空気不要「エアレスタイヤ」車両軽量化、省資源に貢献 各社が開発加速

ブリヂストンが、循環型社会を見据えた次世代タイヤの開発を加速している。 空気を充填しなくて済む「エアレスタイヤ」で、パンクに備えたスペアタイヤを省ける。 住友ゴム工業など競合するタイヤ大手各社も省資源につながるタイヤの技術開発に注力しており、開発競争が過熱しそうだ。 12 月 8 日。 東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれた環境・エネルギー展「エコプロ 2017」のブリヂストンのブースをのぞくと、車輪の軸と輪を放射状につなぐ赤色の樹脂製「スポーク」が印象的な自転車が目に飛び込んできた。

装着したタイヤは、タイヤ表面のゴムと樹脂製ホイールとの間にスポークが張りめぐらされた構造だ。 その反発力で自転車の重みを支えながら、路面からの衝撃を吸収するという。 従来の空気入りタイヤは、空気圧が適切でなかったりパンクしたりすると車の走行に支障をきたす。 このため運転者は定期点検が求められるが、エアレスタイヤならメンテナンスの手間を省ける。

同社革新タイヤ開発部の阿部明彦フェローは「安全、快適、環境という 3 つの要求が将来のタイヤに求められる」と予測。 市場を先読みし平成 20 年(2008 年)から開発を進めてきたのがエアレスタイヤだ。 環境面では、加熱すると成形しやすくなる「熱可塑性樹脂」をスポークに採用することで、ゴムを含めて使用する素材を 100% リサイクル可能にした。 スペアタイヤやジャッキが不要となることで車体が軽量化。 これにともない燃費が改善し、二酸化炭素 (CO2) 排出量の削減にも貢献できる。

開発では、コンピューターによるシミュレーションを繰り返し、材質やスポークの形状も探究。 阿部氏は「背反する強度と柔軟性を両立できる材料の開発がハードルのひとつだった」と振り返る。 23 年(11 年) に開かれた東京モーターショーでは、高齢者ら向け電動車いすに採用し展示。 25 年(13 年) のモーターショーでは、トヨタ車体の 1 人乗り電気自動車 (EV) 「コムス」に装着し披露した。

コムス向けエアレスタイヤが耐えられる車両重量は 23 年発表の第 1 世代に比べ 4 倍増の 410 キロ、最高速度は 10 倍増の時速 60 キロまで向上。 蓄積した技術を生かして 29 年(17 年) 4 月には、エアレスタイヤを装着した自転車をブリヂストンサイクルと共同開発したと発表した。 現在、31 年(19 年)の量産化に向けて準備を進めている。 ただ、四輪車に適用するためには、乗り心地と耐久性を高次元で両立したエアレスタイヤが求められる。 このため同社は、さらなる技術の進化を狙う。

世界的な自動車保有台数の増加に伴うゴム資源の不足問題が指摘される中、競合各社も省資源タイヤの開発に力を入れている。 既に東洋ゴム工業は独自開発のエアレスタイヤを軽自動車に装着し 120 キロの走行試験で耐久性を実証したほか、住友ゴムは商品ライフサイクル全体の環境性能を高めた新素材のタイヤを 32 年(20 年)に開発する方針を今秋に打ち出した。 建機・農機用エアレスタイヤを商用化する米ミシュランも、培ったエアレスタイヤ技術を乗用車に転用する可能性を探っているという。

ブリヂストンはエコプロで、パンクしても一定距離を走れる「ランフラットタイヤ」もアピール。 同社新事業戦略企画部の村沢圭ユニットリーダーは「無駄なく利用できることを啓蒙したい」と意義を強調した。 タイヤの技術革新は消費者の環境意識を高めるきっかけになりそうだ。 (経済本部 臼井慎太郎、sankei = 12-30-17)


三陸鉄道「リアス線」に 1 本化 - - 鉄道趣味的に気になるところは?

三陸鉄道リアス線

記事コピー (12-29-17)

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三陸鉄道、11 年ぶり女性運転士 復興願い U ターン就職

三陸鉄道の北リアス線に 14 日、宇都宮聖花さん (23) が運転士としてデビューする。 岩手県宮古市で育ち、沿岸を走る列車を見て鉄道ファンになった。 地域の復興への願いを乗せて走る。 宇都宮さんは地元の高校を卒業後、西武鉄道に入り、首都圏で駅員をしていた。 三鉄が運転士を募集していることを知り、昨年 4 月に転職。 同社の女性運転士は 2 人目で、11 年ぶりの乗務になる。

高校 1 年生の時、震災が発生。 宮古駅近くで激しい揺れに襲われた。 怖くて動けなくなった時、一緒にいた先輩に手を握られ高台まで逃げた。 震災後、中学生まで暮らした同市田老を訪れ、「がれきの山に言葉が出なかった」と振り返る。 北リアス線運行部に所属し、見習い運転で田老駅も 1 日何度か通る。 「懐かしさとともに、高台に移った住宅街を見ると震災から 6 年が過ぎたことも感じる。」

