ホンダ、新型 NSX を国内初披露 HV 化し来春生産開始

ホンダは 28 日、東京都内であった東京モーターショーの内覧会で、2016 年に生産開始予定の新型スポーツカー「NSX」の市販モデルを日本初公開した。 バブル景気のまっただ中だった 1990 年に発売された初代 NSX は、ボディー全てがアルミ製という豪華さも特徴の一つ。 中古車市場では現在でも根強い人気がある。

新型は、先代を踏襲して V 型 6 気筒エンジンを車両中央に載せるミッドシップレイアウト。 さらに独立した計 3 個のモーターで四輪を駆動させるハイブリッドシステムを採用し、高い加速性能とエコ性能を両立させたのが売りだ。

八郷隆弘社長は「自分でも運転したが、まるで自らの手足のように操れる楽しさがあった」と PR。 来春に北米で生産を始め、北米や日本などで順次投入する予定だ。 (北林慎也、asahi = 10-29-15)


レクサス、燃料電池車を初投入へ 最上級「LS」派生か

トヨタ自動車の高級ブランド「レクサス」は 28 日、東京都内であった東京モーターショーのメディア向け内覧会で、同ブランド初となる燃料電池車 (FCV) の試作車を発表した。 最上級セダン「LS」の次期型モデルになるとみられ、トヨタブランドの「ミライ」に続く FCV のイメージリーダーとしたい考えだ。

LS は排気量 4 リッタークラスの大型セダン。 国内では長らく、トヨタ・セルシオとして売られていた。 2006 年に 4 代目が発売されてからは、内外装の大幅変更を重ねつつも全面改良は見送られてきた。 今回発表されたコンセプトカーは「LF-FC」。 近年のレクサスに共通した台形のスピンドルグリルを備え、4 ドアクーペ風の大型ボディーに、ミライのノウハウを生かして重量配分にこだわって水素タンクやモーターを組み込んだ。 次期型 LS はガソリン車やハイブリッド車を主力車種としながら、LF-FC をベースとした先進的なイメージの FCV もラインナップに加えるとみられている。 (北林慎也、asahi = 10-28-15)


ロータリー復活のマツダに人だかり 東京モーターショー

国内外の自動車メーカーが最先端の技術を披露する東京モーターショーが 30 日、東京都江東区の東京ビッグサイトで一般に公開される。 28 日に報道各社向けの内覧会があり、新しい技術を載せた試作車や、環境への配慮を売りにした販売予定の車が並んだ。

人だかりができたのがマツダのブース。 試作スポーツカー「RX-VISION」に注目が集まった。 1967 年にマツダが世界で初めて量産に成功したが、燃費の悪さなどから 2012 年を最後に生産が途絶えていたロータリーエンジン (RE) を再び搭載した。 小飼雅道社長は「車の本質の『走る楽しさ』を提供するため、まだ技術課題はあるが開発を続けたい」と話した。 今後、一般への販売がいつ始まるかに注目が集まる。

このほか、ホンダは新型の燃料電池車 (FCV) 「クラリティ フューエル セル」を来年 3 月にリース販売すると発表した。 価格は消費税込み 766 万円。 ディーゼル車で排ガス規制逃れが発覚した独フォルクスワーゲンも出展したが、今回はディーゼル車の展示を見送った。 同社幹部は「失った信頼を取り戻すために何でもする」と語った。 東京モーターショーは 2 年に 1 回開かれ、今回は世界 11 カ国から 160 社が参加する。 前回の 12 カ国 178 社から減った。 各社が世界初として披露する車は 70 台あまり。 期間は 11 月 8 日まで。(木村和規、榊原謙、asahi = 10-28-15)


マツダ、RX-7 後継モデル準備か? クーペの試作車

30 日から一般公開される「東京モーターショー 2015」で、マツダは得意のスポーツモデルと SUV (スポーツ用多目的車)でアピールする構えだ。 最大の目玉は、メディア公開の 28 日まで詳細が伏せられている「マツダスポーツコンセプト」だ。 いま知らされているのは、流線形のボディーがかろうじて映った写真のみ。 低くてノーズが長く、クーペのような仕上がりにも見える。 ライトウェートスポーツの「ロードスター」よりも大きそうだ。

専門誌などは、マツダが 2012 年に生産終了した「RX-8」に搭載されていたロータリーエンジン (RE) が「ここで復活するのではないか」と報じている。 RE を積んだクーペといえば、2002 年に生産終了した「RX-7」。 このため、RX-7 の後継になるとの見方や、RE の弱点である燃費の悪さを改善するために、ハイブリッドシステムを組み合わせるとの推測もある。

RE はマツダが世界で初めて量産車を出したが、近年は環境性能が重視されることもあって、製品化が途絶えている。 とはいえ、出力の大きさや独特のエンジン音などほかにない魅力があり、復活を望むファンは多い。 マツダも「研究は続けている」と言い続けてきた。 今回のスポーツコンセプトにREがもし積まれれば、待望の RE 搭載市販車への注目が一気に増しそうだ。 (asahi = 10-20-15)