固定電話、最大 9 割値下げ 24 年から、3 分 8.5 円に

NTT 東日本、西日本は 6 日、固定電話の通話料を、2024 年から全国一律で 3 分 8.5 円にすると発表した。いまの電話網は老朽化や利用者の減少で維持が難しくなり、インターネット技術を使った新しい回線に切り替えるのに合わせて距離別料金をやめる。

現在は 100 キロメートル超の通話は 3 分 80 円かかるため、最大約 9 割の値下げとなる。 回線の切り替えは 25 年までに全国で終える。 自宅での工事は不要で、電話機もそのまま使える。 電話番号も変わらない。 一方、長距離通話などで通話料が安い通信会社をあらかじめ登録しておける「マイライン」サービスは、固定電話の通話料変更とともに終了する。 (徳島慎也、asahi = 4-6-17)


ドコモの「AQUOS ケータイ」がテザリングに対応

NTT ドコモは、「AQUOS ケータイ SH-01J」向けに最新ソフトウェアを公開した。 適用すれば、Wi-Fi のアクセスポイント(親機)として使えるテザリング機能に対応する。 テザリング機能を ON にすると、「AQUOS ケータイ SH-01J」を Wi-Fi のアクセスポイントとして、モバイル Wi-Fi ルーターのように利用できるようになる。 Wi-Fi 経由のほか、USB、Bluetooth 経由でのテザリングに対応する。

このほか、迷惑電話対策の機能として「代理応答」も利用できるようになる。 またバーコードリーダーを利用する際、アドレス帳の登録が正常に動作しない不具合が解消される。 更新所要時間は約 7 分。 更新中、他の機能は利用できない。 初期設定では午前 2 時 - 5 時になると自動的に更新が行われる。 更新後のビルド番号は「01.01.00」。 (関口聖、ケータイ Watch = 3-30-17)


Apple が iOS 10.3 正式公開、ファイルシステムを切り替え

米 Apple は現地時間 2017 年 3 月 27 日、モバイルプラットフォームの最新アップデート「iOS 10.3」の正式版をリリースした。 複数の脆弱性を修正したほか、ワイヤレスヘッドホン「AirPods」を探す機能などを追加した。 iOS 10.3 により、「Find My iPhone (iPhone を探す)」機能を使用して AirPods の所在地を確認できる。 ケースに入っていたり、バッテリーが切れている場合は、最後に認識した位置が表示される。 AirPods の片方あるいは両方から音を出して、それを手がかりに探し出すことができる。

「Siri」に対する一連の強化では、決済アプリケーションでの支払いや請求書の確認、配車アプリケーションでの配車予約が行える。 自動車メーカーのアプリケーションで燃料の残量やロック状態を確認したり、点灯やクラクションなどを操作できる。 インドのクリケットリーグ「Indian Premier League」と国際クリケット評議会が提供する試合結果などの情報も、Siri に尋ねて確認できる。

車載統合システム「CarPlay」では、最後に使ったアプリケーションにすぐにアクセスするためのショートカットをステータスバーに追加したほか、定額制音楽配信サービス「Apple Music」に関する操作性を向上した。 米 The Verge の情報によると、iOS 10.3 では、開発者は「App Store」のレビューに公開回答できるようになる。 またユーザーは、他のユーザーのレビューに対して「役に立った」などの評価を付けられる。

さらに、同アップデートでファイルシステムが「HFS+」から「Apple File System (AFS)」に切り替わり、暗号化が強化され、ストレージが最適化される。 米 ZDnet は、念のためアップデート前にバックアップをとっておくことを勧めている。 なお、iOS 10.3 で 32 ビットアプリケーションを起動すると「このアプリケーションは iOS の将来バージョンでは動作しません」との警告が表示される。 開発者はできるだけ早く 64 ビットに対応させる必要がある(米 Forbes)。 (鈴木英子、ITPro = 3-28-17)


NTT ドコモ、小型 4 インチスマホ「iPhone SE」の32GB・128GBモデルを 3 月 31 日に発売!

価格も案内し、3 月 25 日 10 時より事前予約開始 - - 既存の 16GB モデルはそろそろ販売終了へ

NTT ドコモは 24 日、Apple 製スマートフォン(スマホ)「iPhone SE」の 32GB モデルと 128GB モデルを 2017 年 3 月 31 日(金)に発売すると発表しています。 発売に先立って本日 3 月 25 日(土) 10 時より NTT ドコモ取扱店の店頭で事前予約受付および「ドコモホームページ(ドコモオンラインショップ)」におけるオンライン予約を開始するとお知らせしています。

合わせて価格も案内されているので紹介したいと思います。 なお、既存の 16GB モデルと 64GB モデルについては在庫限りで販売を終了するようで、すでにドコモオンラインショップでは 16GB モデルのゴールドについては販売を終了しています。 iPhone SE は 2016 年 3 月に発売された約 4.0 インチ 640 x 1,136 ドット Retina 液晶(326ppi、コントラスト比 800:1)を搭載した小型スマホです。 4 インチサイズの iPhone としては最新モデルで、2015 年 9 月に発売された「iPhone 6s」シリーズと同じチップセット「A9」やリアカメラセンサーなどを搭載しています。