三鉄は、JR 山田線の宮古 - 釜石間が 2018 年度末までに三鉄に移管され、第三セクターとしては国内最長の 163 キロを抱える。 利用者の増加や収益改善が課題になる。 「安全な運行はもちろん、多くの人に利用してもらえるよう若い私たちがアイデアを出していきたい」と話す。 14 日は午前 8 時 45 分から宮古駅のホームでセレモニーを行い、久慈駅へ向けて出発する。 当日は先着 300 人の乗客に宇都宮さんの顔写真入りの記念乗車証明書が本人から手渡される。 (大久保泰、asahi = 10-9-17)

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「桃鉄」制作者、三鉄へ 2 千万円寄付 「地域活性化に」

人気ゲーム「桃太郎電鉄」シリーズを手がけるゲームクリエーターのさくまあきらさん (65) が 4 日、岩手県庁を訪れ、三陸鉄道への支援金として 2 千万円を寄付した。 さくまさんはゲームの取材で宮古駅や釜石駅など県内を何度も訪れたが、震災で駅が流される映像に衝撃を受けたという。 昨年 12 月には久慈駅を登場させるなど復興をテーマにした作品を発売。 今回はその売り上げの一部をふるさと納税を通じて寄付した。 さくまさんは「三鉄は地域の象徴的な存在。 地域の活性化につながる寄付になれば。」と話した。 (加茂謙吾、asahi = 8-5-17)


「国鉄時代」のコーラ列車、復活を 出資募集 5 日で達成

国鉄時代に製造された懐かしの車両「115 系」を特別色の「コカ・コーラ・レッド」で走らせたい - -。 しなの鉄道(本社・長野県上田市)が 10 月、その費用をインターネットで募ったところ、わずか 5 日で必要額が集まった。 地方鉄道への熱い思いを載せ、信濃路を走る。 しなの鉄道は、県が出資する第三セクターの鉄道会社。 1997 年の長野新幹線(当時)開業に伴い、JR 東日本から信越線の一部区間の運行を引き継いだ。 この際、JR 東が所有していた 115 系 59 両を譲り受けた。

国鉄が 63 年に登場させた 115 系は、山岳路線に対応した電車として 80 年代まで製造されていた。 国鉄時代の趣を残す車両で、新潟や広島などでも走っているが、老朽化で引退が進んでいる。 しなの鉄道では、赤と灰色の塗装など 3 種類の塗装で走らせてきたが、今年の開業 20 年を記念し、信越線時代に走った懐かしの車体色の復刻を企画。 4 月にアイボリーと緑の「初代長野色」、5 月に緑とオレンジの「湘南色」、7 月にクリームと青の「横須賀色」の電車を、それぞれ 1 編成 3 両を登場させた。

これで「信州を走った 115 系の動く博物館が完成」のはずだったが、ネット上や社内で「もう 1 色、『コカ・コーラ・レッド』もあった」との指摘が上がった。 87 年から約 3 年、全面広告列車として真っ赤な車体に「コカ・コーラ」のロゴをつけた列車が走っていたのだ。 (千葉雄高、asahi = 12-21-17)


スペースプレーンで宇宙旅行へ 繰り返し使用、コスト減

宇宙新時代 民間の挑戦

高度 100 キロは「カーマン・ライン」と呼ばれ、宇宙の入り口とされる。 高度 400 キロの国際宇宙ステーションから火の玉のように帰還する宇宙船とは異なり、100 キロまでの往復では、耐熱など技術的な難易度は下がる。 航空機のように繰り返し使える宇宙航空機(スペースプレーン)による短時間の「宇宙旅行」を目指す取り組みが国内外で進む。 愛知県碧南市にある「PD エアロスペース」が開発中のエンジンは、燃料を燃やして推進力を得る際、大気中の酸素を使うモードと、機体に積んだ酸化剤を使うモードを切り替えられる。

空港から航空機のように離陸し、高度 15 キロまでは大気を取り込む。 さらに高い高度へ上昇する時には酸化剤を使うため低燃費につながる。 今年 7 月に燃焼の切り替え実験に成功した。 今後全長約 3 メートルの実験機で飛行を繰り返し、21 年には人を乗せた機体で高度 100 キロ到達を目指す。 緒川修治社長は「宇宙旅行だけでなく、既存の空港を使った輸送にも応用したい」と先を見据える。

こうした飛行に民間で初めて成功したのは米スケールド・コンポジッツ社だ。 2004 年、ロケットエンジンを積んだ「スペースシップワン」を母機がつり下げ、高度約 15 キロで分離。 高度 100 キロに達した。 米ヴァージン・ギャラクティック社はこの機体を改良し、1 人 25 万ドル(約 2,800 万円)で 4 分間の無重力状態を楽しめる宇宙旅行を計画。 すでに世界から約 700 人が予約している。 14 年、テスト中に墜落事故が発生したが、16 年に再開。来年のツアー実現を目指している。 (田中誠士、asahi = 12-10-17)


