国産初のステルス実証機「X2」初飛行 岐阜に着陸

次世代戦闘機の開発に向けた国産初のステルス実証機「X2」が 22 日午前、愛知県営名古屋空港(豊山町)から航空自衛隊岐阜基地(岐阜県各務原市)へ初飛行をした。 防衛装備庁によると、有人ステルス機の飛行成功は米国、ロシア、中国に次ぎ 4 カ国目。 X2 は、レーダーに探知されにくいステルス性能や、小型で高出力のエンジンや機動性の高さが特長だ。 三菱重工業や IHI など 200 社以上が開発に参加し、開発費約 400 億円で 2009 年度に試作を始め、14 年に機体組み立てを終えた。 エンジン試験などを経て、今年 2 月から名古屋空港で地上滑走試験を重ねてきた。

この日は午前 9 時前に離陸して長野県や岐阜県の上空を飛び、約 26 分後に岐阜基地に着陸。防衛装備庁は今後、岐阜基地を拠点に飛行試験などを繰り返し、次世代戦闘機に X2 のステルス技術を採用するかどうかを 18 年度までに判断する。 中谷元・防衛相は同日午前の記者会見で「将来の戦闘機開発のため、必要な技術力の確保にメドをつける重要な意義がある。 航空機産業全体の技術の革新、他分野への応用にも期待できる。」と述べた。 (asahi = 4-22-16)

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国産ステルス実証機、地上滑走試験を初公開

防衛装備庁は 24 日、国産初のステルス実証機「X2(長さ 14.2 メートル、幅 9.1 メートル)」の地上滑走試験を、愛知県営名古屋空港(愛知県豊山町)で初めて公開した。 滑走路約 500 メートルを時速 100 キロ前後で走行し、操縦席の機器やブレーキの作動などを確認した。 滑走試験は 9 日から始まり、今回が 3 回目。 計 7 回実施する計画で、今後徐々に速度を上げて離陸可能な状態に近づける。 初飛行は当初より 1 カ月程度遅れ、3 月半ばになる見通しだ。

この日は、中谷元・防衛相が滑走試験を視察。 視察後、「将来の戦闘機開発や、航空機産業全体の技術革新への応用も含めて期待が持てる印象を持った」と記者団に語った。 空港に隣接する三菱重工業の小牧南工場も訪問し、戦闘機の最先端技術や製造現場を確認した。 同工場では、空自が導入する F35 戦闘機の最終組み立てが昨年 12 月から行われているが、機密事項が多いとして、記者団には公開されなかった。 (二階堂勇、asahi = 2-24-16)

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国産初のステルス実証機公開 2 月、初飛行へ 防衛省

防衛装備庁は 28 日、国産初のステルス機「先進技術実証機」を、三菱重工業小牧南工場(愛知県)で公開した。 防衛省は日本独自の技術を生かした戦闘機開発を目指しており、実証機は 2 月に初飛行を予定している。 有人ステルス機の飛行に成功すれば、米国、ロシア、中国に次いで 4 カ国目になるという。

実証機の型式は「X2」。 日米で共同開発した F2 戦闘機が 2030 年ごろから退役するのに備え、X2 の技術を生かした後継機を開発できるかどうかを 18 年度までに判断する。 最新技術を詰め込んだ戦闘機は経費が高騰していて、開発する場合は国際共同開発の形が有力だが、日本は欧米をしのぐ先進的な技術を示し、開発の主導権を狙いたい考えだ。

X2 は 09 年度に試作を開始し、開発費は約 400 億円。 機体は三菱重工業、戦闘機用の推力増加機能(アフターバーナー)を備えた国産初のエンジンは IHI が製造した。 機体は長さ 14.2 メートル、幅 9.1 メートル、高さ 4.5 メートルで、実際の戦闘機より小ぶりで、武器は積まない。 レーダーに探知されにくいステルス性能のほか、小型で高出力なエンジンやジェット噴流の向きを変える装置を使った機動性の高さが特長だ。 初飛行は 2 月中旬をめどに行われる予定。 3 月に防衛省へ納入され、航空自衛隊岐阜基地を拠点に 1 - 2 年かけて性能を確認する。 (福井悠介、asahi = 1-28-16)

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国産初ステルス実証機、2 月に初飛行

防衛省は、次世代戦闘機開発に向けた国産初のステルス実証機を、2 月、国内で初飛行させる。 実証機の技術を生かし、航空自衛隊に現在配備している F2 戦闘機の後継機の開発を進め、2028 年度以降の部隊配備を目指す。 実証機は全長約 14 メートル、全幅約 9 メートルで実際の戦闘機よりひと回り小さい。 機体は三菱重工業、エンジンは IHI が製造した。 開発は 09 年度から始まり、開発費は約 394 億円。 レーダーに映りにくいステルス性を備える航空機の飛行が成功すれば、米国、ロシア、中国に続くという。