日本では既存の 16・64GB モデルを 2016 年 3 月から NTT ドコモおよび au、SoftBank、Apple (SIM フリー版)が販売されてきましたが、新たに 32・128GB モデルが発表され、新たに Y!mobile や UQ mobile も 3 月 25 日から発売することが発表されています。 なお、現時点では NTT ドコモや SoftBank、Apple (SIMフリー版)は 32・128GB モデルも販売することが発表されていますが、au については取り扱いがあるかどうかを含めて発表されていません。 また UQ mobile では 32GB モデルのみが販売されます。 (S-Max = 3-25-17)


次期 OS "Android O" の開発者プレビューが公開

ソニーの協力により LDAC をサポート

Google は 21 日(米国時間)、Android OS の次期バージョンとなる「Android O」の開発者プレビューを公開した。 ピクチャー・イン・ピクチャー (PiP) 機能や、API 追加、より細かいバックグラウンド実行制限による省電力化などが目玉となる。 プレビューは主に Nexus デバイスに向けて公開され、エミュレータ上や対象デバイスで利用できる。 対象デバイスは Nexus 5X、Nexus 6P、Nexus Player、Pixel、Pixel XL、Pixel C の 6 機種。

新しいバックグラウンド実行制限はアイドル状態のサービス実行数を制限するほか、位置情報の利用頻度の制限が可能となり、省電力化に貢献する。 また、ランタイムの最適化によりベンチマークテストでは最大 2 倍のスコア向上があるという。 PiP 機能も追加され、動画の視聴中であってもチャットの返信などが可能。 また、埋め込まれるアプリのアスペクト比も指定可能となる。

オーディオ関連の機能も向上した。 新たにオーディオコーデック「LDAC」に対応し、Bluetooth 接続であっても高音質なハイレゾ音源が楽しめるほか、ローレイテンシなオーディオ API が新たに追加された。 これらにより、再生品質の向上や、新しい周辺機器またはアプリの登場が期待できる。 LDAC はソニーが開発したオーディオコーデックであり、同社の協力を受けて実装されたもの。 リリースでは LDAC を含め 30 以上の機能追加についてソニーがクレジットされている。 (佐藤 亮、PC Watch = 3-22-17)


Google 「Family Link」発表、小さい子供の Android 端末利用を保護者が管理

米 Google は 3 月 15 日(現地時間)、小さい子供の Android デバイス利用を保護者が管理する Family Link を発表した。 米国において、招待制の初期アクセスプログラムを通じた提供を開始した。 米国で Google アカウントを作成できるのは 13 歳以上だが、Family Link を使うことで 13 歳未満の子供でも保護者の管理下で Google アカウントを使用できるようになる。 年齢要件に満たない子供に Google アカウントを広げるため、まずは使用を希望するユーザーからフィードバックを収集する。 そのため、初期アクセスプログラムは 13 歳未満の子供を持つ人達を対象にしている。

Family Link を使用するには、保護者が Family Link アプリを入手して子供用の Google アカウントを作成する。 Family Link アプリは Android 4.4 (KitKat) 以上で動作するが、子供用のデバイスは Android 7.0 (Nougat) 以上が必要。 子供用に作成したアカウントで、子供用のデバイスにサインインすると、Chrome、Gmail、マップ、Google検索、Googleフォト、YouTube Kids、Google Play などを利用できるようになる。 そして保護者の Family Link アプリで子供用デバイスの利用を以下のように管理できる。 1 つの Family Link で管理できる家族グループは最大 5 人。 (Yoichi Yamashita、MyNavi = 3-16-17)

  • Googleアカウント設定 : Chrome でアクセスできる Web サイトや Google 検索のフィルタリング、ロケーション機能など Google アカウント設定の管理、パスワードのリセットなど。
  • 子供のアプリ利用 : Google Play ストアからインストールするアプリを承認/拒否。
  • スクリーン時間 : アプリごとに子供が使用している時間を週単位または月単位で確認。 就寝時間に使用できなくするなど 1 日のスクリーン時間の設定。
  • ロケーション : 子供の Android デバイスの位置を確認。

安否確認・物資の融通 … 被災時機能、SNS 各社が強化

LINE (ライン)やフェイスブックなどの SNS が、災害時に役立つ機能を相次いで強化している。 SNS はパソコンやスマートフォンが公衆無線 LAN などでインターネットにつながれば使えるため、東日本大震災や熊本地震などで安否確認に役立った。 災害に強いことをアピールし、利用者層を広げるねらいもある。 LINE は今月から、人的被害がありそうな災害が起きると同社が全国の利用者にメッセージを送り、安否を確認する機能を追加した。 利用者は「無事です」、「被害があります」といった選択肢を選ぶだけで、「タイムライン」という利用者の情報を表示するページに投稿され、知人に読んでもらえる。

