「1 日 2 往復のみ」空港の空いた滑走路で撮影会

島根県萩・石見空港利用促進対策室は、17 - 23 日に石見空港(益田市)の羽田便を利用した人を対象に、1 日 6 組限定の滑走路での写真撮影会を企画した。 1 日に 2 往復だけという運航便数の少なさを逆手に、立ち入り制限区域に入れる希少さをアピールし、「結婚記念日など人生の節目に記念の一枚を」と呼びかけている。

石見空港では、滑走路をコースに盛り込んだハーフマラソン大会や自転車イベントが定期的に開かれているが、参加者自身が滑走路で撮影することは禁じられている。 今回は、空港利用を促進しようと企画した。 通常は、保安上の理由で滑走路への立ち入りが制限されているため、行政機関の関与や、万一、緊急着陸が発生した場合には参加者を 10 分以内に撤収できる態勢の整備など、保安上の問題をクリアすることで実現した。

非常時に即応できるように、撮影会で参加者の誘導を担当する島根県萩・石見空港利用促進対策室の職員 4 人が、島根県石見空港管理所の講習を受講。 必要な知識を確認する試験にパスしてイベント期間限定の立ち入り許可証を手に入れた。 撮影は、滑走路や駐機場に飛行機がない午前 8 時 30 分 - 10 時 30 分、午後 1 時 30 分 - 3 時 30 分のうちの 1 時間程度、ターミナルビル正面付近の滑走路で行う。 ビルと撮影場所の間は車で移動する。

参加できるのは、17 - 23 日に羽田便を利用する人とその家族など。 結婚記念日や長寿の祝いなどでの撮影を想定している。 参加料は無料だが、希望者には有料で地元のプロのカメラマンを紹介する。 また、申し込めば無料で石見神楽に登場する神や鬼と一緒に撮影することもできる。 島根県地域振興部で石見空港を担当する湊直樹次長は「ほかでは体験できない珍しい企画。 心に残る自慢の一枚を撮ってほしい。」と話している。

希望者は 12 日までに市観光協会へメール (info2@masudashi.com) かファクス (0856・23・1232) で申し込む。 定員(1 日 6 組)になり次第締め切る。 問い合わせは同協会 (0856・22・7120)。 (立山光一郎、yomiuri = 9-7-18)


糸車ほしい … 民具の処分告知に希望者殺到 鳥取の資料館

鳥取県中部に伝わる民具などを収集・展示する同県北栄町の町立資料館「北栄みらい伝承館」。 増えすぎた収集品の処分を前提にした「お別れ展示」を開催し、希望者には譲り渡すと告知したところ、全国から応募が殺到。 展示品の 8 割が引き取られることになった。 譲渡は珍しい試みで、収集品の増加に悩む小規模な博物館や資料館にも、ヒントになりそうだ。

お別れ展示の終了まであと 2 日となった 8 月 24 日、展示会場の北栄町役場旧北条庁舎。 江戸時代のおけや乗り物・駕籠(かご)のほか、昭和の蓄音機やひな人形などが所狭しと置かれていた。 なかには高さ 1.5 メートルほどの神輿(みこし)もあり、処分対象の約 580 点すべてがずらりと並んでいた。 従来の企画展では来場者は主に地元住民。 だが今回は全国から訪れたといい、担当者は「譲渡の効果がこれほどとは …」と驚いていた。

同館は 1990 年に開館。 地元特有の農具「倉吉千歯(千歯こき)」や糸車、玩具などを収集してきた。 収集品は現在 2,200 点ほどに上り、約 420 平方メートルの館内と倉庫に収容するには限界に近い数という。 同館の杉本裕史館長は、「集めたくても新たな物を入れられない状況」と話す。 (鈴木峻、asahi = 9-4-18)


ブラジル人、増え続ける出雲 … 職求め家族で移住

島根県出雲市で暮らす外国人が増え続けている。 最も多いブラジル人は 7 月末現在で 3,230 人で、前年同期比 937 人増となった。 これに伴って急増している日本語指導が必要な児童・生徒のために、市は 10 月から日本語指導員の勤務時間を増やすことを決めた。 市によると、7 月末現在の外国人住民 4,385 人のうち 73.7% がブラジル人で、中国人が 6.6%、ベトナム人が 5.6%、フィリピン人が 4.2% と続く。

市は、単身で来日し、市内の製造業で働いていたブラジル人が母国から家族を呼び寄せたり、国内の他地域から仕事のある同市に一家で引っ越してきたりしたのが増加の理由とみている。 市内で日本語指導が必要な児童・生徒は 4 月時点で 141 人だったが、8 月 22 日現在では 33 人増えて 174 人となった。 そのうち、ポルトガル語を母語にする子どもは 82% にあたる 142 人で、市立塩冶小、中部小と第二中に多く在籍している。

現在は日本語指導員 16 人が各校で、児童・生徒を習熟度別に数人ずつ集め、別教室などで教えているが、来日後、初めて日本語を学ぶ子どもが急増。 指導時間が足りないことから、市は 10 月からさらに週 8 時間増やすことを決めた。 市は、関連の事業費 385 万円を開会中の市議会 9 月定例会に提出した一般会計補正予算案に計上している。 市教委学校教育課は「言葉が分からないことで、子どもたちが自信を失うことがないように支えたい」としている。

