フレックスジャパン、働く母親向けの衣料 受注生産

シャツ製造のフレックスジャパン(千曲市)は働く母親向けのワンピースを受注生産する。 ゆったりしたデザインで動きやすくしたほか、シワになりにくい繊維を使いアイロンの手間も省けるのが特徴。 同社は男性用のワイシャツを主力としており、女性向け商品は手薄。 子育てしながら働く女性が増えていることに着目し、機能性が高い商品で市場を開拓する。 商品名は「トリニテ・ワンピ」。 16 日、同社のオンラインサイト「軽井沢シャツ」で受注を始める。 価格は 8,900 円(税・送料込み)で受注から 2 週間ほどで納入する。

女性向け商品の企画を手掛ける新閃力(千葉県流山市)と共同開発し、実際に産休・育休中のメンバーがデザインに参加した。 速乾性や伸縮性に優れた東レ製の高機能素材を使用。 汚れが簡単に落ちるほか、9 分袖で家事がしやすく、胸元のデザインも授乳しやすいよう工夫したという。 新閃力の尾崎えり子社長は「女性向けの衣服は『かわいい』だけで機能性が無視されがち。 機能性とデザインの両立にこだわった。」という。

フレックスジャパンが働く女性向けの衣料品の開発に動いた背景には、男性用ワイシャツ市場の需要伸び悩みがある。 クールビズなど新たな需要開拓も一服し、他社との価格競争が激化。 利益が確保しづらくなったため、社会進出が進む働く女性に焦点を当てた。 同社も女性がビジネスで着ることを想定したシャツを手掛けているが、新閃力の尾崎社長によると「出産を経るとシャツを着る機会が大幅に減る。」 単純なシャツよりも、帰宅後の家事や子どもと遊ぶ幅広い需要が見込めるワンピースで展開する。

男性向けワイシャツは着用する本人ではなく妻が代わりに購入するケースが多く、女性向けの認知拡大が男性向けシャツの売り上げ拡大につながるともにらんでいる。 子育て支援策の充実などを背景に女性の就業者数は増えている。 2012 - 17 年の 5 年間の就業者の伸び率は男性の約 5 倍に達している。 (nikkei = 3-16-18)


衣料品のストライプ 中国事業を拡大 中規模都市に出店

カジュアル衣料大手のストライプインターナショナル(岡山市)は中国事業を拡大する。 主力ブランドの「アースミュージック & エコロジー」を従来の大都市に加え、2018 年秋には人口数百万人程度の中規模都市にも出店する。 ネット通販サイトに登録する会員が多く住む街に出す計画だ。 中産階級が着実に増えており、新たな女性客の開拓につなげる。 18 年秋にまず 2 店舗を出す計画だ。 ハルビンや南寧などが候補に挙がっている。 これまで上海など大都市に 20 店以上を出してきたが、中国でさらに認知度を高め販売を増やす方針。中規模の都市は人件費や賃料が比較的安いのが魅力という。

出店にあたり、中国のネット通販最大手、アリババ集団が運営する「天猫(T モール)」の会員を生かす。 現在「アースミュージック & エコロジー」には約 30 万人の会員が登録しており、会員が中国で多く住む都市を分析する。 ネット通販サイトで購入する消費者の頻度は「年 3 - 4 回程度(石川康晴社長)」という。 顧客が住む街に実店舗を設けることで、店舗への来店頻度を増やし顧客と密な関係を築くことも狙う。 (nikkei = 3-13-18)

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衣料大手ストライプ、ソフトバンクと「ネット百貨店」

三越伊勢丹や大手アパレルも出品

カジュアル衣料大手のストライプインターナショナル(岡山市)は 15 日、独自のインターネット通販モールを始めたと発表した。 ソフトバンクとの共同出資会社を通じて運営し、大手アパレルなど約 600 ブランドが参加。 初年度は年 16 億円の取扱高を目指す。 地方を中心に百貨店やブランド数が減るなか、「ネット上の百貨店」を提案。 最新のテクノロジーも活用し、大人の女性を掘り起こす。

通販モールは共同出資会社「ストライプデパートメント」が担う。 資本金は 4 億 4 千万円で、ストライプが 78%、ソフトバンクが 22% を出資。 社長にはストライプの石川康晴社長が就任した。 モールにはイトキンやレナウン、三陽商会など大手アパレルが参加。 大手百貨店の三越伊勢丹や、繊維商社の豊島も参画する。 当初は約 600 ブランド、6 万点以上の商品を用意し、年 16 億円の取扱高を目指す。 石川社長は同日、都内で開いた記者会見で「3 年後に 2,000 ブランド、取扱高 100 億円に増やしたい」と語った。

都市部には大手百貨店が店を構え多種多様なブランドが集まるが、地方では売り上げ不振を背景に百貨店の閉店が相次ぐ。 大手アパレルの店舗も減少傾向にあり、新ブランドを打ち出せていない。 大都市に頻繁に来られない女性らの不満がたまっているとされ、「一つの受け皿(石川社長)」として開設を決めた。 新たな通販モールでは一度に 3 着まで試着の申し込みができる「試着サービス」を実施。 チャットを通じ店舗経験豊富のスタイリストがコーディネートも提案する。 ソフトバンクが提供する「AI チャットボット」を使うなど、最新のデジタルを取り入れたきめ細かなサービスを目指す。 ソフトバンクが持つスマートフォンユーザーの利用にも期待する。