今月末の地上滑走試験を経て、2 月には愛知県営名古屋空港(同県豊山町)から空自岐阜基地(岐阜県各務原市)まで初飛行させる。 3 月に実証機を引き受ける防衛装備庁は 16 年度に飛行試験を行い、レーダーの映りにくさや機動性などのデータを蓄積する。 その後、次期戦闘機を純国産にするか、国際共同開発・生産にするか判断し、設計・製造に進む。 同庁はステルス機について「日本周辺の防空、戦闘能力が高まり、抑止力が向上する。 国内企業の技術基盤の底上げにもつながる」としている。 (asahi = 1-13-16)

前 報 (12-28-14)


北陸新幹線、利用者 1 千万人突破 金沢駅でセレモニー

昨年 3 月 4 日に長野 - 金沢間が開業した北陸新幹線は 13 日午前、上越妙高(新潟県) - 糸魚川(同)間の利用者数が 1 千万人を超えた。 JR 西日本金沢支社によると、在来線特急の頃と比べた利用者数は約 3 倍で、開業前の想定(約 2.2 倍)を大きく上回った。

午前 6 時 16 分東京発の「かがやき 501 号」が長野駅を出発したところで車内で 1 千万人達成の放送があり、乗客全員にクリアファイルやボールペンなどの記念品が配られたという。 金沢駅で行われたセレモニーには、乗客 7 人が代表して参加。 辻昭夫駅長らとともにくす玉を割った。 東京都江戸川区から家族 3 人で旅行に訪れた会社員の永岡雅一さん (42) は「子供が新幹線が好きなのでよかった。 海や温泉を楽しみたい。」と話した。 (塩谷耕吾、asahi = 4-13-16)

前 報 (9-20-15)


トヨタ「ミライ」、米で完売 燃料電池車の主戦場

燃料電池車 (FCV) の普及に向け、トヨタ自動車が「主戦場」と位置づける米国市場。 世界初の市販車「ミライ」は昨年秋の発売直後に用意した台数が完売し、滑り出しは好調だ。 ただ日本と同様、燃料の水素を補給できる拠点は少ない。 将来のエコカーの主役をめざす競争は、ライバルの電気自動車 (EV) の後を追う構図で進みそうだ。

米カリフォルニア州北部・ローズビルにあるトヨタの販売店。 目立つ場所に深いブルーのミライが展示されていた。 昨年 10 月の発売以降、4 台が売れた。 「エコで乗り心地も静か。 これからのスタンダードになるはず。」 同店のジュディ・カニンガムさんは話す。 トヨタが米国でミライを売り出したのは日本の 1 年後。 発売日は、1989 年公開の SF 映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー 2」の中で、車型タイムマシンが訪れた日に合わせ、イベントで「未来が現実になった」とアピールした。 (高橋諒子、asahi = 4-12-16)

前 報 (10-21-15)


日本で一番長い普通列車が復活 乗車 7 時間 33 分

日本一の乗車距離をもつ普通列車が JR 山陽線に登場した。岡山駅(岡山市)から下関駅(山口県下関市)までの 363.0 キロを走る「369M」。 3 月の JR 西日本のダイヤ改定で、これまで最長だった JR 北海道の滝川発釧路行き普通列車「2429D」の 308.4 キロを超えた。 日本で最も運行時間が長く、長い距離を走る単一列車番号の定期普通列車として知られていた「2429D (現 2427D)」。 「乗り鉄」と呼ばれる鉄道ファンの人気を集め、JR 北は終点まで乗った人に「乗車証明書」を発行していた。

一方、JR 西によると、岡山 - 下関間を単一列車番号の定期普通列車が走るのは、2002 年以来となる。 JR 西の担当者は「列車の遅れの影響を抑えたり、運転士の負担を軽減したりするため、遠距離を走る車両は少なくなっている」と話す。 だが、先月のダイヤ改定により、「下関総合車両所(下関市)に所属している(岡山まで走った)車両を検査や整備のため日帰りで帰さなければならなくなった(JR 西の担当者)」ことから復活の運びとなり、JR 北から日本一の座を「奪還」する形となった。 (小笠原一樹、asahi = 4-7-16)


寝台特急カシオペア、再び北海道へ 上野発着ツアーで

北海道新幹線開業に伴って定期運行を取りやめた寝台特急「カシオペア」について、JR 東日本は 6 日、北海道行きのツアー専用列車として 6 月から復活させると発表した。 電圧が新幹線仕様に変更された青函トンネル内は、JR 貨物の専用機関車を借りて走る。

JR 東によると、上野発着で北海道や東北地方を 3 泊 4 日で周遊するコースと、上野と札幌を夜行で結ぶコースの 2 種類を用意。 6 、7 月については、周遊コースは第 1 土曜に出発し、夜行コースはそれ以外の土日に往復する。 価格は未定という。 8 月以降も運行を続ける予定だが、秋を中心に農産物輸送が多い時期は北海道に渡るのは難しいという。 (細沢礼輝、asahi = 4-6-16)