人の声聞き分けるドローン開発 災害時の捜索に期待

雑音の中から、耳を澄ますように人の声を聞き分けるドローンを、東京工業大や熊本大などの研究チームが開発した。 災害時、がれきの下敷きになった人を探し出す際などに役立つという。 ドローンは、倒壊した建物の周辺など人が近づきにくい場所の情報収集に活用が見込まれているが、ドローンから生じる羽音や風音によって、被災者の声を捉えにくい課題があった。

東工大の中臺(なかだい)一博特任教授らは、複数の人が同時に話しても、それぞれの位置や声を聞き分ける「HARK」と呼ばれるロボット用の技術を応用。 ドローンに計 16 個のマイクを取り付け、人の声以外の雑音を除いて、被災者の位置を特定できるようにした。 中臺さんは「カメラなどによる従来の方法では見つけられなかった、夜間や、がれきの下の要救助者も早く発見できる。 市販のドローンにも活用できる技術なので普及してほしい。 今後は携帯電話の音やホイッスルなどにも対応できれば。」と話している。 (竹野内崇宏、asahi = 12-7-17)

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近畿日本鉄道、キヤノン MJ、KDDI が 4G LTE 対応ドローンを活用した鉄道災害時の情報収集の実証実験を開始

近畿日本鉄道株式会社(本社 : 大阪府大阪市天王寺区、代表取締役社長 : 和田林道宜、以下近畿日本鉄道)、キヤノンマーケティングジャパン株式会社(本社 : 東京都港区、代表取締役社長 : 坂田正弘、以下キヤノン MJ)、KDDI 株式会社 (本社 : 東京都千代田区、代表取締役社長 : 田中孝司、以下 KDDI)は、2018 年 2 月より、自律飛行するスマートドローンを活用した鉄道災害時における線路・送電設備の異常検知の迅速な情報収集に関する実証実験を開始します。

現在、鉄道設備の状況把握は、専用車両の走行による点検や、徒歩巡回による目視点検などが主な手法となっており、迅速な被害状況の把握や、効率的な復旧作業が求められています。 本実証実験では、4G LTE のモバイルネットワークにつながることで広範囲かつ長距離の飛行が可能になったスマートドローンに、高精細な映像を撮影できるキヤノン製カメラを搭載し、近畿日本鉄道の車庫において様々な環境や状況を想定しての飛行や動作を検証することで、ドローンによる遠隔での効率的かつ安全な設備点検の実現を目指していきます。 今後も 3 社は、新しい付加価値を追加することにより、各社の事業発展を目指してまいります。 (PR Times = 11-29-17)

  1. 各社の役割

    近畿日本鉄道では、総延長距離 500km をこえる鉄道網を保有しており、特に駅間が長い区間や山間部の区間での現地に赴いての状況把握は、時間を要するほか、2 次災害などのリスクも想定されます。 それらの課題解決のために長距離自律飛行を可能とする 4G LTE 対応のスマートドローンを活用すべく、今回の実証実験実施に至りました。

    キヤノン MJ は、ドローンに搭載したカメラを遠隔から制御する仕組みや長時間の飛行を実現したドローンを提供することで、災害時の鉄道点検業務に求められる、正確かつ広範囲な映像取得を目指します。 今後も、災害対策、架線・インフラ点検に限らず、ドローンを活用した業種別のソリューションを開発し、企業・社会の課題解決に貢献していきます。

    KDDI は、ドローンの LTE 通信モジュールと運航管理システムを提供し、4G LTE 通信ネットワークを活用した長距離区間の自律飛行を目指します。 なお、本実証実験は、2017 年 10 月に提供開始した「KDDI IoT クラウド ドローンパッケージ」の通信モジュール、および運航管理システムを活用した第一号の事例 (*) となります。

  2. 実施時期 2018 年 2 月以降

    * ドローンの制御やデータ伝送には通常は 2.4GHz 帯(ISM バンド)を利用しますが、LTE 通信モジュールをドローンに搭載する場合は、既設の無線局等の運用等に支障を与えない範囲で、KDDI が実用に移す目的で試験的に開設する無線局(実用化試験局)として免許が必要です。 また、ドローンの飛行は実用化試験局の試験計画に基づき実施します。


新型ロマンスカー 70000 形公開 展望席は一枚ガラス

小田急電鉄(本社・東京)は 5 日、特急「ロマンスカー」の新型車両を公開した。 来年 3 月のダイヤ改定に伴って投入し、箱根の観光客増をねらう。 相模原市南区の大野総合車両所でお目見えした新型車両「70000 形」は 7 両編成。 車体がロマンスカーの伝統カラーであるオレンジ色、屋根はレッドワインに彩られている。 開発コンセプトは「箱根につづく時間(とき)を優雅に走るロマンスカー」。 優雅さの意味を込めて、愛称は「Graceful Super Express」の頭文字をとって「GSE」とした。

新型ロマンスカーの特徴を、星野晃司社長は「眺望性の向上」と語る。 両先頭車両の展望席(16 席)は大型の一枚ガラスを採用し、ぐっと視野を広げた。 車両側面の窓のサイズも拡大して縦 100 センチ(30 センチ増)に。 窓のつなぎ目も極力少なくしたという。 1957 年の初代から数えて 9 代目のロマンスカー。 複々線化の完成に伴う来年 3 月のダイヤ改定をにらんで新型を開発した。

運転開始は来年 3 月中旬の予定で、新宿 - 箱根湯本間で土休日に 3 - 4 往復、平日 2 - 3 往復、通勤時間帯の増発も予定している。 土休日のノンストップで新宿 - 箱根湯本間は現行より 9 分短縮される。 箱根湯本発の最終時刻も 1 時間 14 分繰り下げて午後 10 時 7 分発となる。 (白石陽一、asahi = 12-6-17)


JR 四国、新型特急車両「2600 系」運行開始! 4 両だけのレア車両に?