アパレル市場では「ゾゾタウン」のほか、米アマゾン・ドット・コムが本格進出するなどネット通販サイトを巡る競争も激しくなっている。 ストライプの石川社長は「今秋には高級ブランドやスポーツブランドも拡充する。 ソフトバンクと他社にないサービスを提供し差別化していく」と話した。 新たな購買体験を顧客に浸透させていけるかが成功のカギを握る。 (原欣宏、nikkei = 2-15-18)


旭化成の 18 年モデルに北向さん 43 代目、衣料品を 1 年間 PR

旭化成は 13 日、2018 年のキャンペーンモデルに青森県出身の北向珠夕さん (18) を起用すると発表した。 1 年間、グループ会社の水着や衣料品を着用し、イベントなどで PR する。 同日に東京都内で開かれた発表会で、北向さんは「旭化成の魅力を伝えていけるよう、全力で頑張りたい」と抱負を語った。 旭化成は 1976 年からモデルの選出を始め、過去には女優の松嶋菜々子さんや片瀬那奈さんが務めた。 北向さんは 43 代目となる。 (kyodo = 3-13-18)


TOKYO BASE、今期営業利益 25 億円 カジュアル衣料伸びる

カジュアル衣料品を手掛ける TOKYO BASE の 2019 年 2 月期は、単独営業利益が前期推定比 3 割増の 25 億円弱となりそうだ。 通期決算では 9 年連続で最高益となる。 20 代から 40 代の男女を中心に流行を取り入れたデザインが好評で、衣料品通販サイト「ゾゾタウン」や自社サイト経由の販売が伸びる。 売上高は 33% 増の 165 億円程度になりそうだ。 主力ブランドの「STUDIOUS (ステュディオス)」と「UNITED TOKYO」に加え、18 年秋にスタートする新ブランドを合わせて 10 店舗ほど出店を予定している。

平均客単価は 2 万円超と既存のカジュアル衣料各社より高めだが、国内工場で生産した流行のデザインや色を取り入れた商品が人気を呼んでいる。 前期は香港に海外で初となる店舗を出した。 今期の海外売上高は 4 億円程度とまだ小規模だが、通年で収益に寄与する。 売上高の約 4 割を電子商取引 (EC) が占める。 ネット通販の販売ノウハウをいかし、他ブランドから EC 店舗の委託運営の請け負いも増やす。 18 年 2 月期は従来予想並みだったもよう。 売上高は前の期比 33% 増の 124 億円、営業利益は 36% 増の 17 億円の見通し。 (nikkei = 3-6-18)

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T-BASE、税引き益 49% 増の 8 億円、衣料品が好調

カジュアル衣料品を手掛ける TOKYO BASE が 12 日発表した 2017 年 3 - 11 月期の単独決算は税引き利益が 8 億円と前年同期比で 49% 増えた。 衣料品の販売が利幅の厚いインターネット経由で伸びた。 新規出店も奏功した。 ただ、市場ではより大幅な増益が期待されていたといい、同社株は12 日に一時 18% 安となる場面があった。

売上高は 43% 増の 91 億円だった。 主力ブランドの「STUDIOUS」や「UNITED TOKYO」など、店舗数は前年同期末に比べて 12 店舗増えた。 電子商取引 (EC) のうち大半を占める衣料品サイト「ゾゾタウン」経由の販売も好調だった。 18 年 2 月期通期は売上高を前期比 33% 増の 124 億円、税引き利益を 42% 増の 12 億円とする従来予想を据え置いた。 (nikkei = 1-12-18)

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5 位、TOKYO BASE 衣料品、純国産にこだわり

TOKYO BASE はカジュアル衣料品を手掛ける。 主力ブランド「UNITED TOKYO」は純国産が売り物で、タグには縫製工場のある都道府県名が記される。 平均単価は約 2 万 2,000 円と高めだが、品質やデザインにこだわる顧客の支持が厚い。

全国で約 40 の直営店を運営する一方、売上高の約 4 割を占める電子商取引 (EC) も伸びている。 EC がけん引し 2018 年 2 月期の売上高は前期比 33% 増の 124 億円、税引き利益は 42% 増の 12 億円を見込む。 無理な出店はせずに営業利益率 10% 超を保つ方針を掲げる。 堅実経営が評価され、時価総額は 15 年の株式公開初日に比べ約 9 倍になった。 谷正人・最高経営責任者 (CEO) の目標は「売上高 1,000 億円」だ。 (nikkei = 1-9-17)

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独自の競争力に評価 時価総額の増加額

日本経済のけん引役と期待される中堅上場企業「NEXT 1000」を対象に 2017 年の 1 年間でならした平均時価総額の増加額をランキングしたところ、高い市場競争力や技術開発力を持つ企業が上位に並んだ。 ネットを活用した事業モデルで業績を伸ばす企業や、医療分野で有望な新薬候補を持つ企業が目立つ。 急ピッチでの利益成長や、将来の収益力拡大への期待が投資家を引き付けている。 (nikkei = 1-9-18)

