流行語大賞、初の 4 語同時受賞 「今年が一番収穫の年」
【守真弓】 今年の世相を映した言葉を選ぶ「2013 ユーキャン新語・流行語大賞(「現代用語の基礎知識」選)」が 2 日発表された。 年間大賞には「じぇじぇじぇ」、「倍返し」、「お・も・て・な・し」、「今でしょ!」が選ばれた。 4 語も同時に選ばれたのは初めて。
東京都内で開催された表彰式には、NHK 朝の連続テレビ小説「あまちゃん」で「じぇじぇじぇ」を使った脚本家の宮藤官九郎さんや女優の能年玲奈さんらが出席した。 宮藤さんは「取材先の岩手県久慈市で現役の海女さんから聞いた言葉だった。 僕はじぇじぇじぇと言わず、ワッと言います。」 能年さんは「リズムも意味も楽しい言葉をチョイスした宮藤さんはさすが。 うれしくて、じぇじぇじぇと叫びたい気持ち。」と語った。
予備校講師の林修さんは「今でしょ!」という決めゼリフについて「僕自身は授業で言ってコロっと忘れていた。 使ってくれた皆さんの感性にお礼を言いたい。」 滝川クリステルさんは、五輪招致のスピーチで注目を集めた「お・も・て・な・し」を壇上で披露し、「プレゼンでは強く印象に残るよう、あえて 2 度繰り返してジェスチャーを加えました」と語った。 「アベノミクス」の安倍晋三首相、「特定秘密保護法」の受賞者に選ばれたジャーナリストの西山太吉さんは欠席した。
4 語も大賞に選ばれたことについて、選考委員の姜尚中さんは「賞の歴史の中で、今年が一番収穫の年だった」と説明した。 また鳥越俊太郎さんは流行語トップ 10 を使って世相を解説。 「アベノミクスで勢いにのった首相が特定秘密保護法を通すため、今でしょ! と強行採決して、国民はじぇじぇじぇと驚いた。 法案はある種のお・も・て・な・し。 表がなくて裏が大あり。 次の選挙では倍返しだとつぶやいている国民もいるだろう。」と皮肉った。 (asahi = 12-2-13)
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じぇじぇじぇ! おもてなし、倍返し 流行語大賞の候補発表
今年 1 年の世相を映したり、強い印象を残したりした言葉に贈られる「2013 ユーキャン新語・流行語大賞(「現代用語の基礎知識」選)」のノミネート 50 語が 20 日、発表された。 話題になったテレビドラマから「じぇじぇじぇ」や「倍返し」、安倍政権の経済政策「アベノミクス」などが候補に挙がった。 この50語の中から 12 月 2 日、トップ 10 と年間大賞が決まる。 (asahi = 11-21-13)
秘密保護法案、賛成 25% 反対 50% 朝日新聞世論調査
特定秘密保護法案の衆院通過を受け、朝日新聞社が 11 月 30 日 - 12 月 1 日に全国緊急世論調査(電話)を実施したところ、法案に賛成が 25% で、反対の 50% が上回った。 法案の今後については「継続審議にするべきだ」が 51% に上り、「廃案にするべきだ」が 22%。 「今の国会で成立させるべきだ」は 14% にとどまった。
安倍政権は 6 日が会期末となる今国会での成立を目指しているが、安倍内閣支持層でも「成立させる」は 22% しかなく、「継続審議にする」が 56% と多数を占めた。 自民や公明、維新の各支持層でも「継続審議にする」が最も多く、政党支持層の枠を超えて慎重審議を求める声が多い。 与党が 26 日に衆院で法案採決を強行したことは 61% が「問題だ」と答えた。 (asahi = 12-1-13)
男児は「大翔」、女児は「結菜」 人気の名前ランキング
男の子は「大翔」くん、女の子は「結菜」ちゃん - -。 ベネッセコーポレーションは 29 日、今年生まれた赤ちゃんの人気の名前ランキングを発表した。 調査は 1 - 10 月に生まれた 3 万 372 人を対象に実施。
「大翔」の主な読みは「ひろと」で、昨年 1 位の「悠真(主な読み・ゆうま)」を抜き、2 年ぶりの首位に返り咲いた。 男の子の名前では「大翔」、「蓮」、「悠真」が 2011 年から 3 年連続でトップ 3 を占め、不動の人気という。 「結菜」の主な読みは「ゆいな」で、07 年にトップ 10 入りし、初めて首位になった。 女の子は「結」と「愛」を使った名前が人気。 昨年 1 位は「結愛(主な読み・ゆあ)」で、今年も 4 位に入った。 (asahi = 11-29-13)
クロマグロ漁獲枠、来年は現状維持 大西洋国際委が決定
すしネタで人気が高いクロマグロの大西洋での漁業のあり方を話し合う「大西洋まぐろ類保存国際委員会 (ICCAT)」は 25 日、来年の全体の漁獲枠 (TAC) を今年と同じ 1 万 5,150 トンにすると決めた。 2008 年から漁獲証明がないクロマグロの貿易ができないように規制を強めたため、資源量が回復傾向にあるからだという。 日本の漁獲枠も今年と同じ約 1,441 トンになった。
ICCAT には日本や米国、中国、欧州連合など 43 カ国・地域が参加している。 今回、南アフリカ・ケープタウンで開いた年次総会で、昨年秋の資源評価をもとに漁獲枠を決めた。 日本は太平洋のクロマグロもとっており、こちらは資源量の減少が危機的だ。 このため、関係国でつくる「中西部太平洋まぐろ類委員会 (WCPFC)」は、来年から漁獲規制を強めることが確実になっている。 (asahi = 11-26-13)