一方、同市を管轄する出雲署は、異文化を学んで理解を深めようと、ブラジル出身の市国際交流員カミーラ・イキエネさん (27) を講師に招いた講演会を 29 日に開いた。 外国人と接する機会が多い地域課員ら署員約 50 人を前に、イキエネさんは最初に、「ボン・ジア(おはようございます)」とあいさつ。 クイズを交えながら、キリスト教徒が多いことや、ごみを分別する習慣がないことなど、母国の情報を伝えた。

母国にいる父が警察官だったというイキエネさんは、ブラジルでは犯罪が多く、警察官に対してマイナスイメージを持つ人が多いことを紹介。 警察官が巡回連絡で自宅を訪れる習慣がないため、日本の警察官が各戸を訪問することについて、「ブラジル人は事件が発生したと勘違いして不安になる。 『大丈夫ですよ。 心配しないで。』と声を掛けるのが大事。」と話した。

ブラジル人住民が多い地域を受け持つ出雲市駅前交番の渡野翔輝巡査 (21) は「巡回連絡で、けげんな表情をされた背景が分かった。 ソフトな印象に見えるよう、ポルトガル語のあいさつやジェスチャーを交えて話してみたい。」と語った。 (佐藤祐理、yomiuri = 9-1-18)


地銀の支店撤退に「対抗」、町が預金を全額解約 鳥取

鳥取県日南町(増原聡町長)が、地元の地銀・鳥取銀行(平井耕司頭取)に預けていた約 5 億 6 千万円を全額解約した。 同銀が町内から支店を撤退すると発表したことへの「対抗策」。 収益力回復のため支店の再編を進める地銀側と、住民の利便性低下に危機感を抱く自治体側が対決する構図になっている。

発端は 29 日、鳥取銀行が県内外の 5 店舗を移転すると発表したこと。 日南町内に唯一置いている生山(しょうやま)支店を隣接する日野町に移転する内容が含まれていた。 支店は来年 1 月に移転し、現金自動出入機 (ATM) が残る。 町側は反発。 増原町長は 30 日、町の預金を全額解約して別の二つの金融機関に預け直したほか、町職員全員に向けて給与の振込口座が鳥取銀行の場合は別の金融機関に変更するようにお願いするメールを送信した。 (asahi = 8-31-18)


国土交通省、自動運転実証実験の島根での結果公表

人による操作、1.5 キロに 1 回 路肩の車や歩行者検知で
128.7 キロを無事故で走行

国土交通省は 2018 年 8 月 29 日までに、2017 年 11 月に島根県飯南町で実施した自動運転実証実験の結果を発表した。 発表によれば、実証実験では 128.7 キロを見事走行したものの、その中で人間が操作を行った場面が 93 回あった。 単純計算すると、1.5 キロメートルにつき 1 回、人間が介入したことになる。

伝えられるところによると、93 回の操作のうち、路肩の車を避ける操作が 52 回、対向車とすれ違う際の操作が 33 回、歩道のない道路で歩行者などを検知したときの操作が 8 回だった。 飯南町は住民の移動以外に、町内のスキー場に向かう観光客や貨物集配といった側面でも自動運転の技術を活かす方法を検討中だとしている。 (自動運転ラボ = 8-30-18)


島根県オリジナルブドウ「神紅」がお披露目

県が新たに開発した皮ごと食べられる種なしブドウ「神紅(しんく)」が 23 日、県庁でお披露目された。 香りがよいシャインマスカットと赤いベニバラードをかけあわせたもので、糖度がシャインマスカットよりも高い 20 度以上あるのが特徴だ。 県農産園芸課によると、神紅の開発に着手したのは 2007 年。 消費者に人気がある、「高糖度」、「赤色」、「皮ごと食べられる」、「種なし」を目指した。 18 年に入り、品種登録を出願した。 名称は公募で選ばれ、新品種の鮮やかな「深紅」の色合いと、神話や神楽の「神」を掛け合わせたという。

現在、県内外の市場でどのような房の大きさや売り出し方がよいかなどについて調査中。 卸価格はシャインマスカット並みの 1 キロあたり 1,500 円を目指したいとしている。 今年から出雲市などの生産者のもとで苗の植え付けを始めており、実際に店頭に並ぶのは 20 年夏の予定。 試食した溝口善兵衛知事は「甘くて酸味は少ない。 食べやすいですよ。」と PR していた。(内田快、asahi = 8-25-18)


島根県松江市と日本ユニシス、地域データと IoT を活用した観光マーケティングの実証実験を開始

島根県松江市と日本ユニシスは、AI で統合された地域データと IoT 技術を活用した観光マーケティングの実証実験を 8 月 29 日から開始する。 松江市は、これまで松江市に関する統計データや統計関連図書の情報をオープンデータ化するなど、データ活用による地域活性化に向けた取り組みを推進してきた。 一方、日本ユニシス総合技術研究所では、「幸福度ランキング」や美術館の来館者分析など、地域の?える化に取り組んでいる。