前 報 (7-24-17)


バングラデシュ、物価上昇で生活難 労連、最低賃金の 3 倍増を要求

バングラデシュは、主要産業の衣料品製造業の労働者が最低賃金の大幅な引き上げを要求している。 衣料労働者連盟 (SGSF) の幹部は、同国政府が管轄する最低賃金委員会に対して月額 1 万 6,000 タカ(約 2 万 400 円)を要求する書面を送付したと明かした。 現在の最低賃金である 5,300 タカから 3 倍増となる要求だ。 現地紙デーリー・スターなどが報じた。

同国の衣料品製造業は 400 万人が従事し、産業規模が 280 億ドル(約 2 兆 9,600 億円)とされる。 現在の最低賃金 5,300 タカは、2013 年のラナ・プラザ崩落事故などを受けて労働条件の改善が叫ばれた結果、それまでの 3,000 タカから 76% 引き上げられ、14 年 1 月から実施された。 SGSF などは、物価上昇が続いており、現在の最低賃金の水準では労働者が最低限の生活を営めないと主張する。 首都ダッカに本拠を置くシンクタンクの南アジア経済モデリング・ネットワークによると、16 年の賃金労働者が 1 人いる 3 人家族の平均支出は 1 カ月当たり 7,701 タカで、最低賃金を大きく上回ったという。

また、繊維・縫製業の国際労働団体のアジア最低賃金同盟 (AFWA) は、バングラデシュで最低限の生活を営むために必要な賃金水準を月 3 万 7,661 タカと指摘しており、現在の最低賃金との開きは大きい。 こうした数字を受け、専門家からは物価の変動を考慮した最低賃金体系の構築が必要との声も上がっている。 一方、雇用者は、最低賃金の大幅な引き上げは経営危機につながると主張する。 ある工場経営者は、最低賃金が引き上げられれば、それに応じて生産目標を引き上げざるを得ないとし「最低賃金を決定する際には企業の経営状況も考慮されてしかるべきだ」と訴えた。

これに対し、独立系シンクタンクの政策対話センターの幹部は「賃上げが議論の対象になると雇用者は声高に経営危機を訴える。 これまでに人件費の上昇で稼働停止に追い込まれたケースが何件あるのか、きちんとした調査が必要だ。」と述べた。 同国の労働雇用省の広報担当官は、最低賃金の引き上げ時期について、6 カ月以内に最低賃金委員会で正式提案をまとめ、19 年 1 月から実施されるとの認識を示した。 (ニューデリー、sankei = 3-5-18)


仏バラ店連携 洋服やバッグ 女性衣料の IGA

女性衣料専門店「アクシーズファム」を展開するアイジーエー(IGA、福井県越前市)は、フランスのバラ専門店とデザインした洋服やトートバッグを発売した。 ターゲット層は、20 代後半から 30 代の女性。 アクシーズファムのロゴがバラをモチーフにしていることから商品化に至った。

専門店「オ・ノン・デ・ラ・ローズ」はパリに 25 店舗以上の支店を持つバラ専門の生花店。 バラに関する香水や小物などを幅広く取りそろえる雑貨ブランドも展開している。 コラボ商品には、アクシーズファム専用に作ったバラのブーケをモチーフに、共同で考案した刺しゅうや柄をあしらっている。 ワンピース、スカート、ブラウス、カーディガン、トートバッグの 5 商品でそれぞれ複数の色を用意。 価格はワンピースが税別 5,900 円となっている。 全国約 100 店のアクシーズファム全店と自社通販サイトで販売する。 在庫数は非公開、無くなり次第販売を終了する。 (nikkei = 2-22-18)


米国でおまかせ衣料通販が人気 AI やスタイリストを活用

【ニューヨーク】 スタイリストのセンスや人工知能 (AI) を活用し、顧客の好みに合わせて衣料品を見繕って送ってくれるインターネット通信販売が米国で人気だ。 百貨店などの店頭販売が苦戦する中で「おまかせ通販」の成功が注目されている。 米西部サンフランシスコの衣料ネット通販「スティッチフィックス」は 2011 年設立。 17 年 11 月にナスダック市場に上場した。 17 年 8 - 10 月期決算は増収増益で、会員数は 10 月時点で約 240 万人と 1 年前から 3 割増えた。 同社サイトでサイズや好みなどを入力。 すると AI が候補を見つけだし、最終的にスタイリストが絞り込み利用者に送付する。 (kyodo = 2-20-18)


人気のあるファッション EC サイトはどれ?

マイボイスコム社調査

マイボイスコム株式会社(以下「マイボイスコム」)は、『ファッション通販サイト』に関するインターネット調査を実施し、その結果を公表した。

10,750 件の回答

マイボイスコム社は、1999 年にシンクタンクから生まれたリサーチ会社だ。 インターネット調査を中心に、各種リサーチを専門リサーチャー遂行している企業だ。 また、独自のテキストマイニングや、アンケートデータベースも提供している。 その同社が『ファッション通販サイト』に関するインターネット調査を 2018 年 1 月 1 日 - 5 日に実施し、10,750 件の回答を集めた。 EC 市場を牽引するファッション業界だが、その同分野での動向についての調査になっている。以下、その結果の概要を見て行く。

インターネットでの衣料品の購入頻度は?