平年より寒い冬、日本海側は雪多く 気象庁 3 カ月予報
気象庁は 25 日、12 月から来年 2 月までの 3 カ月予報を発表した。 平年と比べて「西高東低」の冬型の気圧配置が強まり、全国的に寒くなりそうだ。 日本海側では降水量、降雪量が平年並みか多い見込みだという。
発表によると、気温は北日本と東日本で平年並みか低く、西日本では低い。 日本海側は年明け以降、特に雨や雪の日が多くなる。 太平洋側では逆に冬晴れの日が多くなりそうだ。 沖縄・奄美は気温も降水量もほぼ平年並みの見込みだ。 冬型の気圧配置が強まるのは、西太平洋の海面水温が高く積乱雲の発生が活発化する影響で、中国付近で偏西風が北寄りに吹くためだ。偏西風は日本付近では南寄りに蛇行。北からの寒気が入り込みやすくなるという。 (asahi = 11-25-13)
自販機ジュース、増税で 130 円に 端数切り上げを申請
【小室浩幸】 来年 4 月の消費増税にあわせ、自動販売機で売られる飲料の一部が 10 円値上げされる見通しになった。 いまは 150 円で売られているペットボトル入りのお茶などは 160 円になる。 ただ、すべての商品を一律 10 円上げてしまうと、増税分よりも値上げ幅が大きくなり、「便乗値上げ」になるおそれがある。 このため、多くのメーカーは、一部の商品の価格を据え置く見通しだ。
販売数が多い缶コーヒーや缶ジュースなど 120 円の商品の一部は、130 円に上がる。 税引き前の希望小売価格をもとに、120 円の缶コーヒーの消費税率 8% での税込み価格を計算すると、124 円になる。 増税分を転嫁した場合の売値は 4 円しか上がらず、値上げ幅は 10 円に満たない。 だが、自販機では 1 円単位での販売ができないため、一部の商品の価格を 130 円に上げることにした。 (asahi = 11-24-13)
ATM 手数料、来春値上げへ 消費増税で 3 メガバンク
三菱東京 UFJ 銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の 3 メガバンクは、来年 4 月に消費税が 5% から 8% に増税されるのに合わせて、自行の現金自動出入機 (ATM) の利用手数料を値上げする方向で調整に入った。 現在は利用方法に合わせて、105 - 210 円かかる手数料を増税分の 3% を上乗せして、108 - 216 円に値上げする。 他の金融機関にも同様の動きが広がる可能性が高く、増税で ATM 利用の負担が増すことになる。
消費税は 2014 年 4 月に 8%、15 年 10 月に 10% に増税される。 メガバンクの一部では、短期間に何度も値上げして利用者が混乱しないよう、15 年にまとめて値上げすることも検討されたが、政府が企業に増税分の価格転嫁を促している方針に合わせた。
三菱東京 UFJ 銀行の ATM の場合、自行のカードで預金を引き出す場合は、平日は無料だが、時間外などは 105 円の手数料がかかる。 他行のカードで引き出す場合は平日は 105 円、時間外などは 210 円かかる。 来年4月の増税後は、それぞれ 108 円と 216 円に値上がりすることになる。 (asahi = 11-20-13)
伊勢エビにわかに高騰 偽装問題で「本物」志向
夜が明け切らぬ黒い海から、漁船が次々戻ってきた。 14 日、三重県南伊勢町田曽浦。 質、型とも抜群の伊勢エビが揚がる屈指の漁港だ。 併設の宿田曽市場で、競りが始まった。 仲買人がいけすをのぞき込み、木札にチョークで希望値段を書き入れて示す。 「昨日より 1 キロ 500 円上がった。 異常事態や。」 参加する鮮魚卸の山金商店、山本和博代表 (66) が漏らす。 6 分で約 100 キロがすべて競り落とされた。
相場は 10 月末は 1 キロ 5 千円弱だった。 11 月初めに各地のホテルで伊勢エビの「偽装」が発覚して上がり始め、10 日に 6 千円を突破。 15 日には 8 千円に迫った。 国内に出回る「伊勢エビ」の 9 割は外国産 - - 地元の卸売業者が語る「業界の常識」が崩れ、「本物」に注文が殺到している。 (asahi = 11-17-13)
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エビ高騰、天ぷら・寿司屋困った 年末おせちも懸念
【中川透、平井恵美】 エビが、ピンチだ。 日本で消費されるエビは 9 割が輸入品だが、今年は品薄で、輸入価格が品種によっては 1 年前の 2 倍にはね上がっているからだ。 天丼などの値上げに踏み切る外食店も出てきた。 おせち料理などで消費が伸びる年末年始に向け、影響が広がる恐れもある。 食材の偽装表示で、一躍脚光を浴びた「バナメイエビ」。 実はいま、日本の食卓にのぼる大半は、芝エビと似たサイズの、このエビだ。 異変は、生産地・タイで起きている。