フェイスブックは 2 月から、災害時に利用者同士が助け合える「コミュニティヘルプ」という機能を加えた。 災害が起きると、水、食料、燃料、おむつなどの物資を提供したい人が情報を登録できるページが開設される。 被災地にいる利用者はそのリストから必要なものを選んで直接メッセージをやりとりし、物資を提供してもらえる。

一方、ニュース配信サービスなどを手がけるヤフーは、気象庁などの発表を基に災害情報を提供する防災速報サービスで、今月 9 日までに 69 の自治体と提携した。 防災速報サービスは、利用者があらかじめ登録した居住地域や位置情報を基に、地震や台風などの災害速報をアプリとメールで流しており、900 万人の利用者がいる。 ヤフーと提携した自治体は、このサービスを使って避難所や水・食料の配給情報など自治体独自の情報を流せるという。

総務省は 2017 年度からの 3 年間で、災害時に避難所になる学校や役場など 1 万 6 千カ所に無線 LAN 設備を新設する計画だ。 20 年には、全国約 3 万の避難所などで無線 LAN が使えるようになる見通しだという。 (奥田貫、asahi = 3-11-17)


「寝る子は育つ」は本当? スマホ使いビッグデータ解析

「睡眠時間が長い赤ちゃんは、成長が早いの?」 育児中の疑問や不安の解消をめざす研究を、国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)などが始めた。 スマートフォンのアプリを使って集めた大規模なデータを解析して、赤ちゃんの成長や発達の実態に迫りたいという。

同センターが、育児記録アプリ「パパっと育児 @ 赤ちゃん手帳」を手がける IT ソフト開発会社「ファーストアセント(東京都中央区)」と協力して実施。 睡眠時間や排便・排尿の回数、ミルクの量などをリアルタイムで記録でき、現在は平均で月約 3 万人が入力しているという。 研究では、2013 年 9 月から同意を得て集めた約 1 億件のデータから、赤ちゃんの睡眠時間と身長・体重との関係や、母乳とミルクによる排便回数の違いなどを調べる予定だ。

試験的に生後 1 カ月の 4 千人分の 1 日の赤ちゃんの排便回数を分析すると、0 - 8 回以上まで開きがあり、母乳主体よりもミルク主体のほうが排便回数が少ない傾向がみてとれたという。 ただ、その後の観察も加えた分析では、母乳主体の赤ちゃんは最初は排便回数が多いが次第に減り、離乳食が始まる頃にはミルク主体の赤ちゃんと違いがなくなる傾向も示されたという。

同センターの鳴海覚志(さとし)・基礎内分泌研究室長は「これまで、赤ちゃんの標準的な成長や発達に関わる研究はあまりなかった。 ビッグデータの解析で実態が明らかになれば、育児不安の解消に役立てられる。」と話す。 研究成果は今秋にもまとまる予定。 (熊井洋美、asahi = 3-9-17)


ドコモ、Xperia Z4/Z4 Tablet のアップデートを実施

NTT ドコモは、3 月 9 日に「Xperia Z4 SO-03G」、「Xperia Z4 Tablet SO-05G」のアップデートを実施。 データ初期化時、まれに Google アカウントの入力を求められる不具合が解消されるほか、「E メール」アプリのパッケージ名が変更となる。

NTT ドコモは、3 月 9 日にソニーモバイルコミュニケーションズのスマートフォン「Xperia Z4 SO-03G」とタブレット「Xperia Z4 Tablet SO-05G」のアップデートを実施した。 アップデート内容は共通で、それぞれ設定からデータ初期化をした際、まれに Google アカウントの入力を求められる不具合を改善。 また「E メール」アプリのパッケージ名が変更となり、法人向け「Exchange Active Sync」を利用している場合は設定を変更する必要がある。

端末本体に新しいソフトウェアが自動でダウンロードされ、更新はユーザーが行う手順となる。 待受中に「アプリボタン」→「設定」→「端末情報」→「ソフトウェアアップデート」を選択し、画面の案内に従って操作を行えば即時更新も可能。 PC ではあらかじめ「Xperia Companion」のインストールが必要だ。 Xperia Z4 SO-03G の更新時間は端末本体 (Wi-Fi/Xi/FOMA) で約 38 分、PC で約 90 分。 Xperia Z4 Tablet SO-05 の更新時間は端末本体 (Wi-Fi/Xi/FOMA) で約 39 分、PC で約 88 分。 最新ビルド番号はそれぞれ「32.1.E.1.98」になる。 (ITmedia = 3-9-17)


スマホさらに薄く? TDK が厚さ 10 分の 1 の振動装置

電子部品大手の TDK は、薄さを従来の約 10 分の 1 にした振動装置を開発した。 従来のモーターでなくセラミックの板を使い、厚さを約 0.35 ミリに抑えた。 スマートフォンやタブレット端末、ゲーム向けを想定している。

これまでのモーターを使ったスマホの振動装置は 3 ミリ程度の厚みがあり、装置のある場所しか振動を起こせなかった。 TDK が開発した「PiezoHapt アクチュエータ」は板状で薄く、電気を流すと全体が振動する。 これをスマホに使えば、全体を薄型化できる。 触った場所が直接振動するため、VR (仮想現実)ゲームの振動がよりリアルに再現できるという。 (川田俊男、asahi = 3-2-17)


ドコモ、月 1,520 円引きの「はじめてスマホ割」他社ガラケーからの乗換えも対象に!