まずはユーザーがどの程度、ネット経由で衣料品を購入しているかについてだ。 直近 1 年間にインターネットで衣料品を購入した人は 5 割、男性 4 割強、女性 6 割という結果になった。 購入頻度は、「3 - 4 ヶ月に 1 回程度」、「半年に 1 回程度」がボリュームゾーンとなっている。 また、インターネットで購入した衣料品の種類についても聞いている。 直近 1 年間にインターネットで購入した衣料品は、「下着、インナー」、「T シャツ、カットソー、ポロシャツ」、「パンツ、ズボン、スラックス」が全体の 3 - 4 割を占める。 男性20 - 40 代では「T シャツ、カットソー、ポロシャツ」が最も多く、「ニット、セーター、カーディガン」は女性で比率が高くなっている。

さらに、インターネットでの衣料品購入意向については、衣料品のインターネットでの購入意向は 43.3%、男性約 35%、女性 5 割強だった。 女性 30・40 代では 6 割弱と他の層より比率が高くなっている。 衣料品購入頻度が『半年に 1 回以上』の層では 7 - 9 割、購入経験者(直近 1 年間非購入者)では 3 割弱、非購入経験者では約 3% となった。

衣料品を購入した通販サイトは?

次にインターネット上でどのサイトを使って購入したかについてだ。 直近 1 年間に衣料品をインターネットで購入した人のうち、ファッション通販サイトでの購入者は 8 割だった。 同社が今回の調査で提示した選択肢の中では、「ユニクロ」が 22.0%、「ニッセン」、「セシールオンラインショップ」、「ベルメゾンネット」、「ゾゾタウン」が各 9% 台となっている。 20 代・30 代では「ゾゾタウン」、男性 20 代では「ジーユー」、女性 50 代以上では「セシールオンラインショップ」、「ベルーナ」の比率が高くなっている。 「ショッピングモールサイト(楽天市場、Yahoo! ショッピング、Amazon など)」での購入者は 5 割弱、30・40 代で比率が高い傾向だ。

また、衣料品を購入する通販サイトで重視するポイントについてはこうだ。 直近 1 年間に衣料品をインターネットで購入した人の通販サイトの重視点は、「商品価格」、「送料が安い・無料」、「豊富な品揃え」が各 5 割でトップ 3、「サイズ展開が豊富」、「品質がよい」が 3 割弱で続く。 「ポイントやクーポン、セール、キャンペーンなどが充実している」、「クチコミ・レビューが見られる/書き込める」は女性で比率が高く、インターネットでの衣料品購入頻度が高い層では「豊富な品揃え」が高い傾向だ。

最頻購入ファッション通販サイト別にみると、『ゾゾタウン』では「豊富な品揃え」、『セシールオンラインショップ』では「商品価格」の比率が高くなっている。 『オットー』、『オンワード・クローゼット』については、「品質がよい」が最多となった。

やはり女性が牽引、サイズ問題は引き続き課題

これらの結果からは、回答者の半数がインターネットで比較的頻繁に衣料品を購入しており、その中でも女性の利用意向が高いことが見てとれる。 またユーザーとしても各ファッション EC サイトの特性を理解し、上手に使い分けをしている姿も浮き彫りになった。 さらに、回答者のコメントには、ネットで衣料品を購入する際に「サイズがわかりにくい」とする声が散見されたそうだ。 今後もファッション系 EC サイトとして、このサイズの問題や、実際に着用した場合のイメージをどれだけ実感してもらえるかなど、EC ならではの課題克服に引き続き対応していく必要がありそうだ。 (EC のミカタ = 2-19-18)


衣料品各社、ホテル参入 ストライプや良品計画、デザインで独自性

衣料品各社がホテル関連事業に進出する。 ストライプインターナショナル(岡山市)は 9 日に東京・渋谷で開業する衣料品店にホテルを併設する。 衣料雑貨店「無印良品」を運営する良品計画も旗艦店に併設する形でホテルを開業する。 デザイン性の高い内装などをホテルに求める消費者や訪日外国人を取り込む。 ストライプは衣料雑貨ブランド「KOE (コエ)」の旗艦店にホテルを併設する。 複合ビルの 1 - 3 階を利用し、3 階に全 10 室のホテルを開く。 料金は広さ 17 - 18 平方メートルで税別 3 万 6 千円から。 茶室風の洗練された内装の客室にコエの雑貨などを置き、宿泊客にブランドの魅力を訴える。

カジュアル衣料店「フリークスストア」を展開するデイトナインターナショナル(東京・渋谷)は 2019 年にも長野県小谷村にリゾートホテルを開く。 国内で 7 カ所のホテルを開業し、アウトドア好きの主要顧客の囲い込みにつなげる。 良品計画は 19 年春、ホテルを開く。 ホテルの運営は小田急電鉄子会社の UDS (東京・渋谷)が担い、良品計画が内装デザインを監修する。 (nikkei = 2-8-18)