上半期(4 - 9 月)の貿易統計によると、タイからの輸入量は前年同期から半減。 タイの養殖場で細菌による病気が広がったためだ。 ドル建ての国際価格は急騰。 円安もあって、エビ全体の輸入単価は 1 年前の 1 キログラム 800 円台から今や 1,200 円近くだ。 大手商社によると、バナメイの卸価格は 2 倍になった。
輸入エビは、かつてはブラックタイガー(体長 20 - 30 センチ)が多かったが、2000 年代以降は中南米原産のバナメイが主流に躍り出た。 体長約 15 センチと小ぶりだが、病気に比較的強く、同じ面積の養殖池で 2 倍ほど育てられる。 養殖効率の高いバナメイは、かつて高値のイメージがあったエビを日本の食卓に近づけた。
病気の広がったタイでは養殖を一時的に控えたり、育てる量を減らしたりする動きが出て、生産減に拍車をかけている。 大手商社、三井物産の北本晶英・水産事業室長は「エビは世界で年末に消費が伸びる商品。 価格はしばらく高止まりの恐れがあり、消費量の落ち込みが心配だ。」と話す。 (asahi = 11-1-13)
和食を世界に PR 日本のシェフら、米の食国際会議に
【ナパ〈米カリフォルニア州〉 = 藤えりか】 プロの伝授で和食をもっと世界に - -。 米カリフォルニア州ナパで 14 日、食と料理の国際会議「ワールズ・オブ・フレーバー」が開幕し、日本の著名シェフらが料理や食材を PR した。 無形文化遺産に登録されることになった和食のおいしさを世界のプロに味わってもらい、震災後に落ち込んだ農水産物の輸出も増やす狙いだ。
京都吉兆の徳岡邦夫シェフが「このカラスミにはどの日本酒が合うと思いますか」と問いかけ、山田チカラ(東京)の山田チカラシェフが「シイタケのだしと玉露を一度に味わってみて」と促す。 「料理界のハーバード大学」の異名を持つ「カリナリー・インスティテュート・オブ・アメリカ (CIA)」が主催する会議に、レストランよねむら(京都)の米村昌泰氏やレフェルヴェソンス(同)の生江史伸氏を含む日本のシェフ計 4 人が、農林水産省や日本貿易振興機構 (JETRO) と参加。
米国で人気が高まる和牛や魚介とだし、日本酒との合わせ方などについて 3 日間、世界のシェフや飲食関係者ら計約 700 人に伝授する。 「うまみ」を世界に広める NPO を創設した二宮くみ子さんも 15 日、講義した。
農水省によると、昨年の農林水産物の輸出額は、原発事故の影響もあって前年比 0.3% 減の 4,497 億円。 今年は回復基調にあるが、震災前の水準には戻っていない。 日本料理店は世界で増えているが、玉石混交なのが実情。 同省は「本当においしい和食を通じて新しい食べ方も考案してもらえれば」としている。 (asahi = 11-16-13)
医療費 38.5 兆円 1 人あたり 30 万円突破 11 年度
【高橋健次郎】 2011 年度に使われた医療費(確定値)は、前年度より 3.1% 多い 38 兆 5,850 億円だった。 5 年連続で増え、過去最多を更新した。 1 人あたりの額も 30 万 1,900 円と、初めて 30 万円を超えた。 厚生労働省が 14 日に公表した。 医療費が速いペースで膨らんでいることを示すデータで、医療の公定価格である診療報酬の見直し論議にも影響しそうだ。
発表されたのは「国民医療費」。 公的な医療保険が使われた費用の総額に当たる。 保険外の自由診療分などは含まない。 全体の 5 割弱が保険料、4 割弱が税金、残り 1 割余りが患者負担でまかなわれている。 (asahi = 11-15-13)
ビール市場、9 年連続出荷減 チューハイなどに飲まれる
【小室浩幸】 国内のビール類の市場が、9 年連続で前年割れする見通しだ。 若者の「ビール離れ」などを背景に、チューハイなどアルコール度数の低いお酒にシェアを奪われた。 お歳暮シーズンを迎えて、各社は高級ビールなどに力を入れ巻き返しを図る。
大手 5 社が 13 日発表した 1 - 10 月の出荷量は、前年同期比 0.7% 減の 448 万キロリットルで、過去最低の水準。 7 月までは前年並みだったが、8 月以降は台風などの影響で失速した。 内訳は、「ビール」が前年同期比 1.6% 減だったほか、「発泡酒」も 5.8% 減。 酒税率が低くて安い「第 3 のビール」は 2.6% 増えたが、全体の不振を補いきれなかった。 (asahi = 11-14-13)
「全県にコンビニ防犯ボックスを」 拡大に知事意欲
コンビニ店の駐車場敷地内に警察 OB の詰め所を置く「コンビニ防犯ボックス」が 6 日、千葉、市川両市内のコンビニ店 2 カ所で開所した。 森田健作知事は「来年 3 月まで社会実験し、良い結果が出たら全県に広めていきたい」と話し、拡大に意欲を示した。 開所したのは、市川市の「デイリーヤマザキ市川南大野店」と、千葉市中央区の「ミニストップ千葉星久喜店」。 地域の犯罪防止に役立てるのが目的で、コンビニに防犯ボックスを設置するのは全国初の試みという。
ボックスはプレハブ製で、縦・横・高さが各 2.2 メートルの立方体。 警察 OB が毎日午後 2 - 10 時まで常駐し、学校や塾帰りの子ども、帰宅中の女性を見守る。 通常の交番と同じく、警杖や防護盾なども備える。 本年度の費用は 1,100 万円。 市川市の防犯ボックスに勤務する根本好夫さん (64) は「現職の警察官が事件・事故対応で追われて行き届かない点を、補助的にカバーしたい」と話した。 県は来年 3 月末まで試験運用し、防犯効果を検証して県内に本格導入を検討する。 (村上一樹、東京新聞 = 11-7-13)