JR 四国が開発した特急用新型ディーゼルカー「2600 系」が、営業運転を開始。 高松駅ではセレモニーが実施されました。 この 2600 系、4 両だけのレア車両になるかもしれません。

初列車は「うずしお」 全席にコンセントを用意

この日は、初列車となる特急「うずしお 9 号」徳島行きの出発に合わせて、高松駅で出発式を実施。 午前 10 時 50 分ごろ、2 番ホームに 2600 系が入線すると、待ち構えた鉄道ファンが盛んにカメラのシャッターを切っていました。 出発式では、JR 四国の西牧世博代表取締役専務が「全席にコンセントを備え付けたほか、バリアフリーや防犯対策などにも配慮し、さらに快適にご利用いただける車両となりました。 ぜひ皆様に広くご利用いただきたいです。」と挨拶。 来賓の祝辞に続いてテープカットが行われたあと、高倉昭二高松駅長の出発合図で、定刻の 11 時 7 分に発車しました。

2600 系は 4 両だけの「レア車両」に?

この 2600 系は、現在活躍している JR 四国の特急用ディーゼルカー 2000 系の老朽置換え用として登場。 台車に取り付けられた「空気バネ」の高さを空気圧で変えて車体を傾け、カーブを通過する際の遠心力を抑えることで、カーブを高速で通過できるようになっています。 デザインは「Neo Japonisme (ネオ ジャポニズム)」というコンセプトで、日本の伝統意匠を現代風にアレンジ。 四国の豊かな自然に映えるディープレッドを基調に、吉兆を表す赤と金色が配されています。 車内も「和」の柄を取り入れ、座席のモケット(表地)は車両ごとに臙脂(えんじ)と紺を使用。 それぞれ味わいの違いを楽しめるようになっています。 (伊原薫、乗りものニュース = 12-2-17)


リニア品川駅 コツコツ 新幹線止めずに工事

JR 東海は 25 日未明、リニア中央新幹線の品川駅の工事を公開した。 新幹線の営業を止めず、新幹線の終電後から翌日の始発までの間に進める。 作業可能な時間は 1 日あたり 4 時間半ほど。 2027 年の開業に向けて、わずかな距離を少しずつ進めていく地道な作業が続く。 リニアは品川 - 名古屋間を最短 40 分で結ぶ。 27 年の開業に向け、各地で工事などが進んでいる。 リニア品川駅のホームは地下約 40 メートルに設置される。 地上から穴をあけ、土留めの壁を設置し、東海道新幹線の線路を支える構造物を用意した後で地下を掘り進める。

砕石を取り除いたばかりの設置場所では、位置を慎重に確認しながら工事桁を下ろしていく作業に取り組んでいた。 午前 6 時には東海道新幹線が走り始めるため、作業は時間との戦いとなる。 27 年に同駅 - 名古屋駅間が開業予定のリニアで、新駅の工事現場を公開するのは初めて。 狭いスペースのなかで「短時間で確実に作業を終えなければ、東海道新幹線の運行に影響が出る。(JR 東海の林保弘・中央新幹線建設部担当部長)」 難工事はスピードと慎重さの両方が求められる。 (nikkei = 11-25-17)


新型車両のスーパーあずさ、12 月 23 日デビュー

12 月 23 日、中央線特急列車スーパーあずさの新型車両がデビューする。 運行を前に JR 東日本が報道陣に公開した。 同社の在来線では四季島を除くと 5 年ぶり、中央線に限ると 16 年ぶりの新型特急車両になる。 新型車両は乗り心地を大幅に改善した。 中央線は特にカーブが多く、遠心力を緩和するために車体を傾ける風船のような空気ばねを利用した新方式を導入した。 傾きの角度が従来の最大 5 度から 1.5 度となり、揺れが大きくて気分が悪くなるのを抑える。

同社の在来線特急で初となる全シートでの点字の座席番号表示や、ハンドル型電動車いすでも使える広いトイレなどバリアフリーに対応した。 中央線は観光客だけでなく仕事で利用する人も多い。 照明は発光ダイオード (LED) を採用して車内を明るくし、各座席にコンセントを設けるなどビジネス客にも快適に過ごせる空間にした。 東京・新宿駅 - 長野・松本駅間を 1 日 4 往復走る。 料金や所要時間は変わらない。 中央線は中央自動車道を走る高速バスと競合する。 JR 東日本長野支社の伏田忠広運輸部長は「快適性で電車を選んでもらえるようにしたい」と話す。 (nikkei = 11-23-17)