NTT ドコモは 3 月 2 日、ケータイ(ガラケー)からスマホに乗換えるユーザーに月額料金を割り引く「はじめてスマホ割」の対象を、他社ガラケーからの乗換えにも拡大すると発表しました。 3 月 3 日から開始されます。 NTT ドコモの「はじめてスマホ割」は、基本料金から月額最大 1,520 円引きとなるキャンペーンで、従来、ドコモのガラケーから、スマホ向け料金プラン「Xi」に変更するユーザーのみが対象でした。 3 月 3 日からは、他社ガラケーからドコモのスマホに乗り換えてもキャンペーンの適用対象となります。

月額 1,520 円引きが最大 24 回適用!

「はじめてスマホ割」の割引適用には、カケホーダイプラン(スマホ/タブ)」または「カケホーダイライトプラン(スマホ/タブ)」の契約が必要で、端末との同時購入でなくても対象となります。 割引内容は、国内通話無料の「カケホーダイプラン(スマホ/タブ)」なら月 1,520 円引き、5 分以内の通話が無料の「カケホーダイライトプラン(スマホ/タブ)」なら月 850 円引きで、60 歳以上ならシニア特割として 1,520 円引きとなります。 適用期間は、初回契約から最大 24 か月間で、受付期間は 2017 年 5 月 31 日までと案内されています。 (iPhone Mania = 3-2-17)


印タタ、1,300 億円支払いで合意 = 撤退交渉決着へ前進 - ドコモ

【ニューデリー】 NTT ドコモとインド財閥大手タタ・グループの合弁解消をめぐる交渉が難航している問題で、タタの持ち株会社タタ・サンズが賠償金約 11 億 7,200 万ドル(約 1,300 億円)を支払うことで両社が合意したことが 27 日、分かった。 英ロンドンの国際仲裁裁判所が命じた賠償金支払いをタタ側が受諾した形で、ドコモの撤退交渉は一歩前進したことになる。

タタはこれまで、インド当局の規制を理由に、ドコモに対する賠償金支払いを拒んできた。 だが、関係者によるとタタは今回、ドコモに賠償金の支払いを約束。 両社が賠償金支払い命令の執行をめぐって係争中の首都ニューデリーの高等裁判所に対し、支払いで合意したことを報告するという。 (jiji = 2-27-17)

前 報 (11-5-09)


ソニー、4K 液晶搭載の「Xperia XZ Premium」など新型スマートフォン 4 製品を発表

欧州時間 2 月 27 日、ソニーモバイルコミュニケーションズは、Xperia ブランドの新型スマートフォン「Xperia XZ Premium」と「Xperia XZs」、および「Xperia XA1」と「Xperia XA1 Ultra」を発表した。 価格はいずれも未公表だが、世界市場での発売時期は、Xperia XZ Premium が今春末で、Xperia XZs は 2017 年 4 月、Xperia XA1 と Xperia XA1 Ultra は 2017 年 3 月となっている。 各製品の特徴を簡単に紹介しよう。

Xperia XZ Premium は、5.5 インチサイズで解像度 2,160 x 3,840 ドット、HDR 表示にも対応する液晶パネル「TRILUMINOS Display for mobile」を採用するのが特徴の製品だ。 Xperia シリーズが 4K 解像度の液晶パネルを採用したのは,2015 年 9 月に発表となった「Xperia Z5 Premium」以来、1 年半ぶりである。 搭載する SoC (System-on-a-Chip) は,Qualcomm 製のハイエンド市場向けモデル「Snapdragon 835」。 LTE-Advanced Pro 対応モデム「X16 LTE modem」を内蔵しており、下り最大通信速度 1 Gbpsに対応するという。

なお,本稿執筆時点では,製品情報ページがオープンしていないため、メインメモリ容量やストレージ容量といったスペックは未公表だ。 そのほかにも,スマートフォンとしては史上初という、最大 960fps もの高速度撮影機能「スーパースローモーション」や,カメラ機能部があらかじめ撮影をし続けることで、シャッターを押す 4 フレーム前からの写真を記録できるという「Predictive Capture(先読み撮影)」機能に対応するカメラシステム「Motion Eye」も特徴であるという。

一方の Xperia XZs は、基本的には現在販売中の「Xperia XZ」をベースに、Xperia XZ Premium と同じ Motion Eye カメラシステムを採用するのが特徴の製品だ。 搭載 SoC は「Snapdragon 820」。 詳細な製品情報は公開されていないが、Xperia XZ と同じだとすれば,メインメモリ容量は 3GB、内蔵ストレージ容量は 32GB といったあたりだろうか。