祝日「山の日」 8 月 12 日案 超党派議連が合意、通常国会へ
「山の日」制定を目指す超党派の国会議員連盟は 30 日、国会内で総会を開き、山の日を「8 月 12 日」とする祝日法改正案を来年の通常国会に提出することで合意した。 お盆の時期に当たるため休日にしても社会的な影響が少なく、子どもが夏休み中で家族で山に行きやすい―といった意見が大勢を占めた。 議連事務局が「8 月(特にお盆前)」、「6 月(特に上旬)」、「海の日(7 月第 3 月曜日)の翌日」、「日曜日を祝日に定めるが、振り替え休日を設けない」の 4 案を示し、出席者 17 人が意見交換した。
経済界には祝日増加を望まない声があり、議連の衛藤征士郎会長(自民)は「お盆の時期に祝日を設けても抵抗感はないのでは」と述べた。 事務局長の務台俊介氏(自民、衆院長野 2 区)は「日本は世界的にみて年間の休日取得は少ない。 山の日を設けることがゆとりある生活につながる。」 木内均氏(自民、衆院比例北陸信越)は「祝日を増やすと休める官公庁と休めない企業の格差が広がる懸念があるが、お盆の時期なら現実的だ」と賛同した。
これまで議連は「6 月第 1 日曜日」を第 1 候補としてきたが、県内の山岳関係者から「北アルプスの稜線(りょうせん)は 6 月も雪が降り、山の日には早い」などの意見が出ていた。
北ア山小屋友交会の赤沼健至会長 (62) = 燕山荘社長 = は「北アは雪も少なく、お盆の夏休みに当たることから家族連れで山を楽しむことができる。」 北ア南部地区山岳遭難防止対策協会救助隊長の山口孝さん (65) = 涸沢ヒュッテ社長 = も「北アは一番安全な夏山シーズンであり、高山植物も豊か。 日程は非常に喜ばしい。」と評価した。 (信濃毎日新聞 = 10-31-13)
手紙 82 円・はがき 52 円に値上げ決定 増税で日本郵便
日本郵政は 23 日、来年 4 月の消費増税に伴って郵便料金に増税分を上乗せし、通常はがきを今の 50 円から 52 円に、手紙(25 グラム以下の定形郵便物)は 80 円から 82 円にすると発表した。 切手は来年 3 月、「2 円」や「52 円」、「82 円」など慶弔用を含めた 11 図柄を新しく発行する。
郵便料金の引き上げは、1994 年以来 20 年ぶりになる。 増税分を単純に上乗せすると、郵便料金は税込み 50 円のはがきは 51 円 43 銭に、同 80 円の手紙は 82 円 29 銭となる。 はがきは端数を切り上げ、手紙は切り下げる。 (asahi = 10-23-13)
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手紙 82 円、はがき 52 円 来春の消費増税で値上げ検討
日本郵便は来年 4 月に消費税率が 8% に上がった場合、手紙やはがきの郵便料金を引き上げる方向で検討に入った。 増税分が切手代に上乗せされ、手紙(25 グラム以下の定形郵便物)は今の 80 円から 82 円ほど、通常はがきは今の 50 円から 52 円ほどになる見通しだ。 値上げされれば、1994 年以来 20 年ぶりになる。 安倍晋三首相が消費増税すると判断した場合、11 月上旬にも正式に決める方向だ。 定形郵便(25 グラム以下)は総務省令で上限が 80 円とされているため、総務省は省令改正の手続きに入る。
日本郵便などの試算では、手紙やはがきの増税分は三百数十億円にのぼるという。 日本郵便の郵便事業は今年 3 月決算で 311 億円の純利益で、増税分を上乗せしないと赤字に陥るおそれがある。 97 年 4 月に消費税率が 5% に上がった時には、経営が順調だったことなどから、郵便料金は増税分を上乗せせず、据え置かれた。 (asahi = 9-14-13)
「和食」が無形文化遺産に ユネスコの事前審査通る
【藤井裕介】 文化庁は 22 日、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に推薦していた「和食」について、事前審査をするユネスコの補助機関が「登録」を勧告したと発表した。 同庁によると補助機関が「登録」を勧告して覆った例はなく、12 月にアゼルバイジャンで開かれる政府間委員会で正式に登録が決まる見通しだ。
政府は昨年、「『自然の尊重』という精神を表現している『社会的慣習』」として「和食」を推薦した。 ▽ 多様な食材を新鮮なまま使用、▽ コメを中心に栄養バランスに優れた構成、▽ 自然の美しさや季節感を表現、▽ 正月や田植えなどの年中行事と密接に関連、といった特徴を挙げ、食材や料理法だけではなく、家族や地域の結びつきを強める「日本食文化」として登録を目指した。 東京電力福島第一原発の事故による放射能汚染で打撃を受けた国産食材のイメージ回復も狙っている。
健康や環境に配慮し、外国の食文化も取り入れて変化してきた「和食」の無形文化遺産登録で、政府は、日本の食文化への理解が広まることや、文化の多様性や人類の創造性を示すことにつながると期待する。