今回の実証実験では、松江市が持つ観光資源や情報発信力と、日本ユニシスの技術を組み合わせ、データを活用した観光マーケティング方法の確立を目指す。 具体的には、松江市の様々な機関から Web 上で発信されている地域データと、日本ユニシスの「人流解析サービス JINRYU」によって採取された松江歴史館内の行動および属性データを、地域データ収集基盤へ統合。 AI で活用できるデータに変換した後、データを分析し、施策の立案に活用する。

今後松江市と日本ユニシスは、同実証実験を通じて得られた知見を基に、地域データの収集・活用と施策の効果測定を円滑に実行できる仕組みを作り、データに基づく観光マーケティングの継続的な実施を目指していく。 (MarkeZine = 8-24-18)


秋の隠岐 お得乗船券 千枚限定 島根

本土 - 隠岐間のフェリー 2 等往復乗船券と隠岐での観光体験利用券をセットにした「おき得乗船券」の予約受け付けが、20 日に始まった。 観光体験の際に、片道運賃に相当する割引が受けられる。 千枚限定。 夏休み後の観光客誘致対策として、隠岐観光協会が初めて企画した。 有効期間は 9 月 1 日から 10 月末まで。 ただし、本土への帰りのフェリーは、隠岐行きに乗船した翌日から 6 日以内なら 11 月でも利用できる。 高速船の利用には追加料金が必要になる。

観光体験利用券は観光船やガイドツアーなど 40 種以上のメニューで使える。 シーカヤックで海岸線の洞窟を巡るツアーやサザエカレー作り体験など、隠岐ならではの内容もある。 隠岐観光協会長を務める隠岐の島町の池田高世偉(こうせい)町長は 20 日、予約開始に合わせて松江市の松浦正敬市長らを訪ね、「ぜひ松江の皆さんに利用していただきたい。 今年の利用状況を見て来年以降の継続も考えたい。」と話した。

大人(中学生以上) 5,940 円、小人(小学生) 2,970 円。 大人 3 千円分、小人 1,500 円分の観光体験利用券がつく。 予約、観光体験メニューの確認は隠岐汽船の ホームページ から。 問い合わせは隠岐観光協会 (08512・2・1577) へ。 (長田豊、asahi = 8-21-18)


工作や模擬運転に挑戦 JR 木次駅でイベント 島根

JR 木次線ににぎわいをつくろうと、雲南市木次町里方の木次駅で 19 日、イベント「がたん♪ごとん♪き●(● = ハート、すき)駅」が開かれた。 工作体験や運転シミュレーター体験を親子連れら約 300 人が楽しんだ。 市内の女性ボランティア団体「サンカクカフェ」の主催。 駅待合室を主会場に、子どもたちが電車の貯金箱や段ボールの「キハ 120 (JR 西日本のローカル線用車両)」作りに挑んだ。 キハ 120 は塗料で色づけしたり絵を貼り付けたりして仕上げた。 車輪もあり、上に乗って駅前広場を走らせると、子どもたちは大喜びだった。

駅近くの木次列車支部では運転シミュレーター体験があり、JR の運転士が実際に練習で使っているシミュレーターを子どもたちが操作した。 ディスプレーに模擬画面が写り、左右のレバーで加速したり止まったりできる。 大阪市から出雲市に家族で里帰り中という高野颯(はやと)君 (5) は「難しくなかった。 本当の運転はもっと難しいと思う。」と得意顔だった。 サンカクカフェ代表の岸本寛子さん (41) は「これだけたくさんの人に来ていただき、木次線にも大勢乗っていただき大成功だったと思う」と笑顔で話した。 (奥平真也、asahi = 8-20-18)


島根・津和野の盆踊り、最終日 黒頭巾と白装束に身を包み

黒頭巾と白装束に身を包んで静かに踊る島根県指定無形民俗文化財の盆踊り「津和野踊り」が 15 日夜、城下町の風情が残る同県津和野町でクライマックスの最終日を迎えた。 地元住民や観光客ら約 200 人が、太鼓や三味線のゆったりとした演奏に合わせて踊った。

津和野踊りは毎年 8 月 10 - 15 日に開催。 保存会によると、江戸時代に同町一帯を治めた津和野藩主の亀井家が戦国時代に、奇襲のため、黒頭巾と白装束で甲冑や刀を隠した兵士を敵城下の盆踊りに潜入させ、勝利したという伝承が由来となっている。 津和野公民館によると、昨年の最終日には約千人が訪れた。 (kyodo = 8-15-18)

〈編者注〉 上記の伝承云々は、無理なこじつけではないかと感じます。 黒頭巾や深い笠で顔を隠す、暗い響きの音曲で静かに舞い踊る風習は、日本各地に残っています。 亡者になり替わって踊る、正しく「盆踊り」の原型だったと思われます。

その暗さゆえ、むしろ '明るく踊り、亡者に元気な生者の姿を見て貰う' 現在の形に次第に変化していったと考える方が、むしろ自然ではないでしょうか。


SL 戻れず、観光ピンチ 山陽線寸断で島根・津和野

西日本豪雨の影響で、山口県と島根県を結ぶ JR 山口線の観光列車「SL やまぐち号」の運休が続いている。 山陽線が寸断され、客車をけん引する蒸気機関車 (SL) が、回送中だった広島市などから戻れなくなったためだ。 終点・津和野駅がある島根県津和野町では観光客が減り、商品券の配布といった対策に乗り出した。

