、黒のシンプルなアイテムを選ばれています。 モノトーンの洗練されたシャープなスタイルが、雅子さまによくお似合いです。 1995 年 1 月、第二次中東諸国歴訪でヨルダン・アンマン空港にご到着後、歓迎式典にご出席。

白 x 黒のボーダーのツーピースで秋篠宮ご夫妻と談笑

白と黒のコントラストが印象的なボーダーのツーピースで、国賓をお出迎え。 帽子から靴まで、配色のバランスも完璧です。 金のボタンとパールで、上品でエレガントな雰囲気に。 ご結婚からわずか 4 ヶ月後、秋篠宮ご夫妻とも談笑を。 1993 年 10 月、迎賓館にてロシア共和国のボリス・エリツィン大統領の歓迎式典にご出席。

波型デザインが印象的なモノトーンのセットアップ

波のようなデザインが印象的なモノトーンのセットアップは、帽子までコーディネートされています。 小物はシンプルに黒とパールで。デザイン性のあるお召し物はシンプルに色数を少なくまとめるのが雅子さま流です。 1995 年 1 月、第二次中東諸国歴訪でアラブ首長国連邦のアブダビ空港をご出発。

リボンにプリーツ … モノトーンのツーピースをフェミニンに

白と黒のチェックのツーピースは、膝丈のスカートのプリーツがポイント。 ボウタイをリボン結びにすることでエレガントでフェミニンな印象に仕上げていらっしゃいます。 小物はネイビーをお選びに。 艶やかなボブスタイルは、カチューシャですっきりと。 1995 年 10 月、パラリンピックに際し福島県各地をご訪問。 1996 年 3 月、上写真と同じコーディネートで東京・江戸東京博物館をご見学。 グローブはネイビーと白のバイカラー、イヤリングと指輪のパールで輝きを添えて。 バッグと靴をネイビーから光沢感のある黒に変えるだけでも、かっちりとしたよりフォーマルな印象に変わります。

エレガントな黒のベルベットのセットアップ

クラシカルな黒のベルベット素材のセットアップを品よくお召しになった雅子さま。 帽子、手袋の白、そしてパールの存在感でコーディネートが重くみえません。 まさに雅子さまだからこそ着こなせる一着でしょう。 1995 年 1 月、第二次中東諸国歴訪でクウェート空港に到着後、歓迎式典にご参加。 三連のネックレス、ブローチ、大粒のイヤリングと華やかなパールの重ね付けも、絶妙なバランス。 白の帽子には洋服と同じ、ベルベット素材の黒のリボンがあしらわれ、全体のまとまりも。 (片岡千晶 = 編集部、佐々木奈々子、mi-mollet = 12-2-19)


会社 20 年で辞めブランド始動 「絶対失敗」言われても

記事コピー (11-30-19)


メーガン妃、今年の最も影響力のあるファッションアイコンに!

メーガン妃が、今年の最も影響力のあるファッションアイコンに選ばれた。 メーガン妃が、ファッション商品の検索エンジン、リストによるリスト・イヤー・イン・ファッションにおいて、見事 1 位の座に輝いた。 世界中から注目されているメーガン妃のファッションだが、同じようなデザインの服を探すためのネット検索数が平均 216% も跳ね上がっている。

今年 9 月にロイヤルツアーで南アフリカを訪問した際に着ていたシャツワンピースは 45%、さらにクラブモナコ)のワンピースは検索で 570% も跳ね上がった上に 1 日で完売となった。 ほかにも、J. クルーのスカートも 100% 以上の検索率となっていた。

2 位となったのは俳優のティモシー・シャラメ。 『キング』のロンドン・プレミアで着たスパンコール輝くパーカーは、メンズのパーカー部門での検索で 192% 上昇し、さらに彼がヴェネチア国際映画祭で着用したハイダー・アッカーマンのスーツは 806% も跳ね上がっていた。