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カシオペアラストラン、万感の車内放送 名所とも別れ

26 日の北海道新幹線開業を前に、青函トンネル(約 54 キロ)が 22 日から 25 日まで「運休」となる。 新幹線用に設備を切り替えるためだ。新幹線開業に伴って定期運行が終わる寝台特急カシオペアの最終列車が 20 日、札幌駅を出発した。 青函トンネルは新幹線と貨物列車が共用する。 22 日から 4 日間、電圧を在来線用から新幹線用に引き上げ、貨物列車と新幹線の運行管理システムを連携させる。 そのうえで新幹線車両を計 21 往復させ、設備を最終確認する。 4 日間にわたる「運休」は 1988 年の開通以来初めて。

カシオペアの最終列車は 20 日午後 4 時 10 分すぎ、札幌駅を出発。 約 700 人がホームに詰めかけた。 東京都狛江市の会社員女性 (53) はこの 1 週間で乗るのは 3 回目といい、「これで最後だと思うと、寂しいです」と話した。 青函トンネルの在来線の運行は 21 日まで。 新青森と函館とを結ぶ特急「スーパー白鳥」、「白鳥」、青森と札幌を結ぶ急行「はまなす」も新幹線開業に伴って廃止となる。

札幌駅には 1,100 人

カシオペアが 20 日、札幌駅を発着。午前と午後合わせ計約 1,100 人がホームで別れを惜しんだ。 午前 11 時半前、下り最終列車が札幌駅に入ってきた。 上野から乗ってきた東京都東村山市の志村秀夫さん (65)、千津子さん (67) 夫妻は結婚 40 周年の記念旅行。 息子から乗車券を贈られた。 「車内は広くてゆったりできた。 これでなくなるのは寂しい。」

青森駅から車掌を務めた JR 北海道の阿部昭博さん (54) はカシオペアの車掌歴が 16 年にのぼる。 「車内放送で『今日でラストですが、お客様の心の中では永遠に走り続けるでしょう』と言いました」と語った。 (若松聡、三上修、asahi = 3-20-16)

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寝台特急「カシオペア」再び北海道へ ツアー用に協議中

3 月の北海道新幹線開業に伴って定期的な運行を取りやめる寝台特急「カシオペア(上野 - 札幌)」について、JR 東日本がツアー専用列車として再び北海道に乗り入れさせるよう JR 貨物などと協議していることがわかった。 季節限定になりそうだが、北海道行き豪華寝台としての役目は担い続ける。

新幹線開業とともに青函トンネルは電圧が新幹線仕様に変更され、カシオペアを引っ張る現行の電気機関車は走行できなくなる。 JR 東は JR 貨物が新たに開発した専用機関車を借り受けて、北海道行きカシオペアを復活させる方針だ。 JR 東は、農産物の輸送需要が高まる秋などを避けて運行スケジュールを立てる計画。 カシオペアの車両は同社管内の周遊列車としても活用していくという。 (細沢礼輝、asahi = 2-18-16)

前 報 (9-15-15)


アウディ、R8 を全面改良 3.2 秒で時速 100 キロに

アウディジャパンは、最上級スポーツカー「R8」を全面改良し、受注を始めた。 販売台数は 100 台限定。 排気量 5.2 リットルエンジンのパワー向上と、車体を頑丈にしたり軽くしたりする改良で、加速性能を向上。 停止状態から時速 100 kmに達するまでの時間を、アウディ最速の 3.2 秒まで縮めた。 価格は消費税込み 2,456 万 - 2,906 万円。 (asahi = 4-2-16)


「GT-R」、17 年モデルは大がかりな変更 今夏発売

日産自動車は 1 日、高級スポーツカー「NISSAN GT-R」を一部改良した「2017 年モデル」を、横浜市西区の本社で日本初公開した。 日米で今夏から売り始め、他国にも展開する。

1 千万円ほどする現行の GT-R は、2007 年に売り出して以降、毎年のように小さな改良を続けてきた。 今回はそれより大がかりな変更をほどこした。 内外装のデザインにかなり手を加え、前方グリルの開口部を広げつつ空気抵抗を抑えた。 エンジン出力も向上させ、スムーズな加速ができるようにした。 西川広人副会長は「日本で生まれ、日本のみなさんに育てていただいた車。 日産の技術、車に対する情熱を詰め込んでつくった車だ。」と語った。 (asahi = 4-1-16)


長崎新幹線、リレー方式で合意 22 年度に開業へ

博多 - 長崎間を結ぶ九州新幹線長崎ルート(長崎新幹線)について、与党と国土交通省、佐賀、長崎両県などは 29 日、武雄温泉駅(佐賀県武雄市)で在来線特急と新幹線を乗り継ぐ「リレー方式」で、当初予定の 2022 年度に開業させることで合意した。

JR 九州と鉄道・運輸機構も交えた 6 者が福岡市で協議し、合意文書を交わした。 車輪の幅を変えて在来線も新幹線も走れるフリーゲージトレイン (FGT) を導入して 22 年度までに開業予定だったが、車両の開発が大幅に遅れている。 このため、武雄温泉 - 長崎間に従来の新幹線を走らせ、暫定的にリレー方式で運行して開業時期を維持する。