「豪雨による観光の自粛ムードで広島からの客が減ったところに、やまぐち号の運休が重なった。 案内窓口を訪れる人はほぼ半減です。」 津和野町観光協会の金子成一郎事務局長は窮状を訴える。 町は豪雨で大きな被害はなかったが、駅前の飲食店「みのや」の生垣真由美店長は「通常の土日に比べ 7 月の売り上げはほぼ半分しかない」と明かした。

やまぐち号は町にとって重要な観光資源だ。 今年は 3 - 12 月の土日を中心に新山口(山口市)−津和野間を 1 日 1 往復する計画で、昨年 9 月以降、津和野行きは 5 両の客車が毎回ほぼ満員の状態だった。 運行日は SL 目当てに数百人の子供連れらも町に詰め掛けた。

JR 西日本によると、7 月上旬の豪雨発生時、やまぐち号をけん引する SL 2 台のうち、車軸に不具合があった主力の C57 形は修理のため京都市の車両基地に入っており、もう一方の D51 形も北陸線を走る別の観光列車に活用するため広島市内を回送中だった。 JR 山陽線は土砂崩れなどの影響により現在、広島県の三原 - 海田市間と山口県の柳井 - 下松間が不通となっており、2 台は山口線に戻れない状態が続いている。 (sankei = 8-13-18)


韓国・晋州の中学生、松江で草の根交流 島根

松江市と友好都市の韓国・晋州(チンジュ)市から来日した中学生 9 人が 5 日、松江歴史館(殿町)で和菓子作りと茶道を体験した。 ホームステイ先の松江市の中学生 9 人も一緒に、チャレンジした。 両市は文化やスポーツで交流を続けてきたが、「竹島」をめぐる反日感情の高まりから、2016 年まで途絶えていた。

両市の中学生は、松江歴史館内の「喫茶きはる」の菓子職人で現代の名工の伊丹二夫(つぎお)さん (83) から、朝顔や菊の形の和菓子作りの指導を受けた。 「和菓子は芸術です。 心を和ませる日本の文化です。」という伊丹さんの説明に中学生らは深くうなずいていた。 続いて行われた茶道は歴史館の茶室で行われ、模範のお点前を見た後、慣れない正座に苦労しながら、先ほど作った菓子を食べながら、抹茶を飲んだ。 韓国には正座の習慣はないという。 (奥平真也、asahi = 8-11-18)


島根銀、建設業向け債権が回収不能の恐れ 2 億 4,800 万円

島根銀行は 9 日、取引先の建設業、山本工務店(島根県出雲市)が同日付で銀行取引停止処分となったことを受け、債権取り立て不能か取り立て遅延の恐れがあると発表した。 貸出金は 2 億 4,800 万円。 担保などで保全されていない 5,000 万円は 2018 年 7 - 9 月期に引き当て処理する。 18 年 4 - 9 月期と 19 年 3 月期の業績予想は変更しないという。 (nikkei = 8-9-18)


<仙台七夕まつり> 誘客、空路で島根 ブース設営「しまねっこ」も登場

地域航空会社フジドリームエアラインズ(FDA、静岡市)の仙台 - 出雲線が 4 月に就航したのを受け、しまね観光大使の千原実咲さん (24) ら島根県の観光キャラバンが 7 日、仙台市内で PR 活動を展開した。 県庁で記者会見した千原さんは出雲大社(島根県出雲市)、国宝の松江城といった見どころを紹介。 「東北からたくさんの人に訪れてもらい、魅力を堪能してほしい」と呼び掛けた。

仙台七夕まつり(6 - 8 日)に合わせ、青葉区の勾当台公園市民広場にブースを開設。 縁結びを願う人々の信仰を集める八重垣神社(松江市)の鏡の池をモチーフにした占い体験コーナーなどで「ご縁の国しまね」を PR している。 仙台 - 出雲線は 6 月末までに約 9,600 人が利用し、搭乗率は目標の 65% を上回る 86.9% だった。 (河北新報 = 8-8-18)


日高のり子、ギターウルフ セイジ、近藤夏子が島根県ふるさと親善大使「遣島使」に就任

声優の日高のり子、ギターウルフのセイジ、シンガーソングライターの近藤夏子の 3 人が島根県のふるさと親善大使「遣島使」に就任し、8 月 6 日、島根県庁で島根県知事から委嘱状を交付された。 「遣島使」は、島根県とつながりが深く、島根に愛着を持つ人物を対象に、知事が委嘱。 7 - 9 世紀に日本と唐の交流の使者として活躍した「遣唐使」にちなみ、 島根と全国との人と文化の掛け橋になってほしいとの想いを込めて命名された。

今回委嘱された 3 人と島根県との関係は、日高のり子は平成 8 年から 15 年 3 月まで島根県提供の FM ラジオ番組『アースコンシャスドリーム』のパーソナリティを務めたほか、島根県を舞台とした青春サスペンスゲーム『√Letter ルートレター』の主人公・文野亜弥の声優を務めている。

ギターウフルのセイジは、長崎県生まれで小学 5 年生の時に松江に引っ越し、高校まで過ごした同地の古墳の丘古曽志公園にて、平成 29 年にギターウルフ主催のライブイベント『シマネジェットフェス』を開催。 今年も 9 月 29 日に開催が決定している。 そして近藤夏子は島根県大田市出身で、平成 27 年から「石見の国おおだ観光大使」も務めている。 (ニコニコニュース = 8-6-18)


地方創生プロジェクト初! 体験ツアー企画始動!