「無形文化遺産」は、芸能や祭り、伝統工芸技術などを対象とする。 遺跡や自然が対象の「世界遺産」、文書や絵画などが対象の「世界記憶遺産」とともにユネスコの「三大遺産事業」と言われている。 国内からは 2012 年までに歌舞伎など 21 件が登録されている。 料理では「フランスの美食術」、「地中海料理」、「メキシコの伝統料理」、「トルコのケシケキの伝統」の 4 件が登録されている。 いずれも単に料理だけではなく、各地の伝統や儀式などとの関わりが評価されている。 (asahi = 10-22-13)
高級食パン、食べきりサイズ続々 高齢・単身に人気
【生田大介】 食べ切りサイズの「高級食パン」が、コンビニで次々と売り出されている。 「質のよいものを、少しだけ」食べたいという、お年寄りや一人暮らしの世帯が増えているためだ。 ローソンは 11 月 8 日、最高品質の北海道産小麦を使った食パン「ウチカフェブレッド」を売り出す。 半斤(2 枚)で、税込み 140 円と、従来の自社ブランドの食パン 1 斤(138 円)とほぼ同じ値段だ。 各社とも蜂蜜をパン生地に練り込んだり、素材を厳選したりして、高級感を出す一方、軽量サイズで買いやすい値段に設定した。 (asahi = 10-21-13)
結婚式費用の上昇続く = 1 人 5 万 5,000 円 - リクルート
リクルートが 17 日発表した 2012 年度の結婚トレンド調査によると、結婚式や披露宴の招待客 1 人当たりの費用は、全国平均で前年度比 1,000 円増の 5 万 5,000 円となり、04 年度以来最高額となった。 同社は「景況感回復への期待で消費が強いほか、おもてなし志向が強まっている」と分析している。 招待客の人数は平均 73.1 人と前年度の 73.7 人をわずかに下回った。 このため、総額は 340 万 4,000 円と、過去最高だった前年(343 万 8,000 円)を下回ったものの、依然として高水準だった。 (jiji = 10-17-13)
伊豆大島の雨量、史上最多 特別警報なぜ出なかった
重大な災害の危険性が著しく高まっているときに発表される「特別警報」。 伊豆大島で局地的に観測された雨量は、発表の水準となる「50 年に 1 度」を上回るものだった。 だが、特別警報は出されなかった。 伊豆大島では午前 4 時前までの 1 時間に 122.5 ミリ、16 日午前 8 時 20 分までの 24 時間雨量は 824 ミリと、観測史上 1 位の降水量となった。
気象庁が伊豆大島に大雨警報を出したのは 15 日午後 5 時 38 分。 当時、1 時間雨量は 30 ミリに満たなかった。 海面水温が 26 - 27 度と高い海域を通ってきた台風は勢力が衰えないまま接近。 伊豆諸島では、特に水蒸気を多く含む中心付近が通過したため、湿った空気が大量に入り込み、前日から停滞していた前線を刺激した。 16 日未明から急に雨脚が強まった。
伊豆大島にある気象庁の観測場所は 9 カ所。 一方、同庁が特別警報を発表する目安は、48 時間雨量で 50 年に 1 度の水準になる地点が 50 所以上、3 時間雨量では 10 カ所以上あることだ。 (asahi = 10-16-13)
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特別警報「範囲広すぎ」 7 割超 初発令 3 府県の首長調査
9 月の台風 18 号で大雨の特別警報が全国で初めて発令された京都、滋賀、福井 3 府県の全 62 市町村長のうち 7 割を超える首長が、都道府県単位とした現在の発令対象の見直しを求めていることが朝日新聞の調査でわかった。 特別警報は「数十年に一度の災害」を想定しているが、3 府県では大きな被害が出なかった自治体もあった。 「空振り」が続けば住民の防災意識に影響が出かねない、とする首長たちの懸念が浮き彫りになった。
台風 18 号では 9 月 15 日の降り始めからの総雨量が 400 ミリを超える地域が相次いだ。 こうした状況で特別警報が出たことに、「市が判断することではない」とした大津市を除く 61 人のうち、46 人 (75%) が「妥当だった」と回答。 一方で、制度と運用のあり方については 39 人 (63%) が「改善すべきだ」とし、現行のままで良いと答えたのは 6 人 (10%) にとどまった。
改善を求めた 39 人と、どちらとも言えないとした 17 人 (27%) の間で目立ったのが特別警報の発令対象範囲だった。 気象庁は注意報や警報を市町村単位で出すが、特別警報については当面は都道府県単位で発令することにしている。 発令された都道府県では、その時点で警報が出ている市町村が特別警報に格上げされる。 注意報や警報が出ていない市町村は除外される。 (asahi = 10-15-13)
世帯の所得格差、過去最大に 高齢、単身世帯増加で
厚生労働省は 11 日、2011 年の調査で世帯ごとの所得格差が過去最大を更新したと発表した。 1 に近いほど格差が大きくなる「ジニ係数」が、リーマン・ショック前に実施した前回 08 年調査から増えたためで、厚労省は、所得が少ない高齢者や単身者の世帯が増加したのが格差拡大の背景にあるとみている。