3 位は、トミー・ヒルフィガーの電飾付きシンデレラ・ドレスを MET ガラのレッドカーペットで身に纏って話題をさらったゼンデイヤだ。 同ブランドの検索で 54% 上昇し、エミー賞でヴェラ・ウォンのドレスを着た際には 33 パーセント上昇した。

4 位と 5 位には人気ミュージシャンのビリー・アイリッシュとカーディ・B が続く。ビリーはネオン・グリーンやビリオネア・ボーイズ・クラブの服を着用したことで、検索数がアップしている。 一方のカーディは、グラミー賞で身に纏ったティエリー・ミュグレーのドレスや、9 月のファッション・ウィークで着たシャネル、トム・ブラウン、リチャード・クインの服も話題となっていた。 ( Bangshowbiz、Vogue = 11-21-19)


コムデギャルソン 2020 年春夏の新作 フェミニズムの奥にあるものへの問い

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熟年以上の世代にとって、フェミニズムは過ぎた昔の思い出という人も多いだろう。 しかし、最近は若い世代からこの問題への関心が高まっているように、女性差別の見えない壁は、今でもしぶとく残り続けている。 コムデギャルソンがパリで 9 月に発表した 2020 年春夏の新作は、そんなフェミニズムの現状のもっと奥にあるものへの問いを誘う、強いインパクトがあった。

今回の新作は、デザイナーの川久保玲が舞台衣装を担当して今年 12 月にウィーン国立歌劇場で開かれる新作オペラ「オーランドー」に向けたものだ。 6 月に発表したメンズの新作がいわば第一幕、今回のレディースが第二幕、そして 12 月のオペラ公演の衣装が第三幕で完結するのだという。

「オーランドー」は英国の女性作家ヴァージニア・ウルフが 1928 年に発表した小説で、16 世紀に生まれた主人公のオーランドーが、途中で男性から女性になって 20 世紀まで生きて活躍するという、両性具有をモチーフとした破天荒なファンタジーだ。

6 月の第一幕では、男性服の基本としてのスーツに女性服な要素(フリルや刺しゅうのような修飾、多彩な色使いなど)を織り交ぜて、徹底的に解体してみせた。 しかし、男性服からの女性服への接近はいくらやっても結果的には気まぐれの戯れでしかなかったこと、そして本当の問題は、それが今ではお遊びでは済まなくなってきた時代の流れへの不安や恐れを感じさせた。

続く今回の第二幕では、ショーの始めにやっと豪華絢爛なオペラ衣装のような服が登場した。 クリノリンやバッスルで膨らませたような形や、凝った刺しゅう、ピンクや緑、赤や黄色 …。 しかし、服のあちこちに切れ目があったり、足のすねの形がパッドで左右の膨らみがバラバラだったりで、そうした表現はあくまで川久保のもので、舞台衣装が目的ではないことがすぐわかる。

ショーが進むにつれて、柔らかいパフや真っ赤に輝くサテンのジャケットが出たかと思えば、硬い素材のよろいのようなボディスが続く。 おなかの部分に空虚な穴がパックリと開いた服も。 しかし、服は次第に色を失い形もシンプルになっていき、最後は黒一色の抽象的な形だが深い不安や憂いを感じさせる服で終わる。

第一幕のメンズで川久保が暗示した内容が、この第二幕ではもっと具体的な強い力で直接に伝わってくる、と言えばいいのかもしれない。 そう感じさせるのは、この表現には今という時代への切実な問いや内省が込められているからだ。

ホモサピエンスとしてのわれわれ人間は、サルと別れて誕生してからの長い歴史の中で、物質的には飛び抜けて豊かな生活を送っている。 その一方で、地球の資源や環境はもう破局的な危機に陥っている。 しかし、多くの人々はとりあえずの日常的な小さな満足と安全を見いだして、そのことに無感覚だったり、見て見ないふりをしたり、特に豊かな人は現状を肯定的に正当化して強引に突破しようとしていたりする。