島根県 x JAL x スカロケ移住推進部「JAL で行く! 島根の女子旅 田舎体験ツアー」

[TOKYO FM]

『Skyrocket Company』(月 - 木 17:00 - 19:00)内 毎週木曜 18:25 〜

TOKYO FM では、平日ワイド番組でラジオの中の会社『Skyrocket Company』内(『Skyrocket Company』内毎週木曜 18:25〜)というコーナー発、島根県、日本航空の協力のもと、9 月 28 日(金)、29 日(土) 1 泊 2 日の女子旅ツアー「JAL で行く! 島根の女子旅 田舎体験ツアー」を開催します。 応募締切は 8 月末まで。 ツアーの模様は 10 月 4 日(木)の同コーナー内でオンエア予定です。 どうぞお楽しみに!

◆ 出雲大社、野菜収穫体験、地元の方々と交流 … 田舎暮らしの魅力を感じよう!

『Skyrocket Company』内で放送中の「スカロケ移住推進部(毎週木曜 18:25〜)」では、「地方への移住(U ターン、I ターン、J ターン等)」について「TURNS (ターンズ)」プロデューサー堀口正裕を迎えてリスナーとともに考えていくコーナーです。

今回、同コーナー発で島根県、日本航空の協力のもと、9 月 28 日(金)、29 日(土)、1 泊 2 日の女子旅ツアー「JAL で行く! 島根の女子旅 田舎体験ツアー」を開催します。 これは、出雲大社や雲南市の畑で野菜の収穫体験、神楽鑑賞や地元の方々との交流会等を通して「田舎暮らしの魅力」、「移住先としての島根県の魅力」に触れてもらうというものです。 参加費は 20,000 円(税込/人)。 パーソナリティで「秘書」の浜崎美保も参加します。 ご応募は『Skyrocket Company』 の番組 HP から。

なお、このツアーの模様は 10 月 4 日(木)の同コーナー内でオンエア予定、 JAL 機内誌『SKYWARD』にも掲載予定です。 どうぞお楽しみに!

■ TOKYO FM「地方創生推進プロジェクト」とは

TOKYO FM は、日本国内最大の放送ネットワーク(JFN : JAPAN FM NETWORK)の基幹局として、従来より全国各地域の動向に関心を払い、時に各局と連携をとりながらその地域の歴史的、文化的波力を発信する特別番組の放送などを通して、地域と首都圏感の相互情報交流に努めてまいりました。

さらに、2014 年度より、日本政府が「地方創生」を重要政策と定め、各方面での様々な検討を開始するタイミングで、TOKYO FM「地方創生推進プロジェクト」を設立いたしました。 同プロジェクトを通して、地方自治体および関連団体や地元企業、地域住民の方々へメディアとして最大限に協力し、「地方創生を支援する No.1 メディア」であることを目指し、実践してまいります。

具体的には昨年 1 月からスタートした瀬戸内エリアのブームアップ拠点番組瀬戸内のブームアップ促進・拠点番組『NAGOMI Setouchi』や、昨年 10 月からは平日ワイド番組『Skyrocket Company』内「スカロケ移住推進部」にて、岡山県、鳥取県などの地方自治体とコラボレーションしながら、「地方での生き方」、「移住」について考えていくコーナーを放送しています。 (PR Times = 8-1-18)


ブルーベリー、あま〜い 園児ら摘み取り 島根・益田

益田市匹見町匹見のブルーベリー園で 28 日、匹見小・中学や市内の明星保育園の子どもと保護者ら約 40 人が摘み取り体験を楽しんだ。 30 アールの同園は同町萩原地区の住民らで作る会社が 17 年前に旧匹見町から譲り受け、ジャムなどの加工品を製造している。 高齢化で収穫や加工が負担になってきたため、今年から匹見峡温泉やすらぎの湯と連携し、観光農園も開くことにした。

子どもたちは開園行事に招待され、熟れた実を味わった。 阿部愛実ちゃん (5) は「甘くておいしい。 おうちへのお土産にいっぱい取ります。」と喜んだ。 8 月 26 日まで。 同 7 日と月曜(同 13 日を除く)休園。 園内食べ放題で温泉入浴とのセットが中学生以上 1,500 円(持ち帰り 1 キロ含む)、小学生 700 円(同 500 グラム含む)。 やすらぎの湯 (0856・56・1126)。 (竹内之浩、mainichi = 7-29-18)


島根県 17 年分木材生産量 6 年で倍増 バイオマス発電など

島根県内の 2017 年の木材生産量が、助成制度の拡大や木質バイオマス発電所の稼働などを背景に 60 万 8 千立方メートルとなり、県が林業振興策を強化する前の 11 年に比べて倍増した。