所得格差は、税や社会保険料の支払いや、年金や医療などの社会保障給付の受け取りを反映させない「当初所得」で計算。 ジニ係数は、1984 年以降、増え続け、今回も前回調査から 0.0218 ポイント増え、0.5536 となった。 (kyodo = 10-11-13)
NISA、初日受け付けは 357 万件超 国税庁発表
年 100 万円までの投資のもうけに税金がかからない「少額投資非課税制度 (NISA)」について、国税庁は 8 日、口座開設の受け付けが始まった今月 1 日に、証券会社や銀行などからの確認申請が 357 万 5,738 件にのぼった、と発表した。 NISA は 1 人 1 口座しか開けないため、税務署が重複申請がないか確認する。 制度自体のスタートは来年 1 月になる。 (asahi = 10-9-13)
国際成人力調査 : 日本、読解力と数的思考力で首位
経済協力開発機構 (OECD) は 8 日、加盟国を中心に世界 24 カ国・地域を対象に、社会生活に必要な能力を調べた初の「国際成人力調査(PIAAC、ピアック)」の結果を発表した。 調査は「読解力」、「数的思考力」、「IT (情報技術)活用力」の 3 分野で、日本は読解力、数的思考力の平均点で 1 位。 「IT 活用力」は、高い習熟度を持つ人の割合は 10 位だったが平均点では 1 位となり、全 3 分野で平均点がトップだった。 文部科学省は、義務教育と企業の社員教育の成果を理由に挙げている。
テストはコンピューター(使えない人は紙のテスト)で実施し、正しい情報や数値を選ぶ問題や情報を分析させる問題を解かせた。 ▽ 読解力(文章を理解、評価、利用する力)、▽ 数的思考力(統計などの数学的な情報を利用、解釈、伝達する力)、▽ IT を利用した問題解決能力(コンピューターやインターネットを使い、実生活に活用する力) - - の 3 分野について、各 0 - 500 点の間で採点した。
日本は、読解力が平均 296 点で、2 位のフィンランドに 8 点差をつけて 1 位。 数的思考力でも 2 位フィンランドに 6 点差の 288 点でトップだった。 IT 活用力は、全解答者(コンピューターと紙テストの合計)に占めるコンピューター回答の上位者の割合で、国民の能力を測った。 日本は 35% で、20 カ国・地域中 10 位。 1 位はスウェーデン (44%) だった。 これとは別に、日本の国立教育政策研究所でコンピューター回答者だけで平均点を独自算出したところ、日本は 294 点で、2 位(フィンランド 289 点)を大きく引き離してトップだった。
また、年齢や学歴などを考慮して分析すると、日本の成績は、▽ OECD 平均より上位と下位の差が小さい、▽ 中高年になってもレベルが落ちない、▽ 中卒者の読解力は、高卒者の OECD 平均とほぼ同等 - - などが確認された。 文科省生涯学習政策局政策課の亀岡雄・主任社会教育官は「義務教育をはじめとする日本の教育の成果が大きく反映されており、企業の職員研修も影響していると考えられる」と分析している。 (福田隆、mainichi = 10-8-13)
食欲の秋、猛暑・大雨で異変 新米の質低下も
この夏の記録的な猛暑や大雨などの影響で、農産物や海産物に異変が起きている。 秋の味覚や特産品の減産や収穫の遅れが相次ぎ、牛や鶏の「夏バテ」で牛乳や卵の生産量が減少。 品薄による値上がりが「食欲の秋」を迎えた家計にじわりとのしかかる。
晩秋から冬に旬を迎える白ネギの特産地、鳥取県米子市。 8 月の高温で根が弱ったところに大雨が続き、腐る被害が相次いだ。 農家の井田時夫さん (69) は 80 アールの畑の約 1 割で収穫を断念。 「9 月以降に出荷予定だった分は皆目ダメ。 11 月まで出荷するものがない。 こんなことは初めて。」
「出雲そば」で知られる島根県出雲市。 新そばの季節を前に、例年なら白い花が咲き乱れる畑を雑草が覆っている。 8 - 9 月の豪雨で多くの畑が冠水し、発芽直後のソバが枯れた。 JA いずもによると収穫量は昨年の 56 トンから半減する見通し。 出雲そば生産組合の山根馨組合長 (85) は「出雲大社の 60 年ぶりの大遷宮の年に勝負をかけてきたのに」と肩を落とす。
高知県では今月下旬から全国一の生産量を誇るショウガの収穫が始まる。 しかし、8 月に四万十市で国内観測史上最高気温を記録した猛暑と水不足で、収穫量は例年より 1 割ほど減る見通しだ。 同市など県西部では米粒が白く濁る高温障害の報告が生産者から相次ぐ。 JA の担当者は「収穫量は例年の 9 割未満。 品質の良い 1 等米や 2 等米も少ないだろう。」 兵庫・丹波地域でも例年 7 割以上ある 1 等級が今のところ 43% どまりだ。
和歌山県では特産の柿の実の表面が割れ、茶色く日焼けする被害が目立つ。 かつらぎ町で観光農園を営む阪口剛啓さん (77) は「市場に出せない柿が 2 割。 出荷できても小玉が多く、値段が低い。」
台風 18 号の影響も大きい。 「朝宮茶」の産地、滋賀県甲賀市信楽町では茶畑 170 カ所以上、計 10 ヘクタールが崩落。 栽培面積全体の 1 割にあたる。 京野菜・九条ネギを生産する京都市の大規模農家では、同市や南丹市美山町、亀岡市の畑 20 ヘクタールが水につかり、うち 1 ヘクタールは廃棄せざるを得なかった。