Xperia XA1 と Xperia XA1 Ultra は,Xperia ブランドとしてはエントリー - ミドルクラス市場向けのスマートフォンだ。 Xperia XA1 は,5 インチサイズで解像度 720 x 1,280 ドット,Xperia XA1 Ultra は 6 インチサイズで解像度 1,080 x 1,920 ドットの液晶パネルを搭載する。 Xperia ブランドのスマートフォンが,6 インチ級の液晶パネルを採用するのは、2013 年に登場した「Xperia Z Ultra」以来、3 年 8 か月ぶり。 Xperia Z Ultra のファンにとっては、注目すべき製品となるかもしれない。

搭載SoCはいずれも、MediaTek 製の「Helio P20(CPU コア Cortex-A53 x 8、最大 CPU 動作クロック 2.3GHz,Mali T-880 MP2 GPU コア)」だ。 同じ CPU コアを搭載する Qualcomm 製のミドルクラス市場向け SoC 「Snapdragon 625」と同等か、それよりもやや下回る程度の性能と推測できる。 メインメモリ容量は、Xperia XA1 が 3GB、Xperia XA1 Ultra は 4GB。 内蔵ストレージ容量は、Xperia XA1 が 32GB で、Xperia XA1 Ultra は 32GB または 64GB となっている。

Xperia ブランドのエントリー - ミドルクラス市場向けスマートフォンは、今まで日本で扱われることはほとんどなかったものだが、近年の国内市場における SIM ロックフリー対応スマートフォン市場の盛り上がりを考えると、国内展開の可能性も期待できるのではないだろうか。 (小西利明、4Gamer.net = 2-27-17)


かしこい AI 秘書「Google Assistant」が僕の Android スマホにもやってくる

もう未来そのものです。 昨年 5 月に発表された、Google (グーグル)の AI (人工知能)を利用した音声アシスタントこと「Google Assistant」。 MacRumors によると、新たに Android 6.0 以降搭載の Android スマートフォンに配布されることが発表されましたよ! Google Assistant は人の会話を理解し、関連情報を表示する音声アシスタント。 前後の文脈も理解しようとするなど、先進の機能が盛り込まれています。 ただし、もともと Google のスマートフォン「Pixel」や Google Home、Allo、Android Wear だけが利用できていたんですね〜。

しかし今後は Android 7.0 Nougat/Android 6.0 Marshmallow を搭載したスマートフォンに順次ロールアウトされることになります。 ソフトウェアはまずは英語圏、次にドイツ語、そして他の言語でも年内に配布される予定です。 なお、同じく音声アシスタントの Apple (アップル)の「Siri」との比較では「素早いけど会話は苦手」と評されてしまった、Google Assistant。 でも、これは人工知能ですからね。 技術革新によって、これからもっともっと賢くなるはずですよ! (Gizmodo = 2-27-17)


今秋予定の次期 iPhone、スマホ市場の成熟化証明か

[サンフランシスコ] 米アップルはスマートフォン(スマホ)の「iPhone (アイフォーン)」発売開始から節目の 10 年を迎え、今秋には待望の次期機種を投入する。 しかしそれは図らずも、スマホ市場がいかに成熟してしまったかを物語ることになりそうだ。 次期 iPhone には、高解像度ディスプレーやワイヤレス充電、3D センサーなどの機能が加わると予想されているが、これらは画期的新技術ではなく、ほとんどが数年前から競合製品に採用されている。

アップルの新機能搭載が比較的遅いのは、ユーザーの所有期間が長くなっていることの裏返しで、また逆にそうしたユーザーの態度を助長する要素にもなっている。 コーエンのアナリスト、ティモシー・アークリ氏は、市場にある iPhone の 4 割超が 2 年以上経過したものであり、この比率は過去最も長いという。 現在最新型の「7」は、前機種とほとんど違いがないと批判を浴びた。 もっともアップルがわざと新機能搭載を温存したのかどうかは定かではない。

ただ次期 iPhone の開発および投入を巡る状況を見れば、アップルの生産戦略を主導しているのは技術革新というよりも、消費者のアップグレードサイクルと同社自身の事業面、販売面の必要性である面が強いことが分かる。 テクナリシス・リサーチのボブ・オドネル氏は「市場が成熟化すれば、成長は機種更新がすべてになる。 これはまさにパソコン (PC) やタブレットで起きた事態で、ついにスマホにもそれが表れ始めた。」と指摘した。

アップルは次期 iPhone の情報を一切明らかにしないが、アナリストやアジアの部品供給メーカー(サプライヤー)などの報告によると、どうやら有機 EL (OLED) 技術に基づく高解像度ディスプレイが採用され、ディスプレイは曲面となる可能性がある。 予想される新技術、特にワイヤレス充電はなお混沌とした状況だ。 韓国のサムスン電子は自社のスマホにワイヤレス充電を搭載するが、「Qi」と「エアフュエル」という 2 種類の規格に対応している。 アップルは最近「Oi」陣営に加わったとはいえ、事情に詳しい関係者の話では、アップル社内にはまだワイヤレス充電について 5 種類の規格に基づく別々の作業チームが存在する。