新たな森林管理システムを実現するための森林環境譲与税の開始を 19 年度に控える中、県が長期ビジョンで掲げる年間 80 万立方メートルの目標達成に向け、担い手確保や製材所の維持、拡大などが課題になっている。 県農林水産部によると、17 年の県内の木材生産量は 11 年の 31 万 4 千立方メートルから増え、増加率は 1.94 倍となり、全国平均 1.37 倍を上回った。 (山陰中央新報 = 7-26-18)


「ノスタルジック山陰」 鳥取県・島根県・JR グループ、7 - 9 月で山陰デスティネーションキャンペーン展開中

鳥取県、島根県と JR グループでは、大型観光キャンペーン「山陰デスティネーションキャンペーン」を 7 月 - 9 月に展開中。 2018 年は、鳥取県では伯耆國(ほうきのくに)「大山(だいせん)開山 1,300 年祭」、島根県では「不昧公(ふまいこう) 200 年祭」などの記念事業が展開されている。

キャンペーン期間中は、「日本の原風景」を感じることができる山陰エリアの魅力を楽しめる旅を提案していく。 キャッチフレーズは「Nostalgic San'in わすれがたき山陰」。 夏の山陰の夜を彩る「大山大献灯 和傘ライトアップ」、「松江水燈路」といったイベントや、水木しげるロードと鬼太郎列車リニューアル、新たな観光列車「あめつち」や便利なアクセスバスなどを用意した。

7 つのテーマ(おもむき・うつろい・ときめき・えにし・いざない・あじわい・たしなみ)に沿ってノスタルジックな山陰を体感できる観光素材も用意している。 さらに山陽新幹線区間で運行する「ハローキティ新幹線」とコラボレーションした観光 PR やホテルと駅商業施設でのフェア実施など、山陰関連のイベントを全国各地で実施し、山陰 DC を PR していく。 (観光経済新聞 = 7-23-18)

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旅行者が見た銀山 古代出雲歴博の学芸員が新刊 島根

絵図や銀貨などからわかりやすく世界遺産・石見銀山に迫るシリーズの第 2 作「続 石見銀山を読む」が 6 月末に出版された。 著者の県立古代出雲歴史博物館の鳥谷芳雄学芸員 (61) は「今作では江戸時代に旅行者が書いた日記にも注目しました。 銀山を歩く際のひとつのガイドブックとしてもどうぞ」と話している。 日記や紀行文は、5 章立ての内の第 2 章で取り上げられている。 主には江戸時代、銀山に来たり、近くを通りかかったりした人が記したものだ。

銀山に向かう街道にある急坂については、「いとけはしう」などと書かれたものが多く、かつても現在と同様、苦労して越えていたようだ。 銀山を支える物資供給拠点の役割を果たした港町・温泉津(ゆのつ)にある温泉での湯治について書いた日記もあり、37 日間でおよそ 209 度も入浴したとある。 当時の人の息づかいが聞こえる内容になっている。 (内田快、asahi = 7-22-18)


島根島津が本社工場増設 17 億円投資 エックス線装置製造

島津製作所の 100% 子会社で医療機器を製造する島根島津(島根県出雲市)は本社工場を増強する。 17 億 4,000 万円を投じ既存敷地内に新棟を建設し、内部に新製品の設計拠点を新設する。 2019 年 4 月の稼働予定で、エックス線撮影装置の世界的な需要拡大に対応する。 19 日に島根県、出雲市と立地に関する覚書を結んだ。

面積約 6,800 平方メートルの本社敷地内に鉄骨 3 階建て、延べ床面積約 6,700 平方メートルの新棟を建設する。 新棟は敷地内で 3 つ目の建物で、7 月上旬に着工済み。 完成後、既存棟も含めた合計延べ床面積は約 2 万 5,600 平方メートルに広がる。

新棟では主力製品のエックス線撮影装置などを製造するほか、新製品開発期間の短縮を目的にした「設計試作センター」も設ける。 島根島津は売上高非公表だが、「新棟稼働により、生産量を売上高ベースで 25 年までに現在よりも 5 割増やす計画(藤本滋明社長)」としている。 操業 3 年後までに合計 15 人を新規雇用する。 島根県は設備投資や雇用計画に対し約 1 億 9,000 万円、出雲市も約 9,500 万円を助成する。 (nikkei = 7-20-18)


豊島製作所 4.3 億円投じ島根・安来の本社工場増設

電気機械器具製造の豊島製作所(島根県安来市)は本社工場を増強する。 太陽光発電など再生エネルギー施設で使われる制御盤などの受注増を受け、敷地と工場棟を拡張する。 投資額は約 4 億 3,000 万円で、来年 3 月をめどに操業を始める。 18 日に島根県、安来市と立地に関する覚書を結んだ。

本社工場の隣接地約 4,900 平方メートルを取得し、敷地を約 1 万 2,800 平方メートルに広げた。 鉄骨 3 階建て、延べ床面積約 2,500 平方メートルの工場棟を新たに建てる。 今秋に着工予定で、工場の合計延べ床面積は現在の約 1.7 倍になる。 今後 3 年間で 13 人を新規に雇用する計画。 島根県は同社に対し約 6,000 万円、安来市も約 3,300 万円を助成する。