武雄温泉駅での対面乗り換えのためのホーム改良工事など、本来不要だった計 70 億円の追加費用は国と JR 九州が負担する。 佐賀、長崎両県も一部を払うが、開業後に両県が JR 九州から買う予定だった並行在来線の駅や線路の支払い(14 億円)を免除して相殺し、実質的な負担をなくす。 博多 - 長崎間の最速の所要時間は現行の在来線特急が 1 時間 48 分。 リレー方式は 1 時間 26 分、FGT は 1 時間 20 分と見込まれている。 (石田一光、土屋亮、asahi = 3-30-16)

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長崎新幹線、FGT 全面開業は 25 年春以降 国交省示す

国土交通省は、九州新幹線長崎ルート(長崎新幹線)のフリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)による全面開業が当初予定の 2022 年度より遅れて 25 年春以降になるとの工程表を、10 日にあった与党の検討委員会に示した。関係者への取材でわかった。

国交省は昨年 12 月、FGT の開発計画が 2 年程度遅れることを明らかにし、1 - 2 編成だけでの「限定開業」も示唆していた。 工程表によると、18 年度後半に FGT の量産先行車の設計・製造に着手。 21 年度後半から走行試験や訓練運転をし、量産車の設計・製造を 22 年度に始める。 量産車の訓練運転は 24 年度末までに終える計画だが、開発が順調に進んでも全面開業は 25 年度にずれ込む見込みだ。 (小野太郎、asahi = 2-12-16)

前 報 (10-20-14)


北海道新幹線の乗車率、初日は 61%、2 日目 37%

JR 北海道は 28 日、開業 2 日間(26、27 日)の北海道新幹線(新函館北斗 - 新青森)の乗車実績を公表した。 26 日は約 1 万 4,200 人で乗車率は約 61%。 前年同期の在来線特急と比べ 3.3 倍増えた。 27 日は約 8,700 人で同 2.1 倍増。 乗車率は約 37% だった。 開業後 9 日間の平均の予約率は約 24% (21 日現在)で、JR 北は平均の乗車率を約 26% とみている。 島田修社長は「平日になるとさらに落ち着いていく、と予測せざるを得ない」と話し、ゴールデンウィークや夏の行楽期に乗車率を上げていくための営業強化が不可欠だとした。 (asahi = 3-28-16)

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北海道新幹線が開業 一番列車は満席、見物客から拍手も

北海道と本州をつなぐ北海道新幹線の新青森 - 新函館北斗間(149 キロ)が 26 日、開業した。 東北新幹線と直通運転し、東京と新函館北斗は最速 4 時間 2 分、仙台と新函館北斗は 2 時間 30 分で結ばれる。 1964 年の東海道新幹線開業から半世紀、九州から北海道まで新幹線で移動できるようになった。

JR 新函館北斗駅(北海道北斗市)であった出発式で、JR 北海道の島田修社長が「北海道民の夢と期待を乗せた北海道新幹線。 安全運行を最大限心掛けていく。」とあいさつした。 午前 6 時 35 分、上り一番列車の東京行き「はやぶさ 10 号」が満席の予約で出発。 新型の H5 系車両(10 両編成)を見物客らが拍手で見送った。 (若松聡、asahi = 3-26-16)

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北海道新幹線、日中初の「晴れ姿」 全区間を通して走行

3 月 26 日に開業する北海道新幹線 H5 系車両が 1 日、新青森 - 新函館北斗の全区間を通して走った。 日中に全区間を走るのは初めて。 沿線には北海道新幹線の「晴れ姿」を見ようと、多くの鉄道ファンが詰めかけた。

北海道新幹線は、新青森 - 新函館北斗間 149 キロのうち青函トンネルを含む 82 キロで貨物列車と線路を共用する。 走行試験は 2014 年 12 月に始まったが、昼間に走行できるのは木古内 - 新函館北斗間の専用線だけで、残りの区間では貨物列車が走らない午前 1 時 - 3 時半に限られていた。 今月 1 日未明から 2 日未明にかけては貨物列車と運行が重ならないといい、JR 北海道は旅客列車 57 本も運休し、新幹線の運行管理システムが 24 時間安定して稼働するかなどをチェックする。

1 日は新青森 - 新函館北斗間を 8 往復する。 次に全区間を通して昼間に走るのが見られるのは、開業直前の 3 月 22 - 25 日の予定。 (日比野容子、asahi = 1-1-16)

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北海道新幹線、東京から最速 4 時間 2 分 3 時間台見送り

来年 3 月 26 日開業の北海道新幹線について、JR 北海道と JR 東日本は 3 日、東京 - 新函館北斗(北海道)間の最短所要時間が 4 時間 2 分になると明らかにした。 政府与党や沿線自治体は、飛行機との競争に有利とされる 3 時間台の運行を求めていたが、見送った。