人件費の内外差縮小 衣料は海外中心、業種でばらつき

グローバル化に伴って生産拠点の海外移転を進めてきた日本の製造業が、拠点配置の見直しに動き始めた。 背景には、人件費の内外コスト差が縮小してきたことがある。 中国の賃金は 2005 年から 3 倍以上に増え、東南アジア諸国も上昇し続ける。 ただ生産の国内回帰には業種のばらつきがある。 コストに占める人件費の割合が低い製品では生産の国内回帰が可能だが、人手がかかる衣料品は難しい。

自動化技術で生産現場の省人化が可能となり、日本国内でも製造費を抑えやすくなったことが、生産の国内回帰の動きを後押しする。 キヤノンは約 9 年ぶりとなる国内新工場を宮崎県に建設中だ。 デジタルカメラを製造する新工場には自動化ラインを導入しコスト競争力を高める。 ただ、あらゆる業界で生産の国内回帰ができるわけではない。 例えば輸送費が安く労働集約的な衣料品は、国内に生産拠点を戻すことは難しい。 衣料品の生産はほぼ全て手作業のため、自動化が難しいからだ。 日本の衣料品メーカーの多くが中国から、東南アジアへと人件費が安い地域に拠点を移し続けている。

足元では高品質な化粧品や家電製品で「日本製」の需要が世界で高まっている。 需要の高まりに甘えていては競争力は維持できない。 いかにして国内での生産コストを減らせるか。自動化などのイノベーション(革新)を生み出す力が生産の現場でも求められている。 (nikkei = 2-3-18)


スタートトゥデイ、「ZOZO」ブランド衣料品を販売開始

スタートトゥデイは 2018 年 1 月 31 日、プライベートブランド「ZOZO」で展開する衣料品の販売を開始した。 同時に 2017 年 11 月に配送開始としていた体型を計測する「ZOZOSUIT (ゾゾスーツ)」の配送も始める。 17 年 11 月中に注文した予約者は最大 6 カ月、12 月以降の予約者には最大 8 カ月かかる可能性があるとした。

「ZOZO」ブランドで展開するのは、T シャツとデニムパンツ。 T シャツの色展開は 4 色、デニムは 3 色。 ゾゾスーツで計測したサイズを基に、オーダーメードの T シャツやデニムを約 2 週間で配送する。 デニムは、ウエストの上下の位置を 3 センチ単位で選べたり、ヒップや足の長さも本人の好みに合わせて調整できたりする。 T シャツは 1,200 円、デニムパンツは 3,800 円で提供する。

2018 年 1 月 31 日に行われた 2018 年 3 月期第 3 四半期の決算で、通常は中間決算と本決算の発表会にのみ参加する前沢友作社長が登壇。 ゾゾスーツの配送が大幅に遅れたことを謝罪するとともに、自らプライベートブランド商品を説明した。 ゾゾスーツの配送遅延については「通常体型と少しずれるような、小さめのお客様や大きめのお客様のサイズについて、特にミリ単位での誤差が出ることが発覚し、それを調整するのに時間がかかった。(前沢社長)」 ゾゾスーツは、発表から 10 時間で 23 万件、その後も「順調に予約をいただき、海外からもオーダーが入っている。(同)」

サイズのデータは、深層学習(ディープラーニング)を使って精度を上げてきたという。 「肩幅 50 センチだからといって、肩幅 50 センチの T シャツをお勧めするのではなく、骨格なども考慮してサジェスチョンをしている。 スペックだけでなく AI (人工知能)が弾き出すデータをブラッシュアップしてきた。(前沢社長)」 「ZOZOTOWN」で商品を探す際、計測したサイズで検索できる機能も加えた。

前沢社長は「余剰在庫も持たず、店舗も店員も不要。 原価率が非常に高く、セールをするつもりもない。」と現存のアパレル業界とは真逆の方向に進むことを改めて言及した。 その上で「現在業界を牽引している数兆円規模を持つ H & M (スウェーデンのへネス・アンド・マウリッツ)や ZARA (スペインのインディテックスが展開)、ファーストリテイリングに並ぶ、もしくは超えるくらいの規模になりたいと夢は広がっている」と語った。 (染原睦美、nikkei = 2-1-18)


カジュアル衣料、12 月既存売上高、ユニクロ 18.1% 増、UA 1.4% 増

カジュアル衣料 5 社の 12 月度の営業概況によると、既存店売上高は、ユニクロ(ファーストリテイリング) 18.1% 増、ライトオン前年同月並み、ユナイテッドアローズ 1.4% 増、ジーンズメイト 13.2% 増、マックハウス 2.7% 減となった。

  • ファーストリテイリング (2017 年 8 月期 : 売上高 1 兆 8,619 億円)

    既存店売上 18.1% 増、客数 13.5% 増、客単価 4.0% 増
    直営店(ダイレクト販売除く)売上高 15.6% 増、客数 12.2% 増、客単価 3.0% 増
    直営店売上高 18.1% 増、客数 13.6% 増、客単価 4.0% 増