豊島製作所は配電盤や制御盤などの設計・製作を手掛ける。 最近、大手の発電システム会社から太陽光や風力発電施設などに使用される制御盤の受注が増えているため、工場増設を決めた。 同社の 2018 年 3 月期の売上高は約 8 億円。 工場増設による生産拡大などで、21 年 3 月期に 12 億 5,000 万円への増加を目標にしている。 (nikkei = 7-18-18)


エムティーアイの母子手帳アプリ『母子モ』が島根県奥出雲町にて提供開始

株式会社エムティーアイ

一人ひとりの子どもの健やかな成長と安心の子育て環境を ICT で支援

(株)エムティーアイが企画・開発した母子手帳アプリ『母子モ』が島根県奥出雲町にて導入され、7月13日(金)より提供を開始します。 島根県の東南端に位置する奥出雲町は、古事記・日本書記の「ヤマタノオロチ退治」でスサノオノミコトがいけにえとして差し出されたイナタヒメを助け、結ばれたとされる出雲神話発祥の地であり、日本で最も古い "恋愛結婚の地" としても知られる、豊かな自然と歴史や文化を合わせもつ神話とロマンの里です。

同町では、「安心して子育てができ、しあわせに暮らせるまち 奥出雲」を目指し、子育ての不安感と家庭の経済的負担の軽減、保育園や児童クラブの充実、仕事と子育ての両立を応援する制度の実施など、未来の担い手である子どもを、子育て家庭を中心に地域が一体となってサポートできる取り組みを積極的に進めています。

今回、ICT を活用した新たな子育て支援策として、母子健康手帳の記録から地域の情報までをスマートフォンやタブレット端末にて簡単にサポートでき、100 以上の自治体で導入されている当社の『母子モ』が採用されました。 奥出雲町では、未来の担い手であり地域の宝である一人ひとりの子どもの心身の健やかな成長を支援し、「子育てするなら奥出雲」と思ってもらえるような町づくりを進めています。

同町では、結婚や妊娠・出産・子育てなどをはじめ、様々な悩みを相談できる「結婚・子育てコンシェルジュ」の設置や、子どもの成長と保護者の支援を目的とした出産祝い金の支給、保護者が勤務などの理由により看護できない場合、病気やケガをした子どもを一時的に預かる奥出雲町病児保育施設『ほっとすてい』の開設、従業員の仕事と子育ての両立を応援する事業所を「おくいずも子育て応援事業所」と認定し支援する制度の実施など、地域が一体となって子育てしやすい環境を整えサポートする取り組みが充実しています。

今回、町の取り組みをもっと便利に活用してもらうために、子育て世代が日常的に使用する身近なスマートフォンを利用した新たな支援策として、当社の母子手帳アプリが採用されました。

地域密着型の母子手帳アプリで子育て世代をしっかりサポート!

奥出雲町に採用された母子手帳アプリは、スマートフォン・タブレット端末・PC に対応したサービスで、妊産婦と子どもの健康データの記録・管理や予防接種のスケジュール管理、出産・育児に関するアドバイスの提供など、育児や仕事に忙しい母親や父親を助けてくれる便利な機能が充実しています。

育児日記として使用できる「できたよ記念日」は、厚生労働省の母子健康手帳様式例などを元に作成し、母子健康手帳の「保護者の記録」を含む発達段階や子育てに関わる記念日を写真やメッセージと共に記録できるだけでなく、子どもの成長・発達の目安としての役割も備えています。 また、離れた地域に住む祖父母など家族との共有機能や、町が配信する地域の情報をお知らせするなど、新たなコミュニケーションツールとしても活用が期待でき、核家族化が進む若い世代にも安心して出産・子育てできる環境作りの一助となることを願っています。

島根県奥出雲町 勝田康則町長からのコメント

奥出雲町では、"結婚・子育てコンシェルジュ" による悩み事相談、"病児保育" の実施による仕事と子育ての両立支援など「子育てしやすい町」を目指して戦略を進めています。 今回、妊娠から子育て期の支援ツールとして、『母子モ』の運用を開始しました。 奥出雲町の子育て情報やアプリの機能活用し、奥出雲町で子育てを楽しんでください。 (PR Times = 7-13-18)


浸水被害、復旧遠く 江の川流域で 280 戸が断水 島根

5 日から降り続いた大雨で、床上浸水となった 200 棟を超える家屋の住民らは 10 日、後片付けに追われた。 島根県は 11 日、江津市、川本町、美郷町に職員計 132 人を派遣して、浸水した家屋の復旧作業を手伝う。

江津市の一部地域では断水も続いているほか、交通インフラの復旧も遅れている。 JR 西日本米子支社によると、山陰と山陽をつなぐ特急やくも号やサンライズ出雲号は 6 日から終日運休している。 JR 伯備線の線路の複数箇所で冠水や土砂をかぶる被害があり、復旧のめどは立っていないという。 現在、鉄道で山陽方面に出るには、山口経由のルートを使うしかない。 (市野塊)

浸水被害が相次いだ江の川流域。 江津市桜江町川越では、市内でも最も多い 82 棟が床上浸水した。 市によると、浄水場が冠水したため 8 日から約 280 戸で断水が続き、復旧のめどもたっていない。