風雪の影響などで徐行することも想定され、ダイヤの乱れを最小限にするには 3 時間台は困難と判断した。 最速の列車「はやぶさ」は、東京 - 新青森間(713.7 キロ)を JR 東が東北新幹線として 2 時間 59 分で運行し、新青森で運転士らの交代で 2 分停車。 JR 北が運行する新青森 - 新函館北斗間(148.8 キロ)は 1 時間 1 分で結ぶという。 新青森 - 新函館北斗間のうち、青函トンネルを含む約 82 キロは貨物列車と安全にすれ違うため、在来特急と同じ時速 140 キロの走行となる。 詳細な運行ダイヤは 18 日に公表する。(中田絢子、asahi = 12-3-15)

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北海道新幹線、歓迎ムードの裏で … ローカル線赤字危機

北海道・函館と青森市を 1 時間で結ぶ北海道新幹線。 来年 3 月 26 日の開業が近づき、地元で歓迎ムードが高まる。 そんな中、ローカル線「青い森鉄道」が赤字転落の瀬戸際にある。 開通区間と競合するわけでもないのにどうしてなのか? 「開業まで 117 日!」。 11 月 30 日、青森市内の青森県庁の正面玄関に入ると、北海道新幹線の車両を描いたカウントダウンボードが目に入る。 機運を盛り上げようと、開業 500 日前から数え始めた。 一方、県庁のそばを走る青い森鉄道は、少しでも乗客を増やそうと、車内で軽食やケーキを振る舞うクリスマスツアーなどあの手この手で企画を繰り出し、PR する。

青森市と岩手県境の三戸町を 27 駅で結ぶ青い森鉄道は 2 両編成。 無人駅も多く、寒さ対策もあってドアは自分でボタンを押して開ける。 電車に乗ってみると、途中駅で、下校する高校生が大勢乗ってきて、座席は人でいっぱいに。 昨年度の 1 日平均の利用者数は約 1 万 2 千人で年間約 20 億円の旅客収入は確保できているという。 では、なぜピンチなのか。

実は旅客収入の 4 分の 1 は、JR の寝台特急が青い森鉄道の線路を走る際に JR から支払われている。 ところが、北海道新幹線の開業に伴って、上野 - 札幌を結ぶ「北斗星」が今年 8 月にすでに廃止され、「カシオペア」も来年 3 月には運行を終える。約 4 億 6 千万円の収入が来年度から消えてしまうのだ。 (姫野直行、中田絢子、asahi = 12-1-15)

前 報 (8-22-14)


家庭で充電 PHV、品ぞろえは充実 普及へ道のりは遠く

家庭のコンセントで充電できる「プラグインハイブリッド車 (PHV)」の品ぞろえが充実してきた。 日本ではいまひとつ販売が伸び悩んできたが、エコカーならではの乗り方の工夫をしながら PHV を楽しむユーザーも出てきている。 PHV はまず、充電した電気で走る。 電気を使い切った後も、ガソリンエンジンを動かし、ハイブリッド車 (HV) として走り続けられるのが特徴だ。

ボルボ日本法人は 1 月、新型車に初めて PHV を設定した。 電気だけで 35.4 キロを走れる。 価格は 1 千万円超で、ガソリンモデルよりも最大 235 万円高いが、受注全体の約 2 割を占めた。 「ガソリン車並みの走行距離と、環境への配慮を同時に求めるニーズがある(広報)」という。 ボルボを含む欧州 7 社はこれまでに PHV 13 車種を日本に投入。 昨年の欧州製の販売台数は前年から倍増した。 トヨタ自動車も「プリウス PHV」を電気だけで現行の 2 倍以上の 60 キロ超を走れるように全面改良し、今秋に売り出す。

ただ、普及への道のりは遠そうだ。 調査会社マークラインズによると、昨年の新車販売に占める PHV の割合は 1% に満たない。 国内勢ではトヨタと三菱自動車が主に売るくらいで、価格も HV より割高だ。 集合住宅では充電設備を新設しづらいという課題もある。 (榊原謙、asahi = 3-27-16)


関空から宮古島へ、直行便運行開始 全日空 沖縄拠点へ戦略強化

全日空は 27 日、羽田空港や関西空港と、沖縄・宮古島とを直接結ぶ路線の運航を始めた。 それぞれ 1 日 1 往復する。 那覇や石垣島への路線と合わせ、沖縄県をアジア経済のハブ(中継拠点)と位置付ける同社の戦略強化の一環で、急増する訪日外国人客の需要を狙う。 羽田空港の就航記念セレモニーでは、PR 大使のさかなクンが「すばらしい魚さんと出会って」とあいさつ。 下地敏彦・宮古島市長らとともに搭乗客を出迎えた。

全日空によると、昨年 6 - 9 月に運航した関西 - 宮古線の搭乗率が約 8 割と好評だったことから就航を決めた。 ボーイング 737 を使用、羽田 - 宮古は約 3 時間で、初日の予約は満席だった。 宮古島は 4 月に千数百人が参加するトライアスロン大会が開かれることでも知られる。 羽田 - 宮古線は日本トランスオーシャン航空 (JTA) も 1 日 1 往復している。 (sankei = 3-27-16)