■ 牛乳の生産量減、卵は価格高騰
大手メーカーが 1 日から出荷価格を約 1 - 4% 値上げした牛乳。 国内産は猛暑の影響で生産量が減った。 兵庫県・淡路島では 8 - 9 月の生産量が 1 カ月あたり約 2 千トンで、昨年より約 1 割少ない。 暑さで牛の体力が落ちて乳の出が悪くなったり、脱水症状で乳を搾れなかったりしたという。 9 月下旬以降、生産量は回復傾向だ。
一方、9 月の大雨で飼料用のトウモロコシの品質が落ち、牛に飼料を与える冬から春にかけて影響が出るのではないかと懸念されている。 大山乳業農業協同組合の造田弘美さん (55) は「エサ代の高騰と天候不順のダブルパンチだ。」 (asahi = 10-6-13)
10 月から変わる暮らし 年金カット・食料品値上がり …
10 月から暮らしにかかわる様々な制度が変わる。 年金などの社会保障では給付カットや負担増がある。 一部の食料品も値上がりする。 じわりと家計を圧迫しそうだ。
年金は 10 月分(支給は 12 月)から 1% 引き下げられる。 物価に合わせて支給額を見直すルールだが、政府は 10 年余り前に物価が下がった時に特例で据え置き、本来より高い水準が続いてきた。 これを解消するため、今回の 1% 減額に続いて 2014 年 4 月に 1%、15 年 4 月に 0.5% と、3 段階で下げる。 年金に連動して、一人親家庭がもらう児童扶養手当も減る。 また会社員と事業主が払う厚生年金の保険料率は 0.354 ポイント上がる。 04 年の年金制度改革の一環で、同年から毎年続く。 (asahi = 9-30-13)
「違法部屋」問題、8 割で法律違反を確認 国交省公表
防火対策が不十分な物件に多くの人が住んでいる問題で、国土交通省は 25 日、建築基準法に違反する疑いのあるマンションや戸建てなど 224 件を調べたところ、8 割超の 191 件で同法違反を確認したと公表した。 8 月 30 日時点でまとめた。 調査をした各自治体が是正を求めている。
国交省によると、191 件は東京や神奈川、大阪など 7 都府県で見つかった。 間仕切り壁の耐火性が足りず、設置が義務づけられている非常用の照明がないなど建築基準法に違反していたという。 物件は東京都内が多く、居室は 7 平方メートル以上と定める都条例に違反しているケースも多かった。 残る 33 件は、調査したものの違反がなかったり、すでに閉鎖されたりしていた。
違法の疑いがある物件については、国交省に 730 件の通報が寄せられている。 国交省は今月の自治体向けの通知で、事業者が入居者を募集するシェアハウスなどの物件については、マンションや戸建てよりも強い耐火性を求められる「寄宿舎」とみて、違反がないか調査するよう求めている。 このため、現在も調査中の 506 件から、さらに多数の違反物件が見つかる可能性がある。 (asahi = 9-26-13)
深まらぬ秋から突然冬に 10 月高温、12 月低温の予報
気象庁は 25 日、10 月は全国的に高温で、12 月は低温になるという 3 カ月予報を発表した。 夏は高温、冬は低温傾向を鮮明にする「ラニーニャ現象」に似た大気の流れになる可能性が高いためだという。 気象庁によると、11 月は全国的にほぼ平年並みの気温になるとみている。 あわせて発表した寒候期(12 - 2 月)予報でも、12 月以降は、全国的に低温傾向が続き、日本海側では降雪量が多めになるという。
「10 月 = 高温、12 月 = 低温」の原因は、フィリピン周辺の海面水温が平年より高く、上昇気流が活発になっているため。 寒気と暖気の境目で強く吹く偏西風を 10 月は北に押し上げ、冬は大きく蛇行させ、それぞれの時期に南からの暖気、北からの寒気が列島に入りやすくなるという。 藤川典久予報官は「感覚的には、秋が深まらないなと思っていたら急に冬がやってくる。 大雪や体調管理への注意が必要。」と話した。 (asahi = 9-25-13)
「あと 10 分でゲリラ豪雨」 レーダー予測システム開発
【三嶋伸一】 あと 10 分でゲリラ豪雨が降ります - -。 突如発生するゲリラ豪雨の兆候を新型の小型レーダーで探知し、局地的な予測につなげるシステムを、レーダーメーカーと京都大、神戸大などの研究チームが開発した。試験運用をしながら、来夏の豪雨シーズンに実用化のめどをつける方針だ。
開発したのは船舶レーダーメーカーの古野電気(兵庫県西宮市)と国の気象予測研究にも関わる京大防災研究所の中北英一教授、神戸大都市安全研究センターの大石哲教授らのチーム。 中北教授によると、ゲリラ豪雨は都市のヒートアイランド現象などで急速に成長する積乱雲が原因だ。 局所的に発生し、雲ができてから 30 分後には降りだすので、発見が難しい。 (asahi = 9-24-13)
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ヒートアイランド現象効果が最強 8 月の近畿と東海、5 年間で