一部アナリストは、次期 iPhone でホームボタンがなくなり、指紋認証センサーとともにディスプレイ画面に内蔵される可能性があると予想している。 アップルは、次期 iPhone の販売に多大な努力を払うのはほぼ間違いない。 入手可能なデータで最も新しい 2015 年にアップルは広告費として 18 億ドルを投入。 これは前年比 50% 増で、最初に iPhone を販売した 07 年の 4 億 6,700 万ドルの約 4 倍に上る。

また同社は高価格機種の販売を優先する姿勢を続けている。マエストリ最高財務責任者 (CFO) は 10 - 12 月の販売台数が過去最高に達した理由として、他の機種にないカメラ機能などを備えた「7 プラス」の貢献を挙げた。 「7 プラス」の最上位機種の価格は 969 ドル。 テクナリシス・リサーチのオドネル氏は、次期 iPhone で熱狂的な目立ちたがりファン向けに価格が 1,000 ドルの大台を超える製品を投入してくるかもしれない、と述べた。 (Stephen Nellis、Reuters = 2-24-17)

◇ ◇ ◇

アップル、次期 iPhone で「顔認証」システム採用 特許資料で判明

アップル関連のリーク情報で知られる Ming Chi Kuo が、アップルが iPhone 発売 10 周年にあたる今年リリースする次期 iPhone 8 に関する情報を公開した。 台湾の KGI 証券のアナリストである Kuo は、次期 iPhone にはセキュリティ機能として、顔認証システムが用いられると予測する。 下記に彼の記述を引用してみよう。

「アップルが申請した生体認証システム特許から、この特許は眼球の虹彩認証ではなく、顔認証に関わるものと見られる。 しかし、顔認証には次のような課題もある。 (1) アルゴリズムの問題、(2) ハードウェアのデザインの課題、(3) 認証に絡むデータベースの構築と処理速度の問題(時間がかかりすぎる懸念もある)。 アップルが現状の指紋認証を完全に顔認証に置き換えるまでの間は、指紋認証と顔認証の 2 つの組み合わせが、セキュリティを高める有効な手段になるかもしれない。」

Kuo は顔認証の完全な実用化は今年の秋以降になると見ており、アップルは当面、顔認証と指紋認証のコンビネーションをアンロックに用い、その後、指紋認証を廃止する計画だという。 また、次期 iPhone の特徴として Kuo は、iPhone 8 がガラスで全面が覆われるベゼルレスデザインを採用することを挙げている。 全面ガラス製のボディからは、従来の指紋センサーは追放され、アップルは指紋センサーの代わりに、ディスプレイの下に光学センサーを内蔵するという。

iPhone 8 の顔認証やベゼルレスボディの採用は、以前から噂にのぼってはいたが、Kuo がこれを認めたことで確実性が増したことになる。 また、次期 iPhone の上位機種は曲面 OLED ディスプレイが割れることを防ぐため、金属部品の採用も噂されてきた。 これに関してKuoは次のように述べる。 「OLED 搭載モデルはフレキシブルな OLED パネルを採用する。 画面の折れ曲がりによる不具合を防ぐため、金属部品がスクリーンの下に埋め込まれ、高い強度を実現する。」 (Ben Sin、Forbes = 1-23-17)


ゲーム感覚で管弦楽器の練習ができるアプリ「やろうぜ管カラ!」

ヤマハは 20 日、ゲーム感覚で管弦楽器演奏を楽しめる iPhone・iPad 向け楽器演奏採点アプリ「やろうぜ管カラ!」の提供を開始すると発表した。 App Store で無料ダウンロードできる。 また、ヤマハが運営するウェブサイト「ヤマハミュージックデータショップ」で同アプリに対応する楽曲データの販売を 3 月 15 日から開始する。 「やろうぜ管カラ!」は、ヤマハ独自の楽器演奏評価技術「virtana」によって、楽器ごとの奏法の特徴に合わせて楽器演奏の評価を行う。 音程だけでなくタイミングや演奏技法までリアルタイムで分析し、演奏後に評価が点数として表示されるため、カラオケの採点機能のようにゲーム感覚で楽しむことができる。

また演奏に応じて、「ブレスがしっかりしていて、その楽器らしい鳴り、音色が出せています」、「ピッチがうわずっています。 ずいぶん力んで演奏しているようですね。 力を抜いて、リラックスしてください。」といった評価コメントも表示。 さらに、直前の演奏をプレイバックできる機能を追加し、自分の演奏を振り返って確認できるようになった。

演奏を採点する「本番モード」のほか、練習のための「練習モード」を用意。 「練習モード」ではメトロノーム機能や早送り・早戻し機能に加えて、キーやテンポを変更する機能や、特定の部分のみを繰り返し練習できる機能も備え、効率的な練習が可能になっている。 キーを変更した場合は、画面に表示される楽譜のキーも自動で調整変更される。 マイクやイヤホン、スピーカーなどの機器を取り付けなくても、iPhone や iPad と楽器だけで使用することが可能。 音が出せる環境であれば、いつでもどこでも気軽に楽しめる。 (ICT = 2-21-17)