しかしだからといって、相次ぐ自然災害や大事故、テロや戦争への不安を、だれでも程度の差はあっても全く感じないわけにはいかないだろう。 川久保は自分の作品について「力強いもの、新しいもの」としか語ってこなかった。

その力強さというのは、多くの人がぼんやりとは感じていることを決して見過ごさずに問い続け、その現段階での到達点でもあり次への出発点として、服という形で表現したことなのだと思う。 そのためには、服についての決まり事や形式化した表現スタイル、商業主義的な妥協を断固として拒否することが必要だった。

とはいえ今回の第二幕の服は、女性服がもつ美しさも十分に兼ね備えていることも事実なのだ。 第三幕のオペラ公演で登場する服は、舞台衣装ということになる。 伝統的なオペラの衣装は、過剰でいくぶん悪趣味ではあるとしても、服がもつ生気に満ちた輝きや美しさがあることも否定はできない。 川久保は多分、衣装の解体には当然喜んで手を貸すとしても、そうしたことも見逃しはしないだろう。

壊したほうがいいものは徹底的に壊しながらも、その中に潜む再生するべきものに目を向けること。 川久保の服の表現には、そういう否定と肯定の二重の視点が込められている。 なぜかといえば、肯定できるものの中に未来への救いが見いだせるかもしれないからだ。 そして、肯定できることは、伝達の道具としての言葉では表現できないのだと思う。 ウィーン国立歌劇場での "衣装" がどんな風に登場するのか、いまから楽しみでしかたない。 (上間常正、asahi = 11-11-19)


国民祭典で涙した雅子さま 母譲りの洗練されたファッションセンス

9 日、天皇陛下の即位を祝う「国民祭典」が行われた。 人気グループ・嵐やピアニストの辻井伸行さんなどによって披露された奉祝曲「Ray of Water」を鑑賞していた皇后雅子さまが涙を払う様子が映像で流れると、報道機関は一斉に「雅子さま感激で涙ぐまれ(FNN PRIME)」、「皇后さま、涙ぬぐう場面も(朝日新聞デジタル)」、「雅子さま右手で頬の涙ぬぐわれる(デイリースポーツ)」と報じた。 長引く療養生活へのバッシングがあったとはいえ、即位後は雅子さまの輝きが増し、人気も世間の注目度もますます高まっているようだ。

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かつては愛用していたブローチが大流行するなど、洗練されたファッションセンスが話題になることも多かった雅子さま。 ここ数年は淡い色を基調とした装いが多かったが、最近は鮮やかな色を選ぶ機会も増えたようだ。

日焼けした肌にショートボブ、トレンチコートを颯爽と着こなす「かっこいい雅子さま」を知る世代から見ると、グレーやクリーム色など淡い色よりも、黄色やブルーなどの鮮やかな色の方が断然雅子さまらしく、表情もいきいきと輝いて見える。

例えば、今年 9 月に茨城で行われた国民体育大会の総合開会式で着ていたスーツのロイヤルブルー。 結婚前からよく着ていた深みのある青は、「雅子さまの色」と認識している人も多いようで、公務などでこの色の服を着た写真が SNS に上がると「雅子さまのためにあるような色」、「昔、雅子さまに憧れて同じ色のストールを買った」などのコメントが並ぶ。

雅子さまのファッションについて、「衣装に鮮やかな色を取り入れるのは、外交官夫人として華やかな場に出ることが多かったお母様譲りのセンスだと思います」と語るのは、60 余年にわたって皇室取材に携わってきた皇室ジャーナリストの渡邉みどりさんだ。

「もちろんご自分の好みも取り入れているでしょうが、雅子さまのお洋服の中にはお母さまから贈られたものも、たくさんあります。 シャネルなどの海外ブランドを愛用されているのも、お母様の影響でしょう。(渡邉さん)」