気象庁は 24 日、厳しい暑さが続いた 8 月の近畿と東海では、都市部の気温が郊外に比べ高くなる「ヒートアイランド現象」効果がこの 5 年間で最も強かったと発表した。 月平均気温は現象の効果がなかった場合に比べ、大阪市で 2.3 度、京都市と名古屋市で 2.2 度高くなった。
気象庁は、太平洋高気圧の張り出しといった自然要因に加え、ヒートアイランド現象の強まりも猛暑となった一因と説明。 気象庁によると、東海の都市部では西寄りの風が吹きやすく、比較的涼しい海風が入りにくかった。 高気圧に覆われ大気が安定していた近畿は、本来進むはずの放射冷却の効果が都市部では現れなかったという。 (kyodo = 9-24-13)
豆腐、16 年ぶり本格値上げへ 大豆価格高騰で
【古谷祐伸、平井恵美】 豆腐の値段が上がりそうだ。 近畿地方の業者が 10 月に 2 割出荷価格を引き上げる予定で、北海道や長野でも同様の動きが広がる。 原料となる大豆の価格が円安などで高くなっているためだ。 全国に広がれば、16 年ぶりの本格的な値上げになる。 中小・零細業者が大半を占める豆腐メーカーは、出荷先が地元に限られるケースが多く、地域ごとに価格がそろう傾向が強い。
近畿豆腐油揚販売協議会に加盟する関西 2 府 4 県の豆腐メーカー 18 社は、10 月から出荷価格を 2 割引き上げる。 そのうちの 1 社、「京都タンパク」の主力商品の店頭価格は、1 丁 75 円前後。 引き上げ後の出荷価格を店頭価格に反映すれば、90 円前後になる。 同社の八陳康夫社長は「出荷先のスーパーさんに契約を切られないよう、乾いたタオルを絞る思いで無駄を削ってきたが、もう限界や」と話す。 (asahi = 9-22-13)
2.6 億円詐取容疑、統括役を逮捕 劇場型手法であおる
高齢者に架空の投資話を持ちかけて現金をだまし取ったとして計 10 人が逮捕された劇場型詐欺事件で、大阪府警は主犯の警備会社長・尾西鉄也容疑者 (39) = 大阪府吹田市 = を詐欺容疑で逮捕した。 府警が詐取金を管理、分配するグループの統括役とみて指名手配していた。 グループによる被害は大阪や東京など 10 都府県で、約 2 億 6 千万円。
大阪を拠点に、実体のない食品輸出入販売会社「グレインハーベスト(東京都)」など複数の会社をかたって株や社債の購入を呼びかけていた。 被害者の大半は、別の架空投資詐欺で損失を出した高齢者で、「投資先が倒産してあなたは負債を抱える。 この株を買えば帳消しになる。」などと説明。 メンバーがそれぞれ架空会社従業員や社債買い取り業者などの役割を演じて詐欺の舞台を作り上げ、投資意欲をあおる劇場型の手法を使っていた。
捜査 2 課によると、逮捕は 20 日。 逮捕容疑は昨年 11 月 - 今年 2 月、10 人と共謀し、実体のない会社に投資していた愛知県の 80 代女性に、別の実体のない会社に投資を持ちかける虚偽の電話をかけるなどして勧誘し、約 6,700 万円を詐取した疑い。 (asahi = 9-21-13)
好調な住宅需要、貿易赤字拡大の一因に
木材の 7 割以上を輸入
足元では円安が続いているが、貿易赤字はいっこうに止まりそうにない。 財務省が 19 日発表した貿易統計速報(通関ベース)によると、貿易赤字は 14 カ月連続となり、1979 年 7 月 - 1980 年 8 月に並び過去最長となった。 実は、木造の家を建てることも貿易赤字拡大の一因となっている。
国土交通省によると、7 月の新設住宅着工戸数は前年同月比 12% 増と 11 カ月連続で前年を上回った。 背景にあるのは来年 4 月の消費増税と、金利上昇を見込んだ駆け込み需要だ。 木造住宅を建てるとき、当然必要になるのは木材。 林野庁がまとめた昨年の木材の国内自給率は 27.9% と 1.3 ポイント上がった。 林野庁が国内木材の利用を促したことで、平成以降では最高となったが、依然として 7 割以上を輸入に頼る状況が続いている。
再び貿易統計に戻ると、8 月の木材の輸入額は 439 億円で、前年同月と比べて 83% も増えた。 カナダなどからの木材輸入額は 9 カ月連続で増加を続けており、特にここ 4 カ月は 50% を超える大きな伸びを見せている。 輸入が増えているのは、木造住宅の柱などに用いる製材品だ。
家を建てるコストも上がり続けている。 今年 8 月の為替レートの平均値は 1 ドル = 98.44 円と、昨年 8 月と比べて 25.4% の円安。 米国の好調な住宅着工を受けて米国産の木材価格も高騰している。 日本木材輸入協会の岡田清隆専務理事は「資材高騰と国内の住宅着工の好調の両面が響き、木材の輸入額が増えているのではないか」と話す。
8 月の貿易赤字は 9,603 億円と単月では過去 6 番目、8 月としては過去最大の赤字額となった。 国内の原子力発電所が全て停止した現状では、火力発電用の燃料の輸入は今後も高止まりしそうだ。 林野庁が進める国産木材の活用策がうまくハマるか - - 貿易赤字を減らすヒントは、案外そんなところに隠れているのかもしれない。 (佐伯遼、nikkei = 9-19-13)
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