スプリント経営権、T モバイルに譲渡か ソフトバンク

ロイター報道、経営統合を視野に

【ニューヨーク = 高橋里奈】 ソフトバンクグループが株式の 8 割超を握る米携帯電話 4 位スプリントの経営権について、ドイツテレコム傘下の米携帯 3 位 T モバイル US への譲渡を検討しているとロイター通信が 17 日、関係者の話として報じた。 スプリントと T モバイルの経営統合につなげる意図があるとみられる。 ロイターによると、米連邦通信委員会 (FCC) が電波の周波数帯の入札中は競合会社間の接触を禁じているため、ソフトバンクはドイツテレコムとの交渉に着手していない。 入札終了後の 4 月にも両社が交渉を始める可能性があるという。

ソフトバンクとドイツテレコムは 2014 年、スプリントによる T モバイルの買収で大筋合意した。 業界首位のベライゾン・コミュニケーションズ、2 位の AT & T に対抗する「第三極」を目指したが、米規制当局の反対で承認を得られないと判断、断念していた。 ただ、昨年の大統領選で規制緩和を掲げるトランプ政権の誕生が決まったことを受け、ソフトバンクの孫正義社長は同 12 月、ニューヨークに大統領就任前のトランプ氏を訪ねていた。 米国での巨額投資と雇用創出を約束したが、携帯分野で合併に再挑戦する地ならしだとの観測も出ていた。

米携帯市場では T モバイルが割安感を武器にベライゾンと AT & T を急ピッチで追い上げており、スプリントは 3 位から 4 位に転落している。 (nikkei = 2-18-17)

前 報 (8-13-15)


16 年スマホ出荷、過去 2 番目の多さに 格安 SIM 好調

2016 年のスマートフォン国内出荷台数は 2,942 万台で、12 年に次いで過去 2 番目に多かった。 NTT ドコモなど大手 3 社向けの出荷は前年と比べて 3% 減ったが、格安 SIM 業者向けが前年の約 1.9 倍に増えた影響だ。 メーカー別シェアはアップルが 54.1% を占め、5 年連続で首位だった。 調査会社の MM 総研が 9 日発表した。

大手 3 社向けのスマホ出荷が 82 万台減ったのに対し、格安 SIM 業者向けは 124 万台増えた。 スマホ出荷に占める格安向けの比率は 9% で過去最高になった。 一方、従来型携帯(ガラケー)の出荷は前年比 18.9% 減で、スマホと合わせた端末出荷台数も同 3% 減った。 スマホのメーカー別シェアは、2 位がソニー (15.3%)、次いでシャープ (8.1%)、富士通 (5.5%)、京セラ (4.5%) と続いた。 出荷台数は、「iPhone7」が好調だったアップルが同 7.3% 増えたが、他の 4 社は前年を下回った。 (上栗崇、asahi = 2-9-17)


米アップル、インドで iPhone 生産 巨大市場で競争力

台湾・緯創と年前半にも

米アップルがインドでスマートフォン(スマホ)「iPhone (アイフォーン)」の生産に乗り出すことを決めた。 台湾の電子機器の受託製造サービス (EMS) 大手である緯創資通(ウィストロン)が受託し、インド南部カルナタカ州の工場で生産する見通しだ。 今年前半にも生産を始める。 インドはスマホで世界 2 位になるとみられる巨大市場。 iPhone はシェアが 2% 程度にとどまっており、現地生産で競争力を高める。

アップルはカルナタカ州の州都バンガロール(ベンガルール)市にインド法人の本社を構えている。 ウィストロンが同市近郊に持つ工場を拡張して iPhone 生産に踏み切る見込みだ。 投資額や生産台数などの詳細は明らかにしていない。 カルナタカ州政府は 2 月 2 日夜に、アップルが示した生産計画を歓迎する声明を公表。 「アップルがバンガロールで生産を計画していることは、州に先端技術やサプライチェーンの発展をもたらす」と述べた。 関係者は 3 日までに、ウィストロンと組んで 6 月にも生産を始める見込みであることを明らかにした。

インドのスマホ市場は 2015 年に 1 億台を突破し、16 年も 1 - 9 月期は前年同期比 8% 増の 8,330 万台に伸びている。 世界最大市場である中国の伸びが鈍化しているだけに、中国に次ぐ市場になるとみられるインドでの iPhone 販売がアップルの成長のカギを握る。 だが、インドでは韓国のサムスン電子や地場企業のマイクロマックスに押され、iPhone のシェアは 2% 程度にとどまっている。