    12 月は、月を通して気温が低く、冬物商品の販売が全般的に好調だったことに加え、年末商戦で来店者が多く、既存店売上高は大幅な増収となった。 出店はなく、退店 1 店舗。 直営店 791 店。

  • ライトオン (20 日締、2017 年 8 月期 : 売上高 800 億円)

    既存店売上前年並み、客数 0.6% 増、客単価 0.6% 減
    全社売上 1.6% 増、客数 2.3% 増、客単価 0.7% 減

    12 月度は、平年に比べ気温が低く、アウターを中心に冬物商品の販売が堅調に推移した。 また、ブラックフライデーセールにおいて売上が伸長した。 商品動向としては、メンズ、ウィメンズともに新作のナショナルブランドのデニムが好調に推移した。 出店 2 店、退店 0、12 月度末店舗 517 店。

  • ユナイテッドアローズ (2017 年 3 月期 : 売上高 1,455 億円)

    小売既存店売上 1.4% 増、ネット通販既存店売上 20.9% 増、小売既存店客数 0.1% 減、小売既存店客単価 1.5% 増
    小売全店売上 3.9% 増、ネット通販全店売上 24.8% 増、小売全店客数 3.0% 増、小売全店客単価 0.9% 増

    12月の小売+ネット通販既存店売上は、前年より休日が1日少ない第4週が前年を下回ったものの、他の週は前年同週を上回った。月上旬から開始したVIP向けセールが好調で、月前半の伸びが高くなっている。

  • マックハウス (2017 年 2 月期 : 売上高 337 億円)

    既存店売上 2.7% 減、客数 3.2% 増、客単価 5.7% 減
    全店売上 5.1% 減、客数 1.4% 増、客単価 6.4% 減
    新店 3 店、退店 0 店で合計 416 店舗
    全カテゴリの既存店販売点数前年比は約 105%

    12 月は前年に対して気温の低い日が多く、アウターを中心に防寒物の販売が好調に推移。 また、インナーレッグウェア及びホームウェアは前月に引き続き堅調に推移した。 しかし、主力となるボトムスの販売点数は伸長しているものの、低単価商品が売れ筋となったことから、全体として前年を下回った。 曜日まわりとしては、祝日が土曜日と重なり、既存店売上高前年比においてマイナス 3 ポイント弱の影響があったと推測している。

  • ジーンズメイト (20 日締、2017 年 2 月期 91 億円)

    既存店売上 13.2% 増、客数 0.1% 増、客単価 13.1% 増
    全店売上 0.8% 増、11.3% 減、客単価 3.7% 増
    出店 1 店、退店なしで 12 月度末店舗数 92 店

    ナショナルブランドのカットソー、アウター類が牽引し、期間を通してメンズ・ウイメンズともにトップスが好調に推移した。 ボトムス類も主力の 5 ポケットパンツに復調の兆しが見られ、全店・既存店売上高ともに当月の前年実績を上回ることができた。 これらにより、既存店の売上高は、5 か月連続で前年実績を上回った。 既存店の客単価は 3 か月連続で、全店の客単価は 2 か月連続で前年実績を上回った。 既存店の客単価は、今期累計で初めて前年実績を上回った。 今期累計としては初めて、既存店の売上高・客数・客単価ともに前年実績を上回っている。 (流通ニュース = 1-31-18)


アシックス「スマート衣料」を東北大ベンチャーと共同開発へ

スポーツ用品大手のアシックス(神戸市中央区)は、東北大発ベンチャーのエーアイシルク(仙台市)と共同で、心拍数の自動計測などができる「スマート衣料」の開発に乗りだした。 電気を通しやすく加工したシルク素材を使い、今秋の商品化を目指す。 2016 年 11 月に資金枠 30 億円で設立した投資子会社アシックス・ベンチャーズが昨年 12 月、エーアイシルクに出資。出資比率は 10% 強で、金額は非公表だが、数千万円規模という。

アシックスによると、素肌から生体情報を得る機器は、体に触れる部分にジェルや銀をコーティングする例が多く、長時間使うと、かゆくなったり、かぶれたりするのが課題という。 エーアイシルクは、独自のコーティング技術で糸に導電性を持たせる。 肌触りや吸水性にも優れている。 アシックススポーツ工学研究所の知見を生かし、タイツや T シャツなどのスポーツウエアに応用していくという。 (井上太郎、神戸新聞 = 1-31-18)


世界初/小松精練と共同開発/玉ねぎの外皮を用いて
メリノウールを天然色素と化学染料でハイブリッド染色したスポーツ衣料

色落ちしにくく、美しい色合いが楽しめるスポーツ衣料を新発売

株式会社ゴールドウイン

株式会社ゴールドウイン(本社 : 東京都渋谷区/社長 : 西田明男/東証一部 : コード番号 8111)と小松精練株式会社(本社 : 石川県能美市)は共同で、特殊な技術によって玉ねぎの外皮を用いて、メリノウールを天然色素と化学染料でハイブリッド染色したスポーツ衣料を世界で初めて開発。 当社が展開する「Icebreaker (アイスブレーカー)」ブランドで、1 月末より販売を開始します。