また、雅子さまの飾らない振る舞いにも、国民からの熱視線が注がれている。 たとえば、先月 22 日の「即位礼正殿の儀」の翌日、雅子さまが親交のあるデンマーク皇太子妃を赤坂御所で出迎えた際には、目上の人に対して女性が行うヨーロッパのあいさつ、「カーテシー」を忘れたことに気付いた皇太子妃の腕を取り、「そんなこと、いいのよ!」とでも言いたげな表情で笑いかけた。

こういった気さくな振る舞いについて、多くの人は「人柄が感じられる」「自然体で素敵」と好意的に受け止めている。 一方で渡邉さんは、今後は「皇后」としての立ち振る舞いが求められる場面が増えることを踏まえつつ、「雅子さまには、(皇后としての)場数がもう少し必要かもしれません。 頭のいい方ですから、美智子さまという身近ないいお手本から多くのことを取り入れて、さらに磨きをかけていかれるはず。」と、期待を寄せる。

さらに渡邉さんは、雅子さまが笑顔を取り戻すことができたのには、天皇陛下の存在が大きいという。 「天皇陛下の愛と優しさと理解があったから、雅子さまは復活できたのだと思います。 結婚期間の約半分も体調がすぐれない妻を守り続けられる男性は、そうはいないでしょう。(渡邉さん)」

26 年前の婚約内定の記者会見で明かされた、「雅子さんのことは僕が一生全力でお守りします」という天皇陛下の言葉。 嵐が歌った第三楽章「Journey to Harmony(作詞・岡田惠和)」の最後にあったフレーズが、記者には天皇陛下の雅子さまに対する気持ちそのもののように聞こえた。 「大丈夫 君と 笑ってゆく 大丈夫 君と 歩いてゆこう」 (木下昌子、AERA = 11-10-19)


即位礼正殿の儀、饗宴の儀 ロイヤルファッションの祭典 厳かな平安調装束

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10 月 22 日に行われた天皇陛下の「即位の礼」の中心儀式「即位礼正殿(せいでん)の儀」と「饗宴(きょうえん)の儀」では、皇室に伝わる装束などについてもマスコミでさまざまに報じられ、海外の王族のドレスなどにも注目が集まった。 何かの機会があれば、ちょっとワンポイントだけでもまねしてみたい気もするロイヤルファッション。 改めて振り返ってみた。

即位礼正殿の儀の際に天皇陛下が身につけられていたのは「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」と呼ばれる装束。 平安時代、嵯峨天皇が天子の御服と定めて以来、天皇のみが着用できる色として伝わってきたという。 頭にかぶられる「立纓(りゅうえい)の御冠(おんかんむり)」も天皇を象徴する冠だ。

多くの女性の注目を集めたのは、皇后さまをはじめとする女性皇族方が身につけられたいわゆる十二単(ひとえ)。 皇后さまは、一番上の御唐衣(おんからぎぬ)が白と萌葱(もえぎ)色。 その下の薄紫色の表着(うわぎ)には、皇后さまのお印「ハマナス」の紋(もん)が入っていた。

秋篠宮妃紀子さまの十二単には、皇室を象徴する「菊」と秋篠宮さまのお印である「栂(つが)」の紋。 長女の眞子さま、次女の佳子さまは、初めて十二単を身につけられ、その初々しいお姿も話題に。 ちなみに女性皇族の十二単のご着用は、即位儀礼と結婚の際に限られるという。

儀式には 191 の国や機関などから王族、元首や首脳級の代表らも参列。 世界の VIP、特に王族たちのスタイルは、大いに注目を集めた。 日本で一番有名なのは、やはり英国のチャールズ皇太子。 余裕のいでたちとスタイルが印象的だった。

ただ、平成 2 年のとき参列した際には、当時のダイアナ妃も一緒だったのに対し、今回はカミラ夫人は同伴せず、一人での出席になった。 デンマークのメアリー皇太子妃はマント・スタイルのドレス姿で、インターネットなどで話題になった。 ブルネイのマティーン王子は SNS のインスタグラムも人気だという。