東急が全車両に防犯カメラ 客室内を常時録画

東急電鉄は 25 日、鉄道車内の犯罪防止対策として、全車両に防犯カメラを設置すると発表した。 客室内を常時録画し、警察から捜査への協力を求められた場合に映像を使うという。 東急多摩川、池上線を走る 1 編成に 28 日から導入。 ほかの編成や路線にも順次広げ、2020 年東京五輪までに全約 1,200 両への設置を終える計画という。

カメラは客室内の両端部に 1 台ずつ設置。撮影した映像はいったんハードディスク内に保存し、1 週間程度で上書きを繰り返していく。 乗客に常時録画していることを知らせるため、カメラの近くに「防犯カメラ作動中」と記したステッカーをはる。 東海道や北陸新幹線は 2 月以降、客室内の常時録画をスタート。 在来線の通勤電車では、JR 埼京線や京王線の一部車両に痴漢防止を目的に防犯カメラが導入されている。 (asahi = 3-25-16)


マツダのロードスター、世界カー・オブ・ザ・イヤー受賞

マツダは 25 日、ロードスター(海外名・MX-5)が「2016 年世界カー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたと発表した。 マツダ車では 08 年のデミオに続いて 2 度目の受賞となる。 同時にデザイン部門の「世界カーデザイン・オブ・ザ・イヤー」も受賞した。 開催中のニューヨーク国際自動車ショーで、現地時間 24 日に発表があった。 主催団体によると、デザインや優れた操作性が評価されたという。

ロードスターは 89 年に発売された小型スポーツカー。 「世界で最も多く生産された 2 人乗り小型オープンカー」としてギネス世界記録に認定されている。 受賞したのは 4 代目で、15 年 5 月に 10 年ぶりに全面改良して売り出された。 15 - 16 年の日本カー・オブ・ザ・イヤーも受賞している。 世界カー・オブ・ザ・イヤーは、世界各国の自動車ジャーナリストが選ぶもので、日本車では過去に日産自動車のリーフやトヨタ自動車のレクサス LS460 が受賞した。 今回はロードスターのほか、アウディの A4 と、メルセデス・ベンツの GLC が最終候補に残っていた。

マツダの毛籠(もろ)勝弘常務執行役員は「マツダブランドの象徴であるロードスターが選ばれて非常に光栄」とコメントした。 (木村和規、asahi = 3-25-16)


高速道、時速 120 キロへ 条件良い区間、段階的試行

高速道路の規制速度を、道幅が広く事故が少ないといった一定の条件を満たせば時速 100 キロから 120 キロまで引き上げられるようにすることを警察庁が決め、24 日発表した。 岩手県の東北道と静岡県の新東名高速道路でまずは 110 キロで試行し、安全が確認できれば対象を広げ、速度も 120 キロに引き上げていく。

高速道路の規制速度が 100 キロを超えるのは、国内で初めて名神高速道路が開通した 1963 年以来初。 試行の時期は新年度以降になる。 見直しの背景には、新東名のように、車道や路肩が広く、カーブや勾配も少ない、120 キロで安全に走れる造りの高速道路ができ、大半の車が規制速度を超えて走っている現状がある。 (八木拓郎、asahi = 3-24-16)


3 代目「海の女王」入港 クイーン・エリザベス、大阪に

英国の豪華客船「クイーン・エリザベス(9 万 900 トン、全長 294 メートル、乗客定員 2,081 人)」が 22 日朝、大阪港に入港した。 世界一周の航海中で、2010 年に就航した 3 代目としては初の入港。 「海の女王」を一目見ようと、港には多くの人が集まった。 船内にはカジノやダンスホールも備えられている。 大阪府豊中市の中学生、浦名辰徳さん (15) は「想像より大きくてすごい迫力」と驚いていた。 22 日夜に広島へ出発し、沖縄に寄港した後、台湾へ向かう予定。 (asahi = 3-22-16)


さらば JR 最後の急行 「はまなす」 21 日にラストラン

津軽海峡を越えて青森と札幌を結ぶ JR 北海道の急行「はまなす」のラストランが 21 日に迫った。 1 世紀以上の歴史を持ち、高度経済成長期には 1 日 1,200 本以上が走った JR の「急行」も、これで全国から姿を消すことになる。 ファンらが別れを惜しんでいる。 JR 札幌駅の 4 番ホーム。 午後 9 時半すぎ、ディーゼル機関車に牽引された「はまなす」の青い客車が入線すると、乗客や鉄道ファンらが一斉にシャッターを切った。

札幌市の本間真一さん (78) は、山形県鶴岡市で開かれる同窓会に出るために乗り込んだ。 乗車回数は 30 回を超えるという。 旧北海道開発庁に勤めていたころ、東北に出張する際に使った。 同僚と乗るのは、足を伸ばせるカーペット敷きの車両。 紙製のマージャンパイで夜を過ごした。 「青函連絡船の一室を思わせるつくりで、冬はホットカーペットが温かくて心地よかった。」