天然染色の製品は美しい反面色落ちしやすく、従来はスポーツ衣料に用いるには難しいものでしたが、今回両社が共同開発した特殊な技術によって、色落ちしにくく、美しい色合いが楽しめる、メリノウールのスポーツ衣料を開発する事に成功しました。 カラーはサクラ(花弁 : 東京の染井吉野/枝 : 奈良の啓翁桜)、オニオン(北海道札幌市中央区農協のたまねぎ)、バンブーチャコール(大分県速見郡日出町の竹炭)の 3 色展開。

すべて日本の当該産地から得た天然色素を、廃棄される玉ねぎの外皮を用いて、メリノウールを天然色素と化学染料でハイブリッド染色したものです。 なおこの染色技術は、廃棄される予定の玉ねぎの外皮を染料として利用することにより環境へ配慮、自然界と共生する事を目指す新たな染色技術です。

また製品は、メリノウールが持つ利点(暖かい、通気性、臭いにくい、生分解性、イージーケア、軽量)を活かし、「ソフトな肌触り」、「優れた通気性/湿度管理」、「温度調節」、「臭いがつきにくい」と、4 つの要素で快適性を追求しているため、日常生活での着用の他、四季を通じてのスポーツシーンにお勧めするウエアです。 (PR Times = 1-29-18)


「ポンチョ」スタイルを生かした衣料品 ニット製やおしゃれな "漁師向けパーカー" など

「ポンチョ」といえば、インディオたちの民族衣装から転じて、アウトドアスポーツや雨具として使われているが、近ごろはさらに広がりを見せている。 防寒や雨をしのぐ目的で、頭からすっぽりかぶって着用する「ポンチョ」。 手軽に着られて様々にアレンジできる、ポンチョスタイルのアイテムがさまざまなシーンで活用されている。

かつては冬場の外出のマストアイテムだった「蓑(みの)」をモチーフにしたのが、サイフク(本社:新潟県五泉市)が考案したニット製ポンチョのブランド「mino」だ。 長方形もしくは正方形のニット地をベースに、スリットの入れ方で「tate」、「yoko」、「nico」の 3 タイプがあり、それぞれ春夏秋冬の季節バージョンが用意されている。 今年の冬は新商品の「winter yukinko-tate (ウインター・雪ん子・タテ)」をチェックしたい。 民話に登場する雪の精とも妖怪ともいわれる「雪ん子」をモチーフにした羽織るスタイルで、取り外し可能なフードもついている。 ちょっとした外出にはもってこいだ。 価格は 1 万 9,440 円(税込)。 カラーは全 3 色。

アーバンリサーチ(本社:大阪府大阪市)が、漁業従事者向けにかっこいい 1 着をと、FISHERMAN JAPAN (本部 : 岩手県石巻市)とコラボして生まれたのが「SEA PARKA」だ。 2015 年に男性向けとして販売が開始された同商品は、ポンチョ型の洗練されたデザインや抜群のはっ水性で、街着としても大好評を博したパーカー。 昨秋には「私たちも着たい」という声に応えた女性向けも発売された。 デザインと価格(2 万 5,920 円・税込)は従来の男性向けを踏襲しているが、女性用サイズ(フリーサイズ)と、3 色展開のうちピンクとベージュは男性向けにはない特徴となっている。

一方、バスルームでは「サウナポンチョ(オープン価格/参考価格は 2,980 円前後・税別)」が活躍しそうだ。 アルインコ(本社 : 大阪市)考案のこちらは、自宅の浴室でサウナ気分が味わえる。 熱を逃がさず断熱効果のあるアルミコーティングが施されており、着用すれば体を温める効果で発汗作用も活発になる。 半身浴を日課とする人にとっては、冬場の悩みとなる上半身の冷え対策にも効果的だ。 さらにフードをかぶれば、ヘアトリートメントやパックにも好影響をもたらすという。 アウトドアスポーツや雨具だけでなく、用途に合わせて作られたポンチョを活用すれば、今までの暮らしも一味違ったものになりそうだ。 (MONEYzine = 1-28-18)


衣料品で培った目利き力、食や旅行にも「とがった感」

国内の衣料品市場の縮小傾向は止まらない。 急成長してきたセレクトショップにも影響が出るなか、衣料品で培った「目利き力」を他業種で生かす取り組みが目立ってきた。 サザビーリーグ(東京・渋谷)が展開するハンバーガー店「SHAKE SHACK (シェイクシャック)」はその一例だ。 一気に多店舗展開せず、「とがった」感を大切にする。

ベイクルーズ(東京・渋谷)は 7 月、国内で人気のパンケーキ専門店「FLIPPER'S (フリッパーズ)」を香港に出店した。 ふわふわの食感と口の中で溶ける味わいが若い世代の支持を集めており、海外でも需要があると判断した。 飲食事業での海外出店は、台湾に続き 2 カ国・地域目となった。 同社の飲食店展開はパンケーキにとどまらない。 米国のロブスター料理の専門店や 1 人でも楽しめるしゃぶしゃぶ屋、ハンバーガーカフェ - -。 飲食だけで 24 ブランド以上を展開し、現在は国内に 70 店を運営する。