テレビ番組やインターネットのサイトでは、海外の王族のファッションを解説するものもあり、日本の一大行事は、ロイヤルファッションの祭典にもなったようだ。 今月 10 日には両陛下が都内をパレードされる「祝賀御列(おんれつ)の儀」が行われる。 皇后さまがどんなドレスで臨まれるか、いまから多くの人が楽しみにしている。 (sankei = 11-3-19)


"アパレル不況" 下の祝祭、東京コレクションから考えること

ファストファッションと呼ばれる安い服がよく売れているのに、ずいぶん前から "アパレル不況" と言われているのはなぜか? それは簡単に言えば、百貨店などで売られている中間的な値段の服が売れなくなったり値段が下がったりしているからだ。 そして、その結果がどうなったかと言えば、街で見かける人々の装いが以前と比べて安っぽくて、少しだらしなく見えるようになってしまったことだろう。

服装にどれだけ関心があるか、どれだけお金をかけるかはもちろん個人の自由だし、多様であってよい。 しかし全体としてレベルが下がってもいいというわけではない。 服飾史からすれば、ファッションがつまらない時というのは戦争や内乱の時とか、ファシズム体制下とかのロクな時代ではなかった。

時代と関わりながら、毎日どんな服を着るか

先週まで 2020 年春夏の東京コレクションが開かれた。 多くの人がどれだけ関心があるかは別として、発表された服は、少なくともどれも決して安っぽくもだらしなくもないことは確かだ。 "アパレル不況" 下のファッションの祝祭とも言える催しなのだが、なくなるようなことがあってはいけない祭りなのだと思う。 なぜなら、この祭りは、人が時代と関わりながら毎日どんな服を着るか、ということを考えるためのヒントを示しているからだ。

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そんなわけで、着られる服との観点から、今回の東コレの新作をいくつか紹介する。 ベテランと中堅のブランドが、素材や仕立ての完成度ではやはりみるに値する。 まずタエ・アシダは、シンプルで初夏らしい軽やかな色使い。 キンギョやコイの柄、トカゲの刺繍など自然のモチーフによる細やかな季節感が目を引く。 ショーの冒頭に登場したシュールでポップな図柄の T シャツとカラフルなペイント柄のエレガントなロングスカートも、沈みがちな今の時代に何を思い出せばよいのかとのヒントを与えてくれる。

ヒロココシノの楽器をテーマにしたコレクションも秀逸だった。 ピアノの鍵盤の白黒のシャープな直線と音符や弦楽器の曲線模様をコラージュしたような図柄や、白黒のモノトーンとネオンカラーの組み合わせ。 平面的な素材と立体感のある素材の組み合わせも。 一つの服の中に幾重にも込められた対立する要素が生み出す刺激的な躍動感が、見る人を元気にさせてくれる。

中堅の代表といってよいハイクは、トレンチコートなどの男性服のアイテムとフェミニンな修飾的要素を抜群の感度でバランスさせた服。 たとえば、淡いベージュのマントのようなコートと毛足の長いフリンジのスカートの組み合わせや、コートのベルトを長いリボンのように前に垂らした着方が、凛とした女性像を感じさせる。 まだ小規模だが、独自の新しいやり方で服作りをしている新進ブランドも増えてきている。 その中では、前回の 2019 年秋冬のコレクションでもこのコラムで書いたマラミュートをまた取りあげたい。 服作りの姿勢は一貫しつつ確実に前に進んでいると思えるからだ。

前回の「風」に対して、今回のモチーフは「波」。 この波は、アウトドアの爽快感(海)とインドアのリラックス感(陸)の接点としての浜辺に打ち寄せる、波のイメージのようだ。 デザイナーの小高真理は「その間で日々折々にわき上がる気分や感覚を切り取るように、デザインを展開した」という。 海と陸の関係は、自然と生き物としての自分との関係でもあるのだろう。