お気に入りは 2 段ベッドが向き合う B 寝台。 この日は予約がとれず自由席の列に並んだが、「最後に乗れてよかった」と話した。 札幌市の会社員馬場貴之さん (43) は初めての乗車。 「はまなす」がなくなることに寂しさを感じ、1 カ月前の発売と同時に指定席を駅で買い、休暇をとってきた。 「歴史ある列車をじっくりかみしめたい。」 (上地兼太郎、編集委員・細沢礼輝、asahi = 3-18-16)

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夜行急行「はまなす」にファン続々 来月ラストラン

札幌 - 青森間を 30 年近く結んできた夜行急行「はまなす」が、北海道新幹線の開業に伴って廃止される。 これで道内の定期夜行列車が姿を消し、全国から JR の急行が消える。 道民や全国のファンが最後の「一咲き」に引き寄せられている。

22 日午前 3 時半、JR 函館駅に札幌発のはまなすが到着すると、カメラやスマートフォンを手に乗客が一斉にホームに飛び出した。 ヘッドマークなどの写真を撮っていた東京都の男性会社員 (38) は「廃止前に乗りたい」と有給休暇を取って札幌から乗った。 年に 3 - 4 回は旅行で北海道を訪れ、「はまなすは飛行機が欠航したときなどに何度も利用した思い出の列車。 これで最後かと思うと寂しいですね。」 札幌市の女性 (46) はこの日が初めての乗車。 「特急よりゆっくりで夜景も見られる。 もっと早く乗っておけばよかった。」

この日午後には、札幌市の JR 北海道の車庫で、当日夜に札幌を発つ車両が報道公開された。 濃いブルーの外観は長年走り続けた古さを感じさせるが、車内はまだまだ「現役」で駆け抜けられるようだった。 (磯崎こず恵、山本裕之、asahi = 2-22-16)


自動ブレーキ、ほぼ全新車に装備へ 米で主要 20 社合意

米運輸省は 17 日、車の衝突を避けるための自動ブレーキの機能が、2022 年 9 月までに米国で販売するほぼすべての新車に標準装備される見通しになった、と発表した。 米最大手のゼネラル・モーターズ (GM) やトヨタ自動車など世界の計 20 の主要メーカーと合意に達したという。

米運輸省の高速道路交通安全局 (NHTSA) によると、日本メーカーでは、トヨタとホンダ、日産自動車、富士重工業、マツダ、三菱自動車の 6 社が含まれている。 米メーカーでは GM とフォード・モーターや FCA US (旧クライスラー)などが加わり、欧州メーカーでは独フォルクスワーゲン (VW) などが合意している。 今回の 20 社で、米新車販売シェアのおよそ 99% を占めるという。

自動ブレーキは、車に搭載したレーダーやカメラを使って前方の車や歩行者をとらえ、ぶつかりそうになったら自動で車を止めることができる。 世界の自動車メーカーが開発に力を入れており、競争が激しくなっている自動運転の中心的な技術でもある。 (ニューヨーク = 畑中徹、asahi = 3-18-16)


「風景に溶け込む」新型特急 西武鉄道がデザイン公開

西武鉄道(埼玉県所沢市)は 14 日、2018 年度から運行を開始する新型特急車両のデザインを公開した。 世界的な建築家の妹島(せじま)和世氏が手がけ、池袋線と西武秩父線で通学・通勤や観光用に利用される。

新型車両は、妹島氏が手がける初めての鉄道車両。 沿線の風景に「やわらかく溶け込むようなデザイン」をコンセプトにし、丸みを帯びた形と、柄の無いシンプルな塗装が特徴だ。 車体はアルミ製で 1 編成 8 両。 19 年度までに 56 両を投入し、1993 年から運行している特急 10000 系と順次置き換える。 同社広報によると、若手社員らでつくるチームと妹島氏が意見交換し、「今までに見たことの無い新しい特急車両」を目指したという。 (中田絢子、asahi = 3-14-16)


ホンダ、燃料電池車を発売 1 回の水素充填で約 750 キロ走行

[東京] ホンダは 10 日、水素で走る 5 人乗り燃料電池車 (FCV) 「クラリティ・フューエル・セル」を発売した。 当面はリースでの販売で、まずは自治体や企業向け、早ければ 1 年後にも一般向けに売り出す予定。 初年度の国内販売目標は 200 台。 年内中に欧米でも販売する。 水素満タン時の走行距離は約 750 キロを達成した。

八郷隆弘社長は同日の発表会で、FCV は「ガソリン車に置き換わるモビリティーとして有望。 気候変動に関わる課題にも応えることができる。」と述べた。 また、まだ決まっていないが、FCV の「いろいろな車種への展開を考えていきたい」とも語った。 クラリティのプラットフォーム(車台)は今後、展開する電気自動車 (EV) やプラグイン・ハイブリッド車 (PHV) などの環境対応車でも活用できる。 18 年までに北米へ投入する PHV も同じ車台を採用する予定。

FCV の本格的な市販については、トヨタ自動車が先行しており、14 年 12 月に 4 人乗りの「MIRAI (ミライ)」を 723 万 6,000 円で発売。 クラリティの参考価格は 766 万円で、約 40 万円高い。1 回の水素充填での走行距離は、ミライが約 650 キロなのに対し、クラリティは約 100 キロ伸ばした。 まだ生産コストの高い FCV だが、ホンダは 20 年ごろの実用化に向けて米ゼネラル・モーターズと次世代燃料電池システムを共同開発中で、八郷社長は量産や部品調達をどう図るかなど「次のステップに入っている」と話した。