前 報 (8-3-15)


宮崎 - 神戸間のカーフェリー維持へ 官民出資で新会社

宮崎カーフェリー(宮崎市、黒木政典社長)が運航する宮崎 - 神戸航路を維持するため、宮崎県の官民や政府系ファンドが出資して新会社をつくることが 19 日、わかった。 関連会社とともに多額の負債を抱えており、従業員を新会社に移行して事業を続け、フェリーも新造するという。

支援対象は宮崎カーフェリーと、黒木社長が株主で同社にフェリー 2 隻を貸す宮崎船舶(宮崎市)。 東京商工リサーチによると、2017 年 3 月の負債額は宮崎カーフェリーが約 15 億円、宮崎船舶は約 73 億円。 水面下で政府系ファンド「地域経済活性化支援機構(東京)」に支援を求めていた。 関係者によると、県や同機構、県内企業などが出資して新しい運営会社をつくり、地元の金融機関が融資することが計画の柱となる見通しだ。 一方、宮崎カーフェリーなど現在の 2 社は事業を新会社に譲渡した後、清算される方向。 (河崎優子、asahi = 11-20-17)


米テスラ、EV トラックとスポーツタイプ新型 EV 発表

[ホーソーン(米カリフォルニア州)] 米電気自動車 (EV) 大手テスラは 16 日、EV トラック「テスラ・セミ」とスポーツカータイプの新型 EV を発表した。 スポーツカーはロードスタータイプで 4 シーター。 イーロン・マスク最高経営責任者 (CEO) のプレゼンテーションよると、1 回の充電での航続距離は 620 マイル(1,000 キロメートル)で過去最長となる。 走行性能は加速 1.9 秒で時速 0 - 60 マイル(100 キロ)と一般生産車では最速。

価格は初回生産の 1,000 台が 25 万ドルで全額前払い。それ以降は 20 万ドル。 EV トラックのセミの価格は非公表。 マスク CEO によると、生産開始は 2019 年となる。 スポーツカータイプの新型 EV は 2020 年の販売を目指す。 セミの最長航続距離は、高速道路で最大重量を積載した状態で 500 マイル(800 キロ)。最重量タイプ(クラス 8)は、30 分の充電で 400 マイルの走行が可能という。 (Reuters = 11-17-17)


JR 北海道、過去最大 425 億円の赤字 通期見通し

JR 北海道は 7 日、2017 年度の中間決算を発表した。 本業のもうけを示す営業損益の通期見通しが、過去最大の 425 億円の赤字になると発表した。 今春の予想から赤字幅が 10 億円増える見込み。 純損益の赤字は 10 億円という今春の予想を維持した。 安全対策のための修繕費などがかさんでいるためだという。 北海道新幹線が開業 2 年目を迎え、当初の開業効果が落ち着き、利用は鈍化している。 在来線の安全対策のために、線路や車両、駅設備などの修繕費が大きく増えることも、通期見通しの下方修正に反映した。

4 - 9 月の中間決算の売上高は前年同期から 0.7% 増え、863 億円だった。 JR 発足以来、2 番目に高い数字となった。 収入増を支えたのは、運輸ではない事業だ。 「JR イン札幌駅南口」が昨年 10 月にオープンし、ホテル部門の収入が増えたほか、JR 札幌駅直結の駅ビル「JR タワー」などの不動産部門の収入も微増した。

一方、鉄道部門は厳しい状況が続く。 輸送人員は前年同期より 51 万人増え、6,927 万人となった。 ただ、増えたのは、札幌近郊の通勤客が中心。 北海道新幹線の乗客は開業直後の前年同期から 34 万人 (24%) 減り、106 万人にとどまった。 特急などの長距離を利用する乗客も減った。 鉄道運輸収入は新幹線で前年同期から 24% 減り、全体でも 1.7% 減った。 (鯨岡仁、坂東慎一郎、asahi = 11-8-17)


新幹線で無線 LAN 整備 19 年度末までに JR 東

JR 東日本は 7 日、東北、上越、北陸、秋田の各新幹線で無料の公衆無線 LAN サービスを始めると発表した。 来年夏から順次整備し、2019 年度末までに全体の 8 割弱にあたる 958 両で利用できるようになる。 北陸新幹線では、JR 西日本が同様のサービスを提供する。 東海道新幹線では、JR 東海が 09 年から、通信事業者と契約した人向けのサービスを提供しているが、事前契約なしで誰でも使える無線 LAN サービスは新幹線では初めてという。

観光庁の調査などで、無料の無線 LAN がないことに不便を感じる訪日外国人が多かったため、導入を決めた。 メールアドレスを登録するだけで使えるため、日本人も利用できる。 携帯電話の電波を利用したサービスで、一部のトンネルや山間部では使用できず、動画など大容量データの利用には向かない。 (千葉雄高、asahi = 11-7-17)