ベージュから茶色、緑、ブルー、灰色と変化する繊細な色の展開も、自然と自分の内部の関わりを暗示しているかのようだ。 波は絶えず打ち寄せていて、どれも 1 回限り。 安らかで楽し気な波もあるし、突然の激しいお化け波もある。 そんなざわつく波の在りようを、肯定的に受け止めて表現しようとしている。 たとえば、ニットのシャツと上着、アシメトリーで揺れる緑のロングスカートの組み合わせからは、強い波風の浜辺でどこか安らぎを感じながら内省的な思いにひたっているイメージが感じ取れる。

小高の手法の特色は、このような感覚的なイメージを、得意のニットの技法や新たなスポーツ素材を使うことで、理詰めに表現することだ。 今回はカットロスを出さない無縫製の生地使いなどに挑戦している。 それでいて、全体として手法を前回より絞りこんでいるため、服の持つ力が強くなった印象を受ける。

紹介したブランドに共通しているのは、それぞれの感覚と手法で、時代の今の状況にきちんと向き合おうとしていることだと思う。 ベテランや中堅の服からは、成熟しながらも若々しさを失ってはいない姿が、若手の服からは、たとえ未熟でもきちんと考えようとしている姿勢が伝わってくるのだ。 そんな服を選ぶことは、内面的にその服とつながることになるのかもしれない。 (上間常正、asahi = 10-28-19)


クールジャパン機構、日本人が手掛ける NY 発ファッションブランド「エムエムラフルアー」に 20 億円出資

クールジャパン機構(海外需要開拓支援機構)が 10 月 2 日、日本のテキスタイルを活かしたファッションブランド「エムエムラフルアー(MM. LaFleur)」を展開する MM. LaFleur Inc. (以下、エムエムラフルアー)に対し約 20 億円を出資すると発表した。

エムエムラフルアーは、CEO のラフルアー宮澤沙羅とチーフクリエイティブオフィサーの中村美也子が 2013 年にニューヨークで設立。 日本のテキスタイルを用いたシンプルなデザインが特徴で、幅広いサイズのアパレルと、靴やベルト、ジュエリーを含むアクセサリーを 75 - 495 ドルの価格帯で提供している。 現在は自社 EC をはじめ、全米 8 ヶ所の実店舗、ポップアップなどで販売。

ウォッシャブルで伸縮性に優れるなど、高品質かつ高機能なウェアがニューヨークを中心にアメリカの働く女性たちから支持を集めている。 また、スタイリストに直接相談しながら試着しオンラインで発注できるサービスや、よりパーソナライズされたスタイリングを提案する VIP 向けサービス「Kizukai」を提供するなど、働く女性たちのライフスタイルやニーズに合わせたビジネスモデルを展開している。

今回の出資によりエムエムラフルアーは、日本の素材を活かしたオフィスカジュアルに対応する商品ラインナップの拡充や、マーケティングの強化を図る。 また、PC が入るハンドバッグやバックパックなど消費者のニーズに対応した新商品の開発を検討しているという。 将来的に欧州やアジア地域などへのグローバル展開を見据えており、2020 年春には日本、カナダ、イギリス、オーストラリアなどで EC サイトを通じた取り扱いを開始する予定。

宮澤 CEO は「日本にいない期間が長いので、まずはマーケットのことを色々と知る必要があるが、将来的には EC で購入する前に試着ができるショールームのような場所を日本で作れたら」と話し、日本国内での事業拡大にも意欲的な姿勢を見せた。

クールジャパン機構は出資の背景について、働く女性のニーズに応じたファッションブランドの市場拡大に着目し、日本の高い技術やテキスタイルの魅力を発信できるファッションプラットフォームを投資対象のひとつとして検討していたと説明。 クールジャパン機構として、同ブランドと日本各地の生地メーカー間の取引をサポートすることで、日本の技術から生み出されるファッションの魅力をグローバルに発信するとともに、国内の繊維産業の発展に貢献するという。 (FashionSnap = 10-2-19)