また、ホンダは FCV 関連の特許を 4,000 件ほど持つといい、清水潔・開発責任者は特許の無償供与について「個別で協議しながら検討する。 まったく拒むつもりはない」と述べた。 トヨタは FCV 関連特許を無償開放している。 FCV は走行時に二酸化炭素 (CO2) を出さないことから「究極のエコカー」とも呼ばれる。 ただ、水素製造時には CO2 が出るとの指摘もあるほか、約 4 - 5 億円と高額な費用がかかる水素ステーションの設置がまだ十分に進んでいないなど普及に向けた課題がある。 (Reuters = 3-10-16)


JR 常磐線の全通「20 年春まで」目標 気仙沼線はバス固定化へ

政府は、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の影響で一部区間(計 68.6 キロ)が不通になっている JR 常磐線について、2020 年春までに全線開通をめざす方針を決めた。 一方、一部区間がバス高速輸送 (BRT) で仮復旧した JR 気仙沼線(宮城県)は鉄道復旧を断念し、将来も BRT を続けることを沿線自治体が受け入れる方針だ。 寸断された被災地の鉄路の方向性が固まった。

常磐線は、富岡 - 浪江間の約 21 キロは福島第一原発に近く、大部分が放射線量が高い「帰還困難区域」になっている。 汚染された枕木や砂利石などを撤去し、敷き直す大がかりな除染が必要で、再開時期が決まっていなかった。 一連の作業は 19 年度までかかる見込み。 5 日、現地を視察した安倍晋三首相は報道陣に「全線開通の時期を早急に示すよう国土交通相に指示した」と述べた。 10 日に開かれる政府の復興推進会議で、開通目標を 20 年春に正式に決める見通しだ。

JR 東日本による昨年の試験除染で放射線量を低くできる効果が確認され、政府は同じ方法で沿線の除染を進めることにした。 津波で線路が寸断された気仙沼線の気仙沼 - 柳津の約 55 キロについては、鉄路だった場所をバス専用道に転用した BRT を今後も続ける。 JR 東日本が昨夏、鉄路廃止と BRT 継続を地元 3 市町に提案していた。

震災前から利用が低迷していたことに加え、高台移転を含めた復旧費 700 億円の負担について、国は「黒字企業の JR 東日本に補助金は出せない」との立場を崩していないためだ。 沿線 3 市町のうち宮城県南三陸町と登米市は BRT の継続を昨年末に受け入れた。 気仙沼市も、今年 1 月の市議会で市長が「鉄路復旧の可能性は極めて低い」と述べ、BRT で今後も代替していく考えを示した。 (田嶋慶彦、青瀬健、中村信義、asahi = 3-6-16)


プリウスが 3 カ月連続首位 2 月の新車販売

2 月に国内で最も売れた新車はトヨタ自動車のハイブリッド車 (HV) 「プリウス」で、1 万 9,010 台だった。 前年より 44.9% 伸び、昨年 12 月の全面改良から 3 カ月連続の首位。 日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が 4 日、発表した。 上位 10 車種のうち軽自動車が 6 車種を占めた。

日本自動車輸入組合によると、輸入車は 6 カ月続けて減った。 独メルセデス・ベンツが 4.8% 減の 5,006 台、排ガス不正問題が尾を引く独フォルクスワーゲンは 24.3% 減の 4,085 台だった。 量販モデルが売り出されてから時間が経ち、上位ブランドの売れ行きが落ちた。 (asahi = 3-4-16)


自動運転タクシー、実験スタート 五輪までの実用化目標

公道では全国で初めてとなる「自動運転タクシー」の実証実験が 29 日、神奈川県藤沢市の国家戦略特区で始まった。 高齢化と人口減少でバスなどの公共交通網が衰退するなか、移動が難しい人向けの対策として、2020 年の東京五輪までの実用化を目指す。

29 日午前、同市の住宅街。 住民がインターネットで配車を予約すると、自宅前に自動運転車が迎えに来た。 住宅街は運転手が運転し、大通りは運転手が乗ったまま自動運転に切り替え、約 2 キロ先の大型スーパーまでを往復した。 乗車したスーパーの嶋内久美子店長 (41) は「自動運転に切り替わる時は緊張したが、どこで切り替わったかわからないぐらいスムーズだった。」

IT 大手の DeNA と、自動運転技術を開発するベンチャー企業の ZMP (東京都)が設立した合弁会社「ロボットタクシー」が実施。 3 月中旬までの約 2 週間の予定で、一般道での自動走行技術や配車システムなどをチェックする。 無人運転が実現すれば、人件費が大幅に削減でき、現在のタクシー料金より安く提供できると見込む。 中島宏社長 (37) は「全国の交通弱者を救うサービスを目指したい」と語る。 (永田大、asahi = 2-29-16)