ごみの集積場となった川越地域コミュニティ交流センター(旧川越小学校のグラウンド)。 益田市から実家の片付けに駆けつけた石橋尚人さん (30) は、水につかったテレビや冷蔵庫を持ち込んだ。 「実家は 150 センチほど浸水した。 細かい砂が入り込んだが、断水のため水で洗い出せないので大変」と困惑顔。 同センターには 1 日に 3 度、給水車が巡回する。 ポリタンクを手に訪れた原田清志さん (62) は「ライフラインが止まると不便ですね。」 水洗トイレは風呂の残り水を使っているという。 (礒部修作)

連日の大雨に襲われた川本町。 町内を流れる江の川の増水や低い土地に雨水が流れ込むなどして 59 世帯が床上浸水、4 世帯に床下浸水の被害が出た。 川沿いの尾原地区に住む坂山浩子さんは 6 日夜に町外の息子の家に避難。 8 日に戻ると、自宅 2 階まで水につかった痕跡があった。 「冷蔵庫やテーブルや食器棚などが 1 階にごちゃごちゃ転がっていた。 泥だらけで何から手をつけていいかわからない。 もうこの家に住めないかも。」 10 日は友人たちが片付けに駆けつけてくれたという。 「長いこと住んでるけどこんな経験は初めて。 怖かった。」と泥にまみれた自宅を見て首をすくめた。

近くの高齢の男性は「ずっと片付けでくたくた。 でも、広島のことを思えば、命があっただけでもよかったと思わなきゃ。」と疲れ切った表情で話した。 (杉山高志、asahi = 7-11-18)


新築タダで島根へ「U ターン家族」の現在

20 年で住居、25 年で土地がタダで手に入る

田舎でゆっくり子育てをしたい。 そんな人たちを受け入れようと、地方の自治体ではいろいろな取り組みが行われている。 島根県美郷町が取り組む「若者定住住宅」は、移住者を対象に実質無償で土地付きの住居を譲渡する制度だ。 「20 年以上の定住を条件に、3LDK の新築一戸建てを家賃 3 万円で提供。 20 年住めば住居を、25 年で土地を無償提供します。(美郷町役場・定住推進課の和田哲也氏)」

対象となるのは、概ね 40 歳以下の夫婦で小学生以下の子どもがいる家庭。 2007 年度の実施開始以来、毎年 3 - 8 棟を募集。 現在も 5 棟募集している(18 年 3 月 30 日締め切り)。 これまで 45 家族、延べ 212 人がこの制度を活用し移住した。 移住者は U・I ターンの人など県外からの引っ越し組が半々だ。

この制度を利用し、13 年に広島市から移住したのが、森下さん一家。 もともと、将来的には妻の生まれ故郷である美郷町で暮らす計画はあったものの、「若者定住住宅」のことを知り、予定を大幅に早めて移住を決断した。 「新築で、間取りや壁紙なども数パターンある中から選べる。 子どもが大きくなったときのことをイメージしながら、『どんな家にしようか』と夫婦で考えるのはすごく楽しかったですね。(森下勝彦氏)」

転入で 5 万円、町内就職で 20 万円、子ども誕生で 30 万円

よかった点はそれだけではないという。 「子育て支援が手厚いんです。 保育園の保育料は数千円程度。 医療費はもちろん、予防接種などの費用は全額助成されます。 子育てにほとんどお金がかからないんです。(森下氏)」 しかも 40 歳以下の移住者には 5 年の定住を条件に、転入すると 5 万円、町内で就職すると 20 万円、さらに子どもが生まれると 30 万円といった補助金制度もある(地域商品券での支給)。

現在は大型車のドライバーの仕事をしている森下さん。 実は申請途中で「仕事が見つからないのでは」と不安に襲われ、断ろうとしたそうだ。 しかし義父の紹介で今の仕事が見つかった。 「給料はかなり下がりました。 でも、移住前に比べて家賃は半分以下で、子育ての出費も減ったので貯金は増えています。 引っ越してきて新車を買うこともできました。(森下氏)」 移住者の不安を軽減するため、美郷町役場では建築、保育、福祉の分野で移住者への職業紹介もしている。

思っていたより、田舎じゃなかった

もう 1 つの不安は「地域の人たちとの人間関係」だったが、それも杞憂に終わる。 「とにかく気のいい人ばかり。 自治会の行事も盛んで、参加するたびに『若いもんが増えて嬉しい』と皆さんに声をかけていただけるんです。」 映画を見たり、飲みに行く機会は減ったというが、子どもと散歩したり、家族と過ごす時間が増えたことで毎日が楽しくなったと語る森下さん。

「思っていたよりも全然田舎じゃないです(笑)。 コンビニも近くにあるし、保育園も学校も近いので、街には活気がありますよ。 それでいて空気のきれいな場所で子どもを育てられるのは何よりの喜びです。(森下氏)」 町内は待機児童ゼロ。在宅育児手当の支給や給食費の助成、放課後児童クラブが無料など、ほかにも育児支援制度は充実している。 町では、今後も育児制度の充実を図っていくそうだ。 関心がある人は美郷町役場の HP をチェックしよう。 (志村江、President = 7-7-18)

前 報 (2-25-12)