現地で売れ筋の機種は価格 1 万ルピー(約 1 万 7 千円)程度。 iPhone は価格を抑えた「SE」でも 4 万ルピー程度で、一握りの消費者にしか手が届かない「高根の花」になっている。 今後の販売拡大のためには、現地生産によるコスト競争力の向上は欠かせない。 加えて、アップルがインドで直営店を持たないことが販売拡大を阻む障壁となっていた。 インドでは外資企業が直営店を出店する場合、金額ベースで約 30% の製品・部品を同国で現地調達しなければならない。 アップルは現在、iPhone のほとんどを中国で作っているとされる。 インドで生産できれば調達の問題をクリアし、直営店網を展開できるとみられる。

アップルは今年に入り、中央政府も含めたインド側と現地生産に関する詰めの交渉を加速。 部品などの輸入関税の減免などを要請してきた。 すでに昨年にはインド南部にソフトウエアやアプリ向けの開発拠点を設けることを発表。 今回の現地生産に先立ち、インドを次代の収益源に育てる手を打ち始めていた。

一方、インドのモディ政権は製造業育成策「メーク・イン・インディア」のもと、手薄な製造業の強化を進めている。 アップルが iPhone を現地生産すれば、部品など裾野産業の育成も大きく進むことが期待できる。 そのためインド政府は極力、アップルの要求をのむ姿勢のようだ。 インドのプラサド情報通信技術相は先月、アップルから要望があれば「広い心で検討する」と述べた。

アップルはインドでの事業拡大に向け、同国の消費者が手ごろな価格で iPhone を購入できるよう中古端末の自社販売を検討してきた。 インド政府側は自国生産されたスマホを優遇するため、アップルに中古端末の販売を認可することを渋ってきたが、今回の現地生産決定で、局面が変わる可能性がある。 現地生産を機に、アップルがどこまでインドで存在感を高められるか。 インドのスマホ市場の競争はますます激しくなりそうだ。 (ムンバイ = 堀田隆文、ローズマリー・マランディ、台北 = 伊原健作、nikkei = 2-4-17)


楽天社長「許されない」 米の入国禁止で通話無料の支援

楽天の三木谷浩史社長は 30 日、トランプ米大統領が中東など 7 カ国からの入国禁止を決めたことは「許されないと思う」と自身のツイッターに投稿した。 影響を受ける人への支援で、傘下のスマートフォン用通話アプリ「バイバー」で米国から 7 カ国への国際電話を無料にするという。 三木谷氏は「楽天も多くのイスラム教徒の仲間がいるけど、会社、個人として全面的にサポートする」とした。 バイバーは 2014 年に楽天が買収し、世界に 8 億人以上の利用者がいるという。 アプリを使った利用者間通話は無料だが、固定電話へは本来は有料になる。 (奥田貫、asahi = 1-30-17)


東京・日本橋で歩行者向け音声ナビ実験 清水建設など

清水建設と日本 IBM、三井不動産は 26 日、東京・日本橋の室町地区で音声ナビゲーション・システムの実証実験を始めると発表した。 スマートフォン(スマホ)のアプリを活用し、音声で車いす利用者や、視覚障害者、外国人を含む来街者を、それぞれに適した誘導法で目的地まで案内する。 実験は 2 月 8 日から 3 週間実施する。

実験の対象となる地区は東京・中央区の三井不動産の商業施設「コレド室町」 3 棟の低層階と東京メトロ銀座線三越前駅の地下歩道の延べ床面積 2 万 1,000 平方メートル。 天井に 5 - 10 メートルの間隔で設置したビーコン(電磁波を発信して移動体の位置を調べるための通信設備)からの電波などをもとに、スマホを持つ人の位置を把握。 目的地まで音声でナビする。 音声は日本語と英語に対応する。

アプリでは一般歩行者、車いす利用者、視覚障害者といった属性をまず設定。 目的地をアプリと対話しながら決めると、音声と地図によるナビが始まる仕組み。 一般歩行者に対しては最短経路、車いす利用者に対しては階段や段差のない経路を選ぶ。 視覚障害者には移動に必要とされる細かな情報を音声で提供する。

たとえば利用者がアプリを起動し、「映画館に行きたい」と話しかけると、「映画をお探しですね。 コレド室町には TOHO シネマズ日本橋があります。 ご案内しますか。」とアプリが反応。 「お願いします」などと答えると、目的地までの案内が開始される仕組みだ。 「9 メートル先、右に曲がる」といったカーナビゲーションなどで標準的な方法で案内し、分岐に差し掛かったときに、目的に向かう道を音声や矢印で示す。

今回の実験に参加できるのは「iPhone6」以降のスマホの利用者で、アプリの利用料金は無料。 実証実験では参加者にアンケート調査を実施。 位置精度、音声案内のタイミング、わかりやすさなどを分析し、浮かび上がったサービスや技術の課題をシステムに反映させていく。 浅川智恵子・日本 IBM 東京基礎研究所 IBM フェローは「バリアフリーな次世代の街をぜひ経験してもらいたい。 2020 年にこの技術が東京中に広がって、世界のロールモデルになることを願っている。」と話す。 システムは清水建設の空間情報データベースを構築する技術と、日本 IBM の位置測定や音声対話の技術を組み合わせた。 (nikkei = 1-26-17)