東北中央道・福島 - 米沢間が全線開通 地域活性化に期待

東北中央自動車道の福島大笹生(おおざそう)インターチェンジ (IC) - 米沢北 IC 間(延長 35.6 キロ)が 4 日、開通した。 基本計画決定から四半世紀を経て福島 - 米沢間は栗子トンネル(8,972 メートル)の整備で全線が結ばれ、置賜に高速新時代の幕開けを告げた。  午後 3 時の開通を前に合同式典が米沢市万世町刈安の栗子トンネル前で行われ、国、山形、福島両県、関係市町、各議会、経済団体の代表ら約 300 人が出席した。 (山形新聞 = 11-4-17)


「究極のエコカー」燃料電池車に吹く逆風

次世代エコカーの開発競争が電気自動車 (EV) を軸に激しさを増し、水素をエネルギー源とする燃料電池車 (FCV) には逆風が吹きつける。 インフラ整備が進まず、車両価格も高いためだ。 FCV は、二酸化炭素 (CO2) を出さない水素で走る「究極のエコカー」。 巻き返しのチャンスはあるのか。 「FCV への我々の取り組みが後退したわけではない。」 開幕中の東京モーターショーで、トヨタ自動車のディディエ・ルロワ副社長は力をこめた。 10 月 25 日、報道陣向けのプレゼンで、「水素社会実現へのトヨタの『変わらぬ意志』の象徴」と語り、FCV のコンセプトカーを披露した。

FCV は燃料電池で水素と酸素を反応させ、生み出した電気でモーターを動かして走る。 トヨタは、電池の発電効率などを上げて、水素の充填 1 回で航続距離 1 千キロの実現をめざす。 2014 年末に世界で初めて FCV 「ミライ」を販売したトヨタは、モーターショーで EV の試作車や、EV 用次世代電池を開発する計画を打ち出した。 ルロワ氏が強調しなければ、FCV に対するトヨタの姿勢に疑問符がついたはずだ。 今回のモーターショーは、本格的な EV 時代の幕開けを告げた。 新たな FCV を出展しているのは、トヨタと独ダイムラーのメルセデス・ベンツぐらいだ。

航続距離は日産自動車の EV 「リーフ」の 400 キロに対し、ミライの 650 キロが上回る。 一方、国内のインフラ数は、EV は約 7,100 (急速充電)あるが、FCV は約 100。 車両価格は FCV 700 万円台、リーフは最安のグレードで約 315 万円。 いずれも国などの補助金があるものの、EV の方が手が届きやすい。 ベンツは、外部電源で充電もできるプラグイン FCV を出展。 水素による航続距離は 437 キロだが、備えたバッテリーだけでも 49 キロ走れる。 水素が切れても走れ、インフラ不足をカバーする。 来年から生産を始め、ドイツや日本、米カリフォルニア州などで販売する計画だ。 ドイツでは、水素を供給するインフラの数は年内に 50 程度になり、来年には 200 に増える。

FCV 開発を担当するダイムラーのゲオルグ・フランク氏は「電気が家でも手に入る EV の方がドイツでも伸びている」と話す。 しかし、「長距離走行やバスやトラックには FCV が向いている。 いまもガソリン車とディーゼル車があるように EV とすみ分けできる」とみている。

FCV も EV もエコカーとして注目されるが、地球温暖化対策としては、どちらもまだ不十分だ。 水素は、天然ガスなどの化石燃料からつくる方法が主流で、その過程で が発生する。 EV も石炭や石油など化石燃料でつくった電気を使えば、CO2 の発生量を大きく減らせない。 ただ、発電時に CO2 を出さない原発の再稼働に慎重な日本にとって、水素は大きな可能性を秘める。 風力や太陽光、バイオガスなど自然エネルギーを生かし、CO2 を出さずに水素をつくる実験が全国で進む。 究極のエコカーを実現できる供給網づくりも FCV の普及に急務となる。

FCV の技術は日本勢の一部が優位に立つが、内外の他社も巻き込まないと広がりに欠ける。 「クラリティ」を昨春発売したホンダは米ゼネラル・モーターズと組み、新たな FCV を 20 年ごろに投入する。 こうした仲間づくりも課題だ。 追い風もある。 20 年の東京五輪で水素社会の幕開けを世界に示そうと、政府は水素ステーションを 160 に増やす目標を立てる。 九州大の佐々木一成・水素エネルギー国際研究センター長は「EV が注目を集めるいまは FCV にとって雌伏の時。 東京五輪までには新型車が出てくる。 インフラ整備を進めるためにも、車両価格をどこまで下げられるかが、FCV 復権のポイントになる。」と話す。 (編集委員・堀篭俊材、asahi = 11-2-17)


ヤマダ電機、小型電気自動車開発の FOMM と資本・業務提携

[東京] ヤマダ電機は 31 日、小型電気自動車の開発を進める FOMM (神奈川県川崎市)と資本業務提携契約を締結したと発表した。 FOMM が開発を進めている小型電気自動車は 4 人乗りで、水に浮くという性能を持っている。 ヤマダ電機は今回の提携を受け、小型電気自動車販売を実現し、次世代モビリティ・ビジネスの構築を目指すとしている。 (Reuters = 10-31-17)