セレクト店運営で「目利き力」培う

役立ったのはセレクト店の運営で培った「目利き力」だ。 今後も海外で個性的な飲食店を発掘し、新たな成長分野とする。 同社の 2016 年 8 月期の外食事業の売上高は前の期比約 56% 増の 70 億円だった。 17 年 8 月期は約 79 億円を見込む。 サザビーリーグも衣料で培った経験を生かし飲食 8 ブランドを展開する。 今では街の日常風景となった米スターバックスコーヒーも最初に日本へ持ち込んだ。 15 年にはニューヨーク発のハンバーガー店として話題になった「シェイクシャック」を始め、現在は飲食店だけで 123 店舗を展開する。 アーバンリサーチ(大阪市)もダイニングキッチンやカフェなど運営する。

フィットネス、旅行 … 飲食以外にも独自色

飲食以外にも独自の目が光る。 ベイクルーズは 4 月、カリフォルニア発のエクササイズ「カーディオ・バー」を出店した。 すでに同社が展開するフィットネス事業には加圧トレーニングを中心とした「ビービーヴィ オラ」があり、今回で 2 ブランド目だ。 ベイクルーズの野田晋作副社長は「ファッションに敏感なハリウッドセレブに人気があるとの情報があった。 実際に体験して展開を決めた。」と話す。 オープン数カ月で会員はすでに約 500 人となっている。

ビームス(東京・新宿)は 4 月、JTB 子会社と提携して旅行商品の開発を始めた。 ビームスが国内旅行をプロデュースするガイドブックを作るほか、共同で旅行商品を開発する。 第 1 弾は熊本県天草市。 これまで販売されていなかった隠れた名品を、ビームスが目利きして展示・販売も行う。 (nikkei = 1-24-18)


衣料品をオーダーメイドする「ロボット・テイラー」の特許出願 … 米アマゾン

流通大手・アマゾンは、服をオーダーメイドすることができる「ロボット・テイラー (Robot Tailor)」の特許を出願した。 米国特許商標庁 (USPTO) は、2016 年にアマゾンが申請したロボット・テイラーの内容を公開。 同ロボットは、蛍光インクを使用して、注文者の体型など身体的な特徴に合わせて布の裁断部分を表示する。 蛍光インクは人の目には見えず、紫外線をあてることでその形を確認することができる。

蛍光イメージは、イメージセンサーによって捕捉され、人間の裁断士、および生産ラインの縫製労働者に服を製作する指針を提示する。 裁断士は布に表示された蛍光イメージを見て、服を裁断する部分を把握することができる。 また蛍光イメージは、ラインの縫製労働者に生産を指示する際にも活用される。 特許申請者であるアマゾンの Rouzbeh Safavi Aminpour 氏は、「蛍光性の製作指針は、縫製労働者や自動縫製システムに適用可能」と説明。 Aminpour 氏は、以前にもカスタマイズされた衣類の製作に関するコンピュータ制御および縫製システムの特許を申請している。

今回、特許が申請されたロボット・テイラーは、布の生地だけでなく、革、紙、ゴム、プラスチックなど様々な素材に採用することができる。 今後、革製の服、帽子、バック、ベルト、カートン、寝具など、さまざまな製品をつくるのに役立つと期待されている。 なお、アマゾンはロボット・テイラーに関する特許技術を、いつ実用化するかについては言及していない。

アマゾンはここ数年間、ファッションに関する特許および技術の開発を続けている。 例えば、「アウトフィットコンペア (Outfit Compare)」は、オンライン上で購入しようと考えている服が似合うかどうかアドバイスしてくれる製品である。 また、昨年公開された AI アレクサベースの「エコールック (Echo Look)」は、カメラで撮影した写真を解析し、消費者が服を着た姿を 360 度視点で確認できるサービスとなっている。 現在、衣料品分野でさまざまなソリューションを打ち出しているアマゾンだが、今後、ファッション業界に本格的に参入するのではないかというという指摘も出てきている。 (roboteer = 1-20-18)


「最もかっこいい猿」 H & M 広告に批判 南アで店舗襲撃

スウェーデンの衣料品チェーン「H & M」が黒人への差別的な表現を使ったパーカの広告を掲載したとして、南アフリカ国内で抗議行動が先鋭化、複数の店舗が襲撃に遭った。 問題となったパーカには「COOLEST MONKEY IN THE JUNGLE (ジャングルの中で最もかっこいい猿)」と記され、黒人の少年に着せた写真をカタログに掲載した。 同社は 9 日までに謝罪したが、「人種差別だ」と批判が相次いでいた。

黒人の権利擁護を訴える野党「経済的解放の闘士 (EFF)」が支持者に抗議行動を呼びかけ、13 日に南アフリカ国内にある 17 店舗のうち、6 店舗が襲撃された。 洋服が床に散乱したり、マネキンが壊されたりするなどの被害が出たほか、一部店舗ではデモ隊が店舗に侵入して商品を略奪した。 警察がゴム弾を使用したが、けが人はいないという。 (ヨハネスブルク = 石原孝、asahi = 1-15-18)