ついに「色気」を放ち出した日本のコンセプトカー

第 45 回となる今年の東京モーターショーは、いつもと違っていた。 2 年に一度開催されるこのショーは、新しい技術、 次期スポーツカー、奇妙なセンスでアニメ風なコンセプトカーが際立つことで知られている。 それに実は、そういったアニメっぽいコンセプトカーを見るために訪れる海外のジャーナリストも、少なくない。 ところが、今年はどうも違っている。 一般公開に先駆けたプレスデイの初日、会場となる東京ビッグサイトを 11km 歩き回って分かったのは、日本のカーメーカーがデザインを重視するときが、ついにやって来たということだった。 「デザインがよくなれば、日本車はもっと人気がでる」と言い続けてきた僕としては、やっとそのときが来たかと気分が上がる。

各メーカーが、将来のデザインにセクシーさを注入し始めたことを確信した。 いや、どのメーカーも、電気自動車 (EV)、自動運転、人工知能、つながる化に対しての姿勢を見せているのは、もちろんだけどね。 だが、やはり目につくのは、そういう自動運転などのテクノロジーの面ではなくデザインだった。 つまり、どのメーカーにも明らかに、デザイナーたちに外観をもっと楽しく、セクシーで視線を奪うスタイルに挑戦させる余裕が見られる。 ただ、この 1 年間ずっとウワサされていたトヨタ・スープラの後継車や、新しい日産フェアレディ、あるいはマツダのロータリー・クーペの、より市販車に近づいたコンセプトなどは登場しなかった。

2017 年東京モーターショーで、デザイン競争をリードするのはマツダだ。 同社がかかげるデザイン言語「Kodo」に加え、目を惹き付けられたのは、ヴィジョン・クーペだ。 その息を飲むゴージャスさが脚光を浴びている。 「これはもしかして世界一美しいセダンかもしれない」と同業のドイツ人が言った。 エンジンについては何も語られていないが …。 日本で一番かっこいいクルマのラインナップをそろえるマツダだが、このコンセプトでさらにスケールアップしている。

この流れは、うれしいことにスバルにも見られる。 ヴィジブ パーフォーマンス・コンセプトは、スバル史上かつてなく美しいコンセプト車だと僕は思った。 こちらも、エンジンについての詳細は「スバル特有のボクサーエンジンと 4WD、さらにアイサイトの安全技術の進化版はつくだろう」との曖昧な表現しか出してない。 なぜだろうか? 世界中の自動車業界は、昨年から EV に大きく舵を切っている。 が、将来どのパワートレーンを採用するかについては、明確にしないことによって、考える時間を取っているのだと考えた。 おそらく電気だとしても。

ヴィジブは目をとらえる美しい 4 ドアのスポーツ・セダンだ。 三次元のグリルから、鷹の目の形をしたヘッドライド、筋肉的なふくらみを見せるリアのブリスターフェンダーまで、どれも力強く鋭く見える。 そして、次世代 WRX がどんなデザインになるのか、そのヒントをはっきりと巧みに示しているように感じた。 これからの 10 年、BRZ 以外のスバル車に用いられることになるグローバル・プラットフォームをヴィジブも採用する。

ホンダの EV スポーツ・コンセプトも、セックスアピールをたっぷり取り戻した。 フランクフルト・モーターショーで披露されたアーバン EV コンセプトを基本とする EV スポーツは、車高が低く、流れるような後輪駆動プロポーションで、しかも低重心のデザインは、ドライブがごきげんになる楽しさを約束している。 僕としてはシンプルさ、レロト感、スポーティさと未来感というコンビネーションが気に入った。 でもなにより新鮮なのは、ホンダが再びデザインにセクシーさを取り入れようとしていることだ。 このクーペもやはりパワートレインは EV ということ以外、詳しいことは言っていない。

トヨタでは、ハイブリッドの GR HVスポーツ・コンセプトがブースの主役になるだろうと思っていたけど、「愛」を伝えるコンセプトが目を奪った。 ステージ中央には、 AI 搭載でハサミのようなガルウィング・ドアを持つ「コンセプト i」が完全に主役だった。 4 人乗りの EV 「コンセプト i」には、ドライバーの気持ちを読み取るディープラーニング技術が備わっている。 そう、あなたの呼吸の速さ、話し方のパターンと眼の動きを読んだソフトは、あなたが運転することにどれぐらい集中しているか、道路状況をどれくらい把握しているかを教え、またあなたが何をしたいかを読み取ってくれる。

「i」という文字は英語圏の人には、インテリジェントを意味するが、日本人は「i」と言うとうれしいことに「愛」という文字も連想する。 だから、僕は外国のプレスに伝える際に、この車を「ラブカー」と名付けた。 あなたのことが好きで、理解してくれるクルマが実現すれば、それこそ「究極のクルマとは愛だ」という、壮大な構想だ。 さて、レクサスもセンターステージにはスタイリッシュな LS+ コンセプトを配した。 同社の有名なスピンドルグリルのことを最初は「好きな人は好きだろう」と思っていたけれど、ついに LC500 から形を整えて来てると今では僕も考えている。 LS+ のスピンドル・グリルもさらに進化し、自動開閉する大型グリルシャッターが、冷却と空力性能を実現する。 これらのものづくりは素晴らしい。

しかも、このおしゃれな 4 ドアのセダンは、交通事故の犠牲者がゼロの世界を目指している。 高速道路の入口から出口まで自動運転で走行し、クルマの流れへの合流や分岐ができて、レーン変更やレーンキープ、前のクルマとの車間距離を保つ機能などが搭載される。 AI による高性能な自動運転を 2020 年までに実用化することを目指している。 どのカーメーカーも、EVと自動運転の技術にスポットライトを当てているとは言え、「モーターの先へ」をテーマとする今回のモーターショーを息づかせるのは、セクシーな曲線を用いたデザインだ。 それは日本の自動車業界の未来をも輝かせるだろう。 (ピーター ライオン、Forbes = 10-29-17)


ホンダ、東京モーターショーで EV コンセプトなど世界初公開

スーパーカブ、モンキーの実車も

ホンダは 10 月 25 日に東京・有明の東京ビッグサイトで開幕した『第 45 回東京モーターショー』に出展。 『Honda Sports EV Concept』や『Neo Sports Cafe Concept』といったコンセプトモデルを世界初公開した。 四輪の展示モデルとしては、コンパクトボディに EV 性能と人工知能 (AI) を組み合わせ、"操る喜び" の実現を目指したというスポーツ EV コンセプトのほか、新開発の EV 専用プラットフォームを採用した『Honda Urban EV Concept』などがお披露目された。 このアーバン EV コンセプトについては、これをベースに開発した市販車を 2020 年に日本国内で販売するということだ。

そのほか、自動運転技術と AI を搭載したコンセプトモデル『Honda NeuV』のほか、2018 年の国内発売を予定している『ホンダCR-V』、『クラリティ PHEV』も展示された。  二輪では、スポーツバイクの楽しさと美しさ、新世代の車体パッケージを融合させたネイキッドスポーツコンセプトであるネオ・スポーツ・カフェ・コンセプトに加え、ロボティクスで培ったバランス制御技術を応用した『Honda Riding Assist-e』も展示されている。 そのほか、スーパーカブの世界生産累計 1 億台突破と 2018 年に迎える誕生 60 周年を記念した『スーパーカブ 110 1 億台記念車』、初代スーパーカブを進化させた『スーパーカブ C125』、モンキーの新たな魅力を追求した『モンキー 125』なども展示された。

発表会で、ホンダの八郷隆弘代表取締役社長は「今後も引き続き、二輪車・四輪車ともに、強みであるグローバルモデルのラインアップを強化し、魅力ある商品を幅広く、世界中のお客様にお届けしていきます」と語っている。 「さらに『カーボンフリー社会の実現』に向け、技術・商品の開発に取り組んでいます。 ガソリンモデルの低公害化・低燃費化を進め、四輪車においては、ハイブリッドモデルのラインアップを拡充してきました。 今後もハイブリッドモデル、プラグインハイブリッドモデル、EV モデルを強化しますが、電動化技術を搭載したモデルにおいても、『役立つ喜び』・『操る喜び』を実現していきます。」 (Autosport = 10-25-17)

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「世界初」のスポーツカー EV 試作車、ホンダ披露へ

ホンダは 29 日、10 月 27 日に東京ビッグサイトで始まる東京モーターショーで、世界で初めてスポーツカーの電気自動車 (EV) の試作車を公開すると発表した。 これとは別に、2019 年に欧州で売り出す小型 EV で、ベースとなる試作車も披露し、EV を強くアピールする。

二つの EV 試作車は同じ車台を使う。 スポーツカーは流線形のデザインが特徴。 車が人工知能 (AI) を使ってドライバーの好みを学び、意のままに走れるようになることを想定してつくった。 小型 EV は都市部での走りやすさを重視した実用本位のモデルで、9 月中旬に独フランクフルトで先行公開した。 低速で走る際も車体が自らバランスを保ち、転びにくくするバイクも世界で初めて公開する。 二足歩行ロボットの研究で培った技術を使い、電動モーターで走る。 AI がドライバーの表情や声から心身の疲れ具合をくみ取り、運転を助ける EV の試作車も出展する。 (木村聡史、asahi = 9-30-17)


マツダ「光と影が変化する」 新コンセプトのクーペ発表

マツダは 25 日、今後のデザインの考え方を示すためのコンセプトカーを発表した。 27 日に開幕する東京モーターショーのブースに展示する。 展示するのはクーペタイプだが、今後開発するさまざまな車のデザインに、統一感を持たせていくという。 余分な飾りをそぎ落としたシンプルさが特徴だ。 デザイン担当の前田育男・常務執行役員は、「光と影が変化し、生きているように見える。 光の動きが車に命を与える。」と説明した。 (奥田貫、asahi = 